以下、本発明の一実施形態に係るジョブ管理システム、ジョブ管理プログラム、禁則判定プログラム、コンピュータ、電気機器、及び画像形成装置について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明に係るジョブ管理システムの第1実施形態をなす画像形成装置(電気機器の一例)、サーバ、及びコンピュータについてのネットワーク構成を示す図である。
ジョブ管理システム10は、互いにLAN(Local Area Network)等のネットワークにより接続されたサーバ(コンピュータの一例)、クライアントコンピュータ(コンピュータの一例)、及び画像形成装置を備えている。本実施形態では、ジョブ管理システム10は、本発明の一実施形態に係るコンピュータとしてサーバ1台、クライアントコンピュータ4台、複合機3台を備える。但し、本発明に係るジョブ管理システムに備えられるコンピュータ及び画像形成装置の台数をこれに制限する趣旨ではない。
画像形成装置の一実施形態に係る複合機1は、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の機能を兼ね備えている。複合機1は、スキャナ等からなる画像読取部で読み取った原稿のデータを、複合機1の内部記憶装置や、イントラネット等によって複合機1に接続されたサーバSV2、各クライアントコンピュータ(以下、PC)31乃至34内の記憶部等に格納する。また、複合機1は、複合機1の内部記憶装置に記憶されているデータのプリントアウトや、サーバSV2やPC31乃至34から送られてきたデータのプリントアウト等を行う。複合機1、サーバSV2、各PC31乃至34は、相互にデータ通信が可能とされている。そして、複合機1は、サーバSV2、各PC31乃至34から送信されてくるジョブを受信し、当該ジョブを実行する機能を有している。
図2はPC31の内部構成の概略を示すブロック図である。本発明において必要な構成は、サーバSV2及びPC31乃至34について同様であるので、以下については、PC31を例にして説明する。PC31は、制御ユニット21と、ROM22と、RAM233と、HDD24と、ディスプレイ25と、通信I/F26と、入力部27とを備える。これら各部は、互いにCPUバスによりデータ又は信号の送受信が可能とされている。
制御ユニット21は、CPU等からなり、PC31全体の動作制御を司る。ROM222は、PC31の各動作についての動作プログラムを記憶する。RAM23は、制御部211の動作領域等として使用される。
HDD24は、その記憶領域の一部が、複合機1から送信されてくる禁則情報(詳細は後述)を記憶する禁則情報記憶部241として機能し、更に他の一部が、印刷の対象とする文書データ又は画像データ等の各種データを記憶するデータ記憶部242として機能する。HDD24には、本発明の一実施形態に係るジョブ管理プログラムが記憶されている。制御ユニット21は、当該ジョブ管理プログラムに従って機能することで、後述するジョブ受付部212及びデータ送受信部213として機能し、更にはこれら各部によるジョブ管理処理に必要な処理を行うための制御部211として機能する。但し、制御ユニット21の制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213の構成は、これに限られず、制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213はそれぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
ディスプレイ(報知部、表示部)25は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、各種データの内容、当該PC31を操作するユーザに対する操作案内等が表示される。通信I/F26は、複合機1及びサーバSV2とのデータ通信を行うためのインタフェイスとして機能する。入力部27は、キーボードやマウス等から構成され、複合機1に対するジョブがユーザから入力される。例えば、入力部27には、プリントジョブとして、HDD24のデータ記憶部242に記憶されているデータ等の中からの印刷対象データの指定、記録用紙の指定、印刷対象画像の処理方法の指定、プリント動作の実行指示等の各機能の組合せがユーザから入力され、原稿サイズ、原稿設定、原稿読取解像度、ファイル形式、カラー/モノクロ印刷、コピー動作の実行指示等の各機能の組合せがユーザから入力される。但し、入力部27がユーザから受け付けるジョブの種類をこれらに限定する趣旨ではない。
また、制御ユニット21は、制御部211と、ジョブ受付部212と、データ送受信部213とを有する。
制御部211は、PC31全体の動作制御を司るものである。ジョブ受付部212は、ユーザから入力部27により入力される各ジョブを受け付ける。当該ジョブは、上記に例を示したような複数の機能の組み合わせでなる。ジョブ受付部212は、表示制御部2122と、指示受付部2121とを備えている。表示制御部2122は、ディスプレイ25の表示制御を司り、ジョブ作成時にユーザに対して複数機能の組合せの入力を促す案内をディスプレイ25に表示させる。指示受付部2121は、ディスプレイ25に表示される上記案内に基づく入力部27の操作により、ユーザから、ジョブを構成する要素として複数機能の組み合わせを受け付ける。
データ送受信部213は、サーバSV2及び複合機1との間で印刷対象データ、ジョブ実行指示等の各種データを送受信する。データ送受信部213は、ジョブ送信部2131と、禁則情報受信部2132とを備えている。ジョブ送信部2131は、ジョブ受付部212により設定が受け付けられたジョブを複合機1に送信する。禁則情報受信部2132は、複合機1から禁則情報を受信する処理を担当する。この禁則情報とは、ジョブをなす複数機能の組合せであって、複合機1に予め記憶されている禁則処理の対象となる複数機能の組合せを示す情報である。
