JP2012184287A - インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温保存した時の粘度安定性を充分に確保しつつ画像濃度を向上させ、かつ消泡性を向上させたインクジェット記録用インク、これを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法の提供。
【解決手段】少なくとも顔料、アルコールアルコキシレート系界面活性剤、水溶性有機溶剤、N−オクチル−2−ピロリドン、及び水を含有し、前記顔料が下記一般式(1)で表される化合物で分散されているインクジェット記録用インクにおいて、25℃における最大泡圧法で測定した泡寿命15msecの動的表面張力が36mN/m以下であるインクジェット記録用インク。
Figure 2012184287

式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、及びアラルキル基のいずれかを表す。Lは0〜7の整数を表し、nは20〜80の整数を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用インク、これを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法に関する。
顔料を界面活性剤型分散剤で分散させたインクジェット記録用インクにおいて、インク中にアルコールアルコキシレート系界面活性剤を添加することで、高画質化を図る方法が既に知られている。しかし、該界面活性剤を用いたインクは、画像濃度が低く、高温保存したときの粘度安定性も不十分であるという問題があった。また、界面活性剤を添加すると表面張力が低下するため泡立ち易くなるという問題があった。
特許文献1には、画像品質を損なうことなく泡立ちが改善され、保存安定性及び吐出安定性に優れたインクジェット記録用インクを提供する目的で、顔料を界面活性剤型分散剤で分散させ、かつ、インク中にアルコールアルコキシレート系界面活性剤を含有させたインクが開示されている。このインクは顔料を界面活性剤型分散剤で分散させ、アルコールアルコキシレート系界面活性剤を含有させる点で本発明と類似しているが、25℃における最大泡圧法で測定した泡寿命15msecの動的表面張力が36mN/mより大きい。そのため、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した際の滴の拡がりが小さく、ドットの埋まりが悪くなるため、画像濃度が不十分であるという問題は解消できていない。
また、前記インクにはシリコーン消泡剤を含有させることが記載されている。確かにシリコーン消泡剤によって消泡性は向上するが、消泡剤がインク中で均一に混ざらないため、消泡効果にバラツキが生じることがある。また、消泡剤成分がフィルターやノズルに付着することによる吐出乱れが起こる場合がある。
本発明は、高温保存した時の粘度安定性を充分に確保しつつ画像濃度を向上させ、かつ消泡性を向上させたインクジェット記録用インク、これを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜5)の発明によって解決される。
1) 少なくとも顔料、アルコールアルコキシレート系界面活性剤、水溶性有機溶剤、N−オクチル−2−ピロリドン、及び水を含有し、前記顔料が下記一般式(1)で表される化合物で分散されているインクジェット記録用インクにおいて、25℃における最大泡圧法で測定した泡寿命15msecの動的表面張力が36mN/m以下であることを特徴とするインクジェット記録用インク。
Figure 2012184287
式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、及びアラルキル基のいずれかを表す。Lは0〜7の整数を表し、nは20〜80の整数を表す。
2) 前記アルコールアルコキシレート系界面活性剤の含有量が1.5重量%以下であることを特徴とする1)に記載のインクジェット記録用インク。
3) 1)又は2)に記載のインクジェット記録用インクを容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
4) 3)に記載のインクカートリッジを搭載し、インクに刺激を印加し飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
5) 1)又は2)に記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明によれば、高温保存した時の粘度安定性を充分に確保しつつ画像濃度を向上させ、かつ消泡性を向上させたインクジェット記録用インク、これを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法を提供できる。
本発明のインクジェット記録装置の一例を示す図。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明のインクジェット記録用インク(以下、インクもいう)では、25℃における最大泡圧法で測定した泡寿命15msecのインクの動的表面張力が36mN/m以下となるようなアルコールアルコキシレート系界面活性剤を添加することにより、記録媒体への着弾時の浸透性を向上させて画像濃度を向上させる。前記動的表面張力が36mN/mよりも大きいと、インク滴が着弾した際の滴の拡がりが小さく、充分な画像濃度を得られないことがある。
