JP2012196594A - 分級装置、分級方法、トナー製造方法、及び、トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分級装置BZは、分級室6に二次空気流を導入するスリット12sが円周方向に複数本設けられた整流器9を備え、複数枚を環状に配置することで整流器9を構成し、その隣り合う部材同士の間でスリット12sを形成するルーバー板部12のルーバー板部内周下流側端部12a、ルーバー板部内周上流側端部12b、ルーバー板部外周下流側端部12c及びルーバー板部外周上流側端部12dから中心軸までの距離をそれぞれR1、R2、R3及びR4としたときに、R1<R2及びR3<R4の関係を満たす。
【選択図】図1
Description
図9は、従来の分級装置BZの一例を示す説明図であり、図9(a)は、分級装置BZの鉛直方向に平行な断面についての断面説明図であり、図9(b)は、図9(a)中のA−A’断面で示す水平方向に平行な断面についての説明図である。
センターコア板3の下方には、中央部が高い円錐状(笠状)の分級板4が具備されており、この分級板4の下縁外周と円筒ケーシング2の内壁との間に環状の粗粉排出口4bが形成されており、また、分級板4の中央部には微粉排出口7が形成されている。このようなセンターコア板3と分級板4との間の空間が分級室6となる。
このような分級室6では、スリットから流入する二次空気流が形成する半自由渦の中で、粗粒子及び微粒子各々に働く遠心力が異なることを利用して分級を行う。
また、請求項2の発明は、請求項1の分級装置において、上記円柱状の空間の中心軸の軸方向は、鉛直方向であり、複枚の上記ルーバー板部は、該円柱状の空間の中心軸を中心とする同心円上に等間隔に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の分級装置において、上記ルーバー板部は、上記整流器から脱着可能であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、円柱状の空間を形成する円筒ケーシング内の分級室に原料粉体を一次空気流と混合して導入し、分級室の周辺部より流入する二次空気流からなる旋回気流によって該原料粉体を分級する分級方法において、上記分級室における上記円筒ケーシングの内壁面側と外壁面側とを連通し、上記二次空気流を上記円筒ケーシング内に取り入れて該旋回気流を発生させるように円周方向に複数本設けられたスリットのうち、円周方向に隣り合う該スリット同士の間に有り、その側面によって該スリットを形成するルーバー板部の上記内壁面側の端面であるルーバー板部内周端面における上記旋回気流が流れる方向の下流側の端部をルーバー板部内周下流側端部とし、該ルーバー板部内周端面における該旋回気流が流れる方向の上流側の端部をルーバー板部内周上流側端部とし、上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部内周下流側端部までの距離をR1、該中心軸から該ルーバー板部内周上流側端部までの距離をR2としたときに、R1<R2の関係を満たし、上記外壁面側の上記ルーバー板部の端面であるルーバー板部外周端面における上記旋回気流が流れる方向に対して下流側の端部をルーバー板部外周下流側端部とし、該ルーバー板部外周端面における該旋回気流が流れる方向に対して上流側の端部をルーバー板部外周上流側端部とし、上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部外周下流側端部までの距離をR3、該中心軸から該ルーバー板部外周上流側端部までの距離をR4としたときに、R3<R4の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、所望の粒径の範囲よりも大きい粒径のトナー材料と所望の粒径の範囲以下の粒径のトナー材料とを分給する分級工程を含むトナー製造方法において、上記分級工程に、請求項4に記載の分級方法を用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のトナーの製造方法により製造されたことを特徴とするものである。
