JP2012198033A - 相判別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、負荷の接続相を容易に判別することができる相判別装置を提供する。
【解決手段】相判別装置110の通信部115は、遮断器子局103、開閉器子局105および配電監視制御親局106を介して、配電用遮断器102およびセンサ内蔵区分開閉器104の計測値を取得し、自動検針親局109を介してスマートメータ108の計測値を取得する。データ格納部114には、配電系統構成情報と、配電用変圧器107の機器情報と、需要家の供給設備情報とを格納しておく。時間断面選択部111によって、各計測値の計測期間の中から、接続相の判別に用いる期間である時間断面を選択し、選択した時間断面に計測された各計測値と、データ格納部114に格納される各情報とに基づいて、相判別処理部112によって、各配電用変圧器107の接続相を判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多相交流の配電系統において、各負荷がいずれの相に接続されているかを判別する相判別装置に関する。
需要家が太陽光発電装置をはじめとする分散電源を導入すると、需要家側から電力系統側へ向かう電力潮流である逆潮流が発生する。また逆潮流によって配電線電圧の上昇などが発生する。分散電源は、一般家庭のような単相で電力供給を受ける需要家でも導入されるので、逆潮流および電圧上昇などの発生状況は、配電線に供給される多相交流電力の相ごとに異なる。配電線は、多相交流電力の相ごとに設けられる複数の電線で構成される。したがって、配電線のいずれの相に対応する電線から各需要家に電力を供給しているかという情報に基づいて、逆潮流および電圧上昇の影響を分析して、対策を検討することが望ましい。
また、配電系統の不平衡を効果的に抑制するためには、現状において配電線の各相に対応する電線に、どのように負荷が接続されているかという情報に基づいて、配電系統を構成する配電設備を形成する計画を立てることが望ましい。
このような観点から、各負荷と配電線との間に介在する各配電用変圧器が、配電線のいずれの相に対応する電線に接続されているかを把握することが求められる。
しかし、配電線は途中で捻架されていたり、不平衡を解消するために相順の入れ替えが行われていたりするので、配電線を構成する各電線と配電変電所の送り出し相との対応関係が特定できない場合がある。この場合、各配電用変圧器が配電線のいずれの相に対応する電線に接続されているかについても不明となってしまう。また、配電用変圧器の工事の結果を検査することが困難な場合など、各配電用変圧器が配電線のいずれの相に対応する電線に接続されているかを管理できていない場合もある。
配電線および配電用変圧器を目視で確認すれば、配電用変圧器が接続されている電線に対応する相(以下「接続相」という場合がある)を明らかにすることができるが、配電線の展開範囲および配電用変圧器の数は膨大であり、地中ケーブル部のように目視不可能な部分も存在する。したがって、全ての配電線および配電用変圧器について目視確認を行うことは現実的ではない。
これに対して、配電線上に計測用の機器を設置して、配電変電所からの送り出し相と需要家への供給相との対応付けを特定するための方法が提案されている。
たとえば、配電線電圧のゼロクロスを検出した時刻を記録して比較することによって、送配電線路の任意の2点間における同一相を検出する送配電線路相検出システムがある(たとえば、特許文献1(第2頁右欄第46−49行目、図4)参照)。送配電線路は、送電線路および配電線路を含む。
また、配電変電所に設置した信号発生器から配電線に対して、相ごとに異なる信号を注入し、これを配電用変圧器または需要地点のメータに備えられた信号弁別器で検出することによって、接続されている相を識別する位相識別方法がある(たとえば、特許文献2(第3頁第49行目−第4頁第1行目、図2)参照)。
また、配電線上に設置した計測器で計測した電圧プロファイルと、需要地点のメータで計測した電圧プロファイルとを比較することによって、各メータがいずれの相の電線に接続されているのかを決定する電力システム構成自動検出システムがある(たとえば、特許文献3(第5頁第29−35行目、図2)参照)。
特開2001−215248号公報 特開2010−156694号公報 特開2010−161923号公報
前述の特許文献1に開示される技術では、電圧のゼロクロスを検出する装置(以下「ゼロクロス検出装置」という場合がある)を用いて、配電線の2点間における同一相を特定する。この技術を用いて、各配電用変圧器の接続相を判定して、配電用変圧器を介して配電線に接続される各負荷の接続相を判定する場合、既に設置されている配電用変圧器にそれぞれ、ゼロクロス検出装置を追加する必要がある。したがって、配電用変圧器を含む配電設備の費用が増大するという問題がある。
また、配電用変圧器の数は膨大であるので、配電用変圧器にゼロクロス検出装置を追加する場合、ゼロクロス検出装置の追加作業に手間がかかるという問題がある。ゼロクロス検出装置を可搬として、各配電用変圧器の設置場所に作業者が出向いて相の特定を行うようにすれば、ゼロクロス検出装置を追加する費用を抑制することは可能である。しかし、作業者が配電用変圧器の設置箇所に出向く必要があるので、作業者の作業量が増大するという問題がある。
前述の特許文献2に開示される技術では、配電線へ信号を注入する信号発生器と、当該信号を弁別する信号弁別器とによって、各負荷の接続相を判定する。この技術では、配電用変圧器またはメータに、信号弁別器を追加する必要がある。したがって、配電用変圧器およびメータを含む配電設備の費用が増大するという問題がある。
前述の特許文献3に開示される技術では、配電線上の電圧プロファイルと、メータでの電圧プロファイルとを比較することによって、負荷の接続相を判定する。配電線上の電圧プロファイルは、配電線を区分する区分開閉器を利用して取得することができる。これに対して、メータでの電圧プロファイルは、メータをそのまま利用しても取得することはできない。メータは本来、電力量を計測するものであるので、メータにおいて、電圧プロファイルを比較して相判定を行えるほどの周期で電圧を計測するためには、メータに新たな装置を追加する必要がある。したがって、メータを含む配電設備の費用が増大するという問題がある。
以上のように、従来の技術において、各負荷の接続相を判定するためには、配電用変圧器またはメータに新たな装置を追加することが必要である。したがって、配電設備の費用が増大するという問題がある。
また、従来の技術において、配電設備の費用の増大を抑制するために、作業者が配電用変圧器の設置場所に出向いて相の特定を行うようにすると、作業者の作業量が増大するという問題がある。
本発明の目的は、配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、負荷の接続相を容易に判別することができる相判別装置を提供することである。
本発明の相判別装置は、配電系統から配電線を介して配電される多相交流電力を変圧して、需要地点に設置される負荷に供給する配電用変圧手段が接続される前記配電線における前記多相交流電力の相である接続相を判別する相判別装置であって、前記配電線に供給される前記多相交流電力の電気的特性を前記多相交流電力の相ごとに周期的に計測して、前記電気的特性の計測結果である配電線計測値に基づいて前記配電線の導通を制御する配電線制御手段から、前記配電線計測値を取得する配電線計測値取得手段と、前記需要地点に設置され、前記負荷で消費された電力量である消費電力量を前記多相交流電力の相ごとに周期的に計測して、前記消費電力量の計測結果である負荷計測値を負荷計測値記録手段に通知する負荷計測手段または前記負荷計測値記録手段から、前記負荷計測値を取得する負荷計測値取得手段と、前記配電系統の構成を表す配電系統構成情報と、前記配電用変圧手段の構成を表す変圧手段構成情報と、前記需要地点に設置される前記配電用変圧手段および前記負荷計測手段を含む供給設備の構成を表す供給設備構成情報とを格納する格納手段と、前記配電線計測手段によって前記配電線計測値が計測された期間、および前記負荷計測手段によって前記負荷計測値が計測された期間の中から、前記接続相の判別に用いる期間である時間断面を選択する時間断面選択手段と、前記時間断面選択手段によって選択された時間断面に計測された前記配電線計測値および前記負荷計測値と、前記格納手段に格納された前記配電系統構成情報、前記変圧手段構成情報および前記供給設備構成情報とに基づいて、前記配電用変圧手段の前記接続相を判別する相判別処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明の相判別装置によれば、時間断面選択手段によって選択された時間断面に計測された配電線計測値および負荷計測値と、格納手段に格納された配電系統構成情報、変圧手段構成情報および供給設備構成情報とに基づいて、相判別処理手段によって、配電用変圧手段の接続相が判別される。配電線計測値は、配電線計測手段が、配電線の導通を制御するために計測したものである。また負荷計測値は、負荷計測手段が、負荷計測値記録手段に通知するために計測したものである。これらの配電線計測値および負荷計測値を用いて配電用変圧手段の接続相が判別されるので、配電用変圧手段の接続相を判別するために、配電線計測値を計測する手段、および負荷計測値を計測する手段を配電設備に新たに追加する必要はない。また接続相を判別するために作業者が需要地点に出向く必要はない。
したがって、配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、配電用変圧手段の接続相を容易に判別することができる。ひいては、配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、負荷の接続相を容易に判別することができる。
本発明の第1の実施の形態である相判別装置110を備える配電系統制御システム100の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 各相の線電流ベクトルおよび各相間の負荷電流ベクトルの関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における相判別処理に関する相判別処理装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における相判別処理に関する相判別処理装置110の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における相判別処理に関する相判別処理装置110の処理手順を示すフローチャートである。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態である相判別装置110を備える配電系統制御システム100の構成を示すブロック図である。配電系統制御システム100は、配電線101、配電用遮断器102、遮断器子局103、センサ内蔵区分開閉器104、開閉器子局105、配電監視制御親局106、配電用変圧器107、スマートメータ108、自動検針親局109および相判別装置110を備えて構成される。
配電用遮断器102および遮断器子局103は、配電変電所120に設置される。配電変電所120からは、複数の配電線101が延びている。配電線101は、需要地点である需要家構内に設置される不図示の負荷と接続される。
配電変電所120、ならびに配電変電所120に設置される配電用遮断器102および遮断器子局103などの設備は、配電系統を構成する。各配電線101には、配電系統から、位相が異なる複数の単相交流電力で構成される多相交流電力が送り出される。本実施の形態では、3つの単相交流電力で構成される三相交流電力が配電線101に送り出される。
配電線101には、複数の配電用変圧器107が接続される。多相交流電力は、配電線101および配電用変圧器107を介して、需要地点に設置される負荷に供給される。多相交流電力を相ごとに供給するために、配電線101は、複数の電線で構成される。多相交流電力は、配電系統から相ごとに、配電線101の対応する電線に供給される。本実施の形態では、配電線101は、3本の電線を含む。これらの3本の電線に、三相交流電力が相ごとに供給される。
