JP2012200456A - 殺菌剤溶液の処理方法および殺菌剤溶液の処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る殺菌剤溶液の処理方法は、殺菌剤溶液が循環タンク5から殺菌機4へ加熱装置6で加熱された後に供給され、包材を殺菌した後の殺菌剤溶液が、殺菌機4から循環タンク5へ回収される殺菌剤溶液の処理方法において、包材を殺菌した後の殺菌剤溶液が、循環タンク5への循環回路の途中に設けた冷却装置11を経由することによって、所定温度まで冷却されて循環タンク5へ回収されるようにしたものである。
【選択図】図1
Description
図3は、従来の殺菌剤溶液の処理装置を摸式的に示した図である。
図3において、殺菌剤溶液の処理装置10は、殺菌剤が循環タンク5からポンプPBによって配管P9を通して包材等の殺菌機4の上流側に設けられた加熱装置6を経由して所定の高温状態で殺菌機4へ供給されるようになっており、また、前記殺菌機4で包材等を殺菌した殺菌剤が、前記殺菌機4に付属の回収タンク7へ一旦回収された後、ポンプPAによって配管P8を通して前記循環タンク5へ回収されるように殺菌剤溶液の循環回路が形成されている。
一方、前記殺菌剤は高温状態に長時間保持されると、分解が加速されて殺菌剤の濃度低下およびそれに伴う殺菌効果の低下を招いてしまう。
このため、濃度計測手段Cにより殺菌剤の濃度計測をして、制御装置8dからの注入指示に従って矢印T方向から図示しない注入手段により高濃度の殺菌剤或いは添加剤を注入する等、殺菌剤を所定濃度にしている。
また、前記殺菌剤が高温状態に長く保持されてしまうと、前記殺菌剤に添加されている前記添加剤が不活性になりやすいため、殺菌力を低下させないように添加剤を多く添加することになり、添加剤消費量が多くなってしまうという恐れがある。
さらに、殺菌剤又は添加剤が多くなると、前記包材等を殺菌後に洗浄する必要がある場合に、洗浄用の清水の使用量が多くなってしまうという恐れがある。
(1)第1の手段の殺菌剤溶液の処理方法は、殺菌剤溶液が循環タンクから殺菌機へ加熱装置で加熱された後に供給され、被殺菌物を殺菌した後の前記殺菌剤溶液が、前記殺菌機から前記循環タンクへ回収される殺菌剤溶液の処理方法において、前記被殺菌物を殺菌した後の前記殺菌剤溶液が、前記循環タンクへの循環回路の途中に設けた冷却装置を経由することによって、所定温度まで冷却されて前記循環タンクへ回収されるようにしたことを特徴とする。
また、前記冷却装置から前記循環タンクへ向う前記殺菌剤溶液の循環回路の途中に設けた第一濃度計測手段と、前記加熱装置から前記殺菌機へ向う前記殺菌剤溶液の循環回路の途中に設けた第二濃度計測手段の両方によって殺菌剤濃度を計測して、該濃度計測値を基にして、制御装置からの指令により前記循環タンク内の殺菌剤溶液が所定濃度となるようにする場合には、殺菌剤濃度を木目細かく維持管理できるという効果を有する。
本発明の第1の実施の形態を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる殺菌剤溶液の処理装置を摸式的に示した図である。
図1において、従来技術として説明した図3と同じ構造のものについては同じ記号を付して分り易くしてあり、重複する説明は一部省略する。
図1において、殺菌剤溶液の処理装置1は、循環タンク5から加熱装置6を経由して所定濃度の殺菌剤溶液(以下、単に殺菌剤と称する)がポンプPBにより配管P2を通して殺菌機4へ所定の高温状態で供給され、殺菌機4で前記殺菌剤により被殺菌物としての包材等(以下包材と称する。)が殺菌されるようになっており、また、殺菌機4で包材殺菌に使用された殺菌剤が、回収タンク7に一旦回収されて、配管P1を通してポンプPAにより循環タンク5へ回収されるようになっていて、配管P1の途中には冷却装置11が設けられており、殺菌機4で包材の殺菌に使用された高温状態の殺菌剤が前記冷却装置11によって所定温度に冷却されるように構成されている。
本実施の形態では、殺菌機4で包材殺菌に使用された高温状態の過酢酸溶液が、冷却装置11を経由して所定の低温状態(一例として65℃→40℃)に冷却されて循環タンク5に回収されるので、前記循環タンク5およびその前後の配管P1内の過酢酸溶液の分解が抑制され、これに伴って濃度低下が抑制されて、殺菌効果の低下が抑制される。
第一濃度計測手段CAおよび第二濃度計測手段CBの両方で濃度計測を行って濃度管理をする場合は、循環タンク5へ回収される直前状態の濃度と殺菌機4へ供給される直前状態の濃度の両者を計測して制御装置8により濃度管理をするので、濃度管理が木目細かくなって望ましい。
また、前記添加剤であるカタラーゼは、高温状態では不活性になり、殺菌力強化の効力が低下するが、前記説明の冷却により殺菌力強化の効力低下が抑制されるとともに、補充するカタラーゼの消費量が軽減される。
次に、本発明の第2の実施の形態を図2に基づいて説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係わる殺菌剤溶液の処理装置を摸式的に示した図である。
図2において、図1と同じ構造のものは同じ記号を付して分り易くしてあり、重複する説明は一部省略する。
