JP2012196700A - 鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤並びにこれを用いて得られる鋳物砂組成物及び鋳型 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造直後の鋳物砂組成物を用いて造型されたガス硬化鋳型の吸湿劣化を有利に防止することが出来る鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤を提供する。
【解決手段】ウレタン系鋳型の造型に用いられる鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤を、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物と共に、イソシアネート基を有するシラン化合物及びイソシアネート基を有するアクリル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のイソシアネート基含有化合物を、更に含むように構成した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、砂型鋳造において使用されるウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられる鋳型用有機粘結剤、及びこれを用いて得られる鋳物砂組成物、並びに鋳型に関するものである。
従来より、砂型鋳造において用いられる代表的な有機系鋳型の一つとして、ポリオール化合物であるフェノール樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを粘結剤として用い、それらの重付加反応(ウレタン化反応)を利用して造型されるフェノールウレタン系鋳型が知られている。そして、このフェノールウレタン系鋳型としては、造型時に加熱を必要としない、アミンコールドボックス法により製造される量産型のガス硬化鋳型や、常温自硬性法により製造される非量産型の自硬性鋳型が、広く知られている。
具体的に、アミンコールドボックス法によるガス硬化鋳型は、通常、粒状耐火性鋳物砂を、ミキサーを用いて、有機溶剤を溶媒とするフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート化合物溶液とからなる鋳型用有機粘結剤と混練することにより、鋳物砂の表面を有機粘結剤で被覆してなる鋳物砂組成物を製造した後、かかる鋳物砂組成物を、所定の成形型内に吹き込んで鋳型を成形し、これに、アミン系触媒ガスを通気せしめて硬化を行なうことにより、製造されている。また、常温自硬性法による自硬性鋳型は、粒状耐火性鋳物砂を、有機溶剤を溶媒とするフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート化合物溶液とからなる鋳型用有機粘結剤と混練する際に、硬化触媒も混合し、得られた混合物を、直ちに初期の形状に成形することにより、製造されている。
このような、ポリオール化合物としてのフェノール樹脂とポリイソシアネート化合物との重付加反応(ウレタン化反応)を利用して得られるフェノールウレタン系鋳型にあっては、その化学的結合特性から、空気中の水分による硬化阻害や強度劣化など、いわゆる吸湿劣化の問題を内在するものであった。
そこで、特表平1−501630号公報(特許文献1)においては、コールドボックス法で作製された鋳型の吸湿劣化防止対策として、エポキシシランやアミノシラン、ウレイドシラン等のシラン化合物を添加することが明らかにされているが、そのようなシラン化合物をもってしても、未だ、十分な特性の確保には至らず、更なる吸湿劣化防止対策の確立が望まれているのが実情である。
特表平1-501630号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、製造直後の鋳物砂組成物を用いて造型された鋳型の吸湿劣化について改善された硬化鋳型を提供することにある。
そして、本発明は、かかる課題を解決するために、ウレタン系鋳型の造型に用いられる鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤であって、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物と共に、イソシアネート基を有するシラン化合物及びイソシアネート基を有するアクリル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のイソシアネート基含有化合物を、更に含んでいることを特徴とする鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤を、その要旨とするものである。
また、本発明は、鋳物砂に対して、上述したような鋳型用有機粘結剤を混練せしめてなる鋳物砂組成物や、かかる鋳物砂組成物に対して、触媒ガスを接触せしめることにより、該鋳物砂組成物を硬化せしめて得られるガス硬化鋳型の如き鋳型をも、それぞれ、その要旨とするものである。
このように、本発明に従う鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤にあっては、有機粘結剤の構成成分として、従来より広く用いられているポリオール化合物やポリイソシアネート化合物に加えて、イソシアネート基を有するシラン化合物及びイソシアネート基を有するアクリル化合物のうちの少なくとも一つを、更に含有せしめ、これによって、鋳型の吸湿劣化防止に効果的に寄与せしめ得たのであり、以て優れた鋳型強度を維持するところとなったのである。
