JP2012201647A - 化粧品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、エストロゲン作用を有するエストロゲン作用物質、特にエストラジオールを利用した化粧品を提供することにある。
【解決手段】
本発明の化粧品は、ザクロ種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有することを特徴とする。また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記ザクロ由来の抽出物が、エストラジオールであることを特徴とする。また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記エストラジオールが、ザクロの種子を粉砕した粉砕試料から抽出溶媒により一次溶液を抽出し、前記一次溶液を減圧濃縮後に希釈してアルキル鎖化学結合型の第1の分離剤に通液し、前記第1の分離剤から前記抽出溶媒により二次溶液を抽出し、前記二次溶液を減圧濃縮してイオン交換型の第2の分離剤に通液し、前記第2の分離剤から有機溶媒によりエストラジオールを抽出することにより得られたものであることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、ザクロの種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有する化粧品に関するものである。
ザクロの果実は、以前より人間の身体への有効性が知られ食品や製薬として一般に利用されている。その有効性には、ザクロの果実に含有されるエストロゲンが大きく関わっていると考えられている。特に、エストロゲンは、皮膚の健康増進やアルツハイマー病の予防や改善等に役立つとされている。このエストロゲンは、人間の体内で合成分泌される女性ホルモンであり、エストラジオール、エストリオール、エストロンの三種が代表的なものである。
近年では、前記有効性から、ザクロの果実よりエストロゲンを抽出し利用することが試みられている。その抽出方法としては、例えば、粉末状のザクロ果実成分を得るものがある。具体的には、果実から搾取した果汁を乾燥させ、又は果実を粉砕して水分を除去した粉末から抽出溶剤を用いてザクロ溶液を抽出し、そのザクロ溶液から抽出溶剤を除去する。
例えば、ザクロ果実から得られた成分を含有することを特徴とする化粧品が知られている(特許文献1)。
特開2001−131053
しかしながら、前記いずれの抽出方法でもエストロゲンの抽出は実現されていなかった。このようなザクロの有効成分を確実に抽出することができれば、ザクロ成分を利用した種々の有用品を提供することができるが、これまで有効な抽出方法は知られていない。
一方、炭は、燃料として使用されるだけではなく、習字、墨画を描くときに使用され、また、近年では、炭の効用が見直され、脱臭剤、脱塩素剤等にも利用されてきている。このような炭の有効成分を効果的に化粧品等に利用すれば、炭の吸着、脱臭効果により、加える成分との関係で、相乗効果が期待できる。
そこで、本発明は、エストロゲン作用を有するエストロゲン作用物質、特にエストラジオールを利用した化粧品を提供することにある。
かかる事情に鑑み、本発明者らは、ザクロ種子の抽出方法を種々検討した結果、本発明の化粧品を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の化粧品は、ザクロ種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有することを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、さらに、ザクロ花由来の抽出物を含有することを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記ザクロ種子由来の抽出物が、エストラジオールであることを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記エストラジオールが、ザクロの種子を粉砕した粉砕試料から抽出溶媒により一次溶液を抽出し、前記一次溶液を減圧濃縮後に希釈してアルキル鎖化学結合型の第1の分離剤に通液し、前記第1の分離剤から前記抽出溶媒により二次溶液を抽出し、前記二次溶液を減圧濃縮してイオン交換型の第2の分離剤に通液し、前記第2の分離剤から有機溶媒によりエストラジオールを抽出することにより得られたものであることを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記炭化物が、備長炭又は活性炭であることを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記化粧品が、清浄用化粧品であることを特徴とする。