このような整流器を用いて旋回気流を発生させる構成について、コンピュータ上でのシミュレーションを行ったところ、ルーバー板部内周下流側端部がルーバー板部内周上流側端部よりも内側となるように配置し、ルーバー板部外周下流側端部がルーバー板部内外上流側端部よりも内側となるように配置することで、分級室を形成するケーシングの内壁面近傍の周方向における位置による旋回気流の速度差が抑制できることを確認した。すなわち、円柱状の空間の中心軸からルーバー板部内周下流側端部までの距離をR1、中心軸からルーバー板部内周上流側端部までの距離をR2、中心軸からルーバー板部外周下流側端部までの距離をR3、中心軸から該ルーバー板部外周上流側端部までの距離をR4としたときに、R1<R2、且つ、R3<R4の関係を満たすことにより、旋回気流の速度差が抑制できた。これは、旋回気流の最外周部は、ルーバー板部内周下流側端部に沿うようR1を半径とする円形状に形成され、この円形よりも内側に、ルーバー板部内周上流側端部があると、そこで気流が乱されることで、旋回気流の速度が変化するものと考えられる。一方、R1<R2の関係を満たし、ルーバー板部内周上流側端部が上述のR1を半径とする円形よりも外側にあることにより、気流が乱されることを抑制し、旋回気流の速度の変化を抑制できるものと考えられる。また、R3<R4の関係を満たすことにより、円筒ケーシングの外壁面側を流れる二次空気流を効率良くスリット内に導くことができ、分級効率の向上を図ることができるものと考えられる。
先ず、本発明の分級装置を適用可能なトナー製造工程における粗粉分級粉砕工程について説明する。
図2は、本発明の分級装置BZを適用可能な粗粉分級粉砕工程のフローの説明図である。
図2に示す粗粉分級粉砕工程は、第一原料供給管FE1、分級装置BZ、粉体分離器CY、粉砕装置FZ、バグフィルターBF、ブロアーBL及び第二原料供給管FE2等を備える。
このような粗粉分級粉砕工程において、原料の粉体は第一原料供給管FE1を経て供給され、この供給された原料の粉体と、後述する粉砕装置FZで得られた粉砕物とは、不図示のエアー供給手段によって供給される一次空気流としての高圧エアーとともに分級装置BZに導入される。
粉砕装置FZの例としては、高圧気流をジェットノズルから噴出させ、噴出させた高圧気流中に原料粒子を巻き込み、粒子同士の相互衝突及び粒子と壁等の衝突体との衝突により粉砕を進めるジェット式粉砕装置がある。
ここで、本実施形態の粗粉分級粉砕工程における粉体分離器CYには、バグフィルターBFを介してブロアーBLが接続されおり、ブロアーBLを作動することにより、粉体分離器CY内の気体を外部に排出する負圧が発生する。また、ブロアーBLと粉体分離器CYとの間にバグフィルターBFが配置されていることにより、粉体分離器CYで気体と分離されず、気体内に混入した微粉体がバグフィルターBFで捕集される。
図1は、本実施形態の分級装置BZの説明図であり、図1(a)は、分級装置BZの鉛直方向に平行な断面についての断面説明図であり、図1(b)は、図1(a)中のA−A’断面で示す水平方向に平行な断面についての説明図である。
また、図3は、図1(a)中のB−B’断面で示す水平方向に平行な断面についての説明図である。
また、本実施形態で分級装置BZを粗粉分級粉砕工程に用いる構成について説明しているが、同様の分級装置BZを不図示の微粉分級工程に用いることができる。
円筒ケーシング2の上端部には、高圧エアー及び粉体からなる混相気体を分散室5内に供給する粉体材料供給管1が配置されている。粉体材料供給管1から供給される高圧エアーによって形成される空気の流れを一次空気流と呼ぶ。
図3に示すように、粉体材料供給管1の分散室5内側の端部は、分散室5における円筒ケーシング2の内周面に沿うように配置された供給口であり、このように配置された粉体材料供給管1から高圧の混相気体を供給することで、図1及び図3中の矢印Cで示すように、内周面に沿うように旋回する一次空気流が形成される。
本発明を適用した分級装置BZ粉体材料供給管1から高圧エアーとともに分散室5内に送り込まれる粉体として、本実施形態ではトナーの原料であるが、同様の構成の分級装置によって分給する粉体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂、金属粉、などが挙げられる。
第一原料供給管FE1から供給される原料の粉体の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3[μm]〜15[μm]が好ましく、5[μm]〜8[μm]がより好ましい。
センターコア板3の下方には、センターコア板3との間の空間で分級室6を形成する中央部が高い円錐状(笠状)の分級板4が配置されている。分級板4の中心には微粉排出口7となる開口部を有する。また、分級板4の下縁外周と円筒ケーシング2の内壁との間には、分級によって微粉体と分けわれた粗粉体が通過する環状の粗粉排出口4bが形成されている。
一方、微粉排出口7は、微粉排出管10に連結しており、微粉排出管10は粉体分離器CYに接続されており、ブロアーBLを作動することで粉体分離器CY内に負圧が作用すると、微粉排出管10を介して、微粉排出口7に分級室6内の空気を吸引する負圧が発生する。
分級室6では、整流器9の外周からスリットを通過して均等に流入した二次空気流の速い旋回により、粉体材料が効率良く粗粉と微粉とに遠心分級され、分級精度を向上させることができる。
また、下部ホッパー8に到達した粗粉体は、下部ホッパー8の最下端に形成された円形状の下部開口部11から排出され粉砕装置FZへと受け渡される。
