JP2012193870A - ハイブリッド冷凍車 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍コンテナ内の低温状態を維持することができるハイブリッド冷凍車を提供する。
【解決手段】圧縮式冷凍機30とCHP1を備え、運転モードとして、エンジンの排気熱によって反応器3内の反応材5を加熱してこれを再生する蓄熱モードと、エンジン停止時に凝縮蒸発器4において凝縮した水を蒸発させて冷凍コンテナ101を冷却する冷却モードと、を備えるハイブリッド冷凍車において、反応器3に設けた反応材冷却用熱交換器7と反応器3外に設けた放熱器13との間で冷媒を循環させる放熱回路16を設ける。放熱回路16の復路側ブライン管14の反応器3の出口近傍に温度センサ26を設置し、温度センサ26の検出値に基づき、制御装置29によって放熱器13の放熱量を制御する。
【選択図】図2
【解決手段】圧縮式冷凍機30とCHP1を備え、運転モードとして、エンジンの排気熱によって反応器3内の反応材5を加熱してこれを再生する蓄熱モードと、エンジン停止時に凝縮蒸発器4において凝縮した水を蒸発させて冷凍コンテナ101を冷却する冷却モードと、を備えるハイブリッド冷凍車において、反応器3に設けた反応材冷却用熱交換器7と反応器3外に設けた放熱器13との間で冷媒を循環させる放熱回路16を設ける。放熱回路16の復路側ブライン管14の反応器3の出口近傍に温度センサ26を設置し、温度センサ26の検出値に基づき、制御装置29によって放熱器13の放熱量を制御する。
【選択図】図2
Description
本発明は、エンジンによって駆動される圧縮式冷凍機とエンジンの排気ガスを熱源として動作するケミカルヒートポンプを備えたハイブリッド冷凍車に関する。
冷凍車は、一般的にエンジンによって駆動される圧縮式冷凍機(機械式冷凍機)を備えて、冷凍コンテナ内に収容した冷凍品を所定の低温状態を保った状態で配送できるようになっている。
また、冷凍車には、たとえば特許文献1に開示されるように、エンジンによって駆動される圧縮式冷凍機と、エンジンの排気ガスを熱源として動作するケミカルヒートポンプ(以下、「CHP」と略称する)と、を搭載したハイブリッド冷凍車がある。
このハイブリッド冷凍車は、潜熱蓄熱材として可逆的な化学変化を利用して熱エネルギーを化学反応の形で蓄えることが可能な化学蓄熱材を用いてあり、これにより、軽量化を図りつつCHPのエネルギー効率を高めて冷凍車の冷凍能力を高めることができるようになっている。
しかしながら、近年では環境問題や燃費等の点から車両の停車中はエンジンを停止するアイドリングストップが強く求められる傾向にある。このため、エンジンが停止される停車中は圧縮式冷凍機の運転が停止されることにより、冷凍コンテナ内を低温状態に維持することができないという問題があった。
そこで、本発明は、かかる従来の問題に鑑みて、冷凍コンテナ内の低温状態の維持を図ることができるハイブリッド冷凍車を提供するものである。
前記目的を達成するために本発明のハイブリッド冷凍車は、エンジンによって駆動される圧縮式冷凍機とエンジンの排気ガスを熱源として動作するケミカルヒートポンプを備え、前記ケミカルヒートポンプを、反応材が充填された反応器と、該反応器において前記反応材の加熱によって発生した水蒸気を凝縮させ且つ凝縮した水を蒸発させる凝縮蒸発器と、該凝縮蒸発器と冷凍コンテナとの間で熱交換を行うブラインを循環させるブライン循環回路を含んで構成し、運転モードとして、エンジン稼働時に排気熱によつて前記反応材を加熱して再生する蓄熱モードと、エンジン停止時に前記凝縮蒸発器において凝縮した水を蒸発させて前記冷凍コンテナを冷却する冷却モードと、を備える。
前記反応器に、前記反応材を冷却するための反応材冷却用熱交換器を設けるとともに前記反応器外に放熱器を設け、前記反応材冷却用熱交換器と前記放熱器との間で冷媒を循環させる放熱回路を設け、該放熱回路は、前記反応材に当接するとともに前記反応器から前記放熱器に向かう復路側ブライン管を有し、前記復路側ブライン管における反応器出口近傍に温度センサを復路側ブライン管に当接させた状態で配設するとともに、前記温度センサの検出値に基づいて前記放熱器の放熱量を制御する制御装置を設けたことを特徴とする。
かかる構成により本発明のハイブリッド冷凍車によれば、放熱回路に冷媒を循環させることにより、反応器に充填した反応材の熱を放熱器によって放熱させて反応材を冷却できる。このとき、放熱回路の復路側ブライン管の反応器出口近傍に設けた温度センサによって反応器内の反応材の温度を間接的に検出でき、エンジンが停止された場合などにあって反応材の温度が設定値以下になった場合に、制御装置によって放熱器の放熱量を制御することにより、反応材の温度が低下し過ぎるのを抑えることができる。
したがって、エンジンが再稼働されて蓄熱モードとなった時に、反応材の温度が低くなり過ぎていないので、反応材による化学反応の立上りを早めることができる。これにより、アイドリングストップのようにエンジンの稼働と停止とが繰り返される場合にあっても、冷凍コンテナ内の低温状態の維持能力を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明に係るハイブリッド冷凍車の概略構成を示す側面図である。図示のハイブリッド冷凍車100は、冷凍コンテナ101内に収容された不図示の冷凍品を配送するもの。冷凍コンテナ101内を所定の低温状態に保持するための手段として、エンジン50によって駆動される圧縮式冷凍機30とエンジン50から車両後方に延びる排気管51を流れる排気ガスを熱源として動作するCHP(ケミカルヒートポンプ)1を備えている。尚、排気管51の途中には、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ52が設けられている。