配電用遮断器102は、配電線101と同数が設けられており、各配電線101に直列に接続されている。配電用遮断器102は、配電線101を介して、センサ内蔵区分開閉器104に接続されている。また配電用遮断器102は、遮断器子局103を介して、配電監視制御親局106に接続されている。
配電用遮断器102は、配電線101の導通を制御する。配電用遮断器102は、配電線101の導通を可能とする閉路状態と、配電線101の導通を遮断する開路状態とに切り替え可能に構成される。配電用遮断器102は、配電時には閉路状態となる。すなわち、配電用遮断器102が閉路状態であるとき、配電線101には電流が流れる。配電用遮断器102が閉路状態から開路状態に切替わると、配電線101に流れる電流が遮断される。
配電用遮断器102は、配電変電所120から配電線101に送り出される送り出し電流を計測する。配電用遮断器102は、たとえば配電線101に接続された負荷などに地絡などの事故が発生して、計測した送り出し電流の値が、予め定める値を超えると、閉路状態から開路状態に切替わり、配電線101に流れる電流を遮断する。配電用遮断器102によって計測された送り出し電流の値(以下「遮断器計測値」という場合がある)は、遮断器子局103から通信回線を介して、配電監視制御親局106に送信される。
遮断器子局103は、配電用遮断器102によって計測された値を取得し、配電監視制御親局106に送信する。また遮断器子局103は、配電用遮断器102が閉路状態から開路状態に切替わると、配電用遮断器102が閉路状態から開路状態に切替わったことを表す情報を配電監視制御親局106に送信する。
配電監視制御親局106は、遮断器子局103から通信回線を介して送信された計測値を受信する。配電監視制御親局106は、受信した計測値を、遮断器計測値データとして記録する。この遮断器計測値データは、相判別装置110による相判別処理において必要なときに参照される。遮断器計測値データの内容は後述する。
センサ内蔵区分開閉器104は、配電線101に直列に接続される。1本の配電線101に対して、複数のセンサ内蔵区分開閉器104が設けられる。各センサ内蔵区分開閉器104は、配電線101を介して接続される。換言すれば、各配電線101には、複数のセンサ内蔵区分開閉器104が、間隔をあけて直列に接続される。各配電線101は、複数のセンサ内蔵区分開閉器104によって、複数の区間に区分される。
図1では、1本の配電線101に接続されるセンサ内蔵区分開閉器104を図示し、他の配電線101に接続されるセンサ内蔵区分開閉器104の図示を省略しているが、実際には、他の配電線101に対してもセンサ内蔵区分開閉器104が接続されている。
センサ内蔵区分開閉器104は、計器用変圧器(Potential Transformer;略称:PT)および変流器(Current Transformer;略称:CT)を内蔵する区分開閉器である。センサ内蔵区分開閉器104は、接続された配電線101の後述する各線間電圧の実効値、線電流の実効値、および線電流と線間電圧との位相差を、予め定める周期で計測する。
センサ内蔵区分開閉器104は、配電線101の導通を制御する。センサ内蔵区分開閉器104は、配電線101の導通を可能とする閉路状態と、配電線101の導通を遮断する開路状態とに切り替え可能に構成される。
具体的には、センサ内蔵区分開閉器104は、電磁石の励磁によって閉路し、減磁によって開路する接点を有する。区分開閉器104は、配電時には接点が閉路した閉路状態となる。また区分開閉器104は、配電線101の故障などによって配電線101の電圧が低下すると、減磁によって接点が開路した開路状態となる。区分開閉器104が閉路状態であるとき、配電線101には電流が流れる。区分開閉器104が閉路状態から開路状態に切り替わると、配電線101に流れる電流が遮断される。
開閉器子局105は、センサ内蔵区分開閉器104と同数が設けられ、各センサ内蔵区分開閉器104と1対1に対応して接続される。各開閉器子局105は、通信回線を介して、配電監視制御親局106に接続されている。
各開閉器子局105は、対応するセンサ内蔵区分開閉器104によって計測される値を取得し、配電監視制御親局106に送信する。また各開閉器子局105は、配電監視制御親局106から与えられる指示に基づいて、対応するセンサ内蔵区分開閉器104を制御する。
各センサ内蔵区分開閉器104によって計測された値(以下「区分開閉器計測値」という場合がある)は、各センサ内蔵区分開閉器104に接続された開閉器子局105から通信回線を介して、配電監視制御親局106に送信される。
配電監視制御親局106は、開閉器子局105から通信回線を介して送信された区分開閉器計測値を受信する。配電監視制御親局106は、受信した区分開閉器計測値を、区分開閉器計測値データとして記録する。区分開閉器計測値データは、相判別装置110による相判別処理において、必要なときに参照される。区分開閉器計測値データの内容は後述する。配電監視制御親局106は、たとえば制御所または営業所に設置される。
隣合う2つのセンサ内蔵区分開閉器104で区分けされた配電線101の区間(以下「配電線区間」という場合がある)内には、配電用変圧器107を介して電力供給される需要家、または前記配電線区間内から直接電力供給される需要家に設置されたスマートメータ108が接続されている。配電線101は、センサ内蔵区分開閉器104によって複数の配電線区間に区分されている。図1では、スマートメータ108が配電用変圧器107を介して配電線区間内に接続される場合を示しているが、スマートメータ108が配電線区間内から直接電力供給される需要家に設置される場合には、スマートメータ108は、配電用変圧器107を介さずに、直接配電線区間内に接続される。
配電用変圧器107は、配電系統を構成する配電変電所120から、配電線101を介して配電される多相交流電力を変圧、具体的には降圧して、需要家に供給する。配電用変圧器107には、需要地点である需要家構内に設置される不図示の負荷が接続される。配電用変圧器107は、具体的には、変圧した多相交流電力を、需要家構内に設置される不図示の負荷に供給する。
配電用変圧器107は、配電線101を構成する複数の電線のうちのいずれか、または全てに接続される。本実施の形態では、配電用変圧器107は、三相交流電力の各相が供給される3本の電線のうちのいずれか、または全てに接続される。
相判別装置110は、配電用変圧器107が接続される配電線101における多相交流電力の相である接続相を判別する。換言すれば、相判別装置110は、配電用変圧器107が、配電線101を構成する複数の電線のうち、多相交流電力のいずれの相が供給される電線に接続されるかを判別する。
スマートメータ108は、需要家が消費した有効電力量を、予め定める周期で計測する。需要家が消費した有効電力量は、具体的には、需要家構内に設置される不図示の負荷が消費した有効電力量である。有効電力量は、多相交流電力の相ごとに計測される。すなわちスマートメータ108は、負荷で消費された有効電力量である消費電力量を、多相交流電力の相ごとに周期的に計測する。
スマートメータ108は、通信機能を備える。スマートメータ108は、通信回線を介して、自動検針親局109に接続されている。スマートメータ108は、計測した有効電力量の計測値(以下「スマートメータ計測値」という場合がある)、すなわち消費電力量の計測結果を、通信回線を介して、自動検針親局109に送信する。これによってスマートメータ108は、スマートメータ計測値を自動検針親局109に通知する。
自動検針親局109は、スマートメータ108から通信回線を介して送信されたスマートメータ計測値を受信する。自動検針親局109は、受信したスマートメータ計測値を、スマートメータ計測値データとして記録する。スマートメータ計測値データは、相判別装置110による相判別処理において、必要なときに参照される。スマートメータ計測値データの内容は後述する。自動検針親局109は、たとえば制御所または営業所に設置される。
相判別装置110は、配電監視制御親局106および自動検針親局109と通信回線を介して接続されている。通信回線は、有線もしくは無線、または有線と無線との組合せで構成される。
相判別装置110は、時間断面選択部111、相判別処理部112、データ記憶部113、データ格納部114、通信部115および出力部116を備えて構成される。時間断面選択部111、相判別処理部112、データ記憶部113、データ格納部114、通信部115および出力部116は、データバスを介して相互にデータの送受信が可能である。
時間断面選択部111は、たとえばモニタ、キーボードおよびマウスを備えて構成される。時間断面選択部111は、相判別を行うために、いずれの期間の遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データ(以下、まとめて「測定値データ」という場合がある)を使用するかを選択する。換言すれば、時間断面選択部111は、相判別処理に使用する測定値データの測定期間である時間断面を選択する。運用者は、時間断面選択部111を操作して、所望の時間断面を選択する指示を入力する。時間断面選択部111は、運用者によって入力された指示に基づいて、時間断面を選択する。
相判別処理部112は、たとえば中央演算処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)によって実現される。相判別処理部112は、時間断面選択部111で選択された期間内の遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データと、配電系統の構成を表す配電系統構成情報と、配電用変圧器107の機器情報と、需要家の供給設備情報とに基づいて、配電線101に接続された各配電用変圧器107の接続相を求める。時間断面選択部111で選択された期間内の遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データは、時間断面選択部111で選択された時間断面に計測された遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データに相当する。
データ記憶部113は、たとえばダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory;略称:DRAM)によって実現される。データ記憶部113は、相判別処理における演算の途中経過および入出力のためのデータを記憶する。データ記憶部113は、相判別処理で必要になったタイミングで参照される。
データ格納部114は、たとえば磁気ディスク装置によって実現される。データ格納部114には、配電系統の構成情報として、配電線区間データ、区分開閉器配置データおよび配電用変圧器配置データが格納される。またデータ格納部114には、配電用変圧器107の機器情報として、配電用変圧器機器データが格納される。またデータ格納部114には、需要家の供給設備情報として、低圧需要家供給設備データおよび高圧需要家供給設備データが格納される。データ格納部114に格納される各データの内容は後述する。
通信部115は、ネットワークインタフェース装置などによって実現される。通信部115は、配電監視制御親局106および自動検針親局109と通信を行い、遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データを取得する。
出力部116は、たとえばディスプレイ装置、印刷装置または磁気ディスク装置によって実現される。出力部116は、相判別処理部112によって求めた配電用変圧器の接続相を出力する。
相判別装置110全体としては、たとえばパーソナルコンピュータ(Personal Computer;略称:PC)などの計算機によって実現される。
配電用遮断器102およびセンサ内蔵区分開閉器104は、本発明における「配電線制御手段」に相当する。配電線制御手段は、配電線101に供給される多相交流電力の電気的特性を、多相交流電力の相ごとに周期的に計測して、電気的特性の計測値である配電線計測値に基づいて、配電線101の導通を制御する。多相交流電力の電気的特性は、多相交流電力の電流、電圧および位相差の少なくとも1つを含む。すなわち配電線制御手段は、多相交流電力の電流、電圧および位相差の少なくとも1つを測定するように構成される。本実施の形態では、多相交流電力の電気的特性は、多相交流電力の電流、電圧および位相差を含み、配電線制御手段は、多相交流電力の電流、電圧および位相差を測定するように構成される。