分級板4は、その中心に設けられた微粉排出口7と、分級板4の開口部に延びる微粉排出管10とを有することにより、分級精度を向上させることができ、過粉砕を防止し、微粉(粉砕上がり)中に混入する粗粉量を減少させることが可能となる。
分級室6は、センターコア板3、分級板4、及び円筒ケーシング2内壁で形成され、分散室5から流入する粉体材料を、微粉と粗粉とに遠心分離するためのものである。分級室6の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本実施形態の粗粉分級粉砕工程では、分級装置BZに供給される粉体は、原料の粉体のみならず、粉砕装置FZで得られた粉砕物も混ざっているため、粉体を構成する粒子の粒径のばらつきが大きい。粒径のばらつきが大きい粉体は、効率よく分級を行うことが困難である、という問題がある。
また、従来の分級装置では、トナー粒子の小粒径化に伴う粒子個数の増加及び分級工程の前工程である粉砕工程における粉砕処理能力の向上による粒子個数の増加によって、気流の旋回速度を維持できず、分級装置の分散能力が低下することがあった。分散能力が低下すると、分級室における粗粒子と微粒子との分散が不十分で、粗粉体として下部ホッパーに受け渡すべき粗粒子が微粉排出口に吸引されることにより分級精度が低下し、次工程に受け渡される微粉体に粗粒子が混入することがあった。このように、粗粒子が混入した微粉体からなるトナーを製品として使用した場合、地汚れや転写不良が生じ、画質を低下させる問題が生じる。
さらに、トナー製造工程においても、本実施形態のような粗粉分級粉砕工程がある場合は、分級装置に分級装置の分級精度が低下することで、粉砕装置に供給される粗粉体への微粒子の混入量が増加するという不具合も生じる。粗粉体への微粒子の混入量が増加すると、粉砕装置で処理が施される粉体に含まれる粉砕処理が不要な微粉体の割合が増え、粉砕のエネルギー効率が悪化する、という問題が生じる。
しかしながら、上側の整流器によって二次空気流のエアー圧の低下は抑制されるが、流入量は低減される。下側の隙間が広くなったスリットを多量のエアーが通過し補うとしても、全体のエアー流入量は低下してしまう。よって、分級処理を行う粉体の量が増加したときに、分散室内の気流の旋回速度を維持できず、分級精度が低下してしまう問題がある。
このような分級装置では、分級板の支持部に設けられた調整リングの数を変更することによって、分級板の高さを変更する作業を容易に行うことができ、また、調整スリーブが上昇されることにより、分級室における分級限界粒径が小さくなる効果がある。
図1(b)に示すように、内壁面側のルーバー板部12の端面であるルーバー板部内周端面12eにおける旋回気流が流れる方向(図中矢印D方向)の下流側の端部をルーバー板部内周下流側端部12aとする。また、ルーバー板部内周端面12eにおける旋回気流が流れる方向の上流側の端部をルーバー板部内周上流側端部12bとする。そして、円筒ケーシング2内の円柱状の空間の中心軸15からルーバー板部内周下流側端部12aまでの距離をR1、中心軸15からルーバー板部内周上流側端部12bまでの距離をR2としたときに、R1<R2の関係を満たすように、ルーバー板部12を設置している。
ルーバー板部12の配置としては、流入する二次空気流が、円周上で均一に流入できるという点で、円筒ケーシング2の重力方向の中心軸15を中心とする同心円上に等間隔に設けられていることが好ましい。
整流器9としては、同じケーシングを用い、ルーバー板部12のみが取り替えられ、また、清掃時間の短縮につながる点で、ルーバー板部12が脱着可能であることが好ましい。
この角度αが、5[°]未満であると、ルーバー板部内周端面12eによって形成される整流器9の内壁面に沿う円周上で、旋回気流の速度がばらついてしまうことがある。
一方、角度αが、7[°]〜11[°]であると、整流器9のスリット12sを通過し流入した二次空気流が、整流器9の内壁面に沿う間に、円周上の旋回気流の速度が安定する点で有利である。
この角度βが、7[°]未満であると、整流器9の内壁面に沿って旋回している気流と、流入した二次空気流とが衝突してしまい、気流の速度が低下してしまうことがある。
一方、角度βが、7.5[°]〜8.5[°]であると、整流器9のスリット12sを通過し流入した二次空気流が、整流器9の内壁面に沿う間に、円周上の旋回気流の速度が安定する点で有利である。
この角度γが、2[°]未満であると、整流器9の内壁面に沿って旋回している気流と、流入した二次空気流が衝突してしまい、気流の速度が低下してしまうことがある。
一方、角度γが、3[°]〜4[°]であると、整流器9のスリット12sを通過し流入した二次空気流が、整流器9の内壁面に沿う間に、円周上の速度が安定する点で有利である。
