JP2010181088A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Daisuke Hayashi
大介 林
Ichiro Sakuraba
一郎 櫻場
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Abstract

【課題】設備間の熱負荷バランスがとれない場合にも、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うことを課題とする。
【解決手段】この発明では、主凝縮器41の接続先を副凝縮器43、又は第一バイパス配管47に切り換えられ、また、主蒸発器61の接続先を副蒸発器63、又は第二バイパス配管67に切り換えられるので、冷媒の循環経路から副凝縮器43、副蒸発器63を外したり、反対に副凝縮器43、副蒸発器63を含めたり選択できる。そのため、熱負荷に対して過剰となる熱分を副凝縮器43、副蒸発器63にてそれぞれ消費出来るから、設備間の熱負荷バランスがとれない場合にも、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うことが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置に関する。
従来より、互いに配管接続された圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器より構成され、冷媒を圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器の順に循環させるヒートポンプ装置が知られている。このものは、循環する冷媒が圧縮→凝縮→膨張→蒸発の順に状態を変化させるサイクルを繰り返し、凝縮時の放熱作用を利用して温熱設備に温熱を供給するものである。また、近年では、温熱設備と冷熱設備の2種の熱負荷がある場合に、単一又は多元の冷凍サイクルを持つ一台のヒートポンプ装置によって、温熱の供給と冷熱の供給の双方を行うことで、エネルギーの利用効率を高める試みがなされている(例えば、特許文献1)。このものは、圧縮機2、蒸発器4、膨張装置11、放熱器3により単一の冷凍サイクルを構成し、放熱器3の放熱作用を利用して加熱熱負荷設備を加熱(温熱の供給)し、蒸発器4の吸熱作用を利用して冷却熱負荷設備を冷却(冷熱の供給)している。
ところで、単一の冷凍サイクルにて温熱の供給と冷熱の供給を同時的に行う場合、基本的には、図16に示すように、冷熱設備の熱負荷の大きさに対して冷凍サイクル側の冷熱供給能力が釣り合っている必要があり、また、温熱設備の熱負荷の大きさに対して冷凍サイクル側の温熱供給能力が釣り合っている必要がある。
特開2007−232232公報
ところが、冷熱設備と温熱設備は通常別々の設備であり、熱負荷の大きさが異なる。従って、それらに冷凍サイクル側の冷熱供給能力、温熱供給能力の双方を釣り合わせることは難しく、いずれか一方については釣り合うように設定出来たとしても、もう一方は、釣り合わないことがある。
例えば、図17の(a)にて示すように、冷熱設備の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力を釣り合わすように設定できたとしても、温熱設備側の熱負荷が冷凍サイクルの温熱供給能力を下回るなどである。このようなケースでは、熱負荷と冷熱供給能力が釣り合う冷熱設備側では、設備の温度がほぼ目標温度になるものの、熱負荷に対して温熱供給能力が過剰となる温熱設備側では、設備が過剰に加温され目標温度を超えてしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、一台のヒートポンプ装置によって温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うことは可能であり、かつ温熱設備、冷熱設備の温度を目標温度に自動調整できるヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
本発明は、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、圧縮機と、前記圧縮機の出口側に連なり前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、この主凝縮器に対して直列的に接続された副凝縮器と、前記副凝縮器に対して並列的に設けられた第一バイパス配管と、前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、前記副凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能する主蒸発器と、この主蒸発器に対して直列的に接続され、かつ前記圧縮機の入口側に連なる副蒸発器と、前記副蒸発器に対して並列的に設けられた第二バイパス配管と、前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御する。
尚、この発明において圧縮機の概念には、これを複数の圧縮機から分割構成したものが含まれ、また膨張装置の概念には、これを複数の膨張装置から分割したものが含まれる。
次に、この発明の作用、効果について説明する。
この発明では、第一温度センサの検出する温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、それ以前(温熱流体の温度が第一目標温度を下回っているとき)に比べて副凝縮器側に流される冷媒の量を増加させるように第一切り換え弁が制御される。これにより、温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、副凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が増加し、その分、主凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が減少することとなる。そのため、放熱量が下がり、主凝縮器は放熱能力を抑えられた状態になるから、温熱流体の温度は自然に下がり、第一目標温度に近づく。このように、本発明では、温熱設備側の温熱流体の温度を、設定された第一目標温度に自動調整できる。
また、この本発明では、第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、それ以前(冷熱流体の温度が第二目標温度を下回っているとき)に比べて副蒸発器側に流される冷媒の量を増加させるように第二切り換え弁が制御される。これにより、冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、副蒸発器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が増加し、その分、主凝縮器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が減少することとなる。そのため、吸熱量が下がり、主蒸発器は吸熱能力を抑えられた状態になるから、冷熱流体の温度は自然に上がり、第二目標温度に近づく。このように、本発明では、冷熱設備側の冷熱流体の温度を、設定された第二目標温度に自動調整できる。
