JP2012200815A - 割ピン挿入・引抜き用工具 - Google Patents

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Hideki Koyama
英樹 小山
Fumihiko Murakami
文彦 村上
Hiromitsu Oseto
▲廣▼光 大▲瀬▼戸
Fuminori Nishiyama
文典 西山
Tetsuya Taniguchi
哲也 谷口
Takashi Fujiwara
高志 藤原
Toshisuke Matsumoto
俊輔 松本
Kenji Wada
健治 和田
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Abstract

【課題】懸垂碍子の連結部への割ピンの挿入又は引抜き作業を容易化し、且つ、碍子本体の破損のおそれを低減し得る割ピン挿入・引抜き用工具を提供する。
【解決手段】棒状の軸体12と、この軸体に固定して取り付けられた衝止部20と、軸体に摺動可能に取り付けられ、衝止部に衝突して摺動を止められるハンマーヘッド18と、このハンマーヘッドが衝止部に衝突する方向に対して順方向側の前記軸体の一端に設けられ、割ピンの一端に打ち付けられる打ち付け面14と、軸体の他端に設けられ、前記割ピンの一端に掛着可能な掛着部16と、を有する割ピン挿入・引抜き用工具10である。これにより、作業者は、割ピンに対して同じ側から、ほぼ同じ作業動作、作業位置、及び作業姿勢で打ち付け面と掛着部を作用させることができるので、割ピンの挿入・引抜きの両方の作業が容易化される。
【選択図】図1

Description

本発明は、連結された懸垂碍子の連結状態をロック・ロック解除するための割ピンを、連結部へ挿入し又は引抜くために用いる割ピン挿入・引抜き用工具に関する。
懸垂碍子は、送電線と鉄塔等の支持物との間を絶縁するための器具であり、複数個を連結して用いられる場合がある。従来の懸垂碍子、特に、ボールソケット形の懸垂碍子の連結状態のロック及びロック解除の作業は以下のように行われていた。
図4は、従来の連結された懸垂碍子の連結状態のロック及びロック解除の作業を説明するための図である。図示のように、ボールソケット形の懸垂碍子40は、かさ状の碍子本体42の頭部42aにキャップ金具44が取り付けられ、頭部42a内の空間にピン金具46が固定して埋設されることにより構成されている。そして、キャップ金具44の図における上部は、ピン金具46の先端部46aと係合する係合部44aを構成しており、キャップ金具44の係合部44aの一方側の外壁を切り欠いて形成した溝部44bを介し、ピン金具46の先端部46aが同図における横方向に移動してキャップ金具44の係合部44aと係合することにより懸垂碍子40同士が連結される。すなわち、ピン金具46の先端部46aとキャップ金具44の係合部44aとにより、懸垂碍子40同士を連結させる連結部が構成されている。そして、係合部44aの他方側の外壁を貫通する貫通孔44cに、割ピン48が浅く挿入されている。このとき、ピン金具46の先端部46aの下部には間隙50が存在しているのでピン金具46とキャップ金具44との連結状態は緩く、容易に解除可能な状態となっている。そのため、以下に述べるようにこの連結状態をロックする作業が必要となる。図5(A)は、図4のV−V線断面図である。同図(A)に示されるように、割ピン48は、一端48aが折り返されて略円弧状をなしており、先端である他端48bが拡開し、割ピン48の延在方向のやや一端48a側に設けられた略弧状の突出部48cを有する。そして、懸垂碍子40が連結された状態において、割ピン48は、上述の通り、キャップ金具44の係合部44aに設けられた貫通孔44cを介して係合部44a内の空間に他端48bが浅く挿入されているのみであり、係合部44a内は間隙50が存在している。
ここで、連結された懸垂碍子40の連結状態をロックする作業は、図4に示すように、割ピン挿入・押出し用工具52の先端52aを割ピン48の一端48aと当接させ、矢印500方向へ向けて基端52bを木槌等で叩き、図5(B)に示すように、割ピン48を完全に挿入させる、すなわち、割ピンの突出部48cを係合部44a内に挿入させることにより行う。同図(B)は、割ピン48の挿入完了状態を示している。図示のように、割ピン48によって間隙50が埋められ、これにより、ピン金具46の先端部46aの挙動が防止されるので、懸垂碍子40の連結状態がロックされる。更に、このロックを解除する作業は、挿入完了状態にある割ピン48の他端48bに、図4に示すように、割ピン挿入・引抜き用工具52の基端52bを、係合部44aの溝部44bを介して割ピン48の他端48bと当接させ、矢印600方向へ向けて先端52aを木槌等で叩くことにより、割ピン48の突出部48cを係合部44a外に押出すことにより行う。これにより、図5(A)に示すように、割ピン48により埋められていた間隙50が再び開放され、連結状態のロックが解除される。
