JP2012189713A - 可動体駆動装置、撮像装置 - Google Patents

可動体駆動装置、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光部にかかる負荷が変化しても、発光部を安定して駆動することができる可動体駆動装置および撮像装置を提供する。
【解決手段】発光位置と収容位置との間を移動可能な発光部20と、発光部20の第一の位置の通過を検出する第一の検出手段と、発光部20の第一の位置の通過後において第二の位置の通過を検出する第二の検出手段と、発光部20の第一の位置の通過から第二の位置の通過までの時間を計測する第一の計測手段と、発光部20を発光位置と収容位置の一方に向けて付勢し可動範囲の中央位置近傍において付勢の向きが切り替わる付勢手段と、発光部20を可動範囲の一端から他の一端に向けて駆動し可動範囲の中央位置を過ぎると動力の伝達を解除する駆動機構と、第一の計測手段が計測した時間に基づいて発光部20の第二の位置の通過から動力源の制動開始の時間を設定する設定手段とを有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、可動体駆動装置、撮像装置に関する。詳しくは、使用時に可動体としての発光部が外部に突出する閃光発光装置などの可動体駆動装置と、この可動体駆動装置を備える撮像装置に関する。
撮像装置には、被写体に向けて閃光を発する閃光発光装置を備えるものがある。そして、閃光発光装置には、不使用時(たとえば、電源オフ時や非発光設定時)においては、発光部が撮像装置の本体の内部に収容されており、使用時において発光部が自動的に突出するという構成を有するものがある。このような発光部を駆動する閃光発光装置は、発光部の位置をセンサなどで検出することにより、発光部を停止する制御を行っている。例えば、特許文献1には、発光部を備えた撮像装置が開示されている。この撮像装置は、発光部を駆動するモータと、移動する発光部の位置を検出するセンサとを備える。そして、モータは、発光部の使用時には、発光部を使用位置に移動させる。センサは、発光部の駆動と停止とのタイミングを検出している。
特許文献1に開示される撮像装置においては、モータの駆動電圧を常に一定とし、スイッチから信号の有無に応じてモータの駆動および停止を制御している。このような構成の撮像装置は、撮像装置の使用環境の変化によって、モータの駆動時の負荷に変動が生じ、その結果、発光部の移動速度が不安定になるという問題が生じることがある。たとえば、使用環境の温度が低い場合、発光部に接続されている電線の硬さが上昇するため、発光部を移動させるために必要な力が大きくなる。そうすると、モータにかかる負荷が大きくなるため、モータの駆動電圧を一定する構成では、発光部の移動速度が低下するおそれがある。
さらに、このような構成の撮像装置においては、次のような問題が生じることがある。発光部を撮像装置の本体部に収容する動作中において、発光部と撮像装置の本体部との間に異物が挟み込まれることがある。このような場合には、センサは発光部を停止するタイミングを検出できない。このため、発光部の駆動が継続され、異物がさらに強く挟み込まれる。異物を挟み込む力を小さくするための構成としては、モータの動力を発光部に伝達するための歯車列に、クラッチ機構を設ける構成が考えられる。しかしながら、クラッチ機構を設ける構成では、前記のとおり低温環境下での使用において、発光部の駆動が不安定になるおそれがある。
特開昭58−2827号公報
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、可動体にかかる負荷が変化した場合であっても、可動体を安定して駆動することができる可動体駆動装置を提供することである。また、可動体を安定して駆動させることができる一方で、可動体が異物を挟み込んだ場合には可動体にかかる駆動力を低減させることができる可動体駆動装置を提供することである。特に、可動部として発光部を備える可動体駆動装置と、この可動体駆動装置が適用された撮像装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明の可動体駆動装置は、動力源が発生する動力によって可動体を駆動する可動体駆動装置であって、前記可動体が第一の位置と第二の位置の一方を通過したことを検出する第一の検出手段と、前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過した後に他の一方を通過したことを検出する第二の検出手段と、前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過してから前記他の一方を通過するまでの時間を計測する第一の計測手段と、前記可動体の可動範囲の両端のそれぞれに向かって前記可動体を付勢し、前記可動体の可動範囲の中央位置近傍において付勢の向きが切り替わる付勢手段と、前記可動体の可動範囲の一方の端部から他の一方の端部に向けて前記可動体を駆動し、前記可動体が前記可動体の可動範囲の中央位置近傍を過ぎると前記動力源の動力の伝達を解除する駆動機構と、前記第一の計測手段が計測した時間に基づいて、前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記他の一方を通過してから前記動力源を制動するまでの時間を設定する設定手段とを有することを特徴とする。
本発明の撮像装置は、被写体に向かって閃光を発することができるとともに、本体部に収容される位置と前記本体部から突出した位置との間を移動できる発光部と、前記発光部を駆動する動力を発生させる動力源と、前記発光部が第一の位置と第二の位置の一方を通過したことを検出する第一の検出手段と、前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過した後に他の一方を通過したことを検出する第二の検出手段と、前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過してから前記他の一方を通過するまでの時間を計測する第一の計測手段と、前記発光部の可動範囲の両端のそれぞれに向かって前記発光部を付勢し、前記発光部の可動範囲の中央位置近傍において付勢の向きが切り替わる付勢手段と、前記発光部を前記発光部の可動範囲の一方の端部から他の一方の端部に向けて駆動し、前記発光部が前記発光部の可動範囲の中央位置近傍を過ぎると前記動力源の動力の伝達を解除する駆動機構と、前記第一の計測手段が計測した時間に基づいて、前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記他の一方を通過してから前記動力源を制動するまでの時間を設定する設定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、負荷が変化した場合であっても、可動体を安定して駆動することができる。そして、可動体の動作範囲の端部近傍においては、可動体にはモータからの動力が伝達されず、付勢手段の付勢力によって移動する。このため、可動体が異物を挟み込んだ場合には、異物には付勢手段の付勢力のみが加わり、モータの駆動力は伝達されない。したがって、可動体を安定して駆動させることができる一方で、可動体が異物を挟み込んだ場合には、可動体にかかる駆動力を低減させることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる撮像装置を示す外観斜視図であり、(a)は発光部が収容位置にある状態を示した図、(b)は発光部が発光位置にある状態を示した図である。 図2は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の構成を示す分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の構成を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の駆動機構に適用されるクラッチ付歯車の構成を示す分解斜視図である。 図5は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の駆動機構に適用される第五の歯車の構成を示す斜視図である。 図6は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の構成を示す斜視図である。 図7は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の構成を示す断面図である。 図8は、本発明の実施形態にかかる閃光発光装置の構成を示す斜視図である。 図9は、本発明の実施形態にかかる撮像装置および閃光発光装置の動作を示すフローチャートである。 図10は、本発明の実施形態にかかる撮像装置および閃光発光装置の動作を示したタイミングチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、デジタルスチルカメラである。また、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14は、可動体としての発光部20を備える閃光発光装置である。なお、説明の便宜上、本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14の「上」「下」は、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の、通常の使用態様における姿勢を基準とする。本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14を構成する各部材についても同様とする。
