JP2012184173A - ビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、簡易な方法で粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類中の金属含有量を低減させる精製方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製するビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法に関し、特に、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類の金属含有量を低減させて、ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を、電子材料用の感光性ポリイミドの原料として使用可能とする精製方法に関するものである。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール等のポリマー原料として重要な化合物である(特許文献1、2、3参照)。これらのポリマーは耐熱性、絶縁性、低誘電率性、機械強度等に優れ、半導体のバッファコート膜、パッシベーション膜、層間絶縁膜等の用途として有用である(特許文献4、5参照)。半導体用絶縁材料として使用するためには含有する金属量をできるだけ低減させることが必須であり、そのためには原料である粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類に含有する金属量を僅少ならしめることが不可欠である。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法として、低級アルコールに溶解した後に水あるいは炭化水素類に添加して精製する方法が開示されている(特許文献6参照)。しかし、低級アルコールに溶解した後に水あるいは炭化水素類に添加して精製する方法は、ビス(アミノヒドロキシフェニル)類中の金属含有量は低減されにくかった。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類の別の精製方法として、アミノフェノール類を酸で塩を作り溶解させ、濾過操作で不純物を除去し、濾液を中和することにより析出した結晶を濾過、洗浄、乾燥操作をして精製物を得る方法がある(特許文献参照7)。しかし、この場合には有機物としての純度の向上は得られるが、中和操作で用いるアルカリ由来の金属が混入し金属含有量が増える可能性が大きい。
特開平2−247225号公報(第2−6頁) 特開平2−188128号公報(第2−9頁) 特開平3−290434号公報(第5頁) 特開平10−316853号公報(第2頁) 特開2000−143804号公報(第3−5頁) 特開平11−100356号公報(第2−5頁) 特開2004−131386号公報(第2−9頁)
本発明は、簡易な方法で粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類中の金属含有量を低減させる精製方法を提供することを目的とする。
本発明は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製するビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法である。
本発明によれば、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類中の金属含有量を低減させることができる。そのため得られた精製ビス(アミノヒドロキシフェニル)類は半導体用絶縁材料として使用できる。
以下、本発明の精製方法を詳細に説明する。
本発明は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製するビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法である。
本発明で使用するビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、ベンゼン環2つを有し、官能基としてアミノ基とヒドロキシル基をそれぞれ2つもつ化合物である。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、好ましくは、下記式で示される。
Figure 2012184173
ここで、Xは単結合または結合鎖を表し、RおよびR2は置換基である。
Xの結合鎖としては、例えば、置換または無置換アルキレン、アラルキレン、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、置換または無置換アミノ等があげられる。置換または無置換アルキレンとしては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、環状アルキル、置換されてもよいフルオレン−9,9−イル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンが挙げられ、アラルキレンとしては、例えばベンジリデンが挙げられ、置換または無置換アミノとしては、例えばアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、アニリン等が挙げられる。Xは、好ましくは、無置換アルキレンであり、より好ましくは、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンである。
1またはR2で表される置換基としては、例えば水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換されたアミノ基、アシルオキシ基またはハロゲン原子等が挙げられ、好ましくは、水素原子である。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−エチルデシル基、n−デシル基、n−ドデシル基等のC1〜C12のアルキル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基である。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルへキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、水酸基等のC1〜C12のアルコキシ基が挙げられ、好ましくは、エトキシ基である。
アシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基等のC1〜C10のアシル基が挙げられ、好ましくは、アセチル基である。
アルキルオキシカルボニル基としては、例えば、メチルカルボキシレート基、エチルカルボキシレート基、プロピルカルボキシレート基、ブチルカルボキシレート基、ペンチルカルボキシレート基、ヘキシルカルボキシレート基、2−エチルヘキシルカルボキシレート等が挙げられ、好ましくは、メチルカルボキシレート基である。
カルバモイル基としては、例えば、カルボキサミド基、カルボン酸ジメチルアミド基、カルボン酸ジエチルアミド基、カルボン酸メチルアミド基、カルボン酸エチルアミド基等が挙げられ、好ましくは、カルボキサミド基である。
置換されたアミノ基としては、例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−メチルエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−モルホリノ基等が挙げられ、好ましくは、N−メチルアミノ基である。
アシルオキシ基としては、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、アセトキシ基である。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素、臭素、塩素、ヨウ素等が挙げられ、好ましくは、臭素、塩素である。
