JP5369481B2 - 車両用化学蓄熱システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の走行に伴い生じる熱を有効利用するための車両用化学蓄熱システムに関する。
化学蓄熱材を充填した化学蓄熱反応器と、水を貯留した蒸発凝縮部とをパイプ及びバルブを介して連通させたケミカルヒートポンプコンテナが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−25853号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、放熱の際に化学蓄熱反応器と蒸発凝縮部との圧力差によって該蒸発凝縮部内の水を蒸発させ、これにより生じた水蒸気を化学蓄熱反応器での水和反応に供する構成であるため、特に低温環境下での放熱の際に化学蓄熱反応器に供給する水蒸気圧力(量)が不足することが懸念される。
本発明は、上記事実を考慮して、低温環境下で蒸発部から反応器へ十分に水蒸気を供給することができる車両用化学蓄熱システムを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、前記反応器から前記脱水反応に伴って放出された水蒸気を凝縮させる凝縮部と、エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、内部を流れる空気と前記反応器の化学蓄熱材との熱交換可能な第1熱交換部と、内部を流れる空気と加熱対象との熱交換可能な第2熱交換部とを有し、かつ前記第2熱交換部を通過した空気を前記エバポレータの空気流路に導くように構成された加熱空気流通構造と、を備えている。
請求項1、3、4記載の車両用化学蓄熱システムでは、反応器の化学蓄熱材は、車両の熱源から熱供給を受けることで、脱水反応を生じつつ蓄熱する。この脱水反応に伴って生じる水蒸気は、凝縮部にて凝縮される。化学蓄熱材に蓄熱した熱を放出する際には、車両用空調装置のコンプレッサを作動させ、エアコンサイクルを実行させる。すると、エバポレータにおいて空気(例えば大気)から熱が汲み上げられ、エアコンサイクル(圧縮・膨張式ヒートポンプ)の原理により冷媒が昇温される。そして、蒸発部において、上記の如く昇温された冷媒と水との熱交換によって該水が蒸発され、発生した水蒸気が反応器内(化学蓄熱材)に供給される。これにより、化学蓄熱材の水和反応が生じ、該化学蓄熱材に蓄えられていた熱が放出される。
ここで、本車両用化学蓄熱システムは、車両用空調装置をヒートポンプとして利用して蒸発部での蒸発潜熱を確保する構成であるため、例えば環境温度で水を蒸発させる構成と比較して、蒸発部から反応部に供給される水蒸気圧(量)を増大させることができる。
このように、請求項1記載の車両用化学蓄熱システムでは、低温環境下で蒸発部から反応器へ十分に水蒸気を供給することができる。しかも、車両用化学蓄熱システムに専用のヒートポンプを備えることなく、低温環境下で蒸発部から反応器へ十分に水蒸気を供給することができる。
請求項記載の車両用化学蓄熱システムでは、反応器の化学蓄熱材が発熱すると、この熱は第1熱交換部において加熱空気流通構造内を流れる空気に伝達され、第2熱交換部において加熱対象の加熱に供される。さらに、加熱対象の加熱後の空気は、エバポレータの空気流路に供給される。この空気は、加熱対象の昇温に伴い高温になるので、エバポレータの加熱に寄与する。これにより、低温環境下でエバポレータにより熱を汲み上げることに伴う該エバポレータの着霜が抑制又は防止される。
請求項記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記加熱空気流通構造は、前記エバポレータの空気流路を通過した空気を前記第1熱交換部に導くように構成されている。
請求項記載の車両用化学蓄熱システムでは、加熱対象を加熱するための空気が第1熱交換部(反応器)、第2熱交換部(加熱対象)、エバポレータの順に循環されるので、エバポレータの着霜抑制と、化学蓄熱材から放熱した熱の有効利用とが図られる。
請求項3記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、前記反応器から前記脱水反応に伴って放出された水蒸気を凝縮させる凝縮部と、エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、前記化学蓄熱材に放熱させる際に、要求される放熱量を検知し、検知した放熱量だけ放熱させるための水蒸気が前記蒸発から前記反応器に供給されるように前記冷媒の流量を求め、前記コンプレッサを制御する制御装置と、を備えている。
請求項4記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、前記車両用空調装置に設けられ、前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして冷媒を循環させ得る冷媒バイパス構造と、前記冷媒バイパス構造によって前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環される冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって、前記反応器から前記脱水反応に伴って放出されて流入した水蒸気を凝縮させる凝縮部と、を備えている。
請求項5記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記車両用空調装置に設けられ、前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして冷媒を循環させ得る冷媒バイパス構造をさらに備え、前記凝縮部は、前記冷媒バイパス構造によって前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環される冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって、前記反応器から流入した水蒸気を凝縮させるように構成されている。
請求項4、請求項5記載の車両用化学蓄熱システムでは、反応器の化学蓄熱材への蓄熱すなわち脱水反応に伴って生じる水蒸気は凝縮部に導かれ、該凝縮部で水蒸気と冷媒との熱交換によって該水蒸気が凝縮される。この際、冷媒バイパス構造によって冷媒がエバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスすることで、該冷媒は凝縮とコンデンサとの間で循環される。これにより、凝縮で冷媒に付与された凝縮熱がコンデンサにおいて放熱され、脱水反応が維持される。
