JP6379363B1 - 超音波画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

構造が比較的簡単で、被検体に垂直穿刺する際に比較的早い段階から穿刺針及び対象部位を直交2断面で捉えて同時に表示可能であり、穿刺針を最短ルートで対象部位まで確実にガイドする。プローブ本体12には、第1及び第2リニア振動子アレイ23、24とが直交配置される。プローブ本体12にて両リニア振動子アレイ23、24の交差する部分には空き領域S1が設けられる。空き領域S1内には穿刺針6の通過のための穿刺ポイント31が設定される。第1リニア振動子アレイ23は第1の超音波ビームB11を発し、第2リニア振動子アレイ24は第2の超音波ビームB12を発する。両超音波ビームB11、B12が空き領域S1のある方向に傾くよう電子的にステアリングされている。その結果、両超音波ビームB11、B12が穿刺ポイント31の直下にて互いにオーバーラップする。

Description

本発明は、超音波プローブを用いて被検体の超音波断層画像を取得し、穿刺針の位置を確認しながら穿刺を行うための超音波画像表示装置に関するものである。
医療現場では、神経ブロック注射、採血、深部臓器に対する穿刺や生検など、生体組織(被検体)に対して穿刺する行為が広く行われている。神経ブロック注射やカテーテルの挿入などの処置を行う場合、被検体における目的の部位に対して正確に穿刺を行わないと、生体組織を損傷させてしまう可能性がある。このような背景の中、近年では、超音波プローブを用いて目的の部位及び穿刺針の様子を捉え、超音波断層画像でそれらを観察しながら穿刺を行うといった超音波ガイド技術が提案されている。
従来、超音波ガイド技術を用いた装置では、通常の超音波プローブ(いわゆるシングルプレーン型プローブ)を用いて1つの断層画像を捉え、この断層画像を表示することで穿刺を行っていた。しかしながら、従来の装置では、被検体における目的の部位及び穿刺針の全貌を同時に捉えることができなかった。そのため、穿刺針が正確に穿刺されていないような場合でも、作業者がそれに気付きにくいという問題があった。従って、正確な穿刺を行うためには、細かいプローブ操作を繰り返しながら、少しずつ穿刺針の前進させるようにして穿刺を行わなければならず、操作が煩雑であった。
そこで、本願発明者らは、目的の部位及び穿刺針の全貌を同時に捉えるべく、直交する2断面で同時に観察をすることができる超音波プローブ(いわゆるバイプレーン型プローブ)を過去に提案している(例えば、特許文献1等参照)。そしてこのタイプの超音波プローブを用いれば、各断面の超音波画像(短軸像及び長軸像)を表示することができ、作業者はこれら2つの超音波画像を観察することで、目的の部位及び穿刺針を同時に捉えることが可能になる。
従来においてバイプレーン型プローブを実現しようとすると場合、プローブ本体の底面上にて第1リニア振動子アレイと第2リニア振動子アレイとを直交配置する必要がある。具体的には、これら2つのリニア振動子アレイ101,102同士を、X字状に配置したいわゆるX型プローブ103や(例えば、特許文献2や図16を参照)、T字状に配置したいわゆるT型プローブ104(図17を参照)のように構成する必要がある。
ここで、上述した特許文献1のバイプレーン型プローブは、血管撮影装置に用いられるものであることから、体(上肢や下肢など)に沿って走行している血管を穿刺対象としている。それゆえ、体表に対して斜めの方向から穿刺を行い、生体内における対象部位である血管に沿って穿刺針を挿入するのに適した構造となっている。ところで、穿刺対象が例えば体内の比較的深部にある臓器(例えば腎臓)や組織(例えば嚢胞)などである場合には、体表面に対して斜め方向から穿刺を行うのではなく、垂直方向から穿刺を行うことが望ましいと考えられる。つまり、垂直方向から穿刺を行えば、対象部位に対して穿刺針を体表面から最短距離で到達させることができ、侵襲性の低減にもつながるからである。
特許第5292581号公報 特開平5−140号公報 特許第6078732号公報
しかしながら、上述したX型プローブ103やT型プローブ104は、どちらも血管や神経などに対する観察や穿刺には適しているが、体内の特定部位に独立して存在する深部臓器や深部組織の中心を直交する2断面で観察するのには不向きである。また、X型プローブ103は、一見、正確な直交2断面を得ることができそうな構造を呈している。ところが、X型プローブ103を単純なリニア振動子アレイ101,102で構成した場合、アレイ同士が交差する部位でいずれかの断面が欠けてしまうという致命的な問題がある。別の言い方をすると、リニア振動子アレイ101,102の発する超音波ビームBM1,BM1同士が交わらない部分が存在するため、穿刺針を直交2断面で捉えて2画面で同時に表示することができない。なお、T型プローブ104においてもこれと同様の事情があった。
ゆえに、従来においては、垂直穿刺を行った際に穿刺針及び対象部位を直交2断面で捉えて同時に表示することができず、穿刺針を最短ルートで対象部位まで確実にガイドして組織等の採取を行うことができなかった。