本発明は、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、圧縮機と、前記圧縮機の出口側に連なり、前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、この主凝縮器に対して並列的に接続された副凝縮器と、前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、前記主凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能し、かつ前記圧縮機の入口側に連なる主蒸発器と、この主蒸発器に対して並列的に接続された副蒸発器と、前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御する。
尚、この発明において圧縮機の概念には、これを複数の圧縮機から分割構成したものが含まれ、また膨張装置の概念には、これを複数の膨張装置から分割したものが含まれる。
次に、この発明の作用、効果について説明する。
この発明では、第一温度センサの検出する温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、それ以前(温熱流体の温度が第一目標温度を下回っているとき)に比べて副凝縮器側に流される冷媒の量を増加させるように第一切り換え弁が制御される。これにより、温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、副凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が増加し、その分、主凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が減少することとなる。そのため、放熱量が下がり、主凝縮器は放熱能力を抑えられた状態になるから、温熱流体の温度は自然に下がり、第一目標温度に近づく。このように、本発明では、温熱設備側の温熱流体の温度を、設定された第一目標温度に自動調整できる。
また、この本発明では、第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、それ以前(冷熱流体の温度が第二目標温度を下回っているとき)に比べて副蒸発器側に流される冷媒の量を増加させるように第二切り換え弁が制御される。これにより、冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、副蒸発器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が増加し、その分、主凝縮器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が減少することとなる。そのため、吸熱量が下がり、主蒸発器は吸熱能力を抑えられた状態になるから、冷熱流体の温度は自然に上がり、第二目標温度に近づく。このように、本発明では、冷熱設備側の冷熱流体の温度を、設定された第二目標温度に自動調整できる。
本発明は、温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、圧縮機と、前記圧縮機の出口側に連なり、前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、この主凝縮器に対して直列的に接続された副凝縮器と、前記副凝縮器に対して並列的に設けられた第一バイパス配管と、前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、前記副凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能し、かつ前記圧縮機の入口側に連なる主蒸発器と、この主蒸発器に対して並列的に接続された副蒸発器と、前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御する。
尚、この発明において圧縮機の概念には、これを複数の圧縮機から分割構成したものが含まれ、また膨張装置の概念には、これを複数の膨張装置から分割したものが含まれる。
次に、この発明の作用、効果について説明する。
この発明では、第一温度センサの検出する温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、それ以前(温熱流体の温度が第一目標温度を下回っているとき)に比べて副凝縮器側に流される冷媒の量を増加させるように第一切り換え弁が制御される。これにより、温熱流体の温度が第一目標温度を上回ると、副凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が増加し、その分、主凝縮器側での凝縮量(冷媒の凝縮量)が減少することとなる。そのため、放熱量が下がり、主凝縮器は放熱能力を抑えられた状態になるから、温熱流体の温度は自然に下がり、第一目標温度に近づく。このように、本発明では、温熱設備側の温熱流体の温度を、設定された第一目標温度に自動調整できる。
また、この本発明では、第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、それ以前(冷熱流体の温度が第二目標温度を下回っているとき)に比べて副蒸発器側に流される冷媒の量を増加させるように第二切り換え弁が制御される。これにより、冷熱流体の温度が第二目標温度を下回ると、副蒸発器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が増加し、その分、主凝縮器側での蒸発量(冷媒の蒸発量)が減少することとなる。そのため、吸熱量が下がり、主蒸発器は吸熱能力を抑えられた状態になるから、冷熱流体の温度は自然に上がり、第二目標温度に近づく。このように、本発明では、冷熱設備側の冷熱流体の温度を、設定された第二目標温度に自動調整できる。
これら発明の実施態様として以下の構成とすることが、好ましい。
・前記副凝縮器を、前記冷熱設備より排出される前記冷熱流体と前記冷媒とを熱交換させる熱交換器とし、前記副蒸発器を、前記温熱設備より排出される前記温熱流体と前記冷媒とを熱交換させる熱交換器とする。このようにしておけば、冷媒を大気との間にて熱交換するのに比べて、作動流体同士(冷媒と温熱流体、冷媒と冷熱流体)の温度差を大きくとれるから、単位体積量(作動流体の単位体積量)当たりの熱移動量が大きくなる。従って、作動流体が流通する流管の径を小さく出来、副凝縮器、副蒸発器を小型化できる。
本発明によれば、一台のヒートポンプ装置によって温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うことは可能であり、かつ温熱設備に温熱を供給する温熱流体の温度、冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体の温度を目標温度に自動調整できる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。
1.ヒートポンプ装置20の構成
図1には、本実施形態に適用されたヒートポンプ装置20の冷媒回路図が示されている。ヒートポンプ装置20は、圧縮機30と、主凝縮器41と、副凝縮器43と、膨張弁(本発明の「膨張装置」に相当)50と、主蒸発器61と、副蒸発器63と、を主体に構成されている。図1に示すように、主凝縮器41と副凝縮器43は直列的に接続されており、主凝縮器41の入口が圧縮機30の出口に連なり、副凝縮器43の出口が膨張弁50の入口に連なっている。そして、副凝縮器43には、これと並列的に第一バイパス配管47が設けられると共に、副凝縮器43と第一バイパス配管47の分岐点(主凝縮器41の出口側に連なる分岐点)には、第一の三方弁(本発明の「第一切り換え弁」に相当)49が設けられている。
第一の三方弁49は入口側を主凝縮器41の出口側に接続すると共に、二股状に分かれた各出口を第一バイパス配管47、副凝縮器43にそれぞれ接続している。この第一の三方弁49は電気制御式の開閉弁となっており、後述する制御装置150の出力する切換信号を受けて、第一バイパス配管47側に通じる弁、副凝縮器43側に通じる弁を選択的に開閉する構成となっている。
