JP2012191314A - スピーカシステム - Google Patents

スピーカシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2012191314A
JP2012191314A JP2011051468A JP2011051468A JP2012191314A JP 2012191314 A JP2012191314 A JP 2012191314A JP 2011051468 A JP2011051468 A JP 2011051468A JP 2011051468 A JP2011051468 A JP 2011051468A JP 2012191314 A JP2012191314 A JP 2012191314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
sound
electrostatic
component
acoustic signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011051468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5691673B2 (ja
Inventor
Takeshi Sakai
毅 境
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2011051468A priority Critical patent/JP5691673B2/ja
Publication of JP2012191314A publication Critical patent/JP2012191314A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5691673B2 publication Critical patent/JP5691673B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Abstract

【課題】スピーカの幅を広くすることなく複数の音をそれぞれ異なる方向へ幅広く放射できるようにする。
【解決手段】ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aに第1音響信号が供給されると、矢印A方向へ第1音響信号に対応した音が放射される。また、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bに第2音響信号が供給されると、矢印B方向へ第2音響信号に対応した音が放射される。スピーカシステム1に向かって左右方向中央より右側にいる通行人Pには、矢印A方向に放射された音が聞こえる。通行人Pがスピーカシステム1に向かって左右方向中央より向かって左側にいる場合、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bから放射された音が聞こえる。
【選択図】図7

Description

本発明は、複数の方向へ放音する技術に関する。
互いに異なる方向へ放音するように平面スピーカを組み合わせたスピーカシステムとして特許文献1に開示された平面スピーカシステムがある。この平面スピーカシステムは、一対の平面スピーカを備えており、一方の平面スピーカが取り付けられた支持枠の長辺と、他方の平面スピーカの支持枠の長辺とが互いに接合され、一方の平面スピーカに他方の平面スピーカが角度を付けて位置する構成となっている。
特開2001−148893号公報
特許文献1のスピーカシステムにおいては、例えば支持枠の長辺が水平面に対して垂直になるように設置し、一対の平面スピーカに対して各々異なる信号を入力すれば、一方のスピーカと他方のスピーカとにより異なる方向へ放音することができ、一方の平面スピーカが向けられている人と、他方の平面スピーカが向けられている人とで異なる音を聞かせることもできる。しかしながら、平面スピーカでは距離による音の拡がりが少なく、この平面スピーカシステムで水平方向に広い範囲で多くの人に音が届くようにするには、各平面スピーカの水平方向の幅を広くする必要がある。平面スピーカの幅を広くするとなると、平面スピーカの振動膜や支持枠を大きくすることとなり、スピーカシステムの組み立てが大掛かりになる。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、スピーカの幅を広くすることなく複数の音をそれぞれ異なる方向へ幅広く放射できる技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために本発明は、予め定められた配置方向に沿って配置される複数の第1スピーカと、前記配置方向に沿って配置される複数の第2スピーカとを有し、前記複数の第1スピーカは、第1方向へ前記平面波を放射し、前記複数の第2スピーカは、前記第1方向とは異なる第2方向へ前記平面波を放射し、前記第1スピーカに供給される第1音響信号と、前記第2スピーカに供給される第2音響信号が異なることを特徴とするスピーカシステムを提供する。
本発明においては、前記複数の第1スピーカおよび前記複数の第2スピーカは、折り曲げ可能な板状の部品上で前記配置方向に沿って交互に配置されており、隣り合う前記第1スピーカと前記第2スピーカとの間は山折りまたは谷折りがされている構成であってもよい。
また本発明においては、前記複数の第1スピーカの各々に供給される前記第1音響信号には、それぞれ遅延処理がされており、前記複数の第2スピーカの各々に供給される前記第2音響信号には、それぞれ遅延処理がされている構成であってもよい。
また本発明においては、前記第1スピーカおよび前記第2スピーカの表面に画像が形成されており、前記第1スピーカの表面に形成されている画像と前記第2スピーカの表面に形成されている画像が異なる構成であってもよい。
本発明によれば、各スピーカの幅を広くすることなく複数の音をそれぞれ異なる方向へ幅広く放射することができる。
本発明の一実施形態に係るスピーカシステム1の正面図。 スピーカシステム1の上面図。 静電型スピーカ10の外観図。 静電型スピーカ10の断面図。 静電型スピーカ10の断面図。 静電型スピーカ10の電気的構成を示した図。 スピーカシステム1から放射される音を説明するための図。 スピーカシステム1から放射される音を説明するための図。 変形例に係るスピーカシステム1を示した図。 変形例に係るユニット100の上面図。 変形例に係るユニット100の上面図。 変形例に係るユニット100の上面図。 変形例に係るユニット100の上面図。 変形例に係るユニット100の上面図。 変形例に係るユニット100の外観図。 変形例に係るスピーカシステム1の正面図。 変形例に係るスピーカシステム1の正面図。 変形例に係るユニット100の正面図。 変形例に係るユニット200を示した図。 ユニット200の配置例を示した図。