このように、本車両用化学蓄熱システムは、車両用空調装置のコンデンサを放熱器として利用して凝縮部での凝縮熱を放熱する構成であるため、該車両用化学蓄熱システムに専用の放熱系(冷媒循環系)を設けることなく、脱水反応すなわち蓄熱状態を維持することができる。
請求項6記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項4又は請求項5記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記冷媒バイパス構造は、前記コンデンサの上流側と下流側とを連通するバイパス流路と、該バイパス流路に設けられたポンプと、前記冷媒が前記バイパス流路を流れないノーマル状態と前記冷媒が前記バイパス流路を選択的に流れるバイパス状態とを切り替え得る流路切替装置とを含んで構成されている。
請求項6記載の車両用化学蓄熱システムでは、車両用空調装置にバイパス流路、ポンプ、流路切替装置を設ける簡単な構成で、通常のエアコンサイクルと、蓄熱時にコンデンサと凝縮部とに冷媒が循環する状態とに切り替え得る構成を実現することができる。
請求項7記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項4〜請求項6の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記蒸発部と前記凝縮部とは、前記水又は水蒸気が存在する蒸発凝縮空間と前記冷媒が流れる冷媒流路とが前記水又は水蒸気と冷媒との熱交換可能に設けられた蒸発・凝縮器として一体に構成されている。
請求項7記載の車両用化学蓄熱システムでは、車両用空調装置の冷媒と熱交換することで機能を発揮する蒸発部と凝縮部とが、蒸発凝縮空間と冷媒流路との少なくとも一部が共用されて一体化されているため、蒸発・凝縮器としての構造、及びシステムの構造が簡単である。
請求項8記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項〜請求項7の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記反応器の化学蓄熱材への蓄熱状態を検知し、蓄熱状態のときに前記冷媒が前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環するように、前記冷媒バイパス構造を制御する制御装置をさらに備えた。
請求項8記載の車両用化学蓄熱システムでは、制御装置は、反応器の化学蓄熱材への蓄熱状態を検知した場合に、冷媒バイパス構造を制御して、冷媒をコンデンサと凝縮器との間で循環させる。これにより、間欠的に蓄熱動作が生じる場合でも、各蓄熱動作を維持し、蓄熱していない場合には車両用空調装置を空調のために用いることができる。
請求項9記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項1、2、及び請求項4〜請求項8のうち請求項3を引用しない請求項の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記化学蓄熱材に放熱させる際に、要求される放熱量を検知し、検知した放熱量だけ放熱させるための水蒸気が前記蒸発から前記反応器に供給されるように前記冷媒の流量を求め、前記コンプレッサを制御する制御装置をさらに備えた。
請求項3、請求項9記載の車両用化学蓄熱システムでは、制御手段が検知した要求放熱量に応じた量(圧力)だけの水蒸気が蒸発部から反応器に供給されるように、制御手段がコンプレッさを制御する。これにより、要求放熱量分だけ化学蓄熱材から放熱させることができ、化学蓄熱材への蓄熱の有効利用が図られる。
請求項10記載の発明に係る車両用化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システムにおいて、前記反応器における化学蓄熱材が内蔵された化学蓄熱材用空間と、前記蒸発部における前記化学蓄熱材用空間に連通された部分とは、大気圧に対し減圧状態で密閉されている。
請求項10記載の車両用化学蓄熱システムでは、反応器と蒸発部との連通部分すなわち水蒸気の移動範囲が減圧されているので、蒸発部における水の蒸発が促進される。
以上説明したように本発明に係る車両用化学蓄熱システムは、低温環境下で蒸発部から反応器へ十分に水蒸気を供給することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10について、図1〜図7に基づいて説明する。
図1には、車両用化学蓄熱システム10の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、車両用化学蓄熱システム10は、容器12内における化学蓄熱材用空間としての反応流路14に化学蓄熱材(図示所略)が充填された反応器16を備えている。反応器16を構成する化学蓄熱材は、脱水に伴って蓄熱(吸熱)し、水和(水酸化カルシウムへの復原)に伴って放熱(発熱)する構成とされている。
この実施形態では、化学蓄熱材として、アルカリ土類金属の水酸化物の1つである水酸化カルシウム(Ca(OH))が採用されている。したがって、反応器16内では、以下に示す反応で蓄熱、放熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
Ca(OH) ⇔ CaO + H
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
Ca(OH) + Q → CaO + H
CaO + HO → Ca(OH) + Q
となる。この化学蓄熱材(Ca(OH))の1kg当たりの蓄熱容量は、略1.86[MJ/kg−Ca(OH)]とされている。
さらに、この実施形態では、反応器16の容器12内には、化学蓄熱材に熱を供給するための熱媒流路18と、化学蓄熱材からの熱を加熱対象に輸送するための冷媒流路20とが設けられている。熱媒流路18、冷媒流路20は、それぞれ内部を流れる熱媒、冷媒と反応流路14内の化学蓄熱材との熱交換可能に、該反応流路14に隣接(図示は省略)して設けられている。
熱媒流路18には、熱媒ライン22が接続されている。熱媒ライン22における熱媒流路18の上流側には、車両用化学蓄熱システム10が適用された自動車の熱源に接続されている。熱媒ライン22の下流端22Aは、大気開放端とされている。