配電用変圧器107は、本発明における「配電用変圧手段」に相当する。スマートメータ108は、本発明における「負荷計測手段」に相当する。自動検針親局109は、本発明における「負荷計測値記録手段」に相当する。通信部115は、本発明における「配電線計測値取得手段」および「負荷計測値取得手段」に相当する。時間断面選択部111は、本発明における「時間断面選択手段」に相当する。相判別処理部112は、本発明における「相判別処理手段」に相当する。データ格納部114は、本発明における「格納手段」に相当する。
また、配電用変圧器107の機器情報は、配電用変圧器107の構成を表す情報であり、本発明における「変圧手段構成情報」に相当する。需要家の供給設備情報は、需要地点に設置される供給設備の構成を表す情報であり、本発明における「供給設備構成情報」に相当する。供給設備は、配電変電所120などの配電系統から配電線101を介して配電される多相交流電力を、需要地点に設置される不図示の負荷に供給するための設備である。供給設備は、配電用変圧器107およびスマートメータ108を含んで構成される。
次に、本発明の第1の実施の形態における各データの形式について説明する。表1に、遮断器計測値データの一例を示す。遮断器計測値データは、配電用遮断器102によって計測した結果、すなわち送り出し電流の計測値を表すデータである。遮断器計測値データは、1件のデータが1つの配電用遮断器102によって計測した1回分の結果に対応している。
Figure 2012198033
表1に示す配電線番号は、配電線101を一意に識別する番号であり、計測対象の配電線101を表している。IR,IS,ITは、それぞれR相、S相、T相の送り出し電流の計測値を表している。表1には、遮断器計測値データとして、配電線番号と、計測時刻と、R相、S相、T相の送り出し電流の計測値であるIR,IS,ITとが示されている。
表2に、区分開閉器計測値データの一例を示す。区分開閉器計測値データは、センサ内蔵区分開閉器104によって計測した結果を表すデータである。区分開閉器計測値データは、1件のデータが1つのセンサ内蔵区分開閉器104によって計測した1回分の結果に対応している。区分開閉器番号は、計測したセンサ内蔵区分開閉器104を一意に識別する番号である。
Figure 2012198033
センサ内蔵区分開閉器(以下、単に「区分開閉器」という場合がある)104は、三相の配電線101と直列に接続される。区分開閉器104の接続端子のうち、電源側すなわち配電用遮断器102側の配電線101に接続された3つの接続端子をそれぞれ「A端子」、「B端子」、「C端子」とする。A端子と区分開閉器104の内部で接続され、負荷側すなわち配電用変圧器107側の配電線101に接続された端子を「a端子」とする。B端子と区分開閉器104の内部で接続され、負荷側の配電線101に接続された端子を「b端子」とする。C端子と区分開閉器104の内部で接続され、負荷側の配電線101に接続された端子を「c端子」とする。
表2において、VABは、A端子とB端子との間で計測した線間電圧の値を表す。VBCは、B端子とC端子との間で計測した線間電圧の値を表す。VCAは、C端子とA端子との間で計測した線間電圧の値を表す。IA、IB、ICは、それぞれA端子、B端子、C端子で計測した線電流の値を表す。θAは、A端子とB端子との間の線間電圧VABと、A端子の線電流IAとの間の位相差を表す。
abは、a端子とb端子との間で計測した線間電圧の値を表す。Vbcは、b端子とc端子との間で計測した線間電圧の値を表す。Vcaは、c端子とa端子との間で計測した線間電圧の値を表す。Ia、Ib、Icは、それぞれa端子、b端子、c端子で計測した線電流の値を表す。θaは、a端子とb端子との間の線間電圧Vabと、a端子の線電流Iaとの間の位相差を表す。
表3に、スマートメータ計測値データの一例を示す。スマートメータ計測値データは、スマートメータ108によって計測した結果を表すデータである。スマートメータ計測値データは、1件のデータがスマートメータ108によって計測した1回分の結果に対応している。
Figure 2012198033
表3に示すメータ番号は、需要地点に設置されたスマートメータ108を一意に識別する番号である。累積電力量は、スマートメータ108内で計測されて、累積されている有効電力量の計測時刻での値を表している。
相判別処理において、ある期間内のスマートメータ108の電力量を求めるときには、期間の最後に該当する計測時刻を持つデータの累積電力量から、期間の最初に該当する時刻の一計測周期分前の計測時刻を持つデータの累積電力量を差し引く。
表4に、配電線区間データの一例を示す。配電線区間データは、各配電線区間がいずれの配電線101に含まれているかを表すデータである。表4に示す配電線区間番号は、配電線区間を一意に識別する番号である。配電線番号は、配電線101を一意に識別する番号であり、配電線区間番号で示される区間が含まれる配電線101を表している。
Figure 2012198033
表5に、区分開閉器配置データの一例を示す。区分開閉器配置データは、各センサ内蔵区分開閉器104がいずれの配電線区間の間に設置されているかを表すデータである。区分開閉器配置データは、1件のデータが、1つのセンサ内蔵区分開閉器104に関する情報を表している。
Figure 2012198033
表5に示す区分開閉器番号は、センサ内蔵区分開閉器104を一意に識別する番号である。電源側区間番号は、当該センサ内蔵開閉器104から見て電源側に接続している配電線区間の配電線区間番号である。負荷側区間番号は、当該センサ内蔵開閉器104から見て負荷側に接続している配電線区間の配電線区間番号である。
あるセンサ内蔵開閉器104から送り出し元の配電用遮断器102までの間に、別のセンサ内蔵開閉器104が設置されていない場合、当該センサ内蔵開閉器104に対応する区分開閉器配置データの電源側区間番号は、「(SS)」という値で表される。「(SS)」は、電源側が配電変電所120であることを表す。
表6に、配電用変圧器配置データの一例を示す。配電線区間データは、各配電用変圧器107がいずれの配電線区間に含まれているかを表すデータである。配電線区間データは、1件のデータが、1つの配電用変圧器107に関する情報を表している。表6に示す配電用変圧器番号は、配電用変圧器107を一意に識別する番号である。配電線区間番号は、配電線区間を一意に識別する番号であり、当該配電用変圧器107が含まれる配電線区間を表す。
Figure 2012198033
表7に、配電用変圧器機器データの一例を示す。配電用変圧器機器データは、各配電用変圧器107の相線式を表すデータである。配電用変圧器機器データは、1件のデータが、1つの配電用変圧器107に関する情報を表している。
Figure 2012198033
表7に示す配電用変圧器番号は、配電用変圧器107を一意に識別する番号である。相線式は、各配電用変圧器107が単相3線式、三相3線式および三相4線式のいずれの方式で結線されているかを表す。
本実施の形態では、二つの単相変圧器をV結線して三相供給しているものについては、まとめて一つの配電用変圧器107として扱うこととし、まとめた単位で配電用変圧器番号が付与されているものとする。
表8に、低圧需要家供給設備データの一例を示す。低圧需要家供給設備データは、低圧で供給する需要家の供給設備についての情報を表すデータである。低圧需要家供給設備データは、1件のデータが、1軒の低圧需要家に関する情報を表している。
Figure 2012198033
表8に示す需要家番号は、需要家を一意に識別する番号である。メータ番号は、スマートメータ108を一意に識別する番号であり、当該需要家に設置されたスマートメータ108を表している。供給方式は、当該需要家への供給が単相または三相のいずれでなされているかを表す。配電用変圧器番号は、配電用変圧器107を一意に識別する番号であり、当該低圧需要家が供給を受けている配電用変圧器107を表している。
単相3線式の配電用変圧器107の二次側には、単相で供給を受ける需要家のみが接続されている。また三相3線式の配電用変圧器107の二次側には、三相で供給を受ける需要家のみが接続されている。また三相4線式の配電用変圧器107には、三相で供給を受ける需要家と、単相で供給を受ける需要家との両方が接続されている。したがって、本実施の形態における相判別処理では、単相の配電用変圧器107がいずれの相に接続されているかに加えて、三相4線式の配電用変圧器107が、単相供給用としていずれの相に接続されているかについても判別する。
表9に、高圧需要家供給設備データの一例を示す。高圧需要家供給設備データは、高圧で供給する需要家の供給設備についての情報を表すデータである。高圧需要家供給設備データは、1件のデータが、1軒の高圧需要家に関する情報を表している。
Figure 2012198033
表9に示す需要家番号は、需要家を一意に識別する番号である。メータ番号は、スマートメータ108を一意に識別する番号であり、当該需要家に設置されたスマートメータ108を表している。配電線区間番号は、配電線区間を一意に識別する番号であり、当該高圧需要家が接続している配電線区間を表している。
本発明の第1の実施の形態における相判別処理の動作を具体的に説明する。図2および図3は、本発明の第1の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。図2および図3に示すフローチャートでは、相判別装置110の電源が投入されると処理が開始され、ステップS1に移行する。
ステップS1において、時間断面選択部111は、判別に使用する時間断面Tsを選択する。具体的には、時間断面選択部111は、相判別の対象とする期間を選択し、選択した期間を時間断面(以下、単に「断面」という場合がある)Tsとしてデータ記憶部113に記憶する。
従来の技術では、各計測値データの計測周期は互いに異なる。これに対して、本実施の形態では、選択した期間内の各計測値を積算した結果同士を比較するために、各周期の最小公倍数となるような単位で期間を選択する。たとえば、配電用遮断器102の計測周期が10秒であり、センサ内蔵区分開閉器104の計測周期が30秒であり、スマートメータの計測周期が30分である場合には、30分単位で期間を選択する。
断面Tsは、1つの連続した期間として選択してもよいし、複数の不連続な期間の集まりとして選択してもよい。このようにして断面Tsが選択されると、ステップS2に移行する。
ステップS2において、相判別処理部112は、判別対象となる配電線101に含まれる配電線区間のリスト(以下「配電線区間リスト」という場合がある)を作成する。具体的には、相判別処理部112は、まずデータ格納部114から、判別対象の配電線101の配電線番号を持つ配電線区間データを選択して読み込む。そして、相判別処理部112は、選択した配電線区間データの配電線区間番号のリストLsecを作成して、配電線区間リストとしてデータ記憶部113に記憶する。このようにして配電線区間リストLsecが作成されると、ステップS3に移行する。
ステップS3において、相判別処理部112は、ステップS2で作成した配電線区間リストLsecから、配電変電所120に最も近い配電線区間、すなわち最も配電変電所120側の配電線区間を選択する。また相判別処理部112は、配電線区間リストLsecから、当該選択した配電線区間を削除する。
具体的には、相判別処理部112は、まずデータ記憶部113から配電線区間リストLsecを読み込む。そして、相判別処理部112は、データ格納部114から区分開閉器配置データを読み込み、読み込んだ区分開閉器配置データのうち、負荷側区間番号に対応する配電線区間が、先に読み込んだ配電線区間リストLsecに含まれるもののみを選択する。さらに相判別処理部112は、選択した区分開閉器配置データの中から、電源側区間番号が「(SS)」となっているものを抽出する。
