JP2012178652A - 原稿読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 LED光源を用いたために発光の即応性が向上したことによって使用者が感じるまぶしさを軽減することの出来る画像読取装置を提供すること。
【解決手段】 原稿台を開閉する原稿カバーと,前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動可能で,前記原稿台の下方から原稿台上に載置された原稿を照明するLED光源を備えた原稿露光手段と,前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動させつつ,前記原稿露光手段による照明光の原稿面での反射光を検出して原稿を読み取る光センサとを備え,前記原稿露光手段によるLED光源による光量を徐々に増加するように制御すると共に,前記光センサによる反射光量が原稿の有無を検知しうる程度の光量に達した時に前記LED光源による光量の増加を停止させるようにした原稿読取装置。
【選択図】図3

Description

本発明は,スキャナ,複写機或いはそれらの複合機などで使用される原稿読取装置における光源の制御技術に関するもので,光源としてLEDを用いた場合の,まぶしさを低減できる原稿読取装置及び画像形成装置に関するものである。
上記のような,原稿の読み取りを行うための光は,原稿カバーを閉じたとしても完全に漏れをなくすことは出来ないが,このような光の漏れは,使用者にまぶしさを与えて有害である。例えば,多数の使用者がコピーを共用し,書籍などの厚みのある原稿をフラットベッドを用いて読み取りする場合には,使用者が相当にまぶしさを感じてしまうものであるが,そういう場合でも,使用者のまぶしさが軽減できる画像読取装置を提供することを目的とするものとして,例えば,特許文献1が知られている。
この特許文献1に記載の発明は,開閉自在なプラテンカバーを有し,原稿を設置するためのフラットベッド,フラットベッドに沿って光源部を移動させながら,原稿に光を照射して原稿の読み取り走査を実行する読取走査部と,ガイダンス音声を発生可能な音声発生部を有する制御部とを備え,上記制御部は,原稿の読取指令を受け付けたときに,プラテンカバーの開状態を検出した場合には,プラテンカバーが開いた状態で読取されること警告するガイダンス音声を出力した後に,読取走査部による原稿の読取走査を開始するようにしたものである。
この公知技術では,プラテンカバー(原稿カバーと同義)が開けられた時のまぶしさを扱っているが,たとえ原稿カバーが不透明であっても,実際には相当の光量が原稿カバーの隙間から漏れるので,原稿カバーが閉の時でも,操作者がまぶしさを感じてしまうことには変わりがない。特に,ブック物のように厚みのある原稿を読み取るような場合には,使用者は,非常なまぶしさに耐えなければならない。
また,上記特許文献1のようにガイダンス音声を出力しても,実際のまぶしさを止めることはできない。
一方,上記のように光源からの光を原稿に照射し,原稿からの反射光を測定して電気信号に変換する画像読取装置では,従来よりハロゲンやキセノンランプを用いた光源が多用されてきたが,近年,エネルギー消費量の削減や環境への配慮から,LEDを用いた光源へと移行しつつある。
これまでのキセノンランプなどに比べてLED光源の優れたところは,瞬時に高い光量が得られる,つまり即応性が非常に高いという事が挙げられる。即ち,キセノンランプでは点灯開始から光源として安定して使用できる状態に移行するまでに長い時間を必要としたが,LEDにおいては瞬時に安定状態となりえる。
しかしながら,このLEDの即応性により人間は,視覚的には非常にまぶしく感じ,特に主走査方向の原稿サイズ検知をラインセンサ(光センサ)とLED光源を用いて行う読取装置において,原稿カバーの開閉検知をもって,原稿が載置されたと判断して,原稿のサイズを前記ラインセンサ(光センサ)とLED光源を用いて行う場合には,原稿カバーの開閉時にLED光源を点灯させるので,使用者がまぶしさを感じてしまうということになる。
上記のような原稿検知あるいは原稿読取り以外にもLED光源を光らせて行う代表的な処理としては,光源の部品バラツキによる光量差を補正するゲイン補正や,読み取りの主走査方向1ライン中の光量分布バラツキを補正するシェーディング補正などもある。
特開2009−272805号公報