ルーバー板部12の水平断面は、ルーバー板部内周下流側端部12a、ルーバー板部内周上流側端部12b、ルーバー板部外周下流側端部12c及びルーバー板部外周上流側端部12dの四つの頂点を持つ四角形となる。
この四角形の四つの角のうち、ルーバー板部内周下流側端部12aにおける角E1は鋭角であり、ルーバー板部内周上流側端部12bにおける角E2は鈍角である。また、ルーバー板部外周下流側端部12cにおける角E3は鈍角であり、ルーバー板部外周上流側端部12dにおける角E4は鋭角である。
図5に示すように、スリット12sのスリット入口16は、隣り合う二つのルーバー板部12の一方のルーバー板部外周下流側端部12cと、他方のルーバー板部外周上流側端部12dによって形成される。また、スリット12sのスリット出口19は、隣り合う二つのルーバー板部12の一方のルーバー板部内周下流側端部12aと、他方のルーバー板部内周上流側端部12bとによって形成される。
隣り合うルーバー板部12同士の間に形成される隙間の距離(スリット12sの幅)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
この数値解析において、整流器9の内壁面の1[mm]内側の円周上における気流の速度、すなわち、半径がR1−1[mm]となる円周上における気流の速度を抽出すると、従来の整流器9では平均速度が17.5[m/s]で最大速度と最小速度の差が約17[m/s]であったのに対し、R1<R2、かつR3<R4を満たす条件では、平均速度が22[m/s]で最大速度と最小速度の差が約4[m/s]になることが分かった。ここで、隙間を通過した後の速度は、気流速度を指す。
よって、整流器9の内壁面の1[mm]内側の円周上における気流の速度、すなわち、半径がR1−1[mm]となる円周上における気流の速度の最大速度と最小速度の差が、5[m/s]以下となる、R1<R2、かつ、R3<R4の条件を満たした整流器9を備える分級装置BZであれば、従来よりも分級効率を向上させることができる。
図6に示すように、本実施形態の整流器9は、複数のルーバー板部12を脱着可能に構成している。整流器9は分級装置BZの円筒ケーシング2から取り外し可能であり、図6は、取り外した状態の整流器9を示す。図6に示すように、ルーバー板部12は整流器9の円環状の基体9bに対して固定ネジ14によって固定されており、固定ネジ14を緩めることによって基体9bからルーバー板部12を取り外すことが可能となっている。
通常、連続的に分級装置BZを運転し、粉体材料を分級すると、分級する条件及び粉体材料の種類によってその様子は異なるが、ルーバー板部12の表面に粉体材料が付着する場合がある。粉体材料の付着が進行すると、粉体材料を変更する際の清掃作業が煩雑になるばかりでなく、粉体材料の付着によってルーバー板部12の隙間が狭くなる。これにより、圧力損失が生じ、供給された二次空気流が滑らかに流れなくなり、分級室6での空気の流れの速度が減少し、分級効率が低下することもある。したがって、ルーバー板部12を脱着可能にすることで、付着した粉体材料を清掃する作業を簡略化でき、清掃時間を短縮できることから、条件変更時に要するトータルの時間が短くなり、生産性を向上させることができる。
本発明を適用可能なトナーの製造方法は、少なくとも分級工程を含み、溶融混練工程、粉砕工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
分級工程は、上述した本実施形態の分級装置BZを用いて行われる。
溶融混練工程は、トナー材料を混合して得た混合物を、溶融混練機に仕込んで溶融混練する工程である。
溶融混練機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機などが挙げられる。溶融混練機の具体例としては、例えば、神戸製鋼所製のKTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製のTEM型押出機、浅田鉄工株式会社製のKCK混練機、池貝鉄工所製のPCM型二軸押出機、Buss社製のコニーダー、などが挙げられるが、これらに限るものではない。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばスチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、などの単独重合体、または、共重合体などが挙げられる。
これらの中でも、代表的な結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。これらは一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
黒色用のものとしては、例えばファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