図3は、複合機1の内部構成の概略を示すブロック図である。ジョブ管理システム10に備えられる各複合機1は同様の構成である。複合機1は、装置の各部の動作を制御する制御ユニット100と、原稿画像を読み取るスキャナ等を有する画像読取部110と、画像読取部110によって読み取られた原稿のデータ等を一時的に記憶したり、印刷部130の印刷対象となるデータを一時的に保存する領域となる画像メモリ120と、画像読取部110によって読み取られた原稿のデータや、サーバコンピュータSV2から送信されてきたデータ等を印刷する印刷部130とを有する。
また、複合機1は、ファクシミリ通信に必要な諸機能を実行し、公衆回線を通じて外部のファクシミリ装置から画像データを受信するファクシミリ通信部140と、印刷又は送信スタートキー、テンキー及び短縮番号キー等からなり、操作者から各種操作指示(印刷設定の入力、印刷設定用紙の印刷指示等)等の入力を受け付ける操作部20と、操作者への操作案内等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部150とを備える。なお、この表示部150がタッチパネル機能を備えることにより、操作者からの各種操作指示を受け付けるようにしてもよい。
さらに、複合機1は、画像読取部110によって読み取られた原稿画像データ等を記憶する大容量の記憶領域を有するHDD(ハードディスク)170を有している。このHDD170は、画像読取部110によって読み取られた原稿画像データや、サーバコンピュータSV2又はPC31乃至34から送信されてきたデータを蓄積する。
制御ユニット100は、CPU等からなり、複合機1の全体的な動作を司る。制御ユニット100は、禁則判定部101と、通信部102と、制御部103とを備えている。
禁則判定部101は、通信部102のジョブ受信部1021によりPC31等から受信されたジョブをなす複数の機能の組合せが、予め記憶している禁則設定に基づいた禁則処理の対象となるか否かを判定する。この禁則設定とは、ジョブを構成する複数機能の組合せについて、組合せ不可能な機能の関係を示す予め定められた情報(例えば、コピージョブ動作時において、原稿混載機能と頁集約機能は組合せ不可能等)である。但し、禁則設定及び禁則処理を当該例に限定する趣旨ではない。なお、当該禁則設定は、複合機1の機種毎に定められ、各複合機1はその機種に対応した禁則設定をそれぞれ禁則判定部101に記憶している。
通信部102は、サーバコンピュータSV2と、PC31乃至34との間でデータの送受信に必要な処理を行う。通信部102は、ジョブ受信部1021と、禁則情報送信部1022を備える。ジョブ受信部1021は、PC31等から送信されてきたジョブをネットワークI/F部160を介して受信する。禁則情報送信部1022は、ジョブ受信部1021によってPC31等から受信されたジョブが禁則判定部101で上記禁則処理の対象となると判定された場合に当該ジョブをなす複数機能の組合せが当該禁則処理の対象となることを示す禁則情報を、上記ジョブを送信してきたPC31等に送信する。
制御部(ジョブ実行部)103は、複合機1全体の動作制御を司るものである。本実施形態では、制御部103は、ジョブ受信部1021によってPC31等から受信されたジョブに従って、複合機1の各動作機構を動作制御し、当該ジョブが示すプリント動作やコピー動作等を複合機1の各動作機構に行わせる。
さらに、複合機1は、画像読取部110が読み取った画像イメージデータ編集/加工(符/復号処理、拡大/縮小処理、圧縮/伸長処理)処理等を行う画像処理部190と、サーバコンピュータSV2、PC31乃至34との間で各種データのやりとりを行うために用いられるネットワークI/F160とを有している。
上記HDD170には、本発明の一実施形態に係る禁則判定プログラムが記憶されている。制御ユニット100は、当該禁則判定プログラムに従って機能することで、禁則判定部101と通信部102(ジョブ受信部1021及び禁則情報送信部1022)として機能し、更にはこれら各部によるジョブ管理処理に必要な処理を行うための制御部103として機能する。但し、制御ユニット100の禁則判定部101、通信部102、及び制御部103の構成は、これに限られず、当該禁則判定部101、通信部102、及び制御部103はそれぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
次に、第1実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理を説明する。図4はジョブ管理システム10によるジョブ管理処理を示すフローチャートである。
当該ジョブ管理システム10では、サーバSV2又はPC31乃至34においてユーザにより複合機1のジョブが入力されると、当該入力されたジョブの実行先としてユーザにより指定された複合機1に、当該サーバSV2又はPC31乃至34から当該ジョブが送信され、当該ジョブを受信した複合機1は、この受信したジョブを実行する。以下、PC31から複合機1にジョブを送信する場合を例にして、当該ジョブ管理処理を説明する。
ユーザがPC31を操作して複合機1のジョブを入力し、このジョブがPC31に受け付けられると(S1:ジョブ受付処理の詳細については後述)、PC31のジョブ送信部2131が、当該ジョブの実行先としてユーザにより指定された複合機1に当該ジョブを送信する(S2)。
