JP2012194271A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、定着時に記録シートにしわが発生するのを事前に防止する。
【解決手段】感光体ドラムに担持されたトナー像を、転写位置に搬送されてくる記録シートに転写して画像を形成する画像形成装置であって、記録シートの先端部が転写位置に到るまでの間に、波打ち矯正用の加熱ローラ51を加圧ローラ52に圧接してニップ部Nを形成し、記録シートの先端部のみを所定温度まで加熱して波打ちを矯正する波打矯正機構50を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、記録シートにおけるしわの発生を防止する技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体の表面を帯電器により一様に帯電した後、当該帯電した感光体表面をレーザ光で走査して静電潜像を形成し、この静電潜像に現像器からトナーを供給して顕像化する。このようにして感光体表面に担持されたトナー像は、中間転写体を介して、あるいは直接、記録シート上に転写された後、さらに定着装置において加熱回転体により加熱・加圧されて、トナー像が記録シートに熱定着される構成になっている。
特開2001−5318号公報 特開2003−316108号公報 特開2004−69941号公報
しかしながら、記録シートを、給紙カセット中に長く放置しておくと、記録シートの形状が変形する場合がある。
一般に包装紙を開封して記録シートの束を外気中に放置しておくと、その最上面のものを除き、図15の記録シートSに付した位置番号順に吸湿しやすいことが分かっており、このような吸湿量の部分的な相違により、吸湿膨張量がばらつき、記録シートが変形してしまう。
特に、近年では、地球資源の重要性に鑑みて、エコロジーの観点から、画像形成装置の分野においても記録シートとして、再生紙を使用する場合が多くなってきている。
このような再生紙は、古紙を一旦溶解して漂白等の処理を繰り返すため、その過程で紙の繊維が切断されてその繊維長がバージンパルプに比べて短く、配列方向も大変不規則となっているため、部分的な吸湿性にムラがあり、これを長時間外気中に放置すると、特に、図15の吸湿量の多い位置番号2または3の辺部に、図16に示すように波打ちが発生してしまう。
このような波打ちが生じる辺の位置や、その長さLは、当該再生紙における繊維の方向に応じてまちまちであるが、これを画像形成装置の記録シートとして使用した場合、特に、その搬送方向先端側の辺に波打ちが発生していると、定着部のニップ部に当該先端が突入する際に、波打ちの山の部分が先にニップ部に引き込まれて押し潰されてしまい、ニップ部を通過した後の記録シートにしわが発生する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、記録シートとして再生紙を使用した場合であっても、しわが発生しない画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体に担持されたトナー像を、転写位置に搬送されてくる記録シートに転写して画像を形成する画像形成装置であって、記録シートの先端部が転写位置に到るまでの間に、当該先端部を記録シートの他の部位よりも温度が高くなるように加熱して波打ちを矯正する波打矯正手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、記録シートにトナー像が転写されて熱定着される前に、波打矯正手段により、当該先端部を他の部分より高い温度に加熱することにより余分な水分が除去されるので、しわ発生の要因となっていた先端部の波打ちが事前に解消され、記録シートが定着装置のニップ部を通過する際にしわが発生しなくなる。
しかも、この加熱による波打矯正は、記録シートの先端部が転写位置に到達する前に行われるので、記録シートに転写された後のトナー像に過分な熱量を与えて徒に定着ムラや光沢ムラむらを招くこともない。
また、本発明は、前記波打矯正手段が、ローラと、ローラを回転駆動する駆動手段と、ローラの軸と並行に配された長尺状の押圧部材と、前記押圧部材を、ローラ周面に押圧してニップ部を形成する第1の位置と、当該第1の位置よりもローラ周面から遠ざかった第2の位置とに相対的に移動させる移動手段と、ローラと押圧部材の少なくとも一方を所定温度に加熱する加熱手段と、記録シートの先端部が、押圧部材とローラ周面との間を通過するときには、前記移動手段により押圧部材を第1の位置に相対的に移動させ、記録シートの他の部分が通過するときは、押圧部材を第2の位置に相対的に移動させるように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで、前記ニップ部の、前記ローラ軸に直交する方向における幅は、ローラ軸方向における通紙領域の中央部から、当該通紙領域の両端部に向けて、徐々に大きくなっているとすることが望ましい。
また、前記ローラは、軸方向における記録シートの通紙領域の両端部の径が、その中央部の径よりも大きな逆クラウン形状であるとしてもよい。
ここで、また、前記第2の位置は、前記ローラ周面と押圧部材が完全に離間している位置であるとしてもよい。
また、ここで、前記第2の位置は、前記ローラ周面と押圧部材との接触状態を維持しつつ、そのニップ部におけるニップ圧が、第1の位置におけるニップ圧よりも低くなる位置であるとしてもよい。
さらに、ここで、前記押圧部材は、押圧ローラであるとしてもよい。
また、本発明は、前記波打矯正手段による波打矯正の実行の要否を判定する判定手段と、波打ち矯正が必要と判定されていないときには、前記波打矯正手段による波打ち矯正動作を禁止する禁止手段とを備えることを特徴とする。
ここで、ユーザから波打矯正の指示を受け付ける受付手段を備え、前記判定手段は、前記指示を受け付けていない場合に、波打ち矯正が必要でないと判定するとしてもよい。
また、ここで、前記転写位置に給紙されるべき記録シートが再生紙であるか否かの情報を取得する用紙種類取得手段を備え、前記判定手段は、当該記録シートが再生紙でない場合には、波打ち矯正が必要でないと判定するとしてもよい。
また、前記転写位置に給紙されるべき記録シートが収納される記録シート収納部における絶対湿度を指標する情報、または当該記録シート収納部における温度と相対湿度のうち少なくとも相対湿度を指標する情報を環境指標値として取得する環境情報取得手段を備え、前記判定手段は、前記環境情報に基づき、記録シートにおける波打ち発生の程度を推定して波打ち矯正の要否を判定することとしてもよい。
また、前記転写位置に給紙されるべき記録シートが収納される記録シート収納部における絶対湿度を指標する情報、または当該記録シート収納部における温度と相対湿度のうち少なくとも相対湿度を指標する情報を環境指標値として、当該記録シートが所定の環境指標値の雰囲気下において放置されていた放置時間を取得する環境履歴取得手段を備え、前記判定手段は、前記環境履歴に基づき、記録シートにおける波打ち発生の程度を推定して、波打ち矯正の要否を判定するとしてもよい。
また、前記制御手段が、前記推定された波打ち発生の程度に基づいて、前記ローラと押圧部材間で発生するニップ圧の大きさを変更すべく前記第1の位置を調整することとしてもよい。
また、前記加熱手段は、前記推定された波打ち発生の程度に基づいて、記録シートの先端部を加熱する温度を変化させることとしてもよい。
