JP2012193686A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で安定して動作するバランスウェイトを有する圧縮機を、提供することにある。
【解決手段】
圧縮機は、ケーシング11と、駆動軸22と、回転子40及び固定子50を有する電動機21と、圧縮機構30と、第1及び第2バランスウェイト60,65とを、備える。第1バランスウェイト60は、駆動軸22から離れる第1方向D1に作用する。第1バランスウェイト60は、駆動軸22の軸方向において回転子40に対して圧縮機構30から遠い側で装着される。第2バランスウェイト65はウェイト本体70と収納部材66とを有する。第2バランスウェイト65は、第1方向D1とは異なる方向である第2方向D2に作用する。収納部材66には、ウェイト本体70が第2方向に移動可能な空洞67が、形成される。収納部材66は、駆動軸22の軸方向において回転子40に対して圧縮機構30に近い側で装着される。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧縮機に関する。
従来の圧縮機は、ケーシングと、電動機と、圧縮要素としての圧縮機構とを、備えている(特許文献1を参照)。電動機は、固定子と回転子とから構成されている。固定子は、ケーシングの内部に固定されている。回転子は、固定子に対向して駆動軸に装着されている。圧縮機構は、駆動軸に設けられた偏心部を有している。圧縮機構では、偏心部が回転することによって、作動流体が圧縮される。
ここで、圧縮機構の偏心部が回転すると、駆動軸には、不均衡力例えば遠心力等が発生する。この不均衡力を打ち消すために、第1バランスウェイトが回転子の下部に配置され、第2バランスウェイト及び第3バランスウェイトが回転子の上部に配置されている。また、第1バランスウェイト及び第3バランスウェイトと、第2バランスウェイトとは、回転方向に互いに180度ずれた位置関係で配置されている。また、ここでは、第3バランスウェイトが質量部とばね部とから構成される場合の例が、開示されている。この第3バランスウェイトは、駆動軸の回転数が大きくなるにつれて、ばね部が伸びて質量部が半径方向に移動する。
従来の圧縮機では、駆動軸の回転数が小さい場合は、主に、第1バランスウェイト及び第2バランスウェイトによって、駆動軸に発生する不均衡力例えば遠心力等との釣り合いを保っている。そして、駆動軸の回転数が大きくなると、圧縮機構から遠い側に配置された第2バランスウェイトに働く不均衡力がさらに大きくなるので、この不均衡力との釣り合いを保つために、第3バランスウェイトが用いられている。例えば、駆動軸の回転数が大きくなった場合に、第3バランスウェイトのばね部を伸ばして質量部を半径方向に移動させることによって、駆動軸に発生する不均衡力との釣り合いが保たれていた。
このように、第3バランスウェイトは、複数の部材が互いに連結されて構成されている。このため、これら複数の部材からなる機構を一意に動作させるためには、複雑な調整が必要である。また、第3バランスウェイトでは、ばね部が、回転数に応じて繰り返し伸縮するので、繰り返し応力によって、ばね部の剛性が変化してしまうおそれがある。このため、ばね部に作用した繰り返し応力によって、仮にばね部の剛性が変化してしまった場合、第3バランスウェイトの動作が不安定になってしまうおそれがある。
本発明の課題は、簡単な構成で安定して動作するバランスウェイトを有する圧縮機を、提供することにある。
第1観点に係る圧縮機は、ケーシングと、軸部材と、電動機と、圧縮要素と、第1バランスウェイトと、第2バランスウェイトとを、備えている。軸部材は、ケーシングの内部に回転自在に装着される。電動機は、ケーシングの内部に固定される固定子と、軸部材に固定される回転子とを有している。圧縮要素は、軸部材の回転により作動流体を圧縮するためのものであり、ケーシングに収納されている。第1バランスウェイトは、軸部材から離れる第1方向に作用するウェイトである。第1バランスウェイトは、軸部材の軸方向において回転子に対して圧縮要素から遠い側で装着されている。第2バランスウェイトは、ウェイト本体と、収納部材とを、有している。第2バランスウェイトは、軸部材を基準として、第1方向とは異なる方向である第2方向に作用する。収納部材には、ウェイト本体が第2方向に移動可能な空洞が、形成されている。収納部材は、軸部材の軸方向において、回転子に対して圧縮要素に近い側で装着されている。
本圧縮機では、軸部材が回転すると、圧縮要素が、軸部材の回転により作動流体を圧縮する。第1バランスウェイトは、回転子に対して圧縮要素から遠い側で、軸部材から離れる第1方向に作用する。また、第2バランスウェイトでは、ウェイト本体が、回転子に対して圧縮要素に近い側に設けられた収納部材の空洞において、移動可能になっている。この第2バランスウェイトでは、ウェイト本体及び収納部材が、第1方向とは異なる第2方向に作用する。
