JP2012177674A - ガスセンサ - Google Patents

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Takaya Yoshikawa
孝哉 吉川
Tomohiro Tajima
朋裕 田島
Hisaharu Nishio
久治 西尾
Kunihiko Yonezu
邦彦 米津
Masao Tsuzuki
正雄 都築
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Abstract

【課題】取り付け対象体の外側へのガスセンサの突き出し長さを短くすると共に、ハウジングから樹脂部材への熱影響を低減して耐久性を向上させたガスセンサを提供する。
【解決手段】軸線O方向に延び、自身の先端側に検出部を有するガスセンサ素子10と、ガスセンサ素子の径方向周囲を取り囲むと共に、取り付け対象体300のセンサ取り付け孔350内に少なくとも自身の一部が挿入される金属からなるハウジング50と、を備えるガスセンサ200であって、ハウジングの径方向周囲の少なくとも一部を覆うと共に、ハウジングと接触する接触部Cの少なくとも一部がセンサ取り付け孔の外面よりも内側に配置される樹脂部材60,61と、接触部の最先端と軸線方向に同位置又は該最先端より先端側にてハウジングに接し、ハウジングの熱をガスセンサの外部に放熱するヒートシンク部材80とを備えたガスセンサ200である。
【選択図】図3

Description

本発明は、被検出ガスの濃度を検出するガスセンサ素子を備えたガスセンサに関する。
ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関の吸気系統(例えば、吸気管や吸気マニホールド等)にガスセンサを取り付け、特定ガスの濃度をモニタして燃焼状態等を制御することが行われている。従来、このようなガスセンサの構造としては、ガス検出素子を金属製のハウジングの内部に保持し、さらにハウジングの基端側(後端側)の各種端子やセパレータ等を金属筒状のカバーで保護していた。
ところが、金属製のカバーは構造が複雑で、製造や組付けに手間を要するという問題がある。そこで、ハウジングの基端側に樹脂製の基体部を接続する特許文献1に記載の構造が開発されている。
一方、内燃機関を搭載した車両が衝突した際、被衝突体への衝撃を和らげるためにボンネットとエンジンの部品の隙間を確保する必要がある。そのため吸気管の外側へのガスセンサの突き出し長さを短くすることが必要になっている。
特開平10-132779号公報
しかしながら、樹脂製の基体部を有するガスセンサにおいて、ガス検出素子の長さ(大きさ)を変えないまま吸気管の外側への突き出し長さを短くすると、ガスセンサを吸気管内に深く挿入しなければならず、当該基体部とハウジングとの接続部が吸気管のセンサ取り付け孔内に入り込む。
ところで、特許文献1のガスセンサでは、ガス検出素子を加熱するヒータの熱や吸気ガス等の熱が、ハウジングから直接吸気管に伝わることで、基体部の熱影響が低減される。ところが、上述の構成では、これらの熱の一部がハウジングから上記接続部を介して吸気管に伝わるため、接続部に介在する基体部の先端側の樹脂部材に大きな熱的負荷(例えば、200℃以上)がかかるという問題がある。
そこで、本発明は、ハウジングの径方向周囲の少なくとも一部を樹脂部材で覆う構造を有するガスセンサにおいて、取り付け対象体の外側へのガスセンサの突き出し長さを短くすると共に、ハウジングから樹脂部材への熱影響を低減して耐久性を向上させたガスセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサは、軸線方向に延び、自身の先端側に被測定ガス中の特定ガス成分を検出するための検出部を有するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子の径方向周囲を取り囲むと共に、取り付け対象体のセンサ取り付け孔内に少なくとも自身の一部が挿入される金属からなるハウジングと、を備えるガスセンサであって、前記ハウジングの径方向周囲の少なくとも一部を覆うと共に、前記ハウジングと接触する接触部の少なくとも一部が前記センサ取り付け孔の外面よりも内側に配置される樹脂部材と、前記接触部の最先端と軸線方向に同位置又は該最先端より先端側にて前記ハウジングに接し、前記ハウジングの熱を前記ガスセンサの外部に放熱するヒートシンク部材とを備えている。
このようなガスセンサによれば、上記接触部の少なくとも一部が、センサ取り付け孔の外面よりも内部(先端側)に配置されため、樹脂部材を含むガスセンサの取り付け対象体の外側への突き出し長さを短くすることができる。
そして、ガスセンサ素子を加熱するヒータや吸気ガス等の熱は、ハウジングから、接触部の最先端と軸線方向に同位置又は該最先端より先端側にてハウジングと接するヒートシンク部材によりガスセンサの外部へと放熱されるため、接続部となる基体部の先端側の樹脂部材へはハウジングの熱は殆ど伝わらず、樹脂部材への熱影響が低減できる。
なお、ヒートシンク部材によって、ハウジングの熱をガスセンサの外部に放熱する構成としては、前記ヒートシンク部材の後端部が前記センサ取り付け孔の外面よりも外側に露出することが好ましい。
このようなガスセンサによれば、ガスセンサ素子を加熱するヒータや吸気ガス等からハウジングへと伝わった熱は、ヒートシンク部材を通って、センサ取り付け孔の外面よりも外側に露出したヒートシンク部材の後端部から、取り付け対象体の外部(いわゆる大気中)に放熱されるので、樹脂部材への熱影響が低減される。その結果、ガスセンサの耐久性は更に向上する。
また、ヒートシンク部材によって、ハウジングの熱をガスセンサの外部に放熱する更なる構成としては、前記ヒートシンク部材の一部が前記センサ取り付け孔の内壁と接することが好ましい。
このようなガスセンサによれば、ガスセンサ素子を加熱するヒータや吸気ガス等からハウジングへと伝わった熱は、ヒートシンク部材を通って、センサ取り付け孔の内壁から取り付け対象体に放熱されるので、樹脂部材への熱影響が低減される。その結果、ガスセンサの耐久性は更に向上する。