本発明の実施の形態に係るプリンタの全体構成を示す概略図である。 上記プリンタにおける波打矯正部の構成を示す平面図である。 図2の波打矯正部のX−X線における矢視断面図である。 波打矯正部において形成されるニップ部の平面視の形状を誇張して示す模式図である。 上記プリンタの制御部の構成を示すブロック図である。 上記制御部により実行される波打ち矯正処理の制御内容を示すフローチャートである。 図6のステップS12の波打ち矯正要否判定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 (a)(b)(c)は、それぞれ、波打矯正部における加圧ローラの逆クラウン量と加熱ローラによる加熱温度の条件を変化させた場合の、記録シートの先端波打ち解消、先端カール解消、および定着部から排出された記録シートのしわの発生の有無についての実験結果を示す表である。 図6のステップS12の波打ち矯正要否判定処理のサブルーチンの変形例を示すフローチャートである。 図6のステップS12の波打ち矯正要否判定処理のサブルーチンの別の変形例を示すフローチャートである。 図10のフローチャートと独立して実行される波打ち発生レベル推定処理における制御内容を示すフローチャートである。 (a)(b)(c)は、それぞれ図11のステップS405の実行時に参照される、環境レベル決定テーブル、環境履歴テーブル、波打ち発生レベル推定テーブルを示す図である。 波打ち発生レベル情報の値に基づき、波打ち矯正用の加熱ローラと加圧ローラのニップ圧を変更する場合の変形例におけるニップ圧決定テーブルの例を示す図である。 波打ち発生レベル情報の値に基づき、波打ち矯正用の加熱ローラと加圧ローラの圧接時間を変更する場合の変形例における圧接時間決定テーブルの例を示す図である。 積載されて外気中に放置された記録シートにおける吸湿しやすい部位の順番を示す図である。 記録シートの端部に発生した波打ちの様子を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した場合を例にして説明する。
(1)プリンタの全体構成
図1は、本実施の形態に係るプリンタ1の全体構成を示す概略図である。
プリンタ1は、公知の電子写真方式により記録シート上に画像を形成するものであり、画像プロセス部10と、中間転写部20と、給紙部30と、定着部40と、波打矯正部50、および制御部60などを備え、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置(不図示)から受け付けたプリントジョブに基づき、カラーおよびモノクロのプリントを選択的に実行する。
画像プロセス部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の現像色に対応した作像部10Y〜10Kを有する。
作像部10Yは、感光体ドラム11と、その周囲に配された帯電器12、露光部13、現像部14、一次転写ローラ15、クリーナ16などを備えている。
帯電器12は、矢印Aで示す方向に回転する感光体ドラム11の周面を帯電させる。
露光部13は、帯電された感光体ドラム11をレーザ光により露光走査して、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する。
現像部14は、内部にトナーを含む現像剤が収容され、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーで現像し、これにより感光体ドラム11上にYのトナー像が作像される。
一次転写ローラ15は、感光体ドラム11上のYのトナー像を中間転写ベルト21上に静電作用により転写させる。クリーナ16は、転写後に感光体ドラム11Y上に残った残留トナーを清掃する。
他の作像部10M〜10Kについても作像部10Yと同様の構成であり、同図では符号の表記を省略している。
また、中間転写部20は、駆動ローラ24と従動ローラ25に張架されて矢印方向に回転走行される中間転写ベルト21を備える。
カラーのプリント(カラーモード)を実行する場合には、作像部10Y〜10K毎に、対応する色のトナーが感光体ドラム11上に作像され、その作像された各トナー像が中間転写ベルト21上に転写される。このY〜Kの各色の作像動作は、各色のトナー像が、走行する中間転写ベルト21の同じ位置に重ね合わせて転写されるように中間転写ベルト21の走行方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
給紙部30は、上記の作像タイミングに合わせて、記録シートの収納部である給紙カセット31から繰り出しローラ32により、記録シートSを1枚ずつ繰り出して、繰り出された記録シートSを中間搬送ローラ対33を介して波打矯正部50に搬送する。
波打矯正部50は、記録シートSの先端部を加熱して、その波打ちを矯正する。矯正された記録シートSは、レジストローラ対34によりスキュー補正された後、タイミングを取って、二次転写ローラ22に向けて搬送される。
当該波打矯正部50の動作は、用紙センサ37による記録シートSの先端検出信号に基づき、制御部60により制御される。
用紙センサ37は、本実施の形態では、発光素子と受光素子を備えた反射型の光電センサを使用しており、発光素子から発光された検出光の記録シートからの反射光を受光素子で受光することにより搬送路を通過する記録シートを検出できるようになっている。もっとも、透過型の光電センサや、リミットスイッチなどであっても構わない。
この波打矯正部50の構成および動作については、後述する。
二次転写ローラ22と中間転写ベルト21の対向位置(転写位置)に搬送された記録シートSが、当該転写位置を通過する際に、中間転写ベルト21の上に形成された各色トナー像が二次転写ローラ22に印加された転写電圧の静電作用により記録シートSに一括して二次転写される。
各色トナー像が二次転写された後の記録シートSは、定着部40まで搬送される。定着部40は、ハロゲンヒータ44が内蔵された定着ローラ41と加圧ローラ42との間に形成されたニップ部を通過して加熱、加圧されることにより、その表面のトナーが記録シートSの表面に融着して定着された後、排紙ローラ35によって排紙トレイ36上に排出される。
定着ローラ41の温度は、定着ベルト41の周面の温度を検出する温度センサ43の出力に基づき、制御60によりハロゲンヒータ44へ供給する電力が制御されて所定の定着温度に維持される。
上記では、カラーモードを実行する場合の動作を説明したが、モノクロ、例えばブラックのプリント(モノクロモード)を実行する場合には、ブラック用の作像部10Kだけが駆動され、上記と同様の動作によりブラックに対する帯電、露光、現像、転写、定着の各工程を経て記録シートSにブラックの画像形成が実行される。
なお、中間転写ベルト21上の、記録シートSに転写しきれなかったトナーやトナーパターンは、中間転写ベルト21を挟んで従動ローラ25に対向する位置に配されたクリーニングブレード23により除去される。
また、環境センサ26は、プリンタ1の機内における温度と相対湿度を検出するものであって、制御部60は、この検出結果に基づき、現像バイアスの設定や各転写電圧の変更などの公知の画像安定化処理を実行し、再現画像の画質が良好になるように維持する。
装置本体の正面側かつ上側であり、ユーザの操作し易い位置に、操作パネル70が配置されている。操作パネル70は、ユーザからの各種指示を受け付けるボタンやタッチパネル式の液晶表示部などを備えており、当該受け付けた指示内容を制御部60に伝え、あるいはプリンタ1の状態を示す情報などを液晶表示部に表示する。
制御部60は、ネットワークを介して外部の端末装置から受け付けたプリントジョブのデータに基づき各部を制御して円滑な画像形成動作を実行させると共に、波打矯正部50の動作を制御する。
(2)波打矯正部50の構成
図2は、波打矯正部50の構成を示す平面図であり、図3は、図2のX−X線における矢視断面図を示す。
図2に示すように、波打矯正部50は、加熱ローラ51と、加熱ローラ51に並行配置された加圧ローラ52と、加熱ローラ51を加圧ローラ52に対して接離移動させる接離機構55などからなる。