本発明に用いビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、例えば、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン類、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン類、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン類、3,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン類、2,2’−ジアミノ−4,4’−ベンジリデンビスフェノール類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ケトン類、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)アミン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル類等が挙げられる。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、好ましくは、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−エトキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−アセトキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N,N−ジエチルカルボキサミド)フェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−フロロフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4,5−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−プロパノイルフェニル)ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4,5−ジヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ブトキシカルボニルフェニル)ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−クロロフェニル)ヘキサフロロプロパン、3,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ペンタン、3,3−ビス(3−アミノ−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)ペンタン、2,2’−ジアミノ−4,4’−ベンジリデン−ビスフェノール、2,2’−ジアミノ−4,4’−ベンジリデン−5,5’−ジクロロビスフェノール、2,2’−ジアミノ‐4,4’−ベンジリデン−5,5’−ジエトキシビスフェノール、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ブチロキシカルボニルフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−クロロフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4,5−ジヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N−メチルアミノ)フェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ブロモフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−イソブチルフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−プロパノイルフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N,N−ジプロピルアミノ)フェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−エトキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−(N,N−ジプロピルアミノ)フェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)アミン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アミン、N,N−ジ(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)アニリン、9,9’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンまたはビス(2−アミノ−4−ヒドロキシ)シクロヘキサンである。この中でも、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン、9,9’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンまたはビス(2−アミノ−4−ヒドロキシ)シクロヘキサンがより好ましい。
ビス(アミノヒドロキシフェニル)類は、さらにより好ましくは、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
Figure 2012184173
または、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン
Figure 2012184173
である。
本発明の精製方法では、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製する
有機溶媒は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類が溶解する溶媒が好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール等の炭素数1〜4の低級脂肪酸アルコール類がより好ましい。
本発明の精製方法では、有機溶媒として、エチレングリコール、プロピレングリコール等の低級ジオール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環式エーテル類またはジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等の非環式エーテル類を、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトン、炭素数1〜4の低級脂肪酸アルコール類と併用して用いることができる。
本発明の精製方法では、有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトン、i−プロパノール、メタノール、エタノールがさらにより好ましい。特に安価に入手でき、精製後の乾燥に適した溶媒としてジメチルホルムアミド、i−プロパノールが最も好ましい。
有機溶媒の使用量は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類に対して1.0から10.0重量倍が好ましく、2.0から4.0重量倍がより好ましい。
有機溶媒の溶解温度は、0℃から溶媒沸点が好ましく、作業上25℃から40℃が取り扱いやすい。
本発明のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法では、好ましくは、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)を窒素雰囲気下、有機溶媒に溶解させる。