そして、相判別処理部112は、抽出した区分開閉器配置データの負荷側区間番号を選択し、選択区間番号Scurとしてデータ記憶部113に記憶する。また相判別処理部112は、データ記憶部113の配電線区間リストLsecから、選択した選択区間番号Scurに対応する配電線区間を削除する。
ステップS4において、相判別処理部112は、ステップS3で選択した配電線区間(以下「選択配電線区間」という場合がある)の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の相順を決定する。具体的には、相判別処理部112は、配電用遮断器102から最初のセンサ内蔵区分開閉器104までの間の配電線101には需要家が接続していないとして、送り出しの各相電流と、センサ内蔵区分開閉器104の各端子の線電流とを平均値で比較し、値の近さで相と端子とを対応付ける。
手順としては、相判別処理部112は、まず、データ格納部114から区分開閉器配置データを読み込み、読み込んだ区分開閉器配置データから、ステップS3で選択した選択配電線区間を負荷側区間とするデータを抽出する。具体的には、相判別処理部112は、選択区間番号Scurを負荷側区間番号とするデータを抽出する。これによって、相判別処理部112は、選択配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104を特定する。
さらに、相判別処理部112は、通信部115を介して、配電監視制御親局106から、判別対象の配電線101の遮断器計測値データおよび、ステップS4で特定したセンサ内蔵区分開閉器104の区分開閉器計測値データのうち、断面Ts内のデータを抽出する。相判別処理部112は、抽出した遮断器計測値データにおけるR相、S相およびT相の送り出し電流の計測値IR,IS,ITの平均値(以下「平均電流」という場合がある)IRm,ISm,ITmをそれぞれ求める。
また、相判別処理部112は、抽出した区分開閉器計測値データにおけるA端子、B端子およびC端子の線電流の計測値IA,IB,ICの平均値IAm,IBm,ICmをそれぞれ求める。
そして、相判別処理部112は、A端子の線電流の平均値IAmと、R相、S相およびT相の平均電流IRm,ISm,ITmとをそれぞれ比較して、R相、S相およびT相のうち、平均電流の値がA端子の線電流の平均値IAmに最も近い値の相をA端子の相とする。次に、相判別処理部112は、B端子の線電流の平均値IBmと、A端子の相とした相を除く残りの2相の平均電流とをそれぞれ比較して、平均電流の値がB端子の線電流の平均値IBmに近い方の相をB端子の相とし、最後に残った相をC端子の相とする。
たとえば、A端子の線電流の平均値IAmと、R相、S相およびT相の平均電流IRm,ISm,ITmとをそれぞれ比較した結果、R相の平均電流IRmが、A端子の線電流の平均値IAmに最も近かったとすると、R相をA端子の相とする。次にB端子の線電流の平均値IBmと、A端子の相とした相を除く残りの2相であるS相およびT相の平均電流ISm,ITmとをそれぞれ比較する。その結果、S相の平均電流ISmの方が、B端子の線電流の平均値IBmに近かったとすると、S相をB端子の相とし、最後に残ったT相をC端子の相とする。このようにして相順が決定される。
相判別処理部112は、相順を決定した結果に従って、A,B,Cの各端子に対応する相、すなわちR相、S相およびT相のいずれかを、それぞれSPA,SPB,SPCとしてデータ記憶部113に記憶する。
また、相判別処理部112は、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果として出力するために、A,B,Cの各端子の相を、PASW,PBSW,PCSWとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「SW」は、センサ内蔵区分開閉器104の区分開閉器番号を表している。
ステップS5において、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間内で、単相で供給を受ける低圧需要家の消費電力量を配電用変圧器107ごとに集計する。単相で供給を受ける低圧需要家は、単相3線式または三相4線式の配電用変圧器107に接続している。
具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、ステップS3で選択した選択配電線区間の配電線区間番号である選択区間番号Scurを読み込む。また相判別処理部112は、データ格納部114から、配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データを読み込む。そして、読み込んだ相判別処理部112は、配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データから、選択区間番号Scurに対応する配電線区間内に含まれ、かつ、相線式が単相3線式または三相4線式である配電用変圧器番号を抽出する。
次に、相判別処理部112は、データ格納部114から低圧需要家供給設備データを読み込んで、読み込んだ低圧需要家供給設備データから、先に抽出した配電用変圧器番号ごとに、単相で供給を受ける需要家に設置されたスマートメータ108を抽出する。次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から時間断面Tsを読み込み、通信部115を介して自動検針親局109からスマートメータ計測値データを読み込む。そして、相判別処理部112は、抽出した各スマートメータ108について、時間断面Ts内の電力量を消費電力量として求める。時間断面TS内の電力量の求め方については、前記スマートメータ計測値データの説明の通りとする。
次に、相判別処理部112は、スマートメータ108ごとに求めた消費電力量を、配電用変圧器番号ごとに集計し、消費電力量Wmとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「m」は、m∈{選択した配電線区間内の単相3線式または三相4線式の配電用変圧器番号}を満たすものとする。
ステップS6において、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間内で、三相で供給を受ける需要家の消費電力量を集計する。三相で供給を受ける需要家は、低圧需要家のうち、供給方式が三相となっている需要家と、全ての高圧需要家である。
具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、ステップS3で選択した選択配電線区間の配電線区間番号である選択区間番号Scurを読み込み、データ格納部114から、配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データから、選択区間番号Scurに対応する配電線区間内に含まれ、かつ、相線式が三相3線式または三相4線式である配電用変圧器番号を抽出する。
次に、相判別処理部112は、データ格納部114から低圧需要家供給設備データを読み込み、読み込んだ低圧需要家供給設備データから、先に抽出した配電用変圧器番号のいずれかを含むデータを抽出する。相判別処理部112は、抽出したデータからメータ番号を抽出して、リストを作成する。ここで抽出されるメータ番号は、三相で供給を受ける需要家に設置されたスマートメータ108のメータ番号であるので、ここで作成されるリストは、三相で供給を受ける需要家に設置されたスマートメータ108のリストである三相スマートメータリストとなる。
次に、相判別処理部112は、データ格納部114から高圧需要家供給設備データを読み込み、読み込んだ高圧需要家供給設備データから、選択区間番号Scurを含むデータを抽出する。相判別処理部112は、抽出したデータからメータ番号を抽出する。ここで抽出されるメータ番号は、選択区間番号Scurに対応する配電線区間内に含まれる需要家に設置されたスマートメータ108のメータ番号である。相判別処理部112は、抽出したメータ番号を、先に作成した三相スマートメータリストに加える。
次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から時間断面Tsを読み込む。そして、相判別処理部112は、通信部115を介して自動検針親局109からスマートメータ計測値データを読み込み、三相スマートメータリスト内の各メータ番号のスマートメータ108について、時間断面Ts内の電力量を求める。時間断面Ts内の電力量の求め方については、前記スマートメータ計測値データの説明の通りとする。
次に、相判別処理部112は、スマートメータ108ごとに求めた電力量を合算し、三相で供給を受ける需要家の消費電力量(以下「三相負荷の合計消費電力量」という場合がある)Wpとして、データ記憶部113に記憶する。
ステップS7では、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間の負荷端に設置されているセンサ内蔵区分開閉器104の接続端子の相順の組合せのリストを作成する。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、ステップS3で選択した選択配電線区間の配電線区間番号である選択区間番号Scurを読み込み、データ格納部114から、区分開閉器配置データを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ区分開閉器配置データから、電源側区間が、選択区間番号Scurに対応する配電線区間となっているセンサ内蔵区分開閉器104を抽出する。さらに、相判別処理部112は、抽出したセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子と、R,S,Tの各相との対応付けを全て列挙し、相順組合せリストLPとしてデータ記憶部113に記憶する。
たとえば、選択区間番号Scurに対応する配電線区間の負荷端に設置されているセンサ内蔵区分開閉器104が1つだけの場合は、A端子、B端子およびC端子の相順の組合せの数は、RST,STR,TRS,RTS,TSR,SRTの6通りとなる。選択区間番号Scurに対応する配電線区間の負荷端に設置されているセンサ内蔵区分開閉器104が2つある場合は、各センサ内蔵区分開閉器104に6通りずつの相順の組合せがあるので、相順の組合せの数は、全部で36(=6×6)通りとなる。
ステップS8では、相判別処理部112は、ステップS7で作成した相順組合せリストLPから、最初の組合せを選択する。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、相順組合せリストLPを読み込み、リスト作成時に列挙した順序に従って、最初の組合せを選択する。
そして、相判別処理部112は、選択した組合せに基づいて、R相、S相およびT相のうち、配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子に対応する相を、それぞれRPAi,RPBi,RPCiとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「i」は、i∈{選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器}を満たすものとする。
ステップS9では、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間について、負荷端の相順が、ステップS8で選択した組合せである場合に、区間内の各相間で消費された有効電力量(以下「各相間の消費電力量」という場合がある)を求める。
具体的には、相判別処理部112は、区間開閉器計測データを用いて、ステップS3で選択した選択配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104から見て負荷側の各相間の有効電力量WSRS,WSST,WSTRを算定する。また、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間の負荷端に設置された各センサ内蔵区分開閉器104から見て負荷側の各相間の有効電力量WRRSi,WRSTi,WRTRiを算定する。選択配電線区間内の各相間の負荷の消費電力WRS,WST,WTRは、算定した有効電力量WSRS,WSST,WSTR,WRRSi,WRSTi,WRTRiを用いて、以下の式(1)〜式(3)に従って、それぞれ求めることができる。
