JP2012200697A - 粉砕機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、連続して投入する被粉砕物が詰まらず、順調に運転を続けることができる粉砕機を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の第1手段は、投入部と導入部と擂潰部を備えて固定された金属製の上臼と、導入部と擂潰部を備えて回転する金属製の下臼と、下臼を回転させる駆動手段とより構成するとともに、前記導入部の表面には凹凸加工をすることを特徴とする粉砕機。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体を粉状に砕いたり、すりつぶしたりする装置に関するものである。
物体の粉砕にはいくつかの方法があり、物体の中でも特に食品の場合、ボールミル粉砕機(例えば特許文献1)や、石臼などの上下2つの臼による粉砕機(例えば特許文献2、3)、気流式粉砕機やロールクラッシャー、また、気流式と臼を組み合わせた粉砕機(例えば特許文献4)などがあった。
本発明は、上記の臼による粉砕機に関するものであり、臼による粉砕機には昔ながらの石臼と最近の金属製の臼による粉砕機がある。昔ながらの石臼は、上の石臼を手動または自動で低速回転させて粉砕するものが多く、最近の金属製の臼による粉砕機は下の臼を自動で回転させて粉砕するものが多い。
最近の臼による粉砕機は、粉砕の効率を上げるために回転を速くするが、回転が速くなると臼及び被粉砕物の温度が上がり、変質してしまう可能性が高くなる。従って、臼の冷却機構がついているものが多い。
本出願人は特許文献5、6なども出願している。
特開平10−117688号公報 特許第3626159号公報 特開2000−70741号公報 特開平11−179222号公報 特願2010−67120 特願2010−67121
上記の金属製の臼の導入部は、表面が平らであり、ツルツルしている。そこへ被粉砕物を投入すると、被粉砕物が平らな上臼の導入部と下臼の導入部との間で押し付けられ、貼り付き、固まってしまった。一度、固まると、その塊が障害となり、連続して投入する被粉砕物が詰まり、投入部には被粉砕物があふれてしまった。このようになると、上臼と下臼との間を開いて、被粉砕物の塊を作業者が除去しなければ、粉砕を再開することができなかった。また、粉砕物によっては、静電気が発生したり、表面張力が発生したりして、投入部でも被粉砕物が貼り付き、被粉砕物が導入部へ入っていかず、あふれてしまった。これも投入部から被粉砕物を除去しなければ、粉砕を再開することができなかった。更に、両者とも、被粉砕物を除去して粉砕を再開したとしても、すぐに再び被粉砕物が詰まってしまい、粉砕を続けることができなかった。
本発明は、連続して投入する被粉砕物が詰まらず、順調に運転を続けることができる粉砕機を提供することを目的としている。
本発明の第1手段は、投入部と導入部と擂潰部を備えて固定された金属製の上臼と、導入部と擂潰部を備えて回転する金属製の下臼と、下臼を回転させる駆動手段とより構成するとともに、前記導入部の表面には凹凸加工をすることを特徴とする粉砕機。第2手段は、前記第1手段の前記投入部の表面には凹凸加工をする。第3手段は、前記第2手段の前記投入部の表面を金網により構成する。第4手段は、前記第2手段の前記投入部の表面をパンチングメタルにより構成する。
本発明の粉砕機により、上臼の導入部と下臼の導入部との間、または投入部に被粉砕物が貼り付くことがなくなり、スムーズに被粉砕物が擂潰部に入ることができ、順調に運転を続けることができた。これにより、被粉砕物を投入部へ連続して投入することができるように設備しておけば、作業者が監視することなく、安定的に粉砕することができる。
図1は粉砕機の正面図である。 図2は粉砕機の上面図である。 図3は粉砕機の一部断面図である。 図4は粉砕機の上臼を開放したときの側面図である。 図5は上臼を下から見た図である。 図6は下臼を上から見た図である。 図7は上臼の導入部および投入部の説明図である。(実施例1) 図8は上臼の導入部および投入部の説明図である。(実施例2) 図9は上臼の導入部および投入部の説明図である。(実施例3) 図10は上臼の導入部および投入部の説明図である。(実施例4) 図11は下臼の説明図である。(実施例5) 図12は下臼の説明図である。(実施例6) 図13は粉砕時に散水する場合の説明図である。(実施例7) 図14は粉砕時に散水する場合の説明図である。(実施例7)
