JP2012192162A - 超音波診断装置、超音波送受信方法、および超音波送受信プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】穿刺針N1を含む被検体B1の対象部位に向けて超音波の送受信を行う複数の超音波トランスデューサ13と、この超音波トランスデューサ13上に設定される送信開口から送信する超音波ビームを形成する送信制御手段32と、超音波ビームの、穿刺針N1における正反射成分に関する情報を取得する取得手段42と、超音波ビームの正反射成分に関する情報に基づいて、複数の超音波トランスデューサ13上に送信開口と異なる受信開口を設定する受信制御手段32、36と、受信開口として設定された複数の超音波トランスデューサ13が受信した超音波エコー信号を処理する受信信号処理手段38、44と、を具備する構成を採る。
【選択図】図2
Description
このため、特許文献1に、穿刺針を被検体内に穿刺する時に、超音波走査ビームの送信ビーム方向を穿刺針の侵入路に対して略直角となるよう調節すると共に、各走査ビームの送信ビーム焦点位置が穿刺針の位置付近になるように各超音波トランスデューサの出力の遅延量を制御する技術が提案されている。
また、特許文献1に開示の技術では、超音波走査ビームの受信ビームの方向性等が十分に考慮されておらず、穿刺針からのエコー信号の強度の改善効果が十分ではないという問題があった。例えば、特許文献1に開示の技術では、穿刺針の刺入角度が大きくなると、送信ビームの正反射成分が、受信時に複数の超音波トランスデューサ上に設定された受信開口から外れてしまい、穿刺針からのエコー信号を十分に受信できないため、エコー信号の強度が弱くなってしまうという問題もあった。
また、超音波走査ビームの送信が、被検体の表面に対して傾斜するステア送信であるため、穿刺針の視認性を向上できる場合においても、穿刺針以外の画質が劣化するという問題もあった。
さらに、特許文献1に開示の技術では、穿刺針からの超音波エコー信号をそのまま保存していないため、受信後の画像処理の際に、穿刺針から超音波エコー信号の強度を改善して、穿刺針の視認性を改善することができないという問題があった。
また、前記送信制御手段は、前記超音波ビームを偏向して形成し、前記取得手段は、前記穿刺針の前記刺入角度および前記超音波ビームの偏向角度から前記正反射成分に関する情報を取得するのが好ましい。
また、前記受信信号処理手段は、さらに、前記超音波エコー信号を一時保存する記憶部を有するのが好ましい。
また、前記受信信号処理手段は、さらに、前記超音波エコー信号を一時保存する記憶部を有し、前記超音波エコー信号に対し、被検体組織成分を強調する重み付け処理を施し、前記正反射成分を強調する重み付け処理を施された超音波エコー信号と合成するのが好ましい。
また、前記受信制御手段は、前記第1の受信開口を、前記送信開口に対して前記穿刺針の被検体への刺入位置の反対側にある超音波トランスデューサを含むように設定するのが好ましい。
また、前記受信制御手段は、前記第1の受信開口として、前記複数の超音波トランスデューサ上に不連続に分割して設定された複数の分割受信開口を設定し、隣接する2つの分割受信開口の間には、受信開口として使用しない少なくとも1つの超音波トランスデューサが含まれ、前記受信信号処理手段は、前記送信開口による1回の送信に応じて、前記複数の分割受信開口を用いて得られた前記超音波エコー信号を合成処理するのが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の態様に係る超音波送受信プログラムは、上記第3の態様の超音波送受信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である構成を採る。
図1は、本発明に係る超音波送受信方法を実施する本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の主要構成の一例を示す斜視図である。ここでは、探触子である超音波プローブと、その超音波プローブの制御および得られた超音波エコー信号の解析を行い、超音波診断画像を合成する超音波診断装置本体と、その合成画像を表示するディスプレイと、が各々別個の構成となっている場合を例にとって説明する。また、超音波プローブには、穿刺アダプタが取り付けられている。
