JP2012201151A - ヘッドレスト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッドレストピラー1と、ロックブラケット4と、ヘッドレスト本体5と、ロック機構と、突起部30,32および凹凸係合部31,33を有することによって、ヘッドレスト本体5の回動に伴ってクリック感を生起するクリック機構とを備え、突起部30,32と凹凸係合部31,33とのうちの一方を、ヘッドレスト本体5に設け、他方を、ヘッドレストピラー1の横軸部1bまたはロックブラケット4に設ける。これにより、ヘッドレスト本体を前後方向に回動させることによって、突起部が凹凸係合部の複数の凸部を乗り越えて凹部に係合するように動くことになるので、クリック感が生起する。
【選択図】図1
Description
ヘッドレストにより得られる快適性や安全性は、ヘッドレストが乗員の頭部に対して適切な位置であることが重要となる。そこで、ヘッドレストピラーによるヘッドレストの高さ調整だけでなく、前後方向の位置も調整できる技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、ヘッドレストピラーの横軸部に、横軸部よりも小径のコイルバネを挿着し、コイルバネの他端を、中空状のヘッドレストフレーム(以下、ヘッドレスト本体)の内壁面に係止したものである。また、ヘッドレスト本体は、このヘッドレスト本体を貫通するヘッドレストピラーの横軸部に対して前後方向に回動自在に取り付けられている。
しかし、コイルバネの拡径および縮径の性質を利用して回動させるだけでは、ヘッドレスト本体の回動操作を行う操作者が、操作を行っている感覚を得にくい場合がある。
前記横軸部に、前方に傾斜して固定されるロックブラケットと、
前記横軸部に対して前後方向に回動自在に取り付けられるヘッドレスト本体と、
前記ヘッドレスト本体を、前記ロックブラケットに対して複数の傾斜角度でロックするロック機構と、
突起部と、この突起部が係合する複数の凹凸部を前記ヘッドレスト本体の回動方向に沿って連続して形成してなる凹凸係合部と、を有することによって、前記ヘッドレスト本体の回動に伴ってクリック感を生起するクリック機構と、を備えており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方が、前記ヘッドレスト本体に設けられており、他方が、前記ヘッドレストピラーの横軸部またはロックブラケットに設けられていることを特徴とする。
前記ヘッドレスト本体は、乗員の頭部を受ける前面壁部と、
前記前面壁部の背面側に一体形成されるとともに前記ロックブラケットを包囲する包囲部と、を有しており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方は、前記包囲部に設けられており、他方は、前記ロックブラケットに設けられていることを特徴とする。
前記ヘッドレスト本体は、このヘッドレスト本体の下端部に設けられるとともに下方に向かって開放され、この開放部に前記横軸部およびロックブラケットが差し込まれるとともに該横軸部を把持する把持部を有しており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方は、前記把持部に設けられており、他方は、前記ヘッドレストピラーの横軸部に設けられていることを特徴とする。
前記クリック機構は、前記ロック機構によってヘッドレスト本体の回動にロックがかかる際に、前記突起部が、前記凹凸係合部の凸部を乗り越えて凹部に係合するように設定されていることを特徴とする。
したがって、ヘッドレスト本体を前後方向に回動させることによって、突起部が凹凸係合部の複数の凸部を乗り越えて凹部に係合するように動くことになるので、クリック感が生起することになる。そして、ヘッドレスト本体を前後方向に回動させる際にクリック感を得ることができるので、例えばクリック機構とロック機構とを連動させることにより、ヘッドレスト本体の操作性を向上させることができる。これによって、ロックブラケットに対するヘッドレスト本体の傾斜角度を精度良く調整することが可能となる。
また、ロックブラケットは包囲部によって包囲されており、これらロックブラケットと包囲部とは互いに近接して設けられるため、これらロックブラケットと包囲部との間に、容易にクリック機構を設けることができる。
また、ヘッドレストピラーの横軸部は把持部によって把持されており、これら横軸部と把持部とは密接して設けられるため、これら横軸部と把持部との間に、容易にクリック機構を設けることができる。
本実施の形態において符号1は、ヘッドレストを構成するヘッドレストピラーを示す。このヘッドレストピラー1は、図1および図2に示すように、左右に離間する一対の支柱1a,1aと、これら一対の支柱1a,1aの上端部間に架設される横軸部1bと、を有する。
これら一対の支柱1a,1aと横軸部1bとは一体形成されており、これら一対の支柱1a,1aと横軸部1bとの中間に位置する部位は屈曲形状を成している。
また、前記一対の支柱1a,1aと横軸部1bとのうち、少なくとも横軸部1bは断面正円状に形成されている。
このロックブラケット4は金属製の板状体であり、図8〜図10に示すように、基端部4cから上端部4dに向かうにつれて前後方向に広がるように形成されている。また、上端部4dには、複数のロック用孔20…が形成されている。
また、基端部4cに、アーチ型の軸受け面を形成することによって、前記横軸部1bを把持するようにして該横軸部1bに設けられている。また、この基端部4cは横軸部1bに対して溶接等により強固に接合固定されている。