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,LED光源を用いたために発光の即応性が向上したことによって使用者が感じるまぶしさを軽減することの出来る画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は,
原稿を載置する原稿台と,
前記原稿台を開閉する原稿カバーと,
前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動可能で,前記原稿台の下方から原稿台上に載置された原稿を照明するLED光源を備えた原稿露光手段と,
前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動させつつ,前記原稿露光手段による照明光の原稿面での反射光を検出して原稿を読み取る光センサと,
前記原稿台上の原稿に対して前記原稿露光手段によって露光し,原稿面での反射光を検出して原稿のサイズを判断する原稿サイズ検知手段と,
を備えてなる原稿読取装置であって,
前記原稿サイズ検知手段による原稿への露光時に,前記原稿露光手段によるLED光源による光量を徐々に増加するように制御すると共に,原稿のある部分とない部分との検出濃度差が予め定められた所定の閾値に達した時に前記LED光源による光量の増加を停止させるようにした原稿読取装置として構成される。
この発明では,LED光源を改めて点灯させるときに,LED光源の光量を漸増させるので,使用者がまぶしく感じる度合いが非常に低減される。
また,原稿のサイズ(原稿の有無)を検知出来る程度のLED光源の照度の値は,従来の原稿濃度読取処理に必要とされる供給電力よりも相当低く設定可能である。即ち,LED光源の光量はそれほど高くなくてもよいので,光量の増加を通常の原稿読取時よりも低い時点で止めることができる。従って,原稿読み取りの前段階で行われる原稿サイズの検知時に,操作者にまぶしさを感じさせないようにすることができる。加えて,上記のように供給電力を低く抑えることができるので,電力節減の効果も期待される。
そして,原稿のサイズ(原稿の有無)を検知する手法として,原稿の主走査方向における1ライン(複数ラインでもよい)上の反射光量を検出し,原稿の無い部分とある部分との光量の差が,所定の閾値に達したことをもって,原稿の有無を検知する。この方法によれば,原稿の無い部分とある部分との光量の差,即ち検出する位置の差による相対的なデータの差をもって原稿の有無を判断するので,LED光源の光量の変動があっても,そのような変動にかかわらず正確に原稿の有無を検出することが出来る。そのため,検出光量を低く抑えることが出来,電力の節減に大きく寄与することが出来る。
このようなLED光源の光量制御をいつから始める原稿サイズ検知の実施方法については,種々の考え方があり得るが,たとえば,前記原稿カバーの開閉を検知するカバーセンサを備え,前記カバーセンサによる原稿カバーの開の信号が検知された時に,前記原稿露光手段による光量を徐々に増加するように制御する原稿読取装置が考えられる。
このように原稿を覆う原稿カバーが開いている状態で原稿サイズの検知を行う場合には,操作者が光源からの光を直接受けることになるので,本発明のようにLED光源の光量を徐々に増加させて操作者にまぶしさを与えない処理が非常に重要である。
また,前記原稿カバーの開閉を検知するカバーセンサを備え,前記カバーセンサによる原稿カバーの開の信号後,閉の信号が検知された時に,前記原稿露光手段による光量を徐々に増加するように制御する原稿読取装置であってもよい。
さらに,前記のように,前記LED光源による光量の増加を停止させた後にゲイン補正あるいはシェーディング補正を行うものであってもよい。
前記のような原稿読取装置は,種々の画像形成装置に適用可能である。