また、主蒸発器61と副蒸発器63は直列的に接続されており、主蒸発器61の入口が膨張弁50の出口に連なり、副蒸発器63の出口が圧縮機30の入口に連なっている。そして、副蒸発器63にはこれと並列的に第二バイパス配管67が設けられると共に、この副蒸発器63と第二バイパス配管67との分岐点(主蒸発器61の出口側に連なる分岐点)には、第二の三方弁(本発明の「第二切り換え弁」に相当)69が設けられている。
第二の三方弁69は入口側を主蒸発器61の出口側に接続すると共に、二股状に分かれた各出口を第二バイパス配管67、副蒸発器63にそれぞれ接続している。この第二の三方弁69は電気制御式の開閉弁となっており、後述する制御装置150の出力する切換信号を受けて、第二バイパス配管67側に通じる弁、副蒸発器63側に通じる弁を選択的に開閉する構成となっている。
主凝縮器41は、温熱設備100内を循環する温水(本発明の「温熱流体」に相当)を生成する高熱源としての機能を担っており、給水源に連なる第一伝熱管101と共に第一熱交換器80を構成している。第一伝熱管101の他端は第一熱交換器80の出口側(図1中の上側)より引き出されており、そこには温熱設備(例えば、水性塗装の焼き付け設備など)100から引き出された第一往水管103が接続されている。
また、温熱設備100からは上記した第一往水管103の他に、第一還水管105と第一排水管107が引き出されている。引き出された第一還水管105は第一伝熱管101に対して第一往水管103の逆側、すなわち第一熱交換器80の入口側(図1中の下側)に分岐接続されている。そして、温熱設備100内にはポンプPが設けられており、第一往水管103を通じて設備内に取り込まれる温水を設備内に循環させた後、第一還水管105を通じて第一伝熱管101に戻すようになっている。
第一排水管107は一定期間使用した温水(以下、排温水)を入れ換えのため、設備外に排水させるものである。この第一排水管107と副蒸発器63は第四熱交換器95を構成しており、第一排水管107を通じて設備外に排水される排温水と冷媒との間にて熱交換させる構成となっている。
主蒸発器61は冷熱設備110内を循環する冷水(本発明の「冷熱流体」に相当)を生成する低熱源としての機能を担っており、給水源に連なる第二伝熱管111と共に第二熱交換器90を構成している。第二伝熱管111の他端は第二熱交換器90の出口側(図1中の下側)より引き出されており、そこには冷熱設備110(例えば、水性塗装の乾燥設備など)から引き出された第二往水管113が接続されている。
また、冷熱設備110からは、上記した第二往水管113の他に第二還水管115と第二排水管117とが引き出されている。引き出された第二還水管115は、第二伝熱管111に対して第二往水管113の逆側、すなわち第二熱交換器90の入口側(図1中の上側)に分岐接続されている。そして、冷熱設備110内にはポンプPが設けられており、第二往水管113を通じて設備内に取り込まれる冷水を設備内に循環させた後、第二還水管115を通じて第二伝熱管111に戻すようになっている。
第二排水管117は一定期間使用した冷水(以下、排冷水)を入れ換えのため、設備外に排水させるものである。この第二排水管117と副凝縮器43は、第三熱交換器85を構成しており、第二排水管117を通じて設備外に排水される排冷水と冷媒との間にて熱交換させる構成となっている。
また、図1に示すように、温熱設備100の第一往水管103には第一温度センサ121が取り付けられると共に、冷熱設備110の第二往水管113には第二温度センサ125が取り付けられている。温度センサ121は第一往水管103内を流れる温水の温度を検出するものであり、また温度センサ125は第二往水管113内を流れる温水の温度を検出するものである。
これら各温度センサ121、125の出力ラインは、図1に示すように、制御装置(本発明の「第一制御手段」、「第二制御手段」に相当)150に連なっており、各温度センサ121、125から出力される検出信号は不図示のA/D変換回路を通じてディジタル信号に変換された後、制御装置150に取り込まれる構成となっている。
そして、本実施形態では、制御装置150のメモリ151に、第一往水管103内を流れる温水の目標温度である第一目標温度Taと、第二往水管113内を流れる冷水の目標温度である第二目標温度Tbが予め記憶されている。
制御装置150はヒートポンプ装置20を運転制御するものであり、圧縮機30を駆動させるインバータモータの回転数を制御することで冷媒の循環量をコントロールすると共に、各温度センサ121、125を通じて取り込まれる温度情報に基づいて冷媒の循環経路の切り換える制御を行う。
2.制御装置150による冷媒の循環経路切り換え制御
制御装置150は、ヒートポンプ装置20の運転中、第一温度センサ121によって検出される温水の温度T1を第一目標温度Taと比較する処理、及び第二温度センサ125によって検出される冷水の温度T2を第二目標温度Tbと比較する処理をそれぞれ一定期間(数十秒に一度程度)ごとに行う。
そして、制御装置150は、温水の温度T1が第一目標温度Ta以下であれば、第一バイパス配管47側に通じる弁を開け、副凝縮器43側に通じる弁を閉じさせる切換信号を第一の三方弁49に与え、主凝縮器41に対し第一バイパス配管47を接続させる(図2、パターン1)。
一方、温水の温度T1が第一目標温度Taより高ければ、弁の開閉が逆になる切換信号を第一の三方弁49に与えて、主凝縮器41に対し副凝縮器43を接続させる(図2、パターン2)。
また、制御装置150は、冷水の温度T2が第二目標温度Tb以上であれば、第二バイパス配管67側に通じる弁を開け、副蒸発器63側に通じる弁を閉じさせる切換信号を第二の三方弁69に与え、主蒸発器61に対し第二バイパス配管67を接続させる(図2、パターン3)。
一方、冷水の温度T2が第二目標温度Tbより低ければ、弁の開閉が逆になる切換信号を第二の三方弁69に与えて、図5に示すように、主蒸発器61に対し副蒸発器63を接続させる(図2、パターン4)。
3.動作説明
次に、上記の如く構成されたヒートポンプ装置20の運転動作について、図17の(a)に示すように冷熱設備110の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が釣り合う関係にあり、また、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰になる関係にある場合を例にとって説明を行う。
尚、運転開始時点において、第一往水管103内を通る水(温水)の温度T1は第一目標温度Taを下回っているものとし、第二往水管113内を通る水(冷水)の温度T2は第二目標温度Tbを上回っているものとし、また、第一の三方弁49は主凝縮器41の出口に対して第一バイパス配管49を接続させており(パターン1)、第二の三方弁69は主蒸発器61の出口に第二バイパス配管67を接続させているものとする(パターン3)。
さて、運転が開始され圧縮機30が駆動すると、冷媒は、図1に示すように圧縮機30、主凝縮器41、第一バイパス配管47、膨張弁50、主蒸発器61、第二バイパス配管67、圧縮機30を順に通って循環し、やがて定常状態になる。
冷媒が定常的に循環する状態になると、制御装置150にて、第一温度センサ121の検出する温水の温度T1と第一目標温度Taとを比較する処理、第二温度センサ125の検出する冷水の温度T2と第二目標温度Tbとを比較する処理が開始される。
この段階では、温水の温度T1は第一目標温度Taを下回る状態にあり、また冷水の温度T2は第二目標温度Tbを上回る状態にあるので、制御装置150による三方弁49、69の切り換え操作は行われず、図1に示す循環経路で冷媒は循環を続ける。