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記清浄用化粧品が、固形石鹸、ボディソープ、ボディ用クレンジング、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ボディトリートメントであることを特徴とする。
本発明によれば、ザクロ種子由来の成分が有する殺菌保湿効果、抗炎症作用、エストラジオール等を利用することにより、品質が向上した化粧品を提供することが可能であるという有利な効果を奏する。また、本発明によれば、ザクロ種子由来の効果に加えて、例えば、化粧品を石鹸として利用した例では、炭を含有することから、毛孔や皮脂腺の中に炭が入り込んで汚れを吸着除去し、きれいに洗浄できるという有利な効果を奏する。
図1は、エストラジオールの抽出方法の一次溶液の抽出を示す説明図であり、(a)は粉砕試料及び抽出溶媒を遠心管に充填するときの説明図、(b)は一次溶液を抽出するときの説明図、(c)は一次溶液を抽出した状態の説明図、(d)は一次溶液をフラスコに移し替えた状態の説明図を、それぞれ示す。 図2は、エストラジオールの抽出方法の二次溶液の抽出を示す説明図であり、(a)は一次溶液を第1の分離剤に通液するときの説明図、(b)は二次溶液を抽出するときの説明図を、それぞれ示す。 図3は、エストラジオールの抽出方法の二次溶液からエストロゲン溶液を抽出するときの説明図であり、(a)は二次溶液を第2の分離剤に通液するときの説明図、(b)は第2の分離剤によりエストロゲン溶液を抽出するときの説明図を、それぞれ示す。 図4は、エストロゲン濃縮液の分析結果の概要を示し、エストロゲンのピーク強度を保持時間との関係において示すクロマトグラムの概要図を示す。 図5は、表3の種子エキス、花エキス、混合エキスについてのエストロゲン様作用の評価を図示したものである。添加濃度及び促進率を示している。
本発明の化粧品は、ザクロ種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有することを特徴とする。まず、ザクロ種子由来の抽出物について説明すると以下の通りである。
ザクロ種子由来の抽出物の抽出方法については、常法により特に限定されない。好ましい実施態様において、前記ザクロ種子由来の抽出物が、エストラジオールである。ザクロの種子からエストロゲン作用物質、とりわけ、エストラジオールを的確に抽出するという観点から、ザクロ種子由来の抽出物の抽出方法として、以下の成分の抽出と分離方法を用いることができる。
本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記エストラジオールが、ザクロの種子を粉砕した粉砕試料から抽出溶媒により一次溶液を抽出し、前記一次溶液を減圧濃縮後に希釈してアルキル鎖化学結合型の第1の分離剤に通液し、前記第1の分離剤から前記抽出溶媒により二次溶液を抽出し、前記二次溶液を減圧濃縮してイオン交換型の第2の分離剤に通液し、前記第2の分離剤から有機溶媒によりエストラジオールを抽出することにより得られたものである。
好ましい態様では、前記第2の分離剤は、少なくとも強陽イオン交換層と強陰イオン交換層と弱陰イオン交換層とを有した3層構造であることを特徴とする。また、より確実に、エストラジオールを抽出するという観点から、前記強陽イオン交換層と強陰イオン交換層と弱陰イオン交換層は、別個独立の分離容器にそれぞれ充填され、該分離容器が連結されることによって前記3層構造をなしていてもよい。さらに、好ましくは、前記強陽イオン交換層は、プロピルスルホン酸からなり、前記強陰イオン交換層は、トリメチルアミノプロピルからなり、前記弱陰イオン交換層は、1級、2級アミンからなることを特徴とする。