この実施形態では、熱媒として、内燃機関EGの排気ガス、電気ヒータEHで加熱された空気の少なくとも一方が採用される。電気ヒータEHは、例えば車両用化学蓄熱システム10が適用された自動車が電気モータを駆動源として備える電気自動車やハイブリッド自動車の場合に採用され、バッテリへの充電ができない余剰電力によって作動される構成とすることができる。余剰電力としては、例えば、車両減速に伴う回生エネルギ相当分や、燃料電池等の発電装置を搭載する構成においては、負荷変動に伴う余剰発電量相当分が挙げられる。
一方、冷媒流路20には、熱輸送ライン24が接続されている。熱輸送ライン24における冷媒流路20の上流側にはブロア26が設けられており、熱輸送ライン24における冷媒流路20の下流側には、車両用化学蓄熱システム10による加熱対象28との熱交換部が設けられている。これにより、車両用化学蓄熱システム10では、反応器16で化学蓄熱材が放熱した熱を加熱対象28の加熱(暖機)に供することができる構成とされている。熱輸送ライン24の下流端は大気開放端24Aとされている。加熱対象28としては、内燃機関EG、該内燃機関EGの排気ガスを浄化するための排気触媒、モータ駆動用のバッテリを統制する構成では該バッテリなどが挙げられ、複数の加熱対象(候補)から一部の加熱対象を選択する構成としても良い。
また、車両用化学蓄熱システム10は、反応器16の反応流路14から導入された水蒸気を凝縮する凝縮部、及び水を蒸発させて反応器16に供給する水蒸気を生成する蒸発部としての機能を兼ね備える蒸発・凝縮器30を備えている。蒸発・凝縮器30は、反応器16の反応流路14に水蒸気循環ライン32を介して連通された蒸発凝縮室34と、蒸発凝縮室34内の水蒸気を凝縮するための冷媒流路36と、蒸発凝縮室34内の水を蒸発させるための熱媒流路38とが容器40内に形成されて構成されている。熱媒流路38、冷媒流路36は、それぞれ内部を流れる熱媒、冷媒と蒸発凝縮室34内の水又は水蒸気との熱交換可能に、該蒸発凝縮室34に隣接(図示は省略)して設けられている。
蒸発凝縮室34は、水蒸気循環ライン32、反応器16の反応流路14と共に真空脱気されている。水蒸気循環ライン32には、蒸発凝縮室34と反応流路14との連通、非連通を切り替えるための開閉弁42が設けられている。また、蒸発凝縮室34における重力方向の低所は、水循環ライン44を介して水タンク46に連通されている。水循環ライン44には、ウォータポンプ48、開閉弁50が設けられている。水タンク46は、蒸発凝縮室34で凝縮された水を、該蒸発凝縮室34で蒸発させるための水として貯留するようになっている。ウォータポンプ48は、作動することで、水タンク46の水を蒸発凝縮室34に供給するようになっている。
冷媒流路36には、冷媒循環ライン52が接続されている。冷媒循環ライン52には、サブラジエータ54及び冷媒ポンプ56が冷媒流路36と直列を成すように設けられている。これにより、冷媒ポンプ56が作動されることで冷媒が冷媒流路36、サブラジエータ54を循環し、冷媒流路36における水蒸気の凝縮熱をサブラジエータ54で放熱するようになっている。すなわち、車両用化学蓄熱システム10では、蒸発・凝縮器30を構成する冷媒流路36での水蒸気から水への凝縮を維持するための凝縮器冷却系58が構成されているものと捉えることができる。なお、凝縮器冷却系58は、サブラジエータ54に放熱用の空気(外気)を導くためのファン55を有する。
そして、車両用化学蓄熱システム10は、蒸発・凝縮器30の冷媒流路36での水の蒸発のための蒸発熱を付与するための蒸発器加熱系60を備えており、蒸発器加熱系60は、車両用化学蓄熱システム10が適用された自動車の車両用空調装置62を利用して構成されている。以下、具体的に説明する。
車両用空調装置62は、コンプレッサ64と、コンデンサ66と、気液分離器68と、膨張弁70と、エバポレータ72と、これらを直列に連通するエアコン冷媒循環路74とを備えている。車両用空調装置62は、コンプレッサ64、コンデンサ66、膨張弁70、エバポレータ72の順でエアコン冷媒が循環されることで、圧縮・膨張式のヒートポンプサイクルであるエアコンサイクルが実行される構成とされている。この実施形態では、エアコン冷媒として、R−134aが用いられている。
具体的には、エアコン冷媒は、コンプレッサ64で圧縮されて高圧気相とされ、コンデンサ66で凝縮されて高圧液相とされ、膨張弁70で膨張されて低圧液相とされ、エバポレータ72で空調用空気との熱交換により蒸発されることで低圧気相とされるエアコンサイクルを繰り返すことで、エバポレータ72で空調用空気を冷却する構成とされている。
すなわち、エバポレータ72は、エアコン冷媒流路72Aと空気流路72Bとを有する熱交換器とされており、ブロア76からエアダクト78を介して空気流路72Bに供給される空調用空気(室外気又は室内気)からエアコン冷媒流路72Aを流れるエアコン冷媒の蒸発潜熱を奪うことで、該空調用空気を冷却する構成とされている。エアダクト78は、エバポレータ72の下流側で車室内へ空調用空気を導く室内側ダクト78Aと車室外に空気を導く排気ダクト78Bとに分岐されており、該分岐部には切替ダンパ75が設けられている。
また、コンデンサ66は、外気とエアコン冷媒との熱交換器とされており、車両走行風やファン80の作動により生じる空気流にエアコン冷媒の凝縮熱を放出する構成とされている。この実施形態では、コンプレッサ64としては、適用された自動車の内燃機関とは独立して作動し得る電動コンプレッサが採用されている。
そして、車両用化学蓄熱システム10では、車両用空調装置62を構成するエアコン冷媒循環路74におけるコンプレッサ64とコンデンサ66との間の部分が、蒸発・凝縮器30の熱媒流路38に接続されている。これにより、車両用化学蓄熱システム10では、エアコン冷媒を熱媒として、蒸発凝縮室34において水を蒸発させて水蒸気を得る構成とされている。この実施形態では、蒸発・凝縮器30の蒸発凝縮室34で水を蒸発させる際には、後述する如くコンデンサ66での熱交換が省略される(自動車が走行されず、ファン80が不作動とされる)構成とされている。これにより、蒸発・凝縮器30では、比較的高温のエアコン冷媒から水への放熱(熱交換)が行われる構成である。
また、図2に示される如く、車両用化学蓄熱システム10は、制御装置としての蓄熱ECU82を備えている。蓄熱ECU82は、開閉弁42、50、ブロア26、76、ウォータポンプ48、冷媒ポンプ56、コンプレッサ64、ファン55、80、切替ダンパ75のそれぞれに電気的に接続されており、これらの動作を制御するようになっている。