ところで、このような本発明に従う鋳型用有機粘結剤において、その主たる成分の一つとして使用されるポリオール化合物としては、特に限定されるものではなく、従来からウレタン系の硬化鋳型を造型する際に用いられている公知の各種のポリオール化合物が、適宜に選択されて、用いられることとなる。具体的には、フェノール樹脂、ポリエーテルポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリマーポリオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシブチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、テトラヒドロフランとエチレンオキシドとの共重合体、テトラヒドロフランとプロピレンオキシドとの共重合体、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフランとの共重合体などを挙げることが出来る。
その中でも、ウレタン系の鋳型を造型する際に用いられるポリオール化合物として、フェノールウレタン系の鋳型を造型する際に用いられている、公知の各種のフェノール樹脂が、好適に用いられ得るのである。具体的には、反応触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類とを、フェノール類の1モルに対して、アルデヒド類が、一般に0.5〜3.0モルの割合になるようにして、付加・縮合反応せしめて得られる、有機溶媒に可溶なベンジルエーテル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、及びそれらの変性フェノール樹脂、並びにこれらの混合物を例示することが出来、これらの内の1種または2種以上が、適宜に選択されて用いられることとなる。また、これらの中でも、特に、オルソクレゾールで変性したオルソクレゾール変性フェノール樹脂、及びその混合物にあっては、有機溶剤への溶解性やポリイソシアネートとの相溶性に優れているのみならず、得られる鋳型の強度等を効果的に向上せしめ得るところから、本発明においては、好適に用いられるところである。
なお、上記したフェノール類とアルデヒド類との付加・縮合反応の際に用いられる触媒としては、特に限定されるものではなく、所望とするフェノール樹脂のタイプに応じて、酸性触媒や塩基性触媒等の、従来からフェノール樹脂の製造に用いられている各種の触媒が、適宜に用いられる。そして、そのような触媒としては、スズ、鉛、亜鉛、コバルト、マンガン、ニッケル等の金属元素を有する金属塩等を例示することができ、より具体的には、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、酢酸鉛、塩化亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化鉛の他、このような金属塩を形成し得る酸と塩基の組み合わせ等が挙げられる。また、かかる金属塩を反応触媒として採用する場合には、その使用量としては、特に限定されるものではないものの、一般に、フェノール類の100質量部に対して、0.01〜5質量部となる割合で、使用されることとなる。
また、フェノール樹脂を与えるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、 p-tert-ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールF、ビスフェノールA等の多価フェノール、及びこれらの混合物等が、挙げられる一方、アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、ポリオキシメチレン、グリオキザール、フルフラール、及びこれらの混合物が、挙げられる。
さらに、上述せるように、本発明において有利に採用され得るフェノール樹脂の一つであるオルソクレゾール変性フェノール樹脂としては、例えば、金属塩等の反応触媒の存在下において、オルソクレゾール及び/又はフェノールを、アルデヒド類と反応せしめて得られる、(1)オルソクレゾールとフェノールとの共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂、(2)オルソクレゾール樹脂とフェノール樹脂との混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂の他、これら(1)及び(2)の樹脂を変性剤(改質剤)で改質した、(3)改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂、及び、(1)、(2)及び(3)のうちの、2種以上を組み合わせた混合物等を、例示することができる。
より具体的には、上記した(1)の共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、オルソクレゾール及びフェノールを、同時的に又は段階的に、アルデヒド類と反応させて得られる共縮合樹脂であって、使用する反応触媒の種類等、反応条件によって、ノボラック型、レゾール型、ベンジルエーテル型、及びこれらタイプを組み合わせた共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が得られるが、本発明においては、上述せるように、ベンジルエーテル型の共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が、好ましく用いられる。なお、鋳型の強度特性向上の観点から、オルソクレゾールとフェノールとの配合比率としては、好ましくは、オルソクレゾール/フェノール(質量比)で、1/99〜90/10、より好ましくは、5/95〜80/20であることが、望ましい。
