以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
[ネットワークシステム200の概略構成]
図1は、ネットワークシステム200の概略構成の一例を示すブロック図である。本実施形態では、ネットワークシステム200は、本発明の遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、パチンコ遊技機1が設置されたホールの店員(以下「ホール店員」という。)によって操作されるホールコンピュータ180と、パチンコ遊技機1で起こったエラーの原因又は対処法を示す情報(以下「エラー情報」という。)をホールコンピュータ180に送信する機能を有するWEBサーバ190とを有して構成されている。
このネットワークシステム200では、概ね以下のような処理が行われる。すなわち、後述する図5及び図6に示されている液晶制御CPU141(本発明の下位制御装置の一例)でエラーが発生したときに、液晶制御CPU141が演出制御CPU131(本発明の上位制御装置の一例)によってリセットされる。液晶制御CPU141がリセットされると、パチンコ遊技機1では、そのエラーを識別するための識別情報が演出制御CPU131によって取得される。そして、エラー情報を直ちに取得する必要があるか否かを判断するために、液晶制御CPU141が正常状態に復帰したか否かが判定される。ここで、正常状態に復帰したと判定された場合、ホール店員がエラー情報を直ちに取得する必要はないので、パチンコ遊技機1は、取得した識別情報だけを後述する識別情報出力部160(図5参照)を介してホールコンピュータ180に出力する。これにより、ホールコンピュータ180では、パチンコ遊技機1から入力された識別情報が保存される。一方、正常状態に復帰しなかったと判定された場合、ホール店員がエラー情報(特にエラーの対処法を示す情報)を直ちに取得する必要があるので、パチンコ遊技機1は、取得した識別情報と共に、ホールコンピュータ180がWEBサーバ190にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を識別情報出力部160を介して出力する。
これに対して、ホールコンピュータ180は、識別情報とURLを一緒に受信した場合、そのURLにより特定されるWEBサーバ190にインターネット(本発明の通信ネットワークの一例)を介して直ちにアクセスして識別情報を送信することにより、その識別情報に対応するエラー情報(エラーの原因及び対処法を示す情報)を受信して報知する。一方、識別情報のみを受信した場合には、その識別情報を保存し、URLのみを受信したタイミングで、そのURLにより特定されるWEBサーバ190にアクセスして保存していた識別情報をまとめて送信することにより、識別情報に対応するエラー情報(エラーの原因を示す情報)を取得する。
一方、遊技機メーカによって管理されているWEBサーバ190は、識別情報に対応するエラー情報(エラー原因を示す情報、又はエラー原因とそのエラーに対する対処法を示す情報)をその識別情報の送信元であるホールコンピュータ180に対してインターネットを介して送信すると共に、識別情報を自装置に蓄積する。
図2は、WEBサーバ190に記憶されているテーブル1905を例示する説明図である。図2に示されるように、テーブル1905は、ホールコンピュータ180から送信される識別情報が格納された「識別情報」欄と、パチンコ遊技機1で起こったエラーの症状が格納された「症状」欄と、エラーの原因を示す情報をホールコンピュータ180に送信するためのデータ(例えばHTMLデータ)のファイル名が格納された「エラー原因情報」欄と、エラーの対処法を示す情報をホールコンピュータ180に送信するためのデータ(例えば所定のファイル形式の動画像データ)のファイル名が格納された「対処法情報」欄とを有している。
WEBサーバ190は、ホールコンピュータ180から送信された識別情報を受信した場合に、テーブル1905を参照して、その識別情報に対応するエラー情報をホールコンピュータ180に送信する。例えば、識別情報「AAAA」を受信した場合、WEBサーバ190は、テーブル1905を参照して、その識別情報により特定されるエラーがリセット処理によって解消された軽度なエラーであると判定して、対応する「エラー原因情報」欄に格納されているファイル名が「aaaa」のデータに基づいて、エラーの原因を示すエラー情報を生成して、ホールコンピュータ180に送信する。この場合、後述する図11に例示されるようなエラー情報がホールコンピュータ180の表示部1805(図3参照)に表示される。
また、例えば、識別情報「CCCC」を受信した場合、WEBサーバ190は、テーブル1905を参照して、その識別情報により特定されるエラーがリセット処理によって解消されなかった重度なエラーであると判定して、対応する「エラー原因情報」欄に格納されているファイル名が「cccc」のデータと、同じく対応する「対処法情報」欄に格納されているファイル名が「cccccc」のデータとを用いて、エラーの原因、及びエラーの対処法を示すエラー情報をホールコンピュータ180に送信する。この場合、後述する図12に例示されるようなエラー情報がホールコンピュータ180の表示部1805に表示される。
このような一連の処理によって、パチンコ遊技機1で起こったエラーに関するエラー情報をホール店員がホールコンピュータ180の表示部1805を見て容易に取得できると共に、そのエラーを特定するための識別情報をWEBサーバ190に蓄積して遊技機メーカがエラーに関する情報を収集することができる。以下、このような機能を実現するためのパチンコ遊技機1、ホールコンピュータ180、及びWEBサーバ190の構成について、詳細に説明する。なお、ホールコンピュータ180は一般的なホールコンピュータと同様のハードウエア構成を有し、WEBサーバ190は一般的なWEBサーバと同様のハードウエア構成を有している。このため、本実施形態では、ホールコンピュータ180及びWEBサーバ190については、ハードウェア構成の図示を省略して、それらの機能構成について主に説明する。
[ネットワークシステム200を構成する各装置の機能構成]
以下、図3を参照しつつ、ネットワークシステム200を構成する各装置の機能構成について説明する。ここで、図3は、パチンコ遊技機1、ホールコンピュータ180、及びWEBサーバ190の機能構成の一例を示す機能構成図である。
[パチンコ遊技機1の機能構成]
図3に示されるように、パチンコ遊技機1は、機能的に、リセット部1001、取得部1002、第1判定部1003、第2判定部1004、出力部1005、及び記憶部1006を備えている。
リセット部1001は、下位制御装置として機能する液晶制御CPU141(図6参照)をリセットする上位制御装置であって、本実施形態では、演出制御CPU131(図6参照)によって構成される。
取得部1002(本発明の取得手段の一例)は、液晶制御CPU141がリセットされたときに、そのリセットの契機(切っ掛け)となったエラーを識別するための識別情報を取得するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの取得部1002として機能する。
第1判定部1003(本発明の第1判定手段の一例)は、エラーが発生した装置(本実施形態では液晶制御CPU141)のリセットによって、その装置が正常状態に復帰したか否かを判定するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの第1判定部1003として機能する。
第2判定部1004(本発明の第2判定手段の一例)は、現在時刻が所定時刻(例えばホールの営業終了時刻)になったか否かを判定するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの第2判定部1004として機能する。
記憶部1006は、WEBサーバ190にアクセスするためのURLを記憶する記憶手段として機能するものであり、本実施形態ではROM132(図5参照)によって構成される。
出力部1005(本発明の出力手段の一例)は、取得部1002によって取得された識別情報と、記憶部1006に記憶されているURLとを、上述したように、一緒に又は個別にホールコンピュータ180に出力するものである。本実施形態では、演出制御CPU131、及びパチンコ遊技機1とホールコンピュータ180とを通信可能に接続する識別情報出力部160によってこの出力部1005が構成される。この出力部1005は、第1判定部1003及び第2判定部1004の判定結果に基づいて、識別情報のみを出力する処理、識別情報とURLとを一緒に出力する処理、又はURLのみを出力する処理を実行する。これらの処理の切り替えについては、図9に基づいて後に詳述する。