なお、前記付勢部材3はコイルバネとされている。このため、前記取付部2,2は、フック状に形成されており、コイルバネ3の下端部を引掛けることができる。このコイルバネである付勢部材3は、後述するヘッドレスト本体5を横軸部1b側に引き寄せる方向に付勢する引張バネである。
また、取付部2,2は、横軸部1bに対して溶接等により強固に接合固定されている。
また、このヘッドレスト本体5は樹脂製とされており、軽量化に貢献できるようになっている。さらに、このヘッドレスト本体5には、クッションパッドおよび表皮(いわゆるカバー)が被せられるようになっている。
このようなヘッドレスト本体5は、前面壁部6と、周面壁部7と、包囲部8と、把持部9と、保持部10と、を有している。続いて、このヘッドレスト本体5の構成について説明する。
また、前面壁部6には、この前面壁部6を厚さ方向に貫通する開口部6aが、この前面壁部6の中央付近から下部にかけて形成されている。
さらに、この前面壁部6は、図2および図3に示すように、補強部6b,6bと、補強部6cと、抱持部6dと、支持部6eと、取付部6f,6fと、を備えている。
これら補強部6b,6bは、前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されており、例えばビードやリブ等のように前面壁部6の背面側から突出することから、該前面壁部6の補強機能を備える。
なお、これら補強部6b,6bは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に成形されており、これに伴って、該補強部6b,6bが位置する部位の前面壁部6の正面側には、それぞれ凹部が形成された状態となっている。
この補強部6cは、前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されており、例えばビードやリブ等のように前面壁部6の背面側から突出することから、該前面壁部6の補強機能を備える。また、この補強部6cの内部には、該補強部6cを左右方向に貫通するとともに、前記周面壁部7を厚さ方向に貫通する貫通孔21aが形成されている。この貫通孔21aには、後述するロックピン部22aの先端部が挿入される。
なお、この補強部6cは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に成形されており、これに伴って、該補強部6cが位置する部位の前面壁部6の正面側には凹部が形成された状態となっている。
また、この抱持部6dは、前記前面壁部6の背面側から後方に突出するとともにアーチ型に形成されている。この抱持部6dのアーチの内側には、後述するシャフト部22bが挿入される。すなわち、シャフト部22bは、この抱持部6dによって抱持されたような状態となる。
なお、この抱持部6dは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に形成されている。また、この抱持部6dが設けられる箇所には、前記前面壁部6を厚さ方向に貫通する開口部が形成されている。この抱持部6dは、この開口部の上縁と下縁との間でアーチ型に形成されており、シャフト部22bを左右方向に挿入することができる。
また、この抱持部6dも、上述のように前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されているため、前記補強部6bや補強部6cと同様に、前記前面壁部6の補強機能を有しているものとする。
また、この支持部6eは、前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されている。この支持部6eの突出方向側端面は、突出方向とは反対の方向に凹む曲面となるように形成されるとともに、この曲面は左右方向(シャフト部22bの長さ方向)に連続しており、この曲面に沿ってシャフト部22bを配置することができる。すなわち、支持部6eによってシャフト部22bを支持することができる。また、この支持部6eに隣り合う前記抱持部6dでは、シャフト部22bを抱持しているため、これら支持部6eと抱持部6dとでシャフト部22bを挟み込んだ状態となっている。
なお、この支持部6eは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に成形されている。また、この支持部6eの正面側には開口部および凹部が形成されていないが、適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、この支持部6eも、上述のように前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されているため、前記補強部6bや補強部6cと同様に、前記前面壁部6の補強機能を有しているものとする。
また、取付部6f,6fは、前記前面壁部6の背面側から後方に突出するとともにアーチ型に形成されており、前記付勢部材3の上端部を引掛けることができる。
なお、これら取付部6f,6fは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に成形されている。また、これら取付部6f,6fが設けられる箇所には、前記前面壁部6を厚さ方向に貫通する開口部が形成されており、これら取付部6f,6fは、開口部の上縁と下縁との間でアーチ型に形成されている。
また、これら取付部6f,6fも、上述のように前記前面壁部6の背面側から後方に突出するようにして形成されているため、前記補強部6bや補強部6cと同様に、前記前面壁部6の補強機能を有しているものとする。