図1に示す経路で循環する冷媒は、図3の冷凍サイクルを繰り返す。すなわち、冷媒は圧縮機30にて圧縮されて高温高圧の蒸気冷媒となる。その後、蒸気冷媒は主凝縮器41に取り込まれ、そこで凝縮する。そして、蒸気冷媒が凝縮するときの放熱作用により温熱設備100側の第一伝熱管101を流れる水が暖められ、その温水は第一往水管103を通って温熱設備100に入り、設備内を循環する。これにより、温水を通じて温熱設備100内に温熱が取り込まれる結果、温熱設備100は次第に暖められてゆく。
また、主凝縮器41を出た液冷媒は膨張弁50にて減圧された後、主蒸発器61に取り込まれ、そこで蒸発する。そして、液冷媒が蒸発するときの吸熱作用により冷熱設備110側の第二伝熱管111を流れる水が冷却され、その冷水は第二往水管113を通って冷熱設備110に入り、設備内を循環する。これにより、冷水を通じて冷熱設備110内に冷熱が取り込まれる結果、冷熱設備110は次第に冷却されてゆく。
このように、冷媒が図3に示す冷凍サイクルを繰り返すことで、第一往水管103を流れる温水の温度T1は次第に上昇し、第一目標温度Taに近づいてゆく。また、第一往水管103を流れる冷水の温度T2は次第に下がり、第二目標温度Taに近づいてゆく。
やがて、第一往水管103を流れる温水の温度T1が第一目標温度Taに達する。この例では、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰になる関係にあるので、その後、温水の温度T1は第一目標温度Taを超える(T1>Ta)。すると、制御装置150により第一の三方弁49の切り換え操作が行われ、主凝縮器41の出口の接続先が第一バイパス配管47から副凝縮器43に切り換えられる(パターン2)。
これにより、図4にて示すように、圧縮機30を出た高温高圧の蒸気冷媒は、主凝縮器41と副凝縮器43の双方を通されることとなり、蒸気冷媒の凝縮が主凝縮器41と副凝縮器43にて分担して行われる状態となる。そのため、三方弁49を切り換える前の状態に比べて、主凝縮器41による放熱能力が抑えられる(副凝縮器43が分担する分だけ、放熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第一往水管103を流れる温水の、第一目標温度Taを超える温度上昇を抑えることが可能となり、第一往水管103を流れる温水の温度T1を第一目標温度Taに保つことが可能となる。
尚、主凝縮器41と副凝縮器43の双方を通される状態になると、蒸気冷媒の凝縮が主凝縮器41と副凝縮器43にて分担して行われるのは、主凝縮器41内の蒸気冷媒の一部が凝縮しないまま、副凝縮器43に引き込まれる(気圧差により引き込まれる)からである。
このように、本ヒートポンプ装置20は、温熱設備100に温熱を供給する温熱流体(温水)を生成する熱源として機能する主凝縮器41の放熱量を、冷媒の循環経路を切り換えることで調整できるようになっている。そのため、図17の(a)にて示すように、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルのそれ自体の温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰となる関係にあったとしても、温熱設備100側に温熱を供給する温熱流体である温水の温度を第一目標温度Taに保つことが可能となる。
尚、この例では、冷熱設備110の熱負荷と冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発器の総吸熱量)が釣り合う関係にあるので、第二往水管113を流れる温度T2は第二目標温度Tbより下がることはなく、第二目標温度Tbにほぼ一致すると、その状態で釣り合う。そのため、制御装置150による第二の三方弁69の切り換え操作は行われず、図1、図5に示すように、主蒸発器61の出口を第二バイパス配管67側に接続させる状態が維持されることとなり、第二往水管113を流れる温度T2は第二目標温度Tbにて安定する。
また、温熱設備100と冷熱設備110の組み合わせによっては、図17の(b)に示すように温熱設備100の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が釣り合う関係となり、冷熱設備110側の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が過剰になる関係になることもある。
このような場合、ヒートポンプ装置20を作動させると、上記と同様に運転当初は、図1に示す循環経路で冷媒が循環することとなり、主凝縮器41の放熱作用により第一往水管103を流れる温水は暖められ、また主蒸発器61の吸熱作用により第二往水管113を流れる冷水は冷却されてゆく。
やがて、第一往水管103を流れる温水の温度T1は第一目標温度Taに達し、その温度で安定する。これに対して、第二往水管113を流れる冷水の温度T2は第二目標温度Tbを下回る状態になる。すると、制御装置150により三方弁69の切り換え操作が行われ、図5にて示すように、主蒸発器61の出口の接続先が第二バイパス配管67から副蒸発器63に切り換えられる(パターン4)。
これにより、膨張弁50を出た液冷媒は、主蒸発器61と副蒸発器63の双方を通されることとなり、液冷媒の蒸発が主蒸発器61と副蒸発器63にて分担して行われる状態となる。そのため、第二の三方弁69を切り換える前の状態に比べて、主蒸発器61による吸熱能力が抑えられる(副蒸発器63が分担する分だけ、吸熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第二往水管113を流れる冷水の、第二目標温度Tbを下回る温度低下(過剰冷却)を抑えることが可能となり、第二往水管113を流れる冷水の温度T2を第二目標温度Tbに保つことが可能となる。
このように、本ヒートポンプ装置20は、冷熱設備110に冷熱を供給する冷熱流体(冷水)を生成する熱源として機能する主蒸発器61における放熱量を、冷媒の循環経路を切り換えることで調整できるようになっている。そのため、図17の(b)にて示すように、冷熱設備110側の熱負荷に対して冷凍サイクルのそれ自体の冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が過剰となる関係にあったとしても、冷熱設備110側に冷熱を供給する冷熱流体である冷水の温度を第二目標温度Taに保つことが可能となる。
4.効果
本実施形態のヒートポンプ装置20は、一台の装置で温熱設備100に対する温熱の供給と冷熱設備110に対する冷熱の供給を同時に行いつつも、温熱設備100に温熱を供給する温熱流体である温水の温度T1を第一目標温度Taに自動調整でき、また冷熱設備110に冷熱を供給する冷熱流体である冷水の温度T2についても第二目標温度Tbに自動調整できる。
また、この実施形態では、副凝縮器43内を流通する冷媒は、冷熱設備110外へ排水される排冷水との間にて熱交換され、副蒸発器63内を流通する冷媒は、温熱設備100外へ排水される排温水との間にて熱交換される。従って、冷媒を大気との間にて熱交換させる場合と比較して、作動流体(冷媒と排冷水、冷媒と排温水)同士の温度差を大きくとれるから、単位体積量(作動流体の単位体積量)当たりの熱移動量が大きくなる。従って、作動流体を流通させる流管の径を小さくでき、副凝縮器43、副蒸発器63、引いてはヒートポンプ装置20を小型化できる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図6、図7によって説明する。