前記有機溶媒についても特に限定されるものではないが、より確実にエストラジオールを抽出するという観点から、有機溶媒としては、アセトンとヘキサンとを混合したものであることが好ましい。
また、前記第1の分離剤についても特に限定されるものではないが、より確実にエストラジオールを抽出するという観点から、前記第1の分離剤が、オクタデシルシリカからなることが好ましい。
また、前記一次溶液を抽出する抽出溶媒及び二次溶液を抽出する抽出溶媒についても特に限定されるものではない。より確実にエストラジオールを抽出するという観点から、抽出溶媒としては、メチルアルコールからなることを特徴とする。
次に、炭化物の粉末について説明する。
本発明において使用する粉末化した炭は、特に限定されない。燃料として市販されている木炭や、消臭剤等の用途で市販されている活性炭を粉末化して用いることができる。燃料として市販されている木炭を製造するときの原料となる植物の種類は問わず通常の樹木の他に竹等を用いてもよく、炭の種類としても、黒炭と白炭が知られているが、どちらか一方を用いても、両者を混合して用いてもよい。
消臭剤等の用途で市販されている活性炭は、各種木炭,おがくず,石炭,植物繊維質などの含炭素物質を原料として、ガス賦活法,薬品賦活法等の方法で活性化したものを用いているが、これらを使用可能である。活性炭の中でも特に、日本薬局方に記載の薬用炭を用いることができる。粉末化した炭の配合量は、木炭の粒子径,用途などによって適宜定めることができる。例えば、粉末化した炭野配合量は、0.0001〜5重量%の範囲とすることができる。
好ましい実施態様において、前記炭化物が、備長炭又は活性炭である。備長炭は、他の炭より一般的に硬く、粉末状態で化粧品素材、例えば石鹸素材に混合しやすく取扱性がたかい。備長炭は、炭の中でも高級感があるものである。一方、活性炭は、一般に、備長炭より安価であるので、製造コストを低減すること期待できる。炭として、備長炭単独を用いてもよく、活性炭単独を用いてもよく、また、備長炭と活性炭の混合物を用いてもよい。
また、好ましい実施態様において、本発明の化粧品は、さらに、ザクロ花由来の抽出物を含有する。ザクロ花由来の抽出物の抽出方法については、特に限定されず、常法を用いることができる。ザクロ花由来の抽出物は、適当な溶媒、たとえば、エタノール等で抽出し、ザクロ花を除去した後、抽出液を濃縮し、ろ過することによって得ることができる。なお、ザクロ種子由来の抽出物とザクロ花由来の抽出物の含有量についても特に限定されない。ザクロ種子由来の抽出物とザクロ花由来の抽出物は、目的とする化粧品、石鹸等の既存の成分に対して、既存の効能を大幅に損なわない範囲で配合することができる。
本発明において、化粧品としては、ザクロ種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有している限り、特に限定されるものではない。化粧品としては、清浄用化粧品、基礎化粧品等が含まれ、例えば、頭皮、毛髪、顔用等の身体用のローション、ミルクローション、トニックローション、エマルジョン、クリーム、オイル、エッセンス、パック、トリートメントの他、石鹸、ボディ用クレンジング、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ボディトリートメント、入浴剤、ボディタオル、養毛剤等を挙げることができる。基礎化粧品とは、ローション、クリーム、オイル、エッセンス、トリートメント等を構成成分とする化粧品である。化粧品については、常法により調整、準備等して得ることが可能である。
また、本発明の化粧品の好ましい実施態様において、前記清浄用化粧品が、固形石鹸、ボディソープ、ボディ用クレンジング、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ボディトリートメントである。これら固形石鹸等の洗浄用化粧品に、ザクロ種子、ザクロ花由来成分、炭とを、用途に応じて適当な配合量にしたがって、含有させることができる。
ここで、本発明の実施例を説明するが、本発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