[ホールコンピュータ180の機能構成]
次に、ホールコンピュータ180の機能構成について説明する。図3に示されるように、ホールコンピュータ180は、機能的に、通信部1801、保存部1802、削除部1803、表示制御部1804、及び表示部1805を備えている。
通信部1801は、パチンコ遊技機1から出力された識別情報とURLを受信する受信手段として機能すると共に、WEBサーバ190に対する識別情報の送信処理、及びWEBサーバ190からのエラー情報を受信する受信処理を行う第1送受信手段として機能するものである。この第1送受信手段による処理は、図1及び図2に基づいて上述した通りである。この通信部1801は、ホールコンピュータ180が備えるCPUや送受信データの変調/復調処理などを行う入出力回路等によって構成される。
保存部1802は、パチンコ遊技機1から出力された識別情報を一時的に保存する保存手段として機能するものであり、例えばホールコンピュータ180が備えるRAM等のメモリによって構成される。この保存部1802は、上述したように、識別情報のみが通信部1801によって受信された場合に、その識別情報を保存する。
削除部1803は、保存部1802に保存されている識別情報がWEBサーバ190に送信された後に、これらの識別情報を削除するものであり、ホールコンピュータ180が備えるCPU等によって構成される。
表示制御部1804は、液晶ディスプレイ等から構成される表示部1805に各種の画面を表示させるものであり、例えばホールコンピュータ180が備えるCPU等がこの表示制御部1804として機能する。表示制御部1804は、WEBページやWEBサーバ190等から受信したデータを表示部1805に表示させるウェブブラウザ機能を有している。本実施形態では、表示制御部1804及び表示部1805が報知手段として機能する。
[WEBサーバ190の機能構成]
次に、WEBサーバ190の機能構成について説明する。図3に示されるように、WEBサーバ190は、機能的に、通信部1901、生成部1902、及び蓄積部1903を備えている。
通信部1901は、ホールコンピュータ180等の外部装置とインターネットを介して通信を行うものであり、WEBサーバ190に対してデータを入出力する入出力回路等により構成されている。ホールコンピュータ180から送信された識別情報、及びホールコンピュータ180に送信されるエラー情報は、この通信部1901によって送受信され、変調/復調処理等が施される。すなわち、通信部1901は第2送受信手段として機能する。
生成部1902は、通信部1901によって受信された識別情報に対応するエラー情報(識別情報に対応するエラーの原因を示す情報)を生成するものであり、WEBサーバ190が備えるCPUや、エラー情報を生成するための各種データを記憶するメモリ等によって構成される。生成部1902は、本実施形態では、ホールコンピュータ180から受信した識別情報とテーブル1905を参照して、エラー原因を示すエラー情報をHTMLで記述したHTML文書を生成する。
生成部1902によってエラー情報が生成されると、通信部1901は、識別情報の送信元であるホールコンピュータ180に対してそのエラー情報を送信する。これにより、生成部1902によって生成されたエラー情報がホールコンピュータ180の表示部1805に表示される(図11及び図12参照)。なお、エラーの対処法を示すエラー情報の動画像はWEBサーバ190のハードディスク等に予め記憶されており、ホールコンピュータ180において例えば図12に示される画面に対して「対処法の説明を見る」ボタンをクリックする操作が行われたタイミングで、通信部1801によってホールコンピュータ180に送信される。
蓄積部1903は、通信部1901によって受信された識別情報を蓄積する蓄積手段として機能するものであり、WEBサーバ190が備えるCPUや識別情報が格納されるデータベース等によって構成される。この蓄積部1903によってホールコンピュータ180からの識別情報がWEBサーバ190に蓄積されることによって、ホールに設置されたパチンコ遊技機1におけるエラーの発生状況(例えば各エラーの発生頻度や、各エラーの全エラーに対する発生割合等)を、WEBサーバ190を管理する遊技機メーカが容易に把握することができる。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図4は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図4に示されるように、パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2の表面側(図4の紙面手前側)に遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板(不図示)を支持しており、遊技盤2に対して開閉可能に構成されている。
枠部材3に支持されたガラス板と遊技盤2との間には、遊技球が移動する遊技領域20が形成されている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計方向へ回転させると、皿39に溜められた遊技球がハンドル31の回転角度に応じた打球力で不図示の発射装置から発射される。発射された遊技球は、遊技領域20の上部位置へ案内され、遊技領域20に配置された不図示の遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、発射装置による遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン33を操作することによって一時的に停止される。また、皿39と近接配置された取り出しボタン34を操作すると、皿39の下面の一部が開口されて、皿39に溜まった遊技球が皿39の下方に配置された不図示の箱へ落下する。
遊技領域20には、入賞や抽選に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24、及びゲート25が設けられている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、又は普通入賞口24に遊技球が入賞すると、入賞した場所に応じた個数の賞球が皿39に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口26を介して遊技領域20の外に排出される。
第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると、大当たり抽選(特別図柄抽選)が実行される。この特別図柄抽選に当選することで大入賞口23が開放され、遊技者が多量の賞球を得ることが可能な大当たり遊技を楽しむことができる。また、遊技球がゲート25を通過すると、電動チューリップ27の開閉抽選(普通図柄抽選)が実行される。この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27が作動して第2始動口22が一時的に開放される。
遊技盤2又は枠部材3には、各種演出を行う液晶表示器5、盤ランプ8、枠ランプ36、可動役物7、及びスピーカ35が設けられている。
遊技盤2の中央部に液晶表示器5が設けられている。液晶表示器5は、画像を表示する表示画面を有する画像表示器である。この液晶表示器5は、遊技者による遊技中には、例えば、特別図柄抽選の結果を報知するための装飾図柄、予告演出を行うキャラクタやアイテム、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留表示画像等を含む演出画像を表示する。なお、画像表示器は液晶表示器5に限定されるものではなく、例えばEL表示器等であってもよい。
盤ランプ8は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することで光による演出を行う。枠ランプ36は、発光色、発光パターン、及び光の放射方向を変化させることで光による演出を行う。可動役物7は、例えば内蔵された発光素子を発光させながら回転することによって可動役物7自体の動きと光による演出を行う。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