本発明によれば,原稿を載置する原稿台と,前記原稿台を開閉する原稿カバーと,前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動可能で,前記原稿台の下方から原稿台上に載置された原稿を照明するLED光源を備えた原稿露光手段と,前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動させつつ,前記原稿露光手段による照明光の原稿面での反射光を検出して原稿を読み取る光センサと,前記原稿台上の原稿に対して前記原稿露光手段によって露光し,原稿面での反射光を検出して原稿のサイズを判断する原稿サイズ検知手段と,を備えてなる原稿読取装置であって,前記原稿サイズ検知手段による原稿への露光時に,前記原稿露光手段によるLED光源による光量を徐々に増加するように制御すると共に,原稿のある部分とない部分との検出濃度差が予め定められた所定の閾値に達した時に前記LED光源による光量の増加を停止させるようにした原稿読取装置が提供される。従って,LED光源を用いたために発光の即応性が向上するとともに,LED光源を用いたことによって使用者が感じるまぶしさを軽減することができる。
従来の画像読取装置におけるLED光源の発光と読み取り開始の関係を示すタイムチャート。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置におけるLED光源の発光と読み取り開始の関係を示すタイムチャート。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の処理手順の一例を示すフローチャート。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の制御系統を示すブロック図。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
まず,本発明の実施形態に係る画像形成装置1の概要について説明する。
図4は,本実施形態に係る画像形成装置の構成ブロック図である。図4に示す画像形成装置1において,主制御部2はCPU等を含む制御部であり,画像形成装置1内の各部の動作を統括して制御する処理部である。操作部3は,液晶パネル等の表示部および操作キー等からなるコントロールパネルであり,使用者が画像形成装置1を操作するための入力部である。
画像処理部4は,画像読取部10で読み取られた原稿の画像データを,プリンタに合わせたプリント用の画像データ(例えば,使用するトナーに合わせた画像データ)に変換するための処理部であり,画像の編集(解像度変更,拡大/縮小,回転等)処理も行う。
印刷制御部5は,画像処理部4により生成された印刷用画像データを用紙に印刷するための制御部である。この印刷制御部5は,トナーを用紙に転写する転写部7を制御すると共に,印刷用紙の送り機構(例えば,加圧ローラ8aや定着ローラ8b)を含むプリントエンジン6を制御して,印刷動作を実行する。
前記画像読取部(画像読取装置)10は,原稿を読み取るスキャナを構成する部分であり,原稿を載置する原稿台の一例であるコンタクトガラス101に沿って移動するLED光源103からの光を原稿あるいは白色基準板106に照射し,原稿あるいは白色基準板106からの反射光を測定して電気信号に変換するCCD13などの光学部品を備えている。画像読取部10内の画像読取制御部11はCPU等を含む制御部であり,画像読取部10内の各部の動作を統括して制御する処理部である。
スキャナ送り機構12は,原稿の読取機構部(例えば,原稿の送り機構やミラーの移動機構等)を制御する処理部である。カラーCCDセンサ13は,原稿読取用のCCDイメージセンサであり,R(赤色),G(緑色),B(青色)の各色を読み取る3つのラインセンサから構成されており,また,R,G,Bの各色のラインセンサは,奇数ライン(ODD)と,偶数ライン(EVEN)を読み取る2つのラインセンサから構成されている。
AFE(アナログフロントエンド)14は,3チャンネルタイプのアナログフロントエンドであり,カラーCCDセンサ13から読み込んだ画像信号を増幅し,ODD/EVEN補正,オフセット補正,およびA/D変換してデジタルの画像データを出力する。
ゲイン設定制御部19は,カラーCCDセンサ13により白色基準板106を読み取った画像データを基にして,AFE14内の増幅器に対するゲイン設定を行う。このゲイン設定制御部19は,カラー用ゲイン設定部19Aと,モノクロ用ゲイン設定部19Bが含まれており,画像形成装置1の電源投入以後,繰り返してカラーモード,モノクロモードの両方のモードでAFE14に対するAGC(増幅器15のゲインの自動設定制御)を行い,そのときに得られたカラー用ゲイン設定値(カラーモード用のゲイン設定値)と,モノクロ用ゲイン設定値(モノクロモード用のゲイン設定値)とを,SRAM(Static Random Access Memory)等で構成される記憶部30に記憶する。
