JP2012180498A - 硬化性組成物、光半導体封止材、レンズ及びブルーレイディスクドライブの光ピックアップ用レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】実用面で要求される耐熱性及び耐光性に優れているのに加え、高温条件下でも透明性が低下しない硬化物を形成可能な硬化性組成物を提供する。
【解決手段】[A]エポキシシクロヘキシル基を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が500以上100,000以下のポリオルガノシロキサン、[B]特定の構造を有するヒンダードフェノール系化合物、及び[C]特定の構造を有するヒンダードアミン系化合物を含有する硬化性組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】[A]エポキシシクロヘキシル基を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が500以上100,000以下のポリオルガノシロキサン、[B]特定の構造を有するヒンダードフェノール系化合物、及び[C]特定の構造を有するヒンダードアミン系化合物を含有する硬化性組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、硬化性組成物、これから得られる光半導体封止材、レンズ及びブルーレイディスクドライブの光ピックアップ用レンズに関する。
LED等の光半導体素子の封止剤やレンズ材料として耐熱性及び耐光性に優れるポリオルガノシロキサン等のシリコーン樹脂が使用されている。しかし、シリコーン樹脂は、一般に軟質で表面タック性を有しているため、半導体素子表面に異物を付着させやすく、封止時に発光面を損傷するおそれがある。そのような中、無機成分と有機成分との特徴を兼ね備えた新しい組成物として、エポキシ基含有ポリジメチルシロキサンに代表されるハイブリッド組成物が注目されている。
このようなハイブリッド組成物として、耐熱性および耐光性の向上を目的に、(3,5−ジグリシジルイソシアヌリル)アルキル基を少なくとも主鎖の両末端に備えるポリオルガノシロキサンと、酸化防止剤としてのヒンダードフェノールと、光安定剤としてのヒンダードアミンとを含む組成物等(特許文献1)が知られている。しかし、これらの組成物からなる硬化物は、近年の光半導体素子の高輝度化及び高出力化に対応できるような十分な耐熱性、耐光性及び透明性を有しているとは言い難い。このような状況から、実用面で要求される耐熱性及び耐光性を満足し、さらには透明性にも優れる硬化物を形成可能な硬化性組成物の開発が強く望まれている。
本発明は、実用面で要求される耐熱性及び耐光性に優れているのに加え、高温条件下でも透明性が低下しない硬化物を形成可能な硬化性組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]エポキシシクロヘキシル基を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が500以上100,000以下のポリオルガノシロキサン(以下、「[A]ポリオルガノシロキサン」ともいう)、
[B]下記式(1)で表されるフェノール系化合物(以下、「[B]フェノール系化合物」ともいう)、及び
[C]下記式(2)で表されるアミン系化合物(以下、「[C]アミン系化合物ともいう)
を含有する硬化性組成物である。
(式(1)中、R1は、炭素数1〜15のm価の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部は置換基で置換されてもよい。また、上記炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子、硫黄原子、窒素原子又は−COO−を有していてもよい。R2は、単結合又は炭素数1〜10の2価の炭化水素基である。R3及びR4は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。Xは、単結合、−O−、−COO−、−CO−、−NH−又はこれらの組み合わせである。mは、2〜10の整数である。複数のR2、R3、R4及びXは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
(式(2)中、R5は、炭素数1〜15のn価の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部は置換基で置換されてもよい。また、上記炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子、硫黄原子、窒素原子又は−COO−を有していてもよい。R6は、単結合又は炭素数1〜10の2価の炭化水素基である。R7〜R10は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。Yは、単結合、−O−、−COO−、−CO−、−NH−又はこれらの組み合わせである。nは、2〜10の整数である。複数のY及びR6〜R10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
[A]エポキシシクロヘキシル基を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が500以上100,000以下のポリオルガノシロキサン(以下、「[A]ポリオルガノシロキサン」ともいう)、
[B]下記式(1)で表されるフェノール系化合物(以下、「[B]フェノール系化合物」ともいう)、及び
[C]下記式(2)で表されるアミン系化合物(以下、「[C]アミン系化合物ともいう)
を含有する硬化性組成物である。
[A]ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量が200以上50,000以下であることが好ましい。
[B]フェノール系化合物の含有量が[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01質量部以上0.5質量部以下であることが好ましい。
[C]アミン系化合物の含有量が[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下であることが好ましい。
当該硬化性組成物は、[D]エポキシ用硬化剤をさらに含有するとよい。
当該硬化性組成物は、[E]紫外線吸収剤をさらに含有するとよい。
[E]紫外線吸収剤は、マロン酸エステル系化合物であることが好ましい。
当該硬化性組成物は、光半導体封止材形成用に好適に用いられる。
当該硬化性組成物は、レンズ形成用に好適に用いられる。
上記レンズは、ブルーレイディスクドライブの光ピックアップレンズであることが好ましい。
本発明には、当該硬化性組成物から得られる光半導体封止材も含まれる。
本発明には、当該硬化性組成物から得られるレンズも含まれる。
本発明には、当該硬化性組成物から得られるブルーレイディスクドライブの光ピックアップレンズも含まれる。
以上説明したように、本発明の硬化性組成物を用いると、耐熱性、耐光性に優れるだけでなく、高温条件下でも透明性が低下しない硬化物を得ることができる。そのため、当該硬化性組成物から得られる硬化物は光半導体素子用の封止材、各種レンズ等として好適に用いることができる。
以下、本発明について記述する。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、[A]ポリオルガノシロキサン、[B]フェノール系化合及び[C]アミン系化合物を含有する。さらに、本発明の硬化性組成物は、硬化速度を上げるために、[D]エポキシ用硬化剤を含有してもよい。さらに、耐光性、特に青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させるために、[E]紫外線吸収剤を含有してもよい。
本発明の硬化性組成物は、[A]ポリオルガノシロキサン、[B]フェノール系化合及び[C]アミン系化合物を含有する。さらに、本発明の硬化性組成物は、硬化速度を上げるために、[D]エポキシ用硬化剤を含有してもよい。さらに、耐光性、特に青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させるために、[E]紫外線吸収剤を含有してもよい。
<[A]ポリオルガノシロキサン>
[A]ポリオルガノシロキサンは、エポキシシクロヘキシル基を有している。このようなポリオルガノシロキサンを含有する当該硬化性組成物から得られる硬化物は、耐熱性及び耐光性に優れている。
[A]ポリオルガノシロキサンは、エポキシシクロヘキシル基を有している。このようなポリオルガノシロキサンを含有する当該硬化性組成物から得られる硬化物は、耐熱性及び耐光性に優れている。
また、[A]ポリオルガノシロキサンのMwは500以上100,000以下である。1,500以上50,000以下であることが好ましく、2,000以上30,000以下であることがより好ましい。ポリオルガノシロキサンのMwが500未満であると硬化時に揮発成分が多くなり、封止材として使用したときの膜厚の減少が起こる。逆に100,000を超える場合には、高温条件下で透明性が低下する硬化物となる。
なお、ポリオルガノシロキサンのMw(重量平均分子量)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、ポリスチレン換算値として示した値である。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
測定温度:40℃
なお、ポリオルガノシロキサンのMw(重量平均分子量)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、ポリスチレン換算値として示した値である。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