圧縮式冷凍機30は、主要構成要素として圧縮機31、凝縮器32、減圧器としての膨張弁33、蒸発器34を含んで構成されており、CHP1は、主要構成要素として冷凍コンテナ101内に設置された熱交換器2と冷凍コンテナ101外に設置された反応器3、凝縮蒸発器4、排気熱取得部8、放熱器13、コントローラ25を含んで構成されている。
圧縮式冷凍機30は、エンジン50によって駆動される圧縮機31、凝縮器32、膨張弁33および蒸発器34を冷媒配管35によって直列に接続して構成されている。エンジン50が運転されているときには、この圧縮式冷凍機30によって冷凍コンテナ101内が冷却されて所定の低温状態に保たれる。
即ち、エンジン50によって駆動される圧縮機31によって圧縮された高圧のガス冷媒が凝縮器32での放熱によって液化して液冷媒となり、この高圧の液冷媒が膨張弁33を通過することによって膨張して減圧される。この後、減圧によって沸点が下がった低圧の液冷媒が蒸発器34において蒸発し、このときの蒸発潜熱が冷凍コンテナ101内から奪われることによって冷凍コンテナ101内が冷却される。
次に、図2および図3に示すように、CHP1の詳細な構成は、熱交換器2と反応器3と凝縮蒸発器4を含んで構成されている。内部が真空に保持された反応器3内には、CaSO4等を粒子状にした反応材5が充填されるとともに、反応材5を排気熱によって加熱して再生するための反応材加熱用熱交換器6と、再生された反応材5を放熱によって冷却するための反応材冷却用熱交換器7が設けられている。尚、反応材加熱用熱交換器6と反応材冷却用熱交換器7は、説明の便宜上から図中では独立したように図示されているが、実際は両熱交換器6、7の流路を交互に組み合わせ一体化し、反応材5全体を一様に加熱または冷却できるような構造となっている。
また、図1に示すエンジン50から延びる排気管51の途中には、排気ガスから熱を受け取る排気熱取得部8が設けられており、この排気熱取得部8と反応器3内に設置された反応材加熱用熱交換器6とは作動液配管9、10によって接続されてループ式のヒートパイプ11を構成している。このヒートパイプ11には作動液が収容されており、一方の作動液配管9には圧カセンサ12が設けられ、他方の作動液配管10にはバルブV1が設けられている。
ところで、反応器3の外部には放熱器13が設置されており、この放熱器13と反応器3内に設けられた反応材冷却用熱交換器7とは、往路としての往路側ブライン管15および復路としての復路側ブライン管14によって接続されて、閉ループ状の放熱回路16が構成されている。前記復路側ブライン管14は、往路側ブライン管15よりも上側に配置されている。前記放熱回路16には、冷媒としての冷却水が循環されるようになっており、往路側ブライン管15には、冷却水を循環させるためのポンプP1が設けられている。放熱器13は、放熱回路16に接続される放熱側熱交換器13aと、モータ13bで駆動される放熱ファン13cとを備えて構成される。
ここで本実施形態では、反応器3から放熱器13に向かう復路側ブライン管14における反応器3の出口近傍の部位に温度センサ26を設置してある。この温度センサ26は、復路側ブライン管14に当接して設けられているため、復路側ブライン管14の温度を測定することができる。なお、復路側ブライン管14は、反応器3の内部における反応材5にも接しているため、復路側ブライン管14における反応器3の出口近傍の温度は、反応材5の温度に近似している。従って、温度センサ26で測定された温度は、反応材5の温度とほぼ同一であり、温度センサ26によって反応材5の温度を間接的に測定することができる。
また、往路側ブライン管15には、反応器3と放熱器13との間に蓄熱モード時に閉じられるバルブV3を設けてあり、特に、本実施形態では、バルブV3はポンプP1の下流側(反応器3側)に設けてある。
そして、復路側ブライン管14には、反応材冷却用熱交換器7の冷却水のオーバーフロー部27を分岐させてある。このオーバーフロー部27は、復路側ブライン管14に接続した分岐管27aと、この分岐管27aから排出された冷却水を貯留するタンク27bと、を備えて構成されている。
また、前記温度センサ26には、配線28を介して制御装置29が接続されている。この制御装置29は、温度センサ26で間接的に検出した反応材5の温度に応じた検出信号に基づいて、放熱器13のモータ13bおよび放熱ファン13cをON・OFF(運転・停止)させるように構成されている。また、前記制御装置29は、前記バルブV3にも接続されており、前記制御装置29の信号によってバルブV3が開閉可能に構成されている。
また、凝縮蒸発器4は、反応器3と同様に内部が真空に保持されており、この凝縮蒸発器4と反応器3とは連通パイプ17によって互いに連通されており、連通パイプ17にはバルブV2が設けられている。また、凝縮蒸発器4の内部には熱交換器18が設けられており、この熱交換器18と冷凍コンテナ101内に設置された熱交換器2とは、ブライン(本実施形態では、不凍液)を循環させるためのブライン配管19、21→20によって接続され、これらは閉ループ状のブライン循環回路21を構成している。