Figure 2012198033
Figure 2012198033
Figure 2012198033
次に、配電線区間内の各相間の有効電力量WSRS,WSST,WSTRの具体的な求め方について説明する。手順としては、相判別処理部112は、まず、区分開閉器計測値データと、端子と相との対応付けとに基づいて、センサ内蔵区分開閉器104の負荷側の各線間電圧および線電流を求める。相判別処理部112は、求めた線電流から各相間の負荷電流を求める。さらに相判別処理部112は、線間電圧と各相間の負荷電流との位相差から、各計測時刻の有効電力を求める。これらを合算して計測周期を乗じることによって、有効電力量を得る。
具体的には、まず、相判別処理部112は、データ記憶部113から時間断面Tsを読み込む。また相判別処理部112は、通信部115を介して配電監視制御親局106から、ステップS3で選択した選択配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵開閉器104の時間断面Ts内の計測値データを読み込む。
次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、センサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子に対応する相SPA,SPB,SPCを読み込む。そして相判別処理部112は、端子と相との対応付けと、区分開閉器計測値データのうちのa,b,cの各端子間の線間電圧の値Vab,Vbc,Vcaおよびa,b,cの各端子の線電流の値Ia,Ib,Icとに基づいて、R,S,Tの各相間の線間電圧VRS,VST,VTRと、R,S,Tの各相の線電流IR,IS,ITとを決定する。
たとえば、A端子に対応する相SPAがR相であり、B端子に対応する相SPBがS相であり、C端子に対応する相SPCがT相である場合、R相とS相との間の線間電圧VRSは、a端子とb端子との間の線間電圧Vabの値となる。またS相とT相との間の線間電圧VSTは、b端子とc端子との間の線間電圧Vbcの値となる。またT相とR相との間の線間電圧VTRは、c端子とa端子との間の線間電圧Vcaの値となる。またR相の線電流IRは、a端子の線電流Iaの値となる。またS相の線電流ISは、b端子の線電流Ibの値となる。またT相の線電流ITは、c端子の線電流Icの値となる。
図4は、各相の線電流ベクトルおよび各相間の負荷電流ベクトルの関係を示す図である。図4では、地絡電流が無く、R,S,Tの各相の線電流ベクトルの和および各相間の負荷電流ベクトルの和が零(0)になるとして、R,S,Tの各相の線電流ベクトルを<IR>,<IS>,<IT>で表し、各相間の負荷電流ベクトルを<IRS>,<IST>,<ITR>で表している。以下の式(4)〜式(8)から、各相の線電流ベクトル<IR>,<IS>,<IT>および各相間の負荷電流ベクトル<IRS>,<IST>,<ITR>の関係は、図4に示すようになる。
Figure 2012198033
Figure 2012198033
Figure 2012198033
Figure 2012198033
Figure 2012198033
図4に示すように、3つの負荷電流ベクトル<IRS>,<IST>,<ITR>の交わる点が、3つの線電流ベクトル<IR>,<IS>,<IT>からなる三角形の重心となる。したがって、各相間の負荷電流IRS、IST、ITRの値は、以下の式(9)〜式(11)によって計算することができる。
Figure 2012198033
Figure 2012198033
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また、図4から、3つの線電流ベクトル<IR>,<IS>,<IT>からなる三角形を考えると、R相の線電流ベクトル<IR>の辺と、S相の線電流ベクトル<IS>の辺との成す角αの余弦は、余弦定理から、以下の式(12)に示すようになる。
Figure 2012198033
R相とS相との間の負荷電流ベクトル<IRS>は、R相の線電流ベクトル<IR>の辺とS相の線電流ベクトル<IS>の辺との成す角αを二等分する。したがって、三角関数の半角公式から、R相の線電流ベクトル<IR>と、R相とS相との間の負荷電流ベクトル<IRS>との位相差θRの余弦および正弦は、それぞれ以下の式(13)および式(14)に示すように計算することができる。
Figure 2012198033
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たとえば、センサ内蔵区分開閉器104のA端子に対応する相SPAがR相であり、B端子に対応する相SPBがS相であり、C端子に対応する相SPCがT相である場合を考える。この場合、a端子とb端子との間の線間電圧Vabと、a端子の線電流Iaとの間の位相差θaは、R相とS相との間の線間電圧VRSと、R相の線電流IRとの位相差となる。R相とS相との間の線間電圧VRSと、R相とS相との間の負荷電流IRSとの位相差をθRSとすると、前述の式(13)および式(14)と、三角関数の加法定理とから、R相とS相との間の負荷の力率cosθRSは、以下の式(15)に示すように計算することができる。
Figure 2012198033
式(15)で求められる力率cosθRSは、端子と相との組み合わせに応じて、cosθST、cosθTRとなる場合もある。
各相間の負荷電流ベクトル<IRS>,<IST>,<ITR>同士の位相差は、余弦定理を用いて、各相間の負荷電流IRS,IST,ITRの値から計算することができる。同様に、地絡電流が無く、各線間電圧ベクトルの和が零(0)になるとすると、線間電圧ベクトルを<VRS>,<VST>,<VTR>で表して、各線間電圧ベクトル<VRS>,<VST>,<VTR>同士の位相差は、各線間電圧VRS,VST,VTRの値から計算することができる。前述のように、3つの相間の力率のうちの1つ、たとえばcosθRSが計算できていることから、残りのcosθST、cosθTRも三角関数の加法定理から計算することができる。
したがって、各相の負荷の有効電力PRS,PST,PTRは、以下の式(16)〜式(18)に示すように計算することができる。
Figure 2012198033
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以上のことから、時間断面Ts内の各計測時刻tにおける各相の負荷の有効電力をPRSt,PSTt,PTRtとし、センサ内蔵区分開閉器104の計測周期をkとすると、各相の負荷で消費された有効電力量である消費電力量WSRS,WSST,WSTRは、以下の式(19)〜式(21)によって算定することができる。
Figure 2012198033
Figure 2012198033
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選択配電線区間の負荷端に設置された各センサ内蔵区分開閉器104から見て負荷側の各相間の有効電力量WRRSi,WRSTi,WRTRiについては、区分開閉器計測値データのうちのA,B,Cの各端子間の線間電圧の値VAB,VBC,VCA、A,B,Cの各端子の線電流の値IA,IB,IC、および端子Aと端子Bとの間の線間電圧VABと、端子Aの線電流IAとの間の位相差θAを用いて、前述の選択配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104から見て負荷側の各相間の有効電力量WSRS,WSST,WSTRの求め方と同様の手順で計算することができる。
以上のようにして選択配電線区間内の各相間の有効電力量WSRS,WSST,WSTR,WRRSi,WRSTi,WRTRiを求めた後、前述の式(1)〜式(3)に従って、選択配電線区間内の各相間の負荷の消費電力量(以下「区間内負荷消費電力量」という場合がある)WRS,WST,WTRを計算して、データ記憶部113に記憶する。このようにして選択配電線区間内の各相間の消費電力量を算定すると、図3に示すフローチャートのステップS10に移行する。
ステップS10において、相判別処理部112は、ステップS3で選択した選択配電線区間内に含まれ、需要家に単相で供給する配電用変圧器(以下「単相変圧器」という場合がある)107について、各単相変圧器107が配電線101に接続されている相の組合せリスト(以下「接続相組合せリスト」という)を作成する。
具体的には、相判別処理部112は、まず、データ記憶部113から、ステップS3で選択した選択配電線区間の配電線区間番号である選択区間番号Scurを読み込む。また相判別処理部112は、データ格納部114から、配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データから、選択区間番号Scurに対応する配電線区間内に含まれ、かつ、相線式が単相3線式または三相4線式である配電用変圧器107の配電用変圧器番号を抽出する。
次に、相判別処理部112は、抽出した配電用変圧器番号を、R相とS相とが接続されたRS相接続のグループ、S相とT相とが接続されたST相接続のグループ、およびT相とR相とが接続されたTR相接続のグループに分割する組合せを全て列挙する。そして、相判別処理部112は、全ての組合せのリストLCを接続相組合せリストとして作成し、データ記憶部113に記憶する。
たとえば、選択配電線区間内に、相線式が単相3線式または三相4線式である配電用変圧器107が20個含まれている場合、全ての組合せの数は、3の20乗(320)となる。このようにして接続相組合せリストが作成されると、ステップS11に移行する。
ステップS11において、相判別処理部112は、ステップS10において作成した接続相組合せリストから最初の組合せを選択する。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から接続相組合せリストLCを読み込み、読み込んだ接続相組合せリストLCから、リスト作成時に列挙した順序に従って、最初の組合せを選択する。相判別処理部112は、選択した組合せに基づいて、RS相接続の配電用変圧器107の集合をGRSとし、ST相接続の配電用変圧器107の集合をGSTとし、TR相接続の配電用変圧器107の集合をGTRとして、データ記憶部113に記憶する。
ステップS12において、相判別処理部112は、選択配電線区間について、区分開閉器計測値データから求められる区間内負荷の消費電力量と、スマートメータ計測値データから求められる区間内負荷の消費電力量との乖離度を計算する。そして、相判別処理部112は、計算した乖離度を、ステップS8で選択した相順の組合せと、ステップS11で選択した接続相の組合せとが正しい組合せであるか否かの指標値とする。
具体的には、相判別処理部112は、まず、データ記憶部113から、配電用変圧器番号の接続相ごとの集合(以下「変圧器グループ」という場合がある)GRS,GST,GTRと、各配電用変圧器107の消費電力量Wmとを読み込む。次に、相判別処理部112は、接続相ごとに集計した単相負荷の消費電力量(以下「単相負荷消費電力量」という場合がある)WLRS,WLST,WLTRを求める。各接続相の単相負荷消費電力量WLRS,WLST,WLTRは、それぞれ以下の式(22)〜式(24)に示すように計算することができる。ここで、WLRSは、R相とS相とが接続される場合の単相負荷消費電力量を表し、WLSTは、S相とT相とが接続される場合の単相負荷消費電力量を表し、WLTRは、T相とR相とが接続される場合の単相負荷消費電力量を表す。
Figure 2012198033
Figure 2012198033
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次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、スマートメータ108の計測値データから求めた三相負荷の合計消費電力量Wpと、センサ内蔵区分開閉器104の計測値データから求めた区間内負荷消費電力量WRS,WST,WTRとを読み込み、乖離度Dを以下の式(25)に基づいて計算する。