[実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係るスピーカシステム1の正面図、図2は、スピーカシステム1の上面図である。このスピーカシステム1は、例えば駅の通路などの長い空間の壁Wに配置され、通路の通行人に対して放音する。
本実施形態に係るスピーカシステム1は、ユニット100−1〜100−6を通路の長手方向(第1の配置方向)へ並べた構成となっている。なお、ユニット100−1〜100−6の構造は各々同じである。このため、以下の説明で個々を区別する必要の無い場合は、枝番の記載を省略する。
ユニット100の形状は、垂直方向から見て断面の形状が直角二等辺三角形である管の形状となっている。ユニット100は、通路の壁面に固定される第3部品103と、第3部品103に対して45°の角度をなす第2部品102と、第3部品103に対して45°の角度をなし、第2部品に対して90°の角度をなす第1部品101を備える。第1部品101、第2部品102および第3部品103は、板状材料、例えば段ボールを加工したものであり、形状が板状で矩形となっている。第1部品101の長さ、幅および厚みと、第2部品102の長さ、幅および厚みは同じとなっている。第1部品101は、第3部品103と第2部品102に接合され、第2部品102は、第3部品103と第1部品101に接合されている。
第3部品103は、通路の壁面に固定される。また、第1部品101の表面には平面波の音波を放射する平面スピーカの一例である静電型スピーカ10Aが固定され、第2部品102の表面には、同じく静電型スピーカ10Bが固定されている。第1部品101に配置される静電型スピーカ10Aは、第1部品101より面積の狭い矩形の形状となっており、第2部品102に配置される静電型スピーカ10Bは、第2部品102より面積の狭い矩形の形状となっている。ユニット100は通路の方向へ並べられているため、静電型スピーカ10Aおよび静電型スピーカ10Bも通路の長手方向に沿って並ぶこととなる。なお、静電型スピーカ10Aと静電型スピーカ10Bは、入力される信号が異なるものの構成は同じである。このため、以下の説明で個々を区別する必要の無い場合は、符号の末尾の「A」、「B」の記載を省略する。
図3は、静電型スピーカ10の外観図、図4は、静電型スピーカ10のI−I線断面図である。また、図5は、静電型スピーカ10の分解図、図6は、静電型スピーカ10の電気的構成を示した図である。なお、図においては、直交するX軸、Y軸およびZ軸で方向を示しており、左右方向をX軸の方向、奥行き方向をY軸の方向、高さ方向をZ軸の方向としている。また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは図面の裏から表に向かう矢印を意味するものとする。また、図中、「○」の中に「×」が記載されたものは図面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図に示したように、静電型スピーカ10は、振動体11、電極20U,20L、弾性部材30U,30Lおよび保護部材60U,60Lを有している。なお、本実施形態においては、電極20Uと電極20Lの構成は同じであり、弾性部材30Uと弾性部材30Lの構成は同じである。このため、これらの部材において両者を区別する必要が特に無い場合は、符号末尾の「L」および「U」などの記載を省略する。また、保護部材60Uと保護部材60Lの構成は同じであるため、保護部材60U,60Lにおいても両者を区別する必要が特に無い場合は、符号末尾の「L」および「U」などの記載を省略する。また、図中の振動体、電極等の各構成要素の寸法は、構成要素の形状を容易に理解できるように実際の寸法とは異ならせてある。
まず、静電型スピーカ10を構成する各部について説明する。Z軸上の点から見て矩形の振動体11は、PET(polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)またはPP(polypropylene:ポリプロピレン)などの絶縁性および柔軟性を有する合成樹脂のフィルム(絶縁層)を基材とし、フィルムの一方の面に導電性のある金属を蒸着して導電膜(導電層)を形成した構成となっている。
弾性部材30は、本実施形態においては不織布であって電気を通さず空気および音の通過が可能となっており、その形状はZ軸上の点から見て矩形となっている。また、弾性部材30は、弾性を有しており、外部から力を加えられると変形し、外部から加えられた力が取り除かれると元の形状に戻る。なお、弾性部材30は、絶縁性があり、音が透過し、弾性がある部材であればよく、中綿に熱を加えて圧縮したもの、織られた布、絶縁性を有する合成樹脂を海綿状にしたものなどであってもよい。なお、本実施形態においては、弾性部材30のX軸方向の長さは振動体11のX軸方向の長さより長く、弾性部材30のY軸方向の長さは振動体11のY軸方向の長さより長くなっている。
電極20は、PETまたはPPなどの絶縁性を有する合成樹脂のフィルム(絶縁層)を基材とし、フィルムの一方の面に導電性のある金属を蒸着して導電膜(導電層)を形成した構成となっている。電極20は、Z軸上の点から見て矩形となっており、表面から裏面に貫通する孔を複数有しており、空気および音の通過が可能となっている。なお、図面においては、この孔の図示を省略している。また、本実施形態においては、電極20のX軸方向の長さとY軸方向の長さは弾性部材30と同じとなっている。
保護部材60は、絶縁性を有する布である。保護部材60は、Z軸上の点から見て矩形となっており、空気および音の通過が可能となっている。なお、本実施形態においては、保護部材60のX軸方向の長さとY軸方向の長さは弾性部材30と同じとなっている。
次に静電型スピーカ10の構造について説明する。静電型スピーカ10においては、振動体11は、弾性部材30Uの下面と弾性部材30Lの上面との間に配置されている。振動体11は、左右方向の縁と奥行き方向の縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Uと弾性部材30Lに接着されており、接着剤が塗布された部分より内側は弾性部材30Uと弾性部材30Lに固着されていない状態となっている。