前記ヒートシンク部材の後端部が前記取り付け対象体に取り付けられるフランジを形成することが好ましい。
このようなガスセンサによれば、ガスセンサを取り付け対象体へと確実に保持する事ができ、且つヒートシンク部材と取り付け対象体とが接触する面積を、大きくする事ができる。そのため、ハウジングの熱は、ヒートシンク部材の後端部を構成するフランジを通って取り付け対象体へとより効果的に放熱される。また、フランジ部がセンサ取り付け孔の外面よりも外側に露出するため、ハウジングの熱が取り付け対象体の外部へ効果的に放熱される。そのため、ガスセンサの耐久性は更に向上する。
前記樹脂部材がコネクタ部を有することが好ましい。
このようなガスセンサによれば、外部装置とガスセンサとを電気的に接続するコネクタを樹脂部材と別個に設ける必要がなく、コネクタを含んだ状態で、樹脂部材の取り付け対象体の外側への突き出し長さをさらに短くすることができる。
前記接触部の最先端が前記取り付け対象体の内面より外側に位置することが好ましい。
ガスセンサの取り付け対象体の外側への突き出し長さを短くしようとする場合に、ガスセンサをセンサ取り付け孔に深く挿入し過ぎると、接触部の最先端が取り付け対象体の内面より内側に位置し、接触部が高温のガスに曝されるおそれがある。そこで、接触部の最先端を取り付け対象体の内面より外側に位置させることで、接触部が高温になり過ぎることを抑制する。そのため、ガスセンサの耐久性は更に向上する。
また、ヒートシンク部材は樹脂部材よりも熱伝導率が高い材質からなることが好ましい。
このようなガスセンサによれば、ヒートシンク部材とハウジングとが接する位置が、軸線方向に見て接触部の最先端と同一である時にも、ハウジングの熱は樹脂部材ではなくヒートシンク部材に伝わることとなり、樹脂部材の接触部が高温になりすぎることを抑制する。そのため、ガスセンサの耐久性は更に向上する。
この発明によれば、取り付け対象体の外側へのガスセンサの突き出し長さを短くすると共に、ハウジングから樹脂部材への熱影響を低減して耐久性を向上させたガスセンサが得られる。
本発明の第1の発明において、第1実施形態に係るガスセンサ内部に保持される素子アセンブリの斜視図である。 第1の実施形態に係るガスセンサの構成を示す斜視図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 第1の実施形態に係るガスセンサの接続端子の構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るガスセンサの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の第1の発明において、第2実施形態に係るガスセンサ内部に保持される素子アセンブリの斜視図である。 第2の実施形態に係るガスセンサの構成を示す斜視図である。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 本発明の第2の発明における実施形態に係るガスセンサの構成を示す斜視図である。 図9のX−X線に沿う断面図である。 第2の発明における実施形態に係るガスセンサの製造方法の一例を示す工程図である。 ヒートシンク部材を接触部の周囲に部分的に設けたガスセンサの構成を示す斜視図である。 ヒートシンク部材を接触部の周囲に部分的に設けたガスセンサの別の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の発明において、第1実施形態に係るガスセンサ200内部に保持される素子アセンブリ150の一例の概略構成を示す斜視図、図2は第1の実施形態に係るガスセンサ200の斜視図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
図1において、ガスセンサ素子10の軸線O方向(1点鎖線で示す。)を上下方向として図示し、後端部12側をガスセンサ素子10(及びガスセンサ)の後端側、その反対側にあるガスセンサ素子10の検出部側をガスセンサ素子10(及びガスセンサ)の先端側、として説明する。又、軸線O方向に垂直な方向を適宜「径方向」と称する。
図2に示すように、ガスセンサ200は、素子アセンブリ150(ガスセンサ素子10を含む)と、素子アセンブリ150のハウジング50(図1参照)に接合された樹脂部材60と、樹脂部材60の先端側の径方向周囲を覆う金属製のヒートシンク部材80と、樹脂部材60内部に収容されたセラミック製のセパレータ40と、セパレータ40に装着された接続端子31、32とを備えている。なお、この第1実施形態では、樹脂部材60は、ハウジング50にインサート成型されて固定される樹脂部材本体61と、樹脂部材本体61に後から被せられて樹脂部材本体61の内部空間を閉塞する蓋部62からなっている。又、ハウジング50の先端の周方向につながる溝に、シール部材(Oリング)90が外嵌されている。
なお、後述するように、樹脂部材60のうち、樹脂部材本体61がハウジング50と接合されるが、蓋部62はハウジング50と接合されておらず、正確には、樹脂部材本体61が特許請求の範囲の「樹脂部材」に相当する。但し、以下の記載では、樹脂部材本体61を含んだ樹脂部材60を特許請求の範囲の「樹脂部材」というものとする。
ガスセンサ素子10は公知であるような軸線O方向に延びる略角柱状をなし、酸素濃度の検出を行う検出素子と、その検出素子を早期活性化させるために加熱を行うヒータとが互いに貼り合わされた、積層体である。検出素子はジルコニアを主体とする固体電解質体と白金を主体とする一対の電極とを中空の測定室が一部に形成された絶縁層を介して積層した構成をなしている。この検出素子は、より具体的には、固体電解質体の両面に形成された一対の電極の一方を外部に晒すと共に、他方の電極を測定室に配置した酸素ポンプセルと、固体電解質体の両面に形成された一対の電極の一方を測定室に配置すると共に、他方の電極を基準ガス室に配置した酸素濃度測定セルとを有してなり、酸素濃度測定セルの出力電圧が所定の値になるように、酸素ポンプセルの一対の電極間に流す電流を制御することで、測定室内の酸素を汲み出したり、測定室内に外部から酸素を汲み入れたりする構成をなしている。