このように、本圧縮機では、第1バランスウェイトと第2バランスウェイトとからなる2種類のバランスウェイト、すなわち簡単な構成のバランスウェイトによって、軸部材に発生する遠心力等のような不均衡力に対して、バランスをとることができる。特に、第2バランスウェイトでは、ウェイト本体を空洞で移動させることによって、軸部材に発生する不均衡力に対して適切にバランスをとることができる。例えば、高速回転時には、第1バランスウェイトの影響を受けて、軸部材に撓みが発生するおそれがある。この場合、第2バランスウェイトのウェイト本体が遠心力により空洞を移動するので、高速回転時に軸部材が撓んだ際の不均衡力に対して、適切にバランスをとることができる。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、バランスウェイトを安定的に動作させることができる。すなわち、簡単な構成で安定動作するバランスウェイトを有する圧縮機を、提供することができる。
第2観点に係る圧縮機では、第1観点に係る圧縮機において、収納部材の空洞が、軸部材に近い側に設けられた内方空洞部と、軸部材から遠い側に設けられた外方空洞部とから、構成されている。ウェイト本体は、軸部材の回転に応じて、内方空洞部から外方空洞部へと移動する。
この場合、軸部材の回転が小さい場合には、第2バランスウェイトのウェイト本体を、軸部材に近い位置に形成された内方空洞部において、第2方向に作用させることができる。そして、軸部材の回転が大きくなった場合には、ウェイト本体を、軸部材から離れた位置に形成された外方空洞部において、第2方向に作用させることができる。このように、本圧縮機では、軸部材の回転数に応じて、第2バランスウェイトの状態を適切に変化させることができる。これにより、本圧縮機では、低回転数から高回転数に至るまでの幅広い領域において、第2バランスウェイトを軸部材に対して効果的に作用させることができる。
第3観点に係る圧縮機では、第2観点に係る圧縮機において、ウェイト本体が、軸部材の回転数が所定の回転数を越えた場合に、内方空洞部から外方空洞部に移動する。
この場合、軸部材の回転数が所定の回転数以下である場合には、ウェイト本体が内方空洞部に配置される。そして、軸部材の回転数が所定の回転数を越えた場合には、ウェイト本体は、内方空洞部から外方空洞部に移動し、外方空洞部に配置される。より具体的には、軸部材の回転数が所定の回転数以下の場合には、ウェイト本体に作用する遠心力と、ウェイト本体に作用する重力とが互いに釣り合うことによって、ウェイト本体が内方空洞部に配置されている。一方で、軸部材の回転数が所定の回転数を越えた場合には、上記の遠心力が上記の重力より大きくなり、ウェイト本体が内方空洞部から外方空洞部に移動する。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、第2バランスウェイトを安定的に動作させることができる。
第4観点に係る圧縮機では、第2観点又は第3観点に係る圧縮機において、空洞の内方空洞部が、軸部材に沿って回転子から離れる方向に延びた部分であり、空洞の外方空洞部が、内方空洞部において回転子に近い側から第2方向に延びた部分である。
この場合、内方空洞部は、軸部材に沿って回転子から離れる方向に延びており、外方空洞部は、内方空洞部において回転子に近い側から第2方向に延びている。このため、ウェイト本体が内方空洞部に位置する場合より、ウェイト本体が外方空洞部に位置する場合の方が、ウェイト本体は、圧縮要素及び軸部材から離れた位置に配置される。これにより、ウェイト本体が外方空洞部に位置する場合に、軸部材に発生する不均衡力に対してウェイト本体を効果的に作用させることができる。
第5観点に係る圧縮機では、第4観点に係る圧縮機において、内方空洞部が、ウェイト本体を外方空洞部に案内するために軸部材の軸方向に対して傾斜させた第1傾斜部を、有している。この場合、内方空洞部には、ウェイト本体を外方空洞部に案内するための第1傾斜部が形成されているので、ウェイト本体を、内方空洞部から外方空洞部へとスムーズに移動させることができる。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、第2バランスウェイトを安定的に動作させることができる。
第6観点に係る圧縮機では、第5観点に係る圧縮機において、内方空洞部が、径方向において第1傾斜部に対向した対向部を、さらに有している。内方空洞部では、ウェイト本体が、第1傾斜部と対向部との間で支持されている。この場合、ウェイト本体を第1傾斜部と対向部との間で支持することによって、ウェイト本体を、内方空洞部において第2方向に安定的に作用させることができる。
第7観点に係る圧縮機では、第4観点から第6観点に係る圧縮機において、外方空洞部が、ウェイト本体を内方空洞部に案内するために水平面に対して傾斜させた第2傾斜部を、有している。この場合、外方空洞部には、ウェイト本体を内方空洞部に案内するための第2傾斜部が、形成されているので、ウェイト本体を、外方空洞部から内方空洞部へとスムーズに移動させることができる。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、第2バランスウェイトを安定的に動作させることができる。
第8観点に係る圧縮機では、第2観点から第7観点のいずれかに記載の圧縮機において、外方空洞部が、ウェイト本体が遠心力を受けて当接する当接部を、さらに有している。この場合、外方空洞部には、ウェイト本体が遠心力を受けて当接する当接部が、形成されているので、この当接部によってウェイト本体の移動量を制限することができる。すなわち、外方空洞部に設けられた当接部によって、第2バランスウェイトが軸部材に作用し過ぎないように規制することができる。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、第2バランスウェイトの最大値を、容易に設定することができる。
