JP2012197053A - 車両用ホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】1ピースホイールのリム部に設けられたウエル部の表側壁部に、エア漏れ等を発生しないようにエアバルブを装着可能なバルブ孔が形成された車両用ホイールを提案する。
【解決手段】リム部2のウエル部13の表側壁部13aに、エアバルブ101が固定される固定孔20aを形成すると共に、前記表側壁部13aに対向するディスク部3の表側壁部対向部53に、当該エアバルブ101を挿通する挿通孔20bを形成し、固定孔20aと挿通孔20bとによりバルブ孔20を構成した車両用ホイールである。本構成によれば、固定孔20aが形成されたリム部2にのみエアバルブ101を固定できることから、車両走行中に繰返し振れ変形が発生しても、エアバルブ101の固定状態を安定して保ち得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、一枚の板状基材をプレス加工することにより成形される車両用ホイールに関する。
車両用ホイールとして、板状基材をプレス加工により成形したホイールディスクと、別の板状基材をプレス加工により成形したホイールリムとを溶接により接合してなる、いわゆる2ピースホイールがよく知られている。一方、近年、一枚の板状基材をプレス加工することによりディスク部とリム部とを一体的に成形してなる、1ピースホイールが提案されている(例えば、特許文献1,2)。このような1ピースホイールは、一枚の板状基材から成形されるものであることから、リム部の表側フランジ部から折り返されてディスク部が連成されている構成となっている。
特開2003−88928号公報 特開2005−74489号公報
一般的な車両用ホイールは、そのリム部に設けられたウエル部の表側壁部に、エアバルブを装着するためのバルブ孔が形成されている。ところで、上記した1ピースホイールは、通常、ディスク部が前記ウエル部の表側壁部に対向する表側壁部対向部を備えており、表側壁部と表側壁部対向部とによる二枚板構造を有している。このように二枚板構造の部位に、エアバルブを装着するためには、その装着方法を工夫しなければ、エア漏れ等の発生が懸念される。しかしながら、上記した従来の特許文献等には、バルブ孔と該バルブ孔に装着するエアバルブとについて何ら開示されていない。
本発明は、1ピースホイールのリム部に設けられたウエル部の表側壁部に、エア漏れ等を発生しないようにエアバルブを装着可能なバルブ孔が形成された車両用ホイールを提案するものである。
本発明は、一枚の板状基材をプレス加工することによりディスク部とリム部とが一体成形されてなり、前記リム部がウエル部の表側壁部を備え且つ前記ディスク部が該表側壁部に対向する表側壁部対向部を備えた車両用ホイールにおいて、前記ウエル部の表側壁部に形成され、エアバルブが固定される固定孔と、前記表側壁部対向部に形成され、該固定孔に固定されるエアバルブを挿通可能な挿通孔とにより構成されるバルブ孔を備えていることを特徴とする車両用ホイールである。
ここで、車両用ホイールには、車両走行中に作用する負荷によって、ディスク部とリム部とが繰返し弾性変形する。1ピースホイールの場合には、ディスク部の外周縁部とリム部の表周縁部とが、相対的に表裏方向や内外方向に夫々に繰返し弾性変形する振れ(以下、繰返し振れ変形と言う)を生ずる。
本発明の構成は、ウエル部の表側壁部に形成した固定孔にエアバルブを固定すると共に、表側壁部対向部に形成した挿通孔に当該エアバルブを挿通するようにしたものであるから、該エアバルブをリム部に安定して固定することができる。さらに、上記したように前記表側壁部と表側壁部対向部とが表裏方向や内外方向に繰返し振れ変形した場合にも、エアバルブに表側壁部対向部の弾性変形が直接的に作用しないため、表側壁部に対するエアバルブの固定状態を安定して保つことができる。したがって、前記した繰返し振れ変形に基づくエア漏れ等の発生を抑制することができる。
ここで、エアバルブとしては、ゴム製のスナップインバルブ、金属製のクランプバルブ等を好適に使用可能であり、本発明のバルブ孔は、これら種類のエアバルブを装着可能な固定孔と挿通孔とにより構成される。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、バルブ孔を構成する挿通孔の孔径が、固定孔の孔径に比して大きい構成が提案される。