測定温度:40℃
[A]ポリオルガノシロキサンは、エポキシ当量(g/eq)が200〜50,000であることが好ましく、より好ましくは500〜30,000であり、さらに好ましくは500〜15,000である。エポキシ当量が200〜50,000である場合、耐熱性、耐光性および高温条件下でも透明性が低下しない硬化物を得ることができる。
なお、ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した値である。
なお、ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した値である。
[A]ポリオルガノシロキサンとしては、例えば以下の式(3)及び式(4)で表される構造単位を有するものが挙げられる。
式(3)中、R11は、エポキシシクロヘキシル基を有する炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の環状アルキル基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基である。但し、これらの基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。また、上記直鎖状又は分岐状のアルキル基が有する水素原子の少なくとも1つはエポキシシクロへキシル基で置換されている。pは、1又は2である。R11が2つ存在する場合は、それぞれが同一でも異なっていてもよい。これらの基のアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を有していてもよい。R12は、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、若しくはアルコキシ基、炭素数3〜20の環状アルキル基若しくはアルコキシ基、又はシラノール基である。これらの基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。これらの基の炭素鎖−炭素間に酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を有していてもよい。
式(4)中、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数3〜20の環状アルキル基、炭素数3〜20のアルコキシ基、又はシラノール基である。これらの基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。またこれらの基の炭素−炭素間に酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を有していてもよい。
上記式(3)におけるR11中のエポキシシクロヘキシル基としては、2,3−エポキシシクロヘキシル基、1,2−エポキシシクロヘキシル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基等が挙げられる。中でも反応性の観点から3,4−エポキシシクロへキシル基が好ましい。
上記式(3)におけるR11としては、例えば、エポキシシクロヘキシルプロピル基、エポキシシクロヘキシルブチル基、エポキシシクロヘキシルペンチル基、エポキシシクロヘキシルドデシル基、エポキシシクロヘキシルシクロプロピル基、エポキシシクロヘキシルメチルシクロヘキシル基、エポキシシクロヘキシルフェニル基、エポキシシクロヘキシルナフチル基等が挙げられる。中でも、耐熱性に優れる硬化膜を得ることができることから、エポキシシクロへキシルプロピル基等のエポキシシクロへキシル基を含有する直鎖状のアルキル基が好ましい。
上記式(3)及び(4)におけるR12〜R14の炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基等の直鎖状アルキル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基等の分岐状アルキル基が挙げられる。
上記式(3)及び(4)におけるR12〜R14の炭素数3〜20の環状アルキル基は、多環でもよく、環内に酸素原子を有していてもよい。上記環状アルキル基の具体例としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ボルニル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
上記式(3)及び(4)におけるR12〜R14の置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルボニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20のアシル基であり、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、i−ブチリル基等が挙げられる。)、アシロキシ基(好ましくは炭素数2〜10のアシロキシ基であり、例えば、アセトキシ基、エチリルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等が挙げられる。)、ハロアルキル基(上記アルキル基又はシクロアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基であり、例えばパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基等が挙げられる。)等が挙げられる。アリール基、環状アルキル基等における環状構造については、さらなる置換基としては上記アルキル基が挙げられる。
ポリオルガノシロキサン[A]は、エポキシシクロヘキシル基を有するシラン化合物と、必要に応じ他のシラン化合物とを、常法で、例えば、特開平10−29297号公報、特開2006−225515号公報、特開2008−150506号公報、特開2008−179811号公報、特開平6−9659号公報、特開2003−183582号公報、特開2007−008996号公報、特開2007−106798号公報、特開2007−169427号公報、特開2010−059359号公報等に記載された方法、例えば、各単位源となるクロロシランやアルコキシシランを共加水分解する方法、共加水分解物をアルカリ金属触媒等により平衡化反応する方法等により合成することができる。
エポキシシクロヘキシル基を有するシラン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、ジ[3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル]ジメトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリプロポキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、3−(2,3−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、ジ[3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル]ジメトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリプロポキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ジ[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ジ[2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチル]ジメトキシシラン、2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン等が挙げられる。
他のシラン化合物としては例えばテトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、トリクロロシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−i−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリクロロシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−i−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリクロロシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリメトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリエトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(トリフルオロメチル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリクロロシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリクロロシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリメトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリエトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−n−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−i−プロポキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−n−ブトキシシラン、