まず、本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14の構成の概略について説明する。図1(a)(b)は、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の斜視図である。そして、図1(a)は、可動体駆動装置14の可動体としての発光部20が「収容位置」にある状態を示し、図1(b)は、可動体駆動装置14の可動体としての発光部20が「発光位置」にある状態を示す。なお、「収容位置」と「発光位置」については後述する。
図1に示すように、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、外装部材11と、鏡筒部12と、レリーズボタン13と、可動体駆動装置14と、その他所定の部材や機器とを有する。外装部材11の内部には、CCDやCMOS等の撮像素子が収容されている(図1においては隠れて見えない)。さらに、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、動作の制御や所定の処理を実行するCPUと、各種設定やCPUが実行するソフトウェア(コンピュータプログラム)を格納するメモリとを備える(いずれも図略)。本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、レリーズボタン13が押下されると撮像を実施する。具体的には、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、レリーズボタン13が押下されると、鏡筒部12の内部に構成されるレンズ(図1においては隠れて見えない)を透過した光学像を撮像素子(図1においては隠れて見えない)に取り込む。そして、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、取り込んだ光学像に対して所定の撮像処理等を実施し、画像データとして記録する。なお、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、夜間や暗所で撮像が行われる場合などには、自動的にまたはユーザの操作によって、可動体駆動装置14の発光部20から閃光を発して被写体の輝度を調整する。
図1(a)(b)に示すように、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の可動体駆動装置14は、発光部20を往復動させることができる。具体的には、発光部20は、上下方向(=図1中の矢印Zで示す方向)に移動可能である。そして、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、発光部20を往復動させることによって、発光部20を本体部の内部(すなわち、外装部材11の内部)に収容したり、本体部から突出させて露出させたりすることができる。図1(a)に示すように、発光部20は、可動範囲の一方の端部(=下端)に位置すると、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の本体部の内部に収容された状態になる。発光部20のこの位置を、「収容位置」と称する。一方、発光部20は、可動範囲の他の一方の端部(=上端)に位置すると、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の本体部の上面から上方に突出して露出する。発光部20のこの位置を、「発光位置」と称する。図1(a)に示すように、発光部20は、収容位置においては、被写体に向かって閃光を発することができない。そして、発光部20が収容位置にあると、発光部20の上面と、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の本体部の上面とが一致する。すなわち、発光部20の上面が、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の本体部の上面の一部を構成する。一方、図1(b)に示すように、発光部20は、発光位置においては、被写体に向かって発光することができる。
次に、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14について説明する。図2は、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14を構成する部材を示した分解斜視図である。図3は、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の構成を模式的に示した外観斜視図であり、斜め下方から見た図である。本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14は、発光部20と、駆動機構30と、アウターカバー31と、動力源32と、フレキシブル配線基板45と、電線51,52,53,54と、付勢手段43と、その他所定の部材や機器とを有する。そして、これらの部材や機器が組み立てられることで、一個の本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14が構成される。各部材や機器の構成は、次のとおりである。
発光部20は、光源21と、光源ゴム21aと、反射笠22と、プリズムパネル23と、ベース部材24と、カバー部材25と、その他の所定の部材とを有する。光源21には、例えばキセノン管など、公知の各種光源が適用できる。そして、光源21は、電線51,52,53,54によって、フレキシブル配線基板45と電気的に接続される。光源ゴム21aは、光源21の両側に設けられる部材である。光源ゴム21aは、光源21の端子部を絶縁する機能や、光源21を反射笠22に向けて付勢する機能を有する。反射笠22は、光源21が発する光を集光する機能を有する部材である。プリズムパネル23は、光源21および反射笠22からの光を、所望の撮影範囲に照射するための部材である。プリズムパネル23は、入射面と射出面と有する。入射面は、光源21や反射笠22からの光が入射する面である。射出面は、入射した光を外部に向かって射出する面である。ベース部材24は、光源21や反射笠22やプリズムパネル23などといった、発光に関係する部材が組み付けられる部材である。そして、ベース部材24には、光源21や、反射笠22や、プリズムパネル23を組み付けることができる空間が形成される。ベース部材24の下部には、ラック24aが一体に形成される。さらに、ベース部材24の下部であって、ラック24aが設けられる面の反対側の面には、第一のリブ24bと第二のリブ24cとが形成される(図3参照。図2においては隠れて見えない)。ラック24aと第一のリブ24bと第二のリブ24cとは、発光部20の往復動の方向(=上下方向)に沿って延伸する。カバー部材25は、ベース部材24に組み付けられる部材である。カバー部材25には、庇部25aが形成される。カバー部材25の庇部25aは、ベース部材24に形成される前記空間を覆う部分である。さらに、庇部25aは、発光部20が収容位置にある状態において、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の本体部の上面の一部を構成する。
なお、発光部20の組み立ての手順は次のとおりである。まず、光源21や反射笠22やプリズムパネル23などといった発光に関係する部材がベース部材24に組み込まれる。次いで、カバー部材25がベース部材24に取り付けられる。カバー部材25は、引っ掛け部(図略)とネジ26とによって、ベース部材24に固定される。このようにして、ユニット化された発光部20が組み立てられる。発光部20は、駆動機構30によって上下方向(図中の矢印Zの方向)に往復動することができ、発光位置と収容位置に移動することができる。
アウターカバー31は、発光部20を上下方向に往復動可能に支持する部材である。アウターカバー31は、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の外装部材11の内部に装着可能な部材である。アウターカバー31の下部には、コンデンサ保持部31aが形成される。コンデンサ保持部31aは、光源21などに電力を供給するコンデンサ41を保持することができる部分である。アウターカバー31の側方には、開口部31bが形成される。開口部31bは、発光部20とフレキシブル配線基板45とを電気的に接続する電線51,52,53,54に近接した位置に形成される。そして、アウターカバー31の外部から開口部31bを通じて、電線51,52,53,54にアクセスすることができる。アウターカバー31が外装部材11の内部に装着されると、アウターカバー31に形成される開口部31bは、外装部材11に覆われて外部からアクセス不可能になる。