この蓄熱ECU82には、自動車の図示しないスタートスイッチ(運転制御ECUやメインコントローラ)から適用された自動車の運転状態に応じた信号が入力されるようになっている。また、蓄熱ECU82は、外気温(環境温度)に応じた信号を出力する外気温センサ84、加熱対象の温度に応じた信号を出力する対象温センサ86、反応器16の化学蓄熱材の温動に対応した信号を出力する化学蓄熱材温センサ88のそれぞれに電気的に接続されている。この蓄熱ECU82による制御は、本実施形態の作用と共に説明することとする。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。なお、車両用化学蓄熱システム10の動作を示す図3において、太い実線は水、水蒸気、各熱媒等の流体の流れを示しており、想像線は流れのないラインを示しており、白抜きの矢印は熱の移動を示しており、黒塗りのバルブポートは流れの閉止状態を示している。また、図3では、説明すべきモードに関与しない構成要素の図示を省略する場合がある。
上記構成の車両用化学蓄熱システム10が適用された自動車では、例えば夏場の空調使用の際には、車両用空調装置62を図3(A)に示される如く動作させる。すなわち、エアコン冷媒が、コンプレッサ64、コンデンサ66、気液分離器68、膨張弁70、エバポレータ72の順でエアコン冷媒循環路74を循環するエアコンサイクルを実行させつつ、切替ダンパ75を室内側ダクト78Aに切り換えた状態でブロア76を作動させる。これにより、エバポレータ72において空調用空気からエアコン冷媒の蒸発潜熱が奪われ、冷却された空調空気が車室内に導かれる。
この自動車に適用された車両用化学蓄熱システム10の蓄熱ECU82の制御について、図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。このフローチャートに示される如く、蓄熱ECU82は、ステップS10で、車両運転状態(停止、駐車状態を含む)放熱モードが要求されているか否かを判断する。放熱モードが要求されていないと判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS12に進み、蓄熱モードが要求されているか否かを判断する。蓄熱モードが要求されていないと判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS10に戻り、蓄熱モードが要求されていると判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS14に進む。
ステップS14で蓄熱ECU82は、蓄熱作動を検出する。すなわち、内燃機関EGからの排気ガスの導入又はEHによる加熱空気の導入を検出(確認)する。なお、内燃機関EGからの排気ガスの導入又はEHによる加熱空気の導入動作は、蓄熱ECU82の指令によって行われても良く、他のコントローラからのしれによって行われても良い。次いで蓄熱ECU82は、ステップS16に進み、図3(C)に示される如く、開閉弁42、50をそれぞれ開放させると共に、凝縮器冷却系58の冷媒ポンプ56、ファン55を作動させる。これにより、サブラジエータ54、蒸発・凝縮器30の順で冷媒が冷媒循環ライン52を循環する。
これにより、反応器16では、内燃機関EG又は電気ヒータEHから供給された熱によって反応流路14の化学蓄熱材が脱水反応を生じ、該化学蓄熱材への蓄熱が成される。そして、化学蓄熱材の脱水反応に伴って生じた水蒸気が水蒸気循環ライン32を介して蒸発・凝縮器30の蒸発凝縮室34に導入されると、該水蒸気が冷媒流路36を流れる冷媒との熱交換によって凝縮され、重力にて水タンク46に回収される。水蒸気との熱交換で加熱された冷媒は、サブラジエータ54で外気と熱交換することで冷却される。これにより、反応器16での蓄熱動作が維持される。
この蓄熱モードでは、略37℃で水蒸気を凝縮させる略1[kW]の凝縮熱を受ける場合、冷媒の流量を10[NL/min]とすると、サブラジエータ54で略1[kW]の放熱が果たされことが確かめられている。この例では、例えば、冷媒流路36の入口で冷媒温度が22℃、冷媒流路36の出口で冷媒温度が23.5℃となる。また、冷媒ポンプ56の動力は略80[W]とされ、ファン55の動力は無視し得る。
蓄熱ECU82は、ステップS18に進み、反応器16への蓄熱が完了したか否かを判断する。例えば、化学蓄熱材温センサ88の信号に基づき、化学蓄熱材の所定値以上の温度上昇(顕熱)を検出したか否かにより、蓄熱完了が判断される。蓄熱が完了していないと判断した場合、蓄熱ECU82はステップS16に戻り、蓄熱が完了したと判断した場合、蓄熱ECU82はステップS20に進む。ステップS20で蓄熱ECU82は、開閉弁42、50をそれぞれ閉止させると共に、凝縮器冷却系58の冷媒ポンプ56、ファン55を停止させ、蓄熱モードを終了する。
一方、ステップS10で放熱モードが要求されてると判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS22に進む。すなわち放熱モードを選択する。ステップS22で蓄熱ECU82は、加熱対象28の要求熱量(W)を検知する。この要求熱量は、予め設定(記憶)された加熱対象28の熱容量、加熱対象28の昇温後の温度、昇温時間、及び加熱対象28の現在温度等により計算又はマップ等により求められる。
次いで蓄熱ECU82は、ステップS24に進み、要求熱量だけ反応器16(化学蓄熱材)に放熱させるための水和反応量(W)を算出する。次いで蓄熱ECU82は、ステップS26に進み、ステップS24の水和反応を行うために必要な量の水蒸気を蒸発・凝縮器30が発生するのに要する蒸発潜熱(W)を算出する。この蒸発潜熱は、外気温等に基づいて算出される。
そして、蓄熱ECU82は、ステップS28に進み、ステップS26で求めた蒸発潜熱を蒸発・凝縮器30に付与するために必要なエアコン冷媒の流量(m/s又はkg/s)を算出する。次いで、蓄熱ECU82は、放熱モードを実行すべく、図3(B)に示される如く、ステップS30で、開閉弁42、50をそれぞれ開放させ、ウォータポンプ48、ブロア26、76をそれぞれ作動させ、切替ダンパ75を排気ダクト78B側に切り替える。また、蓄熱ECU82は、ファン80が作動されない状態に維持する。
次いで、蓄熱ECU82は、ステップS32に進み、ステップS28で求めたエアコン冷媒の必要流量だけエアコン冷媒がエアコン冷媒循環路74を循環するように、コンプレッサ64を制御する。これにより、車両用化学蓄熱システム10では、図3(B)に示される如くエアコン冷媒がエアコン冷媒循環路74を循環する。このエアコン冷媒は、エバポレータ72において低温熱源である空気から熱を汲み上げ、コンプレッサ64での圧縮により昇温される。この放熱モードでは、ファン80が停止されているので、蒸発・凝縮器30がコンデンサとして機能する。