実施形態1では、冷媒の循環経路を切り換えるのに、第一の三方弁49と第二の三方弁69を使用した。これに対して、実施形態2のものは、第一の三方弁49に替えて第一開閉弁169を使用し、第二の三方弁69に替えて第二開閉弁179を使用している。
図6に示すように、第一開閉弁169は副凝縮器43の入り口に設けられ、第二開閉弁179は副蒸発器63の入り口に設けられている。これら両開閉弁169、179はいずれも電気制御式の開閉弁となっており、制御装置150の出力する切換信号を受けて開閉する。
このようにした場合も、第一開閉弁169の開閉状態を切り換えることにより、主凝縮器41における放熱量を調整できる。すなわち、第一開閉弁169を閉じておけば、循環する冷媒は、主凝縮器41にて全て凝縮することとなる。これに対して、第一開閉弁169を開けると、循環する冷媒の一部は副凝縮器43にも流れることとなり、冷媒の凝縮が、主凝縮器41と副凝縮器43とで分担して行われる状態になる。以上のことから、第一開閉弁169が閉じられた状態に比べ、第一開閉弁169が開けられた状態では、主凝縮器41における放熱量が抑えられた状態になる。
従って、図7にて示すように温水の温度T1が第一目標温度Ta以下であることを条件に、制御装置150によって第一開閉弁169を閉じてやり、温水の温度T1が第一目標温度Taを上回ることを条件に、第一開閉弁169を開けてやれば、実施形態1と同様に、第一往水管103を流れる温水の、第一目標温度Taを超える温度上昇を抑えることが可能となり、第一往水管103を流れる温水の温度T1が第一目標温度Taになるように自動的に調整できる。
また、第二開閉弁179の開閉状態を切り換えることにより、主蒸発器61における吸熱量を調整できる。すなわち、第二開閉弁179を閉じておけば、循環する冷媒は、主蒸発器61にて全て蒸発することとなる。これに対して、第二開閉弁179を開けると、循環する冷媒の一部は副蒸発器63にも流れることとなり、冷媒の蒸発が主蒸発器61と副蒸発器63とで分担して行われる状態になる。以上のことから、第二開閉弁179が閉じられた状態に比べ、第二開閉弁179が開けられた状態では、主蒸発器61における吸熱量が抑えられた状態になる。
従って、図7にて示すように冷水の温度T2が第二目標温度Tb以上であることを条件に、制御装置150によって第二開閉弁169を閉じてやり、冷水の温度T2が第二目標温度Tbを下回ることを条件に、第二開閉弁179を開けてやれば、実施形態1と同様に、第二往水管113を流れる冷水の、第二目標温度Tbを下回る温度低下を抑えることが可能となり、第一往水管113を流れる冷水の温度T2が第二目標温度Tbになるように自動的に調整できる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図8ないし図11によって説明する。
1.ヒートポンプ装置200の構成
実施形態3のヒートポンプ装置200の冷媒回路図は図8にて示す通りであり圧縮機30、主凝縮器41、膨張弁50、主蒸発器61が順に配管接続されている。
また、主凝縮器41に対して副凝縮器43が並列的接続されている。そして、主凝縮器41と副凝縮器43の両分岐点のうち圧縮機30の出口側に連なる側の分岐点に、第一の三方弁49が設けられている。この第一の三方弁49は電気制御式の開閉弁となっており、制御装置150の出力する切換信号を受けて主凝縮器41側に通じる弁、副凝縮器43側に通じる弁を選択的に開閉する構成となっている。
また、主蒸発器61に対して副蒸発器63が並列的に接続されている。そして、主蒸発器61と副蒸発器63の両分岐点のうち膨張弁50の出口側に連なる側の分岐点に、第二の三方弁69が設けられている。この第二の三方弁69は電気制御式の開閉弁となっており、制御装置150の出力する切換信号を受けて主蒸発器61側に通じる弁、副蒸発器63側に通じる弁を選択的に開閉する構成となっている。
それ以外の構成については、実施形態1の同じ構成となっている。簡単に説明すると、主凝縮器41は給水源に連なる第一伝熱管101と共に第一熱交換器80を構成しており、温熱設備100内を循環する温水(本発明の「温熱流体」に相当)を生成する高熱源としての機能を担っている。また、主蒸発器は給水源に連なる第二伝熱管111と共に第二熱交換器90を構成しており、冷熱設備110内を循環する冷水(本発明の「冷熱流体」に相当)を生成する低熱源としての機能を担っている。
そして、温熱設備100の第一往水管103と冷熱設備110の第二往水管113にはそれぞれ管内を流れる温水、冷水の温度を検出するため第一温度センサ、第二温度センサ125が取り付けられており、それら温度センサ121、125から出力される検出信号が不図示のA/D変換回路を通じてディジタル信号に変換された後、制御装置150に取り込まれる構成となっている。
そして、本実施形態も実施形態1と同様に、制御装置150のメモリ151に第一往水管103を流れる温水の目標温度である第一目標温度Taと第二往水管113を流れる冷水の目標温度である第二目標温度Tbが予め記憶されている。
そして制御装置150が、各温度センサ121、125を通じて取り込まれる温度情報に基づいて冷媒の循環経路の切り換え処理を行う。
2.制御装置150による冷媒循環経路切り換え処理(自動温度調整機能)
制御装置150は第一温度センサ121によって検出される温水の温度T1を第一目標温度Taと比較する処理、及び第二温度センサ125によって検出される冷水の温度T2を第二目標温度Tbと比較する処理をそれぞれ一定期間(数十秒に一度程度)ごとに行うようになっている。
そして、温水の温度T1が第一目標温度Ta以下であれば、主凝縮器41側に通じる弁を開け、副凝縮器43側に通じる弁を閉じさせる切換信号を第一の三方弁49に与え、圧縮機30の出口に主凝縮器41を接続させる(図11、パターン1)。
一方、温水の温度T1が第一目標温度Taより高ければ、切換信号を第一の三方弁49に間欠的に与えて、圧縮機30の出口の接続先を主凝縮器41と副凝縮器43とに間欠的に切り換える(図11、パターン2)。
また、制御装置150は冷水の温度T2が第二目標温度Tb以上であれば、主蒸発器に通じる弁を開け、副蒸発器63側に通じる弁を閉じさせる切換信号を第二切り換え弁に与え、膨張弁の出口に主蒸発器61を接続させる(図11、パターン3)。
一方、冷水の温度T2が第二目標温度Tbより低ければ、切換信号を第二の三方弁69に間欠的に与えて、膨張弁50の出口の接続先を主蒸発器61と副蒸発器63とに間欠的に切り換える(図11、パターン4)。
3.動作説明
次に、上記の如く構成されたヒートポンプ装置200の運転動作について、図17の(a)に示すように冷熱設備110の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が釣り合う関係にあり、また、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰になる関係にある場合を例にとって説明を行う。また、運転開始時点において、第一の三方弁49は圧縮機30の出口に主凝縮器41を接続させた状態(パターン1)にあり、第二の三方弁69は膨張弁50の出口に主蒸発器61を接続させた状態(パターン3)にあるものとする。
さて、運転が開始され圧縮機30が駆動すると、冷媒は、図8にて実線で示すように圧縮機30、主凝縮器41、膨張弁50、主蒸発器61、圧縮機30を順に通って循環し、やがて定常状態になる。
冷媒が定常的に循環する状態になると、制御装置150にて、温度センサ121の検出する温水の温度T1と第一目標温度Taとを比較する処理、温度センサ125の検出する冷水の温度T2と第二目標温度Tbとを比較する処理が開始される。
この段階では、温水の温度T1は第一目標温度Taを下回る状態にあり、また冷水の温度T2は第二目標温度Tbを上回る状態にあるので、制御装置150による三方弁49、69の切り換え操作は行われず、図8に示す循環経路で冷媒は循環を続ける。