そして、このように、横軸部1bに固定された取付部2,2と、ヘッドレスト本体5の前面壁部6の背面側に設けられた取付部6f,6fとの間に、付勢部材3,3がそれぞれ架設されているので、これら付勢部材3,3によって、可動部分であるヘッドレスト本体5を後方付勢することができる。すなわち、ヘッドレスト本体5は、前後方向への回動がロックされない状態においては常に後方に戻るように設定されている。
また、この周面壁部7には、図2,図5,図6に示すように、後述するロック部材22を挿通させるための挿入スリット7aが形成されている。
また、この周面壁部7には、上述のように前記貫通孔21aが形成されるとともに、図2に示すように、シャフト部22bの端部側を挿通させるための貫通孔7bが形成されている。なお、このシャフト部22bの端部は、貫通孔7bに挿通されて、前記周面壁部7から外側に突出して設けられることになる。このように前記周面壁部7から突出するシャフト部22bの端部には、図1〜図4に示すように、ボタン11が取り付けられている。
この包囲部8は、一対の補強リブ8a,8aと、ストッパー部8b,8c,8cと、を含んで構成されている。
また、これら一対の補強リブ8a,8aは、前記前面壁部6の中央付近から下部にかけて形成された開口部6aの左右側縁部から後方に向かって突出して形成されている。したがって、これら一対の補強リブ8a,8aは、前記開口部6aの左右側縁部の形状に沿って形成されている。さらに、これら一対の補強リブ8a,8aが、前記開口部6aの左右側縁部に沿って設けられるため、開口部6aから前記ロックブラケット4を前方に露出させることができる。
なお、これら一対の補強リブ8a,8aのうち、一方の補強リブ8a側に前記補強部6cが設けられており、他方の補強リブ8a側に、後述するピン貫通孔21が形成されている。
前側のストッパー部8bは、前記一対の補強リブ8a,8aの前面壁部6側端部間に架設されるとともに、前記前面壁部6と一体形成されている。すなわち、この前側のストッパー部8bは、前記開口部6aを左右に横切るようにして前面壁部6と一体形成されている。
また、後側のストッパー部8c,8cは、前記一対の補強リブ8a,8aの後方突出側端部間に架設されるとともに、該一対の補強リブ8a,8aと一体形成されている。後側のストッパー部8c,8cのうち、一方のストッパー部8cは、背面視において包囲部8の中央付近に設けられており、他方のストッパー部8cは、背面視において包囲部8の下端部に設けられている。
また、前記一対の補強リブ8a,8aは、前記開口部6aの左右側縁部から後方に向かって突出して形成されているため、これら一対の補強リブ8a,8a間には隙間が形成されている。
また、この隙間は、前記ストッパー部8c,8cによって複数に区切られている。そのうち、包囲部8の下端部に位置する隙間は、ロックブラケット4を、包囲部8の内部に差し込むための差込口8dとされている。また、上方の後側のストッパー部8cと下方の後側のストッパー部8cとの間に位置する隙間は符号8eで示されており、上方の後側のストッパー部8cよりも上方の隙間は符号8fで示されている。これら差込口8dおよび隙間8e,8fからは、前記ロックブラケット4が露出している。
また、この把持部9の上方には、前記包囲部8が配置されている。また、この把持部9に差し込まれたロックブラケット4は、この把持部9を通過して、前記包囲部8の差込口8dから包囲部8内部に差し込まれる。
より詳細には、このスリットである開放部9aは、前記周面壁部7のうち、左右いずれか一方側に位置する周面壁部7の下端部から、前面壁部6の下端部に沿って設けられる周面壁部7を介し、左右いずれか他方側に位置する周面壁部7の下端部まで形成されている。そして、左右両側の周面壁部7,7の下端部にて前記横軸部1bを把持している。
また、把持部9は、前記開放部9aの一部として該開放部9aの中央に、該開放部9aの開放広さを拡張するための拡張部9bを備えている。この拡張部9bによって開放部9aの中央付近の開放広さが拡張されることによって、前記ロックブラケット4を確実に把持部9および前記差込口8dに差し込むことができるようになっている。
アーチ型把持片9c,9cは、把持部9を構成する周面壁部7の下端面のうち、前記開放部9aであるスリットの前面壁部6側に位置する部位と、後方側に位置する部位との間にアーチ型に架設形成されている。
なお、アーチ型把持片9c,9cは、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6および周面壁部7と一体に成形されている。アーチ型把持片9c,9cの前面壁部6側端部は、前面壁部6よりも肉厚に形成されており、該アーチ型把持片9c,9cの肉厚部分が位置する部位の前面壁部6の正面側には、それぞれ凹部が形成された状態となっている。なお、本実施の形態の肉厚部分は略L字型に形成されており、前面壁部6の正面側に形成される凹部も略L字型となっている。
これら軸受け面9d…は、前記周面壁部7のうち、前記横軸部1bを把持する左右両側の周面壁部7,7の下端部に位置する開放部9aの内側面と、前記アーチ型把持片9c,9cの内側面とを指している。したがって、これら軸受け面9d…は、前記横軸部1bの長さ方向に沿って間隔をあけて配置された状態となっている。