以下、エストロゲン作用物質であるエストラジオールの抽出方法について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るエストラジオールの抽出方法の一次溶液の抽出を示す説明図であり、(a)は粉砕試料及び抽出溶媒を遠心管に充填するときの説明図、(b)は一次溶液を抽出するときの説明図、(c)は一次溶液を抽出した状態の説明図、(d)は一次溶液をフラスコに移し替えた状態の説明図、図2は、本発明の実施例1に係るエストラジオールの抽出方法の二次溶液の抽出を示す説明図であり、(a)は一次溶液を第1の分離剤に通液するときの説明図、(b)は二次溶液を抽出するときの説明図、図3は、本発明の実施例1に係るエストラジオールの抽出方法の二次溶液からエストロゲン溶液を抽出するときの説明図であり、(a)は二次溶液を第2の分離剤に通液するときの説明図、(b)は第2の分離剤によりエストロゲン溶液を抽出するときの説明図である。
本実施例のエストラジオールの抽出方法は、ザクロの種子からエストロゲンであるエストラジオールを抽出するものである。この抽出方法では、図1〜図3のように、ザクロの種子の粉砕試料1から抽出溶媒3により一次溶液5を抽出する。該一次溶液5は減圧濃縮後に希釈されてアルキル鎖化学結合型の第1の分離剤7に通液される。第1の分離剤7からは、抽出溶媒3により二次溶液9を抽出する。該二次溶液9は、減圧濃縮してイオン交換型の第2の分離剤11に通液される。第2の分離剤11からは、有機溶媒13によりエストロゲンであるエストラジオールを抽出する。
本実施例では、ザクロの種子を粉砕した粉砕試料5gに対するエストロゲンであるエストラジオールの抽出を行っている。ただし、粉砕試料の量は、エストロゲンであるエストラジオールの抽出量等の目的に応じて適宜増減することができる。
前記一次溶液5の抽出の際には、図1(a)のように、遠心管15内に粉砕試料1及び抽出溶媒3を充填する。ただし、一次溶液5の抽出の際には、抽出用の抽出管を用いてもよい。この場合、一次溶液5は、抽出後に遠心管15に移し替えることになる。前記抽出溶媒3は、例えば、80%メチルアルコールからなり、40ml程度充填される。ただし、充填量は、粉砕試料の遠心管15への充填量等に応じて適宜変更される。
粉砕試料1及び抽出溶媒3が充填された後には、図1(b)のように、遠心管15内に粉砕刃17を挿入しその粉砕刃17を軸周りに高速回転する。これにより、遠心管15内の粉砕試料1を粉砕分散させ一次溶液5が抽出される。
抽出された一次溶液5は、図示しない遠心分離機により粉砕試料1と遠心分離される。遠心分離は、例えば、回転数を3000rpm、回転時間を10分間として行われる。ただし、遠心分離の条件は、一次溶液5の量等に応じて適宜変更される。
この遠心分離により、一次溶液5は、図1(c)のように、密度の差から粉砕試料1と確実に分離される。分離された一次溶液5は、図1(d)のように、その上澄み部分のみがいわゆるナス型のフラスコ19に移し替えられる。移し替えられる上澄み部分の量は、例えば、30mlとなっている。ただし、一次溶液5の量等に応じて適宜変更される。
フラスコ19内の一次溶液5からは、減圧濃縮により抽出溶媒3が除去され、一次濃縮液21を得ることができる。前記減圧は、例えば、室温が40℃以下の状況で行われる。
一次濃縮液21は、抽出溶媒3と共に遠心管15に再度充填され、上記同様の作業が行われる。これにより、一次濃縮液21が再抽出されることになる。このように一次濃縮液21の抽出を複数回繰り返す。本実施例では、前記再抽出作業を二度繰り返し、合計で一次濃縮液21の抽出を三度行う。このため、純度の高い一次濃縮液21を得ることができる。ただし、一次濃縮液21の抽出回数は、任意であり、一度又は二度のように本実施形態よりも少なくしたり、四度又は五度のように本実施形態よりも多くしてもよい。
前記一次濃縮液21は、図2(a)のように、蒸留水により希釈して第1の分離剤7に通液される。蒸留水の使用量は100ml程度となっている。ただし、蒸留水の使用量は、一次濃縮液21の量等に応じて適宜変更される。