光源制御部110は,主制御部2からの指令に基づいてLED光源103への供給電力を制御する。
従って,本発明におけるLED光源103の光量の緩やかな立ち上がりは,上記光源制御部110によるLED光源103への供給電力の制御によって達成される。
また,ゲイン設定制御部19では,カラーモード,およびモノクロモードのゲイン設定をAGCにより行うときには,そのモードに合わせたAFE14対する制御タイミング設定も同時に行う。例えば,AFE14に対する同期信号やデータ読み取り信号などのタイミングの設定も同時に行う。これらのタイミング設定情報についても,カラー用タイミング設定情報,およびモノクロ用タイミング設定情報として,記憶部30に記憶する。
画像データ読取部20は,AFE14から読み込まれた画像データから,原稿の範囲内の画像データを抽出し,この画像データを補正処理部21により画像調整する。この補正処理部21では,AFE14から読み出された原稿の画像データに対し,光学系のMTF(Modulation Transfer Function)補正や,白基準データを基にしたシェーディング補正を行う。なお,シェーディング補正は,カラーCCDセンサ13の各光電変換素子の特性バラツキ,あるいは光源の発光量のバラツキに起因して各光電変換素子間に実質的な感度のバラツキが生じるため,これを補正するものである。
また,白基準データ設定部22は,カラー用白基準データ設定部22Aと,モノクロ用白基準データ設定部22Bとを含んでおり,AFE14から出力される白色基準板106の画像データを基にして,カラーモードおよびモノクロモードのそれぞれのモードに対する白基準データを取得する処理部である。このように取得されたカラー用白基準データ(カラーモード用の白基準データ)と,モノクロ用白基準データ(モノクロモード用の白基準データ)は,記憶部30に保存される。
前記シェーディング補正処理,白色基準板106からの光量を測定するゲイン補正処理および後記する原稿濃度検出処理においては,いずれもLED光源103を点灯する場合,急激に点灯されると使用者がまぶしさを感じる問題がある。
記憶部30には,画像形成装置1において処理を行う際に必要となるデータが記憶されている。この記憶部30には,カラー用ゲイン設定値31,モノクロ用ゲイン設定値32,カラー用白基準データ33,モノクロ用白基準データ34,カラー用タイミング設定情報35,モノクロ用タイミング設定情報36,補正データ(MTFや,シェーディング補正データ等)37,その他,読み取られた原稿濃度データが保存される。また記憶部30には画像メモリ38が含まれ,この画像メモリ38には,原稿を読み取った画像データ39が保存される。
次に,上記のように構成された本画像形成装置1における原稿濃度の検出処理の動作について説明する。
この動作を行うために,図4に示すように,原稿カバー107の回転中心近くに,原稿カバー107の開時にオフとなり,閉時にオンとなる原稿カバー開閉センサ105が設けられ,この原稿カバー開閉センサ105からの信号によって,主制御部2は,原稿カバー107の開閉状態を検知することが出来る。
図1は,LED光源を用いた場合の,従来の原稿サイズ検知手順を示すタイムチャートである。
図1に示すように,従来は,前記原稿カバー開閉センサ105からの信号によって,主制御部2が,前記原稿カバー107が一度開いてから再度閉まる動作を検知すると,主制御部2は,すぐに光源制御部110を制御して,LED光源103に通常の原稿読み取りに必要な光量Mを得ることの出来る通常電力を供給し,LED光源103を通常の光量Mで点灯させる。また,LED光源103の点灯からわずかの時間遅れて,画像読取制御部11に信号を送り,画像読取制御部11によってスキャナ送り機構12を駆動し,LED光源103を図4に矢印で示す副走査方向に所定距離移動させる。また同時に,その時の原稿面からの反射光をカラーCCDセンサ13で検知し,予め定められた所定範囲の原稿の濃度を演算して原稿の有無及び検出された原稿のサイズを検出する。
検出された原稿サイズに基づいて実際の原稿読取り時のLED光源103の副走査方向の移動距離が決定され,その後の原稿読み取りが実行される。