この保持部10は、図2および図3,図6,図7に示すように、前記前面壁部6の背面側に、前記包囲部8および抱持部6d付近に位置するようにして設けられている。また、保持部10は、ヘッドレスト本体5の製造段階で、前面壁部6と一体に成形されており、これに伴って、該保持部10が位置する部位の前面壁部6の正面側には凹部が形成された状態となっている。なお、この凹部の後端、すなわち保持部10の前面壁部6からの突出端部には開口部が形成されており、この開口部を挟んで上方および下方に、後述する支持部10a,10aがそれぞれ配置されている。
また、この保持部10は、支持部10a,10aと、当接部10bと、引掛部10cと、連結板部10dと、を備えている。
すなわち、支持部10aの突出方向側端面は、前記付勢部材23の外径部23aに合わせて凹む曲面となるように形成されるとともに、この曲面は左右方向(付勢部材23の伸縮方向)に連続しており、この曲面に沿って付勢部材23を配置することができる。
なお、前記連結板部10dは、これら支持部10a,10a間に架設されており、これら支持部10a,10aを部分的に連結している。連結板部10dによって支持部10a,10aを部分的に連結することができるので、これら支持部10a,10aの剛性を向上させることができるので好ましい。
より詳細には、この当接部10bは棒状体であり、平面視において前記2つの支持部10a,10a間の隙間の延在方向に沿って設けられており、この当接部10bによって、前記コイルバネである付勢部材23を、前記支持部10a,10a間の隙間に向かって押さえているような状態となっている。
なお、この当接部10bは、保持部10の包囲部8側端部から周面壁部7側に向かって突出している。この当接部10bの突出長さは、突出方向側端部が、前記付勢部材23が最も圧縮した状態の包囲部8側端部の位置と略等しくなるか、または最も圧縮した状態の包囲部8側端部よりも若干、周面壁部7側よりとなるように設定されている。すなわち、付勢部材23が最も圧縮した状態となっても、該付勢部材23が当接部10bから外れない程度の長さに設定されている。
なお、この引掛部10cも前記当接部10bと同様に、前記付勢部材23の内径部23bに当接しており、この引掛部10cと前記支持部10a,10aとの間に付勢部材23のコイルが挟み込まれたような状態となっている。
また、前記引掛部10cは、前記周面壁部7と一体形成されている。
また、前記連結板部10dは、前記支持部10a,10aと一体形成されている。
以上のようにしてヘッドレスト本体5が構成されている。
ロック機構は、図2〜図10に示すように、複数のロック用孔20…と、ピン貫通孔21と、ロック部材22と、前記付勢部材23と、付勢ストッパー部24とを有している。
なお、本実施の形態において、これら複数のロック用孔20…は、前記ロックブラケット4に対して4つ形成されている。
すなわち、この包囲部8に形成されたピン貫通孔21と、包囲部8によって包囲されたロックブラケット4の各ロック用孔20…とは、前記ヘッドレスト本体5の傾斜角度に応じて、互いに重なり合うように設定されている。
なお、ピン貫通孔21は、前記補強部6cの内部に形成された貫通孔21aと、前記包囲部8を介して連続するようにして配置されている。つまり、これらピン貫通孔21と貫通孔21aとの間に、前記複数のロック用孔20…が位置するように設定されており、これらピン貫通孔21と、ロック用孔20と、貫通孔21aとに対して同時に、後述するロックピン部22aが挿入されることになる。
また、これらロックピン部22aと、シャフト部22bと、連結部22cとは一体形成されており、略J字型となるように構成されている。すなわち、ロック部材22は、一本の金属棒を屈曲加工することにより形成されている。
また、このロック部材22は、前記周面壁部7に形成された挿入スリット7aから挿入される。
なお、本実施の形態では、ロック部材22を一体形成したが、これに限られるものではなく、ロックピン部22aと、シャフト部22bと、連結部22cとを別体として形成した上で、これら各部材を適宜組み合わせるようにしても良い。
このシャフト部22bは、ロック部材22自体を前記挿入スリット7aから挿入してから、前記抱持部6dのアーチの内側にも挿入されるとともに、前記支持部6eの突出方向側端面の曲面に載せられる。さらに、シャフト部22bの端部が、前記挿入スリット7aが形成された周面壁部7と対向する周面壁部7の貫通孔7bに挿入される。
なお、このシャフト部22bの端部は、前記貫通孔7bを貫通した状態を保持しており、このシャフト部22bの端部に、前記ボタン11が取り付けられている。
また、この連結部22cは、前記付勢部材23に当接するとともに、この付勢部材23に付勢された状態で、後述する付勢ストッパー部24に当接している。
図9に示すように、ヘッドレスト本体5には、クッションパッドおよび表皮が被せられており、ヘッドレスト本体5の傾斜角度に応じて、乗員の後頭部に対するクッションパッドおよび表皮の接触部位が変化するように設定されている。また、クッションパッドおよび表皮の形状に応じても接触部位が変化する場合がある。このような場合であっても、各軸心が一直線上に配置されるという位置関係は変わらないように設定されているため、ヘッドレスト本体5に加えられた外力を、ロックブラケット4を介して一直線に横軸部1bに伝達できるようになっている。
なお、図9において、乗員の後頭部とクッションパッドおよび表皮との間に記載された「○」で示す4ヶ所の部位が、乗員の後頭部に対するクッションパッドおよび表皮の接触部位となっている。
また、この付勢部材23は、上述のようにコイルバネであり、特に、該コイルバネ23が圧縮する方向に移動する前記ロック部材22を、押し返す方向に付勢する押しバネである。
コイルバネ23を形成する複数のコイルの外径部分を、コイルバネ23の外径部23aと称し、複数のコイルの内径部分を、コイルバネ23の内径部23bと称する。