皿39と近接する位置に遊技者によって操作される操作手段としての演出ボタン37及び演出キー38が設けられている。演出ボタン37は、遊技者が操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー38は、同じく遊技者が操作情報を入力するためのものであり、十字キーとして機能する4つの周辺キーと、決定ボタンとして機能する中央キーとを有して構成されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側(図4の紙面奥側)には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置のハードウェア構成について説明する。ここで、図5は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図5に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、遊技制御部100、演出制御部130、画像音響制御部140、ランプ制御部150等を備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
この遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、及び表示器4が接続されている。
遊技球が第1始動口21に入賞すると、その入賞が第1始動口スイッチ111により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。また、遊技球が第2始動口22に入賞すると、その入賞が第2始動口スイッチ112により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、検出信号が入力されたタイミングで取得した乱数を用いて特別図柄抽選を実行し、特別図柄抽選に当選すると、大入賞口23への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ115からの検出信号に基づいて、電動ソレノイドを有する大入賞口制御部116を制御して大入賞口23を開閉する。また、CPU101は、演出内容を決定するのに必要な特別図柄抽選の結果を示すデータを演出制御部130へ出力する。
遊技球がゲート25を通過すると、その通過がゲートスイッチ114により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、検出信号が入力されたタイミングで取得した乱数を用いて普通図柄抽選を実行する。そして、この普通図柄抽選に当選すると、電動ソレノイドを有する電動チューリップ開閉部113を制御して電動チューリップ27を動作させる。
遊技球が普通入賞口24に入賞すると、その入賞が普通入賞口スイッチ117により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。CPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、又は普通入賞口スイッチ117からの検出信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを不図示の払出制御部に指示し、払出制御部からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、CPU101は、特別図柄抽選の結果、普通図柄抽選の結果、これらの抽選の保留数、及びパチンコ遊技機1の遊技状態を表示器4(図4参照)に表示させる。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、演出制御CPU131、ROM132、RAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。演出制御CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM132には、各種プログラムの他に、WEBサーバ190にアクセスするためのURLが予め記憶されている。RAM133は、演出制御CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。このRTC134は、時刻情報等の情報を記憶するための不揮発性の記憶領域を有している。
演出制御CPU131は、遊技制御部100から送られる特別図柄抽選の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン37又は演出キー38からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。演出制御CPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する。また、演出制御CPU131は、画像音響制御部140の液晶制御CPU141にリセット信号を出力して、液晶制御CPU141をリセットするリセット部1001(図3参照)としても機能する。なお、この演出制御CPU131による液晶制御CPU141のリセット処理については、図6及び図7に基づいて後に詳述する。
演出制御部130には、ホストコンピュータ180に対して情報を出力する識別情報出力部160として機能する外部情報端子基板が接続されている。演出制御部130は、パチンコ遊技機1で起こったエラーを特定するための識別情報と、WEBサーバ190にアクセスするためのURLをこの識別情報出力部160を介してホールコンピュータ180に出力する。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、液晶制御CPU141、ROM142、及びRAM143を備えている。液晶制御CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)144、及びスピーカ35から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)145を備えている(図6参照)。液晶制御CPU141は、演出制御部130からのコマンド及びROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP144及び音響DSP145へ出力することにより、VDP144及び音響DSP145の動作を制御する。
図には示されていないが、音響DSP145には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSP145によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSP145は、液晶制御CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ35へ出力する。
また、図には示されていないが、VDP144は、液晶表示器5に表示される演出画像の生成に必要な素材データ等を記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示器5へ出力する出力回路を有している。描画エンジンは、液晶制御CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、フレームバッファに描画された演出画像を所定の表示タイミングで液晶表示器5へ出力する。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、及びRAM153を備えている。CPU151は、盤ランプ8、枠ランプ36、及び可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM152には、CPU151によって実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータ、及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ36、盤ランプ8、可動役物7に設けられた役物ランプのそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御部150のCPU151は、ROM152に記憶されている発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータを読み出して、盤ランプ8、枠ランプ36、及び役物ランプの発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶されている動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータを読み出して、可動役物7の動作を制御する。
[リセット処理]
次に、図6を参照しつつ、パチンコ遊技機1で行われるリセット処理について説明する。ここで、図6は、パチンコ遊技機1で行われるリセット処理について説明するための説明図である。