そして、前記ブライン循環回路21の一部を構成する一方のブライン管19の凝縮蒸発器4への入口には温度センサ22が設けられている。また、他方のブライン管20の凝縮蒸発器4の出口には温度センサ23が設けられており、ブライン管20の温度センサ23の下流側にはブラインを循環させるためのポンプP2が設けられている。
更に、凝縮蒸発器4の底部からは水滴下パイプ24が導出しており、この水滴下パイプ24は、垂直上方に立ち上がった後、凝縮蒸発器4内の上部に水平に挿入されて熱交換器18の上方に位置しており、その凝縮蒸発器4内の上方に位置する水平部分には水を滴下するための複数の不図示のノズルが形成されている。
また、本実施形態に係るCHP1には、コントローラ25が設けられており、このコントローラ25には圧カセンサ12と温度センサ22、23およびバルブV1、V2が電気的に接続されている。さらに、制御手段29にも接続され、各モードに応じて制御手段29を制御する。
コントローラ25は、圧カセンサ12によって検出される冷媒圧力によってバルブV1の開閉を制御するとともに、温度センサ22、23によって検出されるブラインの凝縮蒸発器4への入口温度T1と凝縮蒸発器4からの出口温度T2との差△T(|T1−T2|)に基づいて反応器3の蓄熱終了時期と水和の終了時期を判断し、ポンプP1、P3を駆動制御するとともに、バルブV2の開閉を制御する。
ところで、以上のように構成された本実施形態に係るCHP1は、運転モードとして蓄熱モードと冷却モードを備えているが、運転モードを選択するまでの手順を図4(a)に示すフローチャートに従って以下に説明する。尚、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車100にはCHP1を運転するための不図示の運転スイッチが設けられている。
すなわち、ハイブリッド冷凍車(車両)100が始動すると(ステップS1)、不図示の運転スイッチのON/OFFが判定され(ステップS2)、運転スイッチがONされるとポンプP2が運転されてブライン循環回路21をブラインが循環する(ステップS3)。
次に、運転モードが判断され(ステップS4)、蓄熱モードが選択されると蓄熱モードが実行され(ステップS5)、冷却モードが選択されると冷却モードが実行される(ステップS6)。
また、図4(b)に示すように、ハイブリッド冷凍車100が停止される(ステップS7)場合は、運転スイッチのOFFによってポンプP2が停止され(ステップS8)、CHP1の運転が停止されるとともに、車両が停止される(ステップS9)。
次に、本実施形態に係るCHP1の蓄熱モード時と冷却モード時の動作を図5〜図10を参照しながら以下に説明する。
[蓄熱モード時の動作]
蓄熱モード(図2参照)は、ハイブリッド冷凍車100が走行しているとき(エンジン50が駆動されているとき)に排気熱によって反応器3内の反応材5を加熱してこれを再生するモードである。エンジン50が駆動されているときには、圧縮機31がエンジン50によって駆動され、冷凍コンテナ101内は圧縮式冷凍機30の作用によって冷却され、冷凍コンテナ101内は所定の低温状態に保持されている。尚、蓄熱モード開始時においては、反応器3内の反応材5は前の冷却モード時における水和反応によって水と反応している状態(水和物)にあるものとする。
蓄熱モード(図2参照)は、ハイブリッド冷凍車100が走行しているとき(エンジン50が駆動されているとき)に排気熱によって反応器3内の反応材5を加熱してこれを再生するモードである。エンジン50が駆動されているときには、圧縮機31がエンジン50によって駆動され、冷凍コンテナ101内は圧縮式冷凍機30の作用によって冷却され、冷凍コンテナ101内は所定の低温状態に保持されている。尚、蓄熱モード開始時においては、反応器3内の反応材5は前の冷却モード時における水和反応によって水と反応している状態(水和物)にあるものとする。
蓄熱モードは、ハイブリッド冷凍車100が走行していてエンジン50が作動している状態において実行され(図6のステップS11)、先ず、蓄熱開始時には図10に示すように、閉状態にあったバルブV1が開かれ(ステップS12)、ポンプP2は継続して運転されてブラインはブライン循環回路21を循環している。また、閉状態にあったバルブV2は開かれて反応器3と凝縮蒸発器4が連通され(ステップS13)、ポンプP1、P3は共に停止状態となる。
したがって、ポンプP1の停止により放熱回路16を介して反応材5が放熱器13によって冷却されないようになっており、また、ポンプP3の停止により水滴下パイプ24には凝縮蒸発器4内の水が送られないようになっている。このとき、バルブV3は閉状態となっている(ステップS14)。そして、蓄熱が開始されると、圧カセンサ12によってヒートパイプ11を循環する作動液の圧力を計測しつつ、バルブV1の制御を行った(ステップS15)後に、蓄熱が終了されるか否かが判断される(ステップS16)。