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチルトリ−sec−ブトキシシラン、ヒドロキシメチルトリクロロシラン、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−n−プロポキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−i−プロポキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−n−ブトキシシラン、ヒドロキシメチルトリ−sec−ブトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−i−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−n−ブトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリクロロシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−n−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−i−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−n−ブトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ−sec−ブトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−i−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリ−n−プロポキシシラン、アリルトリ−i−プロポキシシラン、アリルトリ−n−ブトキシシラン、アリルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−i−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルジクロロシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジ−n−プロポキシシラン、メチルジ−i−プロポキシシラン、メチルジ−n−ブトキシシラン、メチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−i−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジクロロシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジメトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジエトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)〔2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル〕ジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジクロロシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジメトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジエトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)(3−メルカプトプロピル)ジ−sec−ブトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジクロロシラン、(メチル)(ビニル)ジメトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジエトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−n−プロポキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−i−プロポキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−n−ブトキシシラン、(メチル)(ビニル)ジ−sec−ブトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ−n−プロポキシシラン、ジビニルジ−i−プロポキシシラン、ジビニルジ−n−ブトキシシラン、ジビニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−i−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、クロロジメチルシラン、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシラン、クロロトリメチルシラン、ブロモトリメチルシラン、ヨードトリメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、n−プロポキシトリメチルシラン、i−プロポキシトリメチルシラン、n−ブトキシトリメチルシラン、sec−ブトキシトリメチルシラン、t−ブトキシトリメチルシラン、(クロロ)(ビニル)ジメチルシラン、(メトキシ)(ビニル)ジメチルシラン、(エトキシ)(ビニル)ジメチルシラン、(クロロ)(メチル)ジフェニルシラン、(メトキシ)(メチル)ジフェニルシラン、(エトキシ)(メチル)ジフェニルシラン、ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
市販品として入手できるものとしては、例えば
KC−89、KC−89S、X−21−3153、X−21−5841、X−21−5842、X−21−5843、X−21−5844、X−21−5845、X−21−5846、X−21−5847、X−21−5848、X−22−160AS、X−22−170B、X−22−170BX、X−22−170D、X−22−170DX、X−22−176B、X−22−176D、X−22−176DX、X−22−176F、X−40−2308、X−40−2651、X−40−2655A、X−40−2671、X−40−2672、X−40−9220、X−40−9225、X−40−9227、X−40−9246、X−40−9247、X−40−9250、X−40−9323、X−41−1053、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1810、KF6001、KF6002、KF6003、KR212、KR−213、KR−217、KR220L、KR242A、KR271、KR282、KR300、KR311、KR401N、KR500、KR510、KR5206、KR5230、KR5235、KR9218、KR9706(以上、信越化学工業社);
グラスレジン(昭和電工社);
SH804、SH805、SH806A、SH840、SR2400、SR2402、SR2405、SR2406、SR2410、SR2411、SR2416、SR2420(以上、東レ・ダウコーニング社);
FZ3711、FZ3722(以上、日本ユニカー社);
DMS−S12、DMS−S15、DMS−S21、DMS−S27、DMS−S31、DMS−S32、DMS−S33、DMS−S35、DMS−S38、DMS−S42、DMS−S45、DMS−S51、DMS−227、PSD−0332、PDS−1615、PDS−9931、XMS−5025(以上、チッソ社);
メチルシリケートMS51、メチルシリケートMS56(以上、三菱化学社);
エチルシリケート28、エチルシリケート40、エチルシリケート48(以上、コルコート社);
GR100、GR650、GR908、GR950(以上、昭和電工社)等の部分縮合物が挙げられる。
KC−89、KC−89S、X−21−3153、X−21−5841、X−21−5842、X−21−5843、X−21−5844、X−21−5845、X−21−5846、X−21−5847、X−21−5848、X−22−160AS、X−22−170B、X−22−170BX、X−22−170D、X−22−170DX、X−22−176B、X−22−176D、X−22−176DX、X−22−176F、X−40−2308、X−40−2651、X−40−2655A、X−40−2671、X−40−2672、X−40−9220、X−40−9225、X−40−9227、X−40−9246、X−40−9247、X−40−9250、X−40−9323、X−41−1053、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1810、KF6001、KF6002、KF6003、KR212、KR−213、KR−217、KR220L、KR242A、KR271、KR282、KR300、KR311、KR401N、KR500、KR510、KR5206、KR5230、KR5235、KR9218、KR9706(以上、信越化学工業社);
グラスレジン(昭和電工社);
SH804、SH805、SH806A、SH840、SR2400、SR2402、SR2405、SR2406、SR2410、SR2411、SR2416、SR2420(以上、東レ・ダウコーニング社);
FZ3711、FZ3722(以上、日本ユニカー社);
DMS−S12、DMS−S15、DMS−S21、DMS−S27、DMS−S31、DMS−S32、DMS−S33、DMS−S35、DMS−S38、DMS−S42、DMS−S45、DMS−S51、DMS−227、PSD−0332、PDS−1615、PDS−9931、XMS−5025(以上、チッソ社);