図6において、リセットIC135は、演出制御部130を構成する演出制御基板、及び画像音響制御部140を構成する画像音響制御基板への供給電圧を監視し、電源投入時にこれらの基板が正常に動作できるようになるまでの間(すなわち、これらの基板への印加電圧が正常レベルまで上昇し、これらの基板におけるPLL(Phase Locked Loop)の動作が安定するまでの間)、演出制御CPU131、液晶制御CPU141、VDP144、及び音響DSP145をリセット(パワーオンリセット)するための回路である。リセットIC135から出力されるリセット信号(RESET)は、演出制御CPU131、液晶制御CPU141、VDP144、及び音響DSP145に入力される。電源投入直後はリセットIC135からLOWレベルのリセット信号が入力され、電源投入時点から例えば10ミリ秒後にリセット信号の信号レベルがHIGHレベルに変化する。これにより、演出制御CPU131等のリセットが解除され、これらの動作が開始される。
リセットIC135は、上記のようなパワーオンリセットだけでなく、演出制御CPU131等が正常に動作しているか否かを監視して、演出制御CPU131等が異常状態(例えば、暴走やハングアップ)になっていること検知したときに、演出制御CPU131等をリセット(ウォッチドッグリセット)する機能も有している。具体的には、リセットIC135にはウォッチドッグタイマ(第1のウォッチドッグタイマ)が設けられており、演出制御CPU131からウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)が入力されない状態が一定時間以上続くと、リセットIC135は、演出制御CPU131が異常状態になっていると判断して、演出制御CPU131等をウォッチドッグリセットする。このウォッチドッグリセット時には、まずリセットIC135から出力されるリセット信号がHIGHレベルから一旦LOWレベルに変化してHIGHレベルに戻る。これにより、演出制御CPU131等のリセットが解除されて、これらの動作が再開される。
演出制御CPU131は、正常に動作している間、リセットIC135に対して、一定周期でウォッチドッグタイマクリア信号(パルス信号)を出力する。これにより、演出制御CPU131は、リセットIC135に対して、自身が正常に動作していることを通知する。
演出制御CPU131から液晶制御CPU141へは、リセット信号(RESET)と送信データ信号(TXD)が入力される。そして、液晶制御CPU141から演出制御CPU131へは、状態信号(READY/BUSY)とウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)が入力される。
送信データ信号は、演出制御CPU131が液晶制御CPU141を制御するためのコマンド(例えば、演出内容を示すコマンド)を含む信号である。状態信号は、液晶制御CPU141が演出制御CPU131からの新たなコマンドを直ぐに処理可能な状態であるか否かを示す信号であって、例えば、新たなコマンドを直ぐに処理可能なREADY状態である場合にはHIGHレベルとなり、直ぐに処理できないBUSY状態である場合にはLOWレベルとなる。状態信号がLOWレベルとなる典型的な状況は、液晶制御CPU141が、演出制御CPU131によるリセットが解除された直後の初期処理を行っているときや、演出制御CPU131から直前に受け取ったコマンドに応じた処理が完了していないとき等である。逆に、状態信号がHIGHレベルとなる状況は、演出制御CPU131からの新たなコマンドを受け取ってそのコマンドに応じた処理を直ちに実行可能なときである。演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対して新たなコマンドを送信する際に、液晶制御CPU141からの状態信号の信号レベルを判別し、LOWレベルであれば、HIGHレベルに変化するのを待ってからそのコマンドを送信する。
上位制御装置として機能する演出制御CPU131は、下位制御装置として機能する液晶制御CPU141が正常に動作しているか否かを監視して、液晶制御CPU141が異常状態になっていることを検知したときに、液晶制御CPU141に対してリセット信号を出力して液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する。演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が正常に動作しているか否かを、液晶制御CPU141からの状態信号(READY/BUSY)とウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)に基づいて判断する。具体的には、演出制御CPU131は、基本的に常に一定の周期(例えば10ミリ秒)でタイマ(第2のウォッチドッグタイマ)をカウントアップしており、液晶制御CPU141からウォッチドッグタイマクリア信号(パルス信号)が入力されると第2のウォッチドッグタイマをクリアする。本実施形態では、第2のウォッチドッグタイマは、演出制御CPU131がRAM133を用いて所定の周期(例えば10ミリ秒間隔)で数値をインクリメントすることによって実現される。液晶制御CPU141からウォッチドッグタイマクリア信号が入力されない状態が一定時間以上続くと、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超え、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が異常状態(例えば、暴走やハングアップ)になっていると判断し、リセット信号(RESET)を出力して液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する。ただし、演出制御CPU131が第2のウォッチドッグタイマをカウントアップするのは、液晶制御CPU141からの状態信号がHIGHレベルであるとき(液晶制御CPU141がREADY状態のとき)のみとし、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルのとき(液晶制御CPU141がBUSY状態のとき)には第2のウォッチドッグタイマをカウントしない(もしくは、第2のウォッチドッグタイマのカウントを一時停止する、もしくは、第2のウォッチドッグタイマによる監視を無効にする)。したがって、液晶制御CPU141は、LOWレベルの状態信号を出力している間(自身がBUSY状態である間)はウォッチドッグタイマクリア信号の出力を中断する。
なお、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルになってから(液晶制御CPU141がBUSY状態になってから)所定時間(例えば5秒間)が経過してもその信号レベルがHIGHレベルに変化しない場合には、液晶制御CPU141がBUSY状態のまま異常状態になっていると推定されるので、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対してリセット信号を出力して液晶制御CPU141をリセット(ビジーリセット)する。
なお、液晶制御CPU141とVDP144との間で入出力される信号や、液晶制御CPU141と音響DSP145との間で入出力される信号は、演出制御CPU131と液晶制御CPU141との間で入出力される信号と同様であり、これらの信号については特開2010−227377号公報に示されているので、ここでの詳細な説明は省略する。
[リセット処理に関する一連の処理]
以下、図7及び図8を参照しつつ、リセット処理に関して画像音響制御部140及び演出制御部130において行われる一連の処理について説明する。ここで、図7は、リセット処理に関して画像音響制御部140によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。図8は、リセット処理に関して演出制御部130によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。なお、図7のフローチャートに基づいて説明する液晶制御部140の処理は、ROM142に記憶されているプログラムに基づいて液晶制御CPU141が発行する命令に従って行われる。また、図8のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130の処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいて演出制御CPU131が発行する命令に従って行われる。また、ここでは、演出制御CPU131が液晶制御CPU141をリセットする処理に関連する処理について説明し、本発明に特に関係の無いその他の処理の説明については省略する。また、液晶制御CPU141がVDP144及び音響DSP145をリセットする処理に関連する処理については、以下に説明する演出制御CPU131と液晶制御CPU141による処理の説明から当業者であれば容易に類推できるため、その説明を省略する。