また、上記した(2)の混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、オルソクレゾールとアルデヒド類とを反応させて得られる、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型のオルソクレゾール樹脂の群から選ばれる少なくとも1種のオルソクレゾール樹脂と、フェノールとアルデヒド類とを反応させて得られる、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型のフェノール樹脂の群から選ばれる少なくとも1種のフェノール樹脂とを混合して、得られるものである。これらの中でも、本発明においては、ベンジルエーテル型オルソクレゾール樹脂とベンジルエーテル型フェノール樹脂とを混合した、ベンジルエーテル型の混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が、好ましく用いられる。なお、かかる混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂にあっても、鋳型の強度特性向上の観点から、オルソクレゾール樹脂とフェノール樹脂との配合比率としては、好ましくは、オルソクレゾール樹脂/フェノール樹脂(質量比)で、1/99〜90/10、より好ましくは、5/95〜80/20であることが、望ましい。
加えて、上記した(3)の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂、オルソクレゾール樹脂又はフェノール樹脂の製造時又は製造後に、それらの樹脂を、更に任意の変性剤(改質剤)、例えばアルキッド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、尿素系化合物、メラミン化合物、エポキシ系化合物、フルフリルアルコール、ポリビニルアルコール、尿素、アミド類、亜麻仁油、カシューナッツ殻液、ロジン、澱粉類、単糖類と、混合乃至は反応せしめることによって改質された、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型のフェノール樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂である。これらの中でも、本発明においては、ベンジルエーテル型の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が、有利に用いられる。
而して、本発明に従う鋳型用有機粘結剤において、その主たる成分の一つとして使用されるフェノール樹脂等のポリオール化合物は、低粘度化、後述するポリイソシアネート溶液との相溶性、鋳物砂へのコーティング性、鋳型物性等の観点から、一般に、極性有機溶剤と非極性有機溶剤とを組み合わせてなる有機溶媒に溶解せしめられ、その濃度が、30〜80質量%程度とされた溶液(以下、「ポリオール溶液」という)の状態で、用いられることとなる。
一方、本発明に従う鋳型用有機粘結剤において、その主たる成分の他の一つとして使用されるポリイソシアネート化合物は、上述せる如きフェノール樹脂等のポリオール化合物の活性水素と重付加反応することにより、鋳物砂同士をフェノールウレタンの如きウレタン結合で化学的に結合せしめ得る、イソシアネート基を分子内に2以上有する化合物である。そのようなポリイソシアネート化合物の具体例としては、芳香族、脂肪族或いは脂環式のポリイソシアネート、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(以下、「ポリメリックMDI」という)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’―ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの他、これらの化合物をポリオールと反応させて得られる、イソシアネート基を2以上有するプレポリマー等、従来より公知の各種ポリイソシアネートを挙げることができ、これらは、単独で用いても、或いは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、かかるポリイソシアネート化合物にあっても、上述せる如きフェノール樹脂等のポリオール化合物と同様の理由から、一般に、非極性有機溶剤、又は非極性有機溶剤と極性溶剤との混用溶剤を溶媒として用い、この有機溶媒に、濃度が約40〜90質量%程度となるように溶解された溶液として用いられることとなる。なお、使用するポリイソシアネート化合物の種類等によっては、必ずしも、有機溶媒に溶解せしめる必要はなく、その原液のまま、使用することも可能である。以下では、ポリイソシアネート化合物の原液、及びポリイソシアネート化合物を有機溶媒に溶解せしめてなる溶液を含めて、ポリイソシアネート溶液と呼称する。
なお、ここにおいて、上述したポリオール化合物やポリイソシアネート化合物を溶解せしめるための有機溶剤としては、ポリイソシアネート化合物には非反応性で、かつ溶解対象である溶質(ポリオール化合物又はポリイソシアネート化合物)に対して良溶媒であれば、特に制限されるものではないものの、一般に、(1)フェノール樹脂等のポリオール化合物を溶解するための極性溶剤と、(2)フェノール樹脂等のポリオール化合物の分離が生じない程度の量の、ポリイソシアネート化合物を溶解するための非極性溶剤とが組み合わされて、用いられることとなる。