また、本実施形態の超音波診断装置10は、プローブ12に取り付けて用いられる穿刺アダプタ20を備える。さらに、超音波診断装置10は、カート22によって容易に移動できるように構成されている。
超音波プローブ12のタイプとしては、コンベックスタイプ、リニアスキャンタイプ、セクタスキャンタイプ等の種々のタイプがある。
プローブ12には、着脱交換が可能な穿刺アダプタ20が取り付けられている。
穿刺アダプタ20は、プローブ12に取り付けられ、穿刺針を特定の角度で被検者等の被検体の対象部位に刺入させるためのガイドとなる。具体的には、穿刺針は、穿刺アダプタ20に設けられた穴に沿って動くことで、予め設定された特定の刺入方向に動き、穿刺針の針先が被検体の対象部位に刺入される。穿刺アダプタ20は、その種類によって、使用できる穿刺針の太さ、穿刺針を被検者に刺入する刺入角度やその調整範囲、刺入位置、刺入経路等が異なり、穿刺アダプタ20を交換することで使用できる穿刺針の太さ、刺入角度、その範囲、刺入位置または刺入経路等を変更できる。使用できる穿刺針の太さ、刺入角度が予め決まっている穿刺アダプタ20の場合には、穿刺アダプタ20内に記憶部を備えていても良く、この記憶部に、穿刺アダプタ情報として、予め自身が使用できる穿刺針の太さ、刺入角度の情報を記憶しているのが良い。
本実施形態では、超音波診断装置10の各構成要素は、カート22に支持される。すなわち、装置本体14は、カート22に載置されて支持され、入力部16及びディスプレイ18は、カート22上部側に取り付けられ、プローブ12は、入力部16が取り付けられたカート22の側面に設けられたプローブホルダ26に保持され、プローブ12を装置本体14に接続するケーブル24は、入力部16が取り付けられたカート22の裏面側に設けられたフック28に保持される。
また、カート22は、超音波診断装置10を移動するための4つのキャスター30を備える。
なお、本実施形態では、超音波診断装置10を移動するために、超音波診断装置10の各構成要素を支持するカート22を備えているが、本発明は、これに限定されない。
具体的には、システム制御部32は、送信回路34および受信回路38を介してプローブ12の直進性が保たれた超音波ビームの送信方向および超音波エコーの受信方向を順次設定する。システム制御部32は、設定された送信方向に応じて送信遅延パターンを選択する送信制御機能と、設定された受信方向に応じて受信遅延パターンを選択する受信制御機能とを有している。
また、システム制御部32は、入力部16、または穿刺アダプタ20から通知された穿刺アダプタ情報(刺入角度等)を正反射成分算出部42へ出力する。なお、システム制御部32は、予め穿刺アダプタ20の記憶部から穿刺アダプタ情報を読み出して、システム制御部32の格納装置に格納しておき、必要に応じて読み出して正反射成分算出部42へ出力するようにしても良い。
また、システム制御部32は、受信フォーカス処理を行う信号処理部44に受信遅延パターンを出力する。
このマルチプレクサ36のスイッチングにより、プローブ12のN個(例えば192個)の超音波トランスデューサ13の中から使用する超音波トランスデューサ群(例えば最大96個、通常使用時64個)を選択して、送信開口または受信開口として設定すると共に、送信回路34からの送信信号のプローブ12への受け渡し、および、プローブ12からの受信信号の受信回路38への受け渡しを行う。具体的には、マルチプレクサ36は、プローブ12のN個の超音波トランスデューサとN本の信号線を介して接続されている。マルチプレクサ36は、電子スキャンのために用いられるものであり、送受信を行う超音波トランスデューサ13を送信開口または受信開口として適宜選択することによって超音波ビームを走査する位置および方向を決定する。
こうしてデジタル変換された受信データは、複数フレーム分の超音波画像に対応する受信信号データを蓄積するためのメモリ容量を有する受信データ記憶部40に順次格納される。
次に、信号処理部44は、音線データに対して包絡線検波処理あるいは直交検波処理などの検波処理を施した後に、STC(Sensitivity Time gain Control:センシティビティ・タイム・ゲイン・コントロール)によって超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正をする。