第9観点に係る圧縮機では、第1観点から第8観点のいずれかに記載の圧縮機において、収納部材が、軸部材から所定の距離を隔てた位置において、回転子に装着されている。この場合、収納部材が、軸部材から所定の距離を隔てた位置において、回転子に装着されているので、軸部材に発生する不均衡力に対してウェイト本体をより効果的に作用させることができる。
第1観点に係る圧縮機では、第1バランスウェイトと第2バランスウェイトとからなる2種類のバランスウェイト、すなわち簡単な構成のバランスウェイトによって、軸部材に発生する遠心力等のような不均衡力に対して、バランスをとることができる。特に、第2バランスウェイトでは、ウェイト本体を空洞で移動させることによって、軸部材に発生する不均衡力に対して適切にバランスをとることができる。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、バランスウェイトを安定的に動作させることができる。すなわち、簡単な構成で安定動作するバランスウェイトを有する圧縮機を、提供することができる。
第2観点に係る圧縮機では、軸部材の回転が小さい場合には、第2バランスウェイトのウェイト本体を、軸部材に近い位置に形成された内方空洞部において、第2方向に作用させることができる。そして、軸部材の回転が大きくなった場合には、ウェイト本体を、軸部材から離れた位置に形成された外方空洞部において、第2方向に作用させることができる。このように、本圧縮機では、軸部材の回転数に応じて、第2バランスウェイトの状態を適切に変化させることができる。これにより、本圧縮機では、低回転数から高回転数に至るまでの幅広い領域において、第2バランスウェイトを軸部材に対して効果的に作用させることができる。
第3観点に係る圧縮機では、軸部材の回転数が所定の回転数以下である場合には、ウェイト本体が内方空洞部に配置される。そして、軸部材の回転数が所定の回転数を越えた場合には、ウェイト本体は、内方空洞部から外方空洞部に移動し、外方空洞部に配置される。このように、本圧縮機では、特別な機構を用いることなく、軸部材の回転数に応じて、第2バランスウェイトを安定的に動作させることができる。
第4観点に係る圧縮機では、内方空洞部が、軸部材に沿って回転子から離れる方向に延びており、外方空洞部は、内方空洞部において回転子に近い側から第2方向に延びている。このため、ウェイト本体が内方空洞部に位置する場合より、ウェイト本体が外方空洞部に位置する場合の方が、ウェイト本体は、圧縮要素及び軸部材から離れた位置に配置される。これにより、ウェイト本体が外方空洞部に位置する場合に、軸部材に発生する不均衡力に対してウェイト本体を効果的に作用させることができる。
第5観点に係る圧縮機では、内方空洞部に、ウェイト本体を外方空洞部に案内するための第1傾斜部が形成されているので、ウェイト本体を、内方空洞部から外方空洞部へとスムーズに移動させることができる。
第6観点に係る圧縮機では、ウェイト本体を第1傾斜部と対向部との間で支持することによって、ウェイト本体を、内方空洞部において第2方向に安定的に作用させることができる。
第7観点に係る圧縮機では、外方空洞部に、ウェイト本体を内方空洞部に案内するための第2傾斜部が、形成されているので、ウェイト本体を、外方空洞部から内方空洞部へとスムーズに移動させることができる。
第8観点に係る圧縮機では、外方空洞部に、ウェイト本体が遠心力を受けて当接する当接部が、形成されているので、この当接部によってウェイト本体の移動量を制限することができる。すなわち、外方空洞部に設けられた当接部によって、第2バランスウェイトが軸部材に作用し過ぎないように規制することができる。
第9観点に係る圧縮機では、収納部材が、軸部材から所定の距離を隔てた位置において、回転子に装着されているので、軸部材に発生する不均衡力に対してウェイト本体をより効果的に作用させることができる。
本発明の一実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。 シリンダ及びピストンの構成を示す概略平面断面図である。 第2バランスウェイト(収納部材)の概略平面図である。 第2バランスウェイトを径方向に切断した断面図である。 一変形例としての第2バランスウェイトの断面図である。 別の変形例としての第2バランスウェイトの断面図である。 別の変形例としての第2バランスウェイトの断面図である。
(1)ロータリー圧縮機の構成
以下、図面に基づいて、本発明に係るロータリー圧縮機の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。以下、本発明の一実施形態に係る電動機21を備えたロータリー圧縮機10について詳細に説明する。
ロータリー圧縮機10は、図1に示すように、1シリンダ型のロータリー圧縮機である。ロータリー圧縮機10は、密閉ケーシング11と、駆動機構20と、圧縮機構30(圧縮要素)と、第1バランスウェイト60と、第2バランスウェイト65とを、備えている。