より具体的には、上記した(1)の極性溶剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸エステル、その中でも、特に、ジカルボン酸メチルエステル混合物(デュポン社製;商品名DBE;グルタル酸ジメチルとアジピン酸ジメチルとコハク酸ジメチルとの混合物)等のジカルボン酸アルキルエステル、菜種油メチルエステル等の植物油のメチルエステル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチル、これらの混合物等の脂肪酸モノエステル等のエステル類の他、例えば、イソホロン等のケトン類、イソプロピルエーテル等のエーテル類、フルフリルアルコール等を挙げることができる。また、上記(2)の非極性溶剤としては、例えば、パラフィン類、ナフテン類、アルキルベンゼン類等の石油系炭化水素類、具体例としては、イプゾール150(出光興産株式会社製)、HAWS(シェル・ケミカルズ・ジャパン株式会社製)等を例示することができる。
ところで、本発明に従う鋳型用有機溶剤にあっては、上記したフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート樹脂溶液の他に、更に、(a)イソシアネート基を有するシラン化合物及び(b)イソシアネート基を有するアクリル化合物のうちの少なくとも1種のイソシアネート基含有化合物が、必須の構成成分として含有せしめられることとなるのである。このような特定のシラン化合物及び/又はアクリル化合物を用いることによって、製造された鋳型を保管、放置した場合の外的環境の悪影響を効果的に防止することができるのである。即ち、保管中に、鋳型が空気中の湿気を吸収することによって惹起される、強度低下を、効率よく改善・防止することができるのである。そして、そのようなイソシアネート基を有する特定の化合物の中でも、本発明にあっては、特に、イソシアネート基を有するシラン化合物が、好適に用いられることとなる。
また、このような優れた効果の発現に寄与する、イソシアネート基を有する特定の化合物のうち、上記した(a)の化合物としては、イソシアネート基を有するシラン化合物であれば、特に限定されるものではなく、如何なるものであっても、使用することが可能である。具体的には、3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシラン、2−イソシアネートプロピルトリアルコキシシラン(2−イソシアネートプロピルトリメトキシシランや2−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、1−イソシアネートプロピルトリアルコキシシラン(1−イソシアネートプロピルトリメトキシシランや1−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、メチルトリイソシアネートシラン、テトライソシアネートシラン等を挙げることができ、特に限定されるものではないが、これらの中でも、本発明においては、3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランが、好適に用いられることとなる。そして、この3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランとしては、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等を例示することが出来る。
さらに、本発明において用いられるイソシアネート基を有する特定の化合物のうち、上記(b)の化合物についても、特に限定されるわけではないが、具体的には、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート等を挙げることが出来る。
なお、このようなイソシアネート基を有する化合物は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いることも、可能である。
かくして、上述せる如き所定のイソシアネート基を有する化合物と、フェノールウレタンの如きウレタン結合を形成するポリオール溶液及びポリイソシアネート溶液とによって、本発明に従う鋳型用有機粘結剤が形成されることとなるのであるが、この有機粘結剤には、更に必要に応じて、上記したイソシアネート基を有する化合物とは異なる可使時間延長剤や、離型剤、強度劣化防止剤、乾燥防止剤等の、従来より鋳型用有機粘結剤に使用されている公知の各種の添加剤を適宜に選択して、配合することも可能である。但し、それらの各種添加剤は、本発明によって、享受され得る効果を阻害しない量的範囲において、使用されるものであることは、勿論、言うまでもないところである。
例えば、上述せる如き各種添加剤のうち、可使時間延長剤(硬化遅延剤)は、従来より、ウレタン化反応を抑制し、鋳物砂組成物の可使時間を延長するための成分として用いられているものであり、本発明においては、上述したイソシアネート基を有する化合物の配合による効果を補助するために用いることが可能である。好ましい具体例としては、イソフタル酸クロライド、サリチル酸、安息香酸、リン酸、酸性リン酸エステル、リン系クロライド、ホウ酸等を挙げることができる。
また、離型剤は、本発明に従う有機粘結剤を用いて得られる鋳型を成形型から抜型する際の抵抗を小さくすると共に、成形型内に吹き込み充填された鋳物砂組成物の一部が鋳型の抜型時に型に付着することによって発生するシミツキを防止し、成型面が均一で且つ精度の高い鋳型を得るために用いられる添加剤であり、好適な例としては、例えば、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、トール油脂肪酸、アルキッド樹脂、液状ポリブタジエン等が挙げられる。これらは、一般に、フェノール樹脂の100質量部に対して、0.01〜100質量部程度、好ましくは0.1〜10質量部程度となる割合において、用いることが出来る。