前記第1の分離剤7は、アルキル鎖化学結合型のオクタデシルシリカゲルからなる。第1の分離剤7は、カラム本体23内に充填されている。カラム本体23は、管状に形成されている。前記カラム本体23は、紙面上側に溶液を注入するための注入口23aを有している。カラム本体23の下側には、溶液を排出するための排出口23bが設けられている。従って、第1の分離剤7は、カラム本体23と共にいわゆるC18カラムを構成している。
前記通液後は、蒸留水によりカラム本体23を洗浄する。蒸留水の使用量は、例えば、30mlとなっている。ただし、蒸留水の使用量は、カラム本体23の容量等に応じて適宜変更される。
前記通液及び洗浄により、一次濃縮液21を第1の分離剤7を通過した通過液及び洗浄で溶出した溶液と、第1の分離剤7に吸着した成分とに分離することができる。
カラム本体23内の第1の分離剤7からは、図2(b)のように、抽出溶媒3により吸着成分を溶出した二次溶液9が抽出される。抽出溶媒の使用量は、20ml程度となっている。ただし、かかる使用量は、一次濃縮液21や第1の分離剤7の量等によって適宜変更される。
抽出された二次溶液9からは、減圧濃縮により抽出溶媒3が除去され、二次濃縮液25を得ることができる。前記減圧は、例えば、室温が40℃以下の状況で行われる。
前記二次濃縮液25は、図3(a)のように、第2の分離剤11に通液される。前記第2の分離剤11は、強陽イオン交換層27と強陰イオン交換層29と弱陰イオン交換層31とを有した3層構造に構成されている。
前記強陽イオン交換層27は、例えばプロピルスルホン酸の強陽イオン交換樹脂からなる。この強陽イオン交換層27は、カラム本体33に充填されている。従って、強陽イオン交換層27は、カラム本体33と共にいわゆるプリピルスルホン酸強陽イオン交換カラム(PRS)を構成している。
前記強陰イオン交換層29は、例えばトリメチルアミノプロピルの強陰イオン交換樹脂からなる。この強陰イオン交換層29は、カラム本体35に充填されている。従って、強陰イオン交換層29は、カラム本体35と共にいわゆるトリメチルアミノプロピル強陰イオン交換カラム(SAX)を構成している。
前記弱陰イオン交換層31は、例えば1級、2級アミンからなる。この弱陰イオン交換層31は、カラム本体37に充填されている。従って、弱陰イオン交換層31は、カラム本体37と共にいわゆる1級、2級アミン弱陰イオン交換カラム(PSA)を構成している。
前記カラム本体33,35,37は、前記カラム本体23よりも短い管状に形成されている。カラム本体33,35,37は、それぞれ紙面上側に溶液を注入するための注入口33a,35a,37aを有している。カラム本体33,35,37の下側には、それぞれ溶液を排出するための排出口33b,35b,37bが設けられている。
前記カラム本体33の排出口33bは、カラム本体35の注入口35aに連結されている。カラム本体35の排出口35bは、カラム本体37の注入口37aに連結されている。従って、前記カラム本体33,35,37は、この順で通液方向の上流側から連結されて全体として前記3層構造をなしている。
このような第2の分離剤11は、前記通液により、各イオン交換層27,29,31に二次濃縮液25の成分を吸着する。
成分を吸着した第2の分離剤11からは、図3(b)のように、有機溶媒13により吸着成分を溶出したエストロゲン溶液39を得ることができる。有機溶媒13は、例えば、アセトンとヘキサンとを1対1の割合で混合し、20ml程度使用している。ただし、有機溶媒の使用量や混合割合は二次濃縮液25や第2の分離剤11の量等によって適宜変更される。また、アセトンとヘキサンとを混合せず、それぞれ独立して用いることもできる。
有機溶媒13による溶出では、成分イオンが第2の分離剤11のイオン交換樹層27,29,31に対する交換吸着性の差異により分離して順に溶出する。これによって、エストロゲン溶液39を確実に得ることができる。
エストロゲン溶液39からは、有機溶媒13を減圧濃縮により除去し、エストロゲン濃縮液を得ることができる。前記減圧は、例えば、室温が40℃以下の状況で行われている。
上記エストロゲン濃縮液に対するエストロゲンの含有の有無を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。