複合機1では、通信部102のジョブ受信部1021が上記ジョブを受信すると(F1)、禁則判定部101が、当該ジョブをなす複数機能の組合せが、予め記憶している禁則設定に基づいて禁則処理の対象となるか否かを判定する(F2)。この禁則設定とは、上述した通り、ジョブを構成する複数機能の組合せについて、当該複合機1において実行不可能な機能の組合せの関係を示す情報である。
禁則判定部101が、上記複数機能の組合せが、予め記憶している禁則処理の対象にならないと判定した場合(F2でNO)、制御部103は、当該ジョブを、当該ジョブをなす各機能の組合せ通りに実行する(F5)。すなわち、制御部103は、受信したジョブに従って、当該ジョブをなす複数機能を複合機1の各動作機構に行わせる。
一方、禁則判定部101が、上記複数機能の組合せが、予め記憶している禁則処理の対象となると判定した場合(F2でYES)、制御部103は、当該ジョブをなす各機能について、当該禁則処理の対象となる機能を削除、又は当該禁則設定に違反しない機能に置換した上で、当該変形されたジョブを実行する(F3)。但し、当該F3の処理に代えて、禁則判定部101が、上記複数機能の組合せが、予め記憶している禁則処理の対象となると判定した場合(F2でYES)、F3では、制御部103は、当該ジョブを実行しないようにしてもよい。
さらに、禁則情報送信部1022は、上記ジョブ受信部1021で受信したジョブをなす複数機能の組合せが、上記禁則処理の対象となることを示す禁則情報と、複合機1自身の機種情報とを、当該ジョブを送信してきたPC31に送信する(F4)。
PC31において、禁則情報受信部2132が、上記複合機1から送信されてきた禁則情報及び機種情報を受信すると(S3)、禁則情報受信部2132は、禁則情報記憶部241に、当該受信した禁則情報及び機種情報を記憶させる(S4)。
この実施形態によれば、PC31は、禁則情報記憶部241に記憶された禁則情報を利用可能になるので、当該PC31を操作するユーザに対して、ジョブ作成時に、組合せ不可能な機能を報知等して把握させること等が可能になる。
なお、上記では、複合機1の禁則情報送信部1022が、禁則情報及び機種情報をPC31に送信する例を示したが(F4)、例えば、ジョブ管理システム10に備えられる複合機1が1台の場合等には、複合機1の禁則情報送信部1022は、機種情報を送信せずに禁則情報をPC31に送信するようにしてもよい。
次に、第1実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31等におけるジョブの入力受付処理を説明する。図5は、第1実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31等におけるジョブの入力受付処理を示すフローチャートである。
PC31において、ユーザによる入力部27の操作により、複合機1のドライバの起動指示が入力されると、表示制御部2122は、ドライバ初期画面をディスプレイ25に表示させる(SS1)。このドライバ初期画面は、例えば、図6(a)に示すものである。ドライバ初期画面2501には、コピー、プリンタ、スキャン、又はファクスのいずれの動作を実行するかの選択をユーザから受け付けるために、「Output」欄2502が表示される。この欄2502の横長のバーの中には、選択可能な上記各動作(コピー、プリンタ、スキャン、及びファクス)が表示されるようになっている。この横長のバーの端部に表示されている「▼」印をマウスポインタ操作等により押すと、図6(b)に示すように、選択可能な全ての動作がプルダウン表示される。このように、選択可能な全ての動作が表示されている状態で、マウスポインタ操作等によりユーザが所望の動作の表示部分を選択すると、当該選択された動作についてのジョブ作成指示が表示制御部2122に受け付けられ(SS2でYES)、表示制御部2122が、例えば図7に示すような、ジョブ実行先とする複合機1のジョブ実行先選択画面2503が表示される(SS3)。
図7の例では、このジョブ実行先選択画面2503には、ジョブ管理システム10に備えられてPC13に出力機として登録されている各複合機1が表示される。ジョブ実行先選択画面2503において、ユーザから、各複合機1のいずれかのラジオボタン表示部分がマウスポインタ操作等により選択されると、ジョブ実行先としての複合機1の選択が指示受付部2121に受け付けられる。
このジョブ実行先選択画面2503において、ユーザによるマウスポインタ操作等により、ジョブ実行先としての複合機1の選択が指示受付部2121に受け付けられると(SS4でYES)、表示制御部2122は、禁則情報記憶部241から、当該指定された複合機1について記憶されている禁則情報を読み出す(SS5)。そして、表示制御部2122は、ディスプレイ25にジョブ受付画面を表示する(SS6)。
このSS6では、表示制御部2122は、上記読み出した禁則情報により示される機能、すなわち、過去にPC31で作成したジョブをジョブ実行先の複合機1に送信した際に、禁則処理の対象とされた各機能(例えば、複合機1が、原稿混載機能と、頁集約機能の所謂2 in 1設定とを禁則処理の対象として禁則設定に記憶している場合には、これら原稿混載機能及び頁集約機能の所謂2 in 1設定)をグレイアウト表示等により、他の機能とは異なる表示形態で表示する。
ユーザによりコピー動作のジョブ作成指示が入力された場合を例にして説明すると、図8に示すように、コピー動作のジョブを受け付けるジョブ受付画面2504には、コピー動作についての基本設定、原稿指定、原稿画質、応用設定の各設定をユーザから受け付けるためのタブ画像が表示される。このジョブ受付画面2504では、ユーザが基本設定のタブ画像2504aをマウスポインタ操作等により押下すると、濃度、用紙、倍率、両面印刷/頁集約を設定かる画面が表示される。ユーザが、マウスポインタ操作等により、例えば両面/頁集約を示す画像2504eを押下すると、表示制御部2122は、図9に例を示すような、両面/頁集約についての詳細な設定を受け付ける両面/頁集約画面2505が表示される。そして、例えば、表示制御部2122は、この両面/頁集約画面2505の表示時に、既に指示受付部2121に原稿混載機能が受け付けられている場合には、両面/頁集約画面2505では、頁集約機能を受け付けるための画像「2 in 1」2505a及び「4 in 1 / 8 in 1」2505bを、他の機能を表示する画像とは異なる表示、例えばグレイアウト表示とする。