なお、酸素ポンプセルのうち、一対の電極、及び、固体電解質体のうちでこれら電極に挟まれる部位は、酸素濃度に応じた電流が流れる検出部11をなす。又、ガスセンサ素子10の後端部12には、検出素子から出力を取り出すためや、ヒータに電力を供給する5つの電極パッド12a(図1ではそのうちの2つをガスセンサ素子10の第2面10b側に図示しており、図1に図示されていない第1の面10aに残りの3つを有する。)が形成されている。
図3に示すように、ガスセンサ素子10の軸方向中央よりやや先端側には、有底筒状をなす金属製の金属カップ20が、自身の内部にガスセンサ素子10を挿通させ、検出部11を筒底の開口25から突出させた状態で配置されている。金属カップ20は、ハウジング50内にガスセンサ素子10を保持するための部材であり、筒底の先端側周縁部23は外周面にかけてテーパ状に形成されている。金属カップ20内には、アルミナ製のセラミックリング21と滑石粉末を圧縮して固めた滑石リング22とが、自身をガスセンサ素子10に挿通させた状態で収容されている。滑石リング22は、金属カップ20内で押し潰されて細部に充填されており、これにより、ガスセンサ素子10が金属カップ20内で位置決めされて保持されている。
金属カップ20と一体となったガスセンサ素子10は、その径方向周囲を取り囲むと共に、取り付け対象体300のセンサ取り付け孔350内に挿入される金属からなるハウジング50に保持されている。このハウジング50は、SUS430等のステンレス鋼からなる。ハウジング50の軸線O方向中央付近は最も外径が大きい径大部52をなし、径大部52の後端には2段に縮径する段部52eが形成されている。さらに、段部52eの後端側におけるハウジング50外周には、くさび効果により樹脂製の樹脂部材60との密着性を高めるため、軸線O方向に突没する凹凸部51が形成されている。そして、上記した凹凸部51の後端側には、ハウジング50内にガスセンサ素子10を加締め保持するための加締め部53とが形成されている。
又、径大部52の後端側の外面に凹溝D2が径方向に連続して形成され、凹溝D2にシール部材(Oリング)90が外嵌されている。
一方、径大部52よりも先端側には、後述する外側プロテクタ100が係合される先端係合部56が形成されている。又、ハウジング50の内周で先端係合部56付近には内側段部54が形成されており、この内側段部54には、ガスセンサ素子10を保持する金属カップ20の先端側周縁部23が係止されている。更に、ハウジング50の内周には滑石リング26が、自身にガスセンサ素子10を挿通させた状態で、金属カップ20の後端側から装填されている。そして、滑石リング26を後端側から押さえるように、筒状のスリーブ27がハウジング50内に嵌め込まれている。スリーブ27の後端側外周には段状をなす肩部28が形成されており、その肩部28には、円環状の加締めパッキン29が配置されている。
ハウジング50の加締め部53が、加締めパッキン29を介してスリーブ27の肩部28を先端側に向けて押圧するように加締められている。加締め部53の形成によって、スリーブ27を介して押圧された滑石リング26は、ハウジング50内で押し潰されて細部にわたって充填され、この滑石リング26と、金属カップ20内にあらかじめ装填された滑石リング22とによって、金属カップ20およびガスセンサ素子10がハウジング50内で位置決めされ、気密に保持される。
図2に戻り、ヒートシンク部材80は、円筒状のヒートシンク筐体部81と、ヒートシンク筐体部81の後端から径方向外側にそれぞれ延びる2つの半円状のフランジ部82(特許請求の範囲の「ヒートシンクの後端部」に相当)とを一体に有している。各フランジ部82には孔83が開口しており、各孔83にネジを挿通し、このネジを取り付け対象体300(例えば、内燃機関の吸気系統)(図3参照)に設けたネジ孔にネジ止めすることで、ガスセンサ200を取り付け対象体300に取り付けることができる。なお、各フランジ部82の先端向き面(裏面)82aは面一になっていて、これらの面82aが取り付け対象体300の外面に密着するようになっている(図3参照)。
ここで、ヒートシンク筐体部81の外径は、ハウジング50の径大部52の外径と同一であり、ヒートシンク筐体部81の内径は、段部52eの外側段部の壁面の外径とほぼ同一である。従って、ヒートシンク筐体部81をハウジング50の後端側に被せると、ヒートシンク筐体部81の先端が段部52eの外側段部にぴったりと嵌合しつつ、ヒートシンク筐体部81と径大部52の外面が面一になる。さらに、ハウジング50の凹凸部51から加締め部53に至る部分は、段部52eの内側段部の横幅に応じて、ヒートシンク部材80内面との間に隙間を生じる。そして、この状態で、ヒートシンク筐体部81の先端と段部52eの合わせ面を全周レーザ溶接等することにより、ヒートシンク部材80がハウジング50の後端側の径方向周囲を取り囲んでいる。
ヒートシンク部材80としては、例えば、アルミニウム及びその合金、ステンレス鋼等を用いることができる。ヒートシンク部材の熱伝導率は、ハウジング50より高くても低くてもどちらでもよいが、後述する樹脂部材60よりは高いことが好ましい。
次に、樹脂部材60について図2、図3を用いて説明する。本実施例において、樹脂部材本体61は、成形性の良い樹脂であるナイロン(登録商標)樹脂により、上記したハウジング50とヒートシンク部材80との隙間にインサート成型されている。特に、表面積を大きくした凹凸部51で樹脂部材本体61とハウジング50とを接合させることにより、くさび効果により樹脂部材本体61とハウジング50との密着性及び密閉性が向上する。
ここで、樹脂部材本体61の先端は、ハウジング50の段部52eの内側段部に接している。又、ハウジング50の段部52eの外側段部と、ヒートシンク筐体部81の先端とが両者の接合界面BS2になっている。そして、段部52eの内側段部から加締め部53近傍までの領域が、樹脂部材本体61とハウジング50との接合部Cになっている。なお、図3の例では、接合部Cのすべてが、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置されており、接合部C全体が特許請求の範囲の「接触部」に相当する。そして、ヒートシンク部材80(のヒートシンク筐体部81)が接触部(接合部C)の径方向周囲を完全に取り囲んでいる。又、軸線O方向に、接合界面BS2は接合部Cの最先端よりも先端側に位置している。