上記したスナップインバルブやクランプバルブ等のエアバルブは、固定孔の孔周縁を挟み込むことによって該固定孔に固定される。そのため、本構成のように、挿通孔の孔径を大きくすることにより、エアバルブを固定孔に固定し易い。特に、クランプバルブの場合には、固定用のナットを回動操作し易いことから、取り付け作業や交換作業などを容易かつ安定して行い得るという利点も有する。
上述した本発明の車両用ホイールにあって、ディスク部の表側壁部対向部とリム部の表側壁部とが面接触している構成、又はディスク部の表側壁部対向部とリム部の表側壁部とが、表裏方向に離間している構成が提案される。
かかるいずれの構成にあっても、エアバルブをリム部に安定して固定することができると共に、上記した繰返し振れ変形に対してエアバルブの固定状態を安定して保つことができるという、上述した本発明の作用効果を適正に奏する。
尚、後者の場合には、当該車両用ホイールの製造工程にあって表側壁部対向部に挿通孔を穿設する際に、穿設する加工具(エンドミル等)によって表側壁部の表側面を傷つけてしまうことを抑制できる。これは、表側壁部と表側壁部対向部とが離間しているために、前記加工具を作動制御し易いことに因る。
本発明は、上述したように、1ピースホイールを構成するリム部のウエル部の表側壁部に、エアバルブが固定される固定孔を形成すると共に、前記表側壁部に対向するディスク部の表側壁部対向部に、当該エアバルブを挿通する挿通孔を形成し、固定孔と挿通孔とによりバルブ孔を構成するものであるから、固定孔が形成されたリム部にエアバルブを安定して固定することができると共に、車両走行中に繰返し振れ変形が発生しても、エアバルブの固定状態を安定して保ち得る。
実施例1の車両用ホイール1を示す縦断面図である。 図1中のX部拡大図である。 車両用ホイール1の製造過程を示す説明図である。 バルブ孔20にエアバルブ101を装着する態様を示す説明図である。 実施例2の車両用ホイール61を示す縦断面図である。 図5中のY部拡大図である。 バルブ孔70にエアバルブ101を装着する態様を示す説明図である。 実施例1の車両用ホイール1のバルブ孔20に他のエアバルブ121を装着する態様を示す説明図である。 比較例1のバルブ孔94にエアバルブ101を装着した状態を示す説明図である。 比較例2のバルブ孔99にエアバルブ101を装着した状態を示す説明図である。
本発明の実施例1を図1〜3に従って説明する。
本発明にかかる車両用ホイール1は、図1のように、一枚の板状基材30(図3(A)参照)からリム部2とディスク部3とが一体成形されてなるものである。リム部2の表周縁に形成された表側フランジ部10aとディスク部3の外周縁に形成されたフランジ対向部50とが折り重ねられており、これによりリム部2とディスク部3とが連成されている。
本実施例にあって、ディスク部3の背面側から意匠面側へ向かう方向を表方とし、逆向きを裏方としている。また、車両用ホイール1の中心軸線Lと直交するホイール径方向に沿って、該中心軸線Lへ向かう方向を内方とし、逆向きを外方としている。
リム部2は、異形断面の円筒状を成し、その表裏両側の開口縁に図示しないタイヤのビードを支持する表裏のフランジ部10a,10bとビードシート部11a,11bとが形成されている。さらに、表裏のビードシート部11a,11bの間には、径方向内方へ窪むウエル部13が周成されている。そして、ウエル部13の表側壁部13aと表側ビードシート部11aとが連成され、かつウエル部13の裏側壁部13bと裏側ビードシート部11bとが連成されている。
尚ここで、表側フランジ部10a、表側ビードシート部11a、およびウエル部13の表側壁部13aにより、アウターリム部8が構成されている。
一方、ディスク部3は、略円盤状を成し、中央にハブ孔16が開口されたハブ取付部15が形成されており、該ハブ取付部15には、ハブ孔16の周囲にナット座を備えた複数のボルト孔17が同一円周上に等間隔で穿設されている。このハブ取付部15の外周縁から表方へ隆起する環状のハット部18が形成されている。このハット部18には、複数の飾り孔19が同一円周上に等間隔で開口形成されている。また、ハット部18の外方には、上記した表側フランジ部10aに面接触するフランジ対向部50と、表側ビードシート部11aに面接触するビードシート対向部51と、ウエル部13の表側壁部13aに面接触する表側壁部対向部53とが同心状に周成されている。
次に、本実施例の車両用ホイール1を製造する工程について説明する。