なお、両面/頁集約画面2505において、ユーザがマウスポインタ操作等により、両面印刷機能の各ボタンのいずれか(「原稿片面及び記録紙片面」ボタン2505c等)、頁集約機能の各ボタンのいずれか(「しない」ボタン2505d等)を指定すると、ジョブ受付部212の指示受付部2121に、ユーザにより指定されたボタンに対応する機能が受け付けられる。
更に、ユーザが、マウスポインタ操作等により、ジョブ受付画面2504又は両面/頁集約画面2505において、「原稿指定」タブ2504bを指定すると、表示制御部2122は、図10に例を示すような原稿指定画面2506を表示させる。この原稿指定画面2506には、例えば「原稿混載」「折れ原稿」「原稿サイズ」「原稿の綴じ代」「原稿セット方向」「インデックス原稿」の各機能の設定を受け付けるための「原稿混載」ボタン2506a、「折れ原稿」ボタン2506b、「原稿サイズ」2507c、「原稿の綴じ代」ボタン2506d、「原稿セット方向」ボタン2506e、「インデックス原稿」2506fが表示制御部2122より表示される。そして、例えば、表示制御部2122は、この原稿指定画面2506の表示時に、既に指示受付部2121に、頁集約機能で「2 in 1」の設定が受け付けられている場合には、原稿指定画面2506では、原稿混載機能を受け付けるための「原稿混載」ボタン2506aを、他の機能を表示する画像とは異なる表示、例えばグレイアウト表示とする。
上述したように、上記各画面において、ユーザがマウスポインタ操作等により、所望の各機能を選択すると(SS7でYES)、選択された各機能がジョブの構成要素をなす機能として指示受付部2121に受け付けられる(SS8)。このように、ユーザが所望の機能を指定した上で、上記各画面のいずれかで「コピー」ボタン2500のマウスポインタ操作による押下等に基づいて、ジョブ送信部2131に各機能選択が終了したことが受け付けられると(SS9でYES)、ジョブ送信部2131は、ジョブ実行先としてSS4で指定された複合機1に、この時点で選択済みの各機能でなるジョブを送信する(SS10)。
なお、上記SS6では、表示制御部2122は、複合機1で禁則処理の対象とされた各機能を他の機能(禁則処理の対象にならない機能)とは異なる表示形態で表示するようにしたが、表示制御部2122は、複合機1から受信された上記禁則情報が示す内容に基づいて、ジョブの構成要素となり得るそれぞれの機能について、過去に禁則処理の対象とされた頻度(予め定められた一定期間内(例えば1週間)における禁則処理の対象とされた回数)が予め定められた頻度(例えば、当該予め定められた一定期間内に禁則処理の対象とされた回数が例えば10回等)に達しているかを算出し、当該頻度に達している機能の表示形態を他の機能とは異ならせてディスプレイ25に表示するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係るジョブ管理システム10は、画像形成装置、サーバ、及びコンピュータの全体的な構成は、第1実施形態と同様である。以下、第2実施形態に係るジョブ管理システム10について、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
図11は、第2実施形態に係るジョブ管理システム10におけるPC31の内部構成の概略を示すブロック図である。第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、本発明において必要な構成は、サーバSV2及びPC31乃至34について同様であるので、以下については、PC31を例にして説明する。また、特に説明しない限り、第2実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31の構成は、第1実施形態のジョブ管理システム10のPC31と同様である。
PC31において、制御ユニット21のデータ送受信部213は、ジョブ受付部212でユーザから受け付けられたジョブが複合機1での禁則処理の対象となるか否か(禁則設定に反するか否か)の問い合わせ要求を複合機1に送信する問い合わせ送信部2133を備えている。
禁則情報受信部2132は、複合機1から禁則情報(問い合わせ要求の対象とされたジョブをなす複数の機能の組合せが、複合機1での禁則処理の対象となるか否かを示す情報)を受信する。
また、本実施形態におけるジョブ送信部2131は、禁則情報受信部2132によって複合機1から受信された禁則情報が、問い合わせ要求の対象とされたジョブをなす複数の機能の組合せが前記禁則設定の対象とならないことを示すと判断した場合に、ジョブ受付部212により受け付けられたジョブを複合機1に送信する。
HDD24には、本発明の一実施形態に係るジョブ管理プログラムが記憶されている。制御ユニット21は、当該ジョブ管理プログラムに従って機能することで、後述するジョブ受付部212及びデータ送受信部213として機能し、更にはこれら各部によるジョブ管理処理に必要な処理を行うための制御部211として機能する。但し、制御ユニット21の制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213の構成は、これに限られず、制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213はそれぞれハード回路により構成されてもよい。但し、本第2実施形態では、ジョブ管理プログラムにより、データ送受信部213は、問い合わせ送信部2133としても機能する。また、この問い合わせ送信部2133は、ハード回路により構成されてもよい。