さらに、強度劣化防止剤は、多湿環境下における鋳型強度の劣化を防止すると共に、有機粘結剤の樹脂成分と鋳物砂との接着性の向上を図るために用いられるものであって、そのために、従来から用いられてきているシランカップリング剤を利用することができる。その好適な例としては、例えば、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シランや、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ系シラン等のシランカップリング剤を挙げることができる。なお、かかる強度劣化防止剤の使用量としては、一般に、ポリオール化合物の100質量部に対して、0.01〜5質量部程度、好ましくは、0.05〜4質量部程度となる割合が、有利に採用される。
かくして、上述せる如き各種の成分によって、本発明に従う鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤が構成され、この有機粘結剤を用いて、ウレタン系のガス硬化鋳型が造型されることとなるのである。
そして、具体的には、例えば、コールドボックス法によるガス硬化鋳型の造型に際して、先ず、鋳物砂に対して、上記の鋳型用有機粘結剤を混練せしめることにより、かかる鋳物砂表面を鋳型用有機粘結剤で被覆してなる鋳物砂組成物(混練砂)が、製造されることとなるのである。即ち、鋳物砂に対して、有機粘結剤として、ポリオール溶液と、ポリイソシアネート溶液と、所定のイソシアネート基含有化合物と、更に必要に応じて、その他の各種添加剤とを、十分に混練、混合することによって、鋳物砂表面に鋳型用有機粘結剤をコーティングして、鋳物砂組成物が製造されることとなるのである。なお、その際、イソシアネート基を含有する化合物や各種添加剤は、鋳物砂組成物に対して均一に混合され得るように、別個に調製されたポリオール溶液とポリイソシアネート溶液の何れか一方に、若しくは、その両方に添加されて、混合されるか、或いは、適当な有機溶剤に溶解乃至は分散して、これを、混練時に、ポリオール溶液やポリイソシアネート溶液と共に、鋳物砂に対して混合せしめるか、或いは、フェノール樹脂製造時の縮合完了後の如く、形成されたポリオール化合物に直接に添加して、混合することも可能である。
また、この鋳物砂組成物を製造する際に、有機粘結剤を構成するポリオール溶液とポリイソシアネート溶液とは、それらを混合した段階から、徐々に重付加反応(ウレタン化反応)が進行するようになるところから、予め、別々に調製されて準備され、通常、鋳物砂との混練時に混合されることとなるのである。なお、その混練・混合操作は、従来と同様な連続式乃至はバッチ式ミキサーを用いて、好適には、−10℃〜50℃の範囲で行われることが好ましい。
次いで、上述せる如くして得られた鋳物砂組成物を、所望とする形状を与える成形金型内で賦形した後、これに対して、硬化のための触媒ガスを通気することにより、鋳物砂組成物の硬化が促進せしめられて、ガス硬化鋳型が製造されることとなるのである。なお、触媒ガスとしては、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン等の、従来から公知の各種第三級アミンガスのほか、環状窒素化合物、ピリジン、N−エチルモルホリン等を例示することができ、それらのうちの少なくとも1種が、適宜に選択されて、通常の量的範囲で用いられる。
なお、上述したガス硬化鋳型を与える鋳物砂組成物の調製において、ポリオール溶液やポリイソシアネート溶液の配合量としては、その有効成分であるポリオール化合物及びポリイソシアネート化合物の配合量が、鋳物砂の100質量部に対して、それぞれ、0.01〜5.0質量部、好ましくは0.1〜2.0質量部となる割合が、好適に採用されることとなる。また、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物の配合比率としては、特に限定されるものではないものの、一般に、質量基準で、ポリオール化合物:ポリイソシアネート化合物=80:20〜20:80となるように、ポリオール溶液やポリイソシアネート溶液が、組み合わされて、用いられるのである。
また、鋳物砂に対する所定のイソシアネート基を含有する化合物の配合量は、一概に制限されるものではなく、使用されるイソシアネート基を含有する化合物の種類や要求特性等に応じて、適宜に設定されるところであるものの、コスト等を考慮すると、一般に、鋳物砂の100質量部に対して、0.00004〜0.25質量部程度、更に好ましくは、0.0004〜0.16質量部程度となる割合が、好適に採用されることとなる。
さらに、本発明において用いられる鋳物砂としては、従来より鋳型用として用いられている耐火性のものであれば、天然砂であっても、人工砂であってもよく、特に制限されるものではない。例えば、珪砂、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド、フェロクロム系スラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ、ムライト系人工粒子(例えば、商品名:セラビーズ(伊藤忠セラテック株式会社)がある)やアルミナ系人工粒子、その他各種の人工粒子、及び、これらの再生砂や回収砂が挙げられ、これらのうち1種、或いは、2種以上が組み合わされて用いられ得るのである。なお、これらの中でも、鋳型回収後の研磨再生処理の観点から、球状で、耐破砕性に優れるムライト系やアルミナ系の人工粒子が、より一層好適に採用される。
かくして、上述せる如くして製造されたガス硬化鋳型にあっては、その強度が効果的に向上せしめられ得た結果、アルミニウム合金やマグネシウム合金、鉄等の各種金属からなる鋳物製品の鋳造に有利に用いられることとなったのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
−鋳型強度の測定−