なお、本願発明者らは、プローブ本体の底面上にて2つのリニア振動子アレイを直交配置するとともに、一方のリニア振動子アレイの超音波照射面を他方のリニア振動子アレイ側に傾斜させて配設したバイプレーン型プローブを過去に提案している(例えば、特許文献3を参照)。しかし、特許文献3のバイプレーン型プローブは、リニア振動子アレイの発する超音波ビーム同士が交わる部分ができる点で有利である反面、構成が複雑になりやすく製造しにくいという欠点があった。また、このプローブも基本的にはT型プローブであることから、垂直穿刺の用途に適しているとは言い難いものであった。さらに、このプローブの構成であると、傾斜角度があらかじめ決まっているため、超音波ビーム同士が交わる部分の深度等を変更できないという欠点があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造が比較的簡単であるにもかかわらず、被検体の表面に対して垂直に穿刺を行う際に比較的早い段階から穿刺針及び対象部位を直交2断面で捉えて同時に表示することが可能であり、穿刺針を最短ルートで対象部位まで確実にガイドすることができる超音波画像表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、プローブ本体の略平坦な底面上にて第1リニア振動子アレイと第2リニア振動子アレイとが互いに同一面内において直交配置され、被検体の表面に前記底面を面接触させて使用する超音波プローブを備え、前記超音波プローブを用いた超音波の送受信により得た被検体からの反射波データに基づいて、穿刺時における前記被検体の第1断面を示す第1断層画像を取得し、かつ前記第1断面と直交する第2断面を示す第2断層画像を取得する超音波画像表示装置であって、前記プローブ本体において前記第1リニア振動子アレイと前記第2リニア振動子アレイとが交差する部分には、いずれのリニア振動子アレイも存在しない空き領域が設けられるとともに、前記空き領域内には、穿刺時に穿刺針を通過させるための穿刺ポイントが設定され、前記第1リニア振動子アレイの発する第1の超音波ビーム及び前記第2リニア振動子アレイの発する第2の超音波ビームが前記穿刺ポイントの直下において互いにオーバーラップするように、前記第1及び第2の超音波ビームがそれぞれ前記空き領域のある方向に傾くよう電子的にステアリングされているとともに、前記第1及び第2の超音波ビームのビームステアリング角度が変更可能であることを特徴とする超音波画像表示装置をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、空き領域方向に傾くようなビームステアリングがなされていることで、第1の超音波ビーム及び第2の超音波ビームが穿刺ポイントの直下において互いにオーバーラップする。このため、穿刺ポイントの直下において、直交する断層画像を得ることができる。従って、被検体の表面に対して垂直に穿刺を行う際に比較的早い段階から穿刺針及び対象部位を直交2断面で捉えて同時に表示することが可能となる。よって、垂直穿刺した穿刺針を最短ルートで対象部位まで確実にガイドすることができる。また、この装置の超音波プローブは、リニア振動子アレイを用いて特に傾斜等を設けることなく構成することができるので、従来技術と比べて構造が簡単であって安価に製造することができる。
また本発明では、前記第1及び第2の超音波ビームのビームステアリング角度が変更可能であることから、超音波ビーム同士がオーバーラップする深度を調整することができる。このため、対象部位のある深さ(即ち穿刺針の穿刺深さ)に応じて最適なオーバーラップ深度を設定することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記第1及び第2の超音波ビームのビームステアリング角度は、同時に等しい角度で変更可能であることを特徴とその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、2つの超音波ビームのビームステアリング角度を個別に変更する制御を行うときと比べて、制御を一括して容易に行うことができ、ひいては使用するリニア振動子アレイの単純化にも寄与しうる。
請求項に記載の発明は、請求項において、N個の振動子を有するリニア振動子アレイが、1番目からx番目(ただし、xは3以上かつN−3以下の自然数)の振動子を含む第1パートと、x+1番目からN番目の振動子を含む第2パートとに分割されており、前記第1パートが前記第1リニア振動子アレイとして用いられ、かつ前記第2パートが前記第2リニア振動子アレイとして用いられるとともに、前記第1パートのx番目の振動子側及び前記第2パートのN番目の振動子側を前記空き領域に向けた状態で、前記第1パート及び前記第2パートが配置されていることをその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、もともと1つのリニア振動子アレイを出発とする第1パート及び第2パートを利用することにより、特別な処理等を必要とせずに簡単に2つの超音波ビームのビームステアリング角度を同時に等しい角度で変更することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記第1リニア振動子アレイとして用いられる前記第1パートに属する前記振動子の数と、前記第2リニア振動子アレイとして用いられる第2パートに属する前記振動子の数は略等しいことをその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、振動子の数が第1リニア振動子アレイと第2リニア振動子アレイとで略同数となる結果、2つの超音波ビームのビームステアリング角度を同時に等しい角度で変更する制御が行いやすくなる。また、第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイのサイズや能力に差がなくなるため、対象部位である深部臓器や深部組織の形状が不明である場合などにおいて、それらを探索するときに有利なものとなる。