駆動機構30は、発光部20を往復動させる部分である。図2と図3のそれぞれに示すように、駆動機構30は、動力源32と、複数の歯車33,34,35,39と、歯車支持部材40と、その他の所定の部材とを有する。複数の歯車には、第1の歯車33と、第2の歯車34と、クラッチ付歯車35と、第5の歯車39とが含まれる。さらにクラッチ付歯車35は、第三の歯車36と第四の歯車38とを含む。動力源32は、発光部20を上下方向に往復動させるための動力を発生する。動力源32には、たとえば、DCモータなど、公知の各種モータが適用できる。動力源32としてのモータは、出力軸が水平方向を向くように配設され、アウターカバー31の側方にネジ42を介して固定される。そして、モータは、端子部への通電によって、出力軸が正回転および逆回転することができる。第一の歯車33はウォームであり、動力源32の出力軸に設けられる歯車である。第二の歯車34と、クラッチ付歯車35と、第五の歯車39とは、いずれも二段歯車である。なお、二段歯車とは、二つの歯車が同軸に設けられる歯車をいうものとする。
図3を参照して、各歯車33,34,35,39の関係を説明する。第一の歯車33は、第二の歯車34の一方の歯車(=ウォームホイール)と噛み合う。第二の歯車34の他方の歯車は、クラッチ付歯車35の一方の歯車(=第三の歯車36)と噛み合う。クラッチ付歯車35の他方の歯車(=第四の歯車38)は、第五の歯車39の一方の歯車39aと噛み合う。第五の歯車39の他方の歯車39b(=ピニオン)は、発光部20のベース部材24に設けられるラック24aと噛み合う。このため、モータが発生させた回転動力は、これらの複数の歯車33,34,35,39を介して発光部20のラック24aに伝達される。そして、発光部20が上下方向に移動する。
歯車支持部材40は、第一の歯車33と、第二の歯車34と、クラッチ付歯車35と、第五の歯車39とを回転自在に支持する。歯車支持部材40は、アウターカバー31の側方に、ネジなどによって固定される。このため、各歯車33,34,35,39は、アウターカバー31と歯車支持部材40との間に配設される。
付勢手段43は、発光部20を、可動範囲の中央位置近傍を境界として、一方の端部(=発光位置)または他の一方の端部(=収容位置)に選択的に付勢することができる部材である。換言すると、付勢手段43は、発光部20を可動範囲の端部に向かって付勢する部材であって、可動範囲の中央位置近傍を境界として付勢の向きが切り替わる部材である。具体的には、発光部20が、可動範囲の中央位置近傍よりも一方の端部(=収容位置)側に位置する場合には、付勢手段43は、発光部20を当該一方の端部(=収容位置)に向かって付勢する。一方、発光部20が、可動範囲の中央位置近傍よりも他の一方の端部(=発光位置)側に位置する場合には、付勢手段43は、発光部20を当該他の一方の端部(=発光位置)に向かって付勢する。付勢手段43には、トグルスプリングが適用される。付勢手段43としてのトグルスプリングの両端部は環状に形成されている。トグルスプリングの一方の端部は、アウターカバー31の係止部31cに引っ掛けられるようにして回転可能に係止される。トグルスプリングの他方の端部は、ネジ44を介して、発光部20のベース部材24に回転自在に係止される。
付勢手段43は、発光部20が、可動範囲の一方の端部と他の一方の端部との間の中間に停止することを防止する。さらに、付勢手段43は、発光部20が可動範囲の一方の端部または他の一方の端部から反対側の端部に向かって移動することを防止する。このため、たとえば、発光部20に振動が加わった場合であっても、発光部20が収容位置または発光位置から移動することが防止される。さらに、付勢手段43は、複数の歯車33,34,35,39どうし間のバックラッシを吸収できる。
図3に示すように、フレキシブル配線基板45には、第一の検出スイッチ46と、第二の検出スイッチ47とが実装される。第一の検出スイッチ46と第二の検出スイッチ47とは、ベース部材24の下部であって、ラック24aの裏側に位置するように配設される。なお、図3においては、フレキシブル配線基板45は省略してある。第一の検出スイッチ46は、本発明の第一の検出手段と第二の検出手段として機能する。第一の検出スイッチ46には、信号発光部と信号受光部とを有するフォトインタラプタが適用される。そして、第一の検出スイッチ46は、信号発光部が発する光を受光できる状態から受光できない状態への変化と、受光できない状態から受光できる状態への変化を検出できる。説明の便宜上、受光できる状態を「明」の状態と称し、受光できない状態を「暗」の状態と称する。第二の検出スイッチ47は、本発明の第三の検出手段として機能する。第二の検出スイッチ47には、接触式のスイッチが適用される。そして、第二の検出スイッチ47は、発光部20のベース部材24に設けられる第二のリブ24cが接触しているとONの状態となり、接触していないとOFFの状態となる。
フレキシブル配線基板45には、これらのほかに、CPUを接続するためのコネクタが実装されるとともに、発光部20の光源21に電力を供給するための回路が構築される。さらに、フレキシブル配線基板45には、動力源32の端子や、発光部20の光源21に電力を供給するための電線51,52,53,54が、ハンダ付けによって接続される。フレキシブル配線基板45は、歯車支持部材40の側方から、アウターカバー31に固定される。
図2に示すように、可動体駆動装置14は、このほかに、フレキシブル配線基板押さえ48と、絶縁シート49とを有する。フレキシブル配線基板押さえ48は、歯車支持部材40に設けられるフレキシブル配線基板45の浮き上がりを防止する部材である。絶縁シート49は、フレキシブル配線基板45と他の部材との間の絶縁を確保する機能を有するシートであり、フレキシブル配線基板45の主要な部分を覆うように張り付けられる。
ここで、第一の検出スイッチ46および第二の検出スイッチ47と、可動体としての発光部20の動作との関係について説明する。
発光部20は、「収容位置」と「発光位置」との間を移動することができる。すなわち、発光部20の可動範囲の一方の端部が「収容位置」であり、他の一方の端部が「発光位置」である。「収容位置」と「発光位置」との間には、「第一の位置」と「第二の位置」と「第三の位置」が設定される。具体的には、「第一の位置」は可動範囲の中央位置近傍よりも収容位置側に設定される。「第二の位置」は、可動範囲の中央位置近傍よりも発光位置側に設定される。そして、「第一の位置」と「第二の位置」との間に「第三の位置」が設けられる。このように、発光部20の可動範囲には、一方の端部から他の一方の端部に向かって、順に、「収容位置」と「第一の位置」と「第三の位置」と「第二の位置」と「発光位置」とが設けられる。
発光部20が第一の位置と第二の位置との間に位置する場合には、第一のリブ24bが信号発光部の発する光を遮断する。このため、第一の検出スイッチ46の信号受光部は、信号発光部が発する光を受光できない。したがって、この場合には、第一の検出スイッチ46は、暗の状態となる。一方、発光部20が収容位置と第一の位置との間に位置する場合と、発光位置と第二の位置との間に位置する場合とには、第一のリブ24bは、第一の検出スイッチの信号発光部が発する光を遮断しない。このため、第一の検出スイッチ46の信号受光部は、信号発光部からの光を受光できる。したがって、これらの場合には、第一の検出スイッチ46は、明の状態となる。そして、発光部20が第一の位置と第二の位置のそれぞれを通過すると、第一の検出スイッチ46の状態が変化する。具体的には、発光部20が、収容位置の側から発光位置の側に向かって第一の位置を通過する場合には、第一の検出スイッチ46は、明から暗に変化する。同様に、発光部20が、発光位置の側から収容位置の側に向かって第二の位置を通過する場合には、第一の検出スイッチ46は、明から暗に変化する。一方、発光部20が、前記向きと反対向きに第一の位置と第二の位置を通過した場合には、第一の検出スイッチ46は、暗から明へ変化する。このように、第一の検出スイッチ46は、「発光部20(可動体)が第一の位置を通過したことを検出する第一の検出手段」として機能する。さらに、第一の検出スイッチ46は、「発光部20(可動体)が第一の位置を通過した後に第二の位置を通過したことを検出する第二の検出手段」として機能する。
発光部20が収容位置と第三の位置との間に位置する場合には、第二のリブ24cは、第二の検出スイッチ47に接触しない。このため、この場合には、第二の検出スイッチ47は、OFFの状態となる。一方、発光部20が発光位置と第三の位置との間に位置する場合には、第二のリブ24cは、第二の検出スイッチ47に接触する。このため、この場合には、第二の検出スイッチは、ONの状態となる。そして、発光部20が第三の位置を通過すると、第二の検出スイッチ47の状態が切り替わる。たとえば、発光部20が収容位置側から発光位置側に向かって第三の位置を通過すると、第二の検出スイッチ47は、ONからOFFに切り替わる。このように、第二の検出スイッチ47は、「発光部20(可動体)が第三の位置を通過したことを検出する第三の検出手段」として機能する。