加熱ローラ51は、図3の断面図に示すように、中空の金属製ローラ511の内部にハロゲンヒータ54を配してなる。金属製ローラ511の外周面には離型層(不図示)が設けられている。離型層は、厚み50μmのフッ化樹脂(PFA)チューブからなる。
サーミスタなどの温度センサ53が、不図示の支持部材により加熱ローラ51の表面に接触した状態で保持される。
加圧ローラ52は、軸芯521の外周に耐熱性の弾性材料(たとえば、シリコーンゴム)からなる弾性層522を設けてなり、本実施の形態では、その外径を20mmとしている。加圧ローラ52は、不図示のフレームにより回転可能に保持されると共に、その軸芯521の端部には、ギア57が付着され(図2参照)、プリンタ1本体のモータの駆動軸に付着されたギア(不図示)と噛合して回転駆動される。
接離機構55は、加熱ローラ51をその両端部において回転可能に保持する「コ」の字型のフレーム550と、このフレーム550を揺動可能に軸支する支軸556(図3参照)と、フレーム550を加熱ローラ51が加圧ローラ52から離れる方向に付勢する引っ張りバネ554、555と、フレーム550の背の部分に当接し、駆動軸551により回動されることによりフレーム550を揺動させる偏心コロ552、553などを備える。
当該駆動軸551は、コロ駆動モータ56に直接、あるいは適当なギア機構(不図示)を介して連結されている。コロ駆動モータ56は、制御部60の制御を受けて回転駆動し、偏心コロ554、555を介して加熱ローラ51を加圧ローラ52に所定の圧力で押圧して波打ち矯正用のニップ部を形成する位置(図3の状態:以下、「押圧位置」(第1の位置)という。)と、加圧ローラ52から離間した位置(以下、「離間位置」(第2の位置)という。)に選択的に移動させる。
なお、コロ駆動モータ56は、駆動軸551の回転角が制御しやすいようにステッピングモータやサーボモータが使用される。また、加熱ローラ51を加圧ローラ52から離間させる際の付勢手段として、引っ張りバネ554,555以外の他の適当な弾性体、例えば、ねじコイルばねを支軸556に装着するようにしてもよい。
加圧ローラ52は、その軸方向における両端部の径が中央部にいくほど徐々に小さくなる、いわゆる逆クラウン形状(左右対称)をしている。
本実施の形態では、最大通紙サイズをA3縦サイズとして、その軸方向の最大通紙領域w(297mm)の両端部B、Cにおける径rb、rc(rb=rc)と、その中央部Aにおける径raとの差分が、0.1mm〜0.3mmの範囲としている(図8(a)〜(c)の実験結果参照)。もっとも、波打ちを安定的に矯正すると共に記録シートに過度に張力を付加しないようにするためには、0.07mm〜0.29mmの範囲内とするのが望ましい。
なお、このように径の差が微小であるため、図3では、加圧ローラ52はほぼ円筒状に見えている。
図4は、加熱ローラ51が押圧位置にあるときに、加熱ローラ51と加圧ローラ52との間で形成されるニップ部Nの平面視における形状をやや誇張して示す図である。
上述のように加圧ローラ52が逆クラウン形状であるため、形成されたニップ幅(通紙方向におけるニップ部の幅)が、両端部において広く、中央部にいくほど小さくなっている。これにより、両端部での記録シートの送り速度が若干中央部の送り速度よりも若干速くなって、記録シートをその搬送方向と直交する方向(加熱ローラ51の回転軸方向)において外側に引っ張るような力を発生させることができる。なお、同図におけるDa〜Dcは、軸方向における各位置において記録シートに作用する搬送力の方向を模式的に示すものである。
後述のように記録シートの先端部が通過する際に、加熱ローラ51を押圧位置にして記録シートを加熱しつつ、上記軸方向の外側への引っ張り力を加えることにより、記録シートの波打ちを効果的に矯正することができる。
(3)制御部60の構成
図5は、制御部60の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部60は、CPU61、通信I/F(インターフェース)部62、RAM63、ROM64、およびEEPROM65などからなる。
通信I/F部62は、外部のクライアント端末とLANを接続するためのLANカードやLANボードであり、LANを介してクライアント端末から送信されてくるプリントジョブのデータを受信してCPU61へ送る。
RAM63は、揮発性メモリであって、CPU61におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
ROM64には、プリンタ1における各部の動作を制御するためのプログラムや、定着部40や波打矯正部50における加熱制御の目標温度などが格納されている。
EEPROM65は、記録可能な不揮発性メモリであって、プリント枚数の累積値などを記憶する。
CPU61は、ROM64から必要なプログラムを読み出して、プリンタ1の画像プロセス部10、中間転写部20、給紙部30、定着部40などを制御して円滑な画像形成動作を実行させると共に、当該画像形成に当たり波打矯正部50の動作を制御して記録シートにしわが発生しないようにする。
(4)波打矯正部50による波打ち矯正処理
図6は、制御部60により波打矯正部50の動作を制御して、記録シートの先端部に発生した波打ちを矯正する処理(波打ち矯正処理)の内容を示すフローチャートである。このフローチャートは、プリンタ1の全体の動作を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実行されるものである。
まず、ステップS11において、新規プリントジョブが開始されるか否かを判定する。たとえば、通信I/F部62を介して外部端末から新たなプリントジョブを受け付けたときや、すでにプリント待ちのプリントジョブがあり、前のプリントジョブが終了したときに、新規プリントジョブの開始と判定される。
なお、スキャナを備えた複写機にあっては、コピージョブを実行する場合に、コピー開始ボタンが押下された場合に、新規プリント開始されると判定してもよい。
新規プリントジョブが開始されると判定されれば(ステップS11でYES)、次に、波打ち矯正処理の要否についての判定処理(波打ち矯正要否判定処理)がなされる(ステップS12)。
図7は、本実施の形態における波打ち矯正要否判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、操作パネル70を受付手段として、ユーザから波打ち矯正を指示する旨の受付がなされた否かを判定する(ステップS101)。
ユーザは、例えば、給紙カセット31に収納されている記録シートの様子を確認して、必要に応じて操作パネル70から波打ち矯正の実行の指示を入力する。波打ち矯正実行指示の受付があれば(ステップS101でYES)、RAM63(もしくはEEPROM65)内における波打ち矯正フラッグを「1」に設定する(ステップS102)。
ステップS101において、もし、操作パネル70からの波打ち矯正実行指示の受付がないと判断された場合には(ステップS101でNO)、現在実行すべきプリントジョブのヘッダ情報に波打ち矯正の実行指示が含まれているか否かを判断する(ステップS103)。
ユーザは、プリントジョブの発行に際し、自己の端末のプリンタドライバにおいて波打ち矯正処理の実行の要否を指示してヘッダ情報に加えることができるようになっており、その指示情報を制御部60が取得することにより、ステップS103における判定を行うことができる。
ヘッダ情報に波打ち矯正の実行指示が含まれていれば(ステップS103でYES)、波打ち矯正フラグを「1」に設定し(ステップS102)、波打ち矯正の実行指示が含まれていなければ(ステップS103でNO)、波打ち矯正フラグを「0」に設定する(ステップS104)。これらの処理が終了すると図6のフローチャートにリターンする。