マゼンタ用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48:1、49、50、51、52、53、53:1、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、177、179、202、206、207、209、211;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35などが挙げられる。
シアン用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、60;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、また、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料、グリーン7、グリーン36などが挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、55、65、73、74、83、97、110、151、154、180;C.I.バットイエロー1、3、20、オレンジ36などが挙げられる。
スチレン系共重合体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などが挙げられる。
離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素等のワックス類が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
上述のポリアルカン酸エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなどが挙げられる。
上述のポリアルカノールエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどが挙げられる。
上述のポリアルカン酸アミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジベヘニルアミドなどが挙げられる。
上述のポリアルキルアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミドなどが挙げられる。
上述のジアルキルケトンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジステアリルケトンなどが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが好ましい。
上述のポリオレフィンワッックスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
上述の長鎖炭化水素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックスなどが挙げられる。
帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色または白色に近い材料が好ましい。例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体またはその化合物、タングステンの単体またはその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
上述の帯電制御剤は、上述のマスターバッチと共に溶融混練させた後、溶解または分散させてもよく、トナーの各成分と共に前記有機溶剤に直接、溶解乃至分散させる際に添加してもよく、あるいはトナー粒子製造後にトナー表面に固定させてもよい。
含有量が、0.1[質量部]未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10[質量部]を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸などが挙げられる。
次に、本発明の分級方法を適用可能なトナー製造方法における粉砕工程について説明する。
粉砕工程は、少なくとも1つの粉砕機と、場合によっては少なくとも1つの粗粉分級工程を用いて微粉砕を行う工程である。粉砕工程で用いられる粉砕機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、気流式粉砕機、流動層式粉砕機、機械式粉砕機などが挙げられる。
気流式粉砕機としては、例えば、日本ニューマチック工業株式会社製の超音速ジェット粉砕機、日清エンジニアリング株式会社製のスーパージェットミル、ホソカワミクロン株式会社製のミクロンジェットなどが挙げられる。
流動層式粉砕機としては、例えば、ホソカワミクロン株式会社製のカウンタージェット粉砕機、栗本鐵工所社製のクロスジェットミルなどが挙げられる。