すなわち、車両用化学蓄熱システム10では、上記の如く昇温されたエアコン冷媒は、蒸発・凝縮器30の熱媒流路38において、水タンク46から蒸発凝縮室34に供給された水との熱交換(凝縮熱の付与)に供される。これにより、蒸発凝縮室34から反応器16の反応流路14に水蒸気が供給され、反応流路14内の化学蓄熱材が水和反応を生じ、該水和反応に伴い放熱する。この熱は、ブロア26によって熱輸送ライン24を流れる空気によって加熱対象28に輸送され、該加熱対象28の加熱(暖機)に寄与する。
この放熱モードについて、図5に示す運転例に基づき補足する。図5には、放熱モードにおける車両用空調装置62のサイクルがp−h線図に示されている。この図に示される如く、コンプレッサ64前後の圧力を略0.155[MPa]、略1.3[MPa]、エバポレータ72の入口温度263[K](−10℃)、エバポレータ72の出口温度268[K](−5℃)、とすると、蒸発・凝縮器30の熱媒流路38の入口温度が略328[K](55℃)、出口温度が略323[K](50℃)となる。この場合、エバポレータ72でQ1≒1010[W]の熱を汲み上げ、コンプレッサ64がQ2≒720[W]の仕事をするので、蒸発・凝縮器30でのエアコン冷媒からQ3=Q1+Q2≒1730[W]の熱が付与されることが解る。この実施形態では、加熱対象28の要求熱量が4100[W]である場合、エアコン冷媒の流量を略30[kg/h]とすることで、サイクルが成立することが確かめられている。
さらに、蓄熱ECU82は、ステップS34に進み、例えば、対象温センサ86からの信号に基づいて、加熱対象28の昇温が完了したか否かを判断する。加熱対象28の昇温が完了していないと判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS32に戻り、加熱対象28の昇温が完了したと判断した場合、蓄熱ECU82は、ステップS36に進む。ステップS36で蓄熱ECU82は、開閉弁42、50をそれぞれ閉止させると共に、ウォータポンプ48、ブロア26、76をそれぞれ停止させ、切替ダンパ75を室内側ダクト78A側に切り替える。これにより、放熱モードが終了される。
ここで、車両用化学蓄熱システム10では、外気の熱を汲み上げて昇温したエアコン冷媒にて蒸発・凝縮器30を蒸発器として用いる場合の蒸発潜熱を供給する構成であるため、蒸発凝縮室34内の水を効果的に蒸発させることができる(後に比較例との比較で補足する)。これにより、車両用化学蓄熱システム10では、低温環境下においても、蒸発・凝縮器30の蒸発凝縮室34から反応器16の反応流路14に供給する水蒸気圧力(流量)を確保することができ、所要の放熱量(W)を得ることができる。すなわち例えば、適用された自動車の低温始動時に、加熱対象28を所要の温度まで昇温することができる。
このように、車両用化学蓄熱システム10では、低温環境下においても蒸発・凝縮器30から反応器16へ十分に水蒸気を供給することができる。しかも、車両用化学蓄熱システム10では、車両用空調装置をヒートポンプとして利用して蒸発部での蒸発潜熱を確保する構成であるため、新たなヒートポンプを設けることなく、コンプレッサ64の駆動動力のみで反応器16へ水蒸気供給を確保することができる。
しかも、車両用化学蓄熱システム10では、反応器16の反応流路14、蒸発・凝縮器30の蒸発凝縮室34が真空脱気されているので、この低圧によっても水の蒸発が促進され、蒸発凝縮室34内の水を一層効果的に蒸発させることができる。すなわち、車両用化学蓄熱システム10では、低温環境下において、蒸発・凝縮器30から反応器16への水蒸気供給を一層良好に確保することができる。
また、上記の通りヒートポンプにより蒸発・凝縮器30における水の蒸発潜熱を得る車両用化学蓄熱システム10では、例えば蒸発・凝縮器30における水の蒸発潜熱を電気ヒータにより加熱によって得る比較例と比較して、入力する熱量(動力)に対する利用可能熱量の比である増熱比(=(利用可能熱量)/(水の蒸発潜熱))が大きい。
図6(A)には、0℃の水を蒸発させて反応流路14での水和反応で150℃の熱を得る場合の例が示されている。この場合、図6(B)に示される如く、反応流路14の化学蓄熱材が放熱する熱は、一部が水蒸気を略5℃から150℃に昇温するための顕熱として、別の一部が化学蓄熱材自体及び容器12を150℃まで昇温するための顕熱とされ、残余の部分が利用可能熱量となる。一方、図6(C)に示される如く、蒸発・凝縮器30に入力される熱は全て水の蒸発潜熱として利用されるものとする。
図7に示される如く、車両用化学蓄熱システム10と比較例とで利用可能熱量が一定であるとすると、比較例では、水の蒸発潜熱(電気ヒータによる加熱量)が大きいので、増熱比は略1.5となる。これに対して車両用化学蓄熱システム10では、低位熱源から熱を汲み上げるヒートポンプを用いているため、主にコンプレッサ64の動力の入力だけで水の蒸発潜熱を確保することができ、増熱比は略3.7と、比較例の2倍以上になることが確かめられた。
さらに、車両用化学蓄熱システム10では、上記の如く圧縮・膨張式のヒートポンプを用いるため、コンプレッサ64の動力に応じて蒸発・凝縮器30での水蒸気発生量(圧)を調整することが可能になる。これにより、例えば外気温に依らず略一定の放熱量を得たり、加熱対象に応じて放熱温度を異ならせたりすることが可能になる。なお、放熱温度は、反応流路14に供給される水蒸気圧力に依存し、水蒸気圧力が高いほど放熱温度が高くなる。
またここで、車両用化学蓄熱システム10を構成する蓄熱ECU82では、加熱対象28の要求放熱量を求め、これに基づいて蒸発・凝縮器30での水蒸気発生量(水和反応量)を制御するので、反応器16の化学蓄熱材から要求放熱量分だけ放熱させることができる。これにより、例えば加熱対象28や初期温度(環境温度)等に応じて異なる(変化される)必要放熱量だけ加熱対象28に供給することができ、該化学蓄熱材への蓄熱の有効利用が図られる。また、車両用化学蓄熱システム10の蓄熱ECU82は、上記した水蒸気発生量に応じて車両用空調装置62(蒸発器加熱系60)でのエアコン冷媒の循環量を制御するため、最小限の動力で加熱対象28を加熱することができる。