なお、上記矯正フラグの設定内容は、当該プリントジョブが終了するたびに自動的に「0」にリセットされるようにしてもよいし、反対に、プリントジョブの発行の度に、波打ち矯正処理の実行指示を行うのではなく、一旦波打ち処理の設定をすれば、操作者により操作されるまで解除されないように構成してもよい。
特に、高温多湿の時季や、再生紙の使用頻度が多い使用環境においては、波打ちが発生する蓋然性が高いので、設定したままの方が便利な場合もあるからである。
次の図6ステップS13では、上記ステップS12における波打ち矯正要否判定処理により設定された波打ち矯正フラグが「1」であるか否かを判定し、もし、波打ち矯正フラグが「1」でない場合には(ステップS13でNO)、波打ち矯正処理をする必要がないので、そのままメインフローチャートにリターンする。
波打ち矯正フラグが「1」の場合には(ステップS13でYES)、ステップS14〜S21での波打ち矯正動作を実行する。
すなわち、コロ駆動モータ56を駆動して偏心コロ552,553を回動させて、矯正用の加熱ローラ51を押圧位置まで移動させ、加熱ローラ51を加圧ローラ52に圧接してニップ部を形成すると共に加圧ローラ52の回転駆動を開始する(ステップS14)。そして、加熱ローラ51のハロゲンヒータ54へ電力を供給する(矯正用ヒータ電源ON)(ステップS15)。
なお、この押圧位置への移動により形成されたニップ部のニップ圧は、定着部40における定着ニップ部におけるニップ圧よりも低い方が望ましく、本実施の形態では、およそ9.8N程度に設定している。
矯正用ヒータ電源ON後、温度センサ53の検出値をモニターし、加熱ローラ51が所定の目標温度(本実施の形態では、85℃であり、80℃〜90℃の範囲で設定可能としている。)に到達すれば(ステップS16でYES)、ハロゲンヒータ54への電力のON/OFを断続的に切り換えて当該目標温度を維持するよう温調制御する(ステップS17)。
その後、給紙カセット31から給紙が開始され(ステップS18)、用紙センサ37で記録シートの先端を検出すると(ステップS19でYES)、その時点から計時を開始して、時間tcが経過すると(ステップS20でYES)、コロ駆動モータ56を駆動して矯正用の加熱ローラ51の圧接を解除して加圧ローラ52から離間させる(ステップS21)。この際、加熱ローラ51と加圧ローラ52とは、3mm±1mm程度の隙間が空くようになっており、また、離間したときでも、記録シートの搬送を妨げないようにするため加圧ローラ52の回転駆動は継続される。
この時間tcは、用紙センサ37が記録シートの先端を検出してから、当該先端が波打矯正部50の矯正ニップ部Nに突入し、波打ち発生長さL(図16参照。本実施の形態では、通常の再生紙で標準的に発生する長さとして、19mm〜31mmの範囲内の値に予め設定されている。)だけ進むのに要する時間に相当するものである。
この時間tcは、用紙センサ37から矯正用のニップ部Nまでの搬送路に沿った距離に波打ち発生長さLを加算した値を、記録シートの搬送速度で除することによって、予め求められてROM64に格納されている。
なお、用紙センサ37が記録シートを検出したときに「Hi」の信号を出力するような場合には、制御部60は、当該信号出力が「Low」から「Hi」への立ち上がったときに、記録シートの先端を検出したと判断する。
また、時間tcの計時は、例えばCPU61内部のクロック発生器により発生されるクロックをカウントすることにより実行される。
上記ステップS14〜S21の処理により、記録シートの先端部(先端から3cm幅の部分)が、加熱ローラ51と加圧ローラ52により挟持されて先に送られ、この際、加熱ローラ51により記録シートの水分を飛ばしつつ、図4で説明したような逆クラウン形状のニップの作用により、波打ち発生部位が軸方向外側に向けて引っ張られることにより、効果的に記録シートの波打ちが矯正される。
その後、加熱ローラ51と加圧ローラ52が離間されて、記録シートの先端部以外の波打ちが生じていない部分には、熱と引っ張り力が加えられない。
このように加熱ローラ51を上記タイミングで離間させるのは、もし、加熱ローラ51をそのまま離間させずに、記録シートの全域にわたって加熱ローラ51により同温度に加熱するとすれば、記録シートにおける先端部とそれ以外の部分における相対的な水分量の差が、加熱前とあまり変化しない状態となるので、他の部分よりよりも相対的に水分量の多い箇所に発生する波打ちが矯正しきれずに残る可能性が高いからである。
そして、当該プリントジョブにおいて、次頁が有るか否かを確認する(ステップS22)。受信したプリントジョブのヘッダ情報には、プリンタドライバで設定されたプリント枚数の情報が付されているので、制御部60は、通過済みの記録シートをカウントして、当該プリント枚数から減数していくことにより、次頁の有無を判定することができる。
次頁があれば(ステップS22でYES)、先の記録シートの後端が、加熱ローラ51と加圧ローラ52が離間状態であるときのニップ位置(加熱ローラ51が押圧位置にあるときに加圧ローラ52との間でニップ部が形成される搬送路上の位置)を通過した後に、矯正用の加熱ローラ51を加圧ローラ52に圧接させる(ステップS23)。
記録シートの後端がニップ部対応位置を通過するタイミングは、用紙センサ37により記録シートの後端が検出されてから(用紙センサ37の信号が「Hi」から「Low」に立ち下がったとき)、用紙センサ37とニップ部対応位置との搬送路長を搬送速度で除した時間tdの経過の有無で判定することができる。この時間tdは予め求められてROM64に格納されている。
そして、次の記録シートに対して、ステップS18〜S20までの波打ち矯正動作を実行し、ステップS22で次頁がないと判定された場合(ステップS22でNO)には、矯正用のハロゲンヒータ54への電力供給を停止(矯正用ヒータ電源OF)して波打ち矯正処理を終了し(ステップS24)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
(5)加熱ローラ51の最適加熱温度範囲
次に加熱ローラ51による最適加熱温度範囲について考察する。
矯正用の加熱ローラ51の温度は、低過ぎると記録シートの水分を必要なだけ除去することができず、波打ちを十分矯正することができない。一方、必要以上に加熱しても電力を消費するばかりである。
図8(a)〜(c)は、矯正用の加熱ローラ51の最適温度範囲を求めるために行った実験の結果を示す表である。
なお、当該実験では、記録シートとしてA3サイズ(297mm×420mm)縦通しとする。この記録シートは、古紙100%の再生紙を使用し、気温30℃、相対湿度85%の雰囲気下で12時間程度放置し、端部に発生した波打ちの高さ(記録シートを平坦面に載置したときに、波打ち発生部の最高位置の平坦面からの高さ)が、2〜4mmとなったものを使用した。
また、プリンタのシステムスピードは、250mm/秒のものを用い、各記録シートには、実際にカバレッジ(記録シートの紙面をトナーで覆う率)が20%のパターンもしくは文字を形成するようにした。
そして、記録シートの先端から、上記実施の形態よりも若干長めの31mmまでの幅に対して加熱ローラ51と加圧ローラ52を圧接して加熱した。そのときのニップ圧は、9.8Nであった。
図8(a)は、加熱ローラ51の加熱温度(℃)(実際には、加熱ローラ51の表面温度を温調制御するための目標温度)、加圧ローラ52の逆クラウン量(rb−ra)(mm)のそれぞれを所定の値に変化させて、波打ち矯正の効果の有無を実験したときの結果を示す表である。
同表において、「○」が波打ち矯正効果が認められた場合を示し、「×」は、同効果が十分得られなかった場合を示す。
本実験では、記録シートを平坦面に載置したときに、波打ち発生部の最高位置が、平坦面より1.5mm未満となったときに波打ち矯正効果があったと評価している。この範囲であれば波打ちが残っていても、定着部40を通過の際にしわが発生しないからである。