電極20Uは、弾性部材30Uの上面に接着されている。また、電極20Lは、弾性部材30Lの下面に接着されている。なお、電極20Uは、左右方向の縁と奥行き方向の縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Uに接着されており、電極20Lは、左右方向の縁と奥行き方向の縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Lに接着されている。なお、電極20は、接着剤が塗布された部分より内側は弾性部材30に固着されていない状態となっている。また、電極20Uは、導電膜のある側が弾性部材30Uに接しており、電極20Lは、導電膜のある側が弾性部材30Lに接している。
保護部材60Uは、電極20Uの上面に接着されている。また、保護部材60Lは、電極20Lの下面に接着されている。なお、保護部材60Uは、左右方向の縁と奥行き方向の縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて電極20Uに接着されており、保護部材60Lは、左右方向の縁と奥行き方向の縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて電極20Lに接着されている。なお、保護部材60は、接着剤が塗布された部分より内側は電極20に固着されていない状態となっている。
次に、静電型スピーカ10に係る電気的構成について説明する。図6に示したように、静電型スピーカ10には、音を表す音響信号が入力されるアンプ部130、変圧器110、振動体11に対して直流バイアスを与えるバイアス電源120を備えた駆動回路1000が接続される。
電極20Uは、変圧器110の二次側の端子T1に接続され、電極20Lは、変圧器110の二次側の他方の端子T2に接続される。また、振動体11は、抵抗器R1を介してバイアス電源120に接続される。変圧器110の中点の端子T3は、抵抗器R2を介して駆動回路1000の基準電位であるグランドGNDに接続される。
アンプ部130には音響信号が入力される。アンプ部130は、入力された音響信号を増幅し、増幅された音響信号を出力する。アンプ部130は、音響信号を出力する端子TA1,TA2を有しており、端子TA1は、抵抗器R3を介して変圧器110の一次側の端子T4に接続され、端子TA2は、抵抗器R4を介して変圧器の一次側の他方の端子T5に接続されている。
次に、静電型スピーカ10の動作について説明する。アンプ部130に交流の音響信号が入力されると、入力された音響信号が増幅されて変圧器110の一次側に供給される。そして、変圧器110で昇圧された音響信号が電極20に供給され、電極20Uと電極20Lとの間に電位差が生じると、電極20Uと電極20Lとの間にある振動体11には、電極20Uと電極20Lのいずれかの側へ引き寄せられるような静電力が働く。
具体的には、端子T2から出力される第2音響信号は、端子T1から出力される第1音響信号とは信号の極性が逆となる。端子T1からプラスの音響信号が出力され、端子T2からマイナスの音響信号が出力されると、電極20Uにはプラスの電圧が印加され、電極20Lにはマイナスの電圧が印加される。振動体11にはバイアス電源120によりプラスの電圧が印加されているため、振動体11は、プラスの電圧が印加されている電極20Uとの間に反発力が働く一方、マイナスの電圧が印加されている電極20Lとの間に吸引力が働く。振動体11は、振動体11に加わるこれらの力に応じて電極20L側(Z軸方向と反対方向)へ変位する。
また、端子T1からマイナスの第1音響信号が出力され、端子T2からプラスの第2音響信号が出力されると、電極20Uにはマイナスの電圧が印加され、電極20Lにはプラスの電圧が印加される。振動体11にはバイアス電源120によりプラスの電圧が印加されているため、振動体11は、プラスの電圧が印加されている電極20Lとの間に反発力が働く一方、マイナスの電圧が印加されている電極20Uとの間に吸引力が働く。振動体11は、振動体11に加わるこれらの力に応じて電極20U側(Z軸方向)へ変位する。
このように、振動体11が音響信号に応じて図のZ軸の正の方向とZ軸の負の方向に変位し(撓み)、その変位方向および変位量が逐次変わることによって振動となり、その振動状態(振動数、振幅、位相)に応じた音波が振動体11から発生する。発生した音波は、音響透過性を有する弾性部材30、電極20および保護部材60を透過して静電型スピーカ10の外部に音として放射される。
次に、各ユニットの静電型スピーカ10に供給される音響信号について説明する。本実施形態においては、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aに第1音響信号が供給され、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bには第1音響信号とは異なる第2音響信号が供給される。ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aに第1音響信号が供給されると、第1音響信号が供給された各静電型スピーカ10Aからは図7において矢印Aで示したように静電型スピーカ10Aの表面に下ろした垂線の方向(静電型スピーカ10Aの放射面の法線方向)へ静電型スピーカ10Aの幅で第1音響信号に対応した音が放射される。
また、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bに第2音響信号が供給されると、第2音響信号が供給された各静電型スピーカ10Bからは図7において矢印Bで示したように静電型スピーカ10Bの表面に下ろした垂線の方向(静電型スピーカ10Bの放射面の法線方向)へ静電型スピーカ10Bの幅で第2音響信号に対応した音が放射される。
静電型スピーカ10Aの指向性は狭く、距離による減衰が少ないため、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aから放射された音は静電型スピーカ10Aの放射面の法線方向進み、図7に示したエリアAの範囲で聞こえる。また、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bについても、静電型スピーカ10Bから放射された音は静電型スピーカ10Bの放射面の法線方向進み、図7に示したエリアBの範囲で聞こえる。
これにより、例えば図7に示したようにスピーカシステム1に向かって左右方向中央より右側にいる通行人P(エリアAの範囲内であってエリアBが重ならない領域にいる通行人P)には、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aから放射された音が聞こえる。なお、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bには第2音響信号が供給され、第2音響信号に対応した音が放射されているが、この音の放射方向は矢印Bの方向であってエリアA内にいる通行人Pには届かないため、図7の位置にいる通行人Pが第2音響信号の音を聞くことはない。