分析に際しては、エストロゲン濃縮液を80%メチルアルコール2mlに溶解して試料調整した。カラムとしてはオクタデシルシリカゲルを固定層とするオクタデシルシリカステンレスカラム(ODS)を用いた。このカラム温度は40℃に設定されている。移動相としてはアセトニトリルと水とを1対1の割合で混合したものを用いた。この移動相の流速は1.0ml/分に設定されている。検出器としては蛍光検出器を用いた。
前記分析により、前記エストロゲン濃縮液には、エストラジオールが1.2ppmの濃度で含有されていることが検出された。この結果から明らかなように、本実施例では、エストロゲンを確実に得ることができた。なお、前記エストラジオールの強度は時間との関係において図4のようになっている。すなわち、図4は、前記蛍光検出器を装備した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるクロマトグラムの概要図である。図4の横軸の時間は、保持時間であり、縦軸の強度は、前記蛍光検出器で測定した蛍光スペクトルの強度である。図4のように、所定の保持時間においてエストラジオールのピークが検出された(図4の中央のピーク)。
従って、上記のようにしてザクロの種子からエストロゲン濃縮液としてエストロゲン、特にエストラジオールを的確に且つ効率的に得ることができる。
第2の分離剤11は、強陽イオン交換層27と強陰イオン交換層29と弱陰イオン交換層31とを有した3層構造であるため、成分イオンをイオン交換層27,29,31に対する交換吸着性の差異により分離して順に溶出することができる。このため、エストロゲンを容易に且つ確実に抽出することができる。
強陽イオン交換層27と強陰イオン交換層29と弱陰イオン交換層31は、別個独立のカラム本体33,35,37にそれぞれ充填されると共に前記カラム本体3,35,37が連結されて3層構造をなしているため、第2の分離剤11の3層構造を容易に実現することができる。
本実施例では、強陽イオン交換層27がプロピルスルホン酸からなり、強陰イオン交換層29がトリメチルアミノプロピルからなり、弱陰イオン交換層31が1級、2級アミンからなるため、エストロゲンであるエストラジオールを、より抽出することができる。
本実施例では、有機溶媒13がアセトンとヘキサンとを混合したものであるため、エストロゲンを、より確実に抽出することができる。
本実施例では、第1の分離剤7がオクタデシルシリカからなるため、エストロゲンであるエストラジオールを、より確実に抽出することができる。
本実施例では、抽出溶媒3がメチルアルコールであるため、エストロゲンであるエストラジオールを、より確実に抽出することができる。
次に、ザクロ種子エキス、ザクロ花エキス、及び等量混合エキスのスクリーニング試験による、これら有効成分の効果について検討を行った。
試作方法として、ザクロ種子エキスについては、ザクロ種子をミキサーで粉砕後、10倍量の50%(v/v)エタノールで抽出した。粉砕したザクロ種子を除去後、抽出液を濃縮し、冷却後ろ過して、ろ液をスクリーニングサンプルとして用いた。
また、ザクロ花エキスについては、ザクロ花を10倍量の50%(v/v)エタノールで抽出した。ザクロ花を抽出後、抽出液を濃縮し、冷却後ろ過して、ろ液をスクリーニングサンプルとして用いた。
また、混合エキスについては、上記試作したザクロ種子エキス及びザクロ花エキスを等量混合して、スクリーニングサンプルとして用いた。結果を表1に示す。表1は、種子エキス、花エキス、混合エキスの種々の評価項目における値を示す。表2は、種子エキス、花エキス、混合エキスの種々の評価項目における値を示す。表3は、種子エキス、花エキス、混合エキスについてのエストロゲン様作用の評価を示す。添加濃度及び促進率を示している。表3を図示したものが、図5である。なお、有効な生理活性として、SOD様活性、DPPHラジカル消去活性、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、チロシナーゼ活性阻害作用、コラゲナーゼ活性阻害作用、5αーレダクターゼ活性阻害作用、リパーゼ活性阻害作用、エストロゲン様作用等を調べた。これらの生理活性から化粧品用途等に適用した場合に、期待できる効果としては、SOD様活性及びDPPHラジカル消去活性について抗酸化作用が期待できる。また、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用については抗炎症作用、抗シワ、はり・弾力改善等が期待できる。また、チロシナーゼ活性阻害作用については美白作用が期待できる。また、5αーレダクターゼ活性阻害作用については育毛作用が期待できる。また、タンパク質凝集作用については収斂作用が期待できる。また、リパーゼ活性阻害作用については抗アクネ作用が期待できる。また、エストロゲン様作用等については女性ホルモン様作用、抗老化作用が期待できる。