図2において、殺菌剤溶液の処理装置2は、前記回収タンク7から冷却装置14への配管P7の途中、および、循環タンク5から加熱装置6への配管P8の途中に熱交換装置15が設けられ、該熱交換装置15を殺菌機4で包材殺菌に使用された高温状態の過酢酸溶液と、循環タンク5から加熱装置6へ供給される低温状態の過酢酸溶液が経由する構成となっている。
さらに、加熱装置6では、中温状態から高温状態へ(一例として約50℃→70℃)の加熱となり、低温状態の過酢酸溶液の加熱に要する熱エネルギー消費量が節約できる。
2 殺菌剤溶液の処理装置
4 殺菌機
5 循環タンク
6 加熱装置
7 回収タンク
8 制御装置
8d 制御装置
10 殺菌剤溶液の処理装置
11 冷却装置
12 殺菌剤バッファタンク
13 調合タンク
14 冷却装置
15 熱交換装置
C 濃度計測手段
CA 第一濃度計測手段
CB 第二濃度計測手段
P1 配管
P2 配管
P3 配管
P4 配管
P7 配管
P8 配管
P9 配管
PA、PB、PC ポンプ
T 矢印
V1 開閉弁
V9 開閉弁
W 清水
Claims (10)
- 殺菌剤溶液が循環タンクから殺菌機へ加熱装置で加熱された後に供給され、被殺菌物を殺菌した後の前記殺菌剤溶液が、前記殺菌機から前記循環タンクへ回収される殺菌剤溶液の処理方法において、
前記被殺菌物を殺菌した後の前記殺菌剤溶液が、前記循環タンクへの循環回路の途中に設けた冷却装置を経由することによって、所定温度まで冷却されて前記循環タンクへ回収されるようにしたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。 - 請求項1に記載する殺菌剤溶液の処理方法において、前記殺菌機から前記冷却装置へ向う前記循環回路の途中に熱交換装置を設け、前記循環タンクから前記加熱装置へ向う低温状態の殺菌剤溶液も前記熱交換装置を経由するようにして、前記加熱装置による加熱前の前記殺菌剤溶液と前記冷却装置による冷却前の前記殺菌剤溶液とが、前記熱交換装置で熱交換されるようにしたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。
- 請求項1又は2に記載する殺菌剤溶液の処理方法において、前記冷却装置から前記循環タンクへ向う前記殺菌剤溶液の循環回路の途中に設けた第一濃度計測手段、又は、前記加熱装置から前記殺菌機へ向う前記殺菌剤の循環回路の途中に設けた第二濃度計測手段、或いは、前記第一濃度計測手段と前記第二濃度計測手段の両方によって殺菌剤溶液の濃度を計測して、該殺菌剤溶液の濃度の計測値を基にして、制御装置からの指令により前記循環タンク内の殺菌剤溶液が所定濃度となるように殺菌剤原液或いは殺菌に使用する濃度以上の濃度の殺菌剤溶液を前記循環回路に自動注入するようにしたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載する殺菌剤溶液の処理方法において、前記殺菌剤溶液の循環回路に配管接続された殺菌剤バッファタンクから濃度を調合済の前記殺菌剤を前記循環回路に自動注入するようにしたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載する殺菌剤溶液の処理方法において、前記殺菌剤溶液を過酢酸溶液としたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。
- 請求項5に記載する殺菌剤溶液の処理方法において、前記過酢酸溶液が殺菌力強化のための添加剤として所定量のカタラーゼを添加した過酢酸溶液であることを特徴とする殺菌剤溶液の処理方法。
- 殺菌剤溶液が循環タンクから殺菌機へ加熱装置で加熱された後に供給され、被殺菌物を殺菌した後の前記殺菌剤溶液が、前記殺菌機から前記循環タンクへ回収される殺菌剤溶液の処理装置において、
前記殺菌機から前記循環タンクへ向う前記循環回路の途中に、被殺菌物を殺菌した後の殺菌剤溶液を所定温度まで冷却する冷却装置を設けたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理装置。 - 請求項7に記載する殺菌剤溶液の処理装置において、前記殺菌機から前記冷却装置へ向う前記循環回路の途中に熱交換装置を設けて、前記循環タンクから前記加熱装置へ向う低温状態の殺菌剤溶液も前記熱交換装置を経由して、前記加熱装置による加熱前の前記殺菌剤溶液と前記冷却装置による冷却前の前記殺菌剤溶液とが、前記熱交換装置で熱交換を行うようにしたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理装置。
- 請求項7又は8に記載する殺菌剤溶液の処理装置において、前記循環回路に濃度計測手段を設け、該濃度計測手段によって計測された前記殺菌剤溶液の濃度の計測値を制御装置に取り込んで、該制御装置の制御により前記循環タンク内の殺菌剤溶液が所定濃度となるように前記循環回路における前記殺菌剤溶液より高濃度の殺菌剤溶液を前記循環回路に自動注入する自動注入装置を設けたことを特徴とする殺菌剤溶液の処理装置。
- 請求項9に記載する殺菌剤溶液の処理装置において、所定濃度に調合済の殺菌剤溶液が貯留される殺菌剤バッファタンクを前記循環回路に配管接続して設け、該配管の途中に前記自動注入装置を設けて、前記制御装置からの指令によって前記殺菌剤バッファタンクから所定濃度の殺菌剤溶液を前記循環回路に自動注入するように構成したことを特徴とする殺菌剤溶液の処理装置。
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