このロータリー圧縮機10では、密閉ケーシング11内において、圧縮機構30が、駆動機構20の下側に配置されている。圧縮機構30は、密閉ケーシング11内に配置されている。詳細には、圧縮機構30は、密閉ケーシング11内の下部側に収容されている。圧縮機構30は、低圧のガス冷媒を圧縮する。圧縮機構30は、ロータリー型の圧縮機構である。圧縮機構30は、主として、駆動軸22の軸受けとして機能するフロントヘッド部材31及びリアヘッド部材32と、シリンダ33と、ピストン34と、マフラ部材35とを有している。
フロントヘッド部材31は、電動機21に近い側でシリンダ33に装着されている。具体的には、フロントヘッド部材31は、シリンダ33の上面に装着されている。リアヘッド部材32は、電動機21から遠い側でシリンダ33に装着されている。具体的には、フロントヘッド部材31は、シリンダ33の下面に装着されている。
シリンダ33は、略円板状の金属製の鋳造部材である。図2に示すように、シリンダ33には、吸入通路36と、ブッシュ孔39と、吐出通路40と、シリンダ室S1とが、形成されている。吸入通路36は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を吸入するための通路である。
吸入通路36は、シリンダ33の外周面と内周面とを径方向に貫通するように形成されている。そして、吸入通路36は、内側端がシリンダ室S1に開口し、外側端がシリンダ33の外周部において開口している。
ブッシュ孔39は、吸入通路36の近傍に形成されている。ブッシュ孔39は、シリンダ33の内周面において、シリンダ33の上端面から下端面に伸びる溝状の凹部である。ブッシュ孔39には、断面が略半円柱状の一対のブッシュ44が、揺動自在に配置されている。具体的には、一対のブッシュ44は、ブッシュ孔39におけるシリンダ33の内周面側に、配置されている。
吐出通路40は、シリンダ33の周方向において、ブッシュ孔39を吸入流路36とで挟む位置において、シリンダ33の内面の一部を半円状に切り欠くように形成されている。
シリンダ室S1は、吸入通路36から吸入される冷媒が流入する空間である。シリンダ室S1は、ピストン34によって、低圧室Saと高圧室Sbとに区画されている。低圧室Saには、吸入通路36の内側端が連通している。
ピストン34は、シリンダ室S1内に流入した冷媒を圧縮するためのものである。ピストン34は、図2に示すように、円筒状のローラ部41と、直方体状のブレード部42とを、有している。ローラ部41は、駆動軸22に設けられた偏心部23において、駆動軸22に回動自在に装着されている。このローラ部41は、シリンダ室S1の内部に配置される。
ブレード部42は、ローラ部41の外面から径方向外方に突出した部分であり、ローラ部41と一体に形成されている。ブレード部42は、一対のブッシュ44の間に配置されている。ブレード部42は、一対のブッシュ44の間において、進退移動自在に支持されている。
このような圧縮機構30では、吸入通路36から低圧室Saに吸入された冷媒が、高圧室Sbにおいて圧縮される。詳細には、圧縮機構30は、両ブッシュ44を揺動中心として、ピストン34をシリンダ室S1の内部において揺動させることによって、シリンダ室S1の容積を変化させている。これにより、冷媒が、高圧室Sbにおいて圧縮される。すると、高圧室Sbにおいて圧縮された冷媒が、高圧室Sbから吐出通路40へと吐出される。
なお、ここでは、ブレード部42がローラ部41と一体に形成されている場合の例を示すが、ブレード部42とローラ部41とは別体であってもよい(図示しない)。この場合、図2における一対のブッシュ44は用いられず、一対のブッシュ44間の通路がシリンダ33によって形成される。この通路には、ブレード部42が配置される。この状態において、ローラ部41をシリンダ室S1の内部において揺動させることによって、シリンダ室S1の容積を変化させることができる。
駆動機構20は、図1に示すように、密閉ケーシング11内に配置されている。詳細には、駆動機構20は、密閉ケーシング11内の上部側に収容されている。駆動機構20は、圧縮機構30を駆動する。駆動機構20は、駆動源となる電動機21と、電動機21に取り付けられる駆動軸22(軸部材)とを有する。
電動機21は、駆動軸22を回転駆動するためのものである。電動機21は、主として、回転子40と、固定子50とを、有している。回転子40は、駆動軸22に固定される。詳細には、回転子40は、駆動軸22に挿嵌されており、駆動軸22と共に回転する。回転子40は、回転子本体40aと、回転子本体に埋設された磁石(図示しない)とを、有している。固定子50は、回転子40の径方向外方に所定の空間を隔てて、密閉ケーシング11の内部に固定されている。固定子50は、円筒状の固定子本体51と、固定子本体に巻かれたコイル(図示しない)とを、有している。上記のような電動機21では、固定子50のコイルに電気が流されると、コイルの内側に回転磁界が発生し、回転子40が駆動軸22と共に回転する。なお、以下では、回転子本体40aを回転子40と同義で用い、固定子本体51を固定子50と同義で用いる場合がある。