アルコールアルコキシレート系界面活性剤の例としては、特開2008−7917号公報、特開昭60−255898号公報などに記載されている、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを共重合し、該エチレンオキシドに由来するオキシエチレン及び該プロピレンオキシドに由来するオキシプロピレン単位が6〜15であり、一方の末端にtert−ブチル基及び分岐メチル基を有する界面活性剤などが挙げられる。その市販品としては、BYK−DYNWET800(ビックケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。
また、その添加量はインク全体の1.5重量%以下が好ましい。1.5重量%を超えると保存安定性が低下することがある。
本発明のインクにおける顔料の分散剤としては、下記一般式(1)で表される化合物を用いる。
Figure 2012184287
式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、及びアラルキル基のいずれかを表す。Lは0〜7の整数を表し、nは20〜80の整数を表す。
前記一般式(1)において、nは20〜80の整数であるが、30〜50が好ましい。nが20未満では分散安定性が低下する傾向があり、平均粒径が大きい顔料を含むインクとなるため満足な彩度が得られないことがある。また、80を超えると、インクの粘度が高くなり、インクジェット記録方式での記録が困難になることがある。
における炭素数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、などが挙げられる。
におけるアラルキル基としては、例えばベンジル、フェネチル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジルなどが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、顔料1重量部に対して0.5〜1.0重量部が好ましい。含有量が0.5重量部未満では顔料の分散が不十分となり、1.0重量部を超えるとインクの粘度が高くなり、インクジェット記録方式での記録が困難になることがある。
前記一般式(1)で表される化合物の例としては、ポリオキシエチレン(n=20)−β−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレン(n=40)−β−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレン(n=60)−β−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレン(n=80)−β−ナフチルエーテルなどが挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレン(n=40)−β−ナフチルエーテルが特に好ましい。
本発明のインクには、消泡性向上のためN−オクチル−2−ピロリドンを含有させる。この化合物が存在すると、泡が発生したときの泡膜が不安定になるので消泡性が向上する。
N−オクチル−2−ピロリドンの含有量は、インク全体の0.1〜1.0重量%が好ましい。含有量が0.1重量%未満では充分な消泡効果を得られない。また、1.0重量%より多いとインクの粘度が高くなり、インクジェット記録方式での記録が困難になることがある。
本発明のインクには、上記の他に、保湿性、吐出安定性向上などのため水溶性有機溶剤を添加する。
その添加量は、インク全体の30〜40重量%が好ましい。添加量がこの範囲であれば、インクジェット記録装置内での水分蒸発によるインク増粘が抑制され、また記録媒体に着弾時には水分蒸発によるインク増粘で画像にじみが抑制され高画質な記録物を得ることができる。添加量が30重量%未満では、インク中の水分が蒸発し易くなり、インクジェット記録装置内のインク供給系で、インクが増粘しインク詰まり等が生じることがある。また、添加量が40重量%より多いと、インクを所望の粘度にするために顔料や樹脂等の固形分の減量が必要なことがあり、その場合、記録物の画像濃度が低下することがある。また、含有量が40重量%より多いと、インクジェット記録装置内での増粘によるインク詰まりは発生しにくくなるが、一方で記録媒体に着弾時にもインクが増粘しにくくなり、ブリードが発生し易くなる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネイト、炭酸エチレン等が挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤は、単独で又は2種類以上混合して使用することができる。
前記の中でも、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び/又はグリセリンを含むと、水分蒸発による吐出不良を防止する上で優れた効果が得られる。
本発明のインクに用いる顔料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、及び有機顔料のいずれであってもよい。これらは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料がより好ましい。
前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。
前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、ローダミンBレーキ顔料、などが挙げられる。
前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、一次粒径が、15〜40nm、BET法による比表面積が、50〜300m/g、DBP吸油量が40〜150mL/100g、揮発分が0.5〜10%、pHが2〜9を有するものが好ましい。
カーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(いずれも、三菱化学社製);Raven700、同5750、同5250、同5000、同3500、同1255(いずれも、コロンビア社製);Regal400R、同330R、同660R、Mogul L、Monarch700、同800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、Monarch1400(いずれも、キャボット社製);カラーブラックFW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、プリンテックス35、同U、同V、同140U、同140V、スペシャルブラック6、同5、同4A、同4(いずれも、デグッサ社製)、などが挙げられる。
イエローインクに使用できる顔料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー180、などが挙げられる。
マゼンタインクに使用できる顔料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばC.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19、などが挙げられる。
シアンインクに使用できる顔料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばC.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:34、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー63、C.I.ピグメントブルー66、C.I.バットブルー4、C.I.バットブルー60、などが挙げられる。
また、本発明で使用する各インクに含有される顔料は、本発明のために新たに製造されたものでも使用可能である。
なお、イエロー顔料としてピグメントイエロー74、マゼンタ顔料としてピグメントレッド122、ピグメントバイオレッド19、シアン顔料としてピグメントブルー15:3を用いることにより、色調、耐光性が優れバランスの取れたインクを得ることができる。
本発明のインクにおける顔料の含有量は、インク全体の0.1〜50.0重量%が好ましく、0.1〜20.0重量%がより好ましい。
顔料の50%体積平均粒子径(D50)は、150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましい。なお、ここでいう顔料の50%体積平均粒子径(D50)は、23℃、55%RHの環境下において、日機装社製マイクロトラックUPAで動的光散乱法により測定した値である。
本発明のインクには、分散安定性向上の目的で樹脂エマルジョンを添加してもよい。
樹脂エマルジョンの例としては、SF460、SF460S、SF420、SF110、SF300、SF361(ウレタン系樹脂エマルジョン;いずれも日本ユニカー社製)、W5025、W5661(ウレタン系樹脂エマルジョン;三井武田ケミカル社製)などが挙げられる。
樹脂エマルジョンの添加量は、固形分でインク全体の0.5〜5.0重量%が好ましい。0.5重量%未満では、顔料の分散安定性が不十分になることがある。また、5.0重量%を超えると、インク中の固形分量が多くなりインク粘度が増加して吐出が困難になることがある。
本発明のインクには、さらに必要に応じて、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤などの公知の種々の添加剤を添加することができる。
前記pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用することができる。
その例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
前記防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、等が挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、などが挙げられる。
ここで、本発明のインクカートリッジ及びインクジェット記録装置について、図1を参照して説明する。
図1において、本発明のインクジェット記録用インクが収容されるインクカートリッジ20は、キャリッジ18内に収納される。図1ではインクカートリッジ20が複数設けられているが、必ずしも複数である必要はない。このような状態で、インクカートリッジ20からキャリッジ18に搭載された液滴吐出ヘッド18aにインクが供給される。なお、図1では、吐出ノズル面は下方向を向いているため見えないが、該吐出ノズルからインクが吐出される。
キャリッジ18に搭載された液滴吐出ヘッド18aは、主走査モータ26で駆動される
タイミングベルト23によって、ガイドシャフト21、22にガイドされて移動する。
一方、特定のコート紙(画像支持体)はプラテン19によって液滴吐出ヘッド18aと
対面する位置に置かれる。なお、図1中、1はインクジェット記録装置、2は本体筐体、
16はギア機構、17は副走査モータ、25、27はギア機構をそれぞれ示す。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、例中の材料の配合割合を示す数値は、表中も含めて重量%である。
実施例1〜6、比較例1〜3
<分散体の製造>
下記表1に示す配合割合で、顔料(C.I.ピグメントレッド122)、一般式(1)で表される分散剤〔ポリオキシエチレン(n=40)−β−ナフチルエーテル〕、及び水をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディアとして直径0.3mmのジルコニアボール使用)を用いて循環分散しマゼンタ色の顔料分散体を得た。
<インクの製造>