図8に示す経路で循環する冷媒は圧縮機30にて圧縮されて高温高圧の蒸気冷媒となる。その後、主凝縮器41内に取り込まれ、そこで凝縮する。そして、蒸気冷媒が凝縮するときの放熱作用により温熱設備100側の第一伝熱管101を流れる水が暖められ、その温水は第一往水管103を通って温熱設備100に入り、設備内を循環する。これにより、温水を通じて温熱設備100内に温熱が取り込まれる結果、温熱設備100は次第に暖められてゆく。
また、主凝縮器41を出た液冷媒は膨張弁50にて減圧された後、主蒸発器61に取り込まれ、そこで蒸発する。そして、液冷媒が蒸発するときの吸熱作用により冷熱設備110側の第二伝熱管111を流れる水が冷却され、その冷水は第二往水管113を通って冷熱設備110に入り、設備内を循環する。これにより、冷水を通じて冷熱設備110内に冷熱が取り込まれる結果、冷熱設備110は次第に冷却されてゆく。
このように、冷媒が図8に示す経路で循環を繰り返すことで、第一往水管103を流れる温水の温度T1は次第に上昇し、第一目標温度Taに近づいてゆく。また、第一往水管103を流れる冷水の温度T2は次第に下がり、第二目標温度Tbに近づいてゆく。
やがて、第一往水管103を流れる温水の温度T1が第一目標温度Taに達する。この例では、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰になる関係にあるので、その後、温水の温度T1は第一目標温度Taを超える(T1>Ta)。すると、制御装置150により第一の三方弁49の切り換え操作が行われる結果、圧縮機30の出口に主凝縮器41と副凝縮器43が交互に接続される(パターン2)。
これにより、図9にて示すように圧縮機30を出た高温高圧の蒸気冷媒は、一定時間単位で見ると、主凝縮器41と副凝縮器43に分岐して流れることとなり、蒸気冷媒の凝縮が主凝縮器41と副凝縮器43にて分担して行われる状態となる。そのため、三方弁49の切り換え操作が行われる前の状態に比べて、主凝縮器41による放熱能力が抑えられる(副凝縮器43が分担する分だけ、放熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第一往水管103を流れる温水の、第一目標温度Taを超える温度上昇を抑えることが可能となり、第一往水管103を流れる温水の温度T1を第一目標温度Taに保つことが可能となる。
このように、本ヒートポンプ装置20は、温熱設備100に温熱を供給する温熱流体(温水)を生成する熱源として機能する主凝縮器41の放熱量を、冷媒の循環経路を切り換えることで調整できるようになっている。そのため、図17の(a)にて示すように、温熱設備100側の熱負荷に対して冷凍サイクルのそれ自体の温熱供給能力(凝縮による放熱量)が過剰となる関係にあったとしても、温熱設備100側に温熱を供給する温熱流体である温水の温度を第一目標温度Taに保つことが可能となる。
尚、この例では、冷熱設備110の熱負荷と冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発器の総吸熱量)が釣り合う関係にあるので、第二往水管113を流れる温度T2は第二目標温度Tbより下がることはなく、第二目標温度Tbにほぼ一致すると、その状態で釣り合う。そのため、制御装置150による第二の三方弁69の切り換え操作は行われず、図1、図5に示すように、主蒸発器61の出口を第二バイパス配管67側に接続させる状態が維持されることとなり、第二往水管113を流れる温度T2は第二目標温度Tbにて安定する。
また、温熱設備100と冷熱設備110の組み合わせによっては、図17の(b)に示すように温熱設備100の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力(凝縮による放熱量)が釣り合う関係となり、冷熱設備110側の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が過剰になる関係になることもある。
このような場合、ヒートポンプ装置20を作動させると、上記と同様に運転当初は、図8に示す循環経路で冷媒が循環することとなり、主凝縮器41の放熱作用により第一往水管103を流れる温水は暖められ、また主蒸発器61の吸熱作用により第二往水管113を流れる冷水は冷却されてゆく。
やがて、第一往水管103を流れる温水の温度T1は第一目標温度Taに達し、その温度で安定する。これに対して、第二往水管113を流れる冷水の温度T2は第二目標温度Tbを下回る状態になる。すると、制御装置150により第二の三方弁69の切り換え操作が行われる結果、膨張弁50の出口に主蒸発器61と副蒸発器63が交互に接続される(パターン4)。
これにより、図10にて示すように膨張弁50を出た液冷媒は、一定時間単位で見ると、主蒸発器61と副蒸発器63に分岐して流れることとなり、液冷媒の蒸発が主蒸発器61と副蒸発器63にて分担して行われる状態となる。そのため、三方弁69の切り換え操作が行われる前の状態に比べて、主蒸発器61による吸熱能力が抑えられる(副蒸発器63が分担する分だけ、吸熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第二往水管113を流れる冷水の、第二目標温度Tbを下回る温度低下(過剰冷却)を抑えることが可能となり、第二往水管113を流れる冷水の温度T2を第二目標温度Tbに保つことが可能となる。
このように、本ヒートポンプ装置200は、冷熱設備110に冷熱を供給する冷熱流体(冷水)を生成する熱源として機能する主蒸発器61における放熱量を、冷媒の循環経路を切り換えることで調整できるようになっている。そのため、図17の(b)にて示すように、冷熱設備110側の熱負荷に対して冷凍サイクルのそれ自体の冷熱供給能力(蒸発による吸熱量)が過剰となる関係にあったとしても、冷熱設備110側に冷熱を供給する冷熱流体である冷水の温度を第二目標温度Taに保つことが可能となる。
以上説明したように、ヒートポンプ装置200は、一台の装置で温熱設備100に対する温熱の供給と冷熱設備110に対する冷熱の供給を同時に行いつつも、温熱設備100に温熱を供給する温熱流体である温水の温度T1を第一目標温度Taに自動調整でき、また冷熱設備110に冷熱を供給する冷熱流体である冷水の温度T2についても第二目標温度Tbに自動調整できる。
また、この実施形態も実施形態1の場合と同様に、副凝縮器43内を流通する冷媒は、冷熱設備110外へ排水される排冷水との間にて熱交換され、副蒸発器63内を流通する冷媒は、温熱設備100外へ排水される排温水との間にて熱交換される。従って、冷媒を大気との間にて熱交換させる場合と比較して、作動流体(冷媒と排冷水、冷媒と排温水)同士の温度差を大きくとれるから、単位体積量(作動流体の単位体積量)当たりの熱移動量が大きくなる。従って、作動流体を流通させる流管の径を小さくでき、副凝縮器43、副蒸発器63、引いてはヒートポンプ装置200を小型化できる。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図12、図13によって説明する。
実施形態1では、主凝縮器41と副凝縮器43の組、主蒸発器61と副蒸発器63の組をそれぞれ直列接続したものを示し、実施形態3では、主凝縮器41と副凝縮器43の組、主蒸発器61と副蒸発器63の組をそれぞれ並列接続したものを示した。実施形態4は、これらを組み合わせた冷媒回路となっている。
具体的には、主凝縮器41と副凝縮器43の組については直列接続されている。そして、副凝縮器43には、これと並列的に第一バイパス配管47が設けられると共に、副凝縮器43と第一バイパス配管47の分岐点(主凝縮器41の出口側に連なる分岐点)には、第一の三方弁(本発明の「第一切り換え弁」に相当)49が設けられている(図12参照)。