また、コラーゲン産生促進作用及び繊維芽細胞由来エラスターゼ活性阻害作用についても調べた。その結果を表4に示す。
その結果、エラスターゼ活性阻害作用については、花エキス以外は、IC50値を算出することができなかったが、それぞれのエキス濃度(mg/ml)を添加した時の阻害率を表4の通りであった。この結果、エラスターゼ活性阻害作用については、ザクロ花エキスの活性が最も高く、次いで、ザクロ花・種子混合エキスであることが分かる。
また、上記の結果から、本発明を化粧品等に適用した場合に、期待できる効果としては、抗酸化作用、抗炎症作用、抗シワ、はり・弾力改善等、美白作用、育毛作用、収斂作用、抗アクネ作用、女性ホルモン様作用、抗老化作用等の種々の効果が期待できることが分かる。
次に、実施例1に従って得られたザクロ種子由来抽出物と、炭化物の粉末とを混合した石鹸の製造を試みた。多価アルコール、エタノール、水を混合し、加熱溶解した。その後、この混合液に脂肪酸石鹸、糖類、香料、キレート剤などの添加物を添加し、さらにザクロ種子由来の抽出物と、炭由来の抽出物とを加えて、十分に混合溶解した。その後冷却固化し、所定野大きさ、形状に切断した。室温で、数日から数十日間乾燥させて、水とエタノールを徐々に揮散させた。
得られたザクロ種子由来抽出物と炭由来の抽出物とを含む石鹸は、通常の石鹸と遜色ないか、それ以上の洗浄効果を示した。
また、同様に実施例2に従って得られたザクロ種子由来エキス、ザクロ花由来エキス、及び両者の混合エキスを、炭化物の粉末(備長炭)とを混合した石鹸を製造を試みた。得られた石鹸は、通常の石鹸と遜色ないか、それ以上の洗浄効果を示した。
エストロゲン作用物質を混入した化粧品を製造する際に適しており、広範な範囲の基礎化粧品、美容化粧品、清浄化粧品等の分野において適用可能である。
1 粉砕試料
3 抽出溶媒
5 一次溶液
7 第1の分離剤
9 二次溶液
11 第2の分離剤
13 有機溶媒
15 遠心管
17 粉砕刃
19 フラスコ
21 一次濃縮液
23 カラム本体
23a 注入口
23b 排出口
25 二次濃縮液
27 強陽イオン交換層
29 強陰イオン交換層
31 弱陰イオン交換層
33 カラム本体
33a 注入口
33b 排出口
35 カラム本体
35b 排出口
37 カラム本体
37a 注入口
37b 排出口
39 エストロゲン溶液

Claims (7)

  1. ザクロ種子由来の抽出物と、炭化物の粉末とを含有する化粧品。
  2. さらに、ザクロ花由来の抽出物を含有する請求項1記載の化粧品。
  3. 前記ザクロ種子由来の抽出物が、エストラジオールである請求項1又は2項に記載の化粧品
  4. 前記エストラジオールが、ザクロの種子を粉砕した粉砕試料から抽出溶媒により一次溶液を抽出し、前記一次溶液を減圧濃縮後に希釈してアルキル鎖化学結合型の第1の分離剤に通液し、前記第1の分離剤から前記抽出溶媒により二次溶液を抽出し、前記二次溶液を減圧濃縮してイオン交換型の第2の分離剤に通液し、前記第2の分離剤から有機溶媒によりエストラジオールを抽出することにより得られたものである請求項1〜3項のいずれか1項に記載の化粧品。
  5. 前記炭化物が、備長炭又は活性炭である請求項1〜4項のいずれか1項に記載の化粧品。
  6. 前記化粧品が、清浄用化粧品である請求項1〜5項に記載の化粧品。
  7. 前記清浄用化粧品が、固形石鹸、ボディソープ、ボディ用クレンジング、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、又はボディトリートメントである請求項6記載の化粧品。
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