このときのバルブV1の制御は、たとえば、コントローラ25で圧カセンサ12によって検出されるヒートパイプ11の作動液圧力が0.8MPa以上であるか否かを判定し、作動液圧力が0.8MPa未満である場合には、次に作動液圧力が0.6MPa以下であるか否かを判定する。そして、作動液圧力が0.6MPa以下でない場合(つまり、作動液圧力が0.6MPa〜0.8MPaの範囲内にあるとき)には、温度センサ22、23によってブライン循環回路21を循環するブラインの凝縮蒸発器4への入口温度T1と凝縮蒸発器4からの出口温度T2とを計測し、両者の差△T(|T1−T2|)が1deg以上であるか否かを判断する。
前記温度差△Tが1deg以上である場合には、バルブV1とV2の開状態が共に維持され、ポンプP2は継続して運転され、ポンプP1、P3は共に停止状態となる。すると、エンジン50(図1参照)から排出される排気ガスは排気管51内を図2の矢印方向に流れるが、その熱(排気熱)はヒートパイプ11の排気熱取得部8において作動液に与えられ、この排気熱によって作動液が蒸発して高温のガス状の作動液となる。そして、この高温のガス状の作動液は反応器3内の反応材加熱用熱交換器6を流れる過程で反応材5を加熱し、反応材5に水和されていた水分を水蒸気として分離(脱水反応)して反応材5を再生する。このときの反応材5の化学反応は次式にて表される(図5(a)参照)。
2CaSO4・H2O(S)+33.6kJ/mol
→ 2CaSO4+H2O(g)…(1)
尚、上式(1)において2CaSO4・H2O(S)は硫酸カルシウム水和物(固体)、H2O(g)は水蒸気(気体)を示す。また、図5(a)においては、2CaSO4をM、反応熱33.6kJ/molをQHと表示している。
→ 2CaSO4+H2O(g)…(1)
尚、上式(1)において2CaSO4・H2O(S)は硫酸カルシウム水和物(固体)、H2O(g)は水蒸気(気体)を示す。また、図5(a)においては、2CaSO4をM、反応熱33.6kJ/molをQHと表示している。
即ち、水と水和した反応材(2CaSO4・H2O(S))5は排気熱からQH(=33.6kJ/mol)の熱を受けて水(H2O)を水蒸気(H2O(g))として分離し、反応材5をCaSO4として再生する。
他方、反応器3内の反応材加熱用熱交換器6において反応材5の加熱に供されたガス状の作動液は、熱の放出によって凝縮して液状の作動液となり、重力によって排気熱取得部8へと送られる。そして、排気ガスによって加熱されて蒸発し、以後は前述した反応を繰り返しながらヒートパイプ11を循環しながら反応器3内の反応材5の再生に供される。
そして、反応器3内において反応材5から分離された水蒸気は、反応器3の内圧と凝縮蒸発器4の内圧との差によって図2に矢印にて示すように連通パイプ17を通って凝縮蒸発器4へと導入されたのち、この凝縮蒸発器4において冷却されて凝縮し、水(液体)となる。このときの水の状態変化は次式にて表される(図5(a)参照)。
H2O(g)→ H2O(l)+41.7kJ/mol … (2)
尚、上式(2)においてH2O(l)は水(液体)を示す。また、図5(a)においては、水蒸気の凝縮熱41.7kJ/molをQLと表示している。
尚、上式(2)においてH2O(l)は水(液体)を示す。また、図5(a)においては、水蒸気の凝縮熱41.7kJ/molをQLと表示している。
蓄熱モードにおいては、以上の作用が繰り返されて反応器3内の反応材5が排気熱によって加熱されて再生されるが、凝縮蒸発器4内の温度は水蒸気の凝縮熱QLによって上昇するため、図8に示すように、ブライン循環回路11→21を循環するブラインは熱交換器18において凝縮熱QLによって加熱されてその温度が上昇し、温度センサ23によって検出される出口温度T2は入口温度T1よりも高くなる(T2>T1)。このとき、凝縮蒸発器4内の熱交換器18において水との熱交換によって受熱して温度が高くなつたブラインは、冷凍コンテナ101内に設置された熱交換器2において冷凍コンテナ101内に放熱し、凝縮蒸発器4において発生した凝縮熱QLは冷凍コンテナ101において回収される。
蓄熱モードにおいて排気熱によって反応材5が再生されると、ブライン循環回路21を循環するブラインの温度センサ23によって検出される温度(凝縮蒸発器4からの出口温度)T2は、図8に示すように次第に上昇し、温度センサ22によって検出される温度(凝縮蒸発器4への入口温度)T1との差△T(=T2−T1)が大きくなるが、反応材5の再生が進むに連れてブラインの出口温度T2が次第に低下するため、温度差△Tが徐々に小さくなってゆく。そして、反応材5の再生が終了すると、温度差△Tは殆ど0degとなる。
従って、本実施形態では、コントローラ25は、温度センサ22、23によって検出されるブラインの温度(凝縮蒸発器4の入口と出口の温度)T1、T2の差△Tが所定値(本実施形態では1deg)未満となった時点で反応器3での蓄熱(反応材5の再生)が終了したものと判断するようにしている。このようにすることによって、走行時間や排気温度が不安定であっても、蓄熱モード時の反応器3の蓄熱終了時期を正確に判断することができ、反応材5の過熱による変質を防ぐことができる。尚、本実施形態では、蓄熱開始から終了までの時間(蓄熱時間)T1(図8参照)は20分程度であつた。