さらに、車両用化学蓄熱システム10を構成する蓄熱ECU82では、蓄熱動作を検知して凝縮器冷却系58を作動させるため、蒸発凝縮室34での水蒸気の凝縮熱を放出して、蒸発・凝縮器30(蒸発凝縮室34)の温度を制御することができる。これにより、蒸発凝縮室34の圧力上昇(凝縮不足)に伴う反応器16での脱水反応の低下や、蒸発凝縮室34での過剰冷却による反応水(凝縮水)の凍結を防止することができる。
特に、蓄熱モードが間欠的に実行される場合に、凝縮器冷却系58を停止し続けると反応器16での脱水反応の低下を生じやすく、凝縮器冷却系58を作動させ続けると反応水の凍結が生じやすいが、車両用化学蓄熱システム10では、上記の如く蓄熱ECU82が蓄熱動作を検知して凝縮器冷却系58を作動させるので、良好に蓄熱が行われる。また、このような蓄熱のための内燃機関EGからの排気ガスの導入又はEHによる加熱空気の導入が、他のコントローラによって間欠的に行われる構成においても、車両用化学蓄熱システム10では、上記の如く蓄熱ECU82が蓄熱動作を検知して凝縮器冷却系58を作動させるので、良好に蓄熱が行われる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム90について、図8及び図9に基づいて説明する。図8には、車両用化学蓄熱システム90の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、車両用化学蓄熱システム90は、一端がブロア26に接続されると共に他端が大気開放端24Aとされた熱輸送ライン24に代えて、一端92Aが排気ダクト78Bに接続されると共に、反応器16の冷媒流路20、加熱対象28を経由して、他端92Bがブロア76の吸い込み側に接続された熱輸送ライン92を備える点で、第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10とは異なる。
この熱輸送ライン92は、本発明における加熱空気流通構造に相当し、冷媒流路20が第1熱交換部、加熱対象28(との接触部分)が第2熱交換部に相当する。この実施形態では、ブロア76の吸い込み部と熱輸送ライン92の他端92Bとの間に切替ダンパ94が配設されており、ブロア76に外気(又は内気)が導入される状態と、熱輸送ライン92を循環して空気が導入された状態とを切り替え得る構成とされている。
この車両用化学蓄熱システム90では、車両用空調装置62による通常の空調モード、蓄熱モードは、基本的に車両用化学蓄熱システム10と同様に運転(蓄熱ECU82により制御)されるようになっている。なお、空調モードでは、切替ダンパ94によって外気が選択されると共に、切替ダンパ75によって室内側ダクト78Aが選択されるようになっている。
一方、放熱モードでは、図9に示される如く、ブロア76の運転により反応器16で放熱した熱が熱輸送ライン92を通じて反応流路14に輸送され、かつこの空気が熱輸送ライン92、エアダクト78を通じて循環するようになっている。車両用化学蓄熱システム90の他の構成は、基本的に第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム90によっても、基本的に第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用化学蓄熱システム90では、反応器16で放熱され加熱対象28の加熱に供された空気がエバポレータ72の空気流路72Bに供給されるので、エバポレータ72の空気流路72Bを流れる空気温度は、加熱対象28の昇温(時間経過)と共に徐々に上昇していく。この空気によってエバポレータ72の伝熱面に着霜が生じることが防止又は抑制される。
すなわち、例えば自動車の冷間始動時等では、低位熱源である空気温度が低いので、放熱サイクルの実行によってエバポレータ72の伝熱面への着霜が生じ易く、この着霜は熱抵抗の増大、流路の詰まりによる空気流れの悪化を生じさせ、エバポレータ72の性能低下の原因となる。これに対して、車両用化学蓄熱システム10では、上記の如く加熱対象28を通過後の空気をエバポレータ72に導くことによって、エバポレータ72伝熱面の着霜すなわちエバポレータ72の性能低下を防止又は抑制することができる。
特に、車両用化学蓄熱システム90では、熱輸送ライン92とエアダクト78とによって反応器16、加熱対象28、エバポレータ72の順で加熱用空気が循環されるので、エバポレータ72の伝熱面に着霜が生じることが一層効果的に防止又は抑制される。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム100について、図10及び図11に基づいて説明する。図10には、車両用化学蓄熱システム100の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、車両用化学蓄熱システム100は、車両用空調装置62のエアコン冷媒循環路74とは独立した冷媒循環ライン52を有する凝縮器冷却系58を備えず、車両用空調装置62を利用して水蒸気の凝縮熱を放出する点で、第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10とは異なる。
具体的には、車両用化学蓄熱システム100は、エアコン冷媒循環路74におけるコンプレッサ64の冷媒出口側と気液分離器68(コンデンサ66)の冷媒出口側とを連通するバイパスライン102を備えている。エアコン冷媒循環路74とバイパスライン102との各接続部位には、それぞれ3ポート弁104、106が設けられている。また、バイパスライン102には、冷媒ポンプ108が設けられている。
3ポート弁104、106は、蓄熱ECU82による制御に応じて、図11(A)に示される如く、バイパスライン102へのエアコン冷媒の流通を禁止するノーマル状態と、図11(B)に示される如く、膨張弁70、エバポレータ72、コンプレッサ64へのエアコン冷媒の流通を禁止するバイパス状態とを切り替え得る構成とされている。冷媒ポンプ108は、バイパス状態で作動されることで、後述する蒸発・凝縮器110、コンデンサ66、気液分離器68の順でエアコン冷媒を循環させるようになっている。この実施形態では、バイパスライン102、3ポート弁104、106、及び冷媒ポンプ108が、本発明における冷媒バイパス構造を構成しており、このうち3ポート弁104、106が本発明における流路切替装置に相当する。