駆動軸22は、密閉ケーシング11の内部に回転自在に装着されている。具体的には、駆動軸22は、フロントヘッド部材31、シリンダ33、及びリアヘッド部材32に挿通された状態で、ケーシングの内部に回転自在に装着されている。また、駆動軸22は、回転子40に挿嵌している。また、駆動軸22は、偏心部23を介して、ピストン34のローラ部41に挿通されている。これにより、駆動軸22が回転子40と共に回転すると、偏心部23が駆動軸22まわりに偏心しながら回転し、ピストン34が、両ブッシュ44を揺動中心として、駆動軸22まわりに偏心しながら回転する。これにより、上記の圧縮機構30において説明したように、シリンダ室S1の冷媒が圧縮される。
第1バランスウェイト60は、図2に示すように、円弧状に湾曲した板状に形成されている。第1バランスウェイト60は、図1に示すように、駆動軸22の軸方向において圧縮機構30から遠い側で回転子40に装着されている。すなわち、第1バランスウェイト60は、駆動軸22がブレード部42との間に位置するように、回転子40の上面に装着されている。
具体的には、第1バランスウェイト60は、ピストン34がシリンダ室S1の内部で中立状態(図2の状態)である場合において、駆動軸22の軸芯Oから、ピストン34の外面例えばローラ部41の外周面がシリンダ室S1の内周面に当接する位置Pへと向かう方向側において、回転子40の上面に装着されている。この状態においては、第1バランスウェイト60の円周方向中央部が、駆動軸22の軸芯Oと位置Pとを結ぶ直線上に配置されている。図2には、圧縮機構30のピストン34の配置に対する第1バランスウェイト60の配置を示すために、第1バランスウェイト60の外形を破線で示している。
なお、図2に示したピストン34の中立状態は、駆動軸22の偏心部23の重心(図心)から駆動軸22の軸芯Oへと向かう方向と、ローラ部41の中心(図心)を基準としてブレード部42が半径方向に延びる方向とが一致した状態である。
このように第1バランスウェイト60を配置することによって、第1バランスウェイト60を、駆動軸22から離れる方向(第1方向D1)に作用させることができる。
第2バランスウェイト65は、図1に示すように、駆動軸22の軸方向において、圧縮機構30に近い側で回転子40に装着されている。第2バランスウェイト65は、収納部材66とウェイト本体70とを有している。収納部材66は、図2及び図3に示すように、外形が円弧状に湾曲して形成されている。収納部材66は、ブレード部42の下方において、回転子40の下面に装着されている。
具体的には、収納部材66は、上記の中立状態(図2の状態)において、上記の位置Pから駆動軸22の軸芯Oへと向かう方向側において、回転子40の下面に装着されている。この状態においては、第2バランスウェイト65の円周方向中央部、例えば後述する空洞67が、駆動軸22の軸芯Oと位置Pとを結ぶ直線上に配置されている。図2には、圧縮機構30のピストン34の配置に対する収納部材66(第2バランスウェイト65)の配置を示すために、収納部材66の外形を破線で示している。
収納部材66は、図1に示すように、駆動軸22から所定の距離を隔てた位置において、回転子40の下面に装着されている。具体的には、収納部材66の内周側の壁面が、駆動軸22の外周面から所定の距離を隔てた位置に配置された状態で、収納部材66が、回転子40の下面に装着されている。収納部材66にはリベット用の孔部80が形成されており、このリベット用の孔部80にリベット(図示しない)を挿入することによって、収納部材66は、回転子40の下面にかしめ固定されている。
収納部材66には空洞67が形成されており、この空洞67は、収納部材66における円周方向中央部に形成されている。空洞67には、ウェイト本体70が移動可能なように配置されている。また、空洞67は、上記の中立状態において、上記の位置Pから駆動軸22の軸芯Oへと向かう方向に位置している。
空洞67は、図3及び図4に示すように、駆動軸22に近い側に設けられた内方空洞部68と、駆動軸22に遠い側に設けられた外方空洞部69とから、構成されている。内方空洞部68は、駆動軸22に沿って回転子40から圧縮機構30に向かう方向に延びた部分である。内方空洞部68は、第1傾斜部68aと、対向部68bと、一対の壁部68cとによって、形成されている。第1傾斜部68aは、ウェイト本体70を、内方空洞部68から外方空洞部69へと案内するためのものである。第1傾斜部68aは、駆動軸22の軸方向に対して傾斜している。より具体的には、第1傾斜部68aは、回転子40に近づくにつれて駆動軸22から離れるように、駆動軸22の軸方向に対して所定の角度θ1で傾斜している。対向部68bは、径方向において第1傾斜部68aに対向して形成されている。また、対向部68bは、駆動軸22に沿って回転子40から離れる方向に延びている。一対の壁部68cは、空洞67においてウェイト本体70の円周方向への移動を規制するために、円周方向に互いに対向して設けられた部分である。
このような内方空洞部68にウェイト本体70が配置された場合、ウェイト本体70は、第1傾斜部68aと対向部68bとの間で半径方向への移動が規制され、一対の壁部68cの間で円周方向への移動が規制される。なお、内方空洞部68の圧縮機構側は開口している。この開口は、図4に示すように、閉塞部材92によって塞がれている。閉塞部材92は、板状に形成されている。閉塞部材92は、収納部材66の圧縮機構側の面、すなわち収納部材66の下面に装着されている。この閉塞部材92によって、内方空洞部68の底部が形成されている。