演出制御基板及び画像音響制御基板に電源が供給され、リセットIC135によるリセットが解除される(すなわち、リセットIC135から出力されるリセット信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化する)と、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131に対して、BUSY状態であることを通知するためのLOWレベルの状態信号の出力を開始する(ステップS11)。
次に、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131からのコマンドを処理可能な状態になるための準備処理である初期処理を実行して(ステップS12)、初期処理が完了したか否かを判定する(ステップS13)。ここで、初期処理が完了していないと液晶制御CPU141によって判定された場合(ステップS13:NO)、処理がステップS12に戻される。
液晶制御CPU141は、初期処理が完了したと判定した場合(ステップS13:YES)、演出制御CPU131からのコマンドを処理可能なREADY状態になったことを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをLOWレベルからHIGHレベルに変更する(ステップS14)。
このステップS14の処理に続いて、液晶制御CPU141は、送信データ信号(TXD)の有無に基づいて、演出制御CPU131から新たなコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS15)。
液晶制御CPU141は、新たなコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS15:NO)、演出制御CPU131に対してウォッチドッグタイマクリア信号を出力する(ステップS16)。このステップS16の処理が行われた場合、処理がステップS15に戻される。
液晶制御CPU141は、新たなコマンドを受信したと判定した場合(ステップS15:YES)、そのコマンドに応じた処理を実行するために自身がBUSY状態となることを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをHIGHレベルからLOWレベルに変更する(ステップS18)。そして、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131から受信したコマンドに応じた処理を実行する(ステップS19)。具体的には、受信したコマンドに対応する演出を実現するための制御信号をVDP144及び音響DSP145に出力する。ステップS19の処理を実行すると、液晶制御CPU141は、このコマンドに応じた処理が完了したか否かを判定し(ステップS20)、コマンドに応じた処理が完了していないと判定した場合(ステップS20:NO)、コマンドに応じた処理が完了するまでステップS19の処理を継続する。
液晶制御CPU141は、コマンドに応じた処理が完了したと判定した場合(ステップS20:YES)、ステップS19の処理が完了して演出制御CPU131からの新たなコマンドに応じた処理を実行可能なREADY状態になったことを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをLOWレベルからHIGHレベルに変更する(ステップS21)。そして、このステップS21の処理が行われると、処理がステップS15に戻される。
一方の演出制御CPU131は、演出制御基板及び画像音響制御基板に電源が供給されてリセットIC135によるリセットが解除されると、図8に示されるように、第2のウォッチドッグタイマのカウントアップを開始する(ステップS31)。
次に、演出制御CPU131は、上記ステップS16の処理によって液晶制御CPU141から出力されたウォッチドッグタイマクリア信号を受信したか否かを判定する(ステップS32)。ここで、ウォッチドッグタイマクリア信号を受信したと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS32:YES)、液晶制御CPU141が正常な状態であると判断できるので、処理がステップS31に戻される。この場合、第2のウォッチドッグタイマのカウントアップが改めて開始されるので、それまでにカウントアップされていた第2のウォッチドッグタイマはクリアされる。
一方、演出制御CPU131は、ウォッチドッグタイマクリア信号を受信していないと判定した場合(ステップS32:NO)、液晶制御CPU141から出力される状態信号がLOWレベルか否か(液晶制御CPU141がBUSY状態か否か)を判定する(ステップS33)。
演出制御CPU131は、状態信号がLOWレベルではない(液晶制御CPU141がREADY状態である)と判定した場合(ステップS33:NO)、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS34)。ここで、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS34:NO)、液晶制御CPU141をリセットする必要がないと判断されて、処理がステップS32に戻される。
演出制御CPU131は、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えたと判定した場合(ステップS34:YES)、液晶制御CPU141がREADY状態であることを示す情報をRAM133に記憶し(ステップS35)、液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する(ステップS36)。具体的には、液晶制御CPU141に対して出力するリセット信号を一旦LOWレベルに変化させてから所定時間が経過した後にHIGHレベルに戻す。これにより、大抵の場合は、液晶制御CPU141が異常状態から正常状態へと復帰する。このステップS36の処理が行われると、処理がステップS31に戻される。
演出制御CPU131は、状態信号がLOWレベルである(液晶制御CPU141がBUSY状態である)と判定した場合(ステップS33:YES)、液晶制御CPU141から出力される状態信号がLOWレベルである(液晶制御CPU141がBUSY状態である)継続時間をカウントする(ステップS38)。
そして、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルである継続時間が所定時間を超えたか否かを判定する(ステップS39)。ここでの所定時間は、液晶制御CPU141が正常に動作している状態ではあり得ないような時間であり、本実施形態では5秒に設定されている。演出制御CPU131は、継続時間が所定時間を超えていないと判定した場合(ステップS39:NO)、状態信号がHIGHレベルになったか否か(液晶制御CPU141がREADY状態になったか否か)を判定する(ステップS40)。
状態信号がHIGHレベルになっていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS40:NO)、液晶制御CPU141のBUSY状態が継続中であると判断できるので、処理がステップS38に戻される。
一方、状態信号がHIGHレベルになったと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS40:YES)、液晶制御CPU141がREADY状態になったと判断できるので、ウォッチドッグリセットを行うか否かを判断するために、処理がステップS31に戻される。
演出制御CPU131は、LOWレベルの継続時間が所定時間を超えたと判定した場合(ステップS39:YES)、液晶制御CPU141がBUSY状態であることを示す情報をRAM133に記憶し(ステップS41)、液晶制御CPU141をリセット(ビジーリセット)する(ステップS42)。具体的には、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対して出力するリセット信号を一旦LOWレベルに変更してから所定時間後にHIGHレベルに戻す。これにより、大抵の場合は、液晶制御CPU141は異常状態から正常状態へと復帰する。