同表に示すように、加熱温度が、60℃までは、表の全ての逆クラウン量に対して、波打ち矯正効果が認められなかったが、加熱温度が80℃以上になると、波打発生部の水分が十分除去されて波打ち矯正効果が得られた。
ところが、目標温度が高過ぎると、今度は記録シートにカールが発生するという問題が生じることが判明した。
図8(b)は、加熱ローラ51の加熱温度(℃)と、加圧ローラ52の逆クラウン量(mm)とを変化させて、記録シートの先端部におけるカール発生の有無を実験したときの結果を示す表である。
同表において、「○」が、カールが発生しなかったと認められた場合を示し、「×」は、カールが発生した場合を示す。
なお、本実験では、A3サイズの記録シートを平坦面に載置したときに、カールした先端部の最高位置が平坦面より3mm以上であり、裾部分の平坦面に平行な方向の長さが10mm以内となったときに、カールが発生したと評価している。
このようなカールが発生すると、搬送路中で紙詰まりが生じやすいだけでなく、先端部の位置が不安定になり、波打ちと重畳されると、定着部40の定着ニップ部に通紙される際に、記録シート先端が一旦定着ローラ41もしくは加圧ローラ42の一方のニップ部前の周面に早く当接して引きずられるようにして定着ニップに突入するような形となる。このときに、しわが発生しやすくなると考えられており、この観点からも、できるだけ先端部にカールが発生しない方が望ましい。
図8(b)に示すように、加熱ローラ51が、100℃を超えると、表のいずれの逆クラウン量に対しても、許容できないほどのカールが発生している。
これは、先端部の加熱温度が高過ぎて、記録シート中の水分量が先端部だけ極端に少なくなり、先端部とその他の部分との水分の状態がアンバランスになることに起因すると考えられる。
したがって、カールの発生を抑制する観点からは加熱ローラ51の加熱温度は100℃未満である方が望ましい。
図8(c)は、最終的に定着部40の定着ニップ部通過後に、記録シートにしわが発生しているか否かを、加熱ローラ51の加熱温度(℃)と、加圧ローラ52の逆クラウン量(mm)とを変化させて実験したときの結果を示す表である。
本実験においては、しわ発生の有無の確認は目視により行った。
同表に示すように、加熱ローラ51による加熱温度が、90℃の場合には、表の全ての逆クラウン量に対して、記録シートにしわが発生していない。また、加熱温度が80℃では、逆クラウン量が0.1mmのものを除き、しわが発生していない。
これは、図8(a)の実験では、加熱温度が80℃で一応「○」と評価されていても、逆クラウン量が一番小さい0.1mmの場合には、波打ち矯正力が弱く、波打ちが多少残存しており、これが、加熱によりわずかに生じたカールと重畳された結果、最終的にしわが発生したからであると解される。
上記実験結果から、加熱ローラ51による加熱温度をtとすれば、逆クラウン量が、0.15mm〜0.30mmの範囲である場合には、80℃≦t≦90℃であることが望ましい。但し、実際には温調制御時には、±5℃未満の温度変化(リップル)が生じており、実際の加熱範囲が75℃<t<95℃であれば問題ないと考えられる。
もっとも、上記実験は、通常の使用環境で波打ち量が最大と考えられる条件下で実験したものであり、実際には、加熱ローラ51と加圧ローラ52のいずれも逆クラウン形状でなくても、上記記録シートを温度に加熱することにより波打ち解消の効果はあり、波打ち量の程度によっては、十分しわの発生を回避することができるものである。
<変形例>
以上、本発明を種々の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することもできる。
(1)上記実施の形態における図6の波打ち矯正処理のフローチャートにおいては、記録シートの先端部が通過時に加熱ローラ51、加圧ローラ52で圧接・加熱して当該先端部の加熱した後、加熱ローラ51・加圧ローラ52を離間させて記録シートの残りの部分を加熱しないようにした(図6のステップS19およびS20でYES、ステップS21)。
しかし、再生紙である記録シートの先端部に波打ちが生じていたのは、当該先端部の吸湿量が相対的に他の中央部分よりも多いからであって、上述のように加熱ローラ51と加圧ローラ52を完全に離間させて記録シートの他の部分を全く加熱しないようにするのではなく、当該他の部分の加熱量を先端部よりも相対的に減じるようにして、先端部の温度が他の部分の温度よりも相対的に高くなるようにすれば、波打ちを解消することができる。
そのためには、記録シートの他の部分において、加熱ローラ51・加圧ローラ52を完全に離間させずに、当該部分のニップ圧を、記録シートの先端部が通過するときよりも低減するようにすればよい。
単位時間に加熱ローラ51により記録シートに与えられる熱量は、加熱ローラ51と記録シートの接触面積すなわちニップ部の面積に依存するが、ニップ圧が減じられると、当該ニップ部の面積も減少して記録シートの加熱量を低下させることができるからである。
また、既述のように記録シートの先端部に波打ちがあると、定着部40の定着ニップに突入する際に、その先端部の縁が、ローラ表面に接触してニップ部に引き込まれるタイミングに差が生じ、山の部分が押し潰されて、しわが発生すると解されるところ、記録シートの後端部に波打ちが発生していても、記録シート中央部の波打ちの生じていない部分から徐々に、波打ち部分が押し広げられるようにして定着ニップ部に引き込まれるため、後端部に波打ちがあっても問題はない。
しかし、後端部も記録シートの中央部に対して吸湿量が多いことには変わりがないので、波打矯正部50において記録シートの後端部が通過する際に再びニップ圧を強くして相対的な加熱量を増加して波打ちを解消するようにしてもよい。
さらには、記録シートの中央部においても、経験的に想定される通常の吸湿量の変化(中央が一番吸湿量が少なく、端にいくほど吸湿量が多くなる)に応じてニップ圧を徐々に変化させるようにすれば、記録シートがその搬送方向に全体にわたる相対的な吸湿量の差がさらに小さくなる。このようにすれば記録シートの搬送方向における吸湿量のアンバランスが大幅に改善され、その体積抵抗率が均一に近くなって、転写位置を通過する際に記録シートに流れる転写電流が安定するので、これにより転写むらなどを効果的に防止することができる。
なお、通常、給紙カセットには用紙サイズセンサが設けられており、記録シートの搬送方向長さは、選択された給紙カセットにより容易に分かる。したがって、用紙センサ37で記録シートの先端を検出時からの経過時間tにより、上述のようにニップ圧を変化させるタイミングを容易に設定できる。
このように、記録シートの先端部のみを加熱するだけでなく、他の部分も相対的に低い加熱量で加熱することにより、先端部の吸湿量を減じて、波打ちを解消するという効果を達成しつつ、当該記録シートの端部と他の部分との境界部における急激な吸湿量の差が生じなくなって、この部分で生じるおそれのあったカール量をより少なくすることができるものと考えられる。
なお、上記ニップ圧の変更は、制御部60により偏心コロ552、553の回転角を適切に制御することにより容易に実施できる。また、具体的なニップ圧を減じる程度は、予め実験などにより適宜求められる。
(2)上記実施の形態では、ユーザの判断を尊重して操作パネル70などの操作やプリントドライバーによる設定により、波打ち矯正の実行が指示されていた場合に、波打矯正部50による波打ち矯正処理を実行するようにしたが(図7のフローチャート参照)、ユーザの指示を確認することなく、常時、波打ち矯正処理を実行するようにしてもよい(この場合には、図6のステップS12、S13は不要となる。)。
記録シートに波打ちが発生していない状態で加熱による矯正処理を行っても特に問題はなく、また、ユーザが波打ち矯正処理の指示を失念することも多々あるからである。