発光部20が可動範囲の一方の端部(=収容位置)から他の一方の端部(=発光位置)に向かって移動した場合における、第一の検出スイッチ46と第二の検出スイッチ47の状態の変化は次のとおりである。発光部20が収容位置に位置すると、第一の検出スイッチ46は明の状態にあり、第二の検出スイッチはOFFの状態にある。発光部20が移動して第一の位置を通過すると、第一の検出スイッチ46は明から暗に変化し、第二の検出スイッチ47はOFF状態を維持する。次いで、発光部20が第三の位置を通過すると、第二の検出スイッチはOFFからONの状態に切り替わり、第一の検出スイッチ46は暗の状態を維持する。発光部20が第二の位置を通過すると、第一の検出スイッチ46は暗から明に切り替わり、第二の検出スイッチはONの状態を維持する。そして、発光部20が発光位置に達した状態においては、第一の検出スイッチ46は明の状態にあり、第二の検出スイッチはONの状態にある。
前記のような動作を実現するため、発光部20のベース部材24の第一のリブ24bと第二のリブ24cとは、それぞれ発光部20移動方向に沿って互いに異なる位置に形成される。すなわち、発光部20が可動範囲の一方の端部から他の一方の端部に向かって移動する間に、第一の検出スイッチ46の状態が二回変化するように構成される。そして、第一の検出スイッチ46の状態が変化する二回のタイミングの間に、第二の検出スイッチ47のONとOFFの状態が切り替わるように構成される。
次に、駆動機構30に含まれるクラッチ付歯車35の構成について説明する。駆動機構30は、複数の歯車33,34,35,39を備える。そして複数の歯車33,34,35,39には、クラッチ付歯車35が含まれる。クラッチ付歯車35は、回転動力を断続できる。図4(a)は、クラッチ付歯車35を構成する部材を示した分解斜視図であり、軸線方向の一方側の上方から見た図である。図4(b)は、クラッチ付歯車35を構成する部材を示した分解斜視図であり、軸線方向の他方側の上方から見た図である。
図4に示すように、クラッチ付歯車35は、第三の歯車36と、クラッチスプリング37と、第四の歯車38とを有する。第三の歯車36は、円筒歯車(たとえば、平歯車)である。そして、第三の歯車36の軸線Xの方向の一方の端面には、凹部36aが形成される。この凹部36aは、第三の歯車36のピッチ円と同心の略円形に形成される。クラッチスプリング37は、略「C」字形状の部材である。詳しくは、クラッチスプリング37は、所定の曲率半径を有し、円周方向の一部に隙間(=開口部)が形成される部材である。クラッチスプリング37は、半径方向寸法が小さくなるような態様で弾性変形可能である。クラッチスプリング37は、例えば短冊状の金属の薄板に対してリング状に曲げる加工を施すことによって形成される。クラッチスプリング37の曲率半径は、第三の歯車36の凹部36aの曲率半径よりも大きい。そして、クラッチスプリング37の曲率半径を小さくするように(=隙間の円周方向寸法を小さくするように)弾性変形させることにより、第三の歯車36に形成される凹部36aに収容することができる。第四の歯車38は、歯車部38aと、フランジ部38bと、凸部38cとを有する。歯車部38aと、フランジ部38bと、凸部38cとは、一体に成形される。フランジ部38bは、略円板状の部分であり、第三の歯車36の凹部36aに嵌め込むことができる部分である。そして、フランジ部38bの軸線Xの方向の一方側に歯車部38aが設けられ、他方側に凸部38cが設けられる。歯車部38aは、円筒歯車(たとえば平歯車)である。そして、歯車部38aは、第五の歯車39の一方の歯車に噛み合う。凸部38cは、フランジ部38bが第三の歯車36の凹部36aに嵌め込まれた状態で、クラッチスプリング37の隙間に嵌まり込むことができる部分である。
クラッチ付歯車35の組み付け構造および動作は、次のとおりである。第三の歯車36の凹部36aに、クラッチスプリング37が嵌め込まれる。そして、第四の歯車38の凸部38cがクラッチスプリング37の隙間に嵌め込まれ、第四の歯車38のフランジ部38bが第三の歯車36の凹部36aに嵌め込まれる。第三の歯車36の凹部36aに嵌め込まれたクラッチスプリング37は、復元力によって付勢された状態で、第三の歯車36の凹部36aの内周面に接触する。したがって、第三の歯車36の凹部36aの内周面と、クラッチスプリング37の外周面との間には、クラッチスプリング37の弾性変形量や、弾性係数などに応じた摩擦力が発生する。さらに、第四の歯車38の凸部38cがクラッチスプリング37と係合するから、クラッチスプリング37と第四の歯車38とは一体回転する。第三の歯車36と第四の歯車38とは、これらの間にかかる負荷(=トルク)が所定の値未満であれば、クラッチスプリング37と第三の歯車36との間の摩擦力によって一体に回転する。一方、第三の歯車36と第四の歯車38とは、これらの間にかかる負荷(=トルク)が所定の値以上であれば、クラッチスプリング37と第三の歯車36の凹部36aの内周面との間で滑りが発生し、一体に回転しない。このように、クラッチ付歯車35は、第三の歯車36と第四の歯車38との間にかかる負荷が所定の値未満であれば、回転動力を伝達できる。一方、クラッチ付歯車35は、第三の歯車36と第四の歯車38との間にかかる負荷が所定の値以上であれば、回転動力を伝達しない。したがって、クラッチ付歯車35は、第三の歯車36と第四の歯車38との間で、回転動力の伝達を断続することができる。なお、この「負荷の所定の値」は、第三の歯車36の凹部36aの内周面と、クラッチスプリング37の外周面との間に生じる摩擦力によって決まる。そして、この摩擦力は、クラッチスプリング37の弾性変形量や、弾性係数などによって決まる。したがって、クラッチスプリング37の寸法、形状、板厚、材質などを設定することにより、「負荷の所定の値」(すなわち、第三の歯車36と第四の歯車との間で回転動力を伝達しなくなる負荷の値)を適宜設定することができる。
次に、駆動機構30に含まれる第五の歯車39の構成について説明する。図5は、第五の歯車39の構成を模式的に示した外観斜視図である。第五の歯車39は二段歯車である。そして一方の歯車39aが第四の歯車38と噛み合い、他方の歯車39bが発光部20のラック24aと噛み合う。他方の歯車39bは、いわゆるセクター歯車であり、円周の一部に歯が形成されない。一方の歯車39aと他方の歯車39bは、いずれも円筒歯車(たとえば平歯車)が適用される。第五の歯車39が回転すると、第五の歯車39の他方の歯車39bの歯と発光部20のラック24aとは、互いに噛み合う状態と噛み合わない状態とに切り替わる。そして、第五の歯車39の他方の歯車39bの歯と発光部20のラック24aとが噛み合うと、第五の歯車39の回転がラック24aに伝達する。一方、第五の歯車39の他方の歯車39bの歯と発光部20のラック24aとが噛み合わないと、第五の歯車39から発光部20のラック24aへの動力が伝達されない(=動力の伝達が解除される)。
次に、駆動機構30と付勢手段43とによる発光部20の基本的な動作について説明する。モータが駆動していない状態においては、発光部20は、付勢手段43の付勢力によって、可動範囲の一方の端部(=収容位置)と他の一方の端部(=発光位置)のいずれか一方に位置している。モータが駆動を開始すると、モータが発生した回転動力は、第一の歯車33と、第二の歯車34と、クラッチ付歯車35とを介して第五の歯車39に伝達される。第五の歯車39が回転すると、第五の歯車39の他方の歯車39b(=セクター歯車)の歯と、発光部20のベース部材24に設けられるラック24aとが噛み合う。このため、発光部20は、収容位置から発光位置に向かって、または発光位置から収容位置に向かって、付勢手段43の付勢力に抗して移動を開始する。発光部20が、可動範囲の中央位置近傍を通過すると、付勢手段43による付勢力の向きが切り替わる。すなわち、発光部20が収容位置から発光位置に向かって移動している場合には、付勢手段43の付勢力は、発光部20を発光位置に向かって付勢するように切り替わる。一方、発光部20が発光位置から収容位置に向かって移動している場合には、付勢手段43の付勢力は、発光部20を収容位置に向かって付勢するように切り替わる。第五の歯車39がさらに回転すると、他方の歯車39bがセクター歯車であるため、他方の歯車39bの歯と発光部20のラック24aとが噛み合わない状態となる。そうすると、発光部20には、モータの回転動力から伝達されなくなる。すなわち、動力の伝達が解除される。このため、発光部20は、付勢手段43の付勢力によって、発光位置または収容位置に移動する。このように、発光部20は、可動範囲の中央位置近傍を越えるまでは、動力源32の動力によって駆動される。そして、その後は、付勢手段43の付勢力によってのみ駆動される。
図6は、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14を斜め上方から見た斜視図である。発光部20が収容位置から発光位置に移動すると、発光部20のベース部材24に固定されたネジ44が、アウターカバー31に当接する。このため、発光部20は、それ以上は移動できない。このように、ネジ44が、発光部20の移動を規制するストッパとして機能する。換言すると、ネジ44がアウターカバー31に当接する位置が、発光部20の発光位置となる。