また、主蒸発器61と副蒸発器63の組については並列接続されている。そして、主蒸発器61と副蒸発器43の両分岐点のうち膨張弁50の出口側に連なる側の分岐点に、第二の三方弁69が設けられている。
冷媒回路以外の構成は実施形態1、実施形態3と実質的に変わるところがなく、温熱設備100に温熱を供給する温水の温度T1が第一目標温度Taを上回ることを条件に、制御装置150により第一の三方弁49の切り換え操作が行われ、主凝縮器41の出口の接続先が第一バイパス配管47から副凝縮器43に切り換えられる。
これにより、圧縮機30を出た高温高圧の蒸気冷媒は、主凝縮器41と副凝縮器43の双方を通されることとなり、蒸気冷媒の凝縮が主凝縮器41と副凝縮器43にて分担して行われる状態となる。そのため、三方弁49を切り換える前の状態に比べて、主凝縮器41による放熱能力が抑えられる(副凝縮器43が分担する分だけ、放熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第一往水管103を流れる温水の、第一目標温度Taを超える温度上昇を抑えることが可能となり、第一往水管103を流れる温水の温度T1を第一目標温度Taに保つことが可能となる。
また、冷熱設備100に冷熱を供給する冷水の温度T2が第二目標温度Tbを下回ることを条件に、制御装置150により第二の三方弁49の切り換え操作が行われる結果、膨張弁50の出口に主蒸発器61と副蒸発器63が交互に接続される(パターン4)。
これにより、膨張弁50を出た液冷媒は一定時間単位で見ると、主蒸発器61と副蒸発器63に分岐して流れることとなり、液冷媒の蒸発が主蒸発器61と副蒸発器63にて分担して行われる状態となる。そのため、三方弁69の切り換え操作が行われる前の状態に比べて、主蒸発器61による吸熱能力が抑えられる(副蒸発器63が分担する分だけ、吸熱量が下がる)こととなる。
以上のことから、第二往水管113を流れる冷水の、第二目標温度Tbを下回る温度低下(過剰冷却)を抑えることが可能となり、第二往水管113を流れる冷水の温度T2を第二目標温度Tbに保つことが可能となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1〜3では、いずれも冷媒回路の構成として、単一の冷凍サイクルを構成するものを例示したが、本発明は単一冷凍サイクルのヒートポンプ装置に限定されるものではなく、例えば、冷媒回路を直列的(いわゆるカスケード接続)に並べて多元式の冷凍サイクルを構成するものに対しても適用できる。
(2)実施形態1ないし実施形態4では、いずれも、温熱設備100に温熱を供給する温熱流体に温水を使用した例を示し、冷熱設備110に冷熱を供給する冷熱流体に冷水を使用した例を示した。温熱設備100の温熱流体、冷熱設備110の冷熱流体は熱を運ぶことが可能な流体であれば、適用可能であり、例えば、温水を温風に置き換え、冷水を冷風に置き換えることが可能であり、更には、これらを組み合わせて使用することも可能である。尚、ここで言う、組み合わせて使用するとは温熱流体に温水を用いる一方、冷熱流体に冷風を使用すること、又は温熱流体に温風を用いる一方、冷熱流体に冷水を使用することである。
(3)実施形態1ないし実施形態4では、温熱設備100を循環する温水の温度を検出する第一温度センサ121の設置場所として、第一往水管103に取り付けた例を示した。また、冷熱設備110を循環する冷水の温度を検出する第二温度センサ125の設置場所として、第二往水管113に取り付けた例を示した。これらセンサ121、125は、温熱設備100を循環する温水の温度、冷熱設備110を循環する冷水の温度を検出できればよく、その設置場所は、実施形態1〜実施形態4の例に限定されない。
例えば、図13にて示すように、第一温度センサ121を温熱設備内に設置して温水の温度を検出し、また、第二温度センサ125を冷熱設備内に設置して冷水の温度を検出してもよい。この他にも、例えば、図14にて示すように、第一温度センサ121を温熱設備100に設けられた第一還水管105に設置して温水の温度を検出し、また、第二温度センサ125を冷熱設備110に設けられた第二還水管115に設置して冷水の温度を検出してもよい。
(4)実施形態1ないし実施形態4ではいずれも、運転当初において副凝縮器43、及び副蒸発器63に冷媒を全く流さない例を示した。本発明は、温水の温度T1が第一目標温度Taを上回るとき、又は冷水の温度T2が第二目標温度Tbを下回るときに、主凝縮器41における放熱量、主蒸発器61における吸熱量を減ずることが出来ればよく、運転当初から副凝縮器43、及び副蒸発器63に冷媒の一部を流しておき、上記のような条件になったときに副凝縮器43、及び副蒸発器63に流す冷媒の量を多くするように制御してもよい。例えば、実施形態2の冷媒回路の構成であれば、第一開閉弁169、第二開閉弁179を運転当初から間欠的に開閉させておき、温水の温度T1が第一目標温度Taを上回ることを条件に、その後、副凝縮器43側の入り口を開放する時間を長くするように第一開閉弁169を開閉制御し、冷水の温度T2が第二目標温度Tbを下回ることを条件に、その後、副蒸発器63側の入り口を開放する時間を長くするように第二開閉弁179を開閉制御してやればよい。
実施形態1に適用されたヒートポンプ装置の冷媒回路図 三方弁の切り換えのパターンをまとめた図表 冷凍サイクルのP−h線図(圧力−比エンタルピー線図) 温熱設備側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力が過剰になった場合の、冷媒の循環経路を示す図 冷熱設備側の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力が過剰になった場合の、冷媒の循環経路を示す図 実施形態2に適用されたヒートポンプ装置の冷媒回路図 開閉弁の切り換えのパターンをまとめた図表 実施形態3に適用されたヒートポンプ装置の冷媒回路図 温熱設備側の熱負荷に対して冷凍サイクルの温熱供給能力が過剰になった場合の、冷媒の循環経路を示す図 冷熱設備側の熱負荷に対して冷凍サイクルの冷熱供給能力が過剰になった場合の、冷媒の循環経路を示す図 三方弁の切り換えのパターンをまとめた図表 実施形態4に適用されたヒートポンプ装置の冷媒回路図 三方弁、開閉弁の切り換えパターンをまとめた図表 変形例を示す図 変形例を示す図 冷凍サイクルのP−h線図 (a)冷凍サイクルのP−h線図(温熱設備の熱負荷に対して温熱供給能力が過剰の場合) (b)冷凍サイクルのP−h線図(冷熱設備の熱負荷に対して冷熱供給能力が過剰の場合)
20…ヒートポンプ装置
30…圧縮機
41…主凝縮器
43…副凝縮器
47…第一バイパス配管
49…第一の三方弁(本発明の「第一切り換え弁」に相当)
50…膨張弁(本発明の「膨張装置」に相当)
61…主蒸発器
63…副蒸発器
67…第二バイパス配管
69…第二の三方弁(本発明の「第二切り換え弁」に相当)
121…第一温度センサ
125…第二温度センサ
150…制御装置(本発明の「第一制御手段、第二制御手段」に相当)
151…メモリ(本発明の「記憶部」に相当)

Claims (6)

  1. 温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、
    圧縮機と、
    前記圧縮機の出口側に連なり前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、
    この主凝縮器に対して直列的に接続された副凝縮器と、
    前記副凝縮器に対して並列的に設けられた第一バイパス配管と、