機械式粉砕機としては、例えば、株式会社アーステクニカ社製のクリプトロン、日清エンジニアリング株式会社製のスーパーローター、ターボ工業株式会社製のターボミルなどが挙げられる。
本発明のトナーは、上述した本発明のトナー製造方法により製造されるものである。
トナーは、粒径4.0[μm]以下の微粉含有率は、15[個数%]以下であることが好ましく、10[個数%]以下がより好ましい。また、粒径12.7[μm]以上の粗粉含有率は、5.0[質量%]以下であることが好ましく、0[質量%]〜2.0[質量%]がより好ましい。
トナーの体積平均粒径は、5.0[μm]〜12.0[μm]が好ましく、5.0[μm]〜8.0[μm]がより好ましい。
ここで、粒度分布及び体積平均粒径は、例えば、粒度測定器粒度測定器(コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII、または、コールターマルチサイザーIII、ベックマンコールター社製)を用いて測定することができる。
このようにして得たトナーの実施例及び比較例について、粒子の粒度分布及び体積平均粒径は、以下のようにして測定した。
コールターカウンタ法による粒子の体積平均粒径及び粒度分布の測定装置としては、コールターマルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)を用いて粒径及び粒度分布を測定した。
まず、電解水溶液100[mL]〜150[mL]中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1[mL]〜5[mL]加えた。ここで、電解液として一級塩化ナトリウムを用いて1[質量%]のNaCl水溶液を調製したもので、例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。次いで、測定試料を2[mg]〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理を行い、上述の測定装置により、アパーチャーとして100[μm]のアパーチャーを用いて、粉体の体積を測定して、体積分布を算出した。得られた分布から、粉体の体積平均粒径及び粒度分布を求めた。
チャンネルとしては、(1)2.00[μm]以上、2.52[μm]未満、(2)2.52[μm]以上、3.17[μm]未満、(3)3.17[μm]以上4.00[μm]未満(4)4.00[μm]以上5.04[μm]未満、(5)5.04[μm]以上、6.35[μm]未満、(6)6.35[μm]以上、8.00[μm]未満、(7)8.00[μm]以上、10.08[μm]未満、(8)10.08[μm]以上、12.70[μm]未満、(9)12.70[μm]以上、16.00[μm]未満、(10)16.00[μm]以上、20.20[μm]未満、(11)20.20[μm]以上、25.40[μm]未満、(12)25.40[μm]以上、32.00[μm]未満、(13)32.00[μm]以上、40.30[μm]未満、の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上、40.30[μm]未満の粒子を対象とした。
図4に示す距離R1、R2、R3、R4を、R1=312[mm]、R2=313[mm]、R3=341.4[mm]、R4=342.4[mm]、α=7.9[°]、β=7.8[°]、γ=3.1[°]とした整流器9を設置し、さらにルーバー板部12は29枚とし、粉体材料を分級した。得られた粉体材料は、体積平均粒径6.8[μm](コールターカウンタによる測定)、12.7[μm]以上の粗粉含有率(質量[%])が1.3[%]であり、時間あたりの粉体材料の処理量、すなわちフィード量は90[kg/h]であった。
図4に示す距離R1、R2、R3、R4を、R1=312[mm]、R2=313[mm]、R3=341.4[mm]、R4=340.4[mm]とした整流器9を設置した以外は、実施例と同様の条件および装置を用い、実施例と同様に粉体材料を分級した。得られた粉体材料は、体積平均粒径6.8[μm](コールターカウンタによる測定)、12.7[μm]以上の粗粉含有率(質量[%])が1.5[%]であり、時間あたりの粉体材料の処理量、すなわちフィード量は77[kg/h]であった。
実施例に対して、R1=312[mm]、R2=311[mm]、R3=341.4[mm]、R4=342.4[mm]とした整流器9を設置した以外は、実施例と同様の条件および装置を用い、実施例と同様に粉体材料を分級した。得られた粉体材料は、体積平均粒径6.8[μm](コールターカウンタによる測定)、12.7[μm]以上の粗粉含有率(質量[%])が1.5[%]であり、時間あたりの粉体材料の処理量、すなわちフィード量は75[kg/h]であった。