Figure 2012198033
そして、相判別処理部112は、式(25)に基づいて計算した乖離度Dを、接続相の組合せcに対する乖離度値Dcとしてデータ記憶部113に記憶する。
ステップS13において、相判別処理部112は、ステップS10において作成した接続相組合せリストの末尾に到達したか否かを判断する。相判別処理部112は、ステップS13において、接続相組合せリストの末尾に到達していると判断した場合は、ステップS15に移行し、接続相組合せリストの末尾に到達していないと判断した場合は、ステップS14に移行する。
ステップS14において、相判別処理部112は、ステップS10において作成した接続相組合せリストから、次の接続相の組合せを選択する。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から接続相組合せリストLCを読み込み、読み込んだ接続相組合せリストLCから、リスト作成時に列挙した順序に従って、現在選択している組合せの次の組合せを選択する。
次に、相判別処理部112は、データ記憶部113に記憶されている各相の変圧器グループGRS,GST,GTRを削除し、新たに選択した接続相の組合せに基づいて、RS相接続の配電用変圧器の集合を新たなGRSとし、ST相接続の配電用変圧器の集合を新たなGSTとし、TR相接続の配電用変圧器の集合を新たなGTRとして、データ記憶部113に記憶する。ステップS14の処理が終了した後は、ステップS12に戻る。
ステップS15において、相判別処理部112は、データ記憶部113から、各接続相の組合せに対する乖離度値DCを読み込み、このうち乖離度値Dcの最小値と、乖離度値Dcが最小値を取るときの各相の変圧器グループGRS,GST,GTRとを求める。そして、相判別処理部112は、求めた乖離度値Dcの最小値と、各相の変圧器グループGRS,GST,GTRとを、選択した相順の組合せpに対する乖離度Dp、および接続相の組合せGRSp,GSTp,GTRpとして、データ記憶部113に記憶する。
ステップS16において、相判別処理部112は、ステップS7において作成した相順組合せリストの末尾に到達したか否かを判断する。相判別処理部112は、ステップS16において、相順組合せリストの末尾に到達していると判断した場合は、ステップS18に移行し、相順組合せリストの末尾に到達していないと判断した場合は、ステップS17に移行する。
ステップS17において、相判別処理部112は、ステップS7において作成した相順組合せリストから、次の組合せを選択する。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、相順組合せリストLPを読み込み、リスト作成時に列挙した順序に従って、現在選択している組合せの次の組合せを選択する。相判別処理部112は、データ記憶部113から、A,B,Cの各端子に対応する相RPAi,RPBi,RPCiを削除する。
そして、相判別処理部112は、選択した組合せに基づいて、R相、S相およびT相のうち、配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子に対応する相を、それぞれ新たにRPAi,RPBi,RPCiとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「i」は、i∈{選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器}を満たすものとする。ステップS17の処理を終了した後は、図2に示すステップS9に戻る。
ステップS18において、相判別処理部112は、選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の接続相の相順と、同区間内の各配電用変圧器の接続相とを求める。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、ステップS7において作成した各相順の組合せpに対する乖離度Dp、および接続相の組合せGRSp,GSTp,GTRpを読み込み、乖離度Dpが最小となる相順の組合せpを求める。
次に、相判別処理部112は、乖離度Dpが最小となる相順の組合せpに対する接続相の組合せGRSp,GSTp,GTRpを、選択した配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器107における接続相の組合せGRSs,GSTs,GTRsとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「s」は、選択した配電線区間の配電線区間番号を表している。
次に、相判別処理部112は、乖離度Dpが最小となる相順の組合せpから、選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各接続端子に対応する相を、PASW,PBSW,PCSWとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「SW」は、センサ内蔵区分開閉器104の区分開閉器番号を表している。
ステップS19において、相判別処理部112は、ステップS2において作成した配電線区間リストが空になっているか否かを判断する。相判別処理部112は、ステップS19において、配電線区間リストが空になっていると判断した場合は、ステップS22に移行し、配電線区間リストが空になっていないと判断した場合は、ステップS20に移行する。
ステップS20において、相判別処理部112は、ステップS2において作成した配電線区間リストから、次の配電線区間として、ステップS18までの処理が終わった区間の負荷側に隣接する区間を選択する。具体的には、相判別処理部112は、まず、データ記憶部113から配電線区間リストLsecを読み込み、データ格納部114から区分開閉器配置データを読み込む。そして相判別処理部112は、読み込んだ区分開閉器配置データのうち、負荷側区間番号に対応する配電線区間が配電線区間リストLsecに含まれるデータのみを選択する。相判別処理部112は、選択した区分開閉器配置データの中から、電源側区間番号に対応する配電線区間が配電線区間リストLsecに含まれていないデータを抽出する。そして、相判別処理部112は、抽出したデータの負荷側区間番号を選択し、選択区間番号Scurとしてデータ記憶部113に記憶する。
また、相判別処理部112は、データ記憶部113の配電線区間リストLsecから、選択した配電線区間番号を削除する。ステップS20の処理が終了した後は、ステップS21に移行する。
ステップS21において、相判別処理部112は、ステップS20において選択した選択配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の各端子に対応する相を求める。具体的には、相判別処理部112は、まず、データ記憶部113から、選択区間番号Scurと、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果PASW,PBSW,PCSWとを読み込む。次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、A,B,Cの各端子に対応する相SPA,SPB,SPCを削除する。そして、相判別処理部112は、読み込んだ相順決定結果PASW,PBSW,PCSWから、配電線区間番号が選択区間番号Scurと一致するものを抽出して、各端子に対応する相を新たなSPA,SPB,SPCとしてデータ記憶部113に記憶する。ステップS21の処理が終了した後は、図2に示すステップS5に戻る。
ステップS22において、相判別処理部112は、出力部116によって、相判別の結果を出力する。具体的には、相判別処理部112は、まず、データ記憶部113から、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果PASW,PBSW,PCSWおよび各配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器107の接続相の組合せGRSs,GSTs,GTRsを読み込む。次に、相判別処理部112は、読み込んだ相順決定結果PASW,PBSW,PCSWから、区分開閉器番号と、区分開閉器番号に対応するセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子が接続されている相とを出力部116によって出力する。
次に、相判別処理部112は、読み込んだ接続相の組合せGRSs,GSTs,GTRsから、RS相に接続している配電用変圧器番号の一覧、ST相に接続している配電用変圧器番号の一覧、およびTR相に接続している配電用変圧器番号の一覧を出力部116によって出力する。たとえば、RS相に接続している配電用変圧器として、三相4線式の配電用変圧器が出力されている場合、この出力内容は、三相4線式の配電用変圧器が接続している三相のうち、いずれの相間から単相負荷に供給しているかを表している。
以上のように本実施の形態によれば、時間断面選択部111によって選択された時間断面にセンサ内蔵区分開閉器104で計測された配電線101の電流情報および電圧情報と、前記時間断面にスマートメータ108で計測された需要家の消費電力量情報と、データ格納部114に格納された配電系統構成情報、配電用変圧器107の機器情報および需要家の供給設備情報とに基づいて、相判別処理部112によって、配電用変圧器107の接続相が判別される。
配電線101の電流情報および電圧情報は、センサ内蔵区分開閉器104が、配電線101の導通を制御するために計測した計測値の情報である。また需要家の消費電力量情報は、スマートメータ108が、自動検針親局109に通知するために計測した計測値の情報である。
これらの計測値情報を用いて配電用変圧器107の接続相が判別されるので、配電用変圧器107の接続相を判別するために、配電線101の電流および電圧などを計測する手段、および需要家の消費電力量を計測する手段を配電設備に新たに追加する必要はない。また接続相を判別するために作業者が需要地点に出向く必要はない。
具体的に述べると、本実施の形態では、センサ内蔵区分開閉器104で計測した配電線101の電流情報および電圧情報、ならびにスマートメータ108で計測した需要家の消費電力量情報といった、本来配電系統で計測している情報のみを用いて、いずれの相から単相負荷に電力を供給するかを判別することができる。これによって、個数の膨大な需要家または配電用変圧器107ごとに、相判別のための特別な機構を設ける必要がない。また作業者が相を判別するために配電用変電器107の設置箇所に出向く必要がない。
したがって、配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、配電用変圧器107の接続相を容易に判別することができる。ひいては、配電設備の費用および作業者の作業量を増大させることなく、負荷の接続相を容易に判別することができる。換言すれば、配電設備の設置費用および作業者の作業量を抑えて、各負荷がいずれの相に接続されているかを容易に判別することができる。

また本実施の形態では、相判別処理部112は、前述の図2および図3のフローチャートに示すように、区分開閉器計測値データから求められる区間内負荷の消費電力量と、スマートメータ計測値データから求められる区間内負荷の消費電力量とが最も近くなるように、複数の配電用変圧器107における接続相の組合せを求めることによって、各配電用変圧器107の接続相を判別している。
すなわち相判別処理部112は、まず、区分開閉器計測値データに基づいて、各配電線区間内の負荷で消費された消費電力量を多相交流電力の相ごとに求める。そして、相判別処理部112は、区分開閉器計測値データから求めた各配電線区間内の相ごとの消費電力量と、スマートメータ計測値データから求めた各配電線区間内の相ごとの消費電力量とが最も近くなるように、複数の配電用変圧器107における接続相の組合せを求めることによって、各配電用変圧器107の接続相を判別している。