すなわち、図3に示すように、プローブ12の複数の超音波トランスデューサ13から被検体B1へ向けて送信された超音波は、被検体B1内に入射し、穿刺針N1に当たり、穿刺針N1において、正反射(鏡面反射)したとすると、反射波がプローブ12の受信範囲から外れてしまう状況が現れる。例えば、P1から送信された超音波は、被検体B1内に図3中参照符号aで示す入射波の方向に入射し、穿刺針N1において、図3中参照符号bで示す反射波の方向に正反射して、図3中参照符号Iで示される強度分布を持つ反射波は、P1’において受信される。なお、被検体の組織において反射してきた通常の超音波エコー信号は、図3中参照符号cで示す方向に進行してP1において受信される。
しかし、P2から送信された超音波は穿刺針N1において正反射してP2’に到達するため、プローブ12の受信範囲から外れてしまう。このような、反射波の一部または全部が逃げてしまいプローブ12に到達しない状況となれば、超音波画像において穿刺針N1の像が見えにくくなる現象も説明がつく。
この図では、プローブ12の送信開口T1および受信開口R1が描かれているが、被検体組織等から反射された通常の超音波エコー信号(点反射成分)を受信するための受信開口R2は、従来の超音波診断装置と同様に送信開口T1と一致する。一方、穿刺針N1からの正反射成分を受信するための受信開口R3は、送信開口T1とは一致せず、図4の右方へ展開する。即ち、受信開口R3は、送信開口T1に対して穿刺針N1の被検体B1への刺入位置の反対側にある超音波トランスデューサ13を含むように、従って、穿刺針N1における超音波ビームの正反射成分を受ける位置にある2以上の超音波トランスデューサ上に設定される。
そして、本実施の形態に係る超音波送受信方法では、通常の超音波エコー信号用の受信開口R2および正反射成分用の受信開口R3の双方を合体させて開口合成をおこなったものを受信開口R1としている。すなわち、受信開口R1が、送信開口T1に対して、穿刺針N1の被検体B1への刺入位置の反対側にある超音波トランスデューサ13を含むように、従来のものより穿刺針N1の被検体B1への刺入位置の反対側に拡張した態様となっている。このように、装置本体14は、プローブ12の受信開口R1の位置および幅(チャンネル数)を穿刺針からの正反射成分に応じて変更する態様を採る。
なお、通常の超音波エコー信号用の受信開口R2には、ほぼ通常の超音波エコー信号だけが到達するが、正反射成分用の受信開口R3の方には、正反射成分だけでなく通常の超音波エコー信号も到達することは言うまでもない。
なお、被検体B1の体表面または内部における屈折の影響も考慮しなければならない場合は、スネルの法則に従って計算すれば良い。
なお、本実施の形態では、受信開口幅を変更(例えば、64素子から96素子に変更)する場合を説明したが、送信ビーム方向中心位置と穿刺針からの正反射成分到達位置が受信開口に含まれるように、受信開口の位置を変更しても良い。また、送信ビーム方向からの超音波エコーを受ける受信開口と穿刺針からの正反射成分到達位置用の受信開口を分割して設定しても良い。
本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置は、上記実施の形態1で説明した超音波診断装置10の装置本体14の信号処理部44に受信アポダイゼーション機能を追加したものである。なお、本実施の形態の超音波診断装置の構成は、受信アポダイゼーション機能が追加されている点を除いて、図1および図2に示す超音波診断装置10と略同様であるので、図面を用いた説明を省略する。また、以下において、本実施の形態の超音波診断装置の詳細な説明をする際に、図2に示す超音波診断装置10と同一の構成要素に言及する場合は、その構成要素の参照符号を用いて説明を行う。
一方、図7(B)は、本実施の形態に係る受信アポダイゼーションの概要を示したものである。この図からわかるように、本実施の形態では、受信アポダイゼーションの重み曲線W22はピークを2つ有する。一方のピークは、送信ビームの中心位置C22と一致して設定されており、他方のピークは、穿刺針からの正反射成分の中心位置C23に設定されている。ここで、正反射成分の中心位置C23は、上記式(1)に従って、送信ビームの中心位置C22からD1tan2θ1だけ離れた位置に設定される。なお、この受信アポダイゼーション処理は、図2に示す装置本体14の信号処理部44における受信フォーカス処理における加算処理の前段階にて行われる。