(3)また、ユーザーフレンドリの観点から、ユーザの指示を待たずに、制御部60が所定の情報を取得して波打ちの発生の蓋然性を推定し、波打ちが発生している蓋然性が高いと考えられる場合にのみ、波打ち矯正処理が必要であると判断して自動的に波打ち矯正処理を実行するように制御してもよい。
(3−1)記録シートの種類により判断する場合
背景技術でも説明したように、記録シートが特に再生紙の場合に、吸湿により波打ちが発生しやすかったのであるから、記録シートの用紙の種類を取得し、これが、再生紙である場合に波打ち矯正処理を実行し、それ以外には波打ち矯正処理の実行を禁止するようにしてもよい。
この場合、例えば、一または複数の特定の給紙カセット(本実施の形態では、給紙カセット31の1個だけ)に再生紙を収納する場合において、ユーザが、操作パネル70から当該給紙カセットには再生紙が収納されている旨を給紙カセットに対応付けてEEPROM65内のテーブルに登録しておき、プリントジョブの受付時に当該給紙カセットが選択された場合、記録シートが再生紙であると判断して、波打ち矯正処理を実行する。
図9は、本変形例に係る波打ち矯正要否判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、プリンタジョブのヘッダ情報を解析して、再生紙が収納されている給紙カセットが選択されているか否かを判断し(ステップS201)、再生紙が収納されている給紙カセットが選択されていれば(ステップS201でYES)、波打ち矯正フラグを「1」に設定し(ステップS202)、再生紙が収納されている給紙カセットが選択されているのでなければ(ステップS201:NO)、波打ち矯正フラグを「0」に設定する(ステップS203)。これらの処理が終了すると図6のフローチャートにリターンする。
(3−2)記録シートの放置環境によって判断する場合
記録シートは、高温多湿の雰囲気下で長い時間放置されると、吸湿量も多くなり、波打ち発生量も多くなる。
そこで、装置内の温度および相対湿度(以下、「温・湿度」という。)を検出し、プリントジョブ実行開始時に、当該湿度が所定値以上の雰囲気下に放置されていたと推定される場合には、記録シートにも波打ちが発生している蓋然性が高いので、波打ち矯正処理を実行するようにしてもよい。
図10は、この場合における波打ち矯正要否判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、ステップS301において、実行しようとするプリントジョブにおいて選択されている給紙カセットにおける記録シートの波打ち発生レベル情報を取得する。
この波打ち発生レベル情報は、記録シートのおかれている環境(温・湿度)と、当該環境下において放置されていた時間とから、現在の記録シートの波打ち発生の程度(レベル)を推定して得られた情報であり、図10の波打ち矯正要否判定処理とは独立して実行される後述の「波打ち発生レベル推定処理」において決定されるものである。
図11は、制御部60によって実行される波打ち発生レベル推定処理の内容を示すフローチャートである。
給紙カセットが複数ある場合には、この処理は、給紙カセットごとに実行される。
給紙カセットに給紙された記録シートの吸湿のしやすさは、装置内の環境、特に温度と相対湿度との相関関係で示され、高温高湿であるほど、記録シートは吸湿しやすい。
そこで、図12(a)に示すように、この記録シートの吸湿しやすさに影響する温・湿度の相関関係を、吸湿しやすい程度により1から5の5段階のレベル(以下、「環境レベル」という。)に分けたテーブル(環境レベル決定テーブル)を予め作成して、EEPROM65内に格納しておく。
同テーブルに示すように温度81℃以上で、湿度が91%以上のとき、環境レベルが「5」で一番高く、温度20℃以下で湿度15%〜40%のときには環境レベル「1」としており、その他、相対湿度と温度の範囲の組み合わせに応じて経験的に環境レベル「1」から「5」が割当てられている。
したがって、給紙カセットに収納されている記録シートがどのような環境レベルにおいてどの程度の時間放置されていたかという履歴を知ることにより、当該記録シートの端部における吸湿の度合い、すなわち波打ちの発生の程度(以下、「波打ち発生レベル」という。)を推定することが可能である。
そのため、図11のフローチャートでは、まず、ステップS401において、該当する給紙カセットの記録シートが全くなくなってペーパーエンプティになっているか否かを判断する。
給紙カセットの下方には、光電センサなどからなる公知のシートセンサ(不図示)が設けられており、制御部60は当該シートセンサの出力信号に基づき、ペーパーエンプティか否かを容易に判断できる。
ペーパーエンプティである場合には(ステップS401でYES)、通常はプリンタ1の操作パネル70などにエラー表示がなされるので、ユーザが給紙カセットを装置本体から引き出して記録シートを補充(給紙)する。
そこで、ステップS402において、当該給紙がなされた否かを判断する。この給紙の有無も上記のシートセンサの出力信号により判断できる。
給紙がなされた場合には(ステップS402でYES)、記録シートの環境履歴テーブル(図12(b)参照)内のデータをクリアしてリセットする(ステップS403)。
そして、環境センサ26の温・湿度の出力値を所定の時間間隔でサンプリングして(ステップS404)、図12(a)の環境レベル決定テーブルを参照して環境レベルを求め、当該サンプリング時刻と環境レベルを対応付けてEEPROM65内の環境履歴テーブルに格納していく(ステップS405)。
図12(b)は、当該環境履歴テーブルの一例を示すものである。上の欄にはサンプリング時刻が格納され、下欄にはそのときの環境レベルが格納される。
本例ではサンプリングの時間間隔を、10分としているが、これに限られるものではなく、適宜決定される。ただし、温・湿度は、装置の起動後にはそれほど急激に変化するものではないので、サンプリング間隔を必要以上に短くしても、環境履歴テーブル作成のためのメモリ容量が多くなるだけであまり効果的ではない。
なお、本実施の形態では、装置本体の電源をOFFにした場合でも、温・湿度のサンプリング動作と環境履歴テーブルの作成に必要な回路だけには電源が供給されるようにしている。もっとも、例えば、電源ON時に温・湿度情報を取得すると共に、前回の電源OFFの時刻と今回の電源ONの時刻を記憶しておき、その差分の時間だけ、当該電源ON時に取得した温・湿度の環境が継続していたと類推することも可能である。
そして、次のステップS406において、波打ち発生レベル情報の取得要求がされているか否かを判断する。この取得要求は、図10のステップS301の実行時に発生されるものであり、この要求が有ると(ステップS406でYES)、上記環境履歴テーブルを参照して、特定の環境レベルにおける直近のサンプル時刻までの放置時間を算出し、その時間に応じて当該記録シートにおける波打ち発生レベルを推定する。
すなわち、図12(b)の環境履歴テーブルを参照して、各環境レベルについて記録シートが給紙カセットに給紙されてから現在までに放置されていた累積時間を算出する。この際、例えば、図12(b)では、時刻13:10、13:20において環境レベル3であったのだから少なくとも10分間は、環境レベル3の環境下に放置されていたと算出される。
上述のようにして各環境レベルについての累積放置時間が算出されたら、図12(c)に示す波打ち発生レベル推定テーブルを参照して、波打ち発生レベルを求める。
図12(c)は、各環境レベルに対して当該レベルでの放置時間に基づき、波打ち発生レベルを推定するための波打ち発生レベル推定テーブルの一例を示すものである。
図12(c)のテーブルに示すように給紙カセットに記録シートを給紙した直後20分以内においては、どの環境レベルであっても、波打ちが発生するほど吸湿は進まないので、波打ち発生レベルは「0」と推定している。それ以降は、各環境レベルの環境下におかれていた時間の増加に伴って、環境レベルが高いほど早く波打ち発生レベルも大きくなっていく。