また、この付勢ストッパー部24は、前記保持部10の基端部と一体形成されており、前記連結部22cが当接する面は、この連結部22cの外径部に合わせて凹んだ曲面とされている。
前記ヘッドレスト本体5を、ロック機構によってロックしている状態においては、前記連結部22cは、前記付勢部材23によって付勢ストッパー部24に当接するように付勢されている。一方、前記シャフト部22bを操作して、前記ロックピン部22aの先端部をロック用孔20から抜き、ヘッドレスト本体5をアンロックしている状態においては、前記連結部22cは、前記付勢ストッパー部24から離間しており、前記付勢部材23は圧縮した状態となる。
以上のようにしてロック機構が構成されている。
クリック機構は、図10および図11に示すように、突起部30,32と、凹凸係合部31,33と、を有している。なお、これら突起部30,32と凹凸係合部31,33とのうちの一方が、前記ヘッドレスト本体5に設けられており、他方が、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bまたはロックブラケット4に設けられている。
すなわち、前記突起部30は、この突起部30を包囲部8に取り付けるための天井部30aと一体形成されている。そして、前記包囲部8の上端部に形成された隙間8fの位置に、前記突起部30と一体形成された天井部30aが、前記包囲部8と一体形成されるようにして設けられている。これによって、前記突起部30を前記包囲部8に設けることができるようになっている。
すなわち、凹凸係合部31は、連続する凸部31aと凹部31bとをロックブラケット4の上端部4dに一体形成することによって構成されている。
すなわち、前記凹凸係合部31は、この凹凸係合部31を包囲部8に取り付けるための天井部30aと一体形成されている。そして、前記包囲部8の上端部に形成された隙間8fの位置に、前記凹凸係合部31と一体形成された天井部30aが、前記包囲部8と一体形成されるようにして設けられている。これによって、前記凹凸係合部31を前記包囲部8に設けることができるようになっている。
また、このようなクリック機構は、前記ロック機構によってヘッドレスト本体5の回動にロックがかかる際に、前記突起部30が、前記凹凸係合部31の凸部31aを乗り越えて凹部31bに係合するように設定されている。つまり、クリック機構とロック機構とが連動することになり、前記突起部30が凹部31bに係合する際に、ロックピン部22aを、複数のロック用孔20…に差し込ませることができる。
また、このようなクリック機構は、前記ロック機構によってヘッドレスト本体5の回動にロックがかかる際に、前記突起部32が、前記凹凸係合部33の凸部33aを乗り越えて凹部33bに係合するように設定されている。つまり、クリック機構とロック機構とが連動することになり、前記突起部32が凹部33bに係合する際に、ロックピン部22aを、複数のロック用孔20…に差し込ませることができる。
なお、軸受け面9dは、把持部9に対して複数備えられているため、前記突起部32および凹凸係合部33は、これら複数の軸受け面9d…のうち、少なくとも一つの軸受け面9dに設けられているものとする。
以上のようにしてクリック機構が構成されている。また、以上のようにしてヘッドレストが構成されている。
なお、本実施の形態においては、図11(a)に示すクリック機構を採用する。ただし、これに限られるものではなく、適宜変更可能であることは言うまでもない。
図8(b)に示すように、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bには、前記ロックブラケット4および取付部2,2が予め取り付けられている。なお、これらロックブラケット4および取付部2,2は、上述のように溶接等により、横軸部1bに対して強固に接合固定されている。
前記ヘッドレスト本体5には、前記ロック部材22および付勢部材23が取り付けられていない状態となっている。これに伴って、前記ボタン11も取り付けられていない状態となっている。
この時、ロックブラケット4を、前記包囲部8の下端部に形成された差込口8dから包囲部8内部に差し込むようにする。
また、前記開放部9aに差し込まれた横軸部1bは、この開放部9aを含んで構成された把持部9によって把持された状態となる。すなわち、把持部9に備えられた軸受け面9d…によって、前記横軸部1bの長さ方向に沿って該横軸部1bの外周面を受けるようにする。
前記シャフト部22bは、前記抱持部6dのアーチの内側に挿入するとともに、前記支持部6eの突出方向側端面に載せるようにする。さらに、端部を差し込んでいき、周面壁部7に形成された貫通孔7bに挿通させる。
これと同時に、前記ロックピン部22aを、前記ピン貫通孔21および複数のロック用孔20…のいずれかに差し込むようにする。
そして、前記連結部22cを付勢ストッパー部24に当接させた状態まで、前記ロックピン部22aおよびシャフト部22bを深く差し込むようにする。
なお、本実施の形態においては、前記付勢部材23の連結部22c側端部を取り付けてから、周面壁部7側端部を取り付ける手順としているが、これに限られるものではなく、周面壁部7側端部から取り付けるようにしても良い。また、その他の方法を採用して付勢部材23を取り付けても良く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
なお、本実施の形態においては、付勢部材3よりも先に付勢部材23を取り付ける手順を採用したが、これに限られるものではなく、付勢部材3から取り付ける手順を作用しても良いものとする。