また、特許文献1には、自動車等の修理の分野において、各種プレス型及び機械設備等に打ち込まれたノックピンを引抜くための、スライドハンマーを有するノックピン抜き装置が開示されている。ノックピン抜き装置は、各種プレス型及び機械設備等に打込まれたノックピンに螺合する棒状のノックピン螺合工具と、このノックピン螺合工具にスライドハンマーを嵌挿したシャフトよりなり、ノックピンを螺合した状態でスライドハンマーを、ノックピンを引抜く方向に摺動させ、この衝撃力によりノックピンを引抜くことができる。
実開平02−097576
上述の割ピン挿入・押出し用工具を用いて割ピンの挿入及び押出しの作業を行う場合において、割ピン挿入時又は押出し時に木槌等で割ピン挿入・押出し用工具の基端又は先端を叩く際、木槌の軌道がずれて磁器製の碍子本体に木槌が当たり、碍子本体を破損してしまうおそれがあった。更に、上記作業は、通常、懸垂碍子が取り付けられる送電線支持用の鉄塔上等の、足場が不安定な高所で行われることが多い。このような場所で割ピン挿入・押し出し用工具を割ピンに当てがい、更にこの割ピン挿入・引抜き用工具の先端又は基端を狙って木槌で叩く作業は困難であった。また、割ピンの挿入の作業と押出しの作業は、割ピンの一端側と他端側という正反対の方向から行わねばならず、作業者は足場が不安定な高所において作業位置及び作業姿勢を変更することを余儀なくされていた。
従って、これらの困難な作業を行う必要があるために、碍子破損のおそれが高いばかりでなく多くの時間をとられることとなっていた。
また、特許文献1に記載のスライドハンマーによると、ハンマーヘッド部分の軌道をコンパクトにすることができ、工具が一体化されることで作業を容易化できるので、一見すると割ピンの挿入・引抜きの作業の効率化を図ることができるとも考えられる。
しかし、このスライドハンマーは、引っ張り方向にしか衝撃力を与えられないうえに、割ピンを引っ張り可能な構成を有していない。従って、特許文献1に記載のスライドハンマーによって懸垂碍子の連結状態のロック・ロック解除の作業を行うことは現実的には困難であった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、連結された各懸垂碍子の連結部への割ピンの挿入又は引抜き作業を容易化し、且つ、碍子本体の破損のおそれを低減し得る割ピン挿入・引抜き用工具に関する。
上記目的を解決するための請求項1に記載の発明は、連結された複数の懸垂碍子の連結部に挿入・引抜きされることによって前記複数の懸垂碍子の連結状態のロック・ロック解除を行う割ピンの前記挿入・引抜きを行う割ピン挿入・引抜き用工具において、所定長さを有する棒状の軸体と、該軸体に固定して取り付けられた衝止部と、前記軸体に摺動可能に取り付けられ、前記衝止部に衝突して前記摺動を止められるハンマーヘッドと、前記ハンマーヘッドが前記衝止部に衝突する方向に対して順方向側の前記軸体の一端に設けられ、前記割ピンの一端に打ち付けられる打ち付け面と、前記軸体の他端に設けられ、前記割ピンの一端に掛着可能な掛着部と、を有することを特徴とする。
上記請求項1に記載の発明は、工具が一体化されるというスライドハンマーの奏する作用に着目し、このスライドハンマーの構成を取り込み、上記目的を達成したものである。
すなわち、本発明の構成によれば、打ち付け面と掛着部を割ピンの一端にのみ作用させることができるので、本工具を持ちかえることで同じ方向から、同じ作業位置及び作業姿勢で割ピンの挿入及び引抜きの双方の作業を行うことが可能となり、作業が容易化されている。更に、本発明の工具はスライドハンマーの構成を有するので、ハンマーヘッドの軌道が規制され、ハンマーヘッドと懸垂碍子の衝突のおそれが低減され、且つ、工具が一体化されて単一の工具で割ピンの挿入・引抜きの作業を行うことができ、作業性が向上している。すなわち、本発明の工具により不安定な高所における懸垂碍子の連結部の連結状態のロック・ロック解除の作業の作業性が格段に向上している。