下記表1の実施例及び比較例の欄に示す配合割合の各材料を使用し、水溶性有機溶剤→界面活性剤→イオン交換水の順で調合し、30分間撹拌した後、顔料分散体と樹脂エマルジョンを添加し、更に1時間撹拌した。
次いで、孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過して各インクを得た。
<動的表面張力>
各インクの25℃における泡寿命15msecの動的表面張力を、SITA Messtechnic GmbH社製のSITA Dyno Testerを用いて最大包圧法で測定した。
結果を表1に示す。
<保存試験>
各インクを密閉容器に入れて70℃の環境下に14日間保存した。保存前後のインク粘度を測定し、以下の基準で評価した。なお、インク粘度はR型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃で測定した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
A:保存前後の粘度変化率が5%未満
B:保存前後の粘度変化率が5%以上10%未満
C:保存前後の粘度変化率が10%以上
<画像濃度>
各インクをインクジェットプリンタ(リコー社製、IPSiO GX3000)に充填し、25℃、50%RHの環境下、マゼンタベタ画像を普通紙はやいモードでマイリサイクルペーパーGP紙(NBSリコー社製)に印刷し、ベタ画像の測色をX−Rite938(X−Rite社製)で行い、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
A:画像濃度0.84以上
B:画像濃度0.84未満、0.80以上
C:画像濃度0.80未満
<消泡性>
各インクを、10℃の環境下で、100mLのメスシリンダーに10mL入れ、インクと気泡の体積合計が100mLになるまで一定圧力の空気を注入した。空気の注入を停止した直後から600秒後の泡高さをメスシリンダーの目盛により目視で測定して、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
A:泡高さ20mL未満
B:泡高さ20mL以上、60mL未満
C:泡高さ60mL以上
<均一性>
各インクを調合後に密閉ガラス容器に入れて25℃の環境下に静置した。24時間静置した後、液面の状態を目視で観察して、インクに分散していない浮遊物が見られた場合は「×」、浮遊物が見られなかった場合を「○」として評価した。結果を表1に示す。
Figure 2012184287
表1中の材料の詳細は次のとおりである。
・BYK−DYNWET800;アルコールアルコキシレート系界面活性剤
(ビックケミー・ジャパン社製)
・EP−7045;アルコールアルコキシレート系界面活性剤
(株式会社日本触媒製)
・LP−100;N−オクチル−2−ピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製)
・W5025、W5661;三井化学ポリウレタン社製
・KM−72F;シリコーン系消泡剤(信越化学工業社製)
上記表1から分かるように、実施例1〜6では、全ての評価項目について良好な結果が得られた。
これに対し、N−オクチル−2−ピロリドン及び消泡剤を添加しなかった比較例1は、消泡性が「C」であった。また、N−オクチル−2−ピロリドンに代えて、シリコーン系消泡剤を添加した比較例2では、消泡性は良好であったが、均一性が「×」であった。
また、BYK−DYNWET800に代えて、EP−7045を用いた比較例3では、動的表面張力が36mN/mより大きくなり、保存試験及び画像濃度が「C」であった。
1 インクジェット記録装置
2 本体筐体
16 ギア機構
17 副走査モータ
18 キャリッジ
18a 液滴吐出ヘッド
19 プラテン
20 インクカートリッジ
21 ガイドシャフト
22 ガイドシャフト
23 タイミングベルト
25 ギア機構
26 主走査モータ
27 ギア機構
特開2009−161726号公報

Claims (5)

  1. 少なくとも顔料、アルコールアルコキシレート系界面活性剤、水溶性有機溶剤、N−オクチル−2−ピロリドン、及び水を含有し、前記顔料が下記一般式(1)で表される化合物で分散されているインクジェット記録用インクにおいて、25℃における最大泡圧法で測定した泡寿命15msecの動的表面張力が36mN/m以下であることを特徴とするインクジェット記録用インク。
    Figure 2012184287
    式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、及びアラルキル基のいずれかを表す。Lは0〜7の整数を表し、nは20〜80の整数を表す。
  2. 前記アルコールアルコキシレート系界面活性剤の含有量が1.5重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
  3. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インクを容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
  4. 請求項3に記載のインクカートリッジを搭載し、インクジェット記録用インクに刺激を印加し飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
JP2011046548A 2011-03-03 2011-03-03 インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法 Pending JP2012184287A (ja)

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