以上のようにして、図6のステップS16によって反応器3での蓄熱の終了が判定(YES)されると、図10に示すように、バルブV1を閉じてヒートパイプ11における作動液の循環を停止させて反応材5の排気熱による加熱を停止する(ステップ17)とともに、バルブV2を閉じて反応器3と凝縮蒸発器4との連通を遮断し(ステップS18)、更に、バルブV3を開いて放熱回路16を連通させる(ステップS19)。また、同時にポンプP1を運転し(ステップS20)、放熱回路16に冷却水を循環させて、反応器3内の反応材冷却用熱交換器7において反応材5と冷却水との間で熱交換を行わせ、反応材5の熱を冷却水によって放熱器13へと導き、この放熱器13によって放熱させる。この作用を繰り返すことによって反応材5が冷却され、反応材5は次の冷却モードにおける水和反応に備えられる。
次に、運転スイッチのON/OFFが判定され(ステップS21)、運転スイッチがONである場合には後述の冷却モードが実行され(ステップS22)、運転スイッチがOFFである場合にはポンプP1が停止されるとともに(ステップS23)、バルブV3が閉じられて(ステップS24)、放熱回路16における冷却水の循環が停止された後、車両が停止される(ステップS25)。
なお、このように車両が停止されると、ポンプP2も停止されてブライン循環回路21におけるブラインの循環も停止され、ハイブリッド冷凍車(車両)100のCHP1の運転が停止されることになる。
ところで、蓄熱モードにおいて、ヒートパイプ11を状態変化しながら循環する作動液の圧力が上昇し、圧カセンサ12によって検出されるガス状の作動液の圧力が設定値(本実施形態では、0.8MPa)以上となると、コントローラ25は、バルブV1を閉じて作動液の循環を停止させ、作動液圧力の異常な上昇を防ぐとともに、排気熱による反応材5の加熱を中止し、反応材5の過熱による劣化を防ぐようにしている。
また、作動液圧力が0.8MPa以上に上昇したためにバルブV1を閉じた後、作動液圧力が0.6MPa以下に下がるとバルブV1を開け、ヒートパイプ11に作動液を循環させる。
次に、冷却モード時のCHP1の動作について説明する。
[冷却モード時の動作]
冷却モード(図3参照)は、ハイブリッド冷凍車100が停車し、アイドリングストップによってエンジン50も停止したときに実行されるモードである。この冷却モードにおいては、前の蓄熱モードにおいて排気熱によって再生された反応材5の水和反応によって、凝縮蒸発器4において蒸発した水蒸気が反応材5と水和され、凝縮蒸発器4における水の蒸発に伴う蒸発潜熱によってブラインが冷却され、冷却されたブラインによって冷凍コンテナ101内が冷却される。
冷却モード(図3参照)は、ハイブリッド冷凍車100が停車し、アイドリングストップによってエンジン50も停止したときに実行されるモードである。この冷却モードにおいては、前の蓄熱モードにおいて排気熱によって再生された反応材5の水和反応によって、凝縮蒸発器4において蒸発した水蒸気が反応材5と水和され、凝縮蒸発器4における水の蒸発に伴う蒸発潜熱によってブラインが冷却され、冷却されたブラインによって冷凍コンテナ101内が冷却される。
具体的には、図7のフローチャートに示すように、ハイブリッド冷凍車(車両)100が停車して冷却が開始されると(ステップS31)、図10に示すように、バルブV1は閉じられたままで、ヒートパイプ11における作動液の循環は停止して排気熱による反応材5の加熱は行われず、バルブV2が開かれて反応器3と凝縮蒸発器4は連通パイプ17を介して互いに連通される(ステップS32)。また、バルブV3が開かれた状態でポンプP1およびP2が継続して運転されている。このために、冷却水は放熱回路16を循環して反応材5を冷却するとともに、ブラインはブライン循環回路21を循環して冷凍コンテナ101内を冷却しているが、水和の開始と同時にポンプP3が運転される(ステップS33)。
ポンプP3が運転されると、凝縮蒸発器4内に貯留されている水が水滴下パイプ24に送られ、この水滴下パイプ24の凝縮蒸発器4内に臨む水平部分に形成された不図示のノズルから水が図3に示すように熱交換器18へと滴下される。すると、熱交換器18に滴下された水は、熱交換器18を通過するブラインから蒸発熱を奪って蒸発し、蒸発熱を奪われたブラインは冷却されて温度が下がる。このときの水の状態変化は次式にて表される(図5(b)参照)。
H2O(l)+41.7kJ/mol→ H2O(g) … (3)
尚、図5(b)においては、水の蒸発熱41.7kJ/molをQLと表示している。
尚、図5(b)においては、水の蒸発熱41.7kJ/molをQLと表示している。
前述のように凝縮蒸発器4における水の蒸発によって発生した水蒸気は、反応器3の内圧と凝縮蒸発器4の内圧との差によって図3に矢印にて示すように連通パイプ17を通って反応器3内へと導入される。そして、反応器3内に導入された水蒸気は次式に示す化学反応(水和反応)によって反応材5と水和される(図5(b)参照)。
2CaSO4+H2O(g)
→2CaSO4 ・H2O(S)+33.6kJ/mol … (4)
尚、図5においては反応熱33.6kJ/molをQHと表示している。
→2CaSO4 ・H2O(S)+33.6kJ/mol … (4)
尚、図5においては反応熱33.6kJ/molをQHと表示している。
即ち、反応材(CaSO4)5は水蒸気(H2O(g))を水和することによって化合物2CaSO4・H2O(S)に変化し、そのとき反応熱QH(=33.6kJ/mol)を発生する。このとき、ポンプP1は運転されて放熱回路16を冷却水が循環する状態にあり、反応熱QHは放熱器13によって放熱される。