次に、通行人Pが図8の位置に移動した場合、スピーカシステム1に向かって左右方向中央より向かって左側にいる通行人P(エリアBの範囲内であってエリアAが重ならない領域にいる通行人P)には、ユニット100−3〜100−6の静電型スピーカ10Bから放射された音が聞こえる。なお、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aからは第1音響信号に対応した音が放射されているが、この音の放射方向は矢印Aの方向であって図8のエリアB内の位置にいる通行人Pには届かないため、通行人Pが第1音響信号の音を聞くことはない。
このように、本実施形態に係るスピーカシステム1を用いると、スピーカシステム1の前を通行人Pがユニット100−1〜106の配列方向に沿って通り過ぎる際、途中まで(エリアA内にいる時)は矢印A方向(第1方向)に放射された音のみが通行者に聞こえ、途中から(エリアB内にいる時)は矢印B方向(第2方向)に放射された音のみが聞こえる。つまり、音の放射方向が複数あって放射方向毎に音の内容が異なるため、通行人Pがスピーカシステム1の前を通り過ぎるまでの間に複数の音を聞かせることができる。このスピーカシステム1を例えば駅の通路などに配置し、矢印Aの方向へ電気製品の広告の音声を放射し、矢印Bの方向へ電気店の広告の音声を放射すれば、電気製品に興味を持った通行人Pを、その電気製品が販売されている電気店へ誘導することも可能となる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
上述した実施形態においては、保護部材60の表面は無地となっているが、保護部材60の表面に図、絵、文字、写真などの像を印刷またはプロジェクターなどにより投影して形成してもよい。また、このように保護部材60に像を形成する場合、静電型スピーカ10が放射する音声に関係する絵、文章または写真などの像を形成してもよい。例えば、矢印A方向に電気製品の広告の音声を放射し、矢印B方向へ電気店の広告の音声を放射する場合、広告に係る電気製品の写真を静電型スピーカ10Aの表面に印刷し、通路から電気店への行き方の説明を静電型スピーカ10Bの表面に印刷してもよい。この構成によれば、音声に加えて印刷物でも広告を行えるため、より通行人Pの注意を広告に引きつけることができる。
上述した実施形態においては、ユニット100は壁Wに固定されているが、壁Wに固定するのではなく、図1および図2に示した配置となるようにワイヤなどでユニット100を天井から吊してもよい。また、各ユニット100は、ワイヤ等で吊すのではなく、図1および図2に示した配置となるように天井に固定されていてもよい。また、壁Wに固定するのではなく、図1および図2に示した配置となるようにユニット100を床に並べて配置してもよく、床に並べる場合には壁Wから離れた位置に配置してもよい。
また、上述した静電型スピーカ10においては、保護部材60は電極20と同じ大きさとなっているが、保護部材60は第1部品101の表面全体を覆う構成であってもよい。また、保護部材60に印刷を行う場合、矢印A方向に音を放射するユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aの各表面に対してそれぞれ同じ絵を印刷してもよく、図9に示したように矢印Aの延長線上から見てユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aの各表面に印刷された絵を合わせると一枚の絵となるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、スピーカシステム1から放射する音の内容と保護部材60に印刷する内容は広告となっているが、それぞれ広告に限定されるものではなく、例えば、スピーカシステム1が設置されている施設の案内など他のコンテンツであってもよい。
上述した実施形態では、ユニット100は、垂直方向から見て断面の形状が直角二等辺三角形である管の形状となっているが、静電型スピーカ10を備える第1部品101および第2部品102を直角に組み合わせ、第3部品103を備えない構成としてもよい。図10は、この変形例に係るユニット100の上面図である。第1部品101と第2部品102の接合部分が通路側に突出するようにしてユニット100を通路の壁Wに固定すれば、上述した実施形態と同様に矢印A方向に放射する音と矢印B方向へ放射する音を異ならせることができる。
なお、このようにユニット100が第1部品101と第2部品102とで構成される場合、第1部品101と第2部品102とを蝶番で一体化し、第1部品101と第2部品102とがなす角度を調整できるようにしてもよい。また、第1部品101と第2部品102とを角度をつけて接合する場合、図11に示したように、接合部分を壁Wに固定する構成としてもよい。この場合、第1部品101において壁Wとは反対側にある面に静電型スピーカ10Aを配置し、第2部品102において壁Wとは反対側にある面に静電型スピーカ10Bを配置する。なお、この構成においては、第1部品101と第2部品102とを、図10に示したように通行人側に対して山としてもよく、図11に示したように通行人に対して谷としてもよい。この構成においても、上述した実施形態と同様に静電型スピーカ10Aから放射される音の方向と、静電型スピーカ10Bから放射される音の方向を異ならせることができる。
上述した実施形態では、ユニット100の形状は、垂直方向から見て断面の形状が直角二等辺三角形となっているが、断面の形状は直角二等辺三角形に限定されるものではなく、正三角形、二等辺三角形、辺の長さが各々異なる不等辺三角形などであってもよい。例えば、通行人Pから見て第1部品101の幅と第2部品102の横方向の幅は同じでなくてもよい。図12は、この変形例の一例に係るユニット100を水平面と平行に切断した時の断面を示した図である。図12においては、第1部品101、第2部品102および第3部品103の幅が各々異なり、第2部品102の幅が第1部品101の幅より広く、断面形状が不等辺三角形になっている。