このようにすることによって、各配電用変圧器107の接続相を判別可能な相判別装置110を容易に実現することができる。
また本実施の形態では、多相交流電力の電気的特性の計測結果である配電線計測値を表す情報として、センサ内蔵区分開閉器104で計測された配電線101の電流情報、電圧情報および位相情報が用いられている。すなわち配電線計測値としては、多相交流電力の電流、電圧および位相差の全ての計測値が用いられている。
電流情報は、多相交流電力の電流、具体的には、センサ内蔵区分開閉器104に接続された配電線101の各線電流の実効値の計測値を表す情報である。電圧情報は、多相交流電力の電圧、具体的には、センサ内蔵区分開閉器104に接続された配電線101の各線間電圧の実効値の計測値を表す情報である。位相情報は、多相交流電力の位相差、具体的には、センサ内蔵区分開閉器104に接続された配電線101の線電流と線間電圧との位相差を表す情報である。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態である相判別装置について説明する。本実施の形態の相判別装置は、図1に示す前述の第1の実施の形態の相判別装置110と構成が同一であるので、同一の構成については同一の参照符を付して、図示および共通する説明を省略する。
本実施の形態では、時間断面選択部111は、複数の時間断面を選択する。また出力部116は、時間断面選択部111によって選択された複数の時間断面の間で、相判別結果が等しくなる配電用変圧器107の判別結果のみを出力する。
本発明の第2の実施の形態における相判別装置110の動作を具体的に説明する。図5および図6は、本発明の第2の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。図5および図6に示すフローチャートは、前述の図2および図3に示すフローチャートと類似しているので、同一のステップについては、同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。図5および図6に示すフローチャートでは、相判別装置110の電源が投入されると処理が開始され、図5に示すステップS31に移行する。
ステップS31において、時間断面選択部111は、相判別の対象とする複数の時間断面を選択し、選択した複数の時間断面を時間断面リストLTとしてデータ記憶部113に記憶する。個々の時間断面は、1つの連続した期間として選択してもよいし、複数の不連続な期間の集まりとして選択してもよい。
ステップS32において、相判別処理部112は、データ記憶部113から、時間断面リストLTを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ時間断面リストLTから、ステップS31において選択した順序に従って、最初の時間断面を取り出し、時間断面Tsとしてデータ記憶部113に記憶する。また、相判別処理部112は、データ記憶部113に記憶されている時間断面リストLTから、選択した時間断面を削除する。
ステップS32の処理が終了した後は、相判別処理部112は、前述の第1の実施の形態と同様にして、ステップS2〜ステップS21の処理を行う。本実施の形態では、相判別処理部112は、ステップS19において、配電線区間リストが空になっていると判断した場合は、ステップS33に移行する。
ステップS33において、相判別処理部112は、選択した時間断面での相判別処理の結果をデータ記憶部113に記憶し、未処理の時間断面が残っているか否かを判断する。換言すれば、相判別処理部112は、ステップS31において作成した時間断面リストの末尾に到達したか否かを判断する。相判別処理部112は、ステップS33において、未処理の時間断面が残っていないと判断した場合、換言すれば時間断面リストの末尾に到達していないと判断した場合は、ステップS34に移行する。相判別処理部112は、未処理の時間断面が残っていると判断した場合、換言すれば時間断面リストの末尾に到達していると判断した場合は、ステップS35に移行する。
具体的には、相判別処理部112は、まずデータ記憶部113から、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果PASW,PBSW,PCSW、および各配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器の接続相組合せGRSs,GSTs,GTRsを読み込む。そして、相判別処理部112は、これらの読み込んだデータを、現在選択している時間断面Tsと関連付けて、PASWT,PBSWT,PCSWTおよびGRSsT,GSTsT,GTRsTとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「T」は、関連付けた時間断面を表している。
次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、前記相順決定結果PASW,PBSW,PCSW、および前記接続相の組合せGRSs,GSTs,GTRsを削除する。最後に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、時間断面リストLTを読み込み、時間断面リストの末尾に到達しているか否かを判断する。相判別処理部112は、時間断面リストの末尾に到達していないと判断した場合は、ステップS34に移行し、時間断面リストの末尾に到達していると判断した場合は、ステップS35に移行する。
ステップS34において、相判別処理部112は、データ記憶部113から、時間断面リストLTを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ時間断面リストLTから、ステップS31において選択した順序に従って、現在選択されている時間断面の次の時間断面を取り出し、新たな断面Tsとしてデータ記憶部113に上書きして記憶する。また、相判別処理部112は、データ記憶部113に記憶されている時間断面リストLTから、今回選択した時間断面を削除する。
ステップS35において、相判別処理部112は、出力部116によって、各時間断面で結果の等しい相判別結果を出力する。具体的には、相判別処理部112は、まずデータ記憶部113から、時間断面ごとのセンサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果PASWT,PBSWT,PCSWTと、各配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器107の接続相の組合せGRSsT,GSTsT,GTRsTとを読み込む。次に、相判別処理部112は、全ての時間断面Tにおける前記相順決定結果PASWT,PBSWT,PCSWTが等しい区分開閉器番号SWについて、この区分開閉器番号と、端子A,B,Cが接続されている相を出力部116によって出力する。
次に、相判別処理部112は、各配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器107の接続相の組合せGRSsT,GSTsT,GTRsTから、全ての時間断面において、同じ接続相の組合せが得られている配電用変圧器番号を抽出する。相判別処理部112は、抽出した配電用変圧器番号と、その配電用変圧器番号に対応する配電用変圧器107の接続相とを、出力部116によって出力する。
以上のように本実施の形態によれば、複数の時間断面についてそれぞれ相判別が行われ、全ての時間断面において同じ相判別結果が得られた配電用変圧器107についての相判別結果が、最終的な相判別結果とされる。これによって、選んだ時間断面によって相判別結果が異なるような、判別確度の低いセンサ内蔵区分開閉器104および配電用変圧器106についての相判別結果を除外し、確度の高い相判別結果だけを得ることができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態である相判別装置について説明する。本実施の形態の相判別装置は、図1に示す前述の第1の実施の形態の相判別装置110と構成が同一であるので、同一の構成については同一の参照符を付して、図示および共通する説明を省略する。
本実施の形態では、時間断面選択部111は、配電用変圧器107ごとの消費電力量に基づいて、時間断面を選択する。時間断面選択部111は、たとえばCPUによって実現される。時間断面選択部111は、スマートメータ計測値と、配電系統の構成情報と、配電用変圧器107の機器情報と、需要家の供給設備情報とに基づいて、相判別を行うためにいずれの期間の遮断器計測値データ、区分開閉器計測値データおよびスマートメータ計測値データを使用するかを決定する。
本発明の第3の実施の形態における相判別装置110の動作を具体的に説明する。図7および図8は、本発明の第3の実施の形態における相判別処理に関する相判別装置110の処理手順を示すフローチャートである。図7および図8に示すフローチャートは、前述の図2および図3に示すフローチャートと類似しているので、同一のステップについては、同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。図7および図8に示すフローチャートでは、相判別装置110の電源が投入されると処理が開始され、図7に示すステップS2に移行する。
本実施の形態では、前述の第1の実施の形態と同様にしてステップS2〜ステップS4の処理が終了した後に、ステップS41に移行する。ステップS41において、相判別処理部112は、相判別に使用する時間断面を選択する。具体的には、相判別処理部112は、まず、ステップS3で選択した配電線区間内で、単相で供給を受ける低圧需要家の消費電力量を、配電用変圧器107ごと、およびスマートメータ108の計測時刻ごとに集計する。相判別処理部112は、集計結果に基づいて、配電用変圧器107間で、最も消費電力量のばらつきが大きい時間帯を、相判別処理のための時間断面として選択する。
具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、ステップS3で選択した配電線区間の配電線区間番号である選択区間番号Scurを読み込む。また相判別処理部112は、データ格納部114から、配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データを読み込む。
そして、相判別処理部112は、読み込んだ配電用変圧器配置データおよび配電用変圧器機器データから、選択区間番号Scurに対応する配電線区間内に含まれ、かつ、相線式が単相3線式または三相4線式である配電用変圧器番号を抽出する。単相で供給を受ける低圧需要家は、単相3線式または三相4線式の配電用変圧器107に接続している。したがって、相線式が単相3線式または三相4線式の配電用変圧器番号を抽出することは、単相で供給を受ける低圧需要家に接続された配電用変圧器107を抽出することに相当する。
次に、相判別処理部112は、データ格納部114から、低圧需要家供給設備データを読み込む。相判別処理部112は、読み込んだ低圧需要家供給設備データから、抽出した配電用変圧器番号ごとに、単相で供給を受ける需要家に設置されたスマートメータ108を抽出する。
次に、相判別処理部112は、通信部115を介して自動検針親局109から、予め定める期間のスマートメータ計測値データを読み込む。予め定める期間は、たとえば過去1箇月である。そして、相判別処理部112は、抽出した各スマートメータ108について、前記予め定める期間内の消費電力量を求める。換言すれば、相判別処理部112は、抽出したスマートメータ108ごとに、前記予め定める期間内の消費電力量を求める。前記予め定める期間内の消費電力量の求め方については、前記スマートメータ計測値データの説明の通りとする。
次に、相判別処理部112は、スマートメータ108ごとに求めた消費電力量を配電用変圧器番号ごと、および計測時刻ごとに集計し、消費電力量Wmtとする。ここで、添え字「m」は、配電用変圧器番号を表しており、添え字「t」は、スマートメータ計測値データの計測時刻を表している。