本発明では、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製する。粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製することにより、金属含有量を低減させることができる。
酸水溶液で用いる酸は、PKaが、1.0〜8.0が好ましい。PKaは、より好ましくは、3.0〜5.0である。
酸水溶液で用いる酸は、無機酸、三塩基酸、二塩基酸、一塩基酸が好ましい。無機酸は、リン酸、フッ化水素酸が好ましい。三塩基酸としてはクエン酸が好ましい。二塩基酸としては、リンゴ酸、コハク酸、しゅう酸、マレイン酸が好ましい。一塩基酸は酢酸、乳酸、ギ酸が好ましい。これらの中で特に、クエン酸、リンゴ酸、ギ酸がより好ましい。
酸水溶液で用いる酸の使用量は、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類に対して0.01当量から4.0当量が好ましい。より好ましくは、0.10当量から1.0当量である。
本発明では、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を溶解溶液に投入して再結晶化させることが好ましい。また、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、溶解溶液を酸水溶液に投入して再結晶化させることが好ましい。粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液と混合し再結晶化することで、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類中の金属含有量をさらに低減することができる。
本発明では、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、濾過を行ってもよい。溶解後濾過をする場合、例えば減圧濾過、保温濾過、固液分離で行う。作業上減圧濾過が取り扱いやすい。
本発明では、好ましくは、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を溶解溶液に投入して再結晶化させる。
また、本発明では、好ましくは、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、溶解溶液を酸水溶液に投入して再結晶化させる。
本発明における再結晶温度は0℃以上溶媒沸点以下が好ましく、より好ましくは結晶の粒子の形状を大きくするため、25℃から50℃の範囲である。
本発明において再結晶化させる溶媒の投入時間は、再結晶化で析出する粒子の形状を大きくするために時間をかけて行うのがよい。中でも30分から2時間で行うのが好ましい。
本発明では、好ましくは、再結晶化させたビス(アミノヒドロキシフェニル)類を単離して乾燥し精製物を得る。
本発明における精製物を単離する際の洗浄溶媒として、イオン交換水やアルコール類から選ばれる少なくとも1種類の溶媒で洗浄を行うことが好ましい。この中でもイオン交換水がより好ましく、使用量は粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類に対して1.0重量倍から10.0重量倍が好ましく、2.0重量倍から5.0重量倍がより好ましい。
結晶の乾燥は、例えば、棚段乾燥、ナウター型乾燥、コニカル型乾燥で行ってもよい。中でもナウター型乾燥または棚段乾燥が好ましい。乾燥温度は溶媒の沸点から100℃が好ましく、65度から100℃がより好ましい。
本発明では、粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類に含まれるほとんどの金属含有量を低減させることができる。本発明では、好ましくは、金属含有量は200ppb以下である。本発明では、金属とは、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Mn、Fe、Ni、Co、Cu、Znである。本発明において、金属含有量が200ppb以下とは、それぞれの金属含有量が200ppb以下であることを示し、すべての金属の含有量の総計が200ppb以下であるとは限らない。例えば、Feの含有量が150ppb、Naの含有量が50ppb、かつ、Alの含有量が50ppbの場合も、金属含有量が200ppb以下であると判断する。
本発明では、さらに好ましくは、Feの含有量は、100ppb以下である。本発明では、さらに好ましくは、Na含有量は、50ppb以下、K含有量は、10ppb以下、Alの含有量は、10ppb以下、Ca含有量は、10ppb以下、Cu含有量は、50ppb以下である。
次に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
実施例1
温度計、ジムロート冷却器および攪拌機を備えた1L四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、DMF(ジメチルホルムアミド)280.2g(3.83モル)(和光純薬(株)社製)と2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン100.4g(0.27モル)(蝶理(株)社製)を仕込んだ。実施例1で使用した2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを、未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(1)とする。未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(1)の金属含有量を表1に示した。
25〜30℃で攪拌して溶解後、反応液を濾過し、反応液中に1.6%クエン酸水溶液500.3g(クエン酸0.15当量)(用いた酸は、和光純薬(株)社製)を25〜45℃内の反応液中に1時間かけて滴下して結晶化を行った。滴下終了後1時間攪拌後、結晶を濾別し、イオン交換水300.0gで洗浄後、100℃で乾燥し、金属含有量の低減された精製物2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量94.0g、収率94%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
実施例2
実施例1において、酸水溶液で使用する酸をギ酸(0.63当量)(用いた酸は、宇野辺興産(株)社製)を用いる以外は実施例1と同様の操作をして、金属含有量の低減された2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量94.0g、収率94%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
実施例3
実施例1において、有機溶媒をi−プロパノール(4.33モル)(和光純薬(株)社製)を用いる、酸水溶液として使用する酸としてギ酸(0.44当量)(用いた酸は、宇野辺興産(株)社製)、酸水溶液濃度1.1%を用いる以外は実施例1と同等の操作をして、金属含有量の低減された2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量68.3g、収率68%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
実施例4
実施例1において、表1に示した未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(2)を用い、DMF(ジメチルホルムアミド)の使用量300g(4.10モル)(和光純薬(株)社製)、酸水溶液で使用する酸のクエン酸の濃度を0.8%(用いた酸は、和光純薬(株)社製)、イオン交換水500g用いる以外は実施例1と同等の操作をして、金属含有量の低減された2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量92.0g、収率92%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