このように従来の原稿サイズ検知処理動作においては,LED光源103に通常の原稿読み取りに必要な光量を得ることの出来る通常電力を供給し,LED光源103を通常の光量Mで点灯させるものであるので,LED光源103は瞬間的に通常の光量Mで点灯する。その結果,原稿カバー107の小さい隅から,あるいはブック物原稿などを読み取るために,原稿カバー107とコンタクトガラス101との間に空いた大きい隙間から漏れたLED光源103からの光を使用者がまぶしく感じてしまう問題があった。
これに対して,この実施形態に係る画像形成装置では,原稿サイズ手順における,原稿カバー107の開閉が検知されてからのLED光源103の点灯の仕方が従来と異なる。この時の主制御部2による制御手順を示す図3と制御のタイムチャートを示す図2によって,この実施形態に係る画像形成装置の制御手順について以下説明する。以下の説明中,S1,S2…は制御手順(ステップ)の識別符号である。
これらの図に示すように,前記原稿カバー開閉センサ105からの信号によって,主制御部2が,前記原稿カバー107が一度開いて(S1においてYes)から再度閉まる動作を検知する(S2においてYes)と,主制御部2は,すぐに光源制御部110を制御して,LED光源103による光量を徐々に増加するように制御する(S3)。このようにLED光源103の光量が徐々に増加することで,前記した従来のようなLED光源103の光量が急に通常の原稿検知光量まで一挙に増大する場合と較べて,使用者がまぶしく感じる度合いが著しく減少する。
また,上記のようにLED光源103への供給電力を漸増させながら,主制御部2は,その供給電力を検知しつつ,前記光センサによる原稿のある部分とない部分との検出濃度差が予め定められた所定の閾値mに達したか否かを検知し(S4),達した時に前記LED光源による光量の増加を停止させ,その値で維持させる(S5)。
上記光センサによる原稿のある部分とない部分との検出濃度差は,原稿からの反射光によってカラーCCDセンサ13が検出する主走査方向の1ライン上の濃度情報における原稿のある部分と無い部分との検出値の差である。これによってどの部分に原稿があるか検知することが出来る。このような原稿の有無のみを検知するに必要な光量は,わずかな値でよいので,通常の画像を美しく検出する光量と比べるとはるかに暗い光量で十分である。従って,上記所定の閾値mは,図1に示した一般に通常の原稿読取り用の光量Mよりもはるかに暗い光量で十分である。このように原稿の濃度サイズを検知出来る程度の値は,従来の原稿濃度読取処必要とされる供給電力よりも相当低く設定可能である。
また,この際,単に原稿からの反射光の光量によって原稿の有無を判断することもできるが,この方法では,LED光源の光量の変動があった場合に,閾値を小さく設定すると原稿の検出が困難になる可能性がある。そのために,安全に原稿を検出するには,閾値を相当高く設定する必要があり,光源に供給する電力を節減することができない。それに対して,上記のように,主走査方向の1ライン上の濃度情報における原稿のある部分と無い部分との検出値の差が所定の閾値を超えるかどうかで,原稿の有無を検知するこの実施形態の方法によれば,原稿の無い部分とある部分との光量の差,即ち検出する位置の差による相対的なデータの差をもって原稿の有無を判断するので,LED光源の光量の変動があっても,そのような変動にかかわらず正確に原稿の有無を検出することが出来る。そのため,検出光量を低く抑えることが出来,電力の節減に大きく寄与することが出来る。
この処理は,LED光源103が原稿の端部を照明する停止位置で行われるので,LED光源103が停止状態で,原稿の有無(即ちサイズ)検知が実行される。このようにして,LED光源103に通常の原稿読み取りに必要な光量Mよりも低い光量mが得られる電力,即ち,原稿サイズ読取り(原稿有無の検知と同義)に必要な最小限の電力にまで到達すると,主制御部2は,LED光源103への供給電力をその値に維持したまま,若干の所定時間の待ったの後(S6),画像読取制御部11に信号を送り,画像読取制御部11によってカラーCCDセンサ13からの信号によって原稿サイズを検出する(S7)。その後,スキャナ送り機構12を駆動し,LED光源103を図4に矢印で示す副走査方向に移動させる。このときのカラーCCDセンサ13からの測定信号から,予め定められた所定範囲の画像の濃度を演算して原稿濃度を測定する(S8)。測定された原稿濃度に基づいて実際の原稿読取り時のLED光源103への供給電力が決定され,