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の割ピン挿入・引抜き用工具において、前記軸体は、長手方向中央領域に設けられた中央直線領域と、前記打ち付け面が設けられた前記一端側に、前記中央直線領域と平行に延在する一端側直線領域と、前記掛着部が設けられた前記他端側に、前記中央直線領域と平行に延在する他端側直線領域と、を有し、前記衝止部と前記ハンマーヘッドは、前記中央直線領域に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、ハンマーヘッドが取り付けられた軸体の中央直線領域が、軸体の一端側直線領域及び他端側直線領域に対して平行に配置される。すなわち、一端側直線領域及び他端側直線領域の軸線方向に対して、中央直線領域が平行に離間するように位置ずれした位置に配置されている。従って、本工具を用いた作業時には、打ち付け面及び掛着部の位置から、ハンマーヘッドの摺動領域を軸体の両端部側の直線領域の延在方向に対して垂直方向に離間した位置に配置することができるので、打ち付け面及び掛着部の直上又は直下に障害物がある場合にもハンマーヘッドとその障害物の接触を回避してスムーズに作業を実施することができる。例えば、懸垂碍子の連結部に割ピンを挿入し又は引抜きする作業において、ハンマーヘッドと碍子本体のかさ状部分との接触を効果的に回避することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の割ピン挿入・引抜き用工具において、前記割ピンの一端は折り返されて略円弧状をなしており、前記打ち付け面は、凹状の球面として構成されたことを特徴とする。
この構成によれば、割ピンの一端が略円弧状に形成されている一方で、割ピン挿入・引抜き用工具の打ち付け面は凹状の球面として構成されているので、連結部の連結状態をロックする作業時に、凹状の球面を介して割ピンの一端にスライドハンマーによる衝撃荷重が加えられた際、両者の相互作用により凹状の球面の荷重中心が割ピンの一端の略円弧形状に沿ってその一端に当接するようにセンタリングされる。従って、割ピンの延在方向に対して凹状の球面の打ち付け方向が少々ずれた場合にも、上記センタリングにより衝撃荷重を有効に伝達することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の割ピン挿入・引抜き用工具において、前記掛着部は、鉤状に形成された鉤部と、該鉤部の鉤口を開閉可能であって、閉方向に付勢された開閉バーと、を有することを特徴とする。
この構成によれば、割ピンの一端に対する掛着部の掛着状態が、作業時においても確実に維持されるので、割ピンの引抜き作業時に掛着部から割ピンの一端が外れるおそれが少なく、作業が更に効率化される。
本発明によれば、スライドハンマーの構成を備えることにより、割ピン挿入及び引抜き用の工具が一体化されて作業の容易化が図られており、更に、割ピンの一端側から、すなわち、割ピンの同じ側から、ほぼ同じ作業動作、作業位置、及び作業姿勢で打ち付け面と掛着部を作用させることで、割ピンの挿入・引抜きの双方の作業の容易化が達成されている。
従って、不安定な高所における緻密で困難な作業である連結碍子の連結作業、又は連結解除の作業の効率が従来と比べて飛躍的に向上している。
本発明の実施の形態にかかる割ピン挿入・引抜き用工具10を説明するための図である。 (A)本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用工具10を用いた割ピンの挿入作業を説明するための図である。(B)同じく、割ピンの引抜きの作業を説明するための図である。 クレビス型の懸垂碍子30の連結状態がロックされた状態を示す図である。 従来の連結された懸垂碍子40の連結状態のロック及びロック解除の作業を説明するための図である。 (A)図4のV−V線断面図である。(B)割ピン48の挿入完了状態を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について図に基いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる割ピン挿入・引抜き用工具10を説明するための図である。図示のように、割ピン挿入・引抜き用工具10は、棒状の軸体12の一端に設けられた、図4に記載の割ピン48の一端48aを打ち付ける打ち付け面14を有すると共に、他端に設けられた、割ピン48の一端48aに掛着可能な掛着部16を有する。更に、軸体12にはハンマーヘッド18が摺動可能に取り付けられている。このハンマーヘッド18の取り付け状態の詳細については後述する。