実施例5
実施例1において用いた原料をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−イソブチルフェニル)スルホン(東京化成(株)社製)を用いる以外は実施例1と同等の操作をして、金属含有量の低減されたビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−イソブチルフェニル)スルホンを得た(収量94.0g、収率94%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
実施例6
実施例1において再結晶化させる操作として、溶解溶液を酸水溶液に投入する以外は実施例1と同様の操作をして、金属含有量の低減された2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量95.0g、収率95%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できた。
比較例1
温度計、ジムロート冷却器および攪拌機を備えた1L四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、DMF(ジメチルホルムアミド)300.1g(4.11モル)(和光純薬(株)社製)と、表1に示した未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(2)150.4g(0.41モル)(蝶理(株)社製)を仕込んだ。60℃で攪拌して溶解後、50℃まで冷却しその後、反応液中にイオン交換水600.0gを45〜50℃内の反応液中に1時間かけて滴下し、結晶化を行った。滴下終了後1時間攪拌後、結晶を濾別し、イオン交換水600.0gで洗浄後、100℃で乾燥し、金属含有量の低減された2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量145.2g、収率97%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できなかった。
比較例2
比較例1において、有機溶媒をメタノール225.0g(3.74モル)(ナカライテスク(株)社製)とし、反応液に投入する溶媒としてイオン交換水600.0gを用いた以外は比較例1と同様の操作をして、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量140.6g、収率94%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できなかった。
比較例3
温度計、ジムロート冷却器および攪拌機を備えた1L四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、塩酸41.5g(0.40モル)(ナカライテスク(株)社製)と、表1に示した未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(2)38.0g(0.10モル)(蝶理(株)社製)を仕込んだ。60℃で攪拌して溶解後、20℃まで冷却し、濾過を行い、未反応物を除去した。濾液に20%NaOH75.1gを30分かけて滴下し、中和(PH7)を行った。次いで濾過を行って結晶をとり、イオン交換水300mlで2回洗浄し、乾燥し、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量35.0g、収率92%、液体クロマト分析値99.3%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できなかった。
比較例4
温度計、ジムロート冷却器および攪拌機を備えた1L四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、イオン交換水200.0gと、表1に示した未精製2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン(1)40.0g(0.11モル)(蝶理(株)社製)を仕込んだ。このスラリー溶液を30分攪拌した後、イオン交換水100gで洗浄し、結晶を濾別した。そこへ0.8%のクエン酸水溶液(クエン酸0.08当量)(用いた酸は、和光純薬(株)社製)を200.0g加えた。30分攪拌後、イオン交換水100gで洗浄し結晶を濾別し、100℃で乾燥し、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパンを得た(収量37.7g、収率94%、液体クロマト分析値99.8%(面積%))。表2に示したように金属含有量を十分に低減できなかった。
Figure 2012184173
Figure 2012184173

Claims (8)

  1. 粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を用いて精製するビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  2. 粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、酸水溶液を溶解溶液に投入して再結晶化させる請求項1に記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  3. 粗ビス(アミノヒドロキシフェニル)類を有機溶媒に溶解後、溶解溶液を酸水溶液に投入して再結晶化させる請求項1に記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  4. ビス(アミノヒドロキシフェニル)類が、下記式
    Figure 2012184173
    で表され、Xは単結合または、置換または無置換アルキレン、アラルキレン、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、置換または無置換アミノであり、R1、2は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換されたアミノ基、アシルオキシ基またはハロゲン原子である請求項1〜3のいずれかに記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  5. ビス(アミノヒドロキシフェニル)類が、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン、9,9’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、または、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)シクロヘキサンである請求項1〜3のいずれかに記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  6. 有機溶媒が、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトン、i−プロパノール、メタノール、または、エタノールである請求項1〜5のいずれかに記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  7. 酸水溶液がPka(1.0〜8.0)の酸水溶液である請求項1〜6のいずれかに記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
  8. 金属含有量が200ppb以下である請求項1〜7のいずれかに記載のビス(アミノヒドロキシフェニル)類の精製方法。
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