コールドボックス造型機のサンドマガジン内に、混練後の鋳物砂組成物を投入した後、この鋳物砂組成物を、曲げ強度試験片作製用金型内に、ゲージ圧:0.3MPaで充填した。次いで、かかる金型内に、ガスジェネレーターにより、ゲージ圧:0.2MPaで1秒間、トリエチルアミンを通気した後、ゲージ圧:0.2MPaで14秒間、エアーパージし、抜型して、幅:30mm×長さ:85mm×厚み:10mmの曲げ試験片を作製した。そして、その得られた試験片を、デシケータ内で24時間放置した後、デジタル鋳物砂強度試験機(高千穂精機社製)を用いて、曲げ強度(N/cm2 )を測定した。
−吸湿強度の測定−
コールドボックス造型機のサンドマガジン内に、混練後の鋳物砂組成物を投入した後、この鋳物砂組成物を、曲げ強度試験片作製用金型内に、ゲージ圧:0.3MPaで充填した。次いで、かかる金型内に、ガスジェネレーターにより、ゲージ圧:0.2MPaで1秒間、トリエチルアミンを通気した後、ゲージ圧:0.2MPaで14秒間、エアーパージし、抜型して、幅:30mm×長さ:85mm×厚み:10mmの曲げ試験片を作製した。そして、その得られた試験片を気温25℃、相対湿度90%以上の密閉容器内に24時間放置した後、デジタル鋳物砂強度試験機(高千穂精機社製)を用いて、曲げ強度(N/cm2 )を測定した。
先ず、ポリオール溶液としてのフェノール樹脂溶液A及びフェノール樹脂溶液Bと、ポリイソシアネート溶液とを、以下のようにして調製して、準備した。そして、それらフェノール樹脂溶液A又はフェノール樹脂溶液Bと、ポリイソシアネート溶液とを用いて、実施例1〜18及び比較例1〜3に係る鋳物砂組成物を、それぞれ調製した。
−フェノール樹脂溶液Aの調製−
還流器、温度計及び攪拌機を備えた三つ口反応フラスコ内に、フェノールの50質量部とオルソクレゾールの50質量部(フェノール/オルソクレゾール=50/50)、92質量%パラホルムアルデヒドの51.9質量部、及び二価金属塩としてナフテン酸亜鉛の0.15質量部を仕込み、還流温度で90分間反応を行なった後、加熱濃縮して、水分含有量が1質量%以下のオルソクレゾール変性ベンジルエーテル型のフェノール樹脂(フェノール樹脂A)を得た。次いで、このフェノール樹脂Aを、DBE:イプゾール150:HAWS=45:45:10なる混合割合の有機溶剤を用いて希釈し、フェノール樹脂分が50質量%のフェノール樹脂溶液Aを調製した。
−フェノール樹脂溶液Bの調製−
還流器、温度計及び攪拌機を備えた三つ口反応フラスコ内に、フェノールの100質量部、92質量%パラホルムアルデヒドの55.5質量部、及び二価金属塩としてナフテン酸亜鉛の0.15質量部を仕込み、還流温度で90分間反応を行なった後、加熱濃縮して、水分含有量が1質量%以下のベンジルエーテル型のフェノール樹脂(フェノール樹脂B)を得た。次いで、このフェノール樹脂Bを、DBE:イプゾール150:HAWS=45:45:10なる混合割合の有機溶剤を用いて希釈し、フェノール樹脂分が50質量%のフェノール樹脂溶液Bを調製した。
−ポリイソシアネート溶液の調製−
ポリイソシアネート化合物であるポリメリックMDIを、イプゾール150:HAWS=60:40なる混合割合の有機溶剤を用いて希釈すると共に、フタル酸クロライドをポリメリックMDIの0.93質量%となるように加えて、ポリイソシアネート化合物分が75質量%のポリイソシアネート溶液を調製した。
(実施例1)
先ず、フェノール樹脂溶液Aの100質量部に対し、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを1質量部添加して、攪拌することにより、溶解せしめた。次いで、ダルトン株式会社製品川式卓上ミキサー内に、予め、温度:25℃×相対湿度:60%の雰囲気下で24時間放置されたフラタリー珪砂の1000質量部と、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを含有するフェノール樹脂溶液Aの10質量部と、先に調製したポリイソシアネート溶液の10質量部を投入した後、40秒間、攪拌、混練して、有機粘結剤にて被覆された鋳物砂、つまり、鋳物砂組成物を調製した。
そして、その得られた鋳物砂組成物について、上記の試験法に従って、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行ない、その結果を、下記表1に併せ示した。
(実施例2〜5)
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを、下記表1に掲げるような添加量において、それぞれ添加したこと以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製した。そして、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定を行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(実施例6〜10)
上記実施例1〜5の鋳物砂組成物の調製において、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランに代えて、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを用いたこと以外は、それぞれ実施例1〜5と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(実施例11〜16)
上記実施例2の鋳物砂組成物の調製において、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランに代えて、下記表1に掲げるようなイソシアネート基を有する化合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定を行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(実施例17)