例えば、図8に示す実施例では、送信ビーム中心位置に対して受信アポダイゼーションを行うために、送信ビームの中心位置C22と一致して設定された1つのピークを持つ重み曲線W23と、穿刺針からの正反射成分の到達位置に対して受信アポダイゼーションを行うために、穿刺針からの正反射成分の中心位置C23と一致して設定された1つのピークを持つ重み曲線W24を用いる。
なお、受信アポダイゼーションの重み曲線W23および24は、各ピークが同様の正規カーブを描く例であるが、本発明はこれに限定されず、被検体組織成分及び穿刺針からの正反射成分に適した重み曲線であれば、異なっていても良い。
本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置は、上記実施の形態1で説明した超音波診断装置10の装置本体14に対して、上記実施の形態1とは異なる開口合成機能を追加したものである。なお、本実施の形態の超音波診断装置の構成も、開口合成機能が異なる点を除いて、図1および図2に示す超音波診断装置10と略同様であるので、図面を用いた説明を省略する。また、以下において、本実施の形態の超音波診断装置の詳細な説明をする際に、図2に示す超音波診断装置10と同一の構成要素に言及する場合は、その構成要素の参照符号を用いて説明を行う。
D1tan2θ1≧(受信開口の幅)/2 ・・・(2)
本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置は、上記実施の形態1で説明した超音波診断装置10の装置本体14に対して、上記実施の形態3とは異なる開口合成機能を追加したものであり、上述したように、上記実施の形態3と異なり、1回の送信に対して、上記実施の形態1の受信開口を、送信ビーム方向からの超音波エコー信号(点反射成分)を受ける受信開口と穿刺針からの正反射成分到達位置用の受信開口とに分割して設定したものであるので、同様の説明は省略し、主に、相違点について説明する。
図10は、本実施の形態の超音波診断装置によって実施される、本実施の形態に係る超音波送受信方法の一例の概要を説明するための模式図である。
本実施の形態では、受信開口として、受信開口として利用されない少なくとも1つの超音波トランスデューサ13を挟んで分割された、それぞれ複数の超音波トランスデューサ13を含む、送信方向を中心とした受信開口Aと、正反射成分用を中心とした受信開口Bとが設定される。即ち、図示例では、受信開口A及び受信開口Bは、これらの両者の間に受信開口として利用されない3素子の超音波トランスデューサ13が含まれるように設定される。
本実施の形態では、こうして、2つの受信開口AおよびBで受信した超音波エコー信号を合成して、即ち、受信開口Aと受信開口Bとによる開口合成処理を行い、被検体組織B1と穿刺針N1との画像を合成する。
なお、本実施の形態で、受信開口Aと受信開口Bとの間に受信開口として利用されない1素子以上の超音波トランスデューサ13を介在させるのは、超音波トランスデューサ13の素子数に比べて受信回路の素子数が少ないポータブルタイプのような廉価盤でも、通常の画像の信号が強い送信開口真下の信号と、穿刺針からの正反射成分が強い信号とをはっきりと分離して受信するためである。
また、本実施の形態では、受信エコー信号を受信データ(個々の超音波トランスデューサ13が受信した受信データ:以下では、単に素子データともいう)として受信データ記憶部40に一時的に保存し、1回の送信の素子データから送信ビーム方向と穿刺針の正反射方向を含む2方向以上に受信ビームフォーミングを行い、それらの超音波エコー信号のデータを合成して表示することで、穿刺時に重要であるフレームレートの低下をまねくことなく、穿刺針の視認性を向上した画像を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、被検体組織B1からの通常の超音波エコー信号(点反射成分)が主である受信開口Aの素子データと、穿刺針N1からの正反射成分が主である受信開口Bの素子データとを開口合成するため、双方の観察対象の受信信号を得ることができ、穿刺状態の超音波画像の表示分解能をより向上させることができる。