外方空洞部69は、内方空洞部68において回転子40に近い側から外方に延びた空洞部である。言い換えると、外方空洞部69は、内方空洞部68の上部から外方に延びた空洞部である。また、外方空洞部69は、内方空洞部68における圧縮機構側の端部より回転子側に設けられている。具体的には、外方空洞部69の底部(後述する第2傾斜部69a)は、内方空洞部68の底部(閉塞部材92によって閉塞された部分)より上方に設けられている。
外方空洞部69は、第2傾斜部69aと、当接部69bと、上述した一対の壁部68cとによって、形成されている。第2傾斜部69aは、ウェイト本体70を、外方空洞部69から内方空洞部68へと案内するためのものである。第2傾斜部69aは、水平面に対して傾斜している。より具体的には、第2傾斜部69aは、駆動軸22から離れるにつれて回転子40に近づくように、水平面に対して所定の角度θ2で傾斜している。当接部69bは、ウェイト本体70が遠心力を受けて当接する部分である。また、当接部69bは、対向部68bに対向して形成されている。一対の壁部68cは、上述した内方空洞部68と共通の壁部となっている。
このような外方空洞部69では、ウェイト本体70は、遠心力によって当接部69bに当接し半径方向への移動が規制され、一対の壁部68cの間で円周方向への移動が規制される。なお、上述した空洞67では、内方空洞部68の回転子側及び外方空洞部69の回転子側は、開口しているが、収納部材66を回転子40の下面に装着することによって、この開口は塞がれる。
ウェイト本体70は、駆動軸22を基準とした第1方向D1とは異なる第2方向D2に作用するウェイトである。具体的には、ウェイト本体70は、駆動軸22を基準として第1方向D1とは反対の方向である第2方向D2に作用するウェイトである。ウェイト本体70は、球状に形成されている。ウェイト本体70は、空洞67に配置されおり、内方空洞部と外方空洞部との間で移動可能である。ウェイト本体70は、駆動軸22の回転に応じて、内方空洞部68から外方空洞部69へと移動する。具体的には、ウェイト本体70は、駆動軸22の回転数が低い場合は内方空洞部68に配置され、駆動軸22の回転数が高くなると外方空洞部69に移動し、外方空洞部69に配置される。
(2)バランスウェイトの動作
バランスウェイトの動作の説明を行う前に、まず、圧縮機構30の動作を簡単に説明する。電動機21において回転子40が固定子50の内周部で回転すると、駆動軸22も同時に回転し、圧縮機構30が作動する。圧縮機構30では、駆動軸22を回転させることによって、偏心部23が挿通されたピストン34が、シリンダ室S1の内部において揺動する。これにより、シリンダ室S1の容積が変化し、冷媒が圧縮される。言い換えると、ピストン34を駆動軸22まわりに偏心させた状態で回動させることによって、ピストン34は冷媒を圧縮している。このため、駆動軸22には、ピストン34の揺動による力、すなわちピストン34の偏心回転による力が、作用する。また、偏心部23にも、駆動軸22の回転により、遠心力が発生する。
駆動軸22の一端側においてピストン34が揺動した場合、ピストン34の偏心回転による力に対応する遠心力が、駆動軸22に発生する。例えば、駆動軸22の回転が低速である場合、すなわち駆動軸22が剛体回転している場合には、第2バランスウェイト65において、ウェイト本体70が内方空洞部68に配置された状態で、上記の第1バランスウェイト60とともに、上記の遠心力と釣り合い、駆動軸22のバランスが保たれている。
一方で、駆動軸22の回転が高速になると、第1バランスウェイト60の影響が大きくなり、駆動軸22が第1方向D1へ撓んでしまうおそれがある。そこで、第2バランスウェイト65において、ウェイト本体70を内方空洞部68から外方空洞部69へと移動させることによって、この撓みを抑制する。すなわち、ウェイト本体70を外方空洞部69に配置することによって、上記の撓みが発生する方向と反対の方向(第2方向D2)に、付加的な力を作用させている。すなわち、この場合は、上記の第1バランスウェイト60と、ウェイト本体70が外方空洞部69に配置された状態の第2バランスウェイト65とによって、駆動軸22のバランスが保たれている。
ここで、ウェイト本体70が、内方空洞部68から外方空洞部69へと移動するタイミングについての説明を示しておく。ウェイト本体70が第1傾斜部68aに当接した状態で静止する条件式、すなわちウェイト本体70が第1傾斜部68aに沿って上方に移動しない条件式は、ウェイト本体70に作用する遠心力と、ウェイト本体70に作用する重力とに基づいて、算出される。具体的には、第1傾斜部68aに平行な方向の遠心力の分力と、第1傾斜部68aに平行な方向の重力の分力との釣合方程式が、上記の条件式となる。
例えば、図4に示すように、第1傾斜部68aの傾斜角度をθ1(rad)、駆動軸22の回転数ω(rps)、駆動軸22の軸芯Oとウェイト本体70の重心との距離をr(mm)、ウェイト本体70の質量をm(g)と表現すると、上記の条件式は、「mrω2・cosθ1=mg・sinθ1」と示される。ここで、回転数ωoを、ウェイト本体70が第1傾斜部68aにおいて移動を開始する回転数とすると、この回転数ωoは、「ωo2=(g/r)・tanθ1」式によって定義される。すなわち、内方空洞部68へのウェイト本体70の配置位置(上記の距離r)、及び収納部材66における第1傾斜部68aの傾斜角度θ1によって、ウェイト本体70が第1傾斜部68aにおいて移動を開始する回転数ωoが、決定される。