第2実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1は、第1実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1の構成と同様である。このため、図示による説明は省略する。但し、禁則情報送信部1022は、禁則判定部101による判定結果が禁則処理の対象となることを示す情報(禁則設定に違反する情報)のみをPC31に送信するものではなく、禁則判定部101による判定結果が禁則処理の対象になるものであっても、ならないものであっても、その判定結果を禁則情報としてPC31に送信する。
次に、第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理について説明する。図12は第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理を示すフローチャートである。
第2実施形態に係るジョブ管理システム10では、サーバSV2又はPC31乃至34においてユーザにより、ジョブの実行先とする複合機1と、実行させるジョブとがジョブ受付部212で受け付けられると(S11)、問い合わせ送信部2133が、当該ジョブの実行先として指定された複合機1に、ジョブ受付部212で受け付けられたジョブが禁則設定に反するか否かの問い合わせ要求を、当該ジョブ実行先として入力された複合機1に送信する(S12)。
上記S12でジョブ実行先として指定された複合機1において、ジョブ受信部1021が上記問い合わせをPC31から受信すると(F11)、禁則判定部101は、当該問い合わせの対象となるジョブをなす複数機能の組合せが、禁則処理の対象となるか否かを判定する(F12)。禁則情報送信部1022は、当該禁則判定部101による判定結果、すなわち、PC31で作成されたジョブをなす複数機能の組合せが禁則処理の対象になるか(禁則設定に反するか否か)否かを示す禁則情報を、当該問い合わせ要求を送信してきたPC31に送信する(F13)。
PC31において、禁則情報受信部2132が、上記禁則情報を複合機1から受信すると(S13)、ジョブ送信部2131は、当該受信された禁則情報の内容を解析し、この禁則情報が、上記問い合わせ要求の対象とされたジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象になるか否かを判断する(S14)。ジョブ送信部2131は、上記受信した禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象にならないことを示すと判断した場合には(S14でYES)、S11でジョブ実行先として指定された複合機1に対して当該ジョブを送信する(S15)。
複合機1において、ジョブ受信部1021が、上記PC31から送信されてきたジョブを受信すると(F14でYES)、制御部103は、当該受信されたジョブを、当該ジョブをなす各機能の組合せ通りに実行する(F15)。すなわち、複合機1においては、禁則判定部101によって、上記問い合わせの対象とされたジョブをなす複数機能の組合せが、禁則処理の対象となると判定された場合には、制御部103は、当該ジョブを実行しない。また、禁則判定部101によって、上記問い合わせの対象とされたジョブをなす複数機能の組合せが、禁則処理の対象とならないと判定された場合には、制御部103は、PC31から受信された当該ジョブを実行する。
一方、ジョブ送信部2131が、上記受信した禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象になることを示すと判断した場合には(S14でNO)、表示制御部2122は、S11でジョブ受付部212に受け付けられたジョブは、S11で実行先として指定された複合機1では実行不可能である旨をディスプレイ25に表示させる(S16)。
以上の処理によれば、PC31から複合機1に対して、実行不可能な機能の組合せからなるジョブが送信されてしまうことにより、当該複合機1においてユーザがPC31で設定したジョブとは異なる動作が実行されるという事態を未然に防止できる。
次に、第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理の他の実施形態について説明する。図13は、第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理の他の実施形態を示すフローチャートである。なお、図12に示したジョブ管理処理と同様の処理は、説明を省略する。図21は、表紙画面例を示す図である。
この実施形態では、S21でジョブ実行先として指定された複合機1は、そのジョブ受信部1021が上記問い合わせをPC31から受信すると(F21)、禁則判定部101は、当該問い合わせの対象とされるジョブをなす複数機能の組合せが、禁則処理の対象となるか否かを判定し、禁則処理の対象になると判定した場合には、禁則処理の対象となった機能まで検出する(F22)。例えば、当該複合機1において、原稿混載機能と頁集約機能の設定2 in 1とが禁則処理の対象になるとて禁則設定に記憶されている場合には、当該ジョブをなす複数機能の組合せの中から、当該禁則処理の対象となる原稿混載機能と頁集約機能の設定2 in 1とが、当該禁則処理の対象になる機能として検出される。禁則判定部101は、このように検出した禁則処理の対象となる機能(この例では、原稿混載機能と、頁集約機能の設定2 in 1)を禁則情報に含める。