次に、図7と図8を参照して、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の組み付け構成について説明する。図7は、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の内部構造を模式的に示した断面図である。図8は、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14を斜め上方から見た斜視図である。
発光部20とフレキシブル配線基板45(図7においては省略)とは、所定の数の電線51,52,53,54により電気的に接続される。これらの電線51,52,53,54は、アウターカバー31とベース部材24との間に形成される空間(=収容空間部31d)と、アウターカバー31に形成される開口部(=接続孔31e)を通過するように配策される。電線51,52,53,54は、収容空間部31dの内部においては、例えばつづら折状に屈曲または湾曲している。そして、電線51,52,53,54は、接続孔31eを通じて収容空間部31dから引き出され、フレキシブル配線基板45に接続される。電線51,52,53,54は、屈曲または湾曲した状態で収容空間部31dの内部に収容されるため発光部20の発光位置への移動に追従して伸長することができる。このため、発光部20は、電線51,52,53,54に阻害されることなく、収容位置から発光位置に移動することができる。
本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14が組み立てられた直後においては、収容空間部31dの内部に収容される電線51,52,53,54は、整然と並んでいないことがある。電線51,52,53,54が整然と並んでいないと、発光部20が移動する際に、電線51,52,53,54が発光部20の負荷となることがある。このため、発光部20の動作が不安定になるおそれや、電線51,52,53,54が損傷するおそれがある。そこで、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の組み立て後において、収容空間部31dの内部に収容された電線51,52,53,54を整列させる。たとえば、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の組み立て後に、電線51,52,53,54を、まとめて同一方向に捻じって整列させる。具体的には、作業者が、開口部31bを通じて収容空間31dの内部にピンセットなど(=電線51,52,53,54を挟むことができる工具)を挿入し、電線51,52,53,54をまとめて挟んで同一方向に捻じる。このような作業を実施するため、開口部31bの寸法は、電線51,52,53,54をまとめて挟持可能な工具を挿入可能な寸法であることが好ましい。そして、電線51,52,53,54を捻じって曲げ癖をつけることで、電線51,52,53,54を収容空間部31dの内部で整列させることができる。このように、電線51,52,53,54が曲げ癖をつけられて整列していると、発光部20が上昇し、その後下降した場合に、電線51,52,53,54が、収容空間部31dの内部で整列した状態に復帰する。したがって、電線51,52,53,54が、発光部20の移動の負荷になることを防止または抑制できる。
なお、電線51,52,53,54に曲げ癖をつける作業は、作業性の観点から、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14の組立後に実施する構成であることが好ましい。また、本発明の実施形態にかかる可動体駆動装置14は、組み立て後は、発光部20や駆動機構30などが一個のユニットとなるため、電線51,52,53,54の処理や、目視による確認や、動作のチェックが容易である。
次に、図9と図10を参照して、本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14の動作について説明する。図9は、本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14の動作の処理を示すフローチャートである。図10は、発光部20の動作のタイミングチャートである。図9に示す動作の処理は、ソフトウェア(コンピュータプログラム)として、本発明の実施形態にかかる撮像装置100のメモリ(図略)などに格納される。そして、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の動作を制御するCPU(図略)が、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をメモリなどから読み出して実行する。これにより、図9に示す動作の処理が実施される。なお、CPUは、本発明の第一の計測手段と、第二の計測手段と、設定手段との機能を有する。
まず、発光部20を収容位置から発光位置に移動させる動作(=ポップアップ動作)について説明する。ステップS1−1において、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、発光部20の駆動を開始する。具体的には、CPUは、自動的に、またはユーザの操作によって、発光部20を収容位置から発光位置に移動させるように、モータに通電を開始する。そして、モータへの通電が開始されると、発光部20は、収容位置から発光位置に向かって移動を開始する。駆動機構30のモータが回転を開始すると、第一の歯車33と、第二の歯車34と、クラッチ付歯車35と、第五の歯車39とが回転する。クラッチ付歯車35のクラッチスプリング37は、第三の歯車36の凹部36aの内周面に付勢力をもって接触している。このため、第三の歯車36のクラッチスプリング37と第三の歯車36とは一体に回転する。そして、クラッチスプリング37と第四の歯車38とは一体に回転するから、クラッチ付歯車35の第三の歯車36と第四の歯車38とは一体に回転する。このように、クラッチ付歯車35は、動力源32の動力を発光部20に伝達する。したがって、発光部20は移動を開始する。
ステップS1−2においては、CPUは、発光部20が第一の位置を通過して第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出したかを判定する。CPUは、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出したと判定した場合には(「Y」の場合には)、ステップS1−3の処理に移行する。一方、CPUは、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出たと判定しない場合には(「N」の場合には)、検出するまで待機する。ステップS1−3においては、CPUは、第一の計測手段(=タイマ1)として時間計測を開始する。その後、CPUは、ステップS1−4の処理に移行する。ステップS1−4においては、CPUは、発光部20が第二の位置を通過して第二の検出スイッチ47がOFFからONに切り替わったか否かを判断する。そして、CPUは、切り替わったと判断した場合には(「Y」の場合には)、ステップS1−5の処理に移行する。CPUは、切り替わったと判断しない場合には(「N」の場合には)、切り替わったと判断するまで待機する。ステップS1−5においては、CPUは、第二の計測手段(=タイマ2)として時間計測を開始し、その後、ステップS1−6の処理に移行する。ステップS1−6においては、CPUは、停止処理を実施する。停止処理は、モータの回転を制動して停止する処理である。この停止処理においては、CPUは、所定の時間にわたってモータに短絡ブレーキをかける。短絡ブレーキは、モータの端子どうしを短絡することによって、出力軸の回転を制動するブレーキである。そして、モータに短絡ブレーキがかかった状態で、発光部20が発光位置に到達する。発光部20が発光位置に到達すると、発光部20のベース部材24に固定されるネジ44のネジ頭が、アウターカバー31に接触する。このため、発光部20の移動が規制され、それ以上移動できなくなる。発光部20の移動が停止しても、モータの回転軸は直ちに停止せず、しばらくの間は回転を継続する。この場合には、クラッチ付歯車35のクラッチスプリング37と第三の歯車36の凹部36aとの間で滑りが発生し、動力源32の動力を発光部20に伝達しない。したがって、複数の歯車33,34,35,39に、発光部20の停止の衝撃が伝達しないようにできる。図10のタイミングチャートにおける時間「F」が、発光部20のネジ44のネジ頭がアウターカバー31に接触してからモータの回転軸が停止するまでの間を示す。そして、CPUは、発光部20が発光位置に移動し、動力源32や各歯車33,34,35,39の振動などが収束してから、発光部20を発光させる。このように、CPUは、短絡ブレーキをかけた後に発光部20を発光させる。したがって、発光画角が安定し、均一な照明状態が得られる。