これにより、駆動軸22の回転数ωが、この条件式で算出される回転数ωo以下である場合には、ウェイト本体70は内方空洞部68に配置される。一方で、駆動軸22の回転数ωが、この条件式で算出される回転数ωoを越えると、ウェイト本体70は、内方空洞部68から外方空洞部69へと移動する。すなわち、駆動軸22の回転数ωが、回転数ωo以上である場合には、ウェイト本体70は外方空洞部69に配置される。なお、駆動軸22の回転数ωが、再び、回転数ωo以下になった場合は、ウェイト本体70は、第2傾斜部69aに沿って、外方空洞部69から内方空洞部68へと移動し、内方空洞部68に配置される。
(3)特徴
本実施形態に係る圧縮機10では、第1バランスウェイト60と第2バランスウェイト65とからなる2種類のバランスウェイトによって、駆動軸22に発生する遠心力等のような不均衡力に対して、バランスをとることができる。特に、第2バランスウェイト65は、駆動軸22の回転数ωが大きくなった場合に、ウェイト本体70を空洞67で移動させることによって、駆動軸22に発生する不均衡力に対して適切にバランスをとることができる。例えば、駆動軸22の回転数ωが大きくなり、駆動軸22の撓みによる振動が許容振動に到達する際に、ウェイト本体70を内方空洞部68から外方空洞部69へと移動させることによって、駆動軸22のバランスをより適切に保つことができる。このように、本圧縮機10では、特別な機構を用いることなく、低回転数ωから高回転数ωに至るまでの幅広い領域において、バランスウェイトを安定的に動作させることができる。すなわち、簡単な構成で安定動作するバランスウェイトを有する圧縮機10を、提供することができる。
また、本実施形態に係る圧縮機10では、内方空洞部68に形成された第1傾斜部68a、及び外方空洞部69に形成された第2傾斜部69aによって、ウェイト本体70を、内方空洞部68と外方空洞部69との間で、スムーズに移動させることができる。このように、本圧縮機10では、特別な機構を用いることなく、第2バランスウェイト65を安定的に移動させることができる。
また、本圧縮機10では、ウェイト本体70を第1傾斜部68aと対向部68bとの間で支持することによって、ウェイト本体70を、内方空洞部68において第2方向D2に安定的に作用させることができる。また、本圧縮機10では、ウェイト本体70が遠心力を受けて当接する当接部69bによって、ウェイト本体70の移動量の上限を決定することができる。これにより、第2バランスウェイト65が、駆動軸22に対して過度に作用し過ぎないように規制することができる。さらに、収納部材66が、駆動軸22から所定の距離を隔てた位置において、回転子40に装着されているので、駆動軸22に発生する不均衡力に対して、第2バランスウェイト65をより効果的に作用させることができる。
(4)変形例
以下に変形例を示す。以下の変形例では、上記実施形態に対応する部材や部分については、同じ符号を付している。
(4−1)
上記実施形態の圧縮機10では、空洞67を構成する対向部68bが、収納部材66本体に一体に形成される場合の例を示したが、対向部68bの設置形態については、上記実施形態に限定されず、どのようにしてもよい。例えば、図5に示すように、板状の第1閉塞部材91を、収納部材66の対向部68bとして、収納部材66本体に装着してもよい。また、図5では、内方空洞部68の圧縮機構側の開口が、板状の第2閉塞部材92によって塞がれた場合の例が、示されている。なお、上記実施形態の内方空洞部68の圧縮機構側の開口は、塞がれてはいないが、図5の第2閉塞部材92と同様に、この開口を塞いでもよい。この変形例を用いても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(4−2)
上記実施形態の圧縮機10では、ウェイト本体70が球状に形成される場合の例を示したが、ウェイト本体70の形状は、上記実施形態に限定されず、どのような形状にしてもよい。例えば、図6に示すように、ウェイト本体70が、第1傾斜部68aと対向部68bとの間に嵌合可能な形状に形成されていてもよい。この場合、上記実施形態の効果に加えて、ウェイト本体70を内方空洞部68に確実に保持することができる。
(4−3)
上記実施形態の圧縮機10では、第1傾斜部68aが所定の傾斜角度θ1で傾斜している場合の例を示したが、第1傾斜部68aの形状は上記実施形態に限定されず、どのようにしてもよい。例えば、図7に示すように、第1傾斜部68aを、曲率を持った形状で傾斜させるようにしてもよい。
この場合、第2バランスウェイト65は、次のように構成される。収納部材66は、第1収納本体66aと第2収納本体66bとを、有している。収納部材66の空洞67は、第1収納本体66aと第2収納本体66bとを組み合わせることによって形成される。例えば、第1収納本体66aと第2収納本体66bとは、上記実施形態と同様に、リベット用の孔部80にリベットを挿入することによって、互いに連結され、回転子40の下面にかしめ固定される。