また、車両用化学蓄熱システム100を構成する蒸発・凝縮器110は、冷媒流路36、熱媒流路38に代えて、エアコン冷媒流路112を有して構成されている点で、車両用化学蓄熱システム10を構成する蒸発・凝縮器30とは異なる。エアコン冷媒流路112は、その内部を流通するエアコン冷媒と蒸発凝縮室34内の水又は水蒸気との熱交換可能に該蒸発凝縮室34に隣接して配置されている。すなわち、この実施形態における蒸発・凝縮器110は、容器40内に蒸発凝縮室34とエアコン冷媒流路112とが設けられて構成されている。車両用化学蓄熱システム100の他の構成は、基本的に第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム10の対応する構成と同じである。
次に、第3の実施形態の作用における主に第1の実施形態に作用と異なる部分について説明する。
上記構成の車両用化学蓄熱システム100が適用された自動車では、例えば夏場の空調使用の際には、車両用空調装置62は、エアコン冷媒がコンプレッサ64、コンデンサ66、気液分離器68、膨張弁70、エバポレータ72の順で循環するノーマル状態で運転される。この際、車両用化学蓄熱システム10と同様に、開閉弁42、開閉弁50が閉止されることで蒸発・凝縮器110での放熱が行われないエアコンサイクルが実行される。
一方、放熱モードの実行の際には、車両用空調装置62は、図11(A)に示される如くノーマル状態で運転される。この際、車両用化学蓄熱システム10と同様に、ファン80が停止されることで、コンデンサ66での放熱が行われない。これにより、車両用化学蓄熱システム100では、蒸発・凝縮器110でのエアコン冷媒の放熱により蒸発凝縮室34に供給された水が蒸発され、反応器16での水和反応に供される。すなわち、車両用空調装置62をノーマル状態に維持することで、車両用化学蓄熱システム10と同様に加熱対象28の要求放熱量に応じた放熱モードが行われる。
そして、蓄熱モードの実行の際には、車両用空調装置62は、図11(B)に示される如くバイパス状態に切り替えられ、冷媒ポンプ108が作動される。これにより、エアコン冷媒は、蒸発・凝縮器110、コンデンサ66、気液分離器68の順で循環され、蒸発・凝縮器110でエアコン冷媒に伝達された凝縮熱がコンデンサ66で放熱され、蓄熱モード(化学蓄熱材の脱水反応)が維持される。
この蓄熱モードでは、ステップS14にて蓄熱を検知する前後何れか(ステップS12、S14間、ステップS14、S16間)において、車両用空調装置62を蓄熱モードに対応したバイパス状態に切り替えるようになっている。したがって、車両用化学蓄熱システム100では、車両用化学蓄熱システム10と同様に、ステップS14にて蓄熱を検知して、ステップS16〜S20(実質的な蓄熱動作)が行われる。
以上説明したように、第3の実施形態に係る100によっても、基本的に第1の実施形態に係る10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用化学蓄熱システム100では、車両用空調装置62にバイパスライン102、3ポート弁104、106及び冷媒ポンプ108を設けることで、凝縮器冷却系58を設けることなく、また主に冷媒ポンプ108の消費動力のみで蓄熱モードでの凝縮器の冷却系を構成することができる。すなわち、車両用化学蓄熱システム100では、システム構成を簡素化することができる。
さらに、車両用化学蓄熱システム100では、蒸発凝縮室34内の水への蒸発潜熱の付与、蒸発凝縮室34内の水蒸気の凝縮熱の回収に共にエアコン冷媒を用いる構成であるため、蒸発・凝縮器110は、蒸発凝縮室34とエアコン冷媒流路112とを主要部として構成することができる。このため、蒸発・凝縮器110は、3つの流路34、36、38を有する蒸発・凝縮器30と比較して、構造が簡単である。
なお、第3の実施形態に、第12の実施形態における熱輸送ライン92、切替ダンパ94を適用しても良い。
また、上記した各実施形態では、加熱対象28の要求放熱量に基づいて蒸発・凝縮器30、110での水蒸気発生量(車両用空調装置62でのエアコン冷媒の循環量)が制御される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、単に加熱対象28が所定温度まで昇温されるまで反応器16からの放熱を続ける構成としても良い。
さらに、上記した実施形態では、蒸発器としての機能と凝縮器としての機能とを併せ持つ蒸発・凝縮器30、110を備えて車両用化学蓄熱システム10、90、100が構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両用化学蓄熱システム10、90、100が独立して構成された蒸発器、凝縮器を備えた構成としても良い。
本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの概略全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムを構成する蓄熱ECUを示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システム又は車両用空調装置の動作モードを説明するための図であって、(A)はエアコンモードのシステム構成図、(B)は放熱モードのシステム構成図、(C)は、蓄熱モードのシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムを構成する蓄熱ECUによる制御フローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの放熱モードにおける車両用空調装置から供給される蒸発潜熱を示すP−h線図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの放熱モードにおける入出熱の関係を説明するための図であって、(A)は放熱モードを示す模式図、(B)は放熱量に占める利用可能熱量を示す円グラフ、(C)は入熱量に占める蒸発潜熱量を示す円グラフである。 本発明の第1の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの入出熱量の比である増熱比を、非華麗との比較で示す棒グラフである。 本発明の第2の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの概略全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの放熱モードを示すシステム構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの概略全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用化学蓄熱システムの動作モードを説明するための図であって、(A)は放熱モードのシステム構成図、(B)は蓄熱モードのシステム構成図である。