メチルシリケートMS51、メチルシリケートMS56(以上、三菱化学社);
エチルシリケート28、エチルシリケート40、エチルシリケート48(以上、コルコート社);
GR100、GR650、GR908、GR950(以上、昭和電工社)等の部分縮合物が挙げられる。
硬化性組成物中に含まれる、[A]ポリオルガノシロキサンの含有量は、通常40質量%以上であり、光半導体封止用で用いる場合は、通常90質量%以上である。
<[B]フェノール系化合物>
[B]フェノール系化合物は、当該硬化性組成物から得られる硬化物の耐熱性を向上させる。
[B]フェノール系化合物は、当該硬化性組成物から得られる硬化物の耐熱性を向上させる。
上記式(1)においてR1で表されるm価の直鎖状又は分岐状の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の炭化水素基からm個の水素原子を除いた基が挙げられる。
上記式(1)においてR1で表されるm価の環状炭化水素基としては、例えば炭素数3〜20の環状炭化水素基からm個の水素原子を除いた基が挙げられ、多環でもよく、環内に酸素原子を有していてもよい。この炭化水素基の炭素−炭素間に、酸素原子、硫黄原子、窒素原子又は−COO−を有していてもよい。
上記R1で表されるm価の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。このような置換基としては例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルボニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20のアシル基であり、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、i−ブチリル基等が挙げられる。)、アシロキシ基(好ましくは炭素数2〜10のアシロキシ基であり、例えば、アセトキシ基、エチリルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等が挙げられる。)、ハロアルキル基(上記アルキル基又はシクロアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基であり、例えば、パーフロオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基等が挙げられる。)等が挙げられる。アリール基、環状アルキル基等における環状構造については、更なる置換基として上記アルキル基が挙げられる。
R2が示す炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルカンジイル基又は炭素数6〜10のアリーレン基が好ましく、更に炭素数2〜6のアルカンジイル基若しくはフェニレン基がより好ましく、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基又はフェニレン基が特に好ましい。
R3及びR4が示す炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基等の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の1価の脂肪族炭化水素基、フェニル基等の炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基又はシクロヘキシル基等の炭素数3〜10の1価の脂環族炭化水素基が挙げられる。
上記Xとしては、例えば、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−NH−CO―、―OCONH―、―NHCOO−等が挙げられる。
[B]フェノール系化合物としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、3,3’,3”;,5,5’,5”;−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”;−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート及び下記式(1−1)〜(1−5)で表される化合物等が挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が硬化膜の透明性、耐光性および耐熱性の点でより好ましい。尚[B]フェノール系化合物としては1種類のみを用いてもよく、また2種類以上を併用してもよい。
当該硬化性組成物における[B]フェノール系化合物の含有量としては、[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01〜5質量部でが好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましい。上記の質量部で含有することで、より高い耐熱性を有する硬化物を得ることができる。
<[C]アミン系化合物>
[C]アミン系化合物は、得られる硬化物の耐光性を向上させる作用を有する。また、前記[B]フェノール系化合物と[C]アミン系化合物を共存させることにより硬化性組成物の保存安定性が向上する。
[C]アミン系化合物は、得られる硬化物の耐光性を向上させる作用を有する。また、前記[B]フェノール系化合物と[C]アミン系化合物を共存させることにより硬化性組成物の保存安定性が向上する。
上記、式(2)においてR5で表されるn価の環状炭化水素基としては、例えば炭素数3〜20の環状炭化水素基からn個の水素原子を除いた基が挙げられ、多環でもよく、環内に酸素原子を有していてもよい。
上記R5で表されるn価の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基の水素原子の一部又は全部が、置換基で置換されていてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルボニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20のアシル基であり、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、i−ブチリル基等が挙げられる。)、アシロキシ基(好ましくは炭素数2〜10のアシロキシ基であり、例えば、アセトキシ基、エチリルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等が挙げられる。)、ハロアルキル基(上記アルキル基又はシクロアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基であり、例えば、パーフロオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基等が挙げられる。)等が挙げられる。アリール基、環状アルキル基等における環状構造については、さらなる置換基としては上記アルキル基が挙げられる。
R6が示す炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の2価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の2価芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基又はフェニレン基がより好ましい。炭素数2〜6のアルキレン基又はフェニレン基がさらに好ましく、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基又はフェニレン基が特に好ましい。
R7〜R10が示す炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基等の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の1価脂肪族炭化水素基、フェニル基等の炭素数6〜10の1価芳香族炭化水素基又はシクロヘキシル基等の炭素数3〜10の1価脂環族炭化水素基が挙げられる。
[C]アミン系化合物としては、ヒンダードアミン系光安定化剤が好ましく、例えば下記式(2−1)で表わされるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサンジオエート、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,6−ヘキサンジアミン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート等が挙げられる。中でも、ビス(2,2,6,6−テトラメチルー4−ピペリジル)セバケートが耐光性の点より好ましい。尚、[C]アミン系化合物としては一種類のみを用いてもよく、また二種類以上を併用してもよい。
[C]アミン系化合物の含有量は、[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜0.2質量部がより好ましい。上記質量部で含有することにより、得られる硬化物の光安定性が著しく向上する。
<[D]エポキシ用硬化剤>