図面により、粉砕機の全体について説明する。上臼1と下臼2は、それぞれ中央部に向かって上方に傾斜しており、周囲が略平行となっている。上臼1の方が、下臼2よりも傾斜が大きく、上臼1と下臼2の隙間は上方へ行くほど、広くなっている。上臼1、下臼2の傾斜部を導入部32、33とし、刃5、6を備える。上臼1の中央部は、投入口11として開放しており、導入部32までを投入部31とする。この導入部32、33と投入部31は表面を凹凸加工しており、被粉砕物によっては導入部32、33のみでも構わない。上臼1、下臼2の略平行になっている周囲には擂潰部3、4を備え、この擂潰部3、4は内側から外側に延びる複数個の凹部と凸部を交互に連続して形成する。
下臼2には、駆動軸9を嵌合し、モータ8からの出力を伝えている。よって、下臼2は回転し、下臼2と駆動軸9は着脱自在である。粉砕された被粉砕物を、上臼1と下臼2のすき間から落下させるケーシング12を設け、ケーシング12内の被粉砕物を集めるために、下臼2に掃き込み具19を設ける。掃き込み具19は下臼2とともにケーシング12内部を回転し、被粉砕物をケーシング12の一部に設けた取出口13へ掃き込む。取出口13の外側には取出シュート14を設け、取出シュート14の下には、取出シュート14より落下してきた被粉砕物を回収するための容器15を設ける。機枠16の下にコロ17を設けることにより、装置全体の移動が容易となる。
係止機構は、本実施例では係止板10、機枠16、回動軸20、ハンドル18、ハンドル軸25等により、構成する。係止板10は、機枠16に対して回動軸20により回動し、上臼1を上下させることができる。ハンドル18、ハンドル軸25で係止板10を固定することができる。係止板10の一方は、回動軸20により回動自在に機枠16に固定されており、他方をハンドル18、ハンドル軸25で固定する。
上臼1と、係止板10とは、球面座金21、22を介して接続されており、係止板10に球面座金(上)21を取付け、上臼1には球面座金(下)22を取付ける。係止板10と球面座金(上)21、上臼1と球面座金(下)22は一体でも良い。上臼1の上部を係止板10の開口に挿入し、係止板10の球面座金21と上臼1の球面座金22を合わせたあと、係止板10の開口10aより出ている上臼1の上部の投入口11の周囲に板バネ23を嵌め、Uナット24を回転させながら嵌めこんでいる。
上臼1、下臼2及び被粉砕物が熱を持つと、被粉砕物の品質が変質してしまうため、上臼1、下臼2の内部を水などの冷却媒体が流れて上臼1、下臼2及び被粉砕物を冷却する冷却装置がついているが、図面、詳細な説明は省略する。
本実施例の装置の動作を説明する。まず、準備として、下臼2を駆動軸9と嵌合する。そして、上臼1を係止板10の開口へ挿入し、係止板10の球面座金21と上臼1の球面座金22を合わせ、板バネ23、Uナット24により、固定する。係止板10を回動軸20で回動させ、上臼1を下臼2の上へ設置し、ハンドル18をハンドル軸25へ挿入し、係止板10を固定する。
次に、モータ8を起動し、下臼2を回転させる(冷却装置がついている場合は、冷却装置も起動する)。そして、投入口11より被粉砕物を投入する。投入口11へ被粉砕物を投入するためには、手で投入、または、投入装置(図示しない)を設置して投入装置により投入する。投入装置は定量供給できるものが良い。
被粉砕物は上臼1と下臼2の間で、刃5、6により粉砕され、上臼1と下臼2の導入部32、33の隙間より小さくなると、下(隙間が狭いほう)へ移動する。刃5、6により粉砕された被粉砕物は、擂潰部3、4へ移動し、更に細かく粉砕され、遠心力と、擂潰部3、4の形状(凹部、凸部がそれぞれ内側から外側へ延びている)により上臼1と下臼2の周囲へ移動し、上臼1と下臼2の隙間からケーシング12へ落下する。落下した被粉砕物は下臼2とともに回転する掃き込み具19により、取出口13へ誘導され、取出シュート14により容器15へ取り出される。
