JP2012176109A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】下位制御装置のリセットの切っ掛けとなったエラーの原因をホール店員が容易に把握すること、及びそのエラーに関する情報をホール店員に過度の負担を掛けることなく遊技機メーカが容易に収集することを可能にする遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機1では、液晶制御CPU141のエラー発生時に液晶制御CPU141が演出制御CPU131によってリセットされ、そのリセット原因となったエラーを識別するための識別情報が演出制御CPU131によって取得されてRAM133に累積記憶される。そして、記憶されている識別情報の数が所定数に達すると、累積記憶されている識別情報が、識別情報に対応するエラーの原因を示す情報を送信するWEBサーバ190のURLと共に、携帯通信端末180により取得可能に出力される。
【選択図】図1

Description

本発明は、上位制御装置、及び上位制御装置からのコマンドに応じた制御を実行する下位制御装置を有し、上位制御装置が下位制御装置のエラー発生時に下位制御装置をリセットする機能を有する遊技機に関する。
ホールには、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機が設置されているが、遊技機への供給電圧の不足や遊技球の通過に伴って発生するノイズの影響等が原因で、遊技機の稼動中にエラー(暴走やハングアップ)が発生することがあった。このようなエラーが発生した場合に好適な処理を行う遊技機としては、例えば特許文献1や特許文献2に記載のパチンコ遊技機が挙げられる。
特許文献1に記載のパチンコ遊技機は、上位制御装置、下位制御装置、及び遊技装置を備えている。上位制御装置は、所定の入賞口に遊技球が入賞したことを契機として下位制御装置に対してコマンドを送信する。下位制御装置は、上位制御装置からのコマンドに従って、遊技画像を表示する図柄表示器、効果音を出力する音声出力装置、光を発するランプ装置、遊技結果に応じて遊技球を払い出す払出装置等の遊技装置の動作を制御し、上位制御装置からのコマンドに応じて正常に処理を行っている間、上位制御装置に対して周期的にパルス信号を送信する。これに対して、上位制御装置は、下位制御装置からのパルス信号を受信できなくなった場合に、下位制御装置が正常に動作しなくなったと判断して、下位制御装置をリセットするためのリセット信号を出力する。
特許文献2に記載のパチンコ遊技機は、賞球の払い出しを制御する賞球制御基板が遊技盤の裏側に設けられている。この賞球制御基板には、エラー内容を報知するためのエラー表示LED、及びホール店員がリセット操作を行うためのリセットスイッチが実装されており、エラー表示LEDによるエラー表示処理が、ホール店員によってリセットスイッチが操作されるまで継続される。
なお、特許文献2に記載されているようなエラー表示LEDは、例えば画像表示器やスピーカの動作を制御する画像音響制御基板等にも設けられており、画像出力処理に関するエラーの内容や音声出力処理に関するエラーの内容が報知されるようになっている。
特開2008−135069号公報 特開2002−224363号公報
ところで、遊技機の交換に繋がるような重度のエラーが発生した場合には、そのエラーに関する情報が遊技機メーカに伝えられることもあるが、遊技機内で起こった軽度なエラーは、上述のように、上位制御装置が下位制御装置をリセットすることによって大抵は解消されてしまうため、このようなエラーの情報が遊技機メーカに伝えられることは希である。このため、遊技機メーカにおいては、下位制御装置に対するリセットで解消するような軽度なエラーに関する情報を収集できず、その情報を例えば次機種の開発に活かすことができなかった。
また、ホール店員が遊技機内で起こったエラーを特定すべくエラー表示LEDの点灯パターンを確認するには、遊技機の前面側を覆う枠部材を開放し、更に各種制御基板を覆う盤裏カバーを外すという面倒な作業が必要であり、また、エラー表示LEDを見ただけではエラーの原因を特定できないケースもあり、ホール店員がエラーの原因を把握することが容易ではなかった。
それ故に、本発明の目的は、下位制御装置のリセットの切っ掛けとなったエラーの原因をホール店員が容易に把握すること、及びそのエラーに関する情報をホール店員に過度の負担を掛けることなく遊技機メーカが容易に収集することを可能にする遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明に係る遊技機は、上位制御装置(131)、及び当該上位制御装置からのコマンドに応じた制御を実行する下位制御装置(141)を有し、前記上位制御装置が前記下位制御装置のエラー発生時に当該下位制御装置をリセットする機能を有する遊技機(1)であって、エラー発生により前記下位制御装置がリセットされた場合に、当該エラーを識別するための識別情報を取得する取得手段(131,S52)と、前記取得手段によって取得された識別情報を累積記憶する記憶手段(133,S53)と、前記記憶手段に記憶された識別情報の数が所定数に達したか否かを判定する第1判定手段(131,S54)と、前記所定数に達したと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び当該識別情報に対応するエラーの原因を示す情報を送信するWEBサーバ(190)のURLを、通信端末(180)により取得可能に出力する出力手段(141、144,5)とを備える。
現在時刻が所定時刻になったか否かを判定する第2判定手段(131,S55)を更に備え、前記出力手段(141、144,5)は、前記所定数に達したと前記第1判定手段によって判定され、且つ前記所定時刻になったと前記第2判定手段によって判定された場合に、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLを出力してもよい。
前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLが前記出力手段によって出力されたことを条件として、当該記憶手段に記憶されている識別情報を削除する削除手段(131,S59)を更に備えていることが好ましい。
前記通信端末(180)は、二次元コードを読み取り可能な携帯通信端末であり、前記出力手段は、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLをコード化した二次元コードを、遊技機本体(2)に設けられた画像表示器(5)に表示してもよい。
また、上記WEBサーバは、遊技機(1)において発生したエラーの原因を示す情報を通信ネットワークを介して送信するWEBサーバ(190)であって、遊技機において発生したエラーを識別するための識別情報を、携帯通信端末(180)から受信する受信手段(1901,S201)と、前記受信手段によって受信された識別情報に対応するエラーの原因を示す情報を、当該識別情報の送信元である前記携帯通信端末に送信する送信手段(1901,S202)と、前記受信手段によって受信された識別情報を蓄積する蓄積手段(1903,S203)とを備える。
この発明によれば、下位制御装置のリセットの切っ掛けとなったエラーの原因をホール店員が容易に把握すること、及びそのエラーに関する情報をホール店員に過度の負担を掛けることなく遊技機メーカが容易に収集することが可能になる。
本実施形態におけるネットワークシステム200の構成例を示すブロック図 パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示される二次元コードの構成について説明するための説明図 パチンコ遊技機1、携帯通信端末180、及びWEBサーバ190の機能構成の一例を示す機能構成図 パチンコ遊技機1の概略正面図 パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図 パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図 パチンコ遊技機1で行われるリセット処理について説明するための説明図 リセット処理に関して画像音響制御部140によって実行される処理を例示するフローチャート リセット処理に関して演出制御部130によって実行される処理を例示するフローチャート リセット処理後に演出制御部130によって実行される処理を例示するフローチャート 液晶表示器5に表示される画像を例示する画面図 携帯通信端末180及びWEBサーバ190において実行される処理を例示するフローチャート 携帯通信端末180の表示部1804に表示されるエラー情報を例示する画面図
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
[ネットワークシステム200の概略構成]
図1は、ネットワークシステム200の概略構成の一例を示すブロック図である。図2は、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示される二次元コードの構成について説明するための説明図である。本実施形態では、ネットワークシステム200は、本発明の遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、パチンコ遊技機1が設置されたホールの店員(以下「ホール店員」という。)が所持する二次元コードを読み取り可能なカメラ機能付き携帯電話端末等の携帯通信端末180(本発明の通信端末の一例)と、パチンコ遊技機1で起こったエラーの原因を示す情報(以下「エラー情報」という。)を携帯通信端末180に送信する機能を有するWEBサーバ190とを有して構成されている。
このネットワークシステム200では、概ね以下のような処理が行われる。すなわち、後述する図6及び図7に示されている液晶制御CPU141(本発明の下位制御装置の一例)でエラーが発生したときに、液晶制御CPU141が演出制御CPU131(本発明の上位制御装置の一例)によってリセットされる。液晶制御CPU141がリセットされると、パチンコ遊技機1では、そのエラーを識別するための識別情報が演出制御CPU131によって取得されて、RAM133等の記憶手段に累積記憶される。そして、このようにしてRAM133に記憶された識別情報と、携帯通信端末180がWEBサーバ190にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)とが携帯通信端末180に対して出力される。具体的には、図2に示されるように、識別情報及びURLに基づいてQRコード(登録商標)(本発明の二次元コードの一例)が生成されて、生成されたQRコードがパチンコ遊技機1が備える液晶表示器5(本発明の画像表示器の一例)の表示画面に表示される(図11参照)。これに対して、ホール店員が所持する携帯通信端末180のカメラ機能を用いてQRコードを撮影すると、携帯通信端末180による撮影で得られたQRコードがデコードされて、携帯通信端末180によってURL及び識別情報が取得される。そして、携帯通信端末180は、取得したURLによって特定されるWEBサーバ190に対してインターネット(本発明の通信ネットワークの一例)を介してアクセスして、URLと共に取得した識別情報を送信する。これに対して、遊技機メーカによって管理されているWEBサーバ190は、識別情報に対応するエラー情報(エラー原因を示す情報)をその識別情報の送信元である携帯通信端末180に対してインターネットを介して送信すると共に、識別情報を蓄積する。このような一連の処理によって、パチンコ遊技機1で起こったエラーに関するエラー情報をホール店員が容易に取得できると共に、そのエラーを特定するための識別情報をWEBサーバ190に蓄積して遊技機メーカがエラーに関する情報を収集することができる。以下、このような機能を実現するためのパチンコ遊技機1、携帯通信端末180、及びWEBサーバ190の構成について、詳細に説明する。なお、携帯通信端末180はカメラ機能を備える一般的な携帯電話端末と同様のハードウエア構成を有し、WEBサーバ190は一般的なWEBサーバと同様のハードウエア構成を有している。このため、本実施形態では、携帯通信端末180及びWEBサーバ190については、ハードウェア構成の図示を省略して、それらの機能構成について主に説明する。
[ネットワークシステム200を構成する各装置の機能構成]
以下、図3を参照しつつ、ネットワークシステム200を構成する各装置の機能構成について説明する。ここで、図3は、パチンコ遊技機1、携帯通信端末180、及びWEBサーバ190の機能構成の一例を示す機能構成図である。
[パチンコ遊技機1の機能構成]
図3に示されるように、パチンコ遊技機1は、機能的に、リセット部1001、取得部1002、記憶部1003、第1判定部1004、第2判定部1005、生成部1006、出力部1007、及び削除部1008を備えている。
リセット部1001は、下位制御装置として機能する液晶制御CPU141(図7参照)をリセットする上位制御装置であって、本実施形態では、演出制御CPU131(図7参照)によって構成される。
取得部1002(本発明の取得手段の一例)は、液晶制御CPU141がリセットされたときに、そのリセットの契機となったエラーを識別するための識別情報を取得するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの取得部1002として機能する。
記憶部1003は、取得部1002によって取得された識別情報を累積記憶する記憶手段として機能するものであり、本実施形態ではRAM133(図6参照)によって構成される。なお、RAM133が揮発性メモリであるために、パチンコ遊技機1の電源断によって、保存されていた識別情報が消去されてしまう場合がある。したがって、パチンコ遊技機1の電源が切られた後も識別情報が保持されるように、例えば不揮発性の記憶領域を有するRTC134(図6参照)を記憶手段として用いてもよい。
第1判定部1004(本発明の第1判定手段の一例)は、RAM133に記憶されている識別情報の数が所定数(例えば「3」)に達したか否かを判定するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの第1判定部1004として機能する。なお、このような判定処理を行うこととしているのは、パチンコ遊技機1でエラーが発生する毎に識別情報を出力するようにすると、ホール店員に過度の負担がかかるおそれがあるからである。このため、ここでの所定数は特に限定されるものではないが、予想されるエラー発生頻度とホール店員の負担とを考慮して適切な値に設定されるのが好ましい。
第2判定部1005(本発明の第2判定手段の一例)は、現在時刻が所定時刻になったか否かを判定するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの第2判定部1005として機能する。
生成部1006は、記憶部1003に記憶されている1又は複数の識別情報、及びURLを含むQRコードを生成するものである。本実施形態では、図7に示されている液晶制御CPU141及びVDP144がこの生成部1006として機能する。
出力部1007(本発明の出力手段の一例)は、生成部1006によって生成されたQRコードを出力するものである。本実施形態では、液晶制御CPU141、VDP144、及び液晶表示器5がこの出力部1007として機能するが、出力部1007は、識別情報及びURLを例えば赤外線通信により出力するものであってもよい。この場合、出力部1007は赤外線通信手段によって構成され、QRコードを生成する生成部1006は不要である。
削除部1008(本発明の削除手段の一例)は、記憶部1003に記憶されている識別情報を削除するものである。本実施形態では、演出制御CPU131がこの削除部1008として機能する。なお、削除部1008による削除処理は、本実施形態では、出力部1007による識別情報及びURLの出力が完了したタイミングで行われるが、その他のタイミング(例えばホールの営業開始時刻)で行われてもよい。
[携帯通信端末180の機能構成]
次に、携帯通信端末180の機能構成について説明する。図3に示されるように、携帯通信端末180は、機能的に、撮像部1801、デコード部1802、表示制御部1803、表示部1804、通信制御部1805、及び無線通信部1806を備えている。
撮像部1801は、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示されたQRコードを読み取る撮像手段として機能するものである。本実施形態では、図には示されていないが、撮像部1801は、光学フィルタやレンズなどの光学系と、CMOSセンサ或いはCCDセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子から出力されたアナログの画像信号をデジタルデータに変換すると共に、所定の画像処理を施してデコード部1802へ出力する画像処理回路とを有して構成されている。この構成を有していることにより、携帯通信端末180は、二次元コード(本実施形態ではQRコード)の読み取りが可能である。デコード部1802は、撮像部1801から出力されたQRコードの画像データをデコードすることによって、WEBサーバ190のURL、及びパチンコ遊技機1で起こったエラーの識別情報を取得する。このデコード部1802は、例えば携帯通信端末180が備えるCPU等によって構成される。
表示制御部1803は、液晶ディスプレイ等から構成される表示部1804に各種の画面を表示させるものであり、例えば携帯通信端末180が備えるCPU等がこの表示制御部1803として機能する。表示制御部1803は、WEBページやWEBサーバ190等から受信したデータを表示部1804に表示させるウェブブラウザ機能を有している。
通信制御部1805は、無線通信部1806による外部装置(例えばWEBサーバ190)との通信を制御するものであり、例えば携帯通信端末180が備えるCPU等が通信制御部1805として機能すると共に、送受信データの変調/復調処理等を行う無線モジュールやアンテナが無線通信部1806として機能する。無線通信部1806は、デコード部1802の処理で得られたURLで特定されるWEBサーバ190に対して、同じくデコード部1802の処理で得られた識別情報を所定の変調方式による変調処理、無線周波数帯への周波数変換処理、増幅処理等を施して、処理後の識別情報を無線信号としてアンテナから出力する。また、無線通信部1806は、WEBサーバ190から送信されたエラー情報を受信する。通信制御部1805は、この無線通信部1806によって受信されたエラー情報を表示制御部1803へと出力し、表示制御部1803は、そのエラー情報を表示部1804に表示させる(図13参照)。
[WEBサーバ190の機能構成]
次に、WEBサーバ190の機能構成について説明する。図3に示されるように、WEBサーバ190は、機能的に、通信部1901、生成部1902、及び蓄積部1903を備えている。
通信部1901は、携帯通信端末180等の外部装置とインターネットを介して通信を行うものであり、WEBサーバ190に対してデータを入出力する入出力回路等により構成されている。携帯通信端末180から送信された識別情報は、この通信部1901によって受信され、変調/復調処理等が施される。すなわち、通信部1901は受信手段として機能する。
生成部1902は、通信部1901によって受信された識別情報に対応するエラー情報(識別情報に対応するエラーの原因を示す情報)を生成するものであり、WEBサーバ190が備えるCPUや、エラー情報を生成するための各種データを記憶するメモリ等によって構成される。生成部1902は、本実施形態ではエラー情報をHTMLで記述したHTML文書を生成するものである。
生成部1902によってエラー情報が生成されると、通信部1901は、識別情報の送信元である携帯通信端末180に対してそのエラー情報を送信する。これにより、生成部1902によって生成されたエラー情報が携帯通信端末180の表示部1804に表示される(図13参照)。すなわち、通信部1901は送信手段としても機能する。
蓄積部1903は、通信部1901によって受信された識別情報を蓄積する蓄積手段として機能するものであり、WEBサーバ190が備えるCPUや識別情報が格納されるデータベース等によって構成される。この蓄積部1903によって携帯通信端末180からの識別情報がWEBサーバ190に蓄積されることによって、ホールに設置されたパチンコ遊技機1におけるエラーの発生状況(例えば各エラーの発生頻度や、各エラーの全エラーに対する発生割合等)を、WEBサーバ190を管理する遊技機メーカが容易に把握することができる。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図4及び図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図4は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図5は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図4に示されるように、パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2の表面側(図4の紙面手前側)に遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板(不図示)を支持しており、遊技盤2に対して開閉可能に構成されている。
枠部材3に支持されたガラス板と遊技盤2との間には、遊技球が移動する遊技領域20が形成されている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計方向へ回転させると、皿39(図5参照)に溜められた遊技球がハンドル31の回転角度に応じた打球力で不図示の発射装置から発射される。発射された遊技球は、遊技領域20の上部位置へ案内され、遊技領域20に配置された不図示の遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、発射装置による遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン33を操作することによって一時的に停止される。また、皿39と近接配置された取り出しボタン34を操作すると、皿39の下面の一部が開口されて、皿39に溜まった遊技球が皿39の下方に配置された不図示の箱へ落下する。
遊技領域20には、入賞や抽選に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24、及びゲート25が設けられている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、又は普通入賞口24に遊技球が入賞すると、入賞した場所に応じた個数の賞球が皿39に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口26を介して遊技領域20の外に排出される。
第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると、大当たり抽選(特別図柄抽選)が実行される。この特別図柄抽選に当選することで大入賞口23が開放され、遊技者が多量の賞球を得ることが可能な大当たり遊技を楽しむことができる。また、遊技球がゲート25を通過すると、電動チューリップ27の開閉抽選(普通図柄抽選)が実行される。この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27が作動して第2始動口22が一時的に開放される。
遊技盤2又は枠部材3には、各種演出を行う液晶表示器5、盤ランプ8、枠ランプ36、可動役物7、及びスピーカ35が設けられている。
遊技盤2(遊技機本体)の中央部に液晶表示器5が設けられている。液晶表示器5は、画像を表示する表示画面を有する画像表示器である。この液晶表示器5は、遊技者による遊技中には、例えば、特別図柄抽選の結果を報知するための装飾図柄、予告演出を行うキャラクタやアイテム、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留表示画像等を含む演出画像を表示する。また、本実施形態では、液晶制御CPU141がリセットされたリセット回数が所定数に達し、且つ現在時刻が所定時刻になったことを条件として、液晶表示器5は、画像音響制御部140(図6参照)によって生成されたQRコードを含む撮影指示画面を表示する(図11参照)。なお、画像表示器は液晶表示器5に限定されるものではなく、例えばEL表示器等であってもよい。
盤ランプ8は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することで光による演出を行う。枠ランプ36は、発光色、発光パターン、及び光の放射方向を変化させることで光による演出を行う。可動役物7は、例えば内蔵された発光素子を発光させながら回転することによって可動役物7自体の動きと光による演出を行う。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
皿39と近接する位置に遊技者によって操作される操作手段としての演出ボタン37及び演出キー38が設けられている。演出ボタン37は、遊技者が操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー38は、同じく遊技者が操作情報を入力するためのものであり、十字キーとして機能する4つの周辺キーと、決定ボタンとして機能する中央キーとを有して構成されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側(図4の紙面奥側)には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図6を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置のハードウェア構成について説明する。ここで、図6は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図6に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、遊技制御部100、演出制御部130、画像音響制御部140、ランプ制御部150等を備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
この遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、及び表示器4が接続されている。
遊技球が第1始動口21に入賞すると、その入賞が第1始動口スイッチ111により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。また、遊技球が第2始動口22に入賞すると、その入賞が第2始動口スイッチ112により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、検出信号が入力されたタイミングで取得した乱数を用いて特別図柄抽選を実行し、特別図柄抽選に当選すると、大入賞口23への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ115からの検出信号に基づいて、電動ソレノイドを有する大入賞口制御部116を制御して大入賞口23を開閉する。また、CPU101は、演出内容を決定するのに必要な特別図柄抽選の結果を示すデータを演出制御部130へ出力する。
遊技球がゲート25を通過すると、その通過がゲートスイッチ114により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、検出信号が入力されたタイミングで取得した乱数を用いて普通図柄抽選を実行する。そして、この普通図柄抽選に当選すると、電動ソレノイドを有する電動チューリップ開閉部113を制御して電動チューリップ27を動作させる。
遊技球が普通入賞口24に入賞すると、その入賞が普通入賞口スイッチ117により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。CPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、又は普通入賞口スイッチ117からの検出信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを不図示の払出制御部に指示し、払出制御部からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、CPU101は、特別図柄抽選の結果、普通図柄抽選の結果、これらの抽選の保留数、及びパチンコ遊技機1の遊技状態を表示器4(図4参照)に表示させる。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、演出制御CPU131、ROM132、RAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。演出制御CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、演出制御CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。このRTC134は、時刻情報等の情報を記憶するための不揮発性の記憶領域を有している。
演出制御CPU131は、遊技制御部100から送られる特別図柄抽選の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン37又は演出キー38からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。演出制御CPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する。また、演出制御CPU131は、画像音響制御部140の液晶制御CPU141にリセット信号を出力して、液晶制御CPU141をリセットするリセット部1001(図3参照)としても機能する。なお、この演出制御CPU131による液晶制御CPU141のリセット処理については、図7及び図8に基づいて後に詳述する。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、液晶制御CPU141、ROM142、及びRAM143を備えている。液晶制御CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)144、及びスピーカ35から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)145を備えている(図7参照)。液晶制御CPU141は、演出制御部130からのコマンド及びROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP144及び音響DSP145へ出力することにより、VDP144及び音響DSP145の動作を制御する。また、ROM142には、液晶制御CPU141によって実行されるプログラムの他に、WEBサーバ190のURLが記憶されている。
図には示されていないが、音響DSP145には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSP145によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSP145は、液晶制御CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ35へ出力する。
また、図には示されていないが、VDP144は、液晶表示器5に表示される演出画像の生成に必要な素材データや、QRコードを生成するために必要なデータ等を記憶する画像用ROM、演出画像やQRコードの描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像やQRコードを液晶表示器5へ出力する出力回路を有している。描画エンジンは、液晶制御CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、フレームバッファに描画された演出画像を所定の表示タイミングで液晶表示器5へ出力する。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、及びRAM153を備えている。CPU151は、盤ランプ8、枠ランプ36、及び可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM152には、CPU151によって実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータ、及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ36、盤ランプ8、可動役物7に設けられた役物ランプのそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御部150のCPU151は、ROM152に記憶されている発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータを読み出して、盤ランプ8、枠ランプ36、及び役物ランプの発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶されている動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータを読み出して、可動役物7の動作を制御する。
[リセット処理]
次に、図7を参照しつつ、パチンコ遊技機1で行われるリセット処理について説明する。ここで、図7は、パチンコ遊技機1で行われるリセット処理について説明するための説明図である。
図7において、リセットIC135は、演出制御部130を構成する演出制御基板、及び画像音響制御部140を構成する画像音響制御基板への供給電圧を監視し、電源投入時にこれらの基板が正常に動作できるようになるまでの間(すなわち、これらの基板への印加電圧が正常レベルまで上昇し、これらの基板におけるPLL(Phase Locked Loop)の動作が安定するまでの間)、演出制御CPU131、液晶制御CPU141、VDP144、及び音響DSP145をリセット(パワーオンリセット)するための回路である。リセットIC135から出力されるリセット信号(RESET)は、演出制御CPU131、液晶制御CPU141、VDP144、及び音響DSP145に入力される。電源投入直後はリセットIC135からLOWレベルのリセット信号が入力され、電源投入時点から例えば10ミリ秒後にリセット信号の信号レベルがHIGHレベルに変化する。これにより、演出制御CPU131等のリセットが解除され、これらの動作が開始される。
リセットIC135は、上記のようなパワーオンリセットだけでなく、演出制御CPU131等が正常に動作しているか否かを監視して、演出制御CPU131等が異常状態(例えば、暴走やハングアップ)になっていること検知したときに、演出制御CPU131等をリセット(ウォッチドッグリセット)する機能も有している。具体的には、リセットIC135にはウォッチドッグタイマ(第1のウォッチドッグタイマ)が設けられており、演出制御CPU131からウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)が入力されない状態が一定時間以上続くと、リセットIC135は、演出制御CPU131が異常状態になっていると判断して、演出制御CPU131等をウォッチドッグリセットする。このウォッチドッグリセット時には、まずリセットIC135から出力されるリセット信号がHIGHレベルから一旦LOWレベルに変化してHIGHレベルに戻る。これにより、演出制御CPU131等のリセットが解除されて、これらの動作が再開される。
演出制御CPU131は、正常に動作している間、リセットIC135に対して、一定周期でウォッチドッグタイマクリア信号(パルス信号)を出力する。これにより、演出制御CPU131は、リセットIC135に対して、自身が正常に動作していることを通知する。
演出制御CPU131から液晶制御CPU141へは、リセット信号(RESET)と送信データ信号(TXD)が入力される。そして、液晶制御CPU141から演出制御CPU131へは、状態信号(READY/BUSY)とウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)が入力される。
送信データ信号は、演出制御CPU131が液晶制御CPU141を制御するためのコマンド(例えば、演出内容を示すコマンド)を含む信号である。状態信号は、液晶制御CPU141が演出制御CPU131からの新たなコマンドを直ぐに処理可能な状態であるか否かを示す信号であって、例えば、新たなコマンドを直ぐに処理可能なREADY状態である場合にはHIGHレベルとなり、直ぐに処理できないBUSY状態である場合にはLOWレベルとなる。状態信号がLOWレベルとなる典型的な状況は、液晶制御CPU141が、演出制御CPU131によるリセットが解除された直後の初期処理を行っているときや、演出制御CPU131から直前に受け取ったコマンドに応じた処理が完了していないとき等である。逆に、状態信号がHIGHレベルとなる状況は、演出制御CPU131からの新たなコマンドを受け取ってそのコマンドに応じた処理を直ちに実行可能なときである。演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対して新たなコマンドを送信する際に、液晶制御CPU141からの状態信号の信号レベルを判別し、LOWレベルであれば、HIGHレベルに変化するのを待ってからそのコマンドを送信する。
上位制御装置として機能する演出制御CPU131は、下位制御装置として機能する液晶制御CPU141が正常に動作しているか否かを監視して、液晶制御CPU141が異常状態になっていることを検知したときに、液晶制御CPU141に対してリセット信号を出力して液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する。演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が正常に動作しているか否かを、液晶制御CPU141からの状態信号(READY/BUSY)とウォッチドッグタイマクリア信号(WDTCLR)に基づいて判断する。具体的には、演出制御CPU131は、基本的に常に一定の周期(例えば10ミリ秒)でタイマ(第2のウォッチドッグタイマ)をカウントアップしており、液晶制御CPU141からウォッチドッグタイマクリア信号(パルス信号)が入力されると第2のウォッチドッグタイマをクリアする。本実施形態では、第2のウォッチドッグタイマは、演出制御CPU131がRAM133を用いて所定の周期(例えば10ミリ秒間隔)で数値をインクリメントすることによって実現される。液晶制御CPU141からウォッチドッグタイマクリア信号が入力されない状態が一定時間以上続くと、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超え、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141が異常状態(例えば、暴走やハングアップ)になっていると判断し、リセット信号(RESET)を出力して液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する。ただし、演出制御CPU131が第2のウォッチドッグタイマをカウントアップするのは、液晶制御CPU141からの状態信号がHIGHレベルであるとき(液晶制御CPU141がREADY状態のとき)のみとし、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルのとき(液晶制御CPU141がBUSY状態のとき)には第2のウォッチドッグタイマをカウントしない(もしくは、第2のウォッチドッグタイマのカウントを一時停止する、もしくは、第2のウォッチドッグタイマによる監視を無効にする)。したがって、液晶制御CPU141は、LOWレベルの状態信号を出力している間(自身がBUSY状態である間)はウォッチドッグタイマクリア信号の出力を中断する。
なお、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルになってから(液晶制御CPU141がBUSY状態になってから)所定時間(例えば5秒間)が経過してもその信号レベルがHIGHレベルに変化しない場合には、液晶制御CPU141がBUSY状態のまま異常状態になっていると推定されるので、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対してリセット信号を出力して液晶制御CPU141をリセット(ビジーリセット)する。
なお、液晶制御CPU141とVDP144との間で入出力される信号や、液晶制御CPU141と音響DSP145との間で入出力される信号は、演出制御CPU131と液晶制御CPU141との間で入出力される信号と同様であり、これらの信号については特開2010−227377号公報に示されているので、ここでの詳細な説明は省略する。
[リセット処理に関する一連の処理]
以下、図8及び図9を参照しつつ、リセット処理に関して画像音響制御部140及び演出制御部130において行われる一連の処理について説明する。ここで、図8は、リセット処理に関して画像音響制御部140によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。図9は、リセット処理に関して演出制御部130によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。なお、図8のフローチャートに基づいて説明する液晶制御部140の処理は、ROM142に記憶されているプログラムに基づいて液晶制御CPU141が発行する命令に従って行われる。また、図9のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130の処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいて演出制御CPU131が発行する命令に従って行われる。また、ここでは、演出制御CPU131が液晶制御CPU141をリセットする処理に関連する処理について説明し、本発明に特に関係の無いその他の処理の説明については省略する。また、液晶制御CPU141がVDP144及び音響DSP145をリセットする処理に関連する処理については、以下に説明する演出制御CPU131と液晶制御CPU141による処理の説明から当業者であれば容易に類推できるため、その説明を省略する。
演出制御基板及び画像音響制御基板に電源が供給され、リセットIC135によるリセットが解除される(すなわち、リセットIC135から出力されるリセット信号がLOWレベルからHIGHレベルに変化する)と、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131に対して、BUSY状態であることを通知するためのLOWレベルの状態信号の出力を開始する(ステップS11)。
次に、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131からのコマンドを処理可能な状態になるための準備処理である初期処理を実行して(ステップS12)、初期処理が完了したか否かを判定する(ステップS13)。ここで、初期処理が完了していないと液晶制御CPU141によって判定された場合(ステップS13:NO)、処理がステップS12に戻される。
液晶制御CPU141は、初期処理が完了したと判定した場合(ステップS13:YES)、演出制御CPU131からのコマンドを処理可能なREADY状態になったことを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをLOWレベルからHIGHレベルに変更する(ステップS14)。
このステップS14の処理に続いて、液晶制御CPU141は、送信データ信号(TXD)の有無に基づいて、演出制御CPU131から新たなコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS15)。
液晶制御CPU141は、新たなコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS15:NO)、演出制御CPU131に対してウォッチドッグタイマクリア信号を出力する(ステップS16)。このステップS16の処理が行われた場合、処理がステップS15に戻される。
液晶制御CPU141は、新たなコマンドを受信したと判定した場合(ステップS15:YES)、そのコマンドに応じた処理を実行するために自身がBUSY状態となることを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをHIGHレベルからLOWレベルに変更する(ステップS18)。そして、液晶制御CPU141は、演出制御CPU131から受信したコマンドに応じた処理を実行する(ステップS19)。具体的には、受信したコマンドに対応する演出を実現するための制御信号をVDP144及び音響DSP145に出力する。ステップS19の処理を実行すると、液晶制御CPU141は、このコマンドに応じた処理が完了したか否かを判定し(ステップS20)、コマンドに応じた処理が完了していないと判定した場合(ステップS20:NO)、コマンドに応じた処理が完了するまでステップS19の処理を継続する。
液晶制御CPU141は、コマンドに応じた処理が完了したと判定した場合(ステップS20:YES)、ステップS19の処理が完了して演出制御CPU131からの新たなコマンドに応じた処理を実行可能なREADY状態になったことを演出制御CPU131に通知するために、演出制御CPU131に対して出力している状態信号の信号レベルをLOWレベルからHIGHレベルに変更する(ステップS21)。そして、このステップS21の処理が行われると、処理がステップS15に戻される。
一方の演出制御CPU131は、演出制御基板及び画像音響制御基板に電源が供給されてリセットIC135によるリセットが解除されると、図9に示されるように、第2のウォッチドッグタイマのカウントアップを開始する(ステップS31)。
次に、演出制御CPU131は、上記ステップS16の処理によって液晶制御CPU141から出力されたウォッチドッグタイマクリア信号を受信したか否かを判定する(ステップS32)。ここで、ウォッチドッグタイマクリア信号を受信したと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS32:YES)、液晶制御CPU141が正常な状態であると判断できるので、処理がステップS31に戻される。この場合、第2のウォッチドッグタイマのカウントアップが改めて開始されるので、それまでにカウントアップされていた第2のウォッチドッグタイマはクリアされる。
一方、演出制御CPU131は、ウォッチドッグタイマクリア信号を受信していないと判定した場合(ステップS32:NO)、液晶制御CPU141から出力される状態信号がLOWレベルか否か(液晶制御CPU141がBUSY状態か否か)を判定する(ステップS33)。
演出制御CPU131は、状態信号がLOWレベルではない(液晶制御CPU141がREADY状態である)と判定した場合(ステップS33:NO)、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS34)。ここで、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS34:NO)、液晶制御CPU141をリセットする必要がないと判断されて、処理がステップS32に戻される。
演出制御CPU131は、第2のウォッチドッグタイマの値が所定の閾値を超えたと判定した場合(ステップS34:YES)、液晶制御CPU141がREADY状態であることを示す情報をRAM133に記憶し(ステップS35)、液晶制御CPU141をリセット(ウォッチドッグリセット)する(ステップS36)。具体的には、液晶制御CPU141に対して出力するリセット信号を一旦LOWレベルに変化させてから所定時間が経過した後にHIGHレベルに戻す。これにより、液晶制御CPU141が異常状態から正常状態へと復帰する。このステップS36の処理が行われると、処理がステップS31に戻される。
演出制御CPU131は、状態信号がLOWレベルである(液晶制御CPU141がBUSY状態である)と判定した場合(ステップS33:YES)、液晶制御CPU141から出力される状態信号がLOWレベルである(液晶制御CPU141がBUSY状態である)継続時間をカウントする(ステップS38)。
そして、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141からの状態信号がLOWレベルである継続時間が所定時間を超えたか否かを判定する(ステップS39)。ここでの所定時間は、液晶制御CPU141が正常に動作している状態ではあり得ないような時間であり、本実施形態では5秒に設定されている。演出制御CPU131は、継続時間が所定時間を超えていないと判定した場合(ステップS39:NO)、状態信号がHIGHレベルになったか否か(液晶制御CPU141がREADY状態になったか否か)を判定する(ステップS40)。
状態信号がHIGHレベルになっていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS40:NO)、液晶制御CPU141のBUSY状態が継続中であると判断できるので、処理がステップS38に戻される。
一方、状態信号がHIGHレベルになったと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS40:YES)、液晶制御CPU141がREADY状態になったと判断できるので、ウォッチドッグリセットを行うか否かを判断するために、処理がステップS31に戻される。
演出制御CPU131は、LOWレベルの継続時間が所定時間を超えたと判定した場合(ステップS39:YES)、液晶制御CPU141がBUSY状態であることを示す情報をRAM133に記憶し(ステップS41)、液晶制御CPU141をリセット(ビジーリセット)する(ステップS42)。具体的には、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141に対して出力するリセット信号を一旦LOWレベルに変更してから所定時間後にHIGHレベルに戻す。これにより、液晶制御CPU141は異常状態から正常状態へと復帰する。
このように、演出制御CPU131は、液晶制御CPU141のエラー発生時(液晶制御CPU141が異常状態になったとき)に液晶制御CPU141をリセットする機能を有している。なお、本実施形態における構成では、演出制御CPU131が液晶制御CPU141のみをリセットして正常状態に復帰させることができる。したがって、例えばVDP144や音響DSP145が正常に動作しているのに対して液晶制御CPU141だけが異常状態となった場合には、VDP144による画像表示や音響DSP145による音声出力を中断させることなく、液晶制御CPU141を正常状態に復帰させることができる。ただし、液晶制御CPU141が異常状態となった場合には、VDP144や音響DSP145も正常ではなくなっている可能性があるため、液晶制御CPU141をリセットした場合には、正常状態に復帰した液晶制御CPU141にVDP144及び音響DSP145をリセットさせるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、演出制御CPU131が上位制御装置で液晶制御CPU141が下位制御装置である場合を例に説明したが、上位制御装置及び下位制御装置の組み合わせはこれに限定されるものではない。すなわち、上位制御装置及び下位制御装置は、液晶制御CPU141とVDP144であってもよいし、液晶制御CPU141と音響DSP145であってもよい。
また、各種信号の形状(パルス信号)や状態(HIGHレベル、LOWレベル)は単なる一例に過ぎず、同様の情報を伝えることができるのであれば、各種信号の形状や状態は特に限定されるものではない。
[リセット処理後の演出制御部130における処理]
以下、図10を参照しつつ、リセット処理後の演出制御部130における処理について説明する。ここで、図10は、リセット処理後に演出制御部130によって実行される一連の処理を例示するフローチャートである。なお、図10のフローチャートに基づいて説明する演出制御CPU131の処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいて演出制御CPU131が発行する命令に従って行われる。
演出制御部130の演出制御CPU131は、上記ステップS36又はステップS42の処理によって液晶制御CPU141をリセットしたか否かを判定する(ステップS51)。ここで、液晶制御CPU141をリセットしていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS51:NO)、処理が後述するステップS54に進められる。
取得手段として機能する演出制御CPU131は、液晶制御CPU141をリセットしたと判定した場合(ステップS51:YES)、リセットの原因となったエラーを識別するための識別情報を取得して(ステップS52)、その識別情報をRAM133に保存する(ステップS53)。具体的には、液晶制御CPU141のリセットに伴う上記ステップS35又はステップS41の処理によって、RAM133には、液晶制御CPU141のリセット時(正確にはリセットの直前)に液晶制御CPU141がBUSY状態であったか或いはREADY状態であったかを示す情報が記憶されている。このため、演出制御CPU131は、RAM133に記憶されている液晶制御CPU141のリセット時の状態を示す情報に基づいてエラーを識別して、その識別情報をRAM133の所定領域に格納する。
なお、ここでは、説明を容易にするために、パチンコ遊技機1で起こるエラーを、液晶制御CPU141がREADY状態のまま異常状態となったエラーと、液晶制御CPU141がBUSY状態のまま異常状態となったエラーの2つのエラーに識別しているが、VDP144又は音響DSP145のリセット時におけるVDP144又は音響DSP145の状態(READY状態又はBUSY状態)を示す情報を液晶制御CPU141を介して取得して、演出制御CPU131が3種類以上のエラーを識別してそれらの識別情報を取得してもよいことは言うまでもない。
第1判定手段として機能する演出制御CPU131は、ステップS53の処理に続いて、RAM133に記憶されている識別情報の数が所定数に達しているか否かを判定する(ステップS54)。具体的には、RAM133の所定領域を参照して、保存されている識別情報の数をカウントし、そのカウント数が、ROM132に記憶されている所定数以上であるか否かを判定する。ここで、識別情報の数が所定数に達していないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS54:NO)、処理がステップS51に戻される。
第2判定手段として機能する演出制御CPU131は、保存されている識別情報の数が所定数に達していると判定した場合(ステップS54:YES)、現在時刻が所定時刻であるか否かを判定する(ステップS55)。具体的には、RTC134の不揮発性の記憶領域にホール店員が例えば演出キー38の操作によって変更可能な所定時刻が記憶されており、そのRTC134が計測している現時点の時刻が所定時刻(例えばホールの営業時間終了後の午後11時)になったか否かを判定する。ここで、所定時刻になっていないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS55:NO)、識別情報及びURLの出力開始タイミングになっていないので、処理がステップS51に戻される。
演出制御CPU131は、現在時刻が所定時刻になったと判定した場合(ステップS55:YES)、識別情報を含む出力コマンドを液晶制御CPU141に送信する(ステップS56)。ここで、出力コマンドは、識別情報及びWEBサーバ190のURLを含むQRコードの表示を液晶制御CPU141に指示するコマンドである。
これに対して、出力手段として機能する液晶制御CPU141は、演出制御CPU131からの出力コマンドを受信すると、その出力コマンドに含まれている識別情報と、ROM142に記憶されているURLとをコード化してQRコードを生成し、そのQRコードを液晶表示器5に表示させる処理を、VDP144を制御して実行する。なお、各種情報をコード化してQRコードを生成する処理は公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
図11は、液晶表示器5に表示される画像の一例を示す画面図である。図11に示される例では、撮影を指示するメッセージと、識別情報及びURLに基づいて生成されたQRコードと、QRコードの撮影が可能な残り時間とが表示されている。これに対して、ホール店員は、自身が所持する携帯通信端末180を用いてQRコードを撮影することができる。
このように、液晶制御CPU141は、演出制御部130から受信した識別情報、及びWEBサーバ190にアクセスするためのURLを、ホール店員によって操作される携帯通信端末180により取得可能に出力する。
なお、本実施形態では、識別情報及びURLをQRコードとして出力することとしているが、識別情報及びURLは、例えば赤外線通信等の他の手段によって、携帯通信端末180に対して出力されてもよい。ただし、この場合、携帯通信端末180との間で赤外線通信を行うための構成(出力手段)を新たにパチンコ遊技機1に設ける必要があるので、本実施形態で説明したように、パチンコ遊技機1が元々備えている演出手段としての液晶表示器5を利用してQRコードにより識別情報及びURLを出力するのが好ましい。
演出制御CPU131は、ステップS56の処理に続いて、識別情報及びURLの出力開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS57)。具体的には、ステップS56の処理を実行してからの経過時間が、予めROM132に記憶されている所定時間に達したか否かを判定する。ここで、出力開始から所定時間が経過していないと演出制御CPU131によって判定された場合(ステップS57:NO)、処理がステップS57に戻される。これにより、図11に例示したようなQRコードの表示が、所定時間を経過するまで継続される。なお、所定時間を経過するまでは、出力開始からの経過時間を示す情報が演出制御CPU131から液晶制御CPU141へ送信される。これにより、図11に例示したような撮影可能残り時間の表示が可能である。
演出制御CPU131は、識別情報及びURLの出力開始から所定時間が経過したと判定した場合(ステップS57:YES)、出力終了コマンドを液晶制御CPU141に送信する(ステップS58)。ここで、出力終了コマンドは、識別情報の出力(本実施形態ではQRコードの表示)の終了を液晶制御CPU141に対して指示するコマンドである。この出力終了コマンドが送信されることにより、液晶制御CPU141によるQRコードの画面表示が終了される。
削除手段として機能する演出制御CPU131は、ステップS58の処理に続いて、RAM133の所定領域に記憶されている識別情報を削除する(ステップS59)。このような削除処理が行われるのは、ステップS56の処理によって一旦出力された識別情報が、後のステップS56の処理によって重複出力されてしまうのを防止するためである。このステップS59の処理が行われると、処理がステップS51に戻される。
[エラー情報取得処理、及び識別情報蓄積処理]
以下、図12を参照しつつ、携帯通信端末180によって実行されるエラー情報取得処理、及びWEBサーバ190によって実行される識別情報蓄積処理について説明する。ここで、図12は、携帯通信端末180及びWEBサーバ190において実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、図12のフローチャートに基づいて説明する携帯通信端末180の処理は、携帯通信端末180に記憶されているプログラム、及びパチンコ遊技機1から取得したQRコードに基づいて、携帯通信端末180のCPU(不図示)が発行する命令に従って行われる。また、WEBサーバ190の処理は、WEBサーバ190に記憶されているプログラム、及び携帯通信端末180から取得した識別情報に基づいて、WEBサーバ190のCPUが発行する命令に従って行われる。
携帯通信端末180のデコード部1802(図3参照)は、撮像部1801によってQRコードが撮像されたか否かに基づいて、QRコードを取得したか否かを判定する(ステップS101)。QRコードを取得していないとデコード部1802によって判定された場合(ステップS101:NO)、処理がステップS101に戻される。
デコード部1802は、撮像部1801によってQRコードを取得したと判定した場合(ステップS101:YES)、そのQRコードをデコードする(ステップS102)。このステップS102の処理によって、WEBサーバ190にアクセスするためのURLと、パチンコ遊技機1で起こったエラー(本実施形態では液晶制御CPU141で起こったエラー)を識別するための識別情報が得られる。なお、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示されたものと異なるQRコードが取得された場合には、URLは得られたとしても識別情報は得られないので、この場合、ここで説明する一連の処理とは異なる処理が行われることは言うまでもない。
次に、通信制御部1805は、デコード部1802の処理で得られたURLによりWEBサーバ190に自動的に(ホール店員による携帯通信端末180の操作とは無関係に)アクセスして、同じくデコード部1802の処理で得られた識別情報をWEBサーバ190に送信する(ステップS103)。その際、通信に多少の時間がかかる場合があるので、表示制御部1803(図3参照)は、WEBサーバ190へのアクセス中であることを示す画面を表示部1804に表示させるようにしてもよい。
一方、WEBサーバ190の通信部1901(図3参照)は、携帯通信端末180から送信された識別情報を受信したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、識別情報を受信していないと通信部1901によって判定された場合(ステップS201:NO)、処理がステップS201に戻される。
通信部1901は、携帯通信端末180から識別情報を受信したと判定した場合(ステップS201:YES)、その識別情報に対応するエラー情報を送信する(ステップS202)。具体的には、通信部1901が受信した識別情報が生成部1902(図3参照)に送られる。これに対して、生成部1902は、識別情報に対応するエラー情報を生成する。通信部1901は、この生成部1902によって生成されたエラー情報を、識別情報の送信元である携帯通信端末180を特定して、その携帯通信端末180に送信する。
通信部1901によってエラー情報が送信されると、蓄積部1903(図3参照)は、通信部1901によって受信された識別情報をデータベースに蓄積する(ステップS203)。
一方、携帯通信端末180の通信制御部1805は、ステップS103の処理に続いて、無線通信部1806を介してエラー情報を受信したか否かを判定する(ステップS104)。ここで、エラー情報を受信していないと通信制御部1805によって判定された場合(ステップS104:NO)、処理がステップS104に戻される。
エラー情報を受信したと通信制御部1805によって判定された場合(ステップS104:YES)、表示制御部1803は、例えば図13に例示されるようなエラー情報を示す画像を表示部1804に表示させる(ステップS105)。
ステップS105の処理が行われると、エラー情報の表示の終了を指示する終了操作が携帯通信端末180の操作部に対して行われたか否かが判定される(ステップS106)。そして、終了操作が行われていない場合には(ステップS106:NO)、処理がステップS105に戻されてエラー情報の表示が継続され、終了操作が行われた場合には(ステップS106:YES)、ステップS105の処理による表示が消去されて、一連の処理が終了する。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、演出制御CPU131がリセットされる毎に、そのリセットの切っ掛けとなったエラーを識別するための識別情報が取得されてRAM133に記憶される。そして、RAM133に記憶された識別情報が所定数に達すると、記憶されている全ての識別情報と、遊技機メーカが管理するWEBサーバ190にアクセスするためのURLとが出力される。これに対して、ホール店員が携帯通信端末180を用いてパチンコ遊技機1から識別情報及びURLを取得し、そのURLに対応するWEBサーバ190にアクセスして識別情報を送信することにより、WEBサーバ190にエラー原因を特定可能な識別情報が蓄積されると共に、エラーの原因を示す情報が携帯通信端末180に送信される。このような一連の処理は、既存の携帯通信端末やWEBサーバからなる通信システムを利用して実現されるので、WEBサーバ190を管理する遊技機メーカがエラーに関する情報を容易に収集することができ、且つホール店員がパチンコ遊技機1の枠部材3を開いて盤裏カバーを外したりすることなく、パチンコ遊技機1で起こったエラーの原因を容易に把握することができる。また、この構成によれば、識別情報が取得される毎に識別情報及びURLが出力される場合に比べて、ホール店員が識別情報及びURLを得るための携帯通信端末180による操作の頻度を低減させることができる。このため、ホール店員に過度の負担を掛けることなく、本発明を実現することができる。
また、本実施形態では、RAM133に記憶されている識別情報の数が所定数に達したとしても所定時刻にならなければ識別情報及びURLが出力されないので、所定時刻を例えばホールの営業終了時刻よりも遅い時刻に設定しておくことにより、遊技者による遊技を妨げることなく識別情報及びURLを得ることができる。
ところで、携帯通信端末180から送信された識別情報は、パチンコ遊技機1におけるエラー発生状況を遊技機メーカが把握するためにWEBサーバ190に蓄積されるが、パチンコ遊技機1から一旦出力された識別情報がRAM133に記憶されたままの状態が継続すると、WEBサーバ190に対して識別情報が重複送信されてしまい、その結果、エラー発生状況を正確に把握することができなくなるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、一度出力された識別情報はRAM133から削除されるので、このような問題が生じるのを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、ホール店員がQRコードを読み取り可能なカメラ機能付き携帯電話端末等の既存の携帯通信端末を用いて識別情報及びURLを容易に取得することができる。また、本実施形態では、液晶表示器5が演出手段としてだけでなく本発明における出力手段としても機能するので、出力手段としての構成を新たに追加することなく本発明を実現することができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、RAM133に保存されている識別情報の数が所定数に達し、且つ所定時刻になったことを条件として識別情報及びURLを出力する場合について説明したが、識別情報の数が所定数に達したタイミングで識別情報及びURLを出力するようにしてもよい。ただし、この場合、遊技者にQRコードの読み取りが行われて、遊技者に取得されるべきではない識別情報及びURLが取得されてしまうおそれがある。このため、例えば、保存されている識別情報の数が所定数に達したタイミングで、ホール店員の呼び出しを促す報知を開始し、ホール店員によって例えば演出キー38の所定操作が行われたことを条件として識別情報及びURLの出力を開始するといった構成を採用するのが好適である。
また、上記実施形態では、識別情報及びURLの出力完了時に識別情報を削除する場合について説明したが、必ずしもこのような削除処理を行う削除手段を備えている必要はない。例えば、削除手段を備える代わりに、ホール店員がパチンコ遊技機1の電源を切る操作によって識別情報が強制的に削除されるような構成を採用したり、或いは、ホール店員によるいわゆるRAMクリアの操作に伴って、RAM133に記憶されている識別情報が削除されるような構成を採用しても構わない。
また、上記実施形態では、URL及び識別情報をQRコードとして出力する場合について説明したが、URL及び識別情報を例えば赤外線通信により携帯通信端末180に出力するようにしてもよい。また、URL及び識別情報を所定の場所に固定設置されたパーソナルコンピュータ、或いは持ち運び可能なノートパソコンにインターネットを介して送信するようにしてもよい。すなわち、本発明の通信端末は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯通信端末に限定されるものではなく、非携帯型の通信端末であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
1 パチンコ遊技機(本発明の遊技機の一例)
2 遊技盤(本発明の遊技機本体に相当)
5 液晶表示器(本発明の出力手段、画像表示器の一例)
131 演出制御CPU(本発明の上位制御装置、取得手段、第1判定手段、第2判定手段、削除手段の一例)
133 RAM(本発明の記憶手段の一例)
141 液晶制御CPU(本発明の下位制御装置の一例、出力手段の一部)
144 VDP(本発明の出力手段の一部)
180 携帯通信端末(本発明の通信端末の一例)
190 WEBサーバ

Claims (4)

  1. 上位制御装置、及び当該上位制御装置からのコマンドに応じた制御を実行する下位制御装置を有し、前記上位制御装置が前記下位制御装置のエラー発生時に当該下位制御装置をリセットする機能を有する遊技機であって、
    エラー発生により前記下位制御装置がリセットされた場合に、当該エラーを識別するための識別情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された識別情報を累積記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された識別情報の数が所定数に達したか否かを判定する第1判定手段と、
    前記所定数に達したと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び当該識別情報に対応するエラーの原因を示す情報を送信するWEBサーバのURLを、通信端末により取得可能に出力する出力手段とを備える、遊技機。
  2. 現在時刻が所定時刻になったか否かを判定する第2判定手段を更に備え、
    前記出力手段は、前記所定数に達したと前記第1判定手段によって判定され、且つ前記所定時刻になったと前記第2判定手段によって判定された場合に、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLを出力する、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLが前記出力手段によって出力されたことを条件として、当該記憶手段に記憶されている識別情報を削除する削除手段を更に備える、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記通信端末は、二次元コードを読み取り可能な携帯通信端末であり、
    前記出力手段は、前記記憶手段に記憶されている識別情報、及び前記URLをコード化した二次元コードを、遊技機本体に設けられた画像表示器に表示する、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
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