又、加締め部53より後端側で、樹脂部材本体61は、外側プロテクタ100のガス導入孔115側にハウジング50の径大部52より径大の半円筒部61aを有すると共に、半円筒部61aの端からガス導入孔115の反対側に向かって平行に2つの壁部61bが延びている。そして、両壁部61bの両端が壁部61bの面に垂直な仕切り壁61cで閉じられている。このようにして、半円筒部61a、2つの壁部61b、及び仕切り壁61cにより、ガスセンサ素子の後端部12を囲んでいる。又、半円筒部61a、2つの壁部61b、及び仕切り壁61cの後端側の高さはガスセンサ素子10の後端部12よりやや高く、後端部12(及び後述するセパレータ40、コネクタ端子70)が樹脂部材本体61の内部空間に収容されるようになっている。
さらに樹脂部材本体61は、後述するガス導入孔115の反対側に開口63bを有しつつ、ガスセンサ200の径方向(軸線O方向に垂直な方向)外側に延びる矩形で雄型のコネクタ部63を一体に有している。コネクタ部63は、開口63bを形成するコネクタ壁63aがコネクタ部63を挿通するコネクタ端子70の周囲に設けられており、更に、仕切り壁61cに一体に接続している。さらに、コネクタ部63のコネクタ端子70の他端が、仕切り壁61cから樹脂部材60の内部空間内に露出している。
他方、ガスセンサ素子10は、後端部12がハウジング50の後端(加締め部53)よりも後方に突出させられており、その後端部12には、絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ40が被せられている。そして、セパレータ40の挿通孔41に、ガスセンサ素子10の後端部12に設けられた電極パッド12aが収容され、挿通孔41に配置された接続端子31、32が電極パッド12aに電気的に接続される。又、セパレータ40外に表出する接続端子31、32の一端(後述する外部回路側接続端子部)は径方向に延び、コネクタ端子70に電気的に接続されるようになっている。
以上のようにして、ガスセンサ素子10の電極パッド12aとコネクタ端子70とが接続端子31、32を介して電気的に接続され、この状態で蓋部62を樹脂部材本体61に被せて両者を接合(例えば溶着)することで、セパレータ40が樹脂部材60で覆われてガスセンサ200が構成される。
一方、ガスセンサ素子10の検出部11の外周面は、多孔質状の保護層15により被覆され、検出部11のうち外部に晒される電極を吸気等による被毒や被水から保護している。そして、ハウジングの先端係合部56には、外側プロテクタ100が嵌められており、レーザ溶接によって外側プロテクタ100が固定されている。この外側プロテクタ100は、外側プロテクタ100内部に収容された検出部11を保護している。
一方、外側プロテクタ100の一部には、ガスセンサ素子10の検出部11にガスを晒すためのガス導入孔115が形成されている。このガス導入孔115は軸線O方向に延びるスリット形状を有している。このように、スリット形状を有するガス導入孔115を設けることで、外側プロテクタ100内のガス置換が早期に行なわれ、検出素子の検出精度の低下を抑制できる。第1の実施形態では、このガス導入孔115の幅は1.0mmである。このように、導入孔の幅が0.5mm以上であれば、外側プロテクタ100内のガス置換が早期に行われ、ガス検出精度が低下することを防止できる。
なお、内燃機関の吸気系統にガスセンサ200を取り付ける場合、ガス導入孔115の向きを吸気系統の下流側に合わせると、ガスセンサ素子10にクラックや割れが生じることを抑制でき、さらに、ガスセンサ200の検出精度が低下する事を抑制できる。
このため、フランジ部82の並ぶ方向とガス導入孔115の向きとを、ガス導入孔115が吸気系統の下流側になるように調整し、ヒートシンク部材80をハウジング50の後端側に固定するとよい。
さらに、外側プロテクタ100の内側のうち、検出部11とガス導入孔115との間には内側プロテクタ112が配置され、ガス導入孔115から外側プロテクタ100内部に導入されたガスが検出部11に直接晒されることを抑制している。よって、ガス中に含まれる水分や油分がガスセンサ素子10に付着することを抑制でき、ガスセンサ素子10にクラックや割れが生じることを抑制できる。また、ガス中に含まれる煤においてもガスセンサ素子10に付着することを抑制でき、ガスセンサ200の検出精度が低下する事を抑制できる。
次に、図3、図4を参照し、導電部材31、32、70の構成について説明する。
接続端子31、32は、長片状の導電部材(金属片等)をプレス等で打ち抜き、所定形状に折り曲げて形成されている。この接続端子31、32は、セパレータ40の挿通孔41内に配置され、電極パッド12aにそれぞれ接続される素子側接続端子部31a、32aと、それぞれ素子側接続端子部31a、32aとコネクタ端子70とを接続する外部回側接続端子部31b、32bとを一体に有している。
このうち、素子側接続端子部31a、32aは、挿通孔41の壁面に沿う引き出し部31t、32tと、引き出し部31t、32tの先端側で屈曲し、弾性力によってセパレータ40の軸方向中心に向かって膨らんでいる接触部31r、32rを備えている。そして、ガスセンサ素子10の後端部12をセパレータ40の挿通孔41に挿通した際、素子側接続端子部31a、32a(接触部31r、32r)が電極パッド12aと摺動し、素子側接続端子部31a、32aの弾性力によって電極パッド12aとの接圧を増すことで、確実な電気的接続が図られる。
他方、外部回路側接続端子31b、32bについて詳細に説明する。
外部回路側接続端子31bは、引き出し部31tから第1屈曲部31eを介してセパレータ40の上面40aに沿って径方向に延びる水平部31sと、水平部31sから第2屈曲部31fを介してセパレータ40の上面40aから軸方向中央に向かって径方向外側に拡がりつつ斜めに延びる第1端子部31b1と、第1端子部31b1から第3屈曲部31gを介して径方向外側に水平に延びる第2端子部31b2とを一体に形成してなる。