そして、禁則情報送信部1022は、当該禁則判定部101による上記判定結果と、上記禁則情報を、上記問い合わせ要求を送信してきたPC31に送信する(F23)。
PC31において、禁則情報受信部2132が、当該禁則情報を複合機1から受信すると(S23)、ジョブ送信部2131は、この禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象になることを示すか否かを判断し(S24)、受信した禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象となると判断した場合には(S24でNO)、表示制御部2122は、上記禁則情報が示す禁則処理の対象となる機能、上記例では、原稿混載機能と、集約機能の設定2 in 1とを、図21に示すように、ディスプレイ25に例えば点滅表示させる(S26)。なお、S26では、表示制御部2122は、上記禁則情報が示す禁則処理の対象となる機能と共に、上記禁則情報が示す禁則処理の対象とならない機能も表示してもよい。
これにより、PC31で作成したジョブが複合機1で実行不可能な場合に、ユーザは、当該ジョブを構成するいずれの機能が禁則処理の対象となるかを把握できるので、ユーザがPC31で作成したジョブが複合機1で実行されない場合に、どのようにジョブを訂正すれば、当該複合機1での禁則設定に合致した複数の機能でなるジョブを作成できるかを知ることができる。
次に、第2実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31等におけるジョブの入力受付処理を説明する。図14は、第2実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31等におけるジョブの入力受付処理を示すフローチャートである。
PC31において、ジョブ実行先選択画面2503で、ユーザによるマウスポインタ操作等により、ジョブ実行先としての複合機1の選択が指示受付部2121に受け付けられると(SS14でYES)、表示制御部2122は、ディスプレイ25にジョブ受付画面2501を表示する(SS15)。
上述したジョブ受付画面(例えば、ジョブ受付画面2504(コピー動作の場合))において、ユーザがマウスポインタ操作等により、所望の各機能を選択すると(SS16でYES)、選択された各機能がジョブの構成要素をなす機能として指示受付部2121に受け付けられる(SS17)。そして、ジョブ受付画面でのユーザによるマウスポインタ操作等により、ジョブ送信部2131に各機能選択が終了したことが受け付けられると(SS18でYES)、ジョブ入力受付処理は終了する。
この後、ジョブ送信部2131は、ジョブ実行先としてSS13で指定された複合機1に、ジョブ受付部212で受け付けられたジョブが禁則設定に反するか否かの問い合わせ要求を送信する(SS19)。
次に、第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理の更に他の実施形態を説明する。図15は第2実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブ管理処理の更に他の実施形態を示すフローチャートである。なお、図12及び図13に示したジョブ管理処理と同様の処理は、説明を省略する。
本実施形態では、PC31において、ユーザからジョブが受け付けられると(S31)、ジョブ送信部2131は、ジョブ管理システム10に備えられる全ての複合機1に対して、ジョブ受付部212で受け付けられたジョブが禁則設定に反するか否かの問い合わせ要求を、問い合わせ送信部2133が送信する(S32)。但し、S31におけるジョブ受付処理においては、当該ジョブの実行先としての複合機1の指定は受け付けない。
ジョブ管理システム10に備えられる全ての複合機1は、それぞれのジョブ受信部1021が上記問い合わせをPC31から受信すると(F31)、それぞれの禁則判定部101は、当該問い合わせの対象とされるジョブをなす複数機能の組合せが、禁則処理の対象となるか否かを判定する(F32)。そして、各複合機1の禁則情報送信部1022は、当該禁則判定部101による上記判定結果を示す禁則情報と、自身の複合機1の機種情報とを、上記問い合わせ要求を送信してきたPC31に送信する(F33)。
PC31において、禁則情報受信部2132が、上記全ての複合機1から禁則情報及び種情報を受信すると(S33)、ジョブ送信部2131は、上記機種情報に基づいて、これら各複合機1からの禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則設定に合致することを示すか否かを判断する(S34)。
ジョブ送信部2131によって、上記受信した全ての複合機1からの禁則情報が、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象となることを示すと判断された場合には(S34でNO)、表示制御部2122は、S31でジョブ受付部212に受け付けられたジョブは、ジョブ管理システム10に備えられる全ての複合機1で実行不可能である旨をディスプレイ25に表示させる(S38)。
一方、ジョブ送信部2131は、上記受信された禁則情報のいずれかが、上記問い合わせ対象のジョブをなす複数の機能の組合せが禁則処理の対象にならないことを示すと判断した場合(S34でYES)、すなわち、S31でジョブ受付部212に受け付けられたジョブをなす複数機能の組合せをそのまま実行可能な複合機1がジョブ管理システム10に存在する場合は、例えば、図16に示すように、当該ジョブの実行可能な複合機1の名称(又は機種番号)を示す表示画面2509をディスプレイ25に表示させる(S35)。