また、静電型スピーカ10から放射される音は平面波であるが、ユニット100において第1部品101と第2部品102のなす角度が90°未満である場合、静電型スピーカ10から放射される平面波の放音領域に隣のユニット100が位置しないように、隣り合うユニット100の間に隙間を設けてもよい。図13は、この変形例に係るユニット100の配置の位置関係を示した上面図である。この図においてユニット100−1の静電型スピーカ10Bから放射された音は、平面波であるため、2本の一点鎖線で示した領域内に放射される。このため、図13に示したように、この2本の一点鎖線で示した領域内に入らないように隣のユニット100−2を配置する。この構成によれば、静電型スピーカ10から放射された音が隣り合うユニットに遮られることがない。なお、図13の構成にあっては、ユニット100が設置されている壁においてユニット100−1とユニット100−2の間に絵や写真などの画像(コンテンツ)があってもよい。なお、第1部品101と第2部品102のなす角度が鈍角である場合には、隣り合うユニット100の間に隙間を設けず、各ユニットを連結して配置してもよい。
本発明においては、静電型スピーカ10Aが配置される第1部品101と静電型スピーカ10Bが配置される第2部品102は、表から裏へ貫通する複数の孔を備える構成であってもよい。また、第1部品101において静電型スピーカ10Aが取り付けられる面側において、第1部品101と静電型スピーカ10Aとの間に空気の層ができるように凹みを設けるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、ユニット100−1〜100−6の各静電型スピーカ10Bには音響信号を供給せず、ユニット100−1,100−2の静電型スピーカ10Aに第1の音響信号を供給し、ユニット100−3,100−4の静電型スピーカ10Aに第2の音響信号を供給し、ユニット100−5,100−6の静電型スピーカ10Aに第3の音響信号を供給する構成としてもよい。この場合、スピーカシステム1に向かって右側から第1の音響信号の音が聞こえるエリア、第2の音響信号の音が聞こえる2エリア、第3の音響信号の音が聞こえるエリアとなる。ここで、各音響信号の内容が各々異なる場合、通行人Pはスピーカシステム1の前を通り過ぎる間に3種類の音を聞くことができる。
上述した実施形態においては、ユニット100は、垂直方向から見て断面の形状が直角二等辺三角形である管の形状となっているが、この断面の形状は三角形に限定されるものではない。例えば、垂直方向から見て断面の形状は、図14(a)に示した五角形、図14(b)に示した六角形、または図14(c)に示した台形のように三角形以外の多角形であってもよい。
図14(a)に示した構成の場合、第1部品101〜第5部品105は、上記実施形態の第1部品101と同じ構成の部材であり、第1部品101〜第5部品105は、垂直方向から見て五角形となるように接合されている。また、第3部品103の表面に静電型スピーカ10Aが配置され、第4部品104の表面に静電型スピーカ10Bが配置されており、第1部品101が壁Wに固定される。
図14(b)に示した構成の場合、第1部品101〜第6部品106は、上記実施形態の第1部品101と同じ構成の部材であり、第1部品101〜第6部品106は、垂直方向から見て六角形となるように接合されている。また、第3部品103の表面に静電型スピーカ10Aが配置され、第5部品105の表面に静電型スピーカ10Bが配置されており、第1部品101が壁Wに固定される。なお、図14(b)に示した構成にあっては、第4部品104の表面にも静電型スピーカ10を配置するようにしてもよい。
図14(c)に示した構成の場合、第1部品101〜第4部品104は、上記実施形態の第1部品101と同じ構成の部材であり、第1部品101〜第4部品104は、垂直方向から見て台形となるように接合されている。また、第2部品102の表面に静電型スピーカ10Aが配置され、第4部品104の表面に静電型スピーカ10Bが配置されており、第1部品101が壁Wに固定される。なお、図14(c)に示した構成にあっては、第3部品103の表面にも静電型スピーカ10を配置するようにしてもよい。
なお、図14(a)〜図14(c)の各変形例においては、第1部品101を備えない構成であってもよい。
また、本発明においては、ユニット100は、図15に示したように矩形のダンボールに切り込みを入れた第1部品101と、同じく切り込みを入れた第2部品102が交差するように組み合わせ、第1部品101の表面に静電型スピーカ10Aを配置し、第2部品102の表面に静電型スピーカ10Bを配置してもよい。
上述した実施形態や変形例においては、複数の板状の部品を接合してユニット100が構成され、複数のユニット100を並べてスピーカシステム1が構成されているが、スピーカシステム1の構成は、この構成に限定されるものではない。例えば、図16に示したように矩形の板状の段ボールである部品107に山折りの折り目と谷折りの折り目を交互に設け、各折り目の間に静電型スピーカ10を配置し、この折り目で折ったスピーカシステム1を通路の壁Wに配置してもよい。
また、矩形の板状の段ボールである部品107に山折りの折り目と谷折りの折り目を設ける構成の場合、図17(a)に示したように左右方向で山折り→山折り→谷折り→山折り→山折り→谷折り→・・・、というように折り目を繰り返し設ける構成であってもよい。この構成によれば、壁面Wに対して図17(b)に示したように静電型スピーカ10を配置することが可能であり、音の放射方向が複数あって放射方向毎に音の内容を異ならせることができる。なお、図17に示した構成にあっては、壁Wと平行となる静電型スピーカ10を設けないようにしてもよい。
また、部品107に折り目を設ける場合に山折りの折り目を2つ設け、この折り目で折って断面が三角形の管の形状を形成してもよい。この構成によれば、図2に示したユニット100と同様に水平方向の断面が三角形の形状を形成することができる。また、部品107に山折りの折り目を5つ設けて断面が五角形の管の形状を形成してもよく、山折りの折り目を6つ設けて断面が六角形の管の形状を形成してもよい。
また、部品107において折り目に加えて切れ目を設け、部品107を立体的な形状にし、その表面に静電型スピーカ10を配置するようにしてもよい。