軸体12は、その長手方向中央領域に設けられた中央直線領域12aを有し、打ち付け面14が設けられた一端側にはこの中央直線領域12aと平行に延在する一端側直線領域12bを、掛着部16が設けられた他端側には、同じく、中央直線領域12aと平行に延在する他端側直線領域12cを有する。そして、中央直線領域12aは、屈曲部12d及び屈曲部12eを介して一端側直線領域12b及び他端側直線領域12cにそれぞれ連続する構成となっている。本実施の形態においては、一端側直線領域12bと他端側直線領域12cは同一軸線A上に配置されている。
打ち付け面14は、お椀状の形状を有する構成物の内面に設けられた凹状の球面として形成されている。
掛着部16は、図4に記載の割ピン48の一端48aに掛着可能な鉤状に形成された鉤部16aを有する。また、掛着部16には、鉤部16aの基端側から先端側に向かって、鉤口16cを閉鎖するように湾曲した棒状体である開閉バー16bが、鉤部16aの基端側に内装されたバネ(図示せず)により付勢されて設けられている。開閉バー16bは、操作突起16dを矢印100方向、すなわち、バネの付勢力に抗する方向に押し下げることにより鉤部16aの基端側に向かって押し下げられ、鉤口16cを開放する。
ここで、ハンマーヘッド18の軸体12への取り付け状態を含む、ハンマーヘッド18の構成を詳細に説明する。ハンマーヘッド18は、片手で掴持可能な外径を有する略円筒形状であって、側壁面が内方へ湾曲した形状を有し、ハンマーヘッド18の長手方向の軸中心を貫通する貫通孔18aを有する。この貫通孔18aに軸体12を貫通させてハンマーヘッド18は上述のとおり軸体12に取り付けられている。軸体12の中央直線領域12aにおける軸体12の一端側の端部近傍には、ハンマーヘッド18を衝止可能な、肉厚の円盤状に形成された衝止部20が軸体12に固定して設けられており、中央直線領域12aにおける軸体12の他端側の端部近傍には、軸体からのハンマーヘッド18の抜脱を防止するための、球状に形成された抜け止め部22が同じく軸体12に固定して取り付けられている。そして、ハンマーヘッド18が、衝止部20と抜け止め部22の間に配置されることにより、ハンマーヘッド18の摺動領域は中央直線領域12a内に規制されており、衝止部20にハンマーヘッド18を衝突させることにより軸体12の長手方向へ衝撃力を生じさせることができる。そして、この衝撃力により、本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用ヘッド10は、作用する対象に対し打ち付け面14側からは押付け方向の衝撃を、掛着部16側からは引っ張り方向の衝撃を与えるスライドハンマーとしての構成を備えている。すなわち、上述のような独特の構成をとることにより、懸垂碍子の連結部のロック・ロック解除に用いる工具に対してスライドハンマーの構成を付与することが実現したのである。
図2(A)は、本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用工具10を用いた割ピンの挿入作業を説明するための図であり、同図(B)は、同じく、割ピンの引抜きの作業を説明するための図である。なお、図2以降の図において、割ピンを含む懸垂碍子の構成は背景技術に記したものと同様であるので、図4及び図5に記載した割ピンを含む懸垂碍子の構成と同一の要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。
同図(A)に示されるように、懸垂碍子40が連結された状態において、割ピン48は、キャップ金具44に設けられたピン挿入孔44cを介して係合部44a内に他端48bのみが挿入された状態にある。この状態においては、間隙50が埋まっておらずピン金具46の先端部46aが自由に動けるので、懸垂碍子40同士の連結状態は緩く、容易に解除可能な状態、すなわち、ロック解除状態となっている。ここで、本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用工具10を用い、懸垂碍子40の連結状態をロックする作業を説明する。まず、割ピン挿入・引抜き用工具10の打ち付け面14を、割ピン48の一端48aに当てがう。そして、打ち付け面14を一端48aに当てがったまま、ハンマーヘッド18を摺動させて衝止部20に勢いよく衝突させ、割ピン48を矢印200方向に打ち込む。この打ち込みの動作は、割ピン48の突出部48cがピン挿入孔44cを介して係合部44a内に押し込まれるまで行う。この時、打ち付け面14は、凹状の球面として形成され、割ピン48の一端48aは、金属線が略円弧状に折り返された形状を有するので、打ち付け面14に当てがわれた一端48aに衝撃が加えられた際、両者の相互作用によりこの一端48aの略円弧状の形状に沿って打ち付け面14の荷重中心が割ピン48の一端48aと当接するようにセンタリングされ、ハンマーヘッド18と衝止部20の衝突による衝撃が有効に割ピン48に伝達される。同図(B)には、割ピン48が、突出部48cまで係合部44a内に挿入された状態が示されている。