以上のようにしてヘッドレスト本体5を、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bに取り付けることができる。
ヘッドレストの動作は、図9に示すように、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bに対して前後方向に回動自在に取り付けられたヘッドレスト本体5の前後方向への回動に基づくものである。
また、ヘッドレスト本体5は、前記付勢部材3,3によって、該ヘッドレスト本体5をヘッドレストピラー1の横軸部1b側に引き寄せる方向に付勢されている。したがって、ヘッドレスト本体5が後方に引き寄せられるとともに、前記ロックピン部22aが、複数のロック用孔20…のうちの最も後方にあるロック用孔20に挿入された状態が、ヘッドレスト本体5の前後方向への回動の通常位置とされている。
ロックピン部22aの先端部をロック用孔20から抜く際には、前記シャフト部22bのボタン11が取り付けられる端部を、該シャフト部22bの軸方向に沿って付勢部材23が圧縮する方向に押し込む。これによって、ロックピン部22aの先端部をロック用孔20から抜くことができる。
この時、付勢部材23は保持部10に保持された状態で圧縮する。ボタン11を押し込む操作を止めると、付勢部材23によって連結部22cが押し戻され、これに伴って、ロックピン部22aはロック用孔20に差し込まれる方向に移動し、シャフト部22bも元に戻ろうとする。
続いて、ヘッドレスト本体5を前方へ回転させる。
この時、図11(a)に示すクリック機構の突起部32が、前記凹凸係合部33の凸部33aを乗り越えて、この凸部33aに隣接する凹部33bに係合するように動き、これに伴って、クリック感が生起する。
また、このクリック機構とロック機構は連動しているため、前記突起部32が、凸部33aを乗り越えるのと同時に、ロックピン部22aの先端部は、最後方のロック用孔20と二番目に後方のロック用孔20との間を移動する。さらに、前記突起部32が、凹部33bに係合するのと同時に、ロックピン部22aの先端部は、二番目に後方のロック用孔20に差し込まれることになる。
この時、前記ロック部材22の連結部22cは、前記付勢部材23によって付勢されているため、前記シャフト部22bを操作せずとも、前記ロックピン部22aを付勢部材23の付勢力によって自動的にロック用孔20に差し込むことができる。
ロックピン部22aを、二番目に後方のロック用孔20から、三番目に後方のロック用孔20(すなわち、前方から二番目のロック用孔20)に差し込む場合も同様であり、この三番目に後方のロック用孔20から、最前方のロック用孔20に差し込む場合も同様の動作となる。
続いて、ヘッドレスト本体5を後方へ回転させる。
この時、図11(a)に示すクリック機構の突起部32が、前記凹凸係合部33の凸部33aを乗り越えて、この凸部33aに隣接する凹部33bに係合するように動き、これに伴って、クリック感が生起する。
また、このクリック機構とロック機構は連動しているため、前記突起部32が、凸部33aを乗り越えるのと同時に、ロックピン部22aの先端部は、最前方のロック用孔20と二番目に前方のロック用孔20との間を移動する。さらに、前記突起部32が、凹部33bに係合するのと同時に、ロックピン部22aの先端部は、二番目に前方のロック用孔20に差し込まれることになる。
この時、前記ロック部材22の連結部22cは、前記付勢部材23によって付勢されているため、前記シャフト部22bを操作せずとも、前記ロックピン部22aを付勢部材23の付勢力によって自動的にロック用孔20に差し込むことができる。
ロックピン部22aを、二番目に前方のロック用孔20から、三番目に前方のロック用孔20(すなわち、後方から二番目のロック用孔20)に差し込む場合も同様であり、この三番目に前方のロック用孔20から、最後方のロック用孔20に差し込む場合も同様の動作となる。
以上のようにして、ヘッドレスト本体5を前後方向に回動操作して、ヘッドレストを動作させることができる。
したがって、ヘッドレスト本体を前後方向に回動させることによって、突起部が凹凸係合部の複数の凸部を乗り越えて凹部に係合するように動くことになるので、クリック感が生起することになる。そして、ヘッドレスト本体を前後方向に回動させる際にクリック感を得ることができるので、例えばクリック機構とロック機構とを連動させることにより、ヘッドレスト本体の操作性を向上させることができる。これによって、ロックブラケットに対するヘッドレスト本体の傾斜角度を精度良く調整することが可能となる。
また、ロックブラケットは包囲部によって包囲されており、これらロックブラケットと包囲部とは互いに近接して設けられるため、これらロックブラケットと包囲部との間に、容易にクリック機構を設けることができる。
また、ヘッドレストピラーの横軸部は把持部によって把持されており、これら横軸部と把持部とは密接して設けられるため、これら横軸部と把持部との間に、容易にクリック機構を設けることができる。
なお、以上のようなヘッドレストは、クッションパッドおよび表皮を、ヘッドレスト本体5に被せるタイプのものであるが、ヘッドレストの形態は以上のタイプに限られるものではない。すなわち、クッションパッドである樹脂を、型枠内で、ヘッドレスト本体と一体的になるように発泡成形させるタイプのヘッドレストを採用してもよい。