符号の説明
10 車両用化学蓄熱システム
14 反応流路(化学蓄熱材用空間)
16 反応器
20 冷媒流路(第1熱交換部)
28 加熱対象(第2熱交換部)
30 蒸発・凝縮器(蒸発部)
34 蒸発凝縮室(化学蓄熱材用空間に連通された部分、蒸発凝縮空間)
36 冷媒流路
62 車両用空調装置
64 コンプレッサ
66 コンデンサ
70 膨張弁
72 エバポレータ
72B 空気流路
74 エアコン冷媒循環路(冷媒循環路)
82 蓄熱ECU(制御装置)
90・100 車両用化学蓄熱システム
92 熱輸送ライン(加熱空気流通構造)
102 バイパスライン(冷媒バイパス構造)
104・106 ポート弁(冷媒バイパス構造)
108 冷媒ポンプ(ポンプ、冷媒バイパス構造)
110 蒸発・凝縮器(蒸発部、凝縮部)
112 エアコン冷媒流路(冷媒流路)

Claims (10)

  1. 車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、
    前記反応器から前記脱水反応に伴って放出された水蒸気を凝縮させる凝縮部と、
    エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、
    内部を流れる空気と前記反応器の化学蓄熱材との熱交換可能な第1熱交換部と、内部を流れる空気と加熱対象との熱交換可能な第2熱交換部とを有し、かつ前記第2熱交換部を通過した空気を前記エバポレータの空気流路に導くように構成された加熱空気流通構造と、
    を備えた車両用化学蓄熱システム。
  2. 前記加熱空気流通構造は、前記エバポレータの空気流路を通過した空気を前記第1熱交換部に導くように構成されている請求項請求項1記載の車両用化学蓄熱システム。
  3. 車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、
    前記反応器から前記脱水反応に伴って放出された水蒸気を凝縮させる凝縮部と、
    エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、
    前記化学蓄熱材に放熱させる際に、要求される放熱量を検知し、検知した放熱量だけ放熱させるための水蒸気が前記蒸発から前記反応器に供給されるように前記冷媒の流量を求め、前記コンプレッサを制御する制御装置と、
    を備えた車両用化学蓄熱システム。
  4. 車両からの熱供給により脱水反応を行って蓄熱し、水和反応により放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、
    エバポレータ、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁に冷媒を循環させる車両用空調装置の冷媒循環路における前記コンプレッサと前記コンデンサとの間を流れる冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって水を蒸発させることで、前記水和反応のための水蒸気を前記反応に供給する蒸発部と、
    前記車両用空調装置に設けられ、前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして冷媒を循環させ得る冷媒バイパス構造と、
    前記冷媒バイパス構造によって前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環される冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって、前記反応器から前記脱水反応に伴って放出されて流入した水蒸気を凝縮させる凝縮部と、
    を備えた車両用化学蓄熱システム。
  5. 前記車両用空調装置に設けられ、前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして冷媒を循環させ得る冷媒バイパス構造をさらに備え、
    前記凝縮部は、前記冷媒バイパス構造によって前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環される冷媒との熱交換可能に設けられ、該冷媒との熱交換によって、前記反応器から流入した水蒸気を凝縮させるように構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システム。
  6. 前記冷媒バイパス構造は、前記コンデンサの上流側と下流側とを連通するバイパス流路と、該バイパス流路に設けられたポンプと、前記冷媒が前記バイパス流路を流れないノーマル状態と前記冷媒が前記バイパス流路を選択的に流れるバイパス状態とを切り替え得る流路切替装置とを含んで構成されている請求項4又は請求項5記載の車両用化学蓄熱システム。
  7. 前記蒸発部と前記凝縮部とは、前記水又は水蒸気が存在する蒸発凝縮空間と前記冷媒が流れる冷媒流路とが前記水又は水蒸気と冷媒との熱交換可能に設けられた蒸発・凝縮器として一体に構成されている請求項4〜請求項6の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システム。
  8. 前記反応器の化学蓄熱材への蓄熱状態を検知し、蓄熱状態のときに前記冷媒が前記エバポレータ、コンプレッサ、及び膨張弁をバイパスして循環するように、前記冷媒バイパス構造を制御する制御装置をさらに備えた請求項4〜請求項7の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システム。
  9. 前記化学蓄熱材に放熱させる際に、要求される放熱量を検知し、検知した放熱量だけ放熱させるための水蒸気が前記蒸発から前記反応器に供給されるように前記冷媒の流量を求め、前記コンプレッサを制御する制御装置をさらに備えた請求項1、2、及び請求項4〜請求項8のうち請求項3を引用しない請求項の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システム。
  10. 前記反応器における化学蓄熱材が内蔵された化学蓄熱材用空間と、前記蒸発部における前記化学蓄熱材用空間に連通された部分とは、大気圧に対し減圧状態で密閉されている請求項1〜請求項9の何れか1項記載の車両用化学蓄熱システム。
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