この状態においては、係合部44a内の間隙50を割ピン48が埋めているので、ピン金具46の先端部46aの挙動が抑制され、懸垂碍子40同士の連結状態がロックされた状態となっている。
次に、同図(B)に示された割ピン48の状態、すなわち、ロックされた状態からロック解除する作業を述べる。まず、係合部44aから突出している割ピン48の一端48aに、掛着部16を掛着する。掛着操作は、図1に示すように、操作突起16dをバネの付勢力に抗して矢印100方向に押し下げ、開放された鉤口16cから割ピン48の一端48aを鉤部16aに引っ掛け、操作突起16dをバネの付勢力に従って矢印100と反対に戻して鉤口16cを閉鎖状態とすることにより行う。次に、一端48aを掛着部16に掛着させた状態のままハンマーヘッド18を摺動させて衝止部20に勢いよく衝突させ、割ピン48を矢印300方向に、係合部44aから離間させる方向に引っ張る。この引っ張り動作は、割ピン48の突出部48cが、ピン挿入孔44cを介して係合部44a外に引抜かれるまで行う。同図(A)には、突出部48cが係合部44a外に引抜かれた状態の割ピン48が示されている。図示のように、間隙50には、割ピン48の他端48bが浅く挿入されているのみであるので、ピン金具46の先端部46aはその間隙50を自由に移動することができ、懸垂碍子40同士の連結状態は緩く、容易に解除可能な状態、すなわち、ロック解除状態となる。
従って、本発明に係る割ピン挿入・引抜き用工具10によると、懸垂碍子40の連結部から常に現出している割ピン48の一端48aに対して打ち付け面14と掛着部16を作用させるので、従来のように懸垂碍子40の狭小な連結部に工具を挿入するという緻密で困難な作業を行う必要が無い。また、割ピン48の一端48aに対して打ち付け面14と掛着部16を作用させるということは、どちらの作業も同じ位置・方向から実施することができる。従って、懸垂碍子40の設置される高所において、作業者はその不安定な足場上で作業位置及び作業姿勢を変えなくても良く、従来より安定的に、容易に作業を行うことができる。また、本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用工具10は、割ピン48の挿入及び引抜きに用いる工具に対して上述のようなユニークな構成を取ることによってスライドハンマーの構成をも備えることができたものである。従って、ハンマーヘッド18の摺動軌道が、軸体12、衝止部20、及び抜け止め部22によって規制されてコンパクトになり、ハンマーヘッド18と碍子本体42の衝突のおそれが低減され、且つ、割ピン48の挿入及び引抜きに用いる工具が一体化されて単一の工具となり、作業性が向上している。
更に、軸体12の中央直線領域12aが、一端側直線領域12b及び他端側直線領域12cの軸線方向、すなわち、軸線A方向に対し平行に離間するように位置ずれして配置されているので、図2(A)に示されるように、割ピン48の挿入動作時、打ち付け面14の位置から、ハンマーヘッド18の摺動領域を軸体12の伸長方向に対して垂直方向に離間させることができる。従って、この時、図示のように、打ち付け面14の直上に位置する碍子本体42に対してハンマーヘッド18の摺動領域を図における上下方向に離間した位置に配置することができ、摺動するハンマーヘッド18の碍子本体42への衝突を効果的に回避することができる。図2(A)においては、割ピン48の挿入動作時におけるハンマーヘッド18と碍子本体42の衝突を効果的に回避することができる作用について説明しているが、割ピン48の引抜き動作時においても同様の作用を得ることができる(図2(B)参照乞)。
そして、特に、ロック解除の作業においては、掛着部16が開閉バー16bの働きにより一端48aに確実に掛着されるので、ハンマーヘッド18の摺動により生じる振動によっても割ピン挿入・引抜き用工具10と割ピン48が分離する心配がなく、迅速確実に作業を進めることができる。また、同じくロック解除の作業が、上述の通り、割ピン48の引抜きの動作によって行われるので、係合部44aから離間する方向に摺動するときにしかスライドハンマー18には強い力がかからない、すなわち、係合部44aに近接する方向に摺動するときにはスライドハンマー18に強い力をかける必要がない。従って、碍子本体42とハンマーヘッド18が近接して衝突するおそれが更に低減され、碍子本体42の破損のおそれが更に低減する。