以下では、実施例として、クッションパッドである樹脂を、型枠内で、ヘッドレスト本体と一体的になるように発泡成形させるタイプのヘッドレストについて、図面を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上述の形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
本実施例のヘッドレストは、ヘッドレストピラー1と、ロックブラケット4と、ヘッドレスト本体50と、ロック機構と、クリック機構と、を備えている。
なお、本実施例のヘッドレストは、クッションパッドである樹脂を、型枠内で、前記ヘッドレスト本体50と一体的になるように発泡成形させるものであり、このヘッドレスト本体50は、樹脂が内部に浸入しないような構成となっている。
また、ヘッドレスト本体50は、ヘッドレストピラー1の横軸部1bに対して前後方向に回動自在に取り付けられるものであり、乗員の頭部を受ける前面壁部51と、背面壁部52と、底面カバー部53,53と、を有している。
なお、これら前面壁部51および背面壁部52との間には、互いに組み合わせて一体化した際の樹脂の浸入を防ぐためのシール手段が設けられている。
差込口用切欠部51b,52bも、これら差込口用切欠部51bと差込口用切欠部52bの2つで一組となるものであり、これら差込口用切欠部51bと差込口用切欠部52bとを組み合わせることで開口部とすることができ、この開口部を、前記底面カバー部53,53を差込可能な差込口とすることができる。
差込口は、前記ヘッドレストピラー1の一対の支柱1a,1aに対応して、前記底面部51a,52aの2ヶ所に配置されている。すなわち、前記差込口用切欠部51bは、前記前面壁部51の底面部51aの2ヶ所に形成されており、前記差込口用切欠部52bは、前記背面壁部52の底面部52aの2ヶ所に形成されている。
これらボタン取付部51c,52cの突出方向側端部には、前記装飾縁部54およびボタン55が差し込まれるボタン差込口を形成するためのボタン差込口用切欠部51d,52dが形成されている。
ボタン差込口用切欠部51d,52dも、これらボタン差込口用切欠部51dとボタン差込口用切欠部52dの2つで一組となるものであり、これらボタン差込口用切欠部51dとボタン差込口用切欠部52dとを組み合わせることで開口部とすることができ、この開口部を、前記装飾縁部54およびボタン55を差込可能なボタン差込口とすることができる。
したがって、前記差込口およびボタン差込口からの樹脂の浸入を防ぐようにしてクッションパッドの成形を行うことによって、前面壁部51と背面壁部52との内部空洞部に樹脂が浸入することを防ぐことができる。
なお、本実施例においては、上述した実施の形態とは異なり、補強部6cや支持部6eを始めとする各部が設けられていないものとするが、適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施例においては、上述した実施の形態の挿入スリット7aに該当するものはなく、前面壁部51の左右側の壁部の後方への突出長さを短く設定することによって、ロック部材22を取り付けやすいようにしている。
なお、このように、前面壁部6には前記補強部6b,6bや抱持部6d、取付部6f等の正面側に開口部や凹部はないとしたが、図12に示すように、凹部51eが形成されているものとする。本実施例においては、この凹部51eの背面側には、この凹部51eに対応する凸部が形成されていないが、適宜、凸部を形成してもよい。このように、前面壁部51に凹凸を形成することによって、前面壁部51の剛性を向上できるので、好ましい。
この挿通孔56は、前記ピン貫通孔21と、前記包囲部8を介して連続するようにして配置されている。つまり、これらピン貫通孔21と挿通孔56との間に、ロックブラケット4の複数のロック用孔20…が位置するように設定されており、これらピン貫通孔21と、ロック用孔20と、挿通孔56とに対して同時に、ロックピン部22aが挿入されることになる。
また、前記前面壁部51の正面側には、上述のように開口部6aが設けられていないため、この包囲部8の前側に設けられるストッパー部8bはなく、前面壁部51自体が、前記ロックブラケット4の前端4aに当接するストッパーとして機能する。
本実施例においては、上述した実施の形態で拡張部9bがあった部分は、開放部9aであるスリットを後方に向かって開放する間隙とされており、ロックブラケット4の差し込みに支障がない状態となっている。
なお、本実施例の把持部9は、前記ヘッドレスト本体50の前面壁部51の背面側の下端部に設けられるとともに、左右側壁部と、これら左右側壁部の下端部に架設される下側壁部とによって構成された本体部を含んで構成されている。そして、この本体部に、前記横軸部1bおよびロックブラケット4を差込可能な形状のスリットが形成されており、このスリットが、前記開放部9aとされている。
また、この底面カバー部53は、前記スリット53aと、周壁部53bと、鍔部53cと、を備えている。
このスリット53aが、前記前面壁部51および背面壁部52の底面部51a,52aに形成されることによって、前記ヘッドレスト本体50をスムーズに前後方向に回動させることができる。
なお、この周壁部53bには、図示はしないが、前記底面部51a,52aに引っ掛かる爪部等の嵌合手段が設けられているものとする。
すなわち、この鍔部53cは、前記底面部51a,52aに形成された差込口よりも大径となるように形成されており、底面カバー部53が該差込口から、前面壁部51と背面壁部52との空洞部に没入することを防ぐことができる。
なお、この装飾縁部54には、前記ボタン取付部51c,52cの内部に引っ掛かる爪部等の嵌合手段が設けられているものとする。