第1収納本体66aは空洞67の上面を形成し、第2収納本体66bは空洞67の下面及び側面を形成する。詳細には、第1収納本体66aは、空洞67の対向部68bと空洞67の回転子側の壁部68d(天井部)とを、形成する。また、第2収納本体66bは、空洞67の第1傾斜部68aと、空洞67の第2傾斜部69aと、空洞67における一対の壁部68cとを、形成する。このような空洞67を有する収納部材66では、第1傾斜部68aが、曲率を持って傾斜するように形成されている。また、第1傾斜部68aに対向する対向部68bも、曲率を持って傾斜するように形成されている。
まず、駆動軸22が回転していない状態においては、ウェイト本体70は、図7に示すように、第1傾斜部68a及び対向部68bの間の空洞67、すなわち内方空洞部68に、配置されている。次に、駆動軸22が回転し始めると、駆動軸22の回転数に応じて、ウェイト本体70は、第1傾斜部68a及び対向部68bの間において、上方に移動する。そして、ウェイト本体70は、駆動軸22の回転数に対応する釣合位置において、第1傾斜部68aに当接した状態で静止する。続いて、駆動軸22の回転数がより大きくなると、ウェイト本体70は、第1傾斜部68aと第2傾斜部69aとによって形成される隅角部を、いずれ乗り越えて、当接部69bに当接する。すなわち、ウェイト本体70は、内方空洞部68から外方空洞部69へと移動し、当接部69bに当接する。
上記のような構成を有する第2バランスウェイト65では、駆動軸22に対してウェイト本体70が第2方向D2に作用する力を、内方空洞部68において変化させることができる。これにより、ウェイト本体70が内方空洞部68に位置している間において、駆動軸22の回転数に応じた適切なバランスを、得ることができる。また、この場合においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
11 密閉ケーシング(ケーシング)
21 電動機
22 駆動軸(軸部材)
30 圧縮機構(圧縮要素)
40 回転子
50 固定子
60 第1バランスウェイト
65 第2バランスウェイト
66 収納部材
67 空洞
68 内方空洞部
68a 第1傾斜部
68b 対向部
69 外方空洞部
69a 第2傾斜部
69b 当接部
70 ウェイト本体
D1 第1方向
D2 第2方向
特許第3562444号公報

Claims (9)

  1. ケーシング(11)と、
    前記ケーシングの内部に回転自在に装着される軸部材(22)と、
    前記ケーシングの内部に固定される固定子(50)と、前記軸部材に固定される回転子(40)とを有する電動機(21)と、
    前記ケーシングに収納され、前記軸部材の回転により作動流体を圧縮する圧縮要素(30)と、
    前記軸部材の軸方向において前記回転子に対して前記圧縮要素から遠い側で装着され、前記軸部材から離れる第1方向(D1)に作用する第1バランスウェイト(60)と、
    ウェイト本体(70)と、前記軸部材の軸方向において前記回転子に対して前記圧縮要素に近い側で装着され、前記軸部材を基準として前記第1方向とは異なる方向である第2方向(D2)に前記ウェイト本体が移動可能な空洞(67)が形成された収納部材(66)とを、有し、前記第2方向(D2)に作用する第2バランスウェイト(65)と、
    を備える圧縮機。
  2. 前記空洞は、前記軸部材に近い側に設けられた内方空洞部(68)と、前記軸部材から遠い側に設けられた外方空洞部(69)とから、構成され、
    前記ウェイト本体は、前記軸部材の回転に応じて、前記内方空洞部から前記外方空洞部へと移動する、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記ウェイト本体は、前記軸部材の回転数が所定の回転数を越えた場合に、前記内方空洞部から前記外方空洞部に移動する、
    請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記空洞では、前記内方空洞部は、前記軸部材に沿って前記回転子から離れる方向に延びた部分であり、前記外方空洞部は、前記内方空洞部において前記回転子に近い側から前記第2方向に延びた部分である、
    請求項2又は3に記載の圧縮機。
  5. 前記内方空洞部は、前記ウェイト本体を前記外方空洞部に案内するために前記軸部材の軸方向に対して傾斜させた第1傾斜部(68a)を、有している、
    請求項4に記載の圧縮機。
  6. 前記内方空洞部は、径方向において前記第1傾斜部に対向した対向部(68b)を、さらに有し、
    前記内方空洞部では、前記ウェイト本体は、前記第1傾斜部と前記対向部との間で支持されている、
    請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記外方空洞部は、前記ウェイト本体を前記内方空洞部に案内するために水平面に対して傾斜させた第2傾斜部(69a)を、有している、
    請求項4から6のいずれかに記載の圧縮機。
  8. 前記外方空洞部は、前記ウェイト本体が遠心力を受けて当接する当接部(69b)を、さらに有している、
    請求項2から7のいずれかに記載の圧縮機。
  9. 前記収納部材は、前記軸部材から所定の距離を隔てた位置において、前記回転子に装着されている、
    請求項1から8のいずれかに記載の圧縮機。
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