実施例に対して、R1=312[mm]、R2=312[mm]、R3=341.4[mm]、R4=341.4[mm]とした整流器9を設置した以外は、実施例と同様の条件および装置を用い、実施例と同様に粉体材料を分級した。得られた粉体材料は、体積平均粒径6.8[μm](コールターカウンタによる測定)、12.7[μm]以上の粗粉含有率(質量[%])が1.5[%]であり、時間あたりの粉体材料の処理量、すなわちフィード量は77[kg/h]であった。
図9(b)に示すような整流器9を設置し、さらにルーバー板部12は40枚とし、粉体材料を分級した。得られた粉体材料は、体積平均粒径6.8[μm](コールターカウンタによる測定)、12.7[μm]以上の粗粉含有率(質量[%])が1.4[%]であり、時間あたりの粉体材料の処理量、すなわちフィード量は73[kg/h]であった。
図7に示す粗粉分級粉砕工程は、第一原料供給管FE1、第一分級装置BZ1、第二分級装置BZ2、第一粉体分離器CY1、第ニ粉体分離器CY2、粉砕装置FZ、第一バグフィルターBF1、第二バグフィルターBF2、第一ブロアーBL1、第二ブロアーBL2及び第二原料供給管FE2等を備える。
図7に示す粗粉分級粉砕工程は、分級装置BZ、粉体分離器CY、バグフィルターBF、及び、ブロアーBLをそれぞれ二つずつ備える点で、図2に示す粗粉分級粉砕工程と異なる。図7に示す粗粉分級粉砕工程のように、第一分級装置BZ1と第二分級装置BZ2との二つの分級装置BZを備え、第一分級装置BZ1で粗粉体と分給した微粉体を第二分級装置BZ2でさらに分給することで、粗粉分級粉砕工程で得られる微粉体への粗粒子の混入をより確実に防止することができる。
図8に示す粗粉分級粉砕工程は、第一原料供給管FE1、第一分級装置BZ1、第二分級装置BZ2、第一粉体分離器CY1、第ニ粉体分離器CY2、第一粉砕装置FZ1、第二粉砕装置FZ2、第一バグフィルターBF1、第二バグフィルターBF2、第一ブロアーBL1、第二ブロアーBL2及び第二原料供給管FE2等を備える。
図8に示す粗粉分級粉砕工程は、粉砕装置FZを二つ備える点で、図7に示す粗粉分級粉砕工程と異なる。図7及び図8に示す粗粉分級粉砕工程のように、二つの分級装置BZを備える構成では、第一分級装置BZ1で分級される粗粉体と、第二分級装置BZ2で分級される粗粉体とでは、平均粒径が異なり、第一分級装置BZ1で分級される粗粉体の方が大きな粒径の粗粒子が多く、平均粒径も大きくなる。このように平均粒径が異なる粗粉体を一つの粉砕装置FZで、共通の条件で粉砕することは粉砕効率が悪くなる。また、第二分級装置BZ2で分級された粗粉体は、第一分級装置BZ1で微粉体として第二分級装置BZ2に受け渡されており、このような粉体を共通の粉砕装置FZに受渡し、再度、第一分級装置BZ1での分級工程に戻す構成は、分級効率の低下に繋がる。
これに対して、図8に示す粗粉分級粉砕工程のように、第二分級装置BZ2で微粉体と分給した粗粉体を第二粉砕装置FZ2に受渡し、第一粉砕装置FZ1よりも平均粒径の小さい粉体に適した粉砕条件で粉砕を行うことで、より効率良く粉砕を行うことができる。さらに、第一分級装置BZ1で微粉体として第二分級装置BZ2に受け渡された粉体を、第一分級装置BZ1に戻すことが無いため、より効率良く分級を行うことができる。
また、分級装置BZの整流器9は、外壁面側のルーバー板部12の端面であるルーバー板部外周端面12fにおける旋回気流が流れる方向に対して下流側の端部をルーバー板部外周下流側端部12cとし、ルーバー板部外周端面12fにおける旋回気流が流れる方向に対して上流側の端部をルーバー板部外周上流側端部12dとし、中心軸15からルーバー板部外周下流側端部12cまでの距離をR3、中心軸15からルーバー板部外周上流側端部12dまでの距離をR4としたときに、R3<R4の関係を満たしている。これにより、二次空気流供給流路9aを流れる二次空気流を効率良くスリット12s内に導くことができ、分級効率の向上を図ることができる。
2 円筒ケーシング
3 センターコア板
3b 供給溝
4 分級板
4b 粗粉排出口
5 分散室
6 分級室
7 微粉排出口
8 下部ホッパー
9a 二次空気流供給流路
9b 基体
9 整流器
10 微粉排出管
11 下部開口部
12 ルーバー板部
12a ルーバー板部内周下流側端部
12b ルーバー板部内周上流側端部
12c ルーバー板部外周下流側端部
12d ルーバー板部外周上流側端部
12e ルーバー板部内周端面
12f ルーバー板部外周端面
12s スリット
14 固定ネジ
15 中心軸
16 スリット入口
19 スリット出口
BF バグフィルター
BL ブロアー
BZ 分級装置
CY 粉体分離器
FZ 粉砕装置
Claims (6)
- 円柱状の空間を形成する円筒ケーシング内の分級室に原料粉体を一次空気流と混合して導入し、分級室の周辺部より流入する二次空気流からなる旋回気流によって該原料粉体を分級する分級装置において、