また、このボタン55は、前記装飾縁部54の装着孔部54b内で引っ掛かるストッパー板部55aを有している。これによって、装飾縁部54から外側に露出する外側端面は、装飾縁部54の鍔部54aの外側面よりも外側に突出しない構成となっている。
すなわち、付勢ストッパー部24がなくても、前記ストッパー板部55aが代わりに機能するようになっている。
すなわち、前記突起部30,32と凹凸係合部31,33とのうちの一方が、前記ヘッドレスト本体50に設けられており、他方が、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bまたはロックブラケット4に設けられている。
より詳細には、図10に示すような、前記突起部30と凹凸係合部31とのうちの一方が、前記包囲部8に設けられており、他方は、前記ロックブラケット4に設けられる形態のクリック機構と、図11に示すような、前記突起部32と凹凸係合部33とのうちの一方が、前記把持部9に設けられており、他方は、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bに設けられるクリック機構とが挙げられる。
本実施例のヘッドレストには、図10および図11に示すクリック機構のうち、いずれのクリック機構でも採用することができる。
まず、上述した実施の形態と同様に、また図13に示すように、前記横軸部1bを把持部9によって把持するとともに、ロックブラケット4を包囲部8によって包囲できるように、ヘッドレスト本体50の前面壁部51を、前記ヘッドレストピラー1に装着させる。また、ロック部材22や付勢部材23、付勢部材3も取り付ける。
そして、前記背面壁部52を、前記前面壁部51に対して結合させるようにする。この時、背面壁部52のボタン取付部52cのボタン差込口用切欠部52dを、前記前面壁部51のボタン取付部51cのボタン差込口用切欠部51dと組み合わせる。これによって、前記装飾縁部54およびボタン55を、ボタン取付部51c,52cに取り付けることができる。
また、この時に、底面カバー部53のスリット53aに、前記ヘッドレストピラー1の支柱1aを挿通させるようにする。
以上のようにしてヘッドレスト本体50を、前記ヘッドレストピラー1の横軸部1bに取り付けることができる。
なお、ヘッドレスト本体50の前後方向への回動およびロック機構の動作、図10および図11に示すクリック機構の動作は、上述した実施の形態と略同様であるため、説明を省略する。
1a 支柱
1b 横軸部
3 付勢部材
4 ロックブラケット
5 ヘッドレスト本体
6 前面壁部
6a 開口部
7 周面壁部
8 包囲部
8a 補強リブ
8b ストッパー部
8c ストッパー部
8d 差込口
9 把持部
9a 開放部
9d 軸受け面
10 保持部
10a 支持部
10b 当接部
20 ロック用孔
21 ピン貫通孔
22 ロック部材
22a ロックピン部
22b シャフト部
22c 連結部
23 付勢部材
30 突起部
31 凹凸係合部
31a 凸部
31b 凹部
32 突起部
33 凹凸係合部
33a 凸部
33b 凹部
50 ヘッドレスト本体
51 前面壁部
51a 底面部
51b 差込口用切欠部
52 背面壁部
52a 底面部
52b 差込口用切欠部
53 底面カバー部
53a スリット
53b 周壁部
53c 鍔部
Claims (4)
- 左右に配置される横軸部を有するヘッドレストピラーと、
前記横軸部に、前方に傾斜して固定されるロックブラケットと、
前記横軸部に対して前後方向に回動自在に取り付けられるヘッドレスト本体と、
前記ヘッドレスト本体を、前記ロックブラケットに対して複数の傾斜角度でロックするロック機構と、
突起部と、この突起部が係合する複数の凹凸部を前記ヘッドレスト本体の回動方向に沿って連続して形成してなる凹凸係合部と、を有することによって、前記ヘッドレスト本体の回動に伴ってクリック感を生起するクリック機構と、を備えており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方が、前記ヘッドレスト本体に設けられており、他方が、前記ヘッドレストピラーの横軸部またはロックブラケットに設けられていることを特徴とするヘッドレスト。 - 前記ヘッドレスト本体は、乗員の頭部を受ける前面壁部と、
前記前面壁部の背面側に一体形成されるとともに前記ロックブラケットを包囲する包囲部と、を有しており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方は、前記包囲部に設けられており、他方は、前記ロックブラケットに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。 - 前記ヘッドレスト本体は、このヘッドレスト本体の下端部に設けられるとともに下方に向かって開放され、この開放部に前記横軸部およびロックブラケットが差し込まれるとともに該横軸部を把持する把持部を有しており、
前記突起部と凹凸係合部とのうちの一方は、前記把持部に設けられており、他方は、前記ヘッドレストピラーの横軸部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。 - 前記クリック機構は、前記ロック機構によってヘッドレスト本体の回動にロックがかかる際に、前記突起部が、前記凹凸係合部の凸部を乗り越えて凹部に係合するように設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
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