このように、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141のエラー発生時(液晶制御CPU141が異常状態になったとき)に液晶制御CPU141をリセットする機能を有している。なお、本実施形態における構成では、演出制御CPU131が液晶制御CPU141のみをリセットして正常状態に復帰させることができる。したがって、例えばVDP144や音響DSP145が正常に動作しているのに対して液晶制御CPU141だけが異常状態となった場合には、VDP144による画像表示や音響DSP145による音声出力を中断させることなく、液晶制御CPU141を正常状態に復帰させることができる。ただし、液晶制御CPU141が異常状態となった場合には、VDP144や音響DSP145も正常ではなくなっている可能性があるため、液晶制御CPU141をリセットした場合には、正常状態に復帰した液晶制御CPU141にVDP144及び音響DSP145をリセットさせるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、演出制御CPU131が上位制御装置で液晶制御CPU141が下位制御装置である場合を例に説明したが、上位制御装置及び下位制御装置の組み合わせはこれに限定されるものではない。すなわち、上位制御装置及び下位制御装置は、演出制御CPU131と、液晶制御CPU141を介して演出制御CPU131によってリセットされるVDP144であってもよいし、演出制御CPU131と、液晶制御CPU141を介して演出制御CPU131によってリセットされる音響DSP145であってもよい。また、上位制御装置及び下位制御装置は、液晶制御CPU141とVDP144であってもよいし、液晶制御CPU141と音響DSP145であってもよい。
また、各種信号の形状(パルス信号)や状態(HIGHレベル、LOWレベル)は単なる一例に過ぎず、同様の情報を伝えることができるのであれば、各種信号の形状や状態は特に限定されるものではない。
[リセット処理後の演出制御部130における処理]
以下、図9を参照しつつ、リセット処理後の演出制御部130における処理について説明する。ここで、図9は、リセット処理後に演出制御部130によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。なお、図9のフローチャートに基づいて説明する演出制御CPU131の処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいて演出制御CPU131が発行する命令に従って行われる。
演出制御部130の演出制御CPU131は、上記ステップS36又はステップS42の処理によって液晶制御CPU141をリセットしたか否かを判定する(ステップS51)。ここで、液晶制御CPU141をリセットしていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS51:NO)、処理が後述するステップS58に進められる。
取得手段として機能する演出制御CPU131は、液晶制御CPU141をリセットしたと判定した場合(ステップS51:YES)、リセットの原因となったエラーを識別するための識別情報を取得する(ステップS52)。具体的には、液晶制御CPU141のリセットに伴う上記ステップS35又はステップS41の処理によって、RAM133には、液晶制御CPU141のリセット時(正確にはリセットの直前)に液晶制御CPU141がBUSY状態であったか或いはREADY状態であったかを示す情報が記憶されている。このため、演出制御CPU131は、RAM133に記憶されている液晶制御CPU141のリセット時の状態を示す情報に基づいてエラーを識別して、その識別情報をRAM133の所定領域に格納する。このように、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141がエラー発生によりリセットされた場合に、そのリセットの切っ掛けとなったエラーの識別情報を取得する。
なお、ここでは、説明を容易にするために、パチンコ遊技機1で起こるエラーを、液晶制御CPU141がREADY状態のまま異常状態となったエラーと、液晶制御CPU141がBUSY状態のまま異常状態となったエラーの2つのエラーに識別しているが、VDP144又は音響DSP145のリセット時におけるVDP144又は音響DSP145の状態(READY状態又はBUSY状態)を示す情報を液晶制御CPU141を介して取得して、演出制御CPU131が3種類以上のエラーを識別してそれらの識別情報を取得してもよいことは言うまでもない。
第1判定手段として機能する演出制御CPU131は、ステップS52の処理に続いて、ステップS36又はステップS42のリセット処理によって、液晶制御CPU141が正常状態に復帰したか否かを判定する(ステップS53)。具体的には、液晶制御CPU141が正常に復帰して新たなコマンドに応じた処理を実行可能な状態になると、液晶制御CPU141から演出制御CPU131に対してウォッチドッグタイマクリア信号の出力(図7におけるステップS16の処理)が再開されるので、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141をリセットしてから設定時間を経過するまでに、液晶制御CPU141からのウォッチドッグタイマクリア信号を受信したか否かを判定する。ここで、設定時間は、液晶制御CPU141がリセットされてから正常状態に復帰するまでに要する平均的な所用時間よりも十分に長い時間に設定されている。
出力手段として機能する演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が正常に復帰しなかった(設定時間を経過しても液晶制御CPU141からのウォッチドッグタイマクリア信号を受信できなかった)と判定した場合(ステップS53:NO)、ホールコンピュータ180に対して、識別情報及びURLを出力する(ステップS54)。具体的には、ステップS52の処理によってRAM133に記憶された識別情報と、ROM132に予め記憶されているURLとを識別情報出力部160(図5参照)を介してホールコンピュータ180に出力する。
ところで、ステップS54の処理が行われた場合、ホールコンピュータ180がWEBサーバ190に直ちにアクセスして、ホールコンピュータ180が備える表示部1805にエラーの原因及び対処法を示すエラー情報が表示されることになる(図12参照)。これに対して、ホール店員がエラー情報に基づいてパチンコ遊技機1に対して適切な処置を施した結果、液晶制御CPU141が正常状態に復帰する場合がある。
そこで、このステップS54の処理に続いて、演出制御CPU131は、ステップS53の処理と同様に、液晶制御CPU141が正常状態に復帰したか否かを判定する(ステップS55)。ここで、正常状態に復帰していないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS55:NO)、処理がステップS55に戻される。逆に、液晶制御CPU141が正常状態に復帰したと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS55:YES)、処理が上記ステップS51に戻される。
一方、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が正常状態に復帰したと判定した場合(ステップS53:YES)、ステップS52の処理で取得された識別情報のみを識別情報出力部160を介してホールコンピュータ180に出力する(ステップS57)。このように、識別情報だけがホールコンピュータ180に出力された場合、ホールコンピュータ180がURLを取得していないのでWEBサーバ190に直ちにアクセスすることができず、パチンコ遊技機1から出力された識別情報は、ホールコンピュータ180に保存されることになる。このため、このステップS57の処理が繰り返されることにより、パチンコ遊技機1で起こった軽度のエラーに関する識別情報が、ホールコンピュータ180に累積記憶されることになる。