ここで、ユーザから、上記S35の表示に基づいて、S31でジョブ受付部212に入力したジョブの実行先とする複合機1を選択する指示を指示受付部2121が受け付けると(S36でYES)、当該ユーザによって選択された複合機1に対して、ジョブ送信部2131が、S31でジョブ受付部212に入力したジョブを送信する(S37)。なお、ユーザから、S31でジョブ受付部212に入力したジョブの実行先とする複合機1を選択する指示が指示受付部2121に受け付けられない場合は(S36でNO)、ジョブ送信部2131は、S31でジョブ受付部212に入力したジョブをいずれの複合機1に送信することなく処理を終了する(S36でNO)。
ジョブ管理システム10に備えられる複合機1のうち、PC31から上記ジョブをジョブ受信部1021で受信した複合機1は(F34でYES)、制御部103が当該受信されたジョブを実行する(F35)。なお、ジョブ管理システム10に備えられる複合機1であって、PC31から上記ジョブを受信しなかった複合機1は(F34でNO)、当該受信したジョブを実行することなく処理を終了する。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係るジョブ管理システム10は、画像形成装置、サーバ、及びコンピュータの全体的な構成は、第1実施形態と同様である。以下、第3実施形態に係るジョブ管理システム10について、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
図17は、第3実施形態に係るジョブ管理システム10におけるPC31の内部構成の概略を示すブロック図である。第1実施形態と同様に、第3実施形態においても、本発明において必要な構成は、サーバSV2及びPC31乃至34について同様であるので、以下については、PC31を例にして説明する。また、特に説明しない限り、第3実施形態に係るジョブ管理システム10のPC31の構成は、第1実施形態のジョブ管理システム10のPC31同様である。
PC31の制御ユニット21は、そのデータ送受信部213が、更に、設定順問い合わせ部2134と、設定順受信部2135とを備えている。
設定順問い合わせ部2134は、ジョブを構成する複数の機能の組み合わせ設定を行う順番を示す設定順情報の送信を複合機1に要求する。当該設定順は、ジョブを作成する際に、禁則処理の対象となることなく複数の機能を組み合わせることが可能な予め定められた機能設定順を示す。
設定順受信部2135は、複合機1から上記設定順を受信する。
HDD24には、本発明の一実施形態に係るジョブ管理プログラムが記憶されている。制御ユニット21は、当該ジョブ管理プログラムに従って機能することで、後述するジョブ受付部212及びデータ送受信部213として機能し、更にはこれら各部によるジョブ管理処理に必要な処理を行うための制御部211として機能する。但し、制御ユニット21の制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213の構成は、これに限られず、制御部211、ジョブ受付部212、及びデータ送受信部213はそれぞれハード回路により構成されてもよい。但し、本第3実施形態では、ジョブ管理プログラムにより、データ送受信部213は、設定順問い合わせ部2134及び設定順受信部2135としても機能する。また、これら設定順問い合わせ部2134及び設定順受信部2135は、ハード回路により構成されてもよい。
第3実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1の構成を図18に示す。特に示さない限り、第3実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1の構成は、第1実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1と同様である。
第3実施形態に係るジョブ管理システム10の複合機1は、その制御ユニット100に、禁則判定部101を備えておらず、通信部102には、第1実施形態の禁則情報送信部1022に代えて、設定順送信部1025を備えている。また、HDD170には、設定順記憶部171を備えている。
設定順記憶部171は、当該複合機1で実行可能な各ジョブについて、当該各ジョブを構成するために複数の機能を組み合わせる際の予め定められた設定順、すなわち、ジョブを作成する際、禁則処理の対象となることなく複数の機能を組み合わせるコンピュータが可能な予め定められた機能設定順を記憶する。当該予め定められた設定順としては、例えば、コピー動作を行うためのジョブの場合、当該ジョブをなす各機能として、原稿サイズ、原稿設定、原稿読取解像度、ファイル形式、カラー/モノクロ印刷…等とある場合に、設定順として、(1) 原稿サイズ、(2)原稿設定、(3) 原稿読取解像度、(4)ファイル形式、(5)カラー/モノクロ印刷、(6)その他設定のように設定操作順が記憶されている。但し、これはあくまでも例示であり、予め定められた設定順をこれに限定する趣旨ではない。
設定順送信部1025は、ジョブ受信部1021により受信された設定順送信要求が示すジョブについて、当該ジョブの上記設定順を設定順記憶部171から読み出し、当該読み出した設定順をPC31に送信する。