又、外部回路接続端子32bは、引き出し部32tから第1屈曲部32eを介してセパレータ40の上面40aに沿って径方向に延びる水平部32sと水平部32sから第2屈曲部32fを介してセパレータ40の上面40aから軸方向中央に向かって径方向外側に拡がりつつ斜めに延びる第1端子部32b1と、第1端子部32b1から第3屈曲部32gを介して径方向外側に水平に延びる第2端子部32b2とを一体に形成してなる。
なお、第1端子部32b1の角度は第1端子部31b1の角度と同一であり、第2端子部32b2は第2端子部31b2と一列に並んでいる。
また、接続端子31の水平部31sは、セパレータ40の挿通孔41から図4の奥側に向かってまっすぐに延びている。これに対し、接続端子32の水平部32sは、これら水平部31sに接触しないよう、挿通孔41の外周を通って3つの水平部31sの両外側から同様に図4の奥側に向かってまっすぐに延びている。
このように、接続端子31、32がセパレータ40の後端向き面40aから径方向に延びているため、接続端子31、32やそれに接続されるリード線等がセパレータ40の後端向き面40aより後端側に突出することが無く、その分だけガスセンサ200の軸線O方向の高さが低くなり、ガスセンサ200を対象物に取り付けた際の突き出し長さを短くすることができる。
又、外部回路側接続端子部31b、32bは、セパレータ40の軸方向中央に向かって屈曲するので、この屈曲部で接続されるコネクタ端子70の軸線方向の高さを先端側へ向かって低くすることができる。コネクタ部63は、相手コネクタを径方向に挿抜させるためにコネクタ端子70より後端側及び先端側へ突出するが、コネクタ端子70の高さを低くすることでコネクタ部63の高さも低くなり、その分だけガスセンサ200の軸線O方向の高さが低くなり、ガスセンサ200を対象物に取り付けた際の突き出し長さを短くすることができる。
次に、このようにして構成されたガスセンサ200を取り付け対象体300に取り付ける態様と、第1の実施形態に係るガスセンサ200の作用について説明する。
まず、ハウジング50に装着されたシール部材90の外径は径大部52より大きく、ガスセンサの取り付け対象である取り付け対象体300には径大部52よりわずかに径大のセンサ取り付け孔350が設けられている。従って、このセンサ取り付け孔350にガスセンサ200を先端側から挿入して取り付けた際、シール部材90がセンサ取り付け孔350の内壁360で潰され、取り付け対象体300とハウジング50との間をシールするようになっている。
そして、図3に示すように、各フランジ部82の先端向き面(裏面)82aが取り付け対象体300の外面(取り付け面A)に接している。さらに、各フランジ部82の孔83にネジを挿通し、取り付け対象体300に設けたネジ孔にネジ止めしてガスセンサ200が取り付け対象体300に取り付けられる。
このようにして、樹脂部材60(樹脂部材本体61)とハウジング50との接触部C(接触部)の少なくとも一部(この例では全部)が、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置される。このため、樹脂部材60を含むガスセンサ200の取り付け対象体300の外側への突き出し長さを短くすることができる。なお、ハウジング50の一部がセンサ取り付け孔の外面よりも外側にあっても良い。
又、ヒートシンク部材80(のヒートシンク筐体部81)が接合部Cを外側から囲むと共に、ヒートシンク筐体部81の先端が、接合部Cよりも先端側でハウジング50に接しつつ、ヒートシンク筐体部81と一体のフランジ部82がセンサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも外側(後端側)に露出している。このため、高温となるハウジング50の熱は、ヒートシンク部材80(特にフランジ部82)を通して、取り付け対象体300や外気等へと放熱される。そのため、樹脂部材60の最も熱負荷の大きい接合部Cにも熱が溜まることがなく、樹脂部材60(樹脂部材本体61)への熱影響が低減される。
なお、ヒートシンク部材80とハウジング50とが接する位置は、接合部Cの最先端と軸線方向に同位置、又は接合部Cの最先端より先端側であればよいが、樹脂部材60への熱影響をより低減させるためには、軸線方向に見て、先端側であればあるほどよい。また、ヒートシンク部材80は接合部Cを、径方向に見て外側から取り囲んでいる(覆っている)が、全周を取り囲まずに、周方向に見て一部欠けている箇所を有しつつ接合部Cを覆っていても良い。
特に、取り付け対象体300が樹脂製の場合には、センサ取り付け孔350の内壁360にヒートシンク筐体部81が接していても、この部分からの放熱効果が少ないので、取付け面Aから外部にフランジ部82を露出させることが有効となる。
さらに、ハウジング50の熱を外部に放熱することで、ハウジング50に装着されたOリング90への熱影響も低減することができる。
なお、熱影響を受け易い樹脂部材を設けず、金属製のケースをハウジング50に直接接続する方法は、シール性の点で問題となる。つまり、仮に金属製のケースとハウジング50とを全周レーザ溶接しても、溶接の一部に不良部や欠陥部が生じ易く、気密性が充分でない。そのため、溶接不良部からケース内部に被測定ガスが流入し、ガスに含まれる腐食性物質や水分によって、ガスセンサ素子10や各種導電部材等が腐食、劣化するおそれがある。
一方、樹脂部材61は、インサート成形することによってハウジング50と気密性を保って接合することができる。又、樹脂部材61は比較的任意の形状とすることができるので、ハウジング50より後端側のガスセンサ200の突き出し高さを低くすることが容易である。
なお、ガスセンサ200を取り付ける対象である取り付け対象体300としては、種々の内燃機関が挙げられ、特に自動車等の車両の内燃機関の吸気系統が挙げられる。ここで、吸気系統とは、吸気取り入れ口から内燃機関の吸気ポートまでの間の吸気通路であり、例えば、吸気管、及び吸気管から分岐して内燃機関の吸気ポートに接続される吸気マニホールドが挙げられる。又、吸気は、新気(排気を含まない新鮮な空気)の他、排気の一部が吸気系統へ還流(再循環)されて新気と混合された混合ガスを含む。