電線51,52,53,54は、発光部20の移動に伴い、伸長したり屈曲したりする。本発明の実施形態にかかる撮像装置100の使用環境が低温であると、電線51,52,53,54の硬さが上昇するため、伸長や伸長の負荷が大きくなる(すなわち、電線51,52,53,54の変形に要する力が大きくなる)。そうすると、発光部20の移動中において動力源32にかかる負荷が大きくなる。しがって、一定の電圧でモータを駆動する構成においては、発光部20の移動速度が低下し、移動に要する時間が長くなる。一方、本発明の実施形態にかかる撮像装置100の使用環境が高温であると、電線51,52,53,54の硬さが低下するため、伸長や屈曲の負荷が小さくなる(すなわち、電線51,52,53,54の変形に要する力が小さくなる)。そうすると、発光部20の移動中に動力源32にかかる負荷が小さくなる。しがって、モータを一定の電圧で駆動する構成においては、発光部20の移動速度が上昇し、移動に要する時間が短くなる。このように、モータにかける電圧が一定に維持される構成であると、発光部20の移動速度が不安定になるおそれがある。
そこで、本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14においては、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの時間は、発光部20の移動時間に基づいて設定される。
図9(b)は、図9(a)のステップS1−6の停止処理の内容を示したフローチャートである。ステップS2−1においては、CPUは、発光部20が第二の位置を通過して第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出したかを判定する。CPUは、検出したと判定した場合には(「Y」の場合には)、ステップS2−2の処理に移行する。CPUは、検出したと判定しない場合には(「N」の場合には)、検出したと判定するまで待機する。ステップS2−2においては、CPUは、図9(a)のステップS1−3において開始した第一の計測手段(タイマ1)としての時間計測と、ステップS1−5において開始した第二の計測手段(タイマ2)としての時間計測を終了する。したがって、第一の計測手段(タイマ1)は、第一の検出スイッチ46がステップS1−2において明から暗への変化を検出してから、ステップS2−1において暗から明への変化を検出するまでの時間を計測する。この時間は、図10のタイミングチャートに示す「C+D」の時間に対応する。このように、第一の計測手段(タイマ1)は、発光部20が、第一の位置を通過してから第二の位置を通過するまでの時間を計測する。第二の計測手段(タイマ2)は、ステップS1−4において第二の検出スイッチ47のON信号を検出してから、ステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでの時間を計測する。この時間は、図9のタイミングチャートに示す「D」の時間に対応する。このように、第二の計測手段は、発光部20が、第三の位置を通過してから第二の位置を通過するまでの時間を計測する。
ステップS2−3においては、設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間に応じて、「ステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの時間」を設定する。この時間は、図10のタイミングチャートに示す「E」の時間に相当する。説明の便宜上、この時間を、「短絡ブレーキ開始時間」と称する。メモリには、「第一の計測手段(タイマ1)による計測時間」と「短絡ブレーキ開始時間」との対応を定めたテーブルが格納されている。そして、CPUは、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間とメモリに格納されるテーブルとに基づいて、短絡ブレーキ開始時間を設定する。すなわち、CPUは、メモリに格納されるテーブルから、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間に対応する短絡ブレーキ開始時間を読み出す。このように、設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)として計測した時間に基づいて、「短絡ブレーキ開始時間」を設定する。
短絡ブレーキ開始時間の具体的な設定方法は、次のとおりである。メモリには、「上昇時の第一の基準時間」と「上昇時の所定の時間」とがあらかじめ格納されている。「上昇時の第一の基準時間」は、「第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出してから暗から明への変化を検出するまでの時間」の基準となる時間である。たとえば、「上昇時の第一の基準時間」は、低温でない使用環境において、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出してから暗から明への変化を検出するまでの時間が適用される。「上昇時の所定の時間」は、短絡ブレーキ開始時間の基準となる時間である。たとえば、「上昇時の所定の時間」は、低温でない使用環境において、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの時間である。「低温でない使用環境」とは、たとえば、気温が25℃近傍で湿度が50%近傍にある使用環境をいう。
設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)として計測した時間と、メモリに格納されている「上昇時の第一の基準時間」の長さを比較する。そして、第一の計測手段(タイマ1)として計測した時間が、「上昇時の第一の基準時間」よりも長い場合には、設定手段としてのCPUは、発光部20の現実の移動速度が、「基準速度」よりも遅いと判断する。そしてこの場合には、設定手段としてのCPUは、短絡ブレーキ開始時間を所定の時間よりも長い時間に設定する。なお、「基準速度」は、発光部20の正常な移動速度が適用される。たとえば、設計において想定された速度が適用される。
ステップS2−4においては、設定手段としてのCPUは、図10のタイミングチャートに示す時間「E」においてモータに印加する電圧(換言すると、モータに供給する電力)を設定する。時間「E」は、ステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してからステップS2−3において算出した時間が経過するまでの間である。メモリには、「第二の計測手段(タイマ2)が計測する時間」と「モータ(動力源32)に印加する電圧」との対応を定めたテーブルが格納されている。そして、設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間とメモリに格納されているテーブルとに基づいて、モータに印加する電圧を設定する。すなわち、設定手段としてのCPUは、メモリに格納されているテーブルから、第二の計測手段(タイマ2)としての計測時間に対応する電圧を読み出す。
電圧の具体的な設定方法は、次のとおりである。設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間とメモリに格納されている「上昇時の第二の基準時間」の長さを比較する。なお、「上昇時の第二の基準時間」は、低温でない使用環境において、第二の検出スイッチ47がOFFからONに切り替わってから、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでの時間である。換言すると、低温でない使用環境において、発光部20が、第三の位置を通過してから第二の位置を通過するまでの間の時間である。この「上昇時の第二の基準時間」は、メモリにあらかじめ格納されている。そして、設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間が、「上昇時の第二の基準時間」よりも長い場合には、発光部20の現実の移動速度が「基準速度」よりも遅いと判断する。この場合には、CPUは、時間「E」においてモータに印加する電圧を、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでに印加されていた電圧よりも高い電圧に設定する。すなわち、設定手段としてのCPUは、発光部20が第二の位置を通過してから短絡ブレーキをかけ始まるまでの時間においてモータに印加する電圧を、第二の位置を通過する前までの電圧よりも高い値に設定する。このように、第一の検出スイッチ46と第二の検出スイッチ47とを用いて、直前の移動時間(図10のタイミングチャートにおける「D」の時間)を計測することにより、CPUは、モータに印加する最適な電圧を設定することができる。
ステップS2−5においては、CPUは、ステップS2−3において設定した短絡ブレーキ開始時間と、ステップS2−4において設定した電圧とに基づいて、動力源32であるモータを制御する。このように、電線51,52,53,54による発光部20の移動の負荷が大きい場合には、CPUは、短絡ブレーキをかけるタイミングを遅くするとともに、モータに印加する電圧を高くする。このような制御によって、発光部20が発光位置へ到達するのに要する時間を、通常の時間と一致させることができる。