この製造工程は、プレス装置と各種金型を用いた加工により行われる複数の工程からなり、予備絞り工程、ディスク内側成形工程、円筒部成形工程、インナーリム成形工程、ディスク外側成形工程、アウターリム成形工程、孔穿設工程、コイニング工程とを順次実行する。以下に、各工程を図3を用いて説明する。尚、各工程における、金型やその作動態様等の詳細については、省略している。
図3(A)のように、予備絞り工程により、スチール製の平板から所定の円盤状に打抜き加工した板状基材30(二点鎖線により図示)を、皿状素形体31に成形する。予備絞り工程では三回の絞り加工を段階的に行い、比較的深い凹部32を備えた皿状素形体31を形成する。この皿状素形体31は、その凹部32が円形状の凹部底面部33とその周囲の周壁部34とから構成されており、該凹部32の周囲に円環板状の鍔部35を備えている。尚、この予備絞り工程では、凹部32の中心位置に位置決め用の下孔(図示せず)を穿設し、該下孔に所定のロケーションピンを貫挿して加工を行うことにより、中心位置を正確に保っている。
上記の予備絞り工程で成形された皿状素形体31は、次工程のディスク内側成形工程により、図3(B)のように、前記凹部底面部33の中央領域をハブ取付部15に成形すると共に、該凹部底面部33の外周縁部と周壁部34とを、上方に隆起した外輪山状の中間加工部36に成形する。このディスク内側成形工程では、凹部底面部33の下孔に所定のロケーションピンを貫挿して位置決めし、鍔部35を表裏両側から挟持した状態で、所定の金型により絞り加工する。
さらに、ハブ取付部15と中間加工部36とを形成した後、図示しない穿孔加工によって、上記下孔に中心を一致させて該下孔より若干径大なハブ基孔(図示せず)を穿設する。
次の円筒部成形工程により、上記した鍔部35を裏方へ絞り加工して、図3(C)〜(D)のように、リム部2のウエル部13と同じ外径寸法の円筒部38を成形する。この円筒部成形工程では、四段階の絞り加工を行うことによって、所望の外径寸法へ徐々に縮径していくようにして円筒部38を成形している。これにより、円筒部38にシワが発生することを抑制する効果が高く、該シワの生じていない円筒部38を成形することができ得る。
この円筒成形工程では、上記ハブ基孔の孔縁を上方に曲成してハブ孔16を形成する。さらに、図3(D)のように、円筒部38の裏側開口縁にインナーリム素形部40を形成する。
次のインナーリム成形工程により図3(E)のように、インナーリム素形部40から裏側フランジ部10bと裏側ビードシート部11bとを成形する。
次のディスク外側成形工程により、図3(F)のように、ハット部18とアウターリム素形部42とを成形する。ここで、ディスク外側成形工程では、四段階のプレス加工を行うことにより、ハット部18とアウターリム素形部42とを順に成形していく。これにより、シワや割れ等が発生することを抑制できる。そのため、この後に実行するアウターリム成形工程にあっても、シワや割れ等を生じ難い。
次のアウターリム成形工程により、図3(G)のように、アウターリム素形部42から、表側フランジ部10a、表側ビードシート部11aおよびウエル部13の表側壁部13aを成形すると共に、該表側フランジ部10aに面接触して重なるフランジ対向部50、表側ビードシート部11aに面接触して重なるビードシート対向部51、ウエル部13の表側壁部13aに面接触して重なる表側壁部対向部53を成形する。このように、表側フランジ部10a、表側ビードシート部11a、表側壁部13aを備えたアウターリム部8が形成され、該アウターリム部8とディスク部3の外側部分とが二重板状となっている。
このアウターリム成形工程によってアウターリム部8が形成されることに伴って、ウエル部13が成形される。
次の孔穿設工程により、ハット部18に複数の飾り孔19を穿設する加工と、ウエル部13の表側壁部13aおよび表側壁部対向部53にバルブ孔20を穿設する加工とを行う。ここで、バルブ孔20は、本発明の要部にかかり、その詳細については後述する。その後、ホイール全体を所望の形状に整えるコイニング工程を行う。このようにして、車両用ホイール1を製造する。
次に、本発明の要部について説明する。
上述した車両用ホイール1には、図1,2のように、リム部2のウエル部13の表側壁部13aとディスク部3の表側壁部対向部53とを表裏方向に貫通するバルブ孔20が形成されている。ここで、バルブ孔20は、ウエル部13の表側壁部13aに形成された固定孔20aと、表側壁部対向部53に形成された挿通孔20bとから構成されている。この固定孔20aと挿通孔20bとは、同心状に形成された円孔である。尚、本実施例にあっては、表側壁部13aと表側壁部対向部53とが面接触していることから、固定孔20aと挿通孔20bとが連通している。