なお、図12(b)の環境履歴テーブルに基づき図12(c)の波打ち発生レベル推定テーブルを参照して、複数の波打ち発生レベルが求められた場合には、そのうち一番高い波打ち発生レベルを、当該給紙カセットに収納されていた記録シートの波打ち発生レベルとして求める。
また、例えば、環境レベル3の状態における放置時間が2時間であっても、環境レベル4の状態における放置時間が2時間あれば、それらの放置時間を合計して、少なくも環境レベル3の状態で累計4時間放置されていたと判断して、図12(c)の波打ち発生レベル推定テーブルにより波打ち発生レベルは「3」と決定する。
以上のようにして求められた波打ち発生レベルを、報告して波打ち発生レベル推定処理を終了し、不図示のメインフローチャートにリターンする。
図10の波打ち要否判定処理では、ステップS301で上記報告のあった波打ち発生レベルを取得し、当該波打ち発生レベルが所定値以上である場合には(ステップS302でYES)、波打ち矯正フラグを「1」に設定し(ステップS303)、当該波打ち発生レベルが所定値(例えば「レベル2」)以上でない場合には(ステップS302でNO)、波打ち矯正フラグを「0」に設定し(ステップS304)、図6のフローチャートにリターンする。
本変形例によれば、記録シートの吸湿状態をより的確に判定して波打ちの発生の有無とその程度を推定することができるため、波打ちが発生していないにも拘わらず、波打ち矯正のため無駄に加熱する必要がないので、その分電力消費を少なくすることができる。
なお、本変形例においては、記録シートが再生紙であるか否かを特に区別していなかったが、記録シートが再生紙でない場合の波打ち発生レベル推定テーブルを別途作成しておき、図11のステップS406とS407の間に、記録シートが再生紙か再生紙でないかを判定するステップを挿入し、その判定結果に基づき対応する波打ち発生レベル推定テーブルを選択して、ステップS407と同様にして波打ち発生レベルを求めるようにしてもよい。
また、図11のステップS403では、ペーパーエンプティ後の給紙の場合だけ(ステップS401:YES、ステップS402:YES)、環境履歴テーブルをリセットしており、仮に、ユーザがペーパーエンプティでない場合に記録シートを補充しても環境履歴テーブルをリセットする構成にはなっていない。この状態では、給紙カセットの底にまだ旧記録シートが残っており、当該記録シートの環境履歴を優先する方が、確実にしわの発生を防止することができるからである。
本変形例では、給紙カセット内の環境情報を指標するものとして画像安定化処理用の環境センサ26の検出値を兼用したが、給紙カセット内、もしくは給紙カセット近傍に専用の環境センサを設ければ、より正確な波打ち発生レベルを得ることができるのはいうまでもない。また、場合によっては、機外に環境センサを設けて、その検出値を、給紙カセット内の環境情報として取得するようにしてもよい。機外の環境センサの検出値と給紙部カセット内の環境情報(特に湿度)は一定の相関関係にあると考えられ、「給紙カセット内の環境情報を指標する情報」となり得るからである。
(4)波打ち発生レベルに応じて矯正処理ニップ圧の変更
上記変形例(3−2)のようにして波打ち発生レベルを複数段階に求めることができる場合には、さらに次のように制御してもよい。
すなわち、上記実施の形態では、図6の波打ち矯正処理のフローチャートにおけるステップS14において矯正用加熱ローラ51を加圧ローラ52に圧接して一律に一定のニップ圧になるようにしたが、波打ち発生レベルに応じてニップ圧の大きさも変化させるようにしてもよい。
今、波打ち発生レベルが2以上のときにしわ発生の可能性があり、波打ち矯正処理を実行するものとすれば、例えば、図13のニップ圧決定テーブルに示すように波打ち発生レベルが大きくなるほど、ニップ圧を大きくすることにより、ニップ幅を大きくして記録シート先端部に与える熱量を増加すると共に、逆クラウン形状の効果(軸方向外側に引き延ばす力)をより強くすることができる。
この場合には、図6のフローチャートにおけるステップS14の内容は、「波打ち発生レベルに応じたニップ圧をニップ圧決定テーブルに基づき決定し、当該ニップ圧となるように矯正用加熱ローラ51を圧接する」と置き換えられる。
加熱ローラ51の圧接量は、既述のように偏心コロ552、553の回転角を制御することにより容易に行うことができる。
なお、上記ニップ圧の制御に加えて、もしくは、それに代えて、ステップS16における加熱ローラ51の温調制御の目標温度を波打ち発生レベルの大きさに合わせて、当該温度の許容範囲内で変化させるようにしてもよい。
この場合でも波打ち発生レベルが高いほど、より波打ち矯正の効果を高めるため目標温度も高くなるように設定される。
(5)波打ち発生レベルに応じて矯正処理長さを変更
また、波打ち発生レベルが大きいほど、記録シートの波打ち発生部の端部からの長さL(図16参照)も長くなると考えられるので、予めそれらの相関関係を実験により求めておき、図14のような、波打ち発生レベルと用紙センサで記録シート先端を検出して加熱ローラ51を離間させるまでの時間tcとの関係を示す離間タイミング決定テーブルを作成して(t1<t2<T3<t4)、ROM64あるいはEEPROM65内に格納しておき、当該テーブルにより決定された時間経過後に加熱ローラ51を加圧ローラ52から離間させるようにしてもよい。
この場合、図6のステップS20における「時間tc経過?」の判定ステップの内容は、「波打ち発生レベルに応じて決定される時間tc経過?」と置き換えられる。
(6)上記(3−2)の変形例においては、所定の環境レベルに放置されていた時間により波打ち発生レベルを推定したが、特に大容量の給紙カセットを有する場合や、使用頻度がそれほど多くない環境下でプリンタが使用されるような場合には、記録シートが一定以上の時間給紙カセット内に放置されている蓋然性が非常に高いので、プリントジョブの開始時における環境情報(温・湿度)のみの簡易な方法で波打ち発生レベルを推定して矯正処理の要否を判定することも不可能ではない。
(7)上記(3−2)の変形例において、波打ち発生レベルを決定するための環境レベルは、環境センサ26により検出された装置内の温度と湿度(相対湿度)により求めたが、絶対湿度センサを設置してその出力値によって環境レベルを求めるようにしてもよい。また、画像形成装置がオフィスで使用される場合には、その環境温度が一定の範囲内にある場合が多いので、相対湿度のみを指標として環境レベルを簡易に特定することも可能である。
(8)上記実施の形態においては、加熱ローラ51と加圧ローラ52を圧接させて波打ち矯正用のニップ部を形成したが、どちらか一方の部材が、ローラ形状ではなく、長尺状の押圧部材であってもよい。この場合には押圧部材のニップ部形成側の表面を低摩擦処理するのが望ましい。
(9)上記実施の形態では、記録シートの波打ち発生部の矯正力を向上させるため、加圧ローラ52を逆クラウン形状として、図4に示すようなニップ形状を得るようにしたが、加熱ローラ51の方を逆クラウン形状としてもよい。
また、双方とも、逆クラウン形状にしなくても、例えば、一方のローラの軸心の剛性を若干低くして、その両端の軸受け部において相手方ローラに向けて強く付勢するようにすれば、当該軸心の中央部が撓んで両端部の方が強く相手方ローラの周面に押し付けられるので、この場合でも図4に示すようなニップ形状が得られ、逆クラウン形状に形成した場合と同様な効果を奏することができる。
(10)上記実施の形態では、加熱ローラ51の発熱源としてハロゲンヒータを使用したが、これに限られない。例えば、加熱ローラ51として抵抗発熱層を含む無担状のベルトを形成して、その軸方向の両端部から電力を供給して加熱する形式や、薄い金属からなる発熱層を含む無担状のベルトを、その外周面に沿って配された励磁コイルにより交流磁界を発生させて電磁誘導により加熱するような方式にすれば、より省エネルギー化が望める。また、加熱源は、加熱ローラ51と加圧ローラ52の少なくとも一方にありさえすればよい。