第2判定手段として機能する演出制御CPU131は、ステップS57の処理を実行した場合、又はリセット処理が実行されていないと判定した場合(ステップS51:NO)、現在時刻が所定時刻であるか否かを判定する(ステップS58)。具体的には、RTC134の不揮発性の記憶領域にホール店員が例えば演出キー38の操作によって変更可能な所定時刻が記憶されており、そのRTC134が計測している現時点の時刻が所定時刻(例えばホールの営業時間終了後の午後11時)になったか否かを判定する。ここで、所定時刻になっていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS58:NO)、処理がステップS51に戻される。
演出制御CPU131は、現在時刻が所定時刻になったと判定した場合(ステップS58:YES)、ホールコンピュータ180に対してROM132に記憶されているURLのみを識別情報出力部160を介して出力する(ステップS59)。これにより、ホールコンピュータ180は、WEBサーバ190にアクセスすることが可能になるので、ステップS57の処理が1又は複数回行われた結果として保存部1802(図3参照)に保存された全ての識別情報をWEBサーバ190に送信して、これら全ての識別情報に対応するエラー情報を取得する。
このように、演出制御CPU131は、ホールコンピュータ180に対して、識別情報及びURLを一緒に又は個別に出力する。これに対して、ホールコンピュータ180の通信部1801は、パチンコ遊技機1から出力される識別情報及びURLを一緒に又は個別に受信する。上述したステップS59の処理が行われると、処理がステップS51に戻される。
[エラー情報取得処理、及び識別情報蓄積処理]
以下、図10を参照しつつ、ホールコンピュータ180によって実行されるエラー情報取得処理、及びWEBサーバ190によって実行される識別情報蓄積処理について説明する。ここで、図10は、ホールコンピュータ180及びWEBサーバ190において実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、図10のフローチャートに基づいて説明するホールコンピュータ180の処理は、ホールコンピュータ180に記憶されているプログラム、及びパチンコ遊技機1から取得した識別情報とURLに基づいて、ホールコンピュータ180のCPU(不図示)が発行する命令に従って行われる。また、WEBサーバ190の処理は、WEBサーバ190に記憶されているプログラム、及びホールコンピュータ180から取得した識別情報に基づいて、WEBサーバ190のCPUが発行する命令に従って行われる。
受信手段として機能するホールコンピュータ180の通信部1801(図3参照)は、パチンコ遊技機1から識別情報のみを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、識別情報を受信していないと通信部1801によって判定された場合(ステップS101:NO)、処理が後述するステップS103に進められる。
通信部1801は、識別情報のみを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、URLを受信していないのでWEBサーバ190に直ちにアクセスする必要がないと判断して、受信した識別情報を保存手段として機能する保存部1802に保存させる(ステップS102)。
通信部1801は、ステップS102の処理を行った場合、又はステップS101で「NO」と判定した場合、パチンコ遊技機1からURLのみを受信したか否かを判定する(ステップS103)。ここで、URLを受信していないと通信部1801によって判定された場合(ステップS103:NO)、処理が後述するステップS106に進められる。
通信部1801は、URLのみを受信したと判定した場合(ステップS103:YES)、それまでに蓄積した識別情報をまとめて送信すべき時刻になったものと判定して、保存部1802に識別情報が保存されているか否かを判定する(ステップS104)。ここで、識別情報が保存されていないと通信部1801によって判定された場合(ステップS104:NO)、パチンコ遊技機1においてリセット処理によって解消される軽度のエラーが起こっていないと判断され、処理が後述するステップS106に進められる。
一方、第1送受信手段として機能する通信部1801は、識別情報が保存されていると判定した場合(S104:YES)、WEBサーバ190にアクセスして識別情報をまとめて送信する(ステップS105)。具体的には、ステップS103の処理で受信したと判定したURLに対応するWEBサーバ190にアクセスして、保存部1802に保存されている全ての識別情報をWEBサーバ190に送信する。
通信部1801は、ステップS105の処理を実行した場合、ステップS103で「NO」と判定した場合、又はステップS104で「NO」と判定した場合、識別情報とURLを一緒に(同時に)受信したか否かを判定する(ステップS106)。ここで、識別情報とURLを一緒に受信していない、すなわちパチンコ遊技機1から何も受信していないと通信部1801によって判定された場合(ステップS106:NO)、処理が後述するステップS108に進められる。
一方、識別情報とURLを一緒に受信したと判定した場合(ステップS106:YES)、WEBサーバ190にアクセスして識別情報を送信する(ステップS107)。具体的には、ステップS106の処理で受信したと判定したURLに対応するWEBサーバ190にアクセスして、同じくステップS106の処理で受信したと判定した識別情報をWEBサーバ190に送信する。なお、このステップS107の処理で送信される識別情報は、リセット処理によって液晶制御CPU141が正常状態に復帰しなかったエラーを示す情報、つまり、重度のエラーに関する識別情報である。したがって、リセット処理によって解消された軽度のエラーに対応する保存部1802内の識別情報は、このステップS107の処理によってWEBサーバ190に送信されることはない。
このような処理を行うホールコンピュータ180に対して、第2送受信手段として機能するWEBサーバ190の通信部1901(図3参照)は、ホールコンピュータ180から送信された識別情報を受信したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、識別情報を受信していないと通信部1901によって判定された場合(ステップS201:NO)、一連の処理が終了して、処理がステップS201に戻される。
ホールコンピュータ180から識別情報を受信したと通信部1901によって判定された場合(ステップS201:YES)、蓄積手段として機能する蓄積部1903は、その識別情報をデータベースに格納する(ステップS202)。
また、ステップS202の処理に続いて、通信部1901は、ステップS201の処理で受信したと判定した識別情報に対応するエラー情報を、その識別情報の送信元であるホールコンピュータ180に送信する(ステップS203)。
具体的には、ステップS102の処理によって保存部1802に保存されていた3つの識別情報をステップS105の処理に応じてまとめて受信した場合、これらの識別情報に対応するエラーは、テーブル1905(図2参照)を参照していずれも軽度のエラーであると判定することができる。したがって、このような場合、生成部1901は、これら3件のエラーの原因を示すエラー情報としてのHTML文書を作成して、通信部1901がこれをホールコンピュータ180に送信する。
また、ステップS107の処理に応じて1つの識別情報を受信した場合、この識別情報に対応するエラーは、テーブル1905を参照して重度のエラーであると判定できるので、生成部1901は、その識別情報に対応するエラーの原因を示すエラー情報としてのHTML文書を作成して、通信部1901がこれをホールコンピュータ180に送信する。そして、ホールコンピュータ180において対処法の説明を見るための所定操作が行われたことを条件として、通信部1901が上記識別情報に対応するエラーの対処法を示すエラー情報としての動画像をホールコンピュータ180に送信する。
このように、WEBサーバ190は、パチンコ遊技機1で発生したエラーの原因又は対処法を示すエラー情報をインターネットを介してホールコンピュータ180に送信する。
一方、ホールコンピュータ180の通信部1801は、ステップS107の処理を行った場合、又はステップS106で「NO」と判定した場合、WEBサーバ190からエラー情報を受信したか否かを判定する(ステップS108)。ここで、エラー情報を受信していないと通信部1801によって判定された場合(ステップS108:NO)、一連の処理が終了して、処理がステップS101に戻される。
エラー情報を受信したと通信部1801によって判定された場合(ステップS108:YES)、報知手段として機能する表示制御部1804は、通信部1801によって受信されたエラー情報を表示部1805を用いて報知する(ステップS109)。