このような固定孔20aと挿通孔20bとは、上記した孔穿設工程により形成される。ここで、固定孔20a用のエンドミルを、意匠面側から表側壁部対向部53および表側壁部13aに穿つことにより、表側壁部13aに固定孔20aを形成し、その後、挿通孔20b用のエンドミルを、意匠面側から表側壁部対向部53に穿つことにより、挿通孔20bを形成する。
上記のバルブ孔20には、図4のように、所定のエアバルブ101が装着される。このエアバルブ101は、金属製のクランプタイプのものであり、先端にエア注入口(図示せず)を備え且つ末端に円板状の支持部104を備えたバルブ本体102と、該エア注入口を被覆するキャップ103と、バルブ本体102を固定するための固定用ナット108とを備え、さらに、支持部104と表側壁部13aとの間に介装する円環状のシール部材107と、固定用ナット108と表側壁部対向部53との間に介装する円環状のシール部材109とを備えている。そして、バルブ本体102の、エア注入口と支持部104との間の主胴部には、その外表面部に、固定用ナット108を螺合するネジ部105が形成されている。
一方、バルブ孔20を構成する固定孔20aは、その孔径を、上記したエアバルブ101のバルブ本体102の主胴部を挿通可能とするように設定している。また、挿通孔20bは、その孔径を、前記バルブ本体102の主胴部を挿通可能とするように設定している。挿通孔20bの孔径は、固定孔20aの孔径に比して大きくなるように設定されている。そして、バルブ孔20は、意匠面側から臨むことにより、挿通孔20bを通じて、表側壁部13aの内面の、固定孔20aの孔周縁領域が視認可能である。
このバルブ孔20に上記エアバルブ101が装着される。詳述すると、図4(A)のように、シール部材107を嵌めたバルブ本体102をウエル部13の外方から固定孔20aに嵌挿し、シール部材109を介して固定用ナット108をバルブ本体102に螺合することにより、バルブ孔20の固定孔20aにエアバルブ101を固定する。この固定状態では、前記シール部材107,109が固定孔20aの孔周縁に密着し、該固定孔20aからのエア漏れを抑制できる。そして、バルブ本体102の主胴部および固定用ナット108が、固定孔20aよりも表側に突出し、挿通孔20bに挿通した状態となる。そして、キャップ103をネジ部105の先端に取り付けることにより、図4(B)のように、当該エアバルブ101がバルブ孔20に装着される。ここで、エアバルブ101は、バルブ孔20の固定孔20aに固定されており、挿通孔20bには固定されていない。すなわち、エアバルブ101は、リム部2のウエル部13の表側壁部13aに固定されている。
このようにエアバルブ101を装着した当該車両用ホイール1にはタイヤが組付けられて、車両に取り付けられる。この車両の走行中に、車両用ホイール1はタイヤや車軸などから負荷を受ける。車両用ホイール1は、上述したように、1ピースホイールであり、アウターリム部8とディスク部3の外側部分とが二重板状となっている。そのため、車両走行中にリム部2とディスク部3とに作用する応力によって、リム部2の表側フランジ部10aからウエル部13の表側壁部13aに至る領域と、ディスク部3のフランジ対向部50から表側壁部対向部53に至る領域とが、面接触した状態と表裏方向に離れた状態とに繰返し振れ変形し易い。このように車両走行中に繰返し振れ変形しても、該振れ変形に伴う負荷がエアバルブ101に直接的に作用し難く、該エアバルブ101の固定状態が緩んでしまうことを生じ難い。これは、前記のようにエアバルブ101を表側壁部13aの固定孔20aに固定し且つ表側壁部対向部53に固定していないことから、該表側壁部13aと表側壁部対向部53との繰返し振れ変形が該エアバルブ101に直接的に作用しないためである。
したがって、本実施例の車両用ホイール1によれば、車両走行中に発生する上記繰返し振れ変形によってバルブ孔20に装着したエアバルブ101の固定状態が緩んでしまうことを抑制でき、エア漏れ等の発生を抑制することができる。