本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置は、上記実施の形態1で説明した超音波診断装置10と、プローブ12が超音波トランスデューサ13の配列方向と直交する方向ではなく、偏向角をもって超音波ビームを送信する(図11参照)機能を有している点で異なるものであるが、この点を除いて、図1および図2に示す超音波診断装置10と略同様であるので、図面を用いた説明を省略する。なお、本実施の形態の超音波診断装置の装置本体は、この新機能に対応した構成となっている。なお、以下において、本実施の形態の超音波診断装置の詳細な説明をする際に、図2に示す超音波診断装置10と同一の構成要素に言及する場合は、その構成要素の参照符号を用いて説明を行う。
穿刺針N1の被検体B1への刺入角をθ2、超音波の入射位置P41から傾斜角Φ2で超音波が入射され、深度D2において穿刺針N1上で正反射が起こり、反射波が被検体B1から出射する点がP41’、超音波の入射位置P41から穿刺針N1の刺入位置までの距離をW2とすると、反射波が戻ってくる点P41’と入射点P41との距離L2は、次式(3)によって算出される。
従って、本実施の形態の超音波診断装置では、反射波が戻ってくる点P41’を考慮して、受信開口の幅を決定すれば良い。
図12は、本発明に係る超音波送受信方法の一例を示すフローチャートである。
図12に示す超音波送受信方法は、図1および図2に示す本発明の実施の形態1の超音波診断装置10において実施されるものであり、図4〜図6に示すようにして、プローブ12の複数の超音波トランスデューサ13を用いて穿刺針N1を含む被検体B1の対象部位に向けて超音波の送受信を行う。
ここで、術者は、超音波診断装置10の装置本体14の電源をオンして、プローブ12を被検者の被検体B1の表面に押し当てているものとする。
次に、ステップS12において、形成された送信用超音波ビームを被検体B1の対象部位に向けて送信する。
また、ステップS14において、超音波ビームの、穿刺針N1における正反射成分に関する情報を取得する。
また、ステップS16において、超音波ビームの正反射成分に関する情報に基づいて、複数の超音波トランスデューサ13上に送信開口と異なる受信開口を設定する。
続いて、ステップS20において、受信開口を用いて複数の超音波トランスデューサ13が受信した超音波エコー信号を処理し、超音波画像を生成する。
こうして、本発明の超音波送受信方法では、送信開口から送信された超音波ビームの穿刺針からの正反射成分を確実にもれなく受信開口から受信することができる。このため、本発明法では、穿刺針からのエコー信号の強度を高め、穿刺針の視認性を向上させることができる。
また、本発明は、上記超音波送受信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっても良いことは言うまでもない。
12 超音波プローブ
14 超音波診断装置本体(装置本体)
16 入力部
18 ディスプレイ
20 穿刺アダプタ
32 システム制御部
34 送信回路
36 マルチプレクサ
38 受信回路
40 受信データ記憶部
42 正反射成分算出部
44 信号処理部
46 画像プロセッサ
48 表示処理部
Claims (13)
- 穿刺針を含む被検体の対象部位に向けて超音波の送受信を行う複数の超音波トランスデューサと、
該複数の超音波トランスデューサ上に設定される送信開口から送信する超音波ビームを形成する送信制御手段と、
前記超音波ビームの、前記穿刺針における正反射成分に関する情報を取得する取得手段と、
前記超音波ビームの前記正反射成分に関する情報に基づいて、前記複数の超音波トランスデューサ上に前記送信開口と異なる第1の受信開口を設定する受信制御手段と、
前記第1の受信開口として設定された前記複数の超音波トランスデューサが受信した超音波エコー信号を処理する受信信号処理手段と、を具備することを特徴とする超音波診断装置。 - 前記取得手段は、前記複数の超音波トランスデューサと前記穿刺針との位置関係から前記正反射成分に関する情報を取得する請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記取得手段は、前記被検体に刺入された前記穿刺針の、前記複数の超音波トランスデューサに対する刺入角度から前記正反射成分に関する情報を取得する請求項2記載の超音波診断装置。