上記分級室における上記円筒ケーシングの内壁面側と外壁面側とを連通し、上記二次空気流を該円筒ケーシング内に取り入れて上記旋回気流を発生させるスリットが円周方向に複数本設けられた円柱状の整流器を備え、
該整流器は、円周方向に隣り合う該スリット同士の間に有り、その側面によって該スリットを形成するルーバー板部を環状に複数配置した構成であり、
上記内壁面側の上記ルーバー板部の端面であるルーバー板部内周端面における上記旋回気流が流れる方向の下流側の端部をルーバー板部内周下流側端部とし、該ルーバー板部内周端面における該旋回気流が流れる方向の上流側の端部をルーバー板部内周上流側端部とし、
上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部内周下流側端部までの距離をR1、該中心軸から該ルーバー板部内周上流側端部までの距離をR2としたときに、
R1<R2
の関係を満たし、
上記外壁面側の上記ルーバー板部の端面であるルーバー板部外周端面における上記旋回気流が流れる方向に対して下流側の端部をルーバー板部外周下流側端部とし、該ルーバー板部外周端面における該旋回気流が流れる方向に対して上流側の端部をルーバー板部外周上流側端部とし、
上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部外周下流側端部までの距離をR3、該中心軸から該ルーバー板部外周上流側端部までの距離をR4としたときに、
R3<R4
の関係を満たすことを特徴とする分級装置。 - 請求項1の分級装置において、
上記円柱状の空間の中心軸の軸方向は、鉛直方向であり、
複枚の上記ルーバー板部は、該円柱状の空間の中心軸を中心とする同心円上に等間隔に設けられていることを特徴とする分級装置。 - 請求項1または2の分級装置において、
上記ルーバー板部は、上記整流器から脱着可能であることを特徴とする分級装置。 - 円柱状の空間を形成する円筒ケーシング内の分級室に原料粉体を一次空気流と混合して導入し、分級室の周辺部より流入する二次空気流からなる旋回気流によって該原料粉体を分級する分級方法において、
上記分級室における上記円筒ケーシングの内壁面側と外壁面側とを連通し、上記二次空気流を上記円筒ケーシング内に取り入れて該旋回気流を発生させるように円周方向に複数本設けられたスリットのうち、円周方向に隣り合う該スリット同士の間に有り、その側面によって該スリットを形成するルーバー板部の上記内壁面側の端面であるルーバー板部内周端面における上記旋回気流が流れる方向の下流側の端部をルーバー板部内周下流側端部とし、該ルーバー板部内周端面における該旋回気流が流れる方向の上流側の端部をルーバー板部内周上流側端部とし、
上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部内周下流側端部までの距離をR1、該中心軸から該ルーバー板部内周上流側端部までの距離をR2としたときに、
R1<R2
の関係を満たし、
上記外壁面側の上記ルーバー板部の端面であるルーバー板部外周端面における上記旋回気流が流れる方向に対して下流側の端部をルーバー板部外周下流側端部とし、該ルーバー板部外周端面における該旋回気流が流れる方向に対して上流側の端部をルーバー板部外周上流側端部とし、
上記円柱状の空間の中心軸から該ルーバー板部外周下流側端部までの距離をR3、該中心軸から該ルーバー板部外周上流側端部までの距離をR4としたときに、
R3<R4の関係を満たすことを特徴とする分級方法。 - 所望の粒径の範囲よりも大きい粒径のトナー材料と所望の粒径の範囲以下の粒径のトナー材料とを分給する分級工程を含むトナー製造方法において、
上記分級工程に、請求項4に記載の分級方法を用いることを特徴とするトナー製造方法。 - 請求項5に記載のトナーの製造方法により製造されたことを特徴とするトナー。
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JP2014061503A (ja) * | 2012-09-24 | 2014-04-10 | Ricoh Co Ltd | 分級装置、トナー製造方法及び粉砕分級装置 |
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JP3015458U (ja) * | 1993-11-22 | 1995-09-05 | 株式会社リコー | 気流分級機 |
-
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- 2011-03-18 JP JP2011060671A patent/JP2012196594A/ja active Pending
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