而して、冷却モードにおいては、以上の作用が繰り返されてブライン循環回路21を循環するブラインが凝縮蒸発器4における水の蒸発によって冷却され、冷却されたブラインは図3に矢印にて示すようにブライン配管19を通って冷凍コンテナ101内に設置された熱交換器2へと導かれる。すると、熱交換器2からは冷風が冷凍コンテナ101内に導入されるため、この冷風によって冷凍コンテナ101内が所定の低温状態に保たれる。
そして、熱交換器2における冷凍コンテナ101内の空気との熱交換によって暖められたブラインは、ブライン配管20を図3に矢印にて示すように流れて凝縮蒸発器4内の熱交換器18へと導かれ、この熱交換器18を通過する過程で蒸発熱を奪われて冷却され、その後は以上と同様の作用を繰り返して冷凍コンテナ101内を冷却する。
このように、冷却モードにおいてブラインが凝縮蒸発器4における水の蒸発によって蒸発熱を奪われて冷却されると、温度センサ23によって検出される温度(凝縮蒸発器4からの出口温度)T2は、図9に示すように次第に低下し、温度センサ22によって検出される温度(凝縮蒸発器4への入口温度)T1との差△T(=T1−T2)が大きくなるが、反応材5の水和反応が進むに連れてブラインの出口温度T2が次第に上昇するため、温度差△Tが徐々に小さくなってゆく。そして、反応材5の水和が終了すると、温度差△Tは0degとなる。
従って、本実施形態では、ブライン循環回路21を循環するブラインの温度が温度センサ22、23によって計測されると、コントローラ25は、温度センサ22、23によって計測されるブラインの温度(凝縮蒸発器4の入口と出口の温度) T1、T2の差△Tが0deg以上であるか否かを判定し、温度差△Tが0deg以上である場合には冷却作用が繰り返され、温度差△Tが0deg未満となると、その時点で反応器3での反応材5の水和が終了したものと判断するようにしている。尚、本実施形態では、水和開始から終了までの時間(水和時間)T2(図9参照)は15分程度であつた。
ところで、本実施形態では、放熱器13によって反応熱QHを放熱する際に、放熱器13では、モータ13bが駆動されて放熱ファン13cが運転(回転)されており(ステップS34)、このとき、温度センサ26によって反応材5の温度が間接的に計測される(ステップS35)。次に、この温度センサ26の計測値が設定温度(本実施形態では45゜C)以上であるか否かを判断し(ステップS36)、YESの場合は継続して放熱ファン13cを運転し(ステップS37)、NOの場合は反応材5のそれ以上の温度低下を抑えるために放熱ファン13cを停止する(ステップS38)。
そして、反応材5の冷却が終了したか否かを判断して(ステップS39)、冷却が継続されている場合(NO)はステップS35にリターンし、冷却が終了している場合(YES)、つまり、反応器3での反応材5の水和の終了が判定されると、図10に示すように、バルブV2を閉じて反応器3と凝縮蒸発器4との連通を遮断する(ステップS40)。また、同時にポンプP1の運転を停止して放熱回路16における冷却水の循環を停止する(ステップS41)とともに、バルブV3を閉じて放熱回路16を完全に遮断する(ステップS42)。更に、この放熱回路16の遮断に伴って放熱ファン13cの運転を停止する(ステップS43)。これにより、反応材5は前記設定温度(45゜C)が維持されることになる。なお、設定温度は、冷凍コンテナ101の容量や必要な冷凍温度、または外気温が異なる寒冷地域や温暖地域などの外的要因に応じた最適な温度を設定することができる。
また、放熱回路16の遮断とともに、ポンプP3の運転を停止して水滴下パイプ24からの水の滴下を停止(ステップS44)した後、運転スイッチのON/OFFが判定される(ステップS45)。運転スイッチがONである場合には前述の蓄熱モードが実行される(ステップS46)一方、運転スイッチがOFFである場合にはハイブリッド冷凍車(車両)100のCHP1の運転(ブライン循環回路21のブラインの循環)が停止される(ステップS47)。
以上のように、本実施形態に係るハイブリッド冷凍車100によれば、走行時間や排気温度が不安定であっても、冷凍コンテナ101とCHP1の凝縮蒸発器4との間で熱交換を行わせるためのブライン循環回路21の凝縮蒸発器4の入口と出口にそれぞれ設けられた温度センサ22、23によって検出される温度T1、T2の差△Tによって蓄熱モード時の反応器3の蓄熱終了時期を正確に判断することができるため、反応材5の過熱による変質を防いでアイドリングストップ時の冷却モードを効率良く安定して行うことができる。
そして、温度センサ22、23によって検出されるブラインの凝縮蒸発器4の入口と出口の温度T1、T2の差△Tが所定値未満となったときに冷却モード時の反応器3における水和反応が終了したものと判断するようにしたため、冷却モードの終了時期を常に正確に検出することができる。
また、エンジン50から排出される排気ガスから熱を受け取る排気熱取得部8とこの排気熱取得部8によって受け取った排気熱によってCHP1の反応器3内の反応材5を加熱する反応材加熱用熱交換器6を含んでループを構成するヒートパイプ11において、圧カセンサ12によって検出される蓄熱モード時の作動液圧力が設定値(0.8MPa)を超えたときにバルブV1を閉じて作動液の循環を停止するようにしたため、作動液圧力の異常な上昇を防いでヒートパイプ11を保護することができるとともに、反応器3の蓄熱を適正に行って反応材5の過熱を防ぐことができる。