(11)上記実施の形態では、新規プリントジョブの開始時において波打ち矯正処理が必要と判定された後に、矯正用の加熱ローラ51のヒータ電源をONにするようにしたが(図4のステップS15参照)、そのためにファーストプリント開始が若干遅れるおそれがある。
上述のように波打矯正部50における加熱温度は、80℃〜90℃と低いため、それほど待ち時間は長くないと考えられるが、少しでも早くプリントを開始するため、加熱ローラ51は常時加熱しておくか、あるいは、定着部40の加熱ローラ41のウォームアップのタイミングに合わせてヒータ電源をONするようにすれば、少なくとも加熱ローラ51の昇温のためにだけユーザが待たされることがなくなる。
(12)加熱ローラ51の接離機構として、上記実施の形態では、偏心コロを用いたが、これに限定されるものではなく、要するに加熱ローラ51と加圧ローラ52を相対的に接離させることができ、一定のニップ圧を得られる機構であれば、どのように構成でもよい。
(13)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置の一例として、フルカラーのプリンタについて説明したが、本発明は、熱定着が行われる画像形成装置であれば、特に限定されず、モノクロのプリンタであってもよいし、プリンタを含むコピー機や、FAX装置であってもよく、さらには多機能の複合機であってもよい。
また、上記実施の形態と各変形例は可能な限り、組み合わせてもよい。
本発明は、画像形成装置の定着装置において記録シートにしわが生じないようにする構成として好適である。
1 プリンタ
10 画像プロセス部
20 中間転写部
21 中間転写ベルト
26 環境センサ
30 給紙部
40 定着部
50 波打矯正部
51 加熱ローラ
52 加圧ローラ
53 温度センサ
54 ハロゲンヒータ
55 接離機構
56 コロ駆動モータ
550 加熱ローラ保持用フレーム
552、553 偏心コロ
554、555 引っ張りばね
556 軸支ピン
60 制御部

Claims (14)

  1. 像担持体に担持されたトナー像を、転写位置に搬送されてくる記録シートに転写して画像を形成する画像形成装置であって、
    記録シートの先端部が転写位置に到るまでの間に、当該先端部を記録シートの他の部位よりも温度が高くなるように加熱して波打ちを矯正する波打矯正手段を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記波打矯正手段は、
    ローラと、
    ローラを回転駆動する駆動手段と、
    ローラの軸と並行に配された長尺状の押圧部材と、
    前記押圧部材を、ローラ周面に押圧してニップ部を形成する第1の位置と、当該第1の位置よりもローラ周面から遠ざかった第2の位置とに相対的に移動させる移動手段と、
    ローラと押圧部材の少なくとも一方を所定温度に加熱する加熱手段と、
    記録シートの先端部が、押圧部材とローラ周面との間を通過するときには、前記移動手段により押圧部材を第1の位置に相対的に移動させ、記録シートの他の部分が通過するときは、押圧部材を第2の位置に相対的に移動させるように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ニップ部の、前記ローラ軸に直交する方向における幅は、ローラ軸方向における通紙領域の中央部から、当該通紙領域の両端部に向けて、徐々に大きくなっている
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ローラは、軸方向における記録シートの通紙領域の両端部の径が、その中央部の径よりも大きな逆クラウン形状である
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の位置は、前記ローラ周面と押圧部材が完全に離間している位置であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第2の位置は、前記ローラ周面と押圧部材との接触状態を維持しつつ、そのニップ部におけるニップ圧が、第1の位置におけるニップ圧よりも低くなる位置であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記押圧部材は、押圧ローラである
    ことを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記波打矯正手段による波打矯正の実行の要否を判定する判定手段と、
    波打ち矯正が必要と判定されていないときには、前記波打矯正手段による波打ち矯正動作を禁止する禁止手段と
    を備えることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. ユーザから波打矯正の指示を受け付ける受付手段を備え、
    前記判定手段は、前記指示を受け付けていない場合に、波打ち矯正が必要でないと判定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記転写位置に給紙されるべき記録シートが再生紙であるか否かの情報を取得する用紙種類取得手段を備え、
    前記判定手段は、当該記録シートが再生紙でない場合には、波打ち矯正が必要でないと判定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記転写位置に給紙されるべき記録シートが収納される記録シート収納部における絶対湿度を指標する情報、または当該記録シート収納部における温度と相対湿度のうち少なくとも相対湿度を指標する情報を環境指標値として取得する環境情報取得手段を備え、
    前記判定手段は、前記環境情報に基づき、記録シートにおける波打ち発生の程度を推定して、波打ち矯正の要否を判定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  12. 前記転写位置に給紙されるべき記録シートが収納される記録シート収納部における絶対湿度を指標する情報、または当該記録シート収納部における温度と相対湿度のうち少なくとも相対湿度を指標する情報を環境指標値として、当該記録シートが所定の環境指標値の雰囲気下において放置されていた放置時間を取得する環境履歴取得手段を備え、
    前記判定手段は、前記環境履歴に基づき、記録シートにおける波打ち発生の程度を推定して、波打ち矯正の要否を判定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記推定された波打ち発生の程度に基づいて、前記ローラと押圧部材間で発生するニップ圧の大きさを変更すべく前記第1の位置を調整する
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成装置。
  14. 前記加熱手段は、前記推定された波打ち発生の程度に基づいて、記録シートの先端部を加熱する温度を変化させる
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020153814A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 株式会社リコー 分光特性取得装置

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JP2020153814A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 株式会社リコー 分光特性取得装置

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