なお、山折りと谷折りについては、折り目の先端が曲面となるように折ることにより、部品107に山の形状と谷の形状が形成されるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、例えば、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aから放射される音の波面が合うように、各静電型スピーカ10Aに供給する音響信号に各静電型スピーカ10Aの位置に応じたディレイをかけるようにしてもよい。具体的には、アンプ部130に音響信号の遅延量を制御可能な遅延回路を設ける。また、ユニット100−4の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号にはディレイをかけないようにする。例えば第2部品102の幅をdとした場合、ユニット100−3の静電型スピーカ10に供給する音響信号には、ディレイタイムをΔt1とした場合、Δt1=d/c(cは音速)のディレイをかける。また、ユニット100−2の静電型スピーカ10に供給する音響信号には、ディレイタイムをΔt2とした場合、Δt2=2d/c(cは音速)のディレイをかけ、ユニット100−1の静電型スピーカ10に供給する音響信号には、ディレイタイムをΔt3とした場合、Δt3=3d/c(cは音速)のディレイをかける。この構成によれば、通行人Pにはあたかも一つの音源から放音されたように音が聞こえ、各静電型スピーカ10から放射された音のつながりに不連続さがなくなることとなる。
また、通行人Pの移動に伴って通行人Pの前に音像が移動するように、ユニット100−1〜100−4の静電型スピーカ10Aに供給する音に各静電型スピーカ10の位置に応じたディレイをかけるようにしてもよい。
具体的には、第2部品102の幅をdとした場合、まず、ユニット100−2の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号にはディレイをかけないようにし、ユニット100−1の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号には、ディレイタイムをΔtとした場合、Δt=d/cのディレイをかける。次に、一定時間が経過した後、ユニット100−3の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号にはディレイをかけないようにし、ユニット100−2の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号には、Δtのディレイをかける。また、さらに一定時間が経過した後、ユニット100−4の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号にはディレイをかけないようにし、ユニット100−3の静電型スピーカ10Aに供給する音響信号には、Δtのディレイをかける。スピーカシステム1は、上記の処理を周期的に行う。
なお、音像を移動させる構成にあっては、ディレイタイムを0からΔtまで連続的に変化させる構成としてもよい。この場合、第1ステップとして、まずユニット100−1〜100−6についてディレイタイムを0とする。次に、第2ステップとして、ユニット100−2,100−4の静電型スピーカ10Aについてはディレイタイムを0のままとし、ユニット100−1,100−3の静電型スピーカ10Aに対してディレイタイムを0からΔtまで連続的に変化させる。ここで、0からΔtまでの変化にかかる時間は、通行人Pが一のユニットの前を通り過ぎるのにかかる時間か、この時間よりやや早い時間であるのが好ましい。この後、ユニット100−1,100−3の静電型スピーカ10Aについて、第1音響信号のディレイタイムがΔtとなると、第3ステップとして、再度ユニット100−1〜100−6についてディレイタイムを0とする。次に、第4ステップとして、ユニット100−1,100−3の静電型スピーカ10Aについてはディレイタイムを0のままとし、ユニット100−2,100−4の静電型スピーカ10Aに対してディレイタイムを0からΔtまで連続的に変化させる。ここでも、0からΔtまでの変化にかかる時間は、一のユニットの前を通り過ぎるのにかかる時間か、この時間よりやや早い時間であるのが好ましい。このような第1ステップから第4ステップまでの処理を繰り返すことにより、通行人Pにとっては、通行人Pの移動に伴って音像が移動しているように感じられる。
上述した実施形態では、スピーカシステム1は平坦な通路の壁Wに配置され、各ユニット100は、壁Wに対して上下方向の位置が同じとなっているが、例えば、ユニット100を階段やエスカレータのような床面の高さが異なる通路の壁に配置し、異なる高さの通路に併せてユニット100の上下方向の配置位置を異ならせてもよい。この構成によれば、階段やエスカレータのような床面の高さが異なる通路でも、上り始めた時の位置と上り終わりの位置とで異なる音を通行者に聞かせることができる。
また、ユニット100においては、第1部品101に一つの静電型スピーカ10Aが配置され、第2部品102に一つの静電型スピーカ10Bが配置されているが、この構成に限定されるものではない。図18は、本変形例に係るユニット100の正面図である。この図に示したように本変形例においては、第1部品101において静電型スピーカ10Aを上下に並べて2つ配置し、第2部品102において静電型スピーカ10Bを上下に並べて2つ配置した構成となっている。ここで、ユニット100の上下方向の中央より上にある静電型スピーカ10Aに供給する音響信号と、上下方向の中央より下にある静電型スピーカ10Aに供給する音響信号を異ならせれば、耳がユニット100の中央より上に位置する大人に対して放射する音と、耳がユニット100の中央より上に位置する子供に対して放射する音とを異ならせることも可能となる。
また、ユニット100を取り付ける壁Wは、平坦な壁に限定されるものではなく壁面が曲面の壁であってもよい。また、螺旋階段の壁面に沿ってユニット100を配置してもよい。
上述した実施形態では、ユニット100の形状は管状であったが、ユニット100の形状は管状に限定されるものではなく、例えば錐体の形状であってもよい。図19(a)は、変形例に係るユニット200の上面図、図19(b)は、このユニット200の正面図である。部品201〜204は板状で直角二等辺三角形の形状をした段ボールである。また、部品205は、板状で正方形の段ボールであり、ユニット200の底面となる。また、静電型スピーカ10A〜10Dは、上述した実施形態と同じ構成の静電型スピーカであり、形状が三角形となっている。なお、静電型スピーカ10A〜10Dの形状は、三角形に限定されるものではなく矩形や五角形または六角形など他の多角形でもよく、また、円形や楕円形など多角形以外の形状であってもよい。
また、ユニット100の形状は、錐体から、頂点を共有し相似に縮小した錐体を取り除いた錐台の形状であってもよい。