更に、反応器3外に設置された放熱器13と反応器3に設けられた反応材冷却用熱交換器7を含んで構成された放熱回路16に冷却水を循環させるポンプP1を設け、反応器3の蓄熱が終了したときにポンプP1を運転して蓄熱が完了した後の反応材5を放熱によって冷却するようにしたため、蓄熱モードから次の冷却モードヘの切り替えが短時間で行われ、冷却開始が早められてアイドリングストップ時の冷却を早期に効率良く行うことができる。
更にまた、冷却モード時にポンプP3を運転して凝縮蒸発器4内の水をノズルから熱交換器18に滴下させて蒸発させ、ブライン循環回路21を循環するブラインから蒸発潜熱を奪ってブラインを冷却するようにしたため、このブラインによって冷凍コンテナ101内を効率良く冷却することができるという効果も得られる。
ところで、本実施形態では、前述したように、放熱回路16の復路側ブライン管14の反応器出口近傍に設けた温度センサ26によって反応器3内の反応材5の温度を間接的に検出できるようになっている。そして、エンジン50が停止されて反応材5の温度が設定値以下になった場合に、反応材5を冷却していた放熱器13の放熱ファン13cをON・OFF制御して、反応材5が設定温度(45゜C)以下に冷却されるのを抑えるようになっている。
したがって、エンジン50が再稼働されて蓄熱モードとなった時に、反応材5の温度が低くなり過ぎていないので、反応材5による化学反応の立上りを早めることができる。これにより、アイドリングストップのようにエンジン50の稼働と停止とが繰り返される場合にあっても、冷凍コンテナ101内の低温状態の維持能力を高めることができる。
また、往路側ブライン管15における反応器3と放熱器13との間にバルブV3を設けて、蓄熱モード時にバルブV3が閉じて放熱回路16を冷却水が通過するのを遮断し、反応材冷却用熱交換器7内の冷却水は、ヒートパイプ11より得られた熱により気化し残りの冷却水を反応材冷却用熱交換器7から排除し、排除された冷却水は放熱回路14から追い出されてタンク27b内に収容されるため、反応材5の熱が冷却水の対流により放熱器13によって放熱されてしまうのを防止できる。これにより、蓄熱モード時に排気熱取得部8より得た熱を効率良く反応材5に与えることができるため、反応材5の反応速度がより速くなって冷凍コンテナ101の冷却能力を更に高めることができる。このことは、図11および図12に示した実験結果によってより詳細に理解することができる。
すなわち、図11は、水和反応時(冷却モード時)の設定温度(放熱ファン13cの制御温度)と蓄熱モードに移行した際の脱水反応時の反応材温度の時間変化を示したもので、横軸に経過時間(分)を示し、縦軸に温度(゜C)を示してある。図11中、M1は設定温度を20゜Cにした場合の反応材5の温度変化、M2は設定温度を35゜Cにした場合の反応材5の温度変化、M3は設定温度を45゜Cにした場合の反応材5の温度変化を示す。
図11に示されるように、設定温度を45゜Cとした場合のM3は5分を経過したあたりから急激に立ち上がり、反応材5の温度が20分に至るまでにほぼ120゜Cまで到達する。これに対し、設定温度を35゜Cとした場合のM2はやや遅れて7分を経過したあたりから急激に立ち上がるのであるが、その到達温度はM3には及ばない。また、設定温度を20゜Cとした場合のM1は10分を経過したあたりから徐々に立ち上がり、20分を経過した時点での到達温度はほぼ110゜Cとなることが読み取れる。
したがって、蓄熱モードに移行した際の反応材5の設定温度を45゜Cとしておくことが最も効率良い脱水反応(反応材5の再生)を呈することになる。なお、設定温度は反応材5の劣化を防ぐという意味からそれ以上に高く設定するのは好ましくない。
また、図12は、水和反応時の設定温度と脱水反応後(蓄熱モードを経た後)の再水和反応時の積算冷熱量(総蓄熱量)の時間変化を示したもので、横軸に経過時間(分)を示し、縦軸に積算冷熱量(Wh)を示してある。すなわち、図12は、水和反応を15分行った後、脱水反応を20分行い、更にその後に水和反応を15分行った後の総冷熱量を表している。図12中、H1は設定温度を20゜Cにした場合、H2は設定温度を35゜Cにした場合、H3は設定温度を40゜Cにした場合、H4は設定温度を45゜Cにした場合をそれぞれ示す。
図11から明らかなように、積算冷熱量は、最後の水和反応が15分経過した時点で設定温度が高いH4、H3、H2、H1の順に大きくなるのが理解される。このときの積算冷熱量は、図13に示すように、設定温度が20゜Cの場合は120Wh、35゜Cの場合は127Wh、40゜Cの場合は147Wh、45゜Cの場合は184Whであった。
この場合、水和反応時の設定温度が低いと、本実施形態が目標とする20分間の脱水反応で十分な反応材の再生が行われず、次の水和反応で冷熱量が不足することになる。このように次ぎの水和反応で冷熱量をより多く確保するためには、図12および図13の結果から設定温度を45゜Cに設定することが好ましい。
また、本実施形態では、復路側ブライン管14よりも下側に配置された往路側ブライン管15にバルブV3を設けたことにより、バルブV3を閉じた場合に、反応材冷却用熱交換器7の内部の冷却水は、上側に移動して復路側ブライン管14から反応器3の外部に排出される。さらに、復路側ブライン管14に前述のオーバーフロー部27を設けるためのスペースを十分に確保することができ、ひいては、放熱回路16の配管レイアウトが容易になる。