- 前記送信制御手段は、前記超音波ビームを偏向して形成し、
前記取得手段は、前記穿刺針の前記刺入角度および前記超音波ビームの偏向角度から前記正反射成分に関する情報を取得する請求項3に記載の超音波診断装置。 - 前記受信信号処理手段は、前記超音波エコー信号に対し、前記正反射成分を強調する重み付け処理を施す請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
- 前記受信信号処理手段は、さらに、前記超音波エコー信号を一時保存する記憶部を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
- 前記受信信号処理手段は、
さらに、前記超音波エコー信号を一時保存する記憶部を有し、
前記超音波エコー信号に対し、被検体組織成分を強調する重み付け処理を施し、前記正反射成分を強調する重み付け処理を施された超音波エコー信号と合成する請求項5に記載の超音波診断装置。 - 前記受信制御手段は、前記第1の受信開口を、前記送信開口に対して前記穿刺針の被検体への刺入位置の反対側にある超音波トランスデューサを含むように設定する請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
- 前記受信制御手段は、さらに、前記第1の受信開口と異なる第2の受信開口を設定し、
前記受信信号処理手段は、前記送信開口による複数回の送信に応じて、前記第1の受信開口および前記第2の受信開口を用いて得られた前記超音波エコー信号を合成処理する請求項1〜8のいずれか1項に記載の超音波診断装置。 - 前記受信制御手段は、前記第1の受信開口として、前記複数の超音波トランスデューサ上に不連続に分割して設定された複数の分割受信開口を設定し、
隣接する2つの分割受信開口の間には、受信開口として使用しない少なくとも1つの超音波トランスデューサが含まれ、
前記受信信号処理手段は、前記送信開口による1回の送信に応じて、前記複数の分割受信開口を用いて得られた前記超音波エコー信号を合成処理する請求項1〜8のいずれか1項に記載の超音波診断装置。 - 複数の超音波トランスデューサを用いて穿刺針を含む被検体の対象部位に向けて超音波の送受信を行う超音波送受信方法であって、
前記複数の超音波トランスデューサ上に設定される送信開口から送信する超音波ビームを形成するステップと、
形成された前記超音波ビームを被検体の対象部位に向けて送信するステップと、
前記超音波ビームの、前記穿刺針における正反射成分に関する情報を取得するステップと、
前記超音波ビームの前記正反射成分に関する情報に基づいて、前記複数の超音波トランスデューサ上に前記送信開口と異なる第1の受信開口を設定するステップと、
設定された前記第1の受信開口を用いて、前記複数の超音波トランスデューサによって前記超音波ビームの超音波エコー信号を受信するステップと、
前記第1の受信開口として設定された前記複数の超音波トランスデューサが受信した前記超音波エコー信号を処理するステップと、を具備することを特徴とする超音波送受信方法。 - 複数の超音波トランスデューサを用いて穿刺針を含む被検体の対象部位に向けて超音波の送受信を行うための複数の手順をコンピュータに実行させるための超音波送受信プログラムであって、
前記複数の手順は、
前記複数の超音波トランスデューサ上に設定される送信開口から送信する超音波ビームを形成する手順と、
形成された前記超音波ビームを被検体の対象部位に向けて送信する手順と、
前記超音波ビームの、前記穿刺針における正反射成分に関する情報を取得する手順と、
前記超音波ビームの前記正反射成分に関する情報に基づいて、前記複数の超音波トランスデューサ上に前記送信開口と異なる第1の受信開口を設定する手順と、
設定された前記第1の受信開口を用いて、前記複数の超音波トランスデューサによって前記超音波ビームの超音波エコー信号を受信する手順と、
前記第1の受信開口として設定された前記複数の超音波トランスデューサが受信した前記超音波エコー信号を処理する手順と、を具備することを特徴とする超音波送受信プログラム。 - 請求項12に記載の超音波送受信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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