上記のように、球面座金21、22を取付けて作動させると、下臼2の擂潰部4がミソを擂った状態になっても、上臼1の擂潰部3で下臼2の擂潰部4を押さえるとき、球面座金21、22に上臼1も下臼2に合わせてミソを擂り、擂潰部3、4が密着した状態で下臼2が回転する。このために、上下の擂潰部3、4が平行となり、均一で細かい被粉砕物が取出口13へ出てくる。
この装置で、茶、そば、米、キビなどを加工でき、被粉砕物はこれらに限らない。被粉砕物の種類、粒度などに応じて、モータ8により下臼2の回転数を変えるとよい。
図7の上臼1の凹凸加工について説明する。この実施例の場合、投入部31はローレット(ナーリング)加工をしてギザギザ形状にしてある。導入部32はショット・ブラスト加工をしてある。
図8の上臼1の凹凸加工について説明する。この実施例の場合、投入部31、導入部32ともにローレット(ナーリング)加工をしてギザギザ形状にしてある。
図9の上臼1の凹凸加工について説明する。この実施例の場合、投入部31には金網製の筒34を挿入する。導入部32はショット・ブラスト加工をしてある。本実施例では、金属製の筒34を挿入したが、予め投入部31に金網を貼り付けておいてもよい。
図10の上臼1の凹凸加工について説明する。この実施例の場合、投入部31にはパンチングメタル製の筒35を挿入する。導入部32はショット・ブラスト加工をしてある。本実施例では、パンチングメタル製の筒34を挿入したが、予め投入部31にパンチングメタルを貼り付けておいてもよい。
図11の下臼2の導入部33はショット・ブラスト加工をしてある。
図11の下臼2の導入部33はローレット(ナーリング)加工をしてある。
本実施例では、上臼1の投入部31に散水孔42を設け、散水孔42より散水する。散水孔42には上臼1の投入部に内蔵された散水ホースから液体を供給し、その先には給水ホース44によって、ポンプ43と、給水タンク45を接続する。散水を行うときには、給水タンク45内の液体をポンプによりくみ上げ、散水ホース41の散水孔42より散水する。
ポンプ43にはタイマーを設け、あらかじめ、タイマーにより散水時間と休止時間を設定することができる。これにより、散水量の調整ができる。ポンプ43の能力、タイマーによる時間により、散水量を把握することができる。
本実施例7の場合、1晩浸漬し、水分を含んだ米(一晩浸漬すると、米の重量の2〜4割程度の水が米に吸収される)を投入する。投入された米は、上臼1と下臼2によりすりつぶされ、粉砕される。散水ホースの太さ、散水孔42の大きさ、ポンプ43の能力にもよるが、本実施例においては、3秒散水し、10秒休止するペースの散水が良好であった。粉砕された米は、スラリー状の水分が均一なペースト(米ペースト)となり、パン、ケーキ、お好み焼き等に利用することができる。被粉砕物は上記の米に限らず、水分を含んだ被粉砕物に利用できる。また、散水孔42から出てくる液体(給水タンク45によって供給する液体)は水に限らず、出汁や調味料でもよい。
1 上臼
2 下臼
3 (上臼の)擂潰部
4 (下臼の)擂潰部
5 (上臼の)刃
6 (下臼の)刃
8 モータ
9 駆動軸
10 係止板
11 投入口
12 ケーシング
13 取出口
14 取出シュート
15 容器
16 機枠
17 コロ
18 ハンドル
19 掃き込み具
20 回動軸
21 球面座金(上)
22 球面座金(下)
23 皿バネ
24 Uナット
25 ハンドル軸
31 投入部
32 導入部
33 導入部
34 金網製の筒
35 パンチングメタル製の筒
42 散水孔
43 ポンプ
44 給水ホース
45 給水タンク

Claims (4)

  1. 投入部と導入部と擂潰部を備えて固定された金属製の上臼と、導入部と擂潰部を備えて回転する金属製の下臼と、下臼を回転させる駆動手段とより構成するとともに、前記導入部の表面には凹凸加工をすることを特徴とする粉砕機。
  2. 前記投入部の表面には凹凸加工をすることを特徴とする請求項1記載の粉砕機。
  3. 前記投入部の表面を金網により構成することを特徴とする請求項2記載の粉砕機。
  4. 前記投入部の表面をパンチングメタルにより構成することを特徴とする請求項2記載の粉砕機。
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