又、上記実施形態のガスセンサ素子10は、いわゆる全領域空燃比センサであるが、空燃比センサの他、酸素センサ(λセンサ)、NOxセンサを用いることができる。
なお、吸気側の特定ガス濃度を検出して内燃機関を制御した場合、排気側にガスセンサを設けて排気中の特定ガス濃度を検出する場合に比べ、内燃機関を精度よく制御できる。これは、排気中の特定ガス濃度に応じた制御がフィードバック制御であるのに対し、吸気側の特定ガス濃度に応じた制御は、燃焼前に対応ができるからである。
次に、図5を参照し、本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ200の製造方法の一例について説明する。
まず、公知の方法により作成された素子アセンブリ150のハウジング50の段部52e(図3参照)に、ヒートシンク部材80のヒートシンク筐体部81の先端を嵌合し、全周レーザ溶接してヒートシンク部材80をハウジング50の後端側に接続する(図5(a))。
次に、ヒートシンク部材80を接続した素子アセンブリ150を適宜金型の内部に設置した後、金型内に樹脂を射出成形することで、樹脂部材本体61がインサート成型される。(図5(c))。この際、コネクタ端子70が樹脂部材本体61の内部空間内に露出するように設けられる。
次に予め接続端子31、32を装着したセパレータ40を、樹脂部材本体61内部に配置されたガスセンサ素子10の後端部12に嵌め込み、接続端子31、32を電極パッド12a及びコネクタ端子70に接続する(図5(d))。又、接続端子31、32とコネクタ端子70とを適宜、スポット溶接等で電気的に接続する。
そして、樹脂部材本体61の開口に蓋部62を被せ(図5(e))、樹脂部材本体61と蓋部62との合わせ目J1を一体化(例えば、溶着)して封止し、樹脂部材60を形成させる。そして、上記した径大部52の凹溝D2(いずれも図示せず)にOリング90を外嵌し、ガスセンサ200を得る(図5(f))。
次に、図6〜図8を参照して、本発明の第1の発明において、第2の実施形態に係るガスセンサ210の構成について説明する。ガスセンサ210は、第1の実施形態におけるハウジング50側の凹溝D2を設けずに、ガスセンサ210と取り付け対象体300とのシールをガスケット95(図7参照)で行うこと以外は、第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図6は、ガスセンサ210内部に保持される素子アセンブリ152の一例の概略構成を示す斜視図、図7は第1の実施形態に係るガスセンサ210の斜視図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
図6において、第1の実施形態におけるハウジング50側の凹溝D2を設けないこと、及び2段に縮径する段部52eのうち、外側段部の段の高さが第1の実施形態より高いこと以外は、第1の実施形態における素子アセンブリ150と同一であるので、説明を省略する。
又、図7において、ガスセンサ210と取り付け対象体300とのシールを、Oリング90の代わりにガスケット95で行うこと以外は、第1の実施形態におけるガスセンサ200と同一であるので、説明を省略する。
図8は、ガスセンサ210の構成を示す断面図であり、第1の実施形態の図3に対応した図である。この図において、各フランジ部82の先端向き面(裏面)82aに、環状のガスケット95が積層され、ガスケット95が取り付け対象体300の外面(=取付け面A)に気密に密着するようになっている。
ここで、ガスセンサ210においても、ハウジング50の段部52eの外側段部と、ヒートシンク筐体部81の先端とが両者の接合界面BS2になっている。又、段部52eの内側段部から加締め部53近傍までの領域が、樹脂部材本体61とハウジング50との接合部Cになっている。さらに、接合部Cのすべてが、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置されており、接合部C全体が特許請求の範囲の「接触部」に相当する。そして、ヒートシンク部材80(のヒートシンク筐体部81)が接触部(接合部C)の径方向周囲を完全に取り囲んでいる。
ガスセンサ210においても、接合部C(接触部)の少なくとも一部(この例では全部)が、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置される。このため、樹脂部材60を含むガスセンサ210の取り付け対象体300の外側への突き出し長さを短くすることができる。
又、ヒートシンク部材80(のヒートシンク筐体部81)が接合部Cを外側から囲むと共に、ヒートシンク筐体部81の先端が、接合部Cよりも先端側でハウジング50に接しつつ、ヒートシンク筐体部81と一体のフランジ部82がセンサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも外側(後端側)に露出している。このため、ハウジング50の熱は、ヒートシンク部材80(特にフランジ部82)を通り、センサ取り付け孔350の外面より外側(後端側)へと放熱される。そのため、樹脂部材60の接合部Cにも熱が溜まることがなく、樹脂部材60(樹脂部材本体61)への熱影響が低減される。
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第2の発明における実施形態に係るガスセンサ220の構成について説明する。本発明の第2の発明は、ヒートシンク部材180が接触部を外側から囲むと共に、センサ取り付け孔350の内壁360に接することを特徴としている。
図9に示すように、ガスセンサ220は、第1の実施形態におけるヒートシンク部材80の代わりに、フランジ部を有しない円筒状のヒートシンク部材180を備えている点、及びフランジ部64を樹脂部材本体61と一体に樹脂成形すること以外は、第1の発明の第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同一の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、図9は第2の発明の実施形態に係るガスセンサ220の斜視図、図10は図9のX−X線に沿う断面図、図11はガスセンサ220の製造方法の一例を示す工程図である。