上記HDD170には、本発明の一実施形態に係るジョブ管理プログラムが記憶されている。制御ユニット100は、当該禁則判定プログラムに従って機能することで、通信部102として機能し、更にはこれら各部によるジョブ管理処理に必要な処理を行うための制御部103として機能する。但し、制御ユニット100の通信部102及び制御部103の構成は、これに限られず、当該通信部102及び制御部103はそれぞれハード回路により構成されてもよい。但し、本第3実施形態では、ジョブ管理プログラムにより、通信部102は、ジョブ受信部1021及び設定順送信部1025として機能する。また、これらジョブ受信部1021及び設定順送信部1025は、ハード回路により構成されてもよい。
次に、第3実施形態に係るジョブ管理システム10によるジョブの入力受付処理及びジョブ管理処理について説明する。図19はジョブ管理システム10によるジョブ管理処理を示すフローチャートである。
第3実施形態に係るジョブ管理システム10では、PC31において、ユーザによる入力部27の操作により、複合機1のドライバの起動指示が入力されると、表示制御部2122は、ドライバ初期画面(例えば、図6(a)(b)に示すドライバ初期画面250A)をディスプレイ25に表示させる(SS41)。このドライバ初期画面250Aでユーザが所望の動作の表示部分を選択し、当該選択された動作についてのジョブ作成指示が表示制御部2122に受け付けられると(SS42でYES)、表示制御部2122が、ジョブ実行先選択画面2503(例えば図7)をディスプレイ25に表示させる(SS43)。
このジョブ実行先選択画面2503において、ユーザによるマウスポインタ操作等により、ジョブ実行先とする複合機1の選択が指示受付部2121に受け付けられると(SS44でYES)、設定順問い合わせ部2134が、上記設定順情報の送信を複合機1に要求する(SS45)。すなわち、設定順問い合わせ部2134が、上記設定順を当該複合機1に問い合わせる。
上記ジョブの実行先とされた複合機1が、そのジョブ受信部1021により、上記設定順情報の要求をPC31から受信すると(F41)、設定順送信部1025は、ジョブ受信部1021により受信された設定順送信要求が示すジョブについて、当該ジョブの上記設定順を設定順記憶部171から読み出し(F42)、当該読み出した設定順を、当該設定順情報を要求してきたPC31に送信する(F43)。
上記設定順情報を要求したPC31が、当該設定順を上記複合機1から受信すると(SS46)、表示制御部2122が当該設定順をディスプレイ25に表示させる(SS47)。例えば図20に示す設定順案内画面2508に示すように、表示制御部2122は、コピー動作を行う場合、コピー動作を行うためのジョブをなす各機能、例えば、原稿サイズ、原稿設定、原稿読取解像度、ファイル形式、カラー/モノクロ印刷…等とあった場合、複合機1でも禁則と判断されない設定の順番を、上記設定順が示す内容に従って、例えば、順番の早い順に、(1) 原稿サイズ、(2)原稿設定、(3) 原稿読取解像度、(4)ファイル形式、(5)カラー/モノクロ印刷、(6)その他設定のように当該数字が示す順番通りに上から並べて表示する、又は各設定に番号を付して、ユーザに設定操作順を分かりやすく表示する。
上記設定順案内画面2508において、各「設定画面を表示」ボタン2508a〜2508eをユーザがマウスポインタ操作等により指定されることに基づいて、表示制御部2122が、指定された設定画面を表示」ボタン2508a〜2508eのいずれかに対応するジョブ受付画面を表示し、当該各ジョブ受付画面で、ユーザがマウスポインタ操作等により、所望の各機能を選択すると(SS48でYES)、選択された各機能がジョブの構成要素をなす機能として指示受付部2121に受け付けられる(SS49)。このように、ユーザが所望の機能を指定した上で、各ジョブ受付画面上の「コピー」ボタン2500(図8等を参照)をマウスポインタ操作等により押下すると、ジョブ送信部2131に各機能選択が終了したことが受け付けられ(SS50でYES)、ジョブ送信部2131は、ジョブ実行先としてSS44で指定された複合機1に、この時点でユーザによる選択済みの各機能でなるジョブを送信する(SS51)。
これにより、PC31におけるジョブ作成時に、ユーザが、どのような順番で各機能を指定すれば正確にジョブ作成を行えるか、すなわち、複合機1で禁則処理の対象とされないか、をユーザが把握できるため、ジョブ作成時の操作性が向上する。また、ユーザがPC31で作成したジョブとは異なる動作が複合機1で実行されてしまうことを未然に防止できる。
但し、SS51の処理において、ジョブ送信部2131は、ジョブ受付部212に、ユーザから上記設定順通りに各機能が受け付けられたか否かを判断し、設定順通りに各機能が受け付けられた場合に限り、当該ジョブ受付部212により受け付けられたジョブを複合機1に送信するようにしてもよい。
この場合には、更に確実に、ユーザがPC31で作成したジョブは異なる動作が複合機1で実行されてしまうことを未然に防止できる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記図1乃至図21に示した実施形態に係る構成及び処理は、本発明に係る画像形成装置の構成及び処理の単なる一例に過ぎず、本発明に係るジョブ管理システム、ジョブ管理プログラム、禁則判定プログラム、コンピュータ、電気機器、及び画像形成装置の構成及び処理を上記に示した内容に限定するものではない。
また、上記各実施形態では、本発明に係る電気機器は、上記複合機1等の画像形成装置を例としているが、本発明に係る電気機器はこれに限られず、コンピュータに接続されて当該コンピュータから送信されてくるジョブに従って動作が制御される電気機器であれば、複合機以外の画像形成装置(コピー機、ファクシミリ装置、プリンタ等)であってもよいし、更には、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子レンジ、洗濯機等のあらゆる電気機器でも適用が可能である。