    前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、
    前記副凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、
    前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能する主蒸発器と、
    この主蒸発器に対して直列的に接続され、かつ前記圧縮機の入口側に連なる副蒸発器と、
    前記副蒸発器に対して並列的に設けられた第二バイパス配管と、
    前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、
    前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、
    前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、
    前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、
    前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、
    前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、
    前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、
    前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御するヒートポンプ装置。
  2. 前記第一切り換え弁は、前記副凝縮器と前記第一バイパス配管の両分岐点のうち前記主凝縮器の出口側に連なる側の分岐点に設けられ、前記主凝縮器の接続先を前記副凝縮器、又は前記第一バイパス配管に選択的に切り換える第一の三方弁であり、
    前記第二切り換え弁は、前記副蒸発器と前記第二バイパス配管の両分岐点のうち前記主蒸発器の出口側に連なる側の分岐点に設けられ、前記主蒸発器の接続先を前記副蒸発器、又は前記第二バイパス配管に選択的に切り換える第二の三方弁であることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、
    圧縮機と、
    前記圧縮機の出口側に連なり、前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、
    この主凝縮器に対して並列的に接続された副凝縮器と、
    前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、
    前記主凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、
    前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能し、かつ前記圧縮機の入口側に連なる主蒸発器と、
    この主蒸発器に対して並列的に接続された副蒸発器と、
    前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、
    前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、
    前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、
    前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、
    前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、
    前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、
    前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、
    前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御するヒートポンプ装置。
  4. 請求項3に記載のヒートポンプ装置であって、
    前記第一切り換え弁は、前記主凝縮器と前記副凝縮器の両分岐点のうち前記圧縮機の出口側に連なる側の分岐点に設けられ、前記圧縮機の接続先を前記主凝縮器、又は前記副凝縮器に選択的に切り換える第一の三方弁であり、
    前記第二切り換え弁は、前記主蒸発器と前記副蒸発器の両分岐点のうち前記膨張装置の出口側に連なる側の分岐点に設けられ、前記膨張装置の接続先を前記主蒸発器、又は前記副蒸発器に選択的に切り換える第二の三方弁であるヒートポンプ装置。
  5. 温熱設備に対する温熱の供給と冷熱設備に対する冷熱の供給を同時に行うヒートポンプ装置であって、
    圧縮機と、
    前記圧縮機の出口側に連なり、前記温熱設備に温熱を供給する温熱流体を生成する高熱源として機能する主凝縮器と、
    この主凝縮器に対して直列的に接続された副凝縮器と、
    前記副凝縮器に対して並列的に設けられた第一バイパス配管と、
    前記副凝縮器の入り口側に設けられ、当該副凝縮器の入り口を開閉する第一切り換え弁と、
    前記副凝縮器の出口側に連なる膨張装置と、
    前記膨張装置の出口側に連なり、前記冷熱設備に冷熱を供給する冷熱流体を生成する低熱源として機能し、かつ前記圧縮機の入口側に連なる主蒸発器と、
    この主蒸発器に対して並列的に接続された副蒸発器と、
    前記副蒸発器の入り口側に設けられ、当該蒸発器の入り口を開閉する第二切り換え弁と、
    前記温熱流体の温度を検出する第一温度センサと、
    前記第一切り換え弁を開閉制御する第一制御手段と、
    前記冷熱流体の温度を検出する第二温度センサと、
    前記第二切り換え弁を開閉制御する第二制御手段と、
    前記温熱流体の目標温度である第一目標温度と前記冷熱流体の目標温度である第二目標温度と、を記憶した記憶部と、を備えてなると共に、
    前記第一制御手段は、前記第一温度センサの検出する温熱流体の温度が前記第一目標温度を上回ることを条件として、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を閉じる閉状態にあれば、入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第一切り換え弁がそれ以前に前記副凝縮器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御し、
    前記第二制御手段は、前記第二温度センサの検出する冷熱流体の温度が前記第二目標温度を下回ることを条件として、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を閉じる閉状態にあれば入り口を開放する開状態又は間欠的に開閉する状態に切り換え、前記第二切り換え弁がそれ以前に前記副蒸発器の入り口を間欠的に開閉する状態にあれば、入り口を開放する時間を長く制御するヒートポンプ装置。
  6. 請求項1ないし請求項5に記載のヒートポンプ装置であって、
    前記副凝縮器は、前記冷熱設備より排出される前記冷熱流体と前記冷媒とを熱交換させる熱交換器であり、
    前記副蒸発器は、前記温熱設備より排出される前記温熱流体と前記冷媒とを熱交換させる熱交換器であるヒートポンプ装置。
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