[D]エポキシ用硬化剤は、[A]ポリオルガノシロキサンの硬化を促進させる物質である。[D]エポキシ用硬化剤としては、酸無水物、アミン化合物、メルカプト化合物、フェノール類、ジシアンジアミド類、アジピン酸ヒドラジッド、フタル酸ヒドラジド等の有機ヒドラジッド類等が挙げられる。これらのうち、多価カルボン酸無水物が好ましく、多価脂環式カルボン酸無水物がより好ましい。多価カルボン酸無水物としては、シクロヘキサントリカルボン酸無水物、その他の多価カルボン酸無水物等が挙げられる。シクロヘキサントリカルボン酸無水物としては、例えばシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸−3,5−無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−2,3−酸無水物等が挙げられる。その他の多価カルボン酸無水物としては、例えば、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸及びポリアミック酸の合成に一般に用いられるテトラカルボン酸二無水物のほか、α−テルピネン、アロオシメン等の共役二重結合を有する脂環式化合物と無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応生成物及びこれらの水素添加物等が挙げられる。中でも、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸若しくはヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。また、上記の多価カルボン酸無水物は、単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
[D]エポキシ用硬化剤は、[A]ポリオルガノシロキサンの硬化を促進させる物質である。[D]エポキシ用硬化剤としては、酸無水物、アミン化合物、メルカプト化合物、フェノール類、ジシアンジアミド類、アジピン酸ヒドラジッド、フタル酸ヒドラジド等の有機ヒドラジッド類等が挙げられる。これらのうち、多価カルボン酸無水物が好ましく、多価脂環式カルボン酸無水物がより好ましい。多価カルボン酸無水物としては、シクロヘキサントリカルボン酸無水物、その他の多価カルボン酸無水物等が挙げられる。シクロヘキサントリカルボン酸無水物としては、例えばシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸−3,5−無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−2,3−酸無水物等が挙げられる。その他の多価カルボン酸無水物としては、例えば、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸及びポリアミック酸の合成に一般に用いられるテトラカルボン酸二無水物のほか、α−テルピネン、アロオシメン等の共役二重結合を有する脂環式化合物と無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応生成物及びこれらの水素添加物等が挙げられる。中でも、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸若しくはヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。また、上記の多価カルボン酸無水物は、単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
[D]エポキシ用硬化剤の使用量は、[A]ポリオルガノシロキサンが有するエポキシ基に対して、通常、0.1モル比以上10モル比以下、好ましくは0.5モル比以上5.0モル、より好ましくは0.7モル比以上1.0モル比以下である。
<[E]紫外線吸収剤>
当該硬化性組成物は、[E]紫外線吸収剤をさらに含有することにより、耐光性、特に青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させることができる。ここで、[E]紫外線吸収剤とは、波長200nm〜390nmの間に最大吸収波長を有する化合物であり、好ましくは、波長390nm〜800nmの間の光の吸収率が、最大吸収波長における光の吸収率に対して、10%以下の化合物が青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させる効果を有することから好ましい。
当該硬化性組成物は、[E]紫外線吸収剤をさらに含有することにより、耐光性、特に青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させることができる。ここで、[E]紫外線吸収剤とは、波長200nm〜390nmの間に最大吸収波長を有する化合物であり、好ましくは、波長390nm〜800nmの間の光の吸収率が、最大吸収波長における光の吸収率に対して、10%以下の化合物が青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性を向上させる効果を有することから好ましい。
[E]紫外線吸収剤としては、例えば、マロン酸エステル系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、ベンゾエート系化合物、ヒンダードアミン系化合物、サリチル酸フェニルエステル系化合物等が挙げられる。
マロン酸エステル系化合物としては、例えば、マロン酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエステル(Clariant社製、HostavinPR−25)、2−(パラメトキシベンジリデン)マロン酸ジメチル等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−ヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−ヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ドデシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−t−ドデシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル−3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’、4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル)−s−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール(チバガイギー社製、Tinuvin1577FF)等が挙げられる。
シアノアクリレート系化合物としては、例えば、エチル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
シュウ酸アニリド系化合物としては、2−エチル−2’−エトキシ−オキサルアニリド(Clariant社製、SanduvorVSU)等が挙げられる。
これらのうち、マロン酸エステル系化合物は、硬化性組成物から得られる硬化膜の耐光性、特に青紫色レーザーに対する耐光性をより向上させることから好ましい。なお、これら紫外線吸収剤は、単独又は2種以上を併用してもよい。
<任意成分>
当該硬化性組成物は、上記の成分以外に、本発明の効果を損なわない限り、さらに任意成分を含有してもよい。任意成分としては、たとえば上記[D]エポキシ用硬化剤以外の硬化剤、硬化触媒、硬化促進剤、エポキシ化合物、酸性化合物、[A]ポリシロキサン以外のポリシロキサン、フュームドシリカ、石英粉末等の微粒子状シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機充填剤、シクロ−テトラメチルテトラビニルテトラシロキサン等の遅延剤、ジフェニルビス(ジメチルビニルシロキシ)シラン、フェニルトリス(ジメチルビニルシロキシ)シラン等の希釈剤、顔料、難燃剤、耐熱剤等が挙げられる。以下これらの任意成分について詳述する。
当該硬化性組成物は、上記の成分以外に、本発明の効果を損なわない限り、さらに任意成分を含有してもよい。任意成分としては、たとえば上記[D]エポキシ用硬化剤以外の硬化剤、硬化触媒、硬化促進剤、エポキシ化合物、酸性化合物、[A]ポリシロキサン以外のポリシロキサン、フュームドシリカ、石英粉末等の微粒子状シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機充填剤、シクロ−テトラメチルテトラビニルテトラシロキサン等の遅延剤、ジフェニルビス(ジメチルビニルシロキシ)シラン、フェニルトリス(ジメチルビニルシロキシ)シラン等の希釈剤、顔料、難燃剤、耐熱剤等が挙げられる。以下これらの任意成分について詳述する。
硬化剤及び硬化触媒は、[A]ポリオルガノシロキサンの架橋反応をより強固にする目的で当該硬化性組成物に添加できる。また上記硬化促進剤は、硬化剤の司る硬化反応を促進する目的で当該硬化性組成物に添加することができる。
硬化剤としては、例えば、メチレンオルソクロロアニリン、ジアミノジフエニルメタン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドラジン、イソホロンジアミン、トリエチレンテトラミン等の多価アミン;
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。
硬化触媒としては、例えば6フッ化アンチモン化合物、6フッ化リン化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトナート等が挙げられる。
硬化促進剤としては、例えば
イミダゾール化合物;
4級リン化合物;
4級アミン化合物;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン;
オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物;
三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニルの如きホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化合物;
ジシアンジアミド、アミンとエポキシ樹脂との付加物等のアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性硬化促進剤;