尚、比較例1の構成として、例えば図9(A)のように、バルブ孔94が、表側壁部13aと表側壁部対向部53とに形成した同じ径寸法の孔94a,94bとからなるものとした場合には、固定用ナット108の螺合によって当該エアバルブ101をバルブ孔94に固定することができる。すなわち、エアバルブ101は、バルブ孔94を形成したリム部92とディスク部93との両方に固定されている。しかし、この比較例1の場合には、上記した車両走行中に発生する繰返し振れ変形によって固定用ナット108が緩み易く、これに伴ってエア漏れ等の発生が懸念される。また、この場合には、図9(B)のように、表側壁部13aと表側壁部対向部53とを内側から溶接し、溶接部95を形成することにより、上記した繰返し振れ変形による固定用ナット108の緩みを抑制することも考えられるが、製造工程で当該溶接工程が必要となり、製造コストが向上してしまうという問題が生ずる。
さらにまた、比較例2の構成として、例えば図10のように、表側壁部対向部53にエアバルブ101を固定する固定孔99aを形成し且つ表側壁部13aにエアバルブ101の支持部104を挿通する挿通孔99bを形成し、該固定孔99aと挿通孔99bとからなるバルブ孔99を備えたものとする。この比較例2の場合には、エアバルブ101がディスク部98に固定され且つリム部97に固定されていない。そのため、上記した車両走行中に発生する繰返し振れ変形によって固定用ナット108が緩み難い。しかし、リム部97の表側壁部13aに形成した挿通孔99bを通じてエア漏れが生じ易いという問題がある。また、この問題を解決するために、表側壁部13aと表側壁部対向部53とを内側から溶接すること(図9(B)に示す溶接と同様の溶接)が考えられるが、上述したように製造コストの向上という問題を生ずる。
実施例2の車両用ホイール61は、図5,6のように、リム部2に設けられたウエル部13の表側壁部13aと、ディスク部63に設けられた表側壁部対向部73とが表裏方向に離間した構成である。そして、リム部2の表側フランジ部10aとディスク部63のフランジ対向部50とは面接触し、かつ表側ビードシート部11aとビードシート対向部51とも面接触している。尚、表側ビードシート部11aとビードシート対向部51とは、部分的に面接触している構成であっても良い。
この車両用ホイール61は、上述した製造工程において、アウターリム成形工程の後に、ディスク部63を表側へ押し上げる加工(図示せず)を行うことにより、表側壁部13aと表側壁部対向部73とを離間する離間工程を実行する。この離間工程の後に、上記した孔穿設工程を実行して、バルブ孔70を形成する。この孔穿設工程では、上述した実施例1と同様に、固定孔用エンドミルと挿通孔用エンドミルとを順に穿つことにより、固定孔70aと挿通孔70bとを穿設し、該固定孔70aと挿通孔70bとからなるバルブ孔70を形成する。ここで、バルブ孔70は、表側壁部13aと表側壁部対向部73とが離間していることから、固定孔70aと挿通孔70bとの間に空隙を有するものとなっている。
尚、実施例2の車両用ホイール61は、表側壁部13aと表側壁部対向部73とを離間しかつバルブ孔70の固定孔70aと挿通孔70bとの間に空隙を有する以外、上述した実施例1の車両用ホイール1と同じ構成であることから、同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を省略する。同様に、その製造工程についても、上記した離間工程を実行する以外は、実施例1と同じであることから、その説明を省略する。
上記したバルブ孔70にエアバルブ101を装着した場合、図7のように、該エアバルブ101は、固定孔70aの孔周縁に、支持部104と固定用ナット108とにより固定される。そして、この固定状態で、エアバルブ101の先端寄り部位が挿通孔70bに挿通した状態となる。すなわち、実施例1の場合と同様に、エアバルブ101はウエル部13の表側壁部13aにのみ固定されている。ここで、固定孔70aは、実施例1と同様に、エアバルブ101を構成するバルブ本体102の主胴部を挿通可能とする寸法形状に設定され、また、挿通孔70bは、エアバルブ101の、固定孔70aから突出する部位を、挿通可能とするように所定の寸法形状に設定されている。
上述したように、表側壁部13aと表側壁部対向部73とを離間した実施例2の車両用ホイール61であっても、エアバルブ101を正確かつ安定して固定することができる。また、車両走行中に表側壁部13aと表側壁部対向部73とが繰返し振れ変形しても、これに伴ってエアバルブ101の固定状態が緩んでしまうことを抑制できる。このように、本実施例2の車両用ホイール61にあっても、上述した実施例1と同様の作用効果を奏する。