次に、相判別処理部112は、スマートメータ計測値データの計測時刻ごとに消費電力量Wmtの分散Vtを求める。最後に、相判別処理部112は、分散Vtが最大となる時刻tを求め、当該時刻を含み、かつセンサ内蔵区分開閉器104の計測周期とスマートメータの計測周期との最小公倍数となる最小期間を時間断面Tsとして選択し、データ記憶部113に記憶する。
次いで、前述の第1の実施の形態と同様にして、ステップS5〜ステップ22の処理が相判別処理部112によって行われ、全ての処理手順が終了する。
以上のように本実施の形態によれば、相判別処理部112は、選択配電線区間内で、単相で供給を受ける低圧需要家の消費電力量を、配電用変圧器107ごと、およびスマートメータ108の計測時刻ごとに集計し、集計結果に基づいて、配電用変圧器107間で、最も消費電力量のばらつきが大きい時間帯を、相判別処理のための時間断面として選択する。
各配電用変圧器107の消費電力量は、判別期間内でばらつくので、消費電力量の近い配電用変圧器107同士で、接続相を互い違いに判定してしまうおそれがある。
本実施の形態では、前述のように消費電力量を配電用変圧器107ごと、およびスマートメータ108の計測時間ごとに集計し、最も消費電力量のばらつきが大きい時間帯を時間断面として選択するので、消費電力量の近い配電用変圧器107同士で、接続相を互い違いに判定する可能性を低くすることができる。したがって、相判別の精度を高くすることができる。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態である相判別装置について説明する。本実施の形態の相判別装置は、図1に示す前述の第1の実施の形態の相判別装置110と構成が同一であるので、同一の構成については同一の参照符を付して、図示および共通する説明を省略する。
本実施の形態において、データ格納部114には、配電線101が区分される複数の配電線区間のうち、多相交流電力の相の入れ替えが行われていないことが予め判明している配電線区間の情報を表すデータを格納しておき、相判別処理において当該データを参照し、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定を省略する。
具体的には、データ格納部114は、前述の第1の実施の形態において述べたデータに加え、配電線の既知接続情報として、同相配電線区間データを格納する。同相配電線区間データは、相の入れ替えが行われていないことが予め判明している配電線区間に対応する配電線区間番号のリストの形で構成されている。
本発明の第4の実施の形態における相判別装置110の動作を具体的に説明する。図9〜図11は、本発明の第4の実施の形態における相判別処理に関する相判別処理装置110の処理手順を示すフローチャートである。図9〜図11に示すフローチャートは、前述の図2および図3に示すフローチャートと類似しているので、同一のステップについては、同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。図9〜図11に示すフローチャートでは、相判別装置110の電源が投入されると処理が開始され、図9に示すステップS2に移行する。
本実施の形態では、前述の第1の実施の形態と同様にしてステップS1〜ステップS6の処理が終了した後に、ステップS51に移行する。ステップS51において、相判別処理部112は、データ格納部114から、同相配電線区間データを読み込み、選択している配電線区間に対応する配電線区間番号が同相配電線区間データ中に含まれているか否かを判断する。
相判別処理部112は、ステップS51において、選択している配電線区間に対応する配電線区間番号が同相配電線区間データ中に含まれていないと判断した場合は、当該配電線区間内で相の入れ替えが行われている可能性があると判断して、ステップS7に移行する。相判別処理部112は、ステップS51において、選択している配電線区間に対応する配電線区間番号が同相配電線区間データ中に含まれていると判断した場合は、当該配電線区間内で相の入れ替えが行われていないと判断して、図10に示すステップS52に移行する。
ステップS52において、相判別処理部112は、ステップS3で選択した配電線区間の電源端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の各端子の接続相から、ステップS3で選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の各端子の接続相を選択する。具体的には、相判別処理部112は、まずデータ記憶部113から、ステップS3で選択した配電線区間に対応する配電線区間番号である選択区間番号Scurと、センサ内蔵区分開閉器104の相順決定結果PASW,PBSW,PCSWとを読み込む。そして、相判別処理部112は、読み込んだ相順決定結果PASW,PBSW,PCSWから、配電線区間番号が選択区間番号Scurと一致するものを抽出する。相判別処理部112は、抽出した相順決定結果における各端子の相を、そのまま当該配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の相順組合せとして選択する。
そして、相判別処理部112は、R相、S相およびT相のうち、選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の各端子A,B,Cに対応する相を、それぞれRPAi,RPBi,RPCiとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「i」は、i∈{選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器}を満たすものとする。
このようにして選択配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104の相順が決定されると、ステップS53に移行する。ステップS53〜ステップS58の処理は、ステップS9〜ステップS14の処理と同一であるので、共通する説明を省略する。
ステップS59において、相判別処理部112は、選択配電線区間内の各配電用変圧器107の接続相を求める。具体的には、相判別処理部112は、データ記憶部113から、各接続相の組合せに対する乖離度DCを読み込み、乖離度Dcの最小値と、最小値を取るときの各相の変圧器グループGRS,GST,GTRとを求める。そして、相判別処理部112は、変圧器グループGRS,GST,GTRの組み合わせを、選択した配電線区間内に含まれる単相負荷供給用の配電用変圧器107の接続相の組合せGRSs,GSTs,GTRsとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「s」は、選択した配電線区間の配電線区間番号を表している。
次に、相判別処理部112は、データ記憶部113から、A,B,Cの各端子に対応する相、すなわち相順の組合せRPAi,RPBi,RPCiを読み込む。ここで、添え字「i」は、i∈{選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器}を満たすものとする。そして、相判別処理部112は、読み込んだ相順の組合せから、RPAi=PASW、RPBi=PBSW、RPCi=PCSWとなるように、選択した配電線区間の負荷端に設置されたセンサ内蔵区分開閉器104のA,B,Cの各端子の相を、PASW,PBSW,PCSWとしてデータ記憶部113に記憶する。ここで、添え字「SW」は、区分開閉器番号を表している。
以上のように本実施の形態によれば、相の入れ替えが行われていないことが予め判明している配電線区間の情報を表すデータをデータ格納部114に格納しておき、相判別処理において当該データを参照する。このように相の入れ替えが行われていないことが予め判明している配電線区間の情報を活用することによって、配電線区間ごとの相順決定処理を省略することができる。したがって、相判別処理を効率的に実行することができる。
100 配電系統制御システム、101 配電線、102 配電用遮断器、103 遮断器子局、104 センサ内蔵区分開閉器、105 開閉器子局、106 配電監視制御親局、107 配電用変圧器、108 スマートメータ、109 自動検針親局、110 相判別装置、111 時間断面選択部、112 相判別処理部、113 データ記憶部、114 データ格納部、115 通信部、116 出力部。

Claims (6)

  1. 配電系統から配電線を介して配電される多相交流電力を変圧して、需要地点に設置される負荷に供給する配電用変圧手段が接続される前記配電線における前記多相交流電力の相である接続相を判別する相判別装置であって、
    前記配電線に供給される前記多相交流電力の電気的特性を前記多相交流電力の相ごとに周期的に計測して、前記電気的特性の計測結果である配電線計測値に基づいて前記配電線の導通を制御する配電線制御手段から、前記配電線計測値を取得する配電線計測値取得手段と、
    前記需要地点に設置され、前記負荷で消費された電力量である消費電力量を前記多相交流電力の相ごとに周期的に計測して、前記消費電力量の計測結果である負荷計測値を負荷計測値記録手段に通知する負荷計測手段または前記負荷計測値記録手段から、前記負荷計測値を取得する負荷計測値取得手段と、
    前記配電系統の構成を表す配電系統構成情報と、前記配電用変圧手段の構成を表す変圧手段構成情報と、前記需要地点に設置される前記配電用変圧手段および前記負荷計測手段を含む供給設備の構成を表す供給設備構成情報とを格納する格納手段と、
    前記配電線計測手段によって前記配電線計測値が計測された期間、および前記負荷計測手段によって前記負荷計測値が計測された期間の中から、前記接続相の判別に用いる期間である時間断面を選択する時間断面選択手段と、
    前記時間断面選択手段によって選択された時間断面に計測された前記配電線計測値および前記負荷計測値と、前記格納手段に格納された前記配電系統構成情報、前記変圧手段構成情報および前記供給設備構成情報とに基づいて、前記配電用変圧手段の前記接続相を判別する相判別処理手段とを備えることを特徴とする相判別装置。
  2. 前記配電線は、前記配電線計測手段によって複数の配電線区間に区分され、
    前記配電線には、複数の前記配電用変圧手段が接続され、
    前記相判別処理手段は、
    前記配電線計測値に基づいて、各配電線区間内の前記負荷で消費された前記消費電力量を前記多相交流電力の相ごとに求め、各前記配電線計測値に基づいて求めた各配電線区間内の相ごとの前記消費電力量と相ごとの前記負荷計測値とが最も近くなるように、複数の前記配電用変圧手段における前記接続相の組合せを求めることによって、各配電用変圧手段の前記接続相を判別することを特徴とする請求項1に記載の相判別装置。
  3. 前記格納手段は、前記複数の配電線区間のうち、前記多相交流電力の相の入れ替えが行われていないことが予め判明している配電線区間の情報を格納し、
    前記相判別処理手段は、前記格納手段に格納される前記配電線区間の情報に基づいて、前記接続相の組合せを求めることを特徴とする請求項2に記載の相判別装置。
  4. 前記時間断面選択手段は、複数の前記時間断面を選択し、
    前紀相判別処理手段は、前記時間断面選択手段によって選択された複数の前記時間断面について、それぞれ前記接続相の判別を行い、前記接続相の判別結果が、複数の時間断面において等しくなるとき、得られた前記接続相の判別結果を、前記配電用変圧手段の前記接続相の判別結果とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の相判別装置。
  5. 前記配電線には、複数の前記配電用変圧手段が接続され、
    前記時間断面選択手段は、前記配電用変圧手段ごとの前記消費電力量に基づいて、前記時間断面を選択することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の相判別装置。
  6. 前記多相交流電力の電気的特性は、前記多相交流電力の電流、電圧および位相差の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の相判別装置。
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