上記実施例2の鋳物砂組成物の調製において、フェノール樹脂溶液Aに代えて、フェノール樹脂溶液Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(実施例18)
上記実施例2の鋳物砂組成物の調製において、フェノール樹脂溶液Aに代えて、フェノール樹脂溶液Bを、また、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランに代えて、下記表1の掲げるようなイソシアネート基を有する化合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(比較例1)
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン含有するフェノール樹脂溶液Aに代えて、そのような3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを何等含むことのないフェノール樹脂溶液Aを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(比較例2)
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランに代えて、下記表1に掲げる添加物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
(比較例3)
上記比較例1の鋳物砂組成物の調製において、フェノール樹脂溶液Aに代えて、フェノール樹脂溶液Bを用いること以外は、比較例1と同様にして、鋳物砂組成物を調製し、その得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度及び吸湿強度の測定をそれぞれ行い、その結果を、下記表1に併せ示した。
Figure 2012196700
上記表1の結果から明らかなように、フェノール樹脂溶液A(オルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂)を用いた場合、本発明の実施例に係る実施例1〜実施例16の鋳物砂組成物からなる鋳型にあっては、本発明に従うイソシアネート基を有する化合物が何等配合されていない比較例1、2の鋳物砂組成物からなる鋳型と比較して、優れた鋳型強度及び吸湿強度を発揮することが認められた。また、添加されるイソシアネート基を有する化合物のうち、3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランの一つである、実施例1〜5の3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランは、実施例6〜10の3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランよりも優れた鋳型強度及び吸湿強度を発揮することが認められた。そして、用いられたイソシアネート基含有化合物の中でも、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランが最も高い値を示していることが認められる。
また、ポリオール溶液としてフェノール樹脂溶液B(ベンジルエーテル型フェノール樹脂)を用いた場合にあっても、実施例17、実施例18の鋳物砂組成物からなる鋳型は、比較例3の鋳物砂組成物からなる鋳型と比較して、優れた鋳型強度及び吸湿強度を発揮することが確認された。

Claims (7)

  1. ウレタン系鋳型の造型に用いられる鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤であって、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物と共に、イソシアネート基を有するシラン化合物及びイソシアネート基を有するアクリル化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のイソシアネート基含有化合物を、更に含んでいることを特徴とする鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤。
  2. 前記ポリオール化合物が、フェノール樹脂である請求項1に記載の鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤。
  3. 前記フェノール樹脂が、オルソクレゾール変性フェノール樹脂である請求項2に記載の鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤。
  4. 前記イソシアネート基を有するシラン化合物が、3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランである請求項1乃至は請求項3の何れか1項に記載の鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤。
  5. 前記3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシランが、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン又は3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランである請求項4に記載の鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の鋳型用ウレタン硬化型有機粘結剤を、鋳物砂に被覆せしめてなる鋳物砂組成物。
  7. 請求項6に記載の鋳物砂組成物を成形し、硬化せしめてなる鋳型。
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