図9において、樹脂部材本体61がハウジング50にインサート成型されて固定され、かつ樹脂部材本体61の各壁部61bに垂直な方向に、2つの半円形のフランジ部64が各壁部61bと一体に樹脂成形されている。又、後述するように、フランジ部64はカラー88にインサート成型され、カラー88にネジを挿通し、このネジを取り付け対象体300に設けたネジ孔にネジ止めすることで、ガスセンサ220を取り付け対象体300に取り付けることができる。なお、ガスセンサ220において、樹脂部材の内部空間に露出したコネクタ端子70の他端は、樹脂部材本体61の内部空間にあって先端側から後端側へ隆起する棚部61d上(図10参照)にアウトサート成型され、棚部61dに付着固定されている。
図10は、ガスセンサ220の構成を示す断面図であり、第1の実施形態の図3に対応した図である。この図において、ヒートシンク部材180は円筒状をなし、フランジ部を有しない。又、ヒートシンク部材180の外径は、ハウジング50の径大部52の外径と同一であり、ヒートシンク部材180の内径は、段部52eの外側段部の壁面の外径とほぼ同一である。従って、ヒートシンク部材180をハウジング50の後端側に被せると、ヒートシンク部材180の先端が段部52eの外側段部にぴったりと嵌合しつつ、ヒートシンク部材180と径大部52の外面が面一になる。さらに、ハウジング50の凹凸部51から加締め部53に至る部分は、段部52eの内側段部の横幅に応じて、ヒートシンク部材180内面との間に隙間を生じる。そして、この状態で、ヒートシンク部材180の先端と段部52eの合わせ面を全周レーザ溶接等することにより、ヒートシンク部材180がハウジング50の後端側の径方向周囲を取り囲んでいる。
そして、ハウジング50とヒートシンク部材180との隙間に樹脂部材本体61がインサート成型されている。ここで、樹脂部材本体61の先端は、ハウジング50の段部52eの内側段部に接し、この部分が樹脂部材本体61とハウジング50との最も先端側になっている。又、ハウジング50の段部52eの外側段部と、ヒートシンク部材180の先端とが両者の接合界面BS2になっている。又、段部52eの内側段部から加締め部53近傍までの領域が、樹脂部材本体61とハウジング50との接合部Cになっている。さらに、接合部Cのすべてが、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置される。そして、ヒートシンク部材180が接触部(接合部C)の径方向周囲を完全に取り囲んでいる。
加締め部53より後端側で、樹脂部材本体61は、外側プロテクタ100のガス導入孔115側にハウジング50の径大部52より径大の半円筒部61aを有すると共に、壁部61b、コネクタ部63を一体に有している。
又、半円筒部61a及び壁部61bは、ヒートシンク部材180(径大部52)よりも径方向外側に突出しており、これら半円筒部61a及び壁部61bの突出部の先端向き面はフランジ部64の先端向き面と面一になっている。そして、ガスセンサ220を取り付け対象体300に取付ける際、これらの先端向き面がセンサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)に当接するようになっている。
さらに、ヒートシンク部材180の外径は、センサ取り付け孔350の直径とほぼ同一になるように設定されており、ガスセンサ220を取り付け対象体300に取付ける際、ヒートシンク部材180の外面がセンサ取り付け孔350の内壁360に接するようになっている。
ガスセンサ220においても、接合部C(接触部)の少なくとも一部(この例では全部)が、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置される。このため、樹脂部材60を含むガスセンサ220の取り付け対象体300の外側への突き出し長さを短くすることができる。
又、ヒートシンク部材180の先端が、樹脂部材60とハウジング50との接合部Cよりも先端側でハウジング50に接しつつ、センサ取り付け孔350の内壁360にも接している。このため、ハウジング50の熱の大部分はヒートシンク部材180を介してセンサ取り付け孔350の内壁360に放熱されるので、樹脂部材60へと伝わる熱は小さなものとなる。そのため、センサ取り付け孔350の内部に配置されて、樹脂部材の中で最も熱負荷の大きい接合部Cにおいても熱が溜まることがなく、樹脂部材60(樹脂部材本体61)への熱影響が低減される。
さらに、ハウジング50の熱を外部に放熱することで、ハウジング50に装着されたOリング90への熱影響も低減することができる。
次に、図11を参照し、ガスセンサ220の製造方法の一例について説明する。
まず、公知の方法により作成された素子アセンブリ150、カラー88、及びコネクタ端子70を適宜金型の内部に設置する(図11(a))。次に、金型内に樹脂を射出成形し、樹脂部材本体61がインサート成型される。(図11(b))。次に予め接続端子31、32を装着したセパレータ40を、樹脂部材本体61内部に配置されたガスセンサ素子10の後端部12に嵌め込み(図11(c))、接続端子31、32を電極パッド12a及びコネクタ端子70に接続する(図11(d))。又、接続端子31、32とコネクタ端子70とを適宜、スポット溶接等で電気的に接続する。
そして、樹脂部材本体61の開口に蓋部62を被せ(図11(e))、樹脂部材本体61と蓋部62との合わせ目J1を一体化(例えば、溶着)して封止し、カバー60を形成させる。そして、上記した径大部52の凹溝D2(いずれも図示せず)にOリング90を外嵌し、ガスセンサ220を得る(図11(f))。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、図7の例では、ヒートシンク部材80(のヒートシンク筐体部81)が接触部を外側から完全に囲んだが、図12に示すように、ヒートシンク筐体部81xの軸線O方向にスリットを設けて樹脂部材本体61をインサート成型し、このスリットから樹脂部材本体61の一部が露出するようにしてもよい。また、このスリットは軸線方向に見て、ヒートシンク筐体部81xの先端から後端まで延びていてもよい。樹脂部材本体61の露出部分では、接触部に熱負荷がかかるが、ガスセンサの使用状況が過酷でない等の温度状況に応じて、接触部の一部を露出しても差し支えなければ、図12の変形例を採用することができる。