なお、本発明の実施の形態にかかる割ピン挿入・引抜き用工具10は、主にボールソケット形の懸垂碍子40に用いられるが、クレビス型の懸垂碍子30におけるロック・ロック解除に用いることも可能である。
図3はクレビス型の懸垂碍子30の連結状態がロックされた状態を示す図である。図示のように、クレビス型の懸垂碍子30は、ピン金具32とキャップ金具34の形状とその連結様式がボールソケット形の懸垂碍子40と比べて異なる。具体的な説明はここでは省略するが、棒状のコッタ36が、ピン金具32とキャップ金具34を連ねて綴じることにより、懸垂碍子30同士が連結され、コッタ36先端に設けられた挿通孔36aに割ピン38が挿入されることにより、この連結状態がロックされる。なお、クレビス型の懸垂碍子30の連結状態のロック・ロック解除の作業に用いる割ピン38は、略円弧状にカーブした形状の一端38a、その延在方向に沿って平行に形成された先端である他端38b、及び割ピン38の延在方向のやや一端38a側に設けられた略弧状の突出部38cを有する。
ここで、ロック解除の作業は、本発明の実施の形態に係る割ピン挿入・引抜き用工具10の掛着部16の鉤部16aを割ピン38の一端38aに掛着させ、ハンマーヘッド18を矢印400方向、すなわち、割ピン38の引抜き方向に力をかけて摺動させ、割ピン38を他端38bまで完全に引抜くことにより行う。これにより、コッタ36はその基端側から引抜き可能となり、容易に懸垂碍子30の連結状態を解除することができる。すなわち、懸垂碍子30の連結状態のロックが解除される。そして、連結状態のロック作業については、ボールソケット型の懸垂碍子40に対して行う手順と同様の手順で行えばよく、その詳細の記載は省略する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態における軸体12を、屈曲部12d及び12eの曲がり部分において、複数の所定角度にて結合可能とした曲がり角度調整手段を用いても良い。この角度調整手段は、例えば、軸体12を、一端側直線領域12b、中央直線領域12a、他端側直線領域12c、一端側直線領域12bと中央直線領域12aの間の直線部分(屈曲部12d内の直線部分)、及び中央直線領域12aと他端側直線領域12cの間の直線部分(屈曲部12e内の直線部分)の軸体構成部材にそれぞれ分離可能な構成とし、これらをネジ接合可能としたうえで、これらの部材の接合箇所相互に、複数の所定角度で嵌合固定可能となるような凹凸部を設けることにより構成しても良い。これにより、懸垂碍子40の大きさに応じて、軸線A方向に対して軸体12における中央直線領域12の位置を平行にシフトさせる量を調整することができる。
10 割ピン挿入・引抜き用工具
12 軸体
14 打ち付け面
16 掛着部
18 ハンマーヘッド
20 衝止部

Claims (4)

  1. 連結された複数の懸垂碍子の連結部に挿入・引抜きされることによって前記複数の懸垂碍子の連結状態のロック・ロック解除を行う割ピンの前記挿入・引抜きを行う割ピン挿入・引抜き用工具において、
    所定長さを有する棒状の軸体と、
    該軸体に固定して取り付けられた衝止部と、
    前記軸体に摺動可能に取り付けられ、前記衝止部に衝突して前記摺動を止められるハンマーヘッドと、
    前記ハンマーヘッドが前記衝止部に衝突する方向に対して順方向側の前記軸体の一端に設けられ、前記割ピンの一端に打ち付けられる打ち付け面と、
    前記軸体の他端に設けられ、前記割ピンの一端に掛着可能な掛着部と、を有することを特徴とする割ピン挿入・引抜き用工具。
  2. 前記軸体は、
    長手方向中央領域に設けられた中央直線領域と、
    前記打ち付け面が設けられた前記一端側に、前記中央直線領域と平行に延在する一端側直線領域と、
    前記掛着部が設けられた前記他端側に、前記中央直線領域と平行に延在する他端側直線領域と、を有し、
    前記衝止部と前記ハンマーヘッドは、前記中央直線領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の割ピン挿入・引抜き用工具。
  3. 前記割ピンの一端は折り返されて略円弧状をなしており、
    前記打ち付け面は、凹状の球面として構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の割ピン挿入・引抜き用工具。
  4. 前記掛着部は、
    鉤状に形成された鉤部と、該鉤部の鉤口を開閉可能であって、閉方向に付勢された開閉バーと、を有することを特徴とする請求項3に記載の割ピン挿入・引抜き用工具。
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