4級フォスフォニウム塩等の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤;
アミン塩型潜在性硬化促進剤;
ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型潜在性硬化促進剤等が挙げられる。
イミダゾール化合物;
4級リン化合物;
4級アミン化合物;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン;
オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物;
三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニルの如きホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化合物;
ジシアンジアミド、アミンとエポキシ樹脂との付加物等のアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性硬化促進剤;
4級フォスフォニウム塩等の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤;
アミン塩型潜在性硬化促進剤;
ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型潜在性硬化促進剤等が挙げられる。
エポキシ化合物は、形成される基板表面に対する接着性をより向上する目的で当該硬化性組成物に含有できる。
エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、(3’,4’―エポキシシクロヘキサン)メチルー3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン等が挙げられる。中でも、(3’,4’―エポキシシクロヘキサン)メチルー3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが好ましい。
<硬化性組成物の調製方法>
本発明の硬化性組成物は、上記各成分をミキサー等を用いた公知の方法により均一に混合することによって調製することができる。
本発明の硬化性組成物は、上記各成分をミキサー等を用いた公知の方法により均一に混合することによって調製することができる。
本発明の硬化性組成物の25℃における粘度としては、好ましくは1mPa・s〜1000000mPa・sであり、より好ましくは10mPa・s〜10000mPa・sである。粘度がこの範囲内であると、本組成物の操作性が向上する。
本発明の硬化性組成物は、1液として調製することもできるし、2液に分けて調製し、使用時に2液を混合して使用することもできる。必要に応じて、アセチレンアルコール等の硬化抑制剤を少量添加してもよい。
<当該硬化性組成物の使用方法>
当該硬化性組成物は、例えば以下のように使用できる。[A]ポリオルガノシロキサン、エポキシ化合物及び[D]多価カルボン酸無水物を混合し、アミン系硬化促進剤を加えて十分に攪拌する。さらに、[B]フェノール系化合物及び[C]アミン系化合物を添加した後、得られた組成物を、シャーレ等に流し入れ、オーブン内で乾燥させ、次いでさらに高温で加熱することにより硬化膜を得ることができる。シャーレに流し入れる際の組成物の量は、必要な膜厚になるように調整することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、0.2mm〜10mmが好ましく、0.5mm〜6mmがより好ましい。1mm〜3mmがさらに好ましい。オーブン内で乾燥させる際の温度は特に限られるものではないが、50℃〜200℃が好ましい。80℃〜150℃がより好ましく、95℃〜120℃がさらに好ましい。乾燥に要する時間は特に限られるものではないが、15分〜3時間が好ましく、45分から1時間30分がより好ましい。高温加熱する際の温度、時間は特に限られるものではない。80℃〜300℃が好ましく、100℃〜200℃がより好ましく、120℃〜180℃が特に好ましい。加熱時間は1時間〜10時間が好ましく、2時間〜8時間がより好ましく、4時間〜6時間が特に好ましい。
当該硬化性組成物は、例えば以下のように使用できる。[A]ポリオルガノシロキサン、エポキシ化合物及び[D]多価カルボン酸無水物を混合し、アミン系硬化促進剤を加えて十分に攪拌する。さらに、[B]フェノール系化合物及び[C]アミン系化合物を添加した後、得られた組成物を、シャーレ等に流し入れ、オーブン内で乾燥させ、次いでさらに高温で加熱することにより硬化膜を得ることができる。シャーレに流し入れる際の組成物の量は、必要な膜厚になるように調整することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、0.2mm〜10mmが好ましく、0.5mm〜6mmがより好ましい。1mm〜3mmがさらに好ましい。オーブン内で乾燥させる際の温度は特に限られるものではないが、50℃〜200℃が好ましい。80℃〜150℃がより好ましく、95℃〜120℃がさらに好ましい。乾燥に要する時間は特に限られるものではないが、15分〜3時間が好ましく、45分から1時間30分がより好ましい。高温加熱する際の温度、時間は特に限られるものではない。80℃〜300℃が好ましく、100℃〜200℃がより好ましく、120℃〜180℃が特に好ましい。加熱時間は1時間〜10時間が好ましく、2時間〜8時間がより好ましく、4時間〜6時間が特に好ましい。
<光半導体封止材用硬化性組成物>
光半導体封止材用硬化性組成物は、青色LED及び白色LED等の光半導体素子の封止材の材料として用いることができる。光半導体封止材用硬化性組成物は、万能攪拌釜等に各成分を入れ、次いで混練機にかけ加熱状態で混練して溶融混合し、その後室温(25℃程度)にて冷却することにより、目的とする光半導体封止用硬化性組成物を製造することができる。なお、流動性を調製するため有機溶媒を添加することもできる。
光半導体封止材用硬化性組成物は、青色LED及び白色LED等の光半導体素子の封止材の材料として用いることができる。光半導体封止材用硬化性組成物は、万能攪拌釜等に各成分を入れ、次いで混練機にかけ加熱状態で混練して溶融混合し、その後室温(25℃程度)にて冷却することにより、目的とする光半導体封止用硬化性組成物を製造することができる。なお、流動性を調製するため有機溶媒を添加することもできる。
有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いてもよいし、若しくは2種以上を組みあわせて用いてもよい。
<光半導体封止材>
光半導体封止材は、前記光半導体封止用硬化性組成物を例えば円筒状のLEDに、ロールコート、スプレイ、ディップ(浸漬法)等の方法により塗布し、得られた塗膜を乾燥し、さらに必要に応じてプリベークした後、加熱することにより形成される。
光半導体封止材は、前記光半導体封止用硬化性組成物を例えば円筒状のLEDに、ロールコート、スプレイ、ディップ(浸漬法)等の方法により塗布し、得られた塗膜を乾燥し、さらに必要に応じてプリベークした後、加熱することにより形成される。
<レンズ>
本発明のレンズは、前記硬化性組成物を用いて形成されため、高い耐熱性及び耐光性を備え、さらに優れた透明性をも有する。上記硬化性組成物から得られる硬化物はそのままレンズとして用いてもよいし、従来公知の方法に従って、適宜加工等を施してもよい。
本発明のレンズは、前記硬化性組成物を用いて形成されため、高い耐熱性及び耐光性を備え、さらに優れた透明性をも有する。上記硬化性組成物から得られる硬化物はそのままレンズとして用いてもよいし、従来公知の方法に従って、適宜加工等を施してもよい。
当該レンズとしては、例えば、凸レンズ、凹レンズ、フレネルレンズ、コリメートレンズ、レンチキュラーレンズ、ピックアップレンズ、グレーティングレンズ、ジオデシックレンズ、fθレンズ、非球面レンズ等のレンズ(特に、光学機器用レンズ)、ブルーレイレンズが挙げられる。これらの中では、当該硬化性組成物は、耐熱性、耐光性に優れていることから、かかる特性が特に要求されるピックアップレンズ(特に、DVD用ピックアップレンズ)として好適に用いられる。また、[E]紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物から得られる硬化物は、耐光性、特に、青紫色レーザー(ブルーレイ)に対する耐光性に優れていることから、ブルーレイディスクドライブの光ピックアップレンズとして好適に用いられる。
当該レンズを形成する方法としては、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法等が挙げられる。具体的には、当該硬化性組成物からなるペレットを射出成形して得られる。射出成形の前に、予め乾燥装置を用いた公知の方法で当該硬化性組成物中に溶存する水分や酸素成分を除去することが好ましい。上記乾燥装置としては、例えば熱風乾燥機、除湿乾燥機、窒素循環式乾燥機、除湿窒素循環式乾燥機等の不活性ガス循環式乾燥機、真空乾燥機等の減圧乾燥機が挙げられる。これらの中では、色相が均一な成型体が得られやすい点で、減圧乾燥機、又は窒素等の不活性ガス循環式乾燥機を用いることが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を示す。
ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、ポリスチレン換算値として示した。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
測定温度:40℃
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
測定温度:40℃
ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した。