次に、図9と図10を参照して、発光部20を発光位置から収容位置に移動させる動作(=ポップダウン動作)について説明する。ステップS1−1において、本発明の実施形態にかかる撮像装置100は、発光部20の駆動を開始する。具体的には、CPUは、自動的に、またはユーザの操作によって、発光部20を発光位置から収容位置に移動させるようにモータに通電を開始する。そして、モータへの通電が開始されると、発光部20は、発光位置から収容位置に向かって移動を開始する。この際の、駆動機構30の動作は、回転の向きが相違する以外は、ポップアップ動作と同じである。発光部20が収容位置に達して停止しても、モータの回転軸は直ちに停止せず、しばらくの間は回転を継続する。図10のタイミングチャートにおける時間「A」が、発光部20が収容位置に達して移動が停止してからモータの回転軸が停止するまでの間を示す。
ステップS1−2においては、CPUは、発光部20が第二の位置を通過して第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出したかを判定する。CPUは、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出したと判定した場合には(「Y」の場合には)、CPUは、ステップS1−3の処理に移行する。一方、CPUは、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出たと判定しない場合には(「N」の場合には)、検出するまで待機する。ステップS1−3においては、CPUは、第一の計測手段(=タイマ1)として時間計測を開始する。その後、CPUは、ステップS1−4の処理に移行する。ステップS1−4においては、CPUは、発光部20が第三の位置を通過して第二の検出スイッチ47がONからOFFに切り替わったか否かを判断する。そして、CPUは、切り替わったと判断した場合には(「Y」の場合には)、ステップS1−5の処理に移行する。CPUは、切り替わったと判断しない場合には(「N」の場合には)、切り替わったと判断するまで待機する。ステップS1−5においては、CPUは、第二の計測手段(=タイマ2)として時間計測を開始し、その後、ステップS1−6の処理に移行する。ステップS1−6においては、CPUは、停止処理を実施する。
ステップS2−1においては、CPUは、発光部20が第一の位置を通過して第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出したかを判定する。CPUは、検出したと判定した場合には(「Y」の場合には)、ステップS2−2の処理に移行する。CPUは、検出したと判定しない場合には(「N」の場合には)、検出したと判定するまで待機する。ステップS2−2においては、CPUは、図9(a)のステップS1−3において開始した第一の計測手段(タイマ1)としての時間計測と、ステップS1−5において開始した第二の計測手段(タイマ2)としての時間計測を終了する。したがって、第一の計測手段(タイマ1)は、第一の検出スイッチ46がステップS1−2において明から暗への変化を検出してから、ステップS2−1において暗から明への変化を検出するまでの時間を計測する。この時間は、図10のタイミングチャートに示す「C+D」の時間に対応する。このように、第一の計測手段(タイマ1)は、発光部20が、第二の位置を通過してから第一の位置を通過するまでの時間を計測する。第二の計測手段(タイマ2)は、ステップS1−4において第二の検出スイッチ47がONからOFFに変化したことを検出してからステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでの時間を計測する。この時間は、図9のタイミングチャートに示す「C」の時間に対応する。すなわち、第二の計測手段は、発光部20が第三の位置を通過してから第一の位置を通過するまでの時間を計測する。
ステップS2−3においては、設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間に応じて、「ステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの時間」を設定する。この時間は、図9のタイミングチャートに示す「B」の時間に相当する。この時間を、ポップアップ動作と同様に、「短絡ブレーキ開始時間」と称する。メモリには、「第一の計測手段(タイマ1)による計測時間」と「短絡ブレーキ開始時間」との対応を定めたテーブルが格納されている。そして、CPUは、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間とメモリに格納されるテーブルとに基づいて、短絡ブレーキ開始時間を設定する。すなわち、CPUは、メモリに格納されるテーブルから、第一の計測手段(タイマ1)としての計測時間に対応する短絡ブレーキ開始時間を読み出す。このように設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)が計測した時間に基づいて、「短絡ブレーキ開始時間」を設定する。
短絡ブレーキ開始時間の具体的な設定方法は、次のとおりである。メモリには、「下降時の第一の基準時間」と「下降時の所定の時間」とがあらかじめ格納されている。「下降時の第一の基準時間」は、「第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出してから暗から明への変化を検出するまでの時間」の基準となる時間である。たとえば、「下降時の第一の基準時間」は、低温でない使用環境において、第一の検出スイッチ46が明から暗への変化を検出してから暗から明への変化を検出するまでの時間が適用される。「下降時の所定の時間」は、短絡ブレーキ開始時間の基準となる時間である。たとえば、「下降時の所定の時間」は、低温でない使用環境において、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの時間である。
設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)として計測した時間と、メモリに格納されている「下降時の第一の基準時間」の長さを比較する。そして、設定手段としてのCPUは、第一の計測手段(タイマ1)として計測した時間が「下降時の第一の基準時間」よりも長い場合には、発光部20の現実の移動速度が「基準速度」よりも遅いと判断する。そしてこの場合には、CPUは、短絡ブレーキ開始時間を所定の時間よりも長い時間に設定する。なお、「基準速度」は、発光部20の正常な移動速度が適用される。たとえば、設計において想定された速度が適用される。
ステップS2−4においては、設定手段としてのCPUは、図10のタイミングチャートに示す時間「B」においてモータに印加する電圧(換言すると、モータに供給する電力)を設定する。時間「E」は、ステップS2−1において第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出してからステップS2−3において算出した時間が経過するまでの間である。メモリには、「第二の計測手段(タイマ2)が計測する時間」と「モータ(動力源32)に印加する電圧」との対応を定めたテーブルが格納されている。そして、設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間とメモリに格納されているテーブルとに基づいて、モータに印加する電圧を設定する。すなわち、設定手段としてのCPUは、メモリに格納されているテーブルから、第二の計測手段(タイマ2)による計測時間に対応する電圧を読み出す。
電圧の具体的な設定方法は、次のとおりである。設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間とメモリに格納されている「下降時の第二の基準時間」の長さを比較する。「下降時の第二の基準時間」は、低温でない使用環境において、第二の検出スイッチ47がONからOFFに切り替わってから、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでの時間である。換言すると、低温でない使用環境において、発光部20が、第三の位置を通過してから第一の位置を通過するまでの間の時間である。この「下降時の第二の基準時間」は、メモリにあらかじめ格納されている。そして、設定手段としてのCPUは、第二の計測手段(タイマ2)として計測した時間が「下降時の第二の基準時間」よりも長い場合には、発光部20の現実の移動速度が「基準速度」よりも遅いと判断する。この場合には、CPUは、時間「B」においてモータに印加する電圧を、第一の検出スイッチ46が暗から明への変化を検出するまでに印加されていた電圧よりも高い電圧に設定する。すなわち、設定手段としてのCPUは、発光部20が第一の位置を通過してから短絡ブレーキをかけ始まるまでの時間においてモータに印加する電圧を、第一の位置を通過する前までの電圧よりも高い値に設定する。このように、第一の検出スイッチ46と第二の検出スイッチ47とを用いて、直前の移動時間(図10のタイミングチャートにおける時間「C」)を計測することにより、CPUは、モータに印加する最適な電圧を設定することができる。