以上述べたLED光源103への供給電力を漸増させる処理は,原稿サイズを検知する場合におけるものであるが,このような処理は,原稿サイズを検知する場合のみでなく,通常の原稿読取り時以外にLED光源103を点灯する全ての場合について適用され,使用者をまぶしさから解放する。例えば,前記LED光源103を点灯させるによるゲイン補正あるいはシェーディング補正を行う場合にも同様に適用される。
さらに,上記実施形態では,前記原稿カバーセンサ105による原稿カバー107の開の信号後,閉の信号が検知された時に,前記LED光源103による光量を徐々に増加するように制御したが,前記原稿カバーセンサ105による原稿カバー107の開の信号が検知された時に,前記LED光源103による光量を徐々に増加するように制御するものについても適用可能である。
このように原稿カバー107が開状態でLED光源1−3を点灯させる時には,最初から通常の画像読み取り用の光量で点灯させると,操作者は非常に眩しく感じてしまう。しかし上記実施形態のように,LED光源103の光量を徐々に増加させ,さらに原稿有無に必要な比較的少ない光量になった時に,光量の増加を停止させる場合には,操作者はほとんど眩しく感じることがなく,安心して画像読み取りをすることが出来る。
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明の画像形成装置は,上述の図示例にのみ限定されるものではなく,本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である
以上,説明した画像形成装置Xは,複写機,ファクシミリあるいはそれらの複合機が典型例であるが,画像読取装置を用いたものであればいかなる画像形成装置にも適用可能であることは言うまでもない。
1 画像形成装置
2 画像形成ユニット
10 画像読取部(画像読取装置)
11 画像読取制御部
13 CCD(光学部品)
14 AFE(アナログフロントエンド)
15 増幅器
19 ゲイン設定制御部
20 画像データ読取部
21 感光体ドラム
30 記憶部
103 LED光源
105 原稿カバー開閉センサ
110 光源制御部

Claims (6)

  1. 原稿を載置する原稿台と,
    前記原稿台を開閉する原稿カバーと,
    前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動可能で,前記原稿台の下方から原稿台上に載置された原稿を照明するLED光源を備えた原稿露光手段と,
    前記原稿台上の原稿に対して副走査方向に相対移動させつつ,前記原稿露光手段による照明光の原稿面での反射光を検出して原稿を読み取る光センサと,
    前記原稿台上の原稿に対して前記原稿露光手段によって露光し,原稿面での反射光を検出して原稿のサイズを判断する原稿サイズ検知手段と,
    を備えてなる原稿読取装置であって,
    前記原稿サイズ検知手段による原稿への露光時に,前記原稿露光手段によるLED光源による光量を徐々に増加するように制御すると共に,原稿のある部分とない部分との検出濃度差が予め定められた所定の閾値に達した時に前記LED光源による光量の増加を停止させるようにした原稿読取装置。
  2. 前記原稿カバーの開閉を検知するカバーセンサを備え,前記カバーセンサによる原稿カバーの開の信号が検知された時に,前記原稿露光手段による光量を徐々に増加するように制御する請求項1に記載の原稿読取装置。
  3. 前記原稿カバーの開閉を検知するカバーセンサを備え,前記カバーセンサによる原稿カバーの開の信号後,閉の信号が検知された時に,前記原稿露光手段による光量を徐々に増加するように制御する請求項1に記載の原稿読取装置。
  4. 前記のように,前記LED光源による光量の増加を停止させた後に前記原稿露光手段を前記原稿に対して副走査方向に相対移動させて,光センサによる検出光量に基づいて原稿の濃度を測定する請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置。
  5. 前記のように,前記LED光源による光量の増加を停止させた後にゲイン補正あるいはシェーディング補正を行う請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の原稿読取装置を備えた画像形成装置。
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