図11は、パチンコ遊技機1で軽度のエラーが発生した場合に、ホールコンピュータ180の表示部1805に表示されるエラー情報を例示する画面図である。図12は、パチンコ遊技機1で重度のエラーが発生した場合に、ホールコンピュータ180の表示部1805に表示されるエラー情報を例示する画面図である。
パチンコ遊技機1で軽度のエラーが発生した場合、通信部1801は、WEBサーバ190からそのエラーの原因を示すエラー情報が送信されることになる。この場合、表示制御部1804は、図11に例示されるようなエラー情報を表示部1805に表示させる。このエラー情報は、図11に示されるように、発生したエラーの原因と発生件数、エラーが解消されたことを示すメッセージ等を含んでいる。このようなエラー情報の画面表示は、パチンコ遊技機1からURLが所定時刻に出力されるために、例えばホールの営業時間終了後の所定時刻に行われるので、ホール店員は、その時刻に表示部1805を見て、パチンコ遊技機1でその日に起こったエラーの原因を容易に確認することができる。
一方、パチンコ遊技機1で重度のエラーが発生した場合、通信部1801は、WEBサーバ190からそのエラーの原因及び対処法を示すエラー情報が送信されることになる。この場合、表示制御部1804は、図12に例示されるようなエラー情報を表示部1805に表示させる。このエラー情報は、図12に示されるように、発生したエラーの原因とエラーが解消されなかったことを示すメッセージ、エラーの対処法を示す動画像の再生を指示するためのボタン等を含んでいる。このようなエラー情報の画面表示は、パチンコ遊技機1でエラーが発生した直後に行われるので、ホール店員は、エラー発生時に表示部1805を見て、パチンコ遊技機1で起こったエラーの原因を容易に確認することができる。さらに、画面表示されたボタンをマウス等でクリックすることによって、エラーの対処法を示す動画像が再生されるので、エラーの対処法についても容易に確認することができる。
なお、これらの報知処理は、ここで説明したようなエラー情報の画面表示に限定されるものではなく、例えばエラー情報を音声出力することによって行われてもよい。
ステップS109の処理が行われると、保存部1802に保存されていた識別情報は既にWEBサーバ190に送信され、且つそれらの識別情報に対応するエラー原因が既に報知されているので、保存部1802に識別情報を保存しておく必要がなくなる。また、保存部1802に識別情報を保存したままにしておくと、翌日の同じ時刻にパチンコ遊技機1からURLが出力されて、保存部1802に保存されている識別情報が重複送信されるおそれがある。
このため、ステップS109の処理が行われた場合、削除部1803は、保存部1802に保存されている識別情報を削除する(ステップS110)。なお、パチンコ遊技機1において重度のエラーしか起こっていない場合、そのエラーに対応する識別情報は保存部1802の保存されずに直ちにWEBサーバ190に送信されるので、保存部1802に識別情報は保存されない。したがって、このような場合には、このステップS110の処理は省略される。
ステップS110の処理が行われた場合、又はステップS108で「NO」と判定された場合、ホールコンピュータ180における一連の処理が終了して、処理がステップS101に戻される。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、パチンコ遊技機1から識別情報及びURLが一緒に又は個別にホールコンピュータ180に出力されるので、ホールコンピュータ180がWEBサーバ190にアクセスして、パチンコ遊技機1から取得した識別情報に対応するエラーの原因又は対処法を示すエラー情報を受信して報知することができる。このように、識別情報に応じたエラー情報がホールコンピュータ180で報知されるので、遊技者による遊技を中断させることなく(エラーが起こったパチンコ遊技機1を見に行くことなく)ホール店員がパチンコ遊技機1で起こったエラーの原因又は対処法を示す情報(エラー情報)を容易に取得することができる。また、パチンコ遊技機1で起こったエラーを識別するための識別情報がホールコンピュータ180によってWEBサーバ190に自動的に送信されるので、パチンコ遊技機1で起こったエラーに関する情報を遊技機メーカがホール店員に負担を掛けることなく容易に収集することができる。
また、本実施形態では、液晶制御CPU141でエラーが発生して液晶制御CPU141がリセットされたことを契機として識別情報が取得されるので、識別情報を確実に取得することができる。
また、本実施形態では、液晶制御CPU141が正常状態に復帰した場合には、ホールコンピュータ180からWEBサーバ190に直ちにアクセスしてエラー情報(特にエラーの対処法を示す情報)を取得する必然性はないので、識別情報だけがホールコンピュータ180に出力されてホールコンピュータ180に蓄積される。一方、液晶制御CPU141が正常状態に復帰しなかった場合には、ホール店員が直ちに適切な対処を施す必要があるので、識別情報とURLがホールコンピュータ180に一緒に出力されて、ホールコンピュータ180においてその識別情報に対応するエラー情報が報知される。このように、本実施形態では、パチンコ遊技機1において、緊急性の程度に応じてURLを識別情報と一緒に出力するか否かが切り替えられるので、緊急性の程度に応じた適切な処理をホールコンピュータ180に行わせることができる。
また、本実施形態では、所定時刻になったタイミングで、ホールコンピュータ180に対してWEBサーバ190のURLのみが出力されるので、ホールコンピュータ180は、パチンコ遊技機1から入力されたURLに対応するWEBサーバ190にアクセスして、それまでに保存していた識別情報をまとめてWEBサーバ190に送信することにより、リセット処理で解消された軽度のエラーに関する情報をまとめて取得することができる。すなわち、リセット処理でエラーが解消されているにも拘わらずリセット処理が行われる毎にホールコンピュータ180がWEBサーバ190にアクセスしてエラー情報を取得するという、緊急性が低い処理が頻繁に行われるのを防止することができる。
ところで、液晶制御CPU141が識別情報とURLの両方又は一方に基づいて二次元コードを生成し、その二次元コードを液晶表示器5に表示させることによって、識別情報とURLを出力するような態様も考えられる。しかしながら、この構成では、液晶制御CPU141が演出制御CPU131によるリセット処理で正常状態に復帰しなかった場合には、識別情報とURLを出力できないという問題が生じるおそれがある。これに対して、本実施形態では、識別情報とURLが識別情報出力部160を介して演出制御CPU131によって出力されるので、液晶制御CPU141が正常状態に復旧しない場合でも識別情報の出力が可能である。
また、本実施形態では、WEBサーバ190のURLがパチンコ遊技機1に記憶されているので、機種毎に異なるURLをホールコンピュータ180で一元管理する必要がないという利点がある。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、液晶制御CPU141がリセットされた場合にそのリセットの切っ掛けとなったエラーの識別情報を取得する場合について説明したが、例えばVDP144が液晶制御CPU141によってリセットされた場合にそのリセットの切っ掛けとなったエラーの識別情報を取得したり、音響DSP145が液晶制御CPU141によってリセットされた場合にそのリセットの切っ掛けとなったエラーの識別情報を取得するようにしてもよい。また、これらの下位制御装置がリセットされるか否かに関わらず、パチンコ遊技機1で起こったエラーに関する識別情報を取得するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、液晶制御CPU141が正常に復帰したか否かに応じて、識別情報と一緒にURLを送信するか否かを切り替える場合について説明したが、液晶制御CPU141が正常に復帰したか否かに関わらず、識別情報とURLをパチンコ遊技機1から一緒に出力するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ホールコンピュータ180に蓄積されている識別情報をまとめて送信させるために、所定時刻になったらパチンコ遊技機1からURLのみを出力する場合について説明したが、例えばパチンコ遊技機1において演出制御CPU131が識別情報のみを出力した回数をカウントし、そのカウント回数が所定数に達したタイミングで(時刻とは無関係に)URLのみを出力するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。