ステップS2−5においては、CPUは、ステップS2−3において設定した短絡ブレーキ開始時間と、ステップS2−4において設定した電圧とに基づいて、動力源32であるモータを制御する。このように、電線51,52,53,54による発光部20の移動の負荷が大きい場合には、CPUは、短絡ブレーキをかけるタイミングを遅くするとともに、モータに印加する電圧を高くする。このような制御によって、発光部20が発光位置へ到達するのに要する時間を、通常の時間と一致させることができる。
本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14の作用効果は、次の通りである。本発明の実施形態にかかる撮像装置100および可動体駆動装置14は、使用環境の温度と湿度などに起因して発光部20(可動体)の移動の負荷が変動した場合には、モータ(動力源32)の出力と駆動時間とを変更する。具体的には、図10のタイミングチャートに示す時間「E」と時間「B」と、これらの時間「E」と時間「B」においてモータに印加する電圧を変更する。このような構成によれば、発光部20の移動の際の負荷が変動した場合であっても、発光部の移動速度を安定させられるとともに、発光部20の移動に要する時間の変動を防止または抑制することができる。
また、発光部20の可動範囲の両端部近傍においては、発光部20にはモータからの動力が伝達されず、トグルスプリング(付勢手段43)の付勢力によって移動する。このため、発光部20が異物を挟み込んだ場合であっても、異物には、付勢手段43の付勢力のみが加わり、動力源32の駆動力は伝達されない。したがって、可動体が異物を挟み込んだ場合には、異物にかかる力を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明の範囲は前記実施形態に何ら限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
たとえば、前記実施形態においては、動力源としてのモータの制御方法として、モータに印加する電圧を変化させる構成を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。PWM方式により動力源としてのモータを制御する構成であれば、パルス幅やDuty比を変化させる構成が適用できる。要は、動力源の出力(たとえば、回転数やトルク)を制御できる方法であればよく、具体的な方法は動力源としてのモータの制御方法に応じて適宜選択される。また、前記実施形態においては、発光部(可動体)が、上下方向に移動する構成を示したが、水平方向に移動する構成であってもよく、回転または搖動する構成であってもよい。
さらに、前記実施形態においては、可動体駆動装置として撮像装置に組み込まれる閃光発光装置を示し、可動体として閃光発光装置の発光部を示したが、適用対象はこれらに限定されるものではない。可動体を駆動する装置であれば、装置の種類を問わずに適用できる。また、撮像装置も、デジタルスチルカメラに限定されない。たとえば、銀塩フィルムを用いる撮像装置や、動画を撮像する撮像装置などであってもよい。
100:撮像装置、14:可動体駆動装置、20:発光部(可動体)、24a:ラック、30:駆動機構、32:動力源、33:第一の歯車、34:第二の歯車、35クラッチ付歯車、36:第三の歯車、37:クラッチスプリング、38:第四の歯車、39:第五の歯車、43:付勢手段、46:第一の検出スイッチ、47:第二の検出スイッチ

Claims (10)

  1. 動力源が発生する動力によって可動体を駆動する可動体駆動装置であって、
    前記可動体が第一の位置と第二の位置の一方を通過したことを検出する第一の検出手段と、
    前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過した後に他の一方を通過したことを検出する第二の検出手段と、
    前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過してから前記他の一方を通過するまでの時間を計測する第一の計測手段と、
    前記可動体の可動範囲の両端のそれぞれに向かって前記可動体を付勢し、前記可動体の可動範囲の中央位置近傍において付勢の向きが切り替わる付勢手段と、
    前記可動体の可動範囲の一方の端部から他の一方の端部に向けて前記可動体を駆動し、前記可動体が前記可動体の可動範囲の中央位置近傍を過ぎると前記動力源の動力の伝達を解除する駆動機構と、
    前記第一の計測手段が計測した時間に基づいて、前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の前記他の一方を通過してから前記動力源を制動するまでの時間を設定する設定手段と、
    を有することを特徴とする可動体駆動装置。
  2. 前記可動体が前記第一の位置と前記第二の位置の間にある第三の位置を通過したことを検出する第二の検出手段と、
    前記可動体が前記第三の位置を通過してから前記第一の位置または前記第二の位置を通過するまでの時間を計測する第二の計測手段と、
    をさらに備え、
    前記設定手段は、前記第二の計測手段が計測した時間に基づいて、前記可動体が前記第一の位置または前記第二の位置を通過してから前記動力源を制動するまでの間における前記動力源の出力を設定することを特徴とする請求項1に記載の可動体駆動装置。
  3. 前記駆動機構は、前記動力源と前記可動体との間に配設されて前記動力源が発生する動力を前記可動体に伝達することができる複数の歯車を備え、
    前記複数の歯車には、円周の一部に歯が形成されないセクター歯車が含まれることを特徴とする請求項1に記載の可動体駆動装置。
  4. 前記可動体はラックを有し、前記セクター歯車が前記ラックと噛み合うことを特徴とする請求項3に記載の可動体駆動装置。
  5. 前記複数の歯車には、動力を断続できるクラッチ付歯車が含まれることを特徴とする請求項3または4に記載の可動体駆動装置。
  6. 被写体に向かって閃光を発することができるとともに、本体部に収容される位置と前記本体部から突出した位置との間を移動できる発光部と、
    前記発光部を駆動する動力を発生させる動力源と、
    前記発光部が第一の位置と第二の位置の一方を通過したことを検出する第一の検出手段と、
    前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過した後に他の一方を通過したことを検出する第二の検出手段と、
    前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記一方を通過してから前記他の一方を通過するまでの時間を計測する第一の計測手段と、
    前記発光部の可動範囲の両端のそれぞれに向かって前記発光部を付勢し、前記発光部の可動範囲の中央位置近傍において付勢の向きが切り替わる付勢手段と、
    前記発光部を前記発光部の可動範囲の一方の端部から他の一方の端部に向けて駆動し、前記発光部が前記発光部の可動範囲の中央位置近傍を過ぎると前記動力源の動力の伝達を解除する駆動機構と、
    前記第一の計測手段が計測した時間に基づいて、前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の前記他の一方を通過してから前記動力源を制動するまでの時間を設定する設定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記発光部が前記第一の位置と前記第二の位置の間の第三の位置を通過したことを検出する第二の検出手段と、
    前記発光部が前記第三の位置を通過してから前記第一の位置または前記第二の位置を通過するまでの時間を計測する第二の計測手段と、
    をさらに備え、
    前記設定手段は、前記第二の計測手段が計測した時間に基づいて、前記発光部が前記第一の位置または前記第二の位置を通過してから前記動力源を制動するまでの間における前記動力源の出力を設定することを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 前記駆動機構は、前記動力源と前記発光部との間に配設されて前記動力源が発生する動力を前記発光部に伝達することができる複数の歯車を備え、
    前記複数の歯車には、円周の一部に歯が形成されないセクター歯車が含まれることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記発光部はラックを有し、前記セクター歯車が前記ラックと噛み合うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記複数の歯車には、動力を断続できるクラッチ付歯車が含まれることを特徴とする請求項8または9に記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103777436A (zh) * 2012-10-24 2014-05-07 佛山普立华科技有限公司 闪光灯弹出结构

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