尚、以上の実施形態では、反応材5としてCaSO4を用いたが、Ca(OH)2(水酸化カルシウム)等、CaSO4以外の他の任意のものを使用することができる。また、以上の実施形態では、蓄熱時間T1は20分程度、水和時間T2は15分程度であったが、これらの時間T1、T2は反応器3の大きさ(反応材5の充填量)に依存するものであって、反応器3の大きさを大きくすれば時間T1、T2を長くすることができる。
1 CHP(ケミカルヒートポンプ)
21 ブライン循環回路
3 反応器
4 凝縮蒸発器
5 反応材
7 反応材冷却用熱交換器
13 放熱器
14 復路側ブライン管
15 往路側ブライン管
16 放熱回路
26 温度センサ
29 制御装置
30 圧縮式冷凍機
50 エンジン
100 ハイブリッド冷凍車
V3 バルブ
21 ブライン循環回路
3 反応器
4 凝縮蒸発器
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15 往路側ブライン管
16 放熱回路
26 温度センサ
29 制御装置
30 圧縮式冷凍機
50 エンジン
100 ハイブリッド冷凍車
V3 バルブ
Claims (3)
- エンジンによって駆動される圧縮式冷凍機とエンジンの排気ガスを熱源として動作するケミカルヒートポンプを備え、
前記ケミカルヒートポンプを、反応材が充填された反応器と、該反応器において前記反応材の加熱によって発生した水蒸気を凝縮させ且つ凝縮した水を蒸発させる凝縮蒸発器と、該凝縮蒸発器と冷凍コンテナとの間で熱交換を行うブラインを循環させるブライン循環回路を含んで構成し、
運転モードとして、エンジン稼働時に排気熱によって前記反応材を加熱して再生する蓄熱モードと、エンジン停止時に前記凝縮蒸発器において凝縮した水を蒸発させて前記冷凍コンテナを冷却する冷却モードと、を備えるハイブリッド冷凍車において、
前記反応器に、前記反応材を冷却するための反応材冷却用熱交換器を設けるとともに前記反応器外に放熱器を設け、前記反応材冷却用熱交換器と前記放熱器との間で冷媒を循環させる放熱回路を設け、
該放熱回路は、前記反応材に当接するとともに前記反応器から前記放熱器に向かう復路側ブライン管を有し、前記復路側ブライン管における反応器出口近傍に温度センサを復路側ブライン管に当接させた状態で配設するとともに、
前記温度センサの検出値に基づいて前記放熱器の放熱量を制御する制御装置を設けたことを特徴とするハイブリッド冷凍車。 - 前記放熱回路における前記反応器と前記放熱器との間に、蓄熱モード時に閉じられるバルブを設けたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド冷凍車。
- 前記放熱回路における前記反応器と前記放熱器との間に、復路側ブライン管と該復路側ブライン管の下側に配置された往路側ブライン管を設け、前記バルブを往路側ブライン管に設けたことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド冷凍車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011056273A JP2012193870A (ja) | 2011-03-15 | 2011-03-15 | ハイブリッド冷凍車 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011056273A JP2012193870A (ja) | 2011-03-15 | 2011-03-15 | ハイブリッド冷凍車 |
Publications (1)
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JP2012193870A true JP2012193870A (ja) | 2012-10-11 |
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ID=47085930
Family Applications (1)
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JP2011056273A Withdrawn JP2012193870A (ja) | 2011-03-15 | 2011-03-15 | ハイブリッド冷凍車 |
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JP (1) | JP2012193870A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104329856A (zh) * | 2014-10-10 | 2015-02-04 | 合肥美的电冰箱有限公司 | 混合制冷冰箱及混合制冷方法 |
-
2011
- 2011-03-15 JP JP2011056273A patent/JP2012193870A/ja not_active Withdrawn
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