<ポリオルガノシロキサンの合成>
[合成例1]
反応器に、重量平均分子量2,500のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン51部、触媒としてトリエチルアミン13部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液142部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量3,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は1,500であった。
[合成例1]
反応器に、重量平均分子量2,500のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン51部、触媒としてトリエチルアミン13部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液142部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量3,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は1,500であった。
[合成例2]
反応器に重量平均分子量600のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン211部、触媒としてトリエチルアミン19部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液201部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して、重量平均分子量1,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は400であった。
反応器に重量平均分子量600のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン211部、触媒としてトリエチルアミン19部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液201部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して、重量平均分子量1,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は400であった。
[合成例3]
反応器に重量平均分子量30,000のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン4.2部、触媒としてトリエチルアミン11部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液120部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量30,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は15,000であった。
反応器に重量平均分子量30,000のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン4.2部、触媒としてトリエチルアミン11部を混合し、25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液120部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量30,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は15,000であった。
[合成例4]
反応器に重量平均分子量120,000のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン1.1部、触媒としてトリエチルアミン11部を混合し25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液119部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量120,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は60,000であった。
反応器に重量平均分子量120,000のヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン257部、エポキシ基含有アルコキシシランとしてγ−シクロヘキシルエポキシプロピルトリメトキシシラン1.1部、触媒としてトリエチルアミン11部を混合し25℃で8時間反応させた。この反応生成物にメチルイソブチルケトン414部、メタノール134部、水134部を添加し、25℃で1時間加水分解反応を行った後、6%シュウ酸水溶液119部を加えて室温で1時間中和反応を行った。その後、水相を分離し、有機相を3回水洗してから溶媒を留去して重量平均分子量120,000のエポキシ基含有ポリシロキサンを得た。このエポキシ基含有ポリシロキサンのエポキシ当量は60,000であった。
<硬化性組成物及び硬化物の調製>
[実施例1]
[A]ポリオルガノシロキサンとして上記合成例1で得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100部、エポキシ化合物としてエポキシCEL2021(ダイセル化学株式会社、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)を20部、[D]エポキシ用硬化剤としてMH700(新日本理化株式会社、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=7/3の混合物)を0.2部加えて十分に攪拌した。得られた組成物に、[B]フェノール系化合物としてのペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]を0.1部、及び[C]アミン系化合物としてのビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1部添加した。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例1]
[A]ポリオルガノシロキサンとして上記合成例1で得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100部、エポキシ化合物としてエポキシCEL2021(ダイセル化学株式会社、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)を20部、[D]エポキシ用硬化剤としてMH700(新日本理化株式会社、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=7/3の混合物)を0.2部加えて十分に攪拌した。得られた組成物に、[B]フェノール系化合物としてのペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]を0.1部、及び[C]アミン系化合物としてのビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1部添加した。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1]
[A]ポリオルガノシロキサンの種類及び使用量、[B]フェノール系化合物、[C]アミン系化合物及び[E]紫外線吸収剤の使用量を表1に示す通りにしたこと以外は、実施例1と同様に操作して実施例2〜5及び比較例1の硬化性組成物を得た。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
[A]ポリオルガノシロキサンの種類及び使用量、[B]フェノール系化合物、[C]アミン系化合物及び[E]紫外線吸収剤の使用量を表1に示す通りにしたこと以外は、実施例1と同様に操作して実施例2〜5及び比較例1の硬化性組成物を得た。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
上記合成例1で得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100部に、3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名「エポキシCEL2021」、ダイセル化学株式会社)を20部、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=7/3の混合物(商品名「MH700」、新日本理化株式会社)を0.2部、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]を0.1部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1部及びジメチル(p-メトキシベンジリデン)マロネートを0.1部混合し組成物を得た。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
上記合成例1で得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100部に、3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名「エポキシCEL2021」、ダイセル化学株式会社)を20部、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=7/3の混合物(商品名「MH700」、新日本理化株式会社)を0.2部、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]を0.1部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを0.1部及びジメチル(p-メトキシベンジリデン)マロネートを0.1部混合し組成物を得た。得られた組成物を用い、下記(1)〜(5)の評価を行った。結果を表1に示す。