一方、上述した実施例1,2の構成では、金属製のクランプタイプのエアバルブ101を装着することを例示しているが、ゴム製のスナップインタイプのエアバルブ121を装着することもできる。このエアバルブ121を、実施例1の構成に装着する場合について図8に示す。ここで、エアバルブ121は、ゴム製のバルブ本体122と、該バルブ本体122の先端に取り付けられた樹脂製のキャップ123とを備える。バルブ本体122は、その末端に、ウエル部13の表側壁部13aの外面に支持される円形厚板状の支持部124を備え、該支持部124の前側に略截頭円錐状の主胴部125を備え、先端に、キャップ123により被覆されるエア注入口(図示せず)を備えている。さらに、支持部124と主胴部125との間には、バルブ孔20の固定孔20aに内嵌する内嵌部128を備え、また、主胴部125の先端側には、キャップ123の取り付けと取り外しとを可能とするためのネジ部127を備えている。尚、主胴部125の底面部と支持部124とは、内嵌部128に比して大径となっている。
このスナップインタイプのエアバルブ121は、図8(A)のように、キャップ123を外した状態で、バルブ本体122をウエル部13の外方から固定孔20aに押し込む。この際に、バルブ本体122の主胴部125はゴム製であることから、その弾性変形により固定孔20aを通過して、その支持部124と主胴部125とにより固定孔20aの孔周縁を表裏から密着状に挟んで固定される。ここで、主胴部125から先端までの部位が、固定孔20aよりも表側に突出し、挿通孔20bに挿通した状態となる。そして、キャップ123を主胴部125の先端に取り付けることにより、図8(B)に示す状態となる。ここで、エアバルブ121は、バルブ孔20の固定孔20aに固定されており、挿通孔20bには固定されていない。
このようなスナップインタイプのエアバルブ121を装着した場合に、上述したように車両走行中に繰返し振れ変形が生じても、該エアバルブ121をバルブ孔20の固定孔20aに固定した状態で安定して保つことができる。したがって、上述した実施例1,2と同様にエア漏れ等の発生を抑制できる。
上述した実施例1,2の構成では、バルブ孔20を構成する固定孔20aと挿通孔20bとが同心状に形成されていたが、他の構成として、固定孔と挿通孔とを同心状に形成していない構成としても良い。
また、上述した実施例1,2の構成では、バルブ孔20を構成する固定孔20aと挿通孔20bとが円孔に形成されていたが、他の構成として、固定孔や挿通孔を四角孔等の多角孔や楕円孔に形成した構成としても良い。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜実施可能である。
1,61 車両用ホイール
2 リム部
3,63 ディスク部
13 ウエル部
13a 表側壁部
20,70 バルブ孔
20a,70a 固定孔
20b,70b 挿通孔
30 板状基材
53,73 表側壁部対向部
101,121 エアバルブ

Claims (4)

  1. 一枚の板状基材をプレス加工することによりディスク部とリム部とが一体成形されてなり、前記リム部がウエル部の表側壁部を備え且つ前記ディスク部が該表側壁部に対向する表側壁部対向部を備えた車両用ホイールにおいて、
    前記ウエル部の表側壁部に形成され、エアバルブが固定される固定孔と、
    前記表側壁部対向部に形成され、該固定孔に固定されるエアバルブを挿通可能な挿通孔と
    により構成されるバルブ孔を備えていることを特徴とする車両用ホイール。
  2. バルブ孔を構成する挿通孔の孔径が、固定孔の孔径に比して大きいことを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  3. ディスク部の表側壁部対向部とリム部の表側壁部とが面接触していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ホイール。
  4. ディスク部の表側壁部対向部とリム部の表側壁部とが、表裏方向に離間していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ホイール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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