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1項において、前記プローブ本体において前記空き領域に対応する箇所には、前記穿刺ポイントに前記穿刺針を誘導するための穿刺ガイド部が設けられていることをその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、穿刺ガイド部によって穿刺針が案内される結果、被検体まで簡単にかつ正確に穿刺をすることができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記穿刺ガイド部は、前記プローブ本体の前記底面に対して垂直な方向に前記穿刺針が進行するように前記穿刺針を誘導するガイド孔を有していることをその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、ガイド孔によって穿刺針が垂直方向に確実に誘導されるため、穿刺針を被検体の対象部位まで最短距離で到達させることができる。
以上詳述したように、請求項1〜に記載の発明によると、構造が比較的簡単であるにもかかわらず、被検体の表面に対して垂直に穿刺を行う際に比較的早い段階から穿刺針及び対象部位を直交2断面で捉えて同時に表示することが可能であり、穿刺針を最短ルートで対象部位まで確実にガイドすることができる超音波画像表示装置を提供することができる。
本発明を具体化した本実施形態の深部臓器穿刺装置を示す全体概略図。 本実施形態の深部臓器穿刺装置の電気的構成を示すブロック図。 本実施形態における超音波プローブのプローブ本体を示す斜視図。 本実施形態における超音波プローブのプローブ本体を示す底面図。 上記プローブ本体における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの構成を説明するための概略図。 上記プローブ本体における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの構成を説明するための概略図。 上記プローブ本体における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの構成を説明するための概略図。 上記プローブ本体における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの構成を説明するための概略図。 本実施形態における直交2断面の超音波画像(穿刺前の状態)を示す説明図。 本実施形態における直交2断面の超音波画像(穿刺後の状態)を示す説明図。 本実施形態における直交2断面の超音波画像(ビームステアリング角度の変更後の状態)を示す説明図。 本実施形態における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。 別の実施形態における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。 別の実施形態における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。 別の実施形態における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。 従来技術における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。 従来技術における第1リニア振動子アレイ及び第2リニア振動子アレイの配置を説明するための概略図。
以下、本発明を超音波画像表示装置としての深部臓器穿刺装置に具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態の装置1を示す全体概略図であり、図2は、その装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の深部臓器穿刺装置1は、装置本体2と、その装置本体2に接続される超音波プローブ3とを備えている。この深部臓器穿刺装置1は、例えば生体組織4(被検体)内にある対象部位5(例えば腎臓などの深部臓器や、嚢胞や腫瘍などの深部組織)に穿刺針6を挿入する際に使用される。この深部臓器穿刺装置1は、穿刺針6及び対象部位5の第1断面を示す第1断層画像8と、第1断面に直交する第2断面を示す第2断層画像9とを同一の画面10上に同時に表示する(図9〜図11参照)。
図1、図3、図4に示されるように、超音波プローブ3は、信号ケーブル11と、信号ケーブル11の先端に接続されるプローブ本体12と、信号ケーブル11の基端に設けられるプローブ側コネクタ15とを備える。また、図2に示されるように、装置本体2にはコネクタ16が設けられ、そのコネクタ16に超音波プローブ3のプローブ側コネクタ15が接続されている。
超音波プローブ3は、リニア式電子走査を行うためのリニアプローブであり、例えば、5MHzの超音波を直線的に走査する。プローブ本体12の底面20上には、第1リニア振動子アレイ23と第2リニア振動子アレイ24とが略L字状をなすようにして直交配置されている。第1リニア振動子アレイ23は、第1断層画像8を取得するためのものであって、複数の振動子を第1の方向X(即ち第1断面に対応した方向)に沿って直線的に配列することにより構成されている。第2リニア振動子アレイ24は、第2断層画像9を取得するためのものであって、複数の振動子30を第2の方向Y(即ち第2断面に対応した方向)に沿って直線的に配列することにより構成されている。本実施形態において、第1リニア振動子アレイ23を構成する振動子30の素子数は、例えば80個であり、第2リニア振動子アレイ24を構成する振動子30の素子数は、それよりも少ない数(例えば48個)となっている。従って、第1リニア振動子アレイ23の配列方向の長さのほうが、第2リニア振動子アレイ24の配列方向の長さよりも長くなっている。
ここで、本実施形態における2つのリニア振動子アレイ23,24は、元来1つのリニア振動子アレイA1に由来するものである(図5参照)。より具体的にいうと、N個の振動子30を有するリニア振動子アレイA1であるとすると、そのリニア振動子アレイA1を第1パートP1と第2パートP2とに分割し、それらを90°屈曲させて略L字状に配置する(図6参照)。ちなみに、第1パートP1は第1リニア振動子アレイ23として用いられる部分であり、第2パートP2は第2リニア振動子アレイ24として用いられる部分である。このとき、プローブ本体12の底面20において第1リニア振動子アレイ23と第2リニア振動子アレイ24とが交差する部分には、いずれのリニア振動子アレイ23,24も存在しない空き領域S1が設けられる。
第1パートP1にはN個ある振動子30のうちの1番目からx番目(ただし、xは3以上かつN−3以下の自然数:ここではx=80)の振動子30が含まれ、第2パートP2にはx+1番目からN番目の振動子30(ここでは81番目から128番目)が含まれている。ここで、第1パートP1及び第2パートP2は、第1パートP1の80番目の振動子30側及び第2パートP2の128番目の振動子30側を空き領域S1に向けた状態で配置されている。
本実施形態の超音波プローブ3において、超音波の走査は、1番目の振動子30から順番に128番目の振動子30まで1素子ずつ行われる。具体的には、まず第1リニア振動子アレイ23として用いられる第1パートP1の一端から他端(即ち空き領域側端)に向けて超音波の走査が行われる。そしてこれに連続して、第2リニア振動子アレイ24として用いられる第2パートP2の一端から他端(即ち空き領域側端)に向けて超音波の走査が行われるようになっている。
本実施形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12の底面20が生体組織4と接触する面となっており、これが超音波の送受信を行うための送受信面となる。プローブ本体12の底面20には、図示しない音響整合層を介して音響レンズ29がリニア振動子アレイ23,24を覆う状態でそれぞれ配設されている。音響レンズ29は例えばシリコーン樹脂からなり、生体組織4と接触する外面が湾曲した凸面状を有している。また、この音響レンズ29は、リニア振動子アレイ23,24の超音波放射面からその法線方向に出力される超音波のビームを、アレイ幅方向に絞って所定の焦点位置にて収束させる役割を果たしている。また、リニア振動子アレイ23,24において超音波放射面の反対側には、後方への超音波の伝播を防止するための図示しないバッキング材が配設されている。
図1、図3、図4に示されるように、プローブ本体12において空き領域S1に対応する箇所には、穿刺ポイント31に穿刺針6を誘導するための穿刺ガイド部34が設けられている。本実施形態の穿刺ガイド部34は、プローブ本体12の下部側面に突設されたブロック状の部位であって、当該部位の上端面及び下端面を垂直方向に貫通するガイド孔H1を有している。このガイド孔H1は、穿刺ポイント31に対応して配置されており、プローブ本体12の底面20に対して垂直な方向に穿刺針6が進行するように穿刺針6を誘導する役割を果たす。
次に、図2に基づいて深部臓器穿刺装置1における電気的な構成について詳述する。
図2に示されるように、深部臓器穿刺装置1の装置本体2は、コントローラ50、パルス発生回路51、送信回路52、受信回路53、信号処理部54、画像処理部55、メモリ56、記憶装置57、入力装置58、表示装置59、ステアリング角度制御部81等を備える。コントローラ50は、周知の中央処理装置(CPU)を含んで構成されたコンピュータであり、メモリ56を利用して制御プログラムを実行し、装置全体を統括的に制御する。
パルス発生回路51は、コントローラ50からの制御信号に応答して動作し、所定周期のパルス信号を生成して出力する。送信回路52は、超音波プローブ3におけるリニア振動子アレイ23,24の素子数に対応した遅延回路52aを含み、パルス発生回路51から出力されるパルス信号に基づいて、各リニア振動子アレイ23,24に応じて遅延させた駆動パルスを出力する。
本実施形態の遅延回路52aは、概念的にいうと、所定のビームフォーカスを行うための遅延量を設定する第1遅延回路部と、所定のビームステアリングを行うための遅延量を設定する第2遅延回路部とにより構成されている。
第1遅延回路部では、超音波プローブ3における各々のリニア振動子アレイ23,24の発する超音波ビームB11,B12が所定の照射点でそれぞれ焦点を結ぶように、各駆動パルスの遅延量が設定されている。本実施形態において具体的には、以下のとおりである。即ち、第1リニア振動子アレイ23については、最も外側に位置する1番目の振動子30及び80番目の振動子30の遅延量が最も少なく設定されている。この遅延量は、略中央部に位置する40番目の振動子30に行くに従って、徐々に多くなるように設定されている。また、第2リニア振動子アレイ24については、最も外側に位置する81番目の振動子30及び128番目の振動子30の遅延量が最も少なく設定されている。この遅延量は、略中央部に位置する104番目の振動子30に行くに従って、徐々に多くなるように設定されている。
一方、第2遅延回路部では、超音波プローブ3における各々のリニア振動子アレイ23,24の発する超音波ビームB11,B12が、それぞれ空き領域S1のある方向に傾くように(つまり電子的にステアリングするように)、各駆動パルスの遅延量が設定されている(図7、図8参照)。本実施形態において具体的には、以下のとおりである。即ち、第1リニア振動子アレイ23については、空き領域S1から最も遠い位置にある1番目の振動子30の遅延量が最も少なく設定されている。この遅延量は、空き領域S1から最も近い位置にある80番目の振動子30に行くに従って、徐々に多くなるように設定されている。また、第2リニア振動子アレイ24については、空き領域S1から最も遠い位置にある81番目の振動子30の遅延量が最も少なく設定されている。この遅延量は、空き領域S1から最も近い位置にある128番目の振動子30に行くに従って、徐々に多くなるように設定されている。このようなビームステアリングが行われる結果、第1リニア振動子アレイ23の発する第1の超音波ビームB11及び第2リニア振動子アレイ24の発する第2の超音波ビームB12が、穿刺ポイント31の直下において互いにオーバーラップするようになっている。ちなみに図7においては、ステアリングする前の超音波ビームB01,B02も比較のために示している。
受信回路53は、図示しない信号増幅回路、A/D変換回路、遅延回路53a、整相加算回路を含む。この受信回路53では、超音波プローブ3における各リニア振動子アレイ23,24で受信された各反射波信号(エコー信号)が増幅され、かつアナログ信号がデジタル信号に変換され、さらに受信指向性を考慮した遅延量が各反射波信号に付加された後、整相加算される。この加算によって、各リニア振動子アレイ23,24の受信信号の位相差が調整される。
本実施形態の遅延回路53aは、概念的にいうと、上記のビームフォーカスを考慮した遅延量を設定する第1遅延回路部と、上記のビームステアリングを考慮した遅延量を設定する第2遅延回路部とにより構成されている。具体的にいうと、第1遅延回路部では、上記送信回路52の遅延回路52aにおける第1遅延回路部と同様の遅延量が設定されている。また、第2遅延回路部では、上記送信回路52の遅延回路52aにおける第2遅延回路部と同様の遅延量が設定されている。
信号処理部54は、図示しない対数変換回路、包絡線検波回路などから構成されており、受信回路53からの反射波信号データに基づいて、信号強度を輝度の明るさで表現したデータ(Bモードデータ)を生成する。対数変換回路は反射波信号を対数変換し、包絡線検波回路は対数変換回路の出力信号の包絡線を検波する。
画像処理部55は、信号処理部54が生成したBモードデータに基づいて所定の画像処理を行い、Bモードの超音波画像(断層画像)を生成する。具体的には、画像処理部55は、反射波信号の振幅(信号強度)に応じた輝度の画像データを生成する。画像処理部55で生成された画像のデータは、逐次メモリ56に記憶される。なおここでは、生体組織4の第1断面を示す第1断層画像8及び生体組織4の第2断面を示す第2断層画像9の画像データが生成され、メモリ56に記憶される。そして、メモリ56に記憶された1フレーム分の画像データに基づいて、生体組織4の第1断層画像8及び第2断層画像9が白黒の濃淡で表示装置59に表示される(図9〜図11参照)。
入力装置58は、キーボード61やトラックボール62などで構成されており、ユーザからの要求や指示等の入力に用いられる。表示装置59は、例えば、LCDやCRTなどのディスプレイであり、生体組織4の第1断層画像8及び第2断層画像9や、各種設定の入力画面を表示するために用いられる。
本実施形態の表示装置59の画面10には、図9〜図11に示すように、第1断層画像8及び第2断層画像9が左右に並べて同時に表示される。第1断層画像8は左側に傾いた平行四辺形状を呈しており、第2断層画像9は右側に傾いた平行四辺形状を呈している。第1断層画像8には、画面垂直方向に沿って直線的に延びるガイドライン65が表示される。このガイドライン65は、穿刺針6の進む方向を示すためのものであって、平行四辺形状をなす第1断層画像8の右側斜辺を始点としかつ底辺を終点としている。第2断層画像9には、画面垂直方向に沿って直線的に延びるガイドライン66が表示される。このガイドライン66は、穿刺針6の進む方向を示すためのものであって、平行四辺形状をなす第2断層画像9の左側斜辺を始点としかつ底辺を終点としている。
図2に示されるように、ステアリング角度制御部81は、送信回路52の遅延回路52aに対して接続されていて、コントローラ50からの指示に基づき第1の超音波ビームB11のステアリング角度を調整する制御を行う。より具体的にいうと、送信回路52においては、ステアリング角度制御部81が遅延回路52aの第2遅延回路部における遅延量を変更する。例えば、第1リニア振動子アレイ23については、1番目の振動子30の遅延量と80番目の振動子30の遅延量との差を小さくすることにより、第1の超音波ビームB11のステアリング角度を小さくすることができる。同様に第2リニア振動子アレイ24については、81番目の振動子30の遅延量と128番目の振動子30の遅延量との差を小さくすることにより、第2の超音波ビームB12のステアリング角度を小さくすることができる。ちなみに、図11には、図9及び図10のときと比べて、これら超音波ビームB11,B12のステアリング角度が小さくなるように変更した状態が示されている。なお、受信回路53においても、基本的には上記と同様のステアリング角度制御が行われている。
このように第1及び第2の超音波ビームB11,B12のビームステアリング角度を調整することにより、超音波ビームB11,B12同士がオーバーラップする深度を調整することができる。その結果、対象部位5のある深さに応じて最適なオーバーラップ深度を設定することが可能となっている。例えば、上述した図9、図10ではビームステアリング角度が比較的大きいことから、オーバーラップ深度が浅くなるように設定されている。これに対し、図11ではビームステアリング角度が比較的小さいことから、オーバーラップ深度が深くなるように設定されている。なお、第1及び第2の超音波ビームB11,B12のビームステアリング角度は、同時に等しい角度で変更してもよいほか、同時に異なる角度で変更してもよい。また、ビームステアリング角度の変更は、例えば上述した入力装置58を用いて行うことができる。
記憶装置57は、磁気ディスク装置や光ディスク装置などであり、制御プログラム及び各種のデータを記録媒体に格納している。コントローラ50は、入力装置58による指示に従い、プログラムやデータを記憶装置57からメモリ56へ転送し、それを逐次実行する。なお、コントローラ50が実行するプログラムとしては、メモリカード、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVD、光ディスクなどの記憶媒体に記憶されたプログラムや、通信媒体を介してダウンロードしたプログラムでもよく、その実行時には記憶装置57にインストールして利用する。
次に、本実施形態の深部臓器穿刺装置1を用いて穿刺針6を生体組織4の対象部位5に挿入する際の操作例について説明する。
まず、医者などの作業者は、処置部となる生体組織4の表面に、音響媒体(無菌ゲルや滅菌ゲル)を塗った後、その音響媒体を介してプローブ本体12の底面20を接触させる。この後、作業者は、入力装置58に設けられている走査開始ボタン(図示略)を操作する。すると、コントローラ50は、そのボタン操作を判断し、生体組織4の断層画像8,9を表示するための処理を開始する。
この処理において、コントローラ50は、パルス発生回路51を動作させ、超音波プローブ3による超音波の送受信を開始させる。具体的には、コントローラ50から出力される制御信号に応答してパルス発生回路51が動作し、所定周期のパルス信号が送信回路52に供給される。そして、送信回路52では、パルス信号に基づいて、各超音波振動子23,24に対応した遅延時間を有する駆動パルスが生成され、超音波プローブ3に供給される。これにより、超音波プローブ3の各リニア振動子アレイ23、24が振動して超音波が生体組織4に向けて照射される。生体組織4からの反射波は各リニア振動子アレイ23、24にて受信され、電気信号(反射波信号)に変換される。そして、その反射波信号は、受信回路53で増幅、A/D変換された後、信号処理部54に入力される。
信号処理部54では、反射波信号について対数変換、包絡線検波といった信号処理が行われる。画像処理部55では、その反射波信号に基づいて、断層画像8,9の画像データを生成するための画像処理が行われる。そして、コントローラ50は、画像処理部55で生成された各画像データをメモリ56に一旦記憶する。
コントローラ50は、メモリ56に記憶された各画像データを読み出し、第1断層画像8及び第2断層画像9を表示装置59に表示させるための表示データを生成する。また、ガイドライン表示手段としてのコントローラ50は、ガイドライン65,66の表示データを生成する。
その後、コントローラ50は、生成した断層画像8,9の表示データ、ガイドライン65,66をそれぞれ表示装置59に出力する。この結果、図9〜図11に示されるように、表示装置59の画面10に第1断層画像8及び第2断層画像9が左右に並べて同時に表示される。そして、これらの断層画像8,9上には、ガイドライン65,66が重畳されて表示される。
次いで作業者は、表示装置59に表示された第1断層画像8及び第2断層画像9を視認しながら、超音波プローブ3の位置を調整する。具体的には、第1断層画像8上に対象部位5の断面が表示されるとともに第1のガイドライン65が当該対象部位5の略中心に位置するように、超音波プローブ3の第1リニア振動子アレイ23を位置合わせする。さらに、第2断層画像9上に対象部位5の断面が表示されるとともに第2のガイドライン66が当該対象部位5の略中心に位置するように、超音波プローブ3の第2リニア振動子アレイ24を位置合わせする。
次に作業者は、穿刺ガイド部34のガイド孔H1に対し、穿刺ガイド部34の上端面側から穿刺針6を挿通させる。このとき、穿刺針6を下方に押し進めると穿刺針6の先端71が穿刺ポイント31に到達し、さらに穿刺針6を下方に押し進めるとプローブ本体12の底面20に対して(即ち体表面に対して)垂直な方向に穿刺針6が進行するように穿刺針6が誘導される。なお、第1断層画像8及び第2断層画像9においては、あらかじめガイドライン65,66が表示されているため、穿刺針6の進行方向を確認しつつ穿刺を行うことができる。そして作業者は、穿刺針6の先端71が対象部位5に到達したと判断したら、穿刺針6を押し進める動作を止める。そして、この状態で必要に応じて対象部位5に対する処理(例えば穿刺針6を介した薬液の注入や、組織の採取など)を行う。
その後、作業者は、入力装置58に設けられている走査終了ボタン(図示略)を操作する。コントローラ50は、そのボタン操作を判断し、生体組織4の断層画像8,9を表示するための処理を終了する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の深部臓器穿刺装置1では、プローブ本体12において第1及び第2リニア振動子アレイ23,24が交差する部分に空き領域S1が設けられ、そこに穿刺ポイント31が設定されている。そして、第1リニア振動子アレイ23の発する第1の超音波ビームB11及び第2リニア振動子アレイ24の発する第2の超音波ビームB12が、それぞれ空き領域S1方向に傾くように電子的にステアリングされている。このようなビームステアリングがなされる結果、第1の超音波ビームB11及び第2の超音波ビームB12が穿刺ポイント31の直下において互いにオーバーラップするようになっている。このため、従来からあるX型プローブやT型プローブとは異なり、穿刺ポイント31の直下において、直交する断層画像8,9を確実に得ることができる。従って、被検体4の表面に対して垂直に穿刺を行う際に比較的早い段階から穿刺針6及び対象部位5を直交2断面で捉えて同時に表示することが可能となる。よって、垂直穿刺した穿刺針6を最短ルートで対象部位5まで確実にガイドすることができる。以上のように、本実施形態の深部臓器穿刺装置1によれば、穿刺針6及び対象部位5(深部臓器)を直交2断面で常に観察できることから、超音波ガイド下で、周辺組織を損傷させることなく簡単かつ確実に穿刺を行うことができる。なお、この深部臓器穿刺装置1を用いることは、作業者にとって診断・施術時間の短縮につながるというメリットがあるほか、被験者(患者)にとっても侵襲性の低減につながるというメリットがある。
また、本実施形態の超音波プローブ3は、リニア振動子アレイ23,24を用いて特に傾斜等を設けることなく構成することができる。それゆえ、互いに直交配置した2つのリニア振動子アレイのうち、一方のリニア振動子アレイの超音波照射面を他方側に傾斜させた従来技術と比べて、構造を簡単にすることができるとともに、安価に製造することができる。さらに、傾斜角度があらかじめ決まっている上記従来技術には、超音波ビーム同士が交わる部分の深度等を変更できないという欠点があったのに対し、この超音波プローブ3によれば、超音波ビームB11,B12のステアリング角度を調整することで当該深度を比較的容易に変更することができる。
(2)本実施形態の深部臓器穿刺装置1は、ステアリング角度制御部81を備えていることから、第1及び第2の超音波ビームB11,B12のビームステアリング角度を変更することが可能となっている。従って、超音波ビームB11,B12同士がオーバーラップする深度を適宜調整することができる。このため、対象部位5のある深さ(即ち穿刺針6の穿刺深さ)に応じて最適なオーバーラップ深度を設定することができる。具体的にいうと、対象部位5が比較的浅い位置にある場合には、図9及び図10に示されるように、超音波ビームB11,B12のステアリング角度を大きめに調整する。この場合、超音波ビームB11,B12同士が比較的浅い位置にてオーバーラップするようになる。なおこの場合には、より早い段階(つまり体表面に極めて近い深さ位置)から穿刺針6を直交2断面で捉えて同時に表示することが可能となる。逆に、対象部位5が比較的深い位置にある場合には、図11に示されるように、超音波ビームB11,B12のステアリング角度を小さめに調整する。この場合、超音波ビームB11,B12同士が比較的深い位置にてオーバーラップするようになる。
(3)本実施形態の深部臓器穿刺装置1では、もともと1つのリニア振動子アレイA1を出発材料としている。そして、これを1番目から80番目の振動子30を含む第1パートP1と、81番目から128番目の振動子30を含む第2パートP2とに分割することで、それぞれ第1リニア振動子アレイ23、第2リニア振動子アレイ24として利用している。この場合、第1パートP1の80番目の振動子30側及び第2パートP2の128番目の振動子30側を空き領域S1に向けた状態で、第1パートP1及び第2パートP2を配置するようにしている。その結果、特別な処理等を必要とせずに比較的簡単に2つの超音波ビームB11,B12のビームステアリング角度を同時に等しい角度で変更することができる。
(4)本実施形態の深部臓器穿刺装置1の場合、プローブ本体12において空き領域S1に対応する箇所には、穿刺ポイント31に穿刺針6を誘導するための穿刺ガイド部34が設けられている。また、この穿刺ガイド部34には、プローブ本体12の底面20に対して垂直な方向に穿刺6針が進行するように穿刺針6を誘導するガイド孔H1が設けられている。このため、穿刺ガイド部34のガイド孔H1によって、穿刺針6が垂直方向に確実に誘導される。その結果、被検体4の対象部位5まで穿刺針6を最短距離で簡単にかつ正確に到達させることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の超音波プローブ3では、図12に示されるように、N=128個の振動子30を有するリニア振動子アレイA1を第1パートP1及び第2パートP2に分割するにあたり、一方の振動子数(80個)が他方の振動子数(48個)よりも多くなっていた。これに代えて、例えば、図13に示す別の実施形態の超音波プローブ3Aのように、第1パートP1の振動子数及び第2パートP2の振動子数を同数(例えば64個ずつ)にしてもよい。このような構成であると、2つの超音波ビームB11,B12のビームステアリング角度を同時に等しい角度で変更する制御が行いやすくなるというメリットがある。また、第1リニア振動子アレイ23及び第2リニア振動子アレイ24のサイズや能力に差がなくなるため、対象部位5である深部臓器や深部組織の形状が不明である場合などにおいて、それらを探索するときに有利なものとなる。なお、出発材料とするリニア振動子アレイA1の全素子数Nは128に限定されず、これよりも多い数でも少ない数でもよい。
・上記実施形態では、もともと1つのリニア振動子アレイA1に由来する第1パートP1及び第2パートP2を、第1リニア振動子アレイ23及び第2リニア振動子アレイ24として利用したが、これに限定されない。例えば、もともと別個のリニア振動子アレイを2つ用いて超音波プローブ3を構成するようにしても勿論よい。
・上記実施形態では、プローブ本体12の底面20上にて第1リニア振動子アレイ23と第2リニア振動子アレイ24とを略L字状に配置することで、これらを互いに直交させていたが、これに限定されない。例えば、図14に示される別の実施形態の超音波プローブ3Bのように、第1リニア振動子アレイ23及び第2リニア振動子アレイ24を若干ずらして略T字状に配置することで、これらを互いに直交させることもできる。あるいは、図15に示される別の実施形態の超音波プローブ3Cのように、第1リニア振動子アレイ23及び第2リニア振動子アレイ24を略ロ字状に配置することで、これらを互いに直交させることもできる。なお、図15においては穿刺ポイント31が2箇所に形成されている。
・上記実施形態では、穿刺ポイント31に穿刺針6を誘導するための穿刺ガイド部34にガイド孔H1を設けたが、これに限定されず、例えばガイド溝などの構造物であってもよい。また、穿刺ガイド部34は必ずしもブロック状でなくてもよい。
・上記実施形態では、第1断層画像8及び第2断層画像8にてそれぞれガイドライン65、66を表示するようにしたが、このような表示を省略してもよい。
・上記実施形態では本発明の超音波画像表示装置を深部臓器穿刺装置1として具体化したが、これに限定されない。即ち、穿刺対象は必ずしも深部臓器に限らず、例えば深部組織であってもよいことから、本発明は深部組織穿刺装置として具体化されてもよい。
1…超音波画像表示装置としての深部臓器穿刺装置
3,3A,3B,3C…超音波プローブ
4…被検体としての生体組織
6…穿刺針
8…第1断層画像
9…第2断層画像
12…プローブ本体
20…底面
23…第1リニア振動子アレイ
24…第2リニア振動子アレイ
30…振動子
31…穿刺ポイント
34…穿刺ガイド部
B11…第1の超音波ビーム
B12…第2の超音波ビーム
H1…ガイド孔
P1…第1パート
P2…第2パート
S1…空き領域

Claims (6)

  1. プローブ本体の略平坦な底面上にて第1リニア振動子アレイと第2リニア振動子アレイとが互いに同一面内において直交配置され、被検体の表面に前記底面を面接触させて使用する超音波プローブを備え、前記超音波プローブを用いた超音波の送受信により得た被検体からの反射波データに基づいて、穿刺時における前記被検体の第1断面を示す第1断層画像を取得し、かつ前記第1断面と直交する第2断面を示す第2断層画像を取得する超音波画像表示装置であって、
    前記プローブ本体において前記第1リニア振動子アレイと前記第2リニア振動子アレイとが交差する部分には、いずれのリニア振動子アレイも存在しない空き領域が設けられるとともに、前記空き領域内には、穿刺時に穿刺針を通過させるための穿刺ポイントが設定され、
    前記第1リニア振動子アレイの発する第1の超音波ビーム及び前記第2リニア振動子アレイの発する第2の超音波ビームが前記穿刺ポイントの直下において互いにオーバーラップするように、前記第1及び第2の超音波ビームがそれぞれ前記空き領域のある方向に傾くよう電子的にステアリングされているとともに、前記第1及び第2の超音波ビームのビームステアリング角度が変更可能である
    ことを特徴とする超音波画像表示装置。
  2. 前記第1及び第2の超音波ビームのビームステアリング角度は、同時に等しい角度で変更可能であることを特徴とする請求項に記載の超音波画像表示装置。
  3. N個の振動子を有するリニア振動子アレイが、1番目からx番目(ただし、xは3以上かつN−3以下の自然数)の振動子を含む第1パートと、x+1番目からN番目の振動子を含む第2パートとに分割されており、
    前記第1パートが前記第1リニア振動子アレイとして用いられ、かつ前記第2パートが前記第2リニア振動子アレイとして用いられるとともに、
    前記第1パートのx番目の振動子側及び前記第2パートのN番目の振動子側を前記空き領域に向けた状態で、前記第1パート及び前記第2パートが配置されている
    ことを特徴とする請求項に記載の超音波画像表示装置。
  4. 前記第1リニア振動子アレイとして用いられる前記第1パートに属する前記振動子の数と、前記第2リニア振動子アレイとして用いられる第2パートに属する前記振動子の数は略等しいことを特徴とする請求項に記載の超音波画像表示装置。
  5. 前記プローブ本体において前記空き領域に対応する箇所には、前記穿刺ポイントに前記穿刺針を誘導するための穿刺ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の超音波画像表示装置。
  6. 前記穿刺ガイド部は、前記プローブ本体の前記底面に対して垂直な方向に前記穿刺針が進行するように前記穿刺針を誘導するガイド孔を有していることを特徴とする請求項に記載の超音波画像表示装置。
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