<評価方法>
(1)耐光性
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化物を作製した。この硬化物に波長350nm以下の光をカットしたスポットUV照射装置(ウシオ電機社製「SP−VII」)を使用して、照度5,000mW/cm2の紫外線を1,000時間照射した。紫外線照射後の硬化体の外観を目視で観察し、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:変化なし。
B:黄変した。
C:黒く焼け焦げた。
(1)耐光性
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化物を作製した。この硬化物に波長350nm以下の光をカットしたスポットUV照射装置(ウシオ電機社製「SP−VII」)を使用して、照度5,000mW/cm2の紫外線を1,000時間照射した。紫外線照射後の硬化体の外観を目視で観察し、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:変化なし。
B:黄変した。
C:黒く焼け焦げた。
(2)耐熱性
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化物を作製した。この硬化物を150℃で1,000時間保管し、保管後の硬化物の460nmの光線透過率測定をおこない、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:95%以上
B:80%以上95%未満
C:80%未満
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化物を作製した。この硬化物を150℃で1,000時間保管し、保管後の硬化物の460nmの光線透過率測定をおこない、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:95%以上
B:80%以上95%未満
C:80%未満
(3)透明性
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥させ、次いで150℃で5時間加熱させて硬化物を作製した。この硬化物について、波長400〜700nmの分光透過率を紫外可視分光光度計により測定し、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:光透過率が90%超
B:光透過率が70以上90以下
C:光透過率が70%未満
得られた組成物を乾燥膜厚が1mmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥させ、次いで150℃で5時間加熱させて硬化物を作製した。この硬化物について、波長400〜700nmの分光透過率を紫外可視分光光度計により測定し、下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:光透過率が90%超
B:光透過率が70以上90以下
C:光透過率が70%未満
(4)吸湿リフロー時の基板への密着性
得られた組成物をLEDパッケージ(表面実装型、トップビュータイプ)中に注入し、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化体サンプルを作製した。得られたサンプルを恒温恒湿槽(エスペック製「PL−3KP」)中で85℃85%RH下で5時間保管した後、卓上はんだリフロー装置(千住金属工業株式会社製「STR−2010」)を用いてMAX260℃10秒のリフロー工程を2回行った。光学顕微鏡でリフロー処理後のパッケージ内の硬化体とパッケージ樹脂との間の剥離の有無を観察した。各組成物に対し、10個ずつ実施した。密着性を下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:剥離発生なし
B:剥離発生1〜2個
C:剥離発生3個以上
得られた組成物をLEDパッケージ(表面実装型、トップビュータイプ)中に注入し、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で5時間乾燥硬化させて硬化体サンプルを作製した。得られたサンプルを恒温恒湿槽(エスペック製「PL−3KP」)中で85℃85%RH下で5時間保管した後、卓上はんだリフロー装置(千住金属工業株式会社製「STR−2010」)を用いてMAX260℃10秒のリフロー工程を2回行った。光学顕微鏡でリフロー処理後のパッケージ内の硬化体とパッケージ樹脂との間の剥離の有無を観察した。各組成物に対し、10個ずつ実施した。密着性を下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:剥離発生なし
B:剥離発生1〜2個
C:剥離発生3個以上
(5)青紫色レーザー耐光性(UV耐光性)
ネオアーク社製の温度安定型ペリテェ付LDプロジェクターTC20型に日亜化学工業製の半導体レーザー素子NDHV310APCを組み込み、405±5nmの波長を、単位面積あたり、50mW/mm2の照射を行い、初期の透過エネルギー量と1,000時間後の透過エネルギー量から、低下率を算出した。青紫色レーザー耐光性を下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:低下率が5%未満
B:低下率が5%以上
C:低下率が10%以上
ネオアーク社製の温度安定型ペリテェ付LDプロジェクターTC20型に日亜化学工業製の半導体レーザー素子NDHV310APCを組み込み、405±5nmの波長を、単位面積あたり、50mW/mm2の照射を行い、初期の透過エネルギー量と1,000時間後の透過エネルギー量から、低下率を算出した。青紫色レーザー耐光性を下記基準で評価した。尚、Aを良好、Bを概ね良好、Cを不良とした。
A:低下率が5%未満
B:低下率が5%以上
C:低下率が10%以上
本発明の硬化性組成物から得られる硬化物は、優れた耐熱性、耐光性及び透明性を有しているため、光半導体封止材として用いた場合に、青色及び白色LEDに代表されるような高輝度化及び高出力化した光半導体素子にも十分対応することができる。さらに、本発明の硬化性組成物は、各種レンズの材料としても好適に用いられる。当該硬化性組成物を用いたレンズは、光学機器用レンズとしては勿論、半導体設備機械、通信機器、医療機器、OA・FA機器、自動車等の輸送関連機器から航空機・宇宙関連まで広い分野で対応し得るレンズとして好適に利用することができる。
Claims (13)
- [A]エポキシシクロヘキシル基を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が500以上100,000以下のポリオルガノシロキサン、
[B]下記式(1)で表されるフェノール系化合物、及び
[C]下記式(2)で表されるアミン系化合物
を含有する硬化性組成物。
- [A]ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量が200以上50,000以下である請求項1に記載の硬化性組成物。
- [B]フェノール系化合物の含有量が[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01質量部以上0.5質量部以下である請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
- [C]アミン系化合物の含有量が[A]ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の硬化性組成物。
- [D]エポキシ用硬化剤をさらに含有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- [E]紫外線吸収剤をさらに含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- [E]紫外線吸収剤が、マロン酸エステル系化合物である請求項6に記載の硬化性組成物。
- 光半導体封止材形成用である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- レンズ形成用である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 上記レンズが、ブルーレイディスクドライブの光ピックアップ用レンズである請求項9に記載の硬化性組成物。
- 請求項8に記載の硬化性組成物から得られる光半導体封止材。
- 請求項9に記載の硬化性組成物から得られるレンズ。
- 請求項10に記載の硬化性組成物から得られるブルーレイディスクドライブの光ピックアップ用レンズ。
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WO2015098736A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-02 | 株式会社ダイセル | レンズ用硬化性組成物、並びにレンズ及び光学装置 |
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-
2011
- 2011-09-15 JP JP2011202416A patent/JP2012180498A/ja active Pending
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