図20は、ユニット200を天井Cに一列に配置した状態を示した図である。なお、図20においては、各ユニットを区別できるように枝番を付してある。図20に示した配置において、ユニット200−1〜200−4の静電型スピーカ10Aに第1音響信号を供給し、ユニット200−3〜200−6の静電型スピーカ10Cには第1音響信号とは異なる第2音響信号を供給する。すると、図20中で矢印Aで示したように静電型スピーカ10Aの表面に下ろした垂線の方向へ第1音響信号に対応した音が放射される。これにより、例えば図20においてスピーカシステム1の左右方向中央より右側にいる通行人Pには、ユニット200−1〜200−4の静電型スピーカ10Aから放射された音が上方から聞こえる。なお、ユニット200−3〜200−6の静電型スピーカ10Cには第2音響信号が供給され、第2音響信号に対応した音が放射されているが、この音の放射方向は矢印Bの方向であって通行人Pには届かないため、図20の位置にいる通行人Pが第2音響信号の音を聞くことはない。この後、通行人Pが左へ移動すると、通行人Pにはユニット200−3〜200−6の静電型スピーカ10Cから放射された音が上方から聞こえる。
また、図20の構成にあっては、更に各ユニットの静電型スピーカ10Bには第3音響信号を供給し、各ユニットの静電型スピーカ10Dには第4音響信号を供給してもよい。これにより、通行人Pが静電型スピーカ10Bの向いた方向に位置する場合には、ユニット200−1〜200−6の静電型スピーカ10Bから放射された音が上方から聞こえ、通行人Pが静電型スピーカ10Dの向いた方向に位置する場合には、ユニット200−1〜200−6の静電型スピーカ10Dから放射された音が聞こえ、合わせて斜め上方の四方向から音が聞こえることとなり、より多くの方向へ異なる複数の音を放射できる。なお、ユニット200は、複数行複数列で天井Cに配置してもよい。
上述した実施形態においては、ユニット100またはユニット200が備えるスピーカは静電型スピーカであったが、本発明に係るスピーカは静電型スピーカに限定されるものではなく、平面波を放射するスピーカであれば他の方式のスピーカであってもよい。
上述した実施形態においては、ユニット100−5の静電型スピーカ10Aにも第1音響信号を供給し、ユニット100−2の静電型スピーカ10Bにも第2音響信号を供給するようにしてもよい。この構成によれば、図7と比較してエリアAとエリアBが拡がり、エリアAとエリアBが重なる領域が広くなる。ここで通行人Pがスピーカシステム1に近い位置でユニット100−1からユニット100−6の方向へ歩いた場合、通行人Pは、まずエリアAにおいて第1音響信号の音のみを聞き、次にエリアAとエリアBが重なる領域で第1音響信号の音と第2音響信号の音を聞き、次にエリアBにおいて第2音響信号の音のみを聞くこととなる。また、通行人Pがスピーカシステム1から離れた位置でユニット100−1からユニット100−6の方向へ歩いた場合、通行人Pは、エリアAとエリアBが重なる領域には入らない。このため、通行人Pは、まずエリアAにおいて第1音響信号の音のみを聞く。次に、エリアAとエリアBから外れた位置においては第1音響信号の音と第2音響信号の両方の音が聞こえず、エリアBに入ると、第2音響信号の音のみを聞くこととなる。
上述した実施形態においては、各ユニットの静電型スピーカ10Aに第1音響信号を供給し、各ユニットの静電型スピーカ10Bに第2音響信号を供給してもよい。なお、この構成においては、静電型スピーカ10Aの音量については、ユニット100−1からユニット100−6に向かうにつれて音量が小さくなるようにし、静電型スピーカ10Bの音量については、ユニット100−6からユニット100−1に向かうにつれて音量が小さくなるようにしてもよい。
1…スピーカシステム、10,10A〜10D…静電型スピーカ、11…振動体、20,20U,20L…電極、30,30U,30L…弾性部材、60,60U,60L…保護部材、100,100−1〜100−6…ユニット、101…第1部品、102…第2部品、103…第3部品、104…第4部品、105…第5部品、106…第6部品、107…部品、110…変圧器、120…バイアス電源、130…アンプ部、200,200−1〜200−6…ユニット

Claims (4)

  1. 予め定められた配置方向に沿って配置される複数の第1スピーカと、
    前記配置方向に沿って配置される複数の第2スピーカと
    を有し、
    前記複数の第1スピーカは、第1方向へ前記平面波を放射し、
    前記複数の第2スピーカは、前記第1方向とは異なる第2方向へ前記平面波を放射し、
    前記第1スピーカに供給される第1音響信号と、前記第2スピーカに供給される第2音響信号が異なること
    を特徴とするスピーカシステム。
  2. 前記複数の第1スピーカおよび前記複数の第2スピーカは、
    折り曲げ可能な板状の部品上で前記配置方向に沿って交互に配置されており、
    隣り合う前記第1スピーカと前記第2スピーカとの間は山折りまたは谷折りがされていること
    を特徴とする請求項1に記載のスピーカシステム。
  3. 前記複数の第1スピーカの各々に供給される前記第1音響信号には、それぞれ遅延処理がされており、前記複数の第2スピーカの各々に供給される前記第2音響信号には、それぞれ遅延処理がされていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピーカシステム。
  4. 前記第1スピーカおよび前記第2スピーカの表面に画像が形成されており、
    前記第1スピーカの表面に形成されている画像と前記第2スピーカの表面に形成されている画像が異なること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステム。
JP2011051468A 2011-03-09 2011-03-09 スピーカシステム Expired - Fee Related JP5691673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011051468A JP5691673B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 スピーカシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011051468A JP5691673B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 スピーカシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012191314A true JP2012191314A (ja) 2012-10-04
JP5691673B2 JP5691673B2 (ja) 2015-04-01

Family