図12の変形例では、樹脂部材本体61とヒートシンク筐体部81xとが噛み合って両者の接合力が向上する。
図9の例では、ヒートシンク部材180が接触部を外側から完全に囲んだが、図13に示すように、ヒートシンク部材180xを接触部Cの先端側にのみ形成して樹脂部材本体61をインサート成型し、ヒートシンク部材180xの後端から樹脂部材本体61の一部が同軸に延びる(露出する)ようにしてもよい。樹脂部材本体61の露出部分では、接触部に熱負荷がかかるが、ガスセンサの使用状況が過酷でない等の温度状況に応じて、接触部の一部を露出しても差し支えなければ、図13の変形例を採用することができる。また、この変形例においても、図12のようにスリットが形成されていてもよい。
図13の変形例においても、樹脂部材本体61とヒートシンク部材180とが噛み合って両者の接合力が向上する。
又、上記実施形態では、樹脂部材本体61とハウジング50との接合部Cのすべてが、センサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置されており、接合部C全体が特許請求の範囲の「接触部」に相当したが、接合部Cのうち、センサ取り付け孔350の外面より外側に突出している部分があってもよい。但し、この場合、ガスセンサの取り付け対象体外側への突き出し高さが高くなり、吸気管の外側へのガスセンサの突き出し長さが長くなるので、好ましくない。そのため、接合部C全体がセンサ取り付け孔350の外面(=取付け面A)よりも内側(先端側)に配置されるように設定するのが好ましい。
又、上記実施形態では、樹脂部材60はハウジング50にインサート成型されているが、これに限られず、樹脂部材60が例えば圧入、隙間嵌め等の嵌合や、加締め、溶接、溶着等によりハウジング50に接合されていてもよい。
シール部材90としては、Oリングの他、板パッキンを用いることができる。又、ガスセンサ200、210、220にコネクタ部63を一体で設けず、外部コネクタをリード線や端子等の導電部材でガスセンサに接続してもよい。又、この導電部材の一部を樹脂部材内に収容するように構成してもよい。
又、上記実施形態では樹脂部材60をナイロン樹脂から成型したが、他の公知である高分子材料によって成型しても何ら問題は無い。
なお、本発明のガスセンサをガソリンエンジン等の内燃機関の吸気系統(例えば、吸気管や吸気マニホールド等)に取付ける際には、エンジン(燃焼室)から一定の距離を離して取付ける必要がある。
通常のエンジンは、吸気系統の燃焼室近傍又は燃焼室内に取付けられたインジェクタから燃料を噴射しているが、燃焼室から吸気系統へとガスが一部逆流する現象が発生する。そのため、吸気系統の燃焼室に近い位置では、本来吸気系統を流れる吸気ガス(大気やEGRシステムの排気ガス)とは別に、燃焼室から逆流してきた燃料を含む逆流ガスが混在している虞がある。
このとき、吸気ガスと逆流ガスとが混在していると、吸気ガス中の特定ガス成分の濃度(例えば酸素濃度)に影響を与えるため正確な検知が出来ず、燃焼状態等の制御に支障を来す。そのため、本発明のガスセンサを吸気系統に取付ける際には、エンジン(燃焼室)から一定距離離す必要がある。なおその距離は、エンジンの排気量等の性能や吸気系統のレイアウト等に応じて、適宜調整する設計的事項である。また、測定するべき吸気ガス中の特定ガス成分の濃度は、燃焼室内に供給される直前の濃度であるほうが正確な燃焼状態制御が出来るため、上記の逆流ガスの影響が出ない箇所であれば、燃焼室に近いほうが好ましい。
200、210、220 ガスセンサ
10 ガスセンサ素子
11 検出部
50 ハウジング
60 樹脂部材
63 コネクタ部
80、180、180x ヒートシンク部材
82 フランジ部
300 取り付け対象体
350 センサ取り付け孔
360 取り付け対象体の内壁
BS2 接合界面
A 取り付け対象体の外面
C 接合部

Claims (7)

  1. 軸線方向に延び、自身の先端側に被測定ガス中の特定ガス成分を検出するための検出部を有するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子の径方向周囲を取り囲むと共に、取り付け対象体のセンサ取り付け孔内に少なくとも自身の一部が挿入される金属からなるハウジングと、を備えるガスセンサであって、
    前記ハウジングの径方向周囲の少なくとも一部を覆うと共に、前記ハウジングと接触する接触部の少なくとも一部が前記センサ取り付け孔の外面よりも内側に配置される樹脂部材と、
    前記接触部の最先端と軸線方向に同位置又は該最先端より先端側にて前記ハウジングに接し、前記ハウジングの熱を前記ガスセンサの外部に放熱するヒートシンク部材とを備えたガスセンサ。
  2. 前記ヒートシンク部材の後端部が前記センサ取り付け孔の外面よりも外側に露出する請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記ヒートシンク部材の一部が前記センサ取り付け孔の内壁と接する請求項1又は2記載のガスセンサ。
  4. 前記ヒートシンク部材の後端部が前記取り付け対象体に取り付けられるフランジを形成する請求項2又は3記載のガスセンサ。
  5. 前記樹脂部材がコネクタ部を有する請求項1〜4のいずれか記載のガスセンサ。
  6. 前記接触部の最先端が前記取り付け対象体の内面より外側に位置する請求項1〜5のいずれか記載のガスセンサ。
  7. 前記ヒートシンク部材は、樹脂部材よりも熱伝導率が高い材質からなる請求項1〜6のいずれか記載のガスセンサ。
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