JP2012175866A - インバータ制御装置およびインバータ制御方法 - Google Patents

インバータ制御装置およびインバータ制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012175866A
JP2012175866A JP2011037518A JP2011037518A JP2012175866A JP 2012175866 A JP2012175866 A JP 2012175866A JP 2011037518 A JP2011037518 A JP 2011037518A JP 2011037518 A JP2011037518 A JP 2011037518A JP 2012175866 A JP2012175866 A JP 2012175866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
inverter control
phase
duty ratio
gate signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011037518A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Nishiwaki
和弘 西脇
Masahiro Iesawa
雅宏 家澤
Akira Nakamura
亮 中村
Yoshitaka Onishi
良孝 大西
Satoshi Kawashima
敏 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2011037518A priority Critical patent/JP2012175866A/ja
Publication of JP2012175866A publication Critical patent/JP2012175866A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】電流検出または電流推定を行わずにデッドタイムによる電圧誤差を無視できるレベルまで低減し、電流センサレスかつデッドタイム補正レスで、高精度の電圧制御が可能なインバータ制御装置およびインバータ制御方法を得る。
【解決手段】3相モータ電気角を検出する角度検出手段(20)と、角度検出手段により検出された電気角に基づいてゲート信号を生成して複数のスイッチング素子をスイッチング動作させる制御部(30、40)とを備え、制御部は、指令電圧の位相に基づいて生成した180度通電制御の矩形波信号を基本波形として、矩形波信号におけるオン状態の期間を3等分した内の中央の期間にPWMパルスを挿入することで前記ゲート信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、3相モータ用インバータ制御技術のデッドタイム補正に関し、高精度の電圧制御が可能なインバータ制御装置およびインバータ制御方法に関するものである。
従来のインバータ制御技術では、インバータを構成する上下アームが短絡しないように設けられるデッドタイムの影響で、インバータの出力電圧に電圧誤差が生じる。このデッドタイムに起因して発生する電圧誤差に対し、検出または推定された電流極性に応じて、補正電圧を電圧指令に加算することで、デッドタイムによる電圧誤差を補正しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
さらに、検出または推定された電流極性に応じて、上下アームの片側を強制的にオフ状態にして上下アームが同時にオン状態となることを防止し、電圧誤差を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この技術により、デッドタイム補正を不要とすることができる。
特開平5−300785号公報 特開平9−172785号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
このようなインバータ制御装置にあっては、デッドタイムに起因する電圧誤差の影響を改善し、高精度の電圧制御を可能とするためには、高精度の電流検出または電流推定が必要となるという課題があった。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電流検出または電流推定を行わずにデッドタイムによる電圧誤差を無視できるレベルまで低減し、電流センサレスかつデッドタイム補正レスで、高精度の電圧制御が可能なインバータ制御装置およびインバータ制御方法を得ることを目的とする。
本発明に係るインバータ制御装置は、3相モータ電気角を検出する角度検出手段と、角度検出手段により検出された電気角に基づいてゲート信号を生成して複数のスイッチング素子をスイッチング動作させる制御部とを備えたインバータ制御装置において、制御部は、指令電圧の位相に基づいて生成した180度通電制御の矩形波信号を基本波形として、矩形波信号におけるオン状態の期間を3等分した内の中央の期間にPWMパルスを挿入することでゲート信号を生成するものである。
また、本発明に係るインバータ制御方法は、検出された3相モータ電気角に基づいてゲート信号を生成し、複数のスイッチング素子をスイッチング動作させるインバータ制御方法において、指令電圧の位相に基づいて180度通電制御の矩形波信号を基本波形として生成するステップと、指令電圧の大きさあるいはモータ回転数に基づいてPWMパルスのDuty比を演算するステップと、矩形波信号におけるオン状態の期間を3等分した内の中央の期間に、PWMパルスを挿入することでゲート信号を生成するステップとを備えるものである。
本発明によるインバータ制御装置およびインバータ制御方法によれば、指令電圧位相θvに基づいて、PWMパルスによるスイッチングを、6つのゲート信号のうち、常に1つのゲート信号のみで行うように、6つのゲート信号をパターン生成し、PWMパルスによるスイッチング時には、上下アームの片側アームを常にオフ状態とすることにより、電流検出または電流推定を行わずにデッドタイムによる電圧誤差を無視できるレベルまで低減し、電流センサレスかつデッドタイム補正レスで、高精度の電圧制御が可能なインバータ制御装置およびインバータ制御方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるインバータ制御装置の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるインバータ制御部の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態1の矩形波信号生成部における矩形波信号の生成図である。 本発明の実施の形態1のゲート信号生成部におけるゲート信号の生成図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御部におけるゲート信号の生成例を示す図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における3相電圧指令の例を示した図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置におけるゲート信号、電流極性、および端子電圧の関係をまとめた図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における相電流の例示図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における端子電圧の例示図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における線間電圧の例示図である。 本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における相電圧の例示図である。 特許文献2における従来のインバータ制御装置の正弦波PWM方式の制御例を示した図である。 特許文献2における従来のインバータ制御装置の正弦波PWM方式の制御例を示した図である。 本発明の実施の形態2におけるインバータ制御部の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態2におけるDuty演算部で用いられるDuty比生成MAPを示した図である。 本発明の実施の形態3のインバータ制御装置におけるダイオード電圧降下の影響を示す説明図である。
以下、本発明によるインバータ制御装置およびインバータ制御方法を各実施の形態に従って図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるインバータ制御装置の構成図である。本実施の形態1におけるインバータ制御装置は、3相モータ10、位置センサ20、電圧指令生成部30、インバータ制御部40、およびインバータ50で構成されている。ここで、インバータ50は、スイッチング素子51a〜51fによる3相ブリッジ回路で構成されている。ここで、電圧指令生成部30およびインバータ制御部40は、制御部に相当する。
3相モータ10の電気角・回転数は、位置センサ20により検出される。そして、電圧指令生成部30は、検出された電気角・回転数に基づいて、dq軸電圧指令を生成する。さらに、インバータ制御部40は、生成されたdq軸電圧指令に基づいて、スイッチング素子51a〜51fのゲート信号を生成して、インバータ50の出力電圧を制御する。
次に、図2は、本発明の実施の形態1におけるインバータ制御部40の構成を説明するためのブロック図である。インバータ制御部40は、Duty演算部41、PWMパルス生成部42、dq軸電圧位相生成部43、加算器44、矩形波信号生成部45、デッドタイム生成部46、およびゲート信号生成部47を備えている。
Duty演算部41は、電圧指令生成部30で演算されたdq軸電圧指令の、d軸電圧指令Vdrefおよびq軸電圧指令Vqrefに基づいて、PWMパルスのDuty比を演算する。具体的には、Duty演算部41は、まず、dq軸電圧指令の大きさを、下式(1)より演算する。なお、左辺のVdqrefは、線間電圧の実効値に相当する。
Vdqref=√(Vdref+Vqref) (1)
次に、Duty演算部41は、180度通電制御における最大線間電圧Vlmaxおよびdq軸電圧指令の大きさVdqrefより、Duty比を演算する。最大線間電圧Vlmaxは、下式(2)より演算され、Duty比は、下式(3)より演算される。すなわち、Duty比は、電圧指令の線間電圧Vdqrefと最大線間電圧Vlmaxの比となる。
Vlmax=(√6/π)Vdc (2)
Duty=100×Vdqref/Vlmax (3)
PWMパルス生成部42は、Duty演算部41で演算されたDuty比を、搬送波と比較し、等パルス信号であるPWMパルスを生成する。
dq軸電圧位相生成部43は、d軸電圧指令Vdrefおよびq軸電圧指令Vqrefより、下式(4)を用いてdq軸電圧位相Δθを演算する。なお、dq軸電圧位相Δθは、q軸からの角度とする。
Δθ=tan−1(−Vdref/Vqref) (4)
さらに、加算器44は、dq軸電圧位相生成部43で演算されたdq軸電圧位相Δθと、位置センサ20により検出された3相モータ電気角θとの和より、下式(5)のように指令電圧位相θvを演算する。
θv=θ+Δθ (5)
矩形波信号生成部45は、加算器44で演算された指令電圧位相θvに基づき、180度通電制御の矩形波信号を基本波形として生成する。図3は、本発明の実施の形態1の矩形波信号生成部45における矩形波信号の生成図である。なお、図3において、UP0、UN0は、U相の上下アームのゲート信号をそれぞれ示し、VP0、VN0は、V相の上下アームのゲート信号をそれぞれ示し、WP0、WN0は、W相の上下アームのゲート信号をそれぞれ示している。
デッドタイム生成部46は、矩形波信号生成部45で生成された矩形波信号に対して、先の図3中の矢印に示す箇所にデッドタイムを設け、設定時間分だけ立ち上がりを遅らせる処理を行う。
ゲート信号生成部47は、インバータ50のスイッチング素子51a〜51fへ出力するゲート信号を生成する。具体的には、ゲート信号生成部47は、PWMパルス生成部42で生成されたPWMパルス、加算器44で演算された指令電圧位相θv、およびデッドタイム生成部46によりデッドタイムの設けられた矩形波信号に基づいて、ゲート信号を生成する。
図4は、本発明の実施の形態1のゲート信号生成部47におけるゲート信号の生成図である。図4に示すように、ゲート信号生成部47は、矩形波信号のオン状態の期間を3等分した内の中央の期間のみにPWMパルスを挿入し、ゲート信号を生成する。
すなわち、ゲート信号生成部47は、PWMパルスによるスイッチングを、6つのゲート信号のうち、常に1つのゲート信号のみで行うこととなる。この結果、PWMパルスによるスイッチング時には、上下アームの片側アームは、常にオフ状態であり、このPWMパルスによるスイッチングを行うアームは、1/6周期毎に遷移することとなる。
図5は、本発明の実施の形態1のインバータ制御部40におけるゲート信号の生成例を示す図である。この例では、極対数2、回転数25000rpmの3相モータを使用し、搬送波を20kHz三角波、Duty比を30%としている。
PWMパルスは、Duty比の増大に伴い、オン状態の期間が増大する。Duty比が100%の場合には、常にオン状態となり、ゲート信号は、180度通電制御の矩形波信号となる。したがって、Duty比の増大に伴い、ゲート信号は、180度通電の矩形波信号へと自動的に遷移する。
次に、3相電圧指令値と、PWMゲート信号により出力される3相電圧を比較する。d軸電圧指令値、q軸電圧指令値は、上式(1)より求められるdq軸電圧指令の大きさVdqrefと、上式(4)より求められるdq軸電圧位相Δθを用いて、下式(6)、(7)のように表される。
Vdref=−Vdqref×sinΔθ (6)
Vqref=Vdqref×cosΔθ (7)
dq軸電圧指令の大きさVdqrefを3相電圧に変換すると、3相電圧指令は、下式(8)、(9)、(10)のように表される。
Vuref=−√(2/3)×Vdqref×sinθv (8)
Vvref=−√(2/3)×Vdqref×sin(θv−120°) (9)
Vwref=−√(2/3)×Vdqref×sin(θv+120°) (10)
図6は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における3相電圧指令の例を示した図である。また、図7は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置におけるゲート信号、電流極性、および端子電圧の関係をまとめた図である。3相モータ10の端子電圧は、上下アームのスイッチングの状態と相電流の極性に応じて、図7のように決定される。図7において、Vdcは、電源電圧、Vfは、スイッチング素子に並列接続されているダイオードの電圧降下である。
図8は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における相電流の例示図である。この図8は、3相電圧指令に対して位相遅れを30度と仮定した3相電流を示したものである。
また、図9は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における端子電圧の例示図である。この図9は、先の図5に示したゲート信号を生成したときに、先の図8に示した3相電流が流れている場合の端子電圧を示したものである。なお、ここでは、電源電圧Vdcを12Vと設定している。また、この端子電圧の計算結果は、3相電流の位相遅れが±60度の範囲内において、常に成立する。
線間電圧Vuv、Vvw、Vwuは、3相端子電圧Vu0、Vv0、Vw0より、下式(11)、(12)、(13)のように算出される。
Vuv=Vu0−Vv0 (11)
Vvw=Vv0−Vw0 (12)
Vwu=Vw0−Vu0 (13)
また、相電圧Vu、Vv、Vwは、上式(11)、(12)、(13)の線間電圧より、下式(14)、(15)、(16)のように算出される。
Vu=(Vuv−Vwu)/3 (14)
Vv=(Vvw−Vuv)/3 (15)
Vw=(Vwu−Vvw)/3 (16)
図10は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における線間電圧の例示図であり、上式(11)〜(13)より算出される線間電圧を示したものである。また、図11は、本発明の実施の形態1のインバータ制御装置における相電圧の例示図であり、上式(14)〜(16)より算出される相電圧を示したものである。
次に、本発明と先行技術との比較を示す。特許文献2は、片側のアームをオフ状態にしたスイッチングによりデッドタイムを設けない、という点において、本発明と類似している。図12、図13は、特許文献2における従来のインバータ制御装置の正弦波PWM方式の制御例を示した図である。
この特許文献2による先行技術は、図12に示すように、正弦波PWM方式により3相指令電圧と搬送波の比較を行い、ゲート信号を生成する。さらに、図12のように生成されたゲート信号に対して、図13に示すように、検出または推定された電流極性に基づいて、片側アームの信号を強制的にオフ状態にする。
図13の例では、先に示した図8の3相電流の極性に基づき、片側アームを強制的にオフ状態にする処理を行っている。しかし、この先行技術は、電流極性が変化する零クロスポイントを正確に検出または推定する必要がある。
これに対して、本発明では、先の図4に示すゲート信号生成例のように、指令電圧位相θvに基づいて、6つのゲート信号をパターン生成している。そして、先の図9に示した所望の端子電圧出力は、相電圧に対する相電流の位相遅れが±60度の範囲内においては、常に成立する。したがって、相電流の位相遅れが±60度の範囲内の場合において、電流検出または推定を必要とせずに、所望の電圧出力を得ることができる。
また、一般に用いられる正弦波PWM方式は、3相モータ10の高速回転時において、電圧変換効率がやや悪く、高速回転時においては、180度通電制御による1パルス同期PWMが最も効率がよい。そのため、低速回転時と高速回転時において、正弦波PWM方式と1パルス同期PWM方式を切り替える対処が必要となる。
これに対して、本発明では、高速回転時における指令電圧の増大に伴い、Duty比が増大し、自動的に1パルス同期PWMへと遷移する。したがって、低速回転時から高速回転時まで、本発明のPWM方式のみで対応可能である。
以上のように、実施の形態1によれば、指令電圧位相θvに基づいて、PWMパルスによるスイッチングを、6つのゲート信号のうち、常に1つのゲート信号のみで行うように、6つのゲート信号をパターン生成している。これにより、PWMパルスによるスイッチング時には、上下アームの片側アームを常にオフ状態とすることができるとともに、正弦波PWM方式と1パルス同期PWM方式をDuty比に応じて自動的に切り替えることが可能となる。この結果、電流センサレスかつデッドタイム補正レスで、高精度の電圧制御が可能なインバータ制御装置を得ることができる。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、Duty演算部41において、d軸電圧指令Vdrefおよびq軸電圧指令Vqrefに基づいて、PWMパルスのDuty比を演算する場合について説明した。これに対して、本実施の形態2では、位置センサ20を用いて検出した回転速度ωに基づいて、Duty比を演算する場合について説明する。
図14は、本発明の実施の形態2におけるインバータ制御部40の構成を説明するためのブロック図である。先の実施の形態1における図2のインバータ制御部40と比較すると、本実施の形態2における図14のインバータ制御部40は、Duty演算部41の代わりにDuty演算部41aが用いられている点が異なっている。そこで、この相違点であるDuty演算部41aの機能を中心に、以下に説明する。
図15は、本発明の実施の形態2におけるDuty演算部41aで用いられるDuty比生成MAPを示した図である。本実施の形態2におけるDuty演算部41aは、位置センサ20を用いて検出した回転速度ωに基づいて、Duty比を演算する。そこで、Duty演算部41aは、図15に示すような、回転数ωを横軸、Duty比を縦軸としたDuty比生成マップを参照して、Duty比を生成する。なお、このDuty比生成マップは、モータ回転数の増大に伴いDuty比を増大させ、高回転時においてDuty比が100%となるようにあらかじめ設定されている。
以上のように、実施の形態2によれば、検出した回転速度ωに基づいてDuty比を演算することによっても、先の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、スイッチング素子51a〜51fの寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を抑制するインバータ制御装置について説明する。
先の実施の形態1、実施の形態2では、Duty演算部41またはDuty演算部41aにおいてDuty比を演算し、このDuty比に基づきPWMパルスを生成する場合について説明した。PWMパルスによるスイッチングを行うとき、上下アームがオフ状態では、先の図7に示したように、スイッチング素子51a〜51fの寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響が端子電圧に現れる。
図16は、本発明の実施の形態3のインバータ制御装置におけるダイオード電圧降下の影響を示す説明図である。寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を考慮しない場合の端子電圧、線間電圧、相電圧を図16(a)にまとめ、寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を考慮した場合の端子電圧、線間電圧、相電圧を図16(b)にまとめている。
寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を考慮した図16(b)の線間電圧と相電圧を見ると、出力電圧パルスと逆向きに、寄生ダイオードの電圧降下Vfによる電圧パルスを出力しており、電圧実効値が低下していることが分かる。寄生ダイオードの電圧降下Vfは、上下アームがオフ状態において出力されるため、低回転時において、特に影響が現れる。
そこで、本実施の形態3では、寄生ダイオードの電圧降下Vfによる線間電圧実効値の低下を防ぐために、Duty比の補正を行う。図16において、寄生ダイオードの電圧降下Vfを考慮しない場合(理想時)の0.2〜0.4msecにおける端子電圧平均値Vu0_mean1は、下式(17)のように表される。
Vu0_mean1=Vdc×(100−Duty)/100 (17)
同様に、寄生ダイオードの電圧降下Vfを考慮した場合の0.2〜0.4msecにおける端子電圧平均値Vu0_mean2は、下式(18)のように表される.
Vu0_mean2=(Vdc+Vf)×(100−Duty)/100 (18)
そこで、上式(18)の寄生ダイオードの電圧降下Vfを考慮した場合の電圧平均値Vu0_mean2が、上式(17)の理想時の端子電圧平均値Vu0_mean1に等しくなるように、上式(18)のDutyを補正することを考える。補正Duty比をDuty2とおくと、DutyとDuty2の関係は、下式(19)のようになる。
Vdc×(100−Duty)/100
=(Vdc+Vf)×(100−Duty2)/100 (19)
上式(19)より、Duty2は、下式(20)のように表される。
Duty2=(Duty×Vdc+Vf)/(Vdc+Vf) (20)
したがって、本実施の形態3におけるDuty演算部41またはDuty演算部41aは、上式(20)の関係式により、Duty比の補正を行う。これにより、寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を受けることなく、インバータ制御を行うことができる。
以上のように、実施の形態3によれば、スイッチング素子の寄生ダイオードによる電圧降下Vfの影響を考慮して、Duty比の補正を行っている。この結果、先の実施の形態1、2の効果に加え、寄生ダイオードの電圧降下Vfの影響を受けることなく、インバータ制御を行うことができるというさらなる効果を得ることができる。
10 相モータ、20 位置センサ、30 電圧指令生成部、40 インバータ制御部、41、41a Duty演算部、42 PWMパルス生成部、43 dq軸電圧位相生成部、44 加算器、45 矩形波信号生成部、46 デッドタイム生成部、47 ゲート信号生成部、50 インバータ、51a〜51f スイッチング素子。

Claims (5)

  1. 3相モータ電気角を検出する角度検出手段と、
    前記角度検出手段により検出された前記電気角に基づいてゲート信号を生成して複数のスイッチング素子をスイッチング動作させる制御部と
    を備えたインバータ制御装置において、
    前記制御部は、指令電圧の位相に基づいて生成した180度通電制御の矩形波信号を基本波形として、前記矩形波信号におけるオン状態の期間を3等分した内の中央の期間にPWMパルスを挿入することで前記ゲート信号を生成する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ制御装置において、
    前記制御部は、前記指令電圧の大きさに比例するように演算したDuty比を用いて前記PWMパルスを生成する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  3. 請求項1に記載のインバータ制御装置において、
    前記制御部は、前記角度検出手段により検出されたモータ回転数に基づいて演算したDuty比を用いて前記PWMパルスを生成する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  4. 請求項2または3に記載のインバータ制御装置において、
    前記制御部は、前記Duty比を演算する際に、前記スイッチング素子の寄生ダイオードによる電圧降下による3相モータの線間電圧実効値の低下を防止するために、前記Duty比の補正を行い、補正後のDuty比を用いて前記PWMパルスを生成する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  5. 検出された3相モータ電気角に基づいてゲート信号を生成し、複数のスイッチング素子をスイッチング動作させるインバータ制御方法において、
    指令電圧の位相に基づいて180度通電制御の矩形波信号を基本波形として生成するステップと、
    前記指令電圧の大きさあるいはモータ回転数に基づいてPWMパルスのDuty比を演算するステップと、
    前記矩形波信号におけるオン状態の期間を3等分した内の中央の期間に、前記PWMパルスを挿入することで前記ゲート信号を生成するステップと
    を備えることを特徴とするインバータ制御方法。
JP2011037518A 2011-02-23 2011-02-23 インバータ制御装置およびインバータ制御方法 Pending JP2012175866A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011037518A JP2012175866A (ja) 2011-02-23 2011-02-23 インバータ制御装置およびインバータ制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011037518A JP2012175866A (ja) 2011-02-23 2011-02-23 インバータ制御装置およびインバータ制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012175866A true JP2012175866A (ja) 2012-09-10

Family

ID=46978214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011037518A Pending JP2012175866A (ja) 2011-02-23 2011-02-23 インバータ制御装置およびインバータ制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012175866A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160118917A1 (en) * 2014-10-27 2016-04-28 Melexis Technologies Nv Control for pulse width modulated driven motors
JP2017060278A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 三菱電機株式会社 回転電機、及び回転電機の制御方法
US10608572B2 (en) 2017-10-31 2020-03-31 Nidec Corporation Motor drive control device
CN111181448A (zh) * 2020-02-13 2020-05-19 西北工业大学 一种双电机群相电流传感器误差协同系统及校正方法
CN111181447A (zh) * 2020-02-13 2020-05-19 西北工业大学 基于自生探测信号电机群电流传感器协同系统及校正方法
CN111313767A (zh) * 2020-02-13 2020-06-19 西北工业大学 基于斩波周期正交双电机电流传感器协同系统及校正方法
CN111404428A (zh) * 2020-02-13 2020-07-10 西北工业大学 基于斩波周期移相电机群电流传感器协同系统及校正方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0654548A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電圧形pwmインバータ
JPH09163753A (ja) * 1995-12-04 1997-06-20 Meidensha Corp 電力変換器の指令電圧補正装置
JP2001211680A (ja) * 2000-01-20 2001-08-03 Toshiba Corp 電気掃除機
JP2010193566A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Nissan Motor Co Ltd モータ制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0654548A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電圧形pwmインバータ
JPH09163753A (ja) * 1995-12-04 1997-06-20 Meidensha Corp 電力変換器の指令電圧補正装置
JP2001211680A (ja) * 2000-01-20 2001-08-03 Toshiba Corp 電気掃除機
JP2010193566A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Nissan Motor Co Ltd モータ制御装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160118917A1 (en) * 2014-10-27 2016-04-28 Melexis Technologies Nv Control for pulse width modulated driven motors
US9722529B2 (en) * 2014-10-27 2017-08-01 Melexis Technologies Nv Control for pulse width modulated driven motors
JP2017060278A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 三菱電機株式会社 回転電機、及び回転電機の制御方法
US9712100B2 (en) 2015-09-16 2017-07-18 Mitsubishi Electric Corporation Electric rotating machine and control method therefor
US10608572B2 (en) 2017-10-31 2020-03-31 Nidec Corporation Motor drive control device
CN111181448A (zh) * 2020-02-13 2020-05-19 西北工业大学 一种双电机群相电流传感器误差协同系统及校正方法
CN111181447A (zh) * 2020-02-13 2020-05-19 西北工业大学 基于自生探测信号电机群电流传感器协同系统及校正方法
CN111313767A (zh) * 2020-02-13 2020-06-19 西北工业大学 基于斩波周期正交双电机电流传感器协同系统及校正方法
CN111404428A (zh) * 2020-02-13 2020-07-10 西北工业大学 基于斩波周期移相电机群电流传感器协同系统及校正方法
CN111181448B (zh) * 2020-02-13 2022-02-18 西北工业大学 一种双电机群相电流传感器误差协同系统及校正方法
CN111313767B (zh) * 2020-02-13 2022-06-14 西北工业大学 基于斩波周期正交双电机电流传感器协同系统及校正方法
CN111404428B (zh) * 2020-02-13 2022-06-14 西北工业大学 基于斩波周期移相电机群电流传感器协同系统及校正方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3681318B2 (ja) 同期モータ制御装置及びそれを用いた車両
JP4749874B2 (ja) 電力変換装置及びそれを用いたモータ駆動装置
JP2012175866A (ja) インバータ制御装置およびインバータ制御方法
JP7102407B2 (ja) インバータ装置、及び、電動パワーステアリング装置
JP6644172B2 (ja) モータ制御装置
WO2016006386A1 (ja) 車両用回転電機の制御装置、及び制御方法
JP6091446B2 (ja) 電動機制御装置
JP5316551B2 (ja) 回転機の制御装置
JP6685452B1 (ja) 回転電機の制御装置
JP2010246260A (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP6173003B2 (ja) 電力変換装置
JP2010068581A (ja) 電動機駆動装置
JP2017143713A (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP2008086083A (ja) Pwmインバータ制御装置及びpwmインバータ制御方法並びに冷凍空調装置
JP5500189B2 (ja) モータインバータの制御方法、及び制御装置
JP2018007390A (ja) モータ制御装置
JP2011217575A (ja) 電力変換装置
JP5888148B2 (ja) 回転機の制御装置
CN210297582U (zh) 一种用于无刷直流电机的转子换相控制系统
JP6116449B2 (ja) 電動機駆動制御装置
JP2011109848A (ja) モータ駆動制御装置
JP6493135B2 (ja) 車載用電動圧縮機
JP2004180444A (ja) モーター制御装置
JP6471670B2 (ja) 電力制御方法、及び、電力制御装置
JP7075002B2 (ja) 同期電動機の位置センサレス制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140311

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140701