ID=47084027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011051468A Expired - Fee Related JP5691673B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 スピーカシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5691673B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998053638A2 (en) * 1997-05-17 1998-11-26 New Transducers Limited Acoustic apparatus comprising an array of loudspeakers
JP2001148893A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nec Viewtechnology Ltd 平面スピーカシステム
JP2005191851A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Yamaha Corp 音声出力装置
JP2005217777A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Taisei Corp 音響誘導システム
JP2006157857A (ja) * 2004-10-27 2006-06-15 Yamaha Corp 音響システム
JP2008028652A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Yamaha Corp カーテンスピーカ
US20100092005A1 (en) * 2008-10-09 2010-04-15 Manufacturing Resources International, Inc. Multidirectional Multisound Information System

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998053638A2 (en) * 1997-05-17 1998-11-26 New Transducers Limited Acoustic apparatus comprising an array of loudspeakers
JP2002508897A (ja) * 1997-05-17 2002-03-19 ニュー トランスデューサーズ リミテッド 音響体
JP2001148893A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nec Viewtechnology Ltd 平面スピーカシステム
JP2005191851A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Yamaha Corp 音声出力装置
US20070076905A1 (en) * 2003-12-25 2007-04-05 Yamaha Corporation Audio output apparatus
JP2005217777A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Taisei Corp 音響誘導システム
JP2006157857A (ja) * 2004-10-27 2006-06-15 Yamaha Corp 音響システム
JP2008028652A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Yamaha Corp カーテンスピーカ
US20100092005A1 (en) * 2008-10-09 2010-04-15 Manufacturing Resources International, Inc. Multidirectional Multisound Information System
JP2012505612A (ja) * 2008-10-09 2012-03-01 マニュファクチャリング・リソーシズ・インターナショナル・インコーポレーテッド 多方向多音声情報システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5691673B2 (ja) 2015-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5655683B2 (ja) 静電型スピーカおよび静電型スピーカの製造方法
US7564986B2 (en) Ultrasonic speaker and projector
US9173022B2 (en) Acoustic transducer
CN108702573A (zh) 平板扬声器和显示装置
US9609405B2 (en) Slim profile loudspeaker
WO2012005369A1 (ja) 静電型スピーカ
CN103167377A (zh) 扬声器系统
JP5691673B2 (ja) スピーカシステム
CN2930175Y (zh) 薄膜扬声器
JP2008028652A (ja) カーテンスピーカ
JP6547272B2 (ja) 電気音響変換器
JP2007134955A (ja) スピーカ装置
JP6379984B2 (ja) 固定極及び電気音響変換器
JP5760878B2 (ja) 静電型の電気音響変換器
JP2011077663A (ja) 静電型スピーカ
JP2013059019A (ja) 静電型電気音響変換器
JP3148555U (ja) 建物の震動学習用模型および建物の震動学習用模型キット
JP2009260876A (ja) 静電型スピーカ
JP6040545B2 (ja) 静電型トランスデューサ
JP5486390B2 (ja) 音響発生装置及びスピーカ
JP2012019476A (ja) 静電型スピーカ
TW201129113A (en) Flat speaker unit and speaker device therewith
JP2013146022A (ja) 静電型トランスデューサ
JP5760879B2 (ja) 静電型の電気音響変換器
JP2013201513A (ja) 静電型スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150119

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees