JP2012171778A - 岸壁クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、大規模地震に対応できる岸壁クレーンを提供する。特に、スライド長さが±1000mm以上の免震装置を有した岸壁クレーンを提供する。
【解決手段】免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、免震装置2が、底板4と、天板5と、底板4と天板5の間に配置した複数の転動体3と、それぞれの転動体3の位置を予め定めた範囲内で拘束し且つ回転可能に保持するリテーナと、底板4と天板5の相対位置を固定する固定装置を有し、底板4が下方に凸となる曲面状の底板接触面6を有し、天板5が下方に凸となる曲面状の天板接触面7を有しており、転動体3が、略球状又は角を滑らかに形成した略円柱状であり、通常時に、複数の転動体3が天板5を支持し、地震発生時に、固定装置を解除して免震装置2を作動させ、転動体3が底板4上を転動及び摺動し、天板5が転動体3上を摺動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、港湾や内陸地のコンテナターミナルなどで、コンテナの荷役に使用される岸壁クレーンに関するものである。
港湾や内陸地等のコンテナターミナルでは、岸壁クレーンや門型クレーンによって、船舶、鉄道及びトレーラ間のコンテナの荷役を行っている。この岸壁クレーンの地震対策として、クレーンの脚構造物と走行装置の間に、免震装置を設置した免震クレーンがある(例えば特許文献1参照)。
図5に、免震装置を有するクレーンを示す。このクレーン1Xは、海側脚21及び陸側脚22で構成する脚構造物20と、脚構造物20で支持するブーム24及びガーダ25を有している。また、脚構造物20と走行装置23の間に、免震装置2Xを有している。なお、26は荷役装置(トロリ)、27はコンテナ船、28はコンテナを示す。また、x軸方向はクレーンの横行方向(海陸方向)、zは鉛直方向を示す。
次に、このクレーン1Xによる荷役作用について説明する。クレーン1Xは、コンテナ船27に搭載したコンテナ28を吊り具26aで吊上げ、岸壁で待機しているトレーラ(図示しない)に搭載する荷役作業を行っている。又はクレーン1Xは、コンテナ28をトレーラからコンテナ船27に積み込む荷役作業を行っている。また、この荷役作業において、クレーン1Xは、岸壁に沿って(図5の紙面奥又は手前方向に)走行装置23で移動し、荷下ろしあるいは積み込みの位置を変更しながら荷役作業を行っている。
次に、このクレーン1Xの地震発生時の動作について説明する。地震発生時には、免震装置2Xを固定していたせん断ピン等が破断し、免震装置2Xが作動する。免震装置2Xは、地表面の振動からクレーン1Xを絶縁する効果を有する。この免震装置2Xは、クレーンの重量を支持し、且つ、水平方向(例えば横行方向x)に変形することが求められる。
図6及び7を参照して免震装置2Xについて説明する。図6Aに、通常時の免震装置2Xの側面図を示す。免震装置2Xは、ゴム材料と鋼板を交互に積層した積層ゴム13と、底板4Xと、天板5Xを有している。図6Bに、積層ゴム13の平面視における天板側投影と底板側投影が完全に重なっている状態を示す。つまり、積層ゴム13は、この斜線部で示した支持領域Sでクレーンの重量を支持している。なお、Cは免震装置2Xの中心線を示している。また、積層ゴム13の平面における直径は、一般的には400〜1200mm程度である。なお、y軸方向はクレーンの走行方向を示す。
図7Aに、地震発生時の免震装置2Xの側面図を示す。積層ゴム13は、外力F1(地震力)により変形する。図7Bに、天板側投影Sと底板側投影Sの一部が重なっている状態を示す。この積層ゴム13は、実質的には斜線で示した支持領域Sでクレーンの重量を支持している。つまり、免震装置2Xでクレーンの重量を支持するために、この支持領域Sの面積は一定以上確保する必要がある。なお、L1は、免震装置2Xのスライド長さを示している。このスライド長さL1は、最大で700〜800mm程度となっている。従来の岸壁クレーン1Xは、上記の免震装置2Xにより、免震効果を得ている。また、Cは天板側中心線、Cは底板側中心線を示している。
平成18年5月の港湾法改正により、港湾の施設の技術上の基準の性能の規定化が図ら
れ、平成19年4月より新しい技術基準が施行され、場所によってはクレーンの吸収すべき海陸方向の水平方向変形量(以下、スライド長さという)が、±1000mmを越える場合もでてきた。この基準に対応するにあたり、上記の免震装置2Xを搭載したクレーン1Xは、いくつかの問題点を有している。
第1に、積層ゴムに水平方向変形量を大きくするためにバネ定数の小さなゴム材料、すなわち柔らかいゴム材料を用いた場合、十分な鉛直耐荷重を得ることが困難であるという問題を有している。つまり、図7Aに示す地震発生時であり、積層ゴム13の天板側投影Sと底板側投影Sが一部重なった状態で、積層ゴム13の鉛直耐荷重が小さく、クレーンの自重を支えきれなくなってしまう。
第2に、積層ゴムを利用した免震装置では、十分な水平方向変形量を得る為に鉛直方向の長さを延伸することが考えられるが、その場合、積層ゴムが地震発生時の変形で座屈してしまうという問題を有している。つまり、前述したように十分な水平方向変位量を得るためには鉛直方向の長さを延伸する必要があるが、ゴムの破損が危惧され、クレーンが転倒する危険性がある。
第3に、免震装置に、地震発生後のクレーンの揺れを減衰させるための減衰装置が必要となるが、この減衰装置には、大きなストロークが必要となり、且つ減衰装置そのもののサイズや重量が大きくなり、クレーンの制限寸法やクレーン自体の重量増加も問題となる。
以上より、積層ゴムで構成した免震装置で、十分な水平方向変形量を得ることは困難である。
特開2000−44168号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、大規模地震に対応できる岸壁クレーンを提供することである。特に、スライド長さが±1000mm以上の免震装置を有した岸壁クレーンを提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る岸壁クレーンは、免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、前記免震装置が、底板と、天板と、前記底板と前記天板の間に配置した複数の転動体と、それぞれの前記転動体の位置を予め定めた範囲内で拘束し且つ回転可能に保持するリテーナと、前記底板と前記天板の相対位置を固定する固定装置を有し、前記底板が下方に凸となる曲面状の底板接触面を有し、前記天板が下方に凸となる曲面状の天板接触面を有しており、前記転動体が、略球状又は角を滑らかに形成した略円柱状であり、通常時に、複数の前記転動体が前記天板を支持し、地震発生時に、前記固定装置を解除して前記免震装置を作動させ、前記転動体が前記底板上を転動及び摺動し、前記天板が前記転動体上を摺動することを特徴とする。
この構成により、岸壁クレーンは、大規模地震に対して十分な免震効果を得ることができる。つまり、免震装置のスライド長を底板、天板及び転動体により実現する構成により、スライド長さを従来に比べ延長することができる。また、クレーンの重量を転動体が支
持する構成により、免震装置の鉛直耐荷重性能を向上することができる。更に、曲面状の底板及び天板と転動体の組み合わせた構成により、免震装置は位置エネルギーを利用した復元力を得ることができる。
上記の目的を達成するための本発明に係る岸壁クレーンは、免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、前記免震装置が、底板と、天板と、前記底板と前記天板の間に配置した転動体と、前記底板と前記天板の相対位置を固定する固定装置を有し、前記底板が下方に凸となる曲面状の底板接触面を有し、前記天板が上方に凸となる曲面状の天板接触面を有しており、前記転動体が、略球状又は角を滑らかに形成した略円柱状であり、通常時に、前記転動体が前記天板を支持し、地震発生時に、前記固定装置を解除して前記免震装置を作動させ、前記転動体が前記底板上を転動及び摺動し、前記天板が前記転動体上を摺動することを特徴とする。この構成により、上記と同様の作用効果を得ることができる。
上記の岸壁クレーンにおいて、前記底板及び前記天板の側方外周に、伸縮性を有する保護シートを設置し、前記底板接触面、前記天板接触面及び前記保護シートで形成した空間に潤滑油を充填したことを特徴とする。この構成により、転動体等の摩耗や腐食を防止することができるため、免震装置の動作の安定性を向上することができる。免震装置のメンテナンス性を向上することができる。
上記の岸壁クレーンにおいて、前記リテーナが、曲面を有する球面状リテーナで構成し、前記球面状リテーナが、前記底板接触面及び前記天板接触面の少なくとも一方の形状に対応していることを特徴とする。この構成により、例えば複数の転動体を底板接触面上に、一定の範囲を持って拘束することができるため、免震装置の動作の安定性を向上することができる。
本発明に係る岸壁クレーンによれば、免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、大規模地震に対応できる岸壁クレーンを提供することができる。特に、スライド長さが±1000mm以上の免震装置を有した岸壁クレーンを提供することができる。
本発明に係る実施の形態の岸壁クレーンの免震装置を示した図である。 本発明に係る実施の形態の岸壁クレーンの免震装置を示した図である。 本発明に係る異なる実施の形態の岸壁クレーンの免震装置を示した図である。 本発明に係る異なる実施の形態の岸壁クレーンの免震装置を示した図である。 従来の岸壁クレーンの概略を示した図である。 従来の免震装置を示した図である。 従来の免震装置を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態の岸壁クレーンについて、図面を参照しながら説明する。図1に、本発明に係る実施の形態の岸壁クレーン(図示しない)の免震装置2の一部を断面とした概略図を示す。免震装置2は、底板4と、天板5と、底板4と天板5の間に転動可能に設置した複数の転動体3と、転動体3を予め定めた範囲内の位置に拘束するリテーナ10aを有している。底板4は、下方に凸となる曲面状の底板接触面6を有している。同様に、天板5も、下方に凸となる曲面状の天板接触面7を有している。リテーナ10aは、板状物にパンチング等で形成した複数のポケット11aを有している。図1では、このポケット11aの一部を省略して図示している。このリテーナ10aは、曲面を有す
る球面状リテーナとすることが望ましい。特に望ましくは、この球面の形状を、底板4又は天板5の接触面6、7の少なくとも一方と対応するように構成する。つまり、リテーナ10aの形状を、底板4又は天板5に沿った曲面形状とする。また、リテーナ10aは、底板4又は天板5に固定する。望ましくは底板4に固定する。
なお、リテーナは、板状物にパンチング等でポケット11aを形成したリテーナ10aの他に、線状の材料を組み合わせてポケット11bを形成したリテーナ10bを構成することもできる。つまり、リテーナ10は、転動体3の移動距離を制限する構成であればよい。
図2に、免震装置2の側面透視図を示す。図2Aは、通常状態の免震装置2を示している。免震装置2は、底板接触面6及び天板接触面7に接触し、且つ、リテーナ10で拘束された範囲内で転動可能な複数の転動体3を有している。このリテーナ10は、底板4又は底板接触面6側に固定している。また、底板4と天板5の外周に、伸縮性を有する保護シート8を設置している。この保護シート8と、底板接触面6及び天板接触面7で形成する空間に、潤滑油を充填することが望ましい。更に、底板4と天板5を固定装置9で連結し、通常時は、底板4と天板5の相対位置を固定している。
次に、免震装置2の動作について説明する。免震装置2は、図2Aに示す通常時には、底板4と天板5の相対位置を固定装置9で強固に固定している。このとき、クレーンの重量は、複数の転動体3が支持している。つまり、底板4と天板5は、互いに接触しないように構成している。
図2Bに、地震発生時の免震装置2の状態を示す。地震発生により、免震装置2に予め定めた値を超える力がかかったとき、固定装置9による固定が解除され、免震装置2が作動する。この固定装置9の解除により、天板5は、底板4に対して水平方向に摺動(スライド)することができる。複数の転動体3は、クレーンの重量を支持した状態を維持しながら、且つリテーナ10に拘束されながら、接触面6、7に対して転動及び摺動する。ここで、保護シート8は、底板4及び天板5のスライドに伴い、伸縮し、封入した潤滑油を漏洩しないように変形する。
なお、この固定装置9の解除は、例えばせん断ピンの破断や、緊急地震速報又は地震計等からの入力による機械的な制御で行うことができる。また、この免震装置2は、水平面内において全方向からの地震動を絶縁することができる。つまり、免震装置2は、クレーンの横行方向x(図2左右方向)に加え、走行方向y(図2紙面手前から奥方向)、更に、横行方向xと走行方向yを合成した方向に自在にスライドすることができる。
上記の構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、免震装置が十分なスライド長さを有するため、岸壁クレーンは、大規模地震に対して十分な免震効果を得ることができる。これは、免震装置のスライド長さが、底板4及び天板5の接触面6、7の大きさで規定されるためである。従来の積層ゴムを利用した免震装置の様に、スライド長さが、ゴム材料等の物性値に制限されない。
第2に、鉛直耐荷重性能の高い免震装置を提供することができる。これは、ゴム材料よりも十分に大きい鉛直耐荷重を有する複数の転動体で、クレーンの重量を支持するためである。更に、複数の転動体が、分担してクレーンの重量を支持するため、この転動体は、鉛直耐荷重の小さいものとすることができる。
第3に、復元力の大きい免震装置を提供することができる。免震装置2の底板4、天板5、及び転動体3は、いずれも初期状態(図2A参照)が最も安定する位置となっている
。そのため、免震装置2は、この初期状態を維持する方向に自動的に復元力を得ることができる。また、この免震装置2に働く復元力は、ゴム材料の物性値に制限されるバネ力ではなく、位置エネルギーを利用したものであるため、容易に従来よりも大きい復元力を得る構成とすることができる。具体的には、接触面6、7の曲面の高低差を大きく形成するとよい。
第4に、鉛直方向の高さを低くした免震装置を提供することができる。これは、底板4及び天板5は、接触面6、7が曲面であり、転動体3の移動を可能に構成すればよく、免震装置2の鉛直方向の高さを大きくする必要がないためである。
なお、転動体3は、球形に限定されず、角を滑らかに形成した略円柱状、又は断面を楕円形状とする略球状のものを使用してもよい。転動体3を略円柱状等の形状とすると、球形に比べ、免振装置2の揺れ戻しが小さくなる。そのため、免振装置は、岸壁の振動が停止した後、速やかに初期状態で停止することができる。
図3に、本発明に係る異なる実施の形態の岸壁クレーン(図示しない)の免震装置2Aの一部を断面とした概略図を示す。免震装置2Aは、底板4Aと、天板5Aと、底板4Aと天板5Aの間に転動及び摺動可能に設置した転動体3Aを有している。底板4Aは、下方に凸となる曲面状の底板接触面6Aを有している。天板5Aは、上方に凸となる天板接触面7Aを有している。転動体3Aは、角を滑らかに形成した略円柱状、又は略球状に形成されている。また、転動体3Aは、底板接触面6A及び天板接触面7Aに接触した状態で、転動及び摺動できるように構成している。更に、転動体3Aの表面の少なくとも一部を、潤滑性材料(例えばナイロン樹脂等)で形成することが望ましい。
図4に、免震装置2Aの側面透視図を示す。図2Aは、通常状態(初期状態ともいう)の免震装置2Aを示している。免震装置2Aは、底板接触面6A及び天板接触面7Aに接触し、且つ、転動及び摺動可能な転動体3Aを有している。底板4Aと天板5Aの外周に、伸縮性を有する保護シート8を設置している。この保護シート8と、底板接触面6A及び天板接触面7Aで形成する空間内に、潤滑油を充填することが望ましい。また、底板4Aと天板5Aを固定装置9で連結し、通常時は、底板4Aと天板5Aの相対位置を固定している。
次に、免震装置2Aの動作について説明する。免震装置2Aは、図4Aに示す通常時には、底板4Aと天板5Aの相対位置を固定装置9で強固に固定している。このとき、クレーンの重量は、転動体3Aが支持している。つまり、底板4Aと天板5Aは、互いに接触しないように構成している。
図4Bに、地震発生時の免震装置2Aの状態を示す。地震発生により、免震装置2Aに予め定めた値を超える力がかかったとき、固定装置9による固定が解除され、免震装置2Aが作動する。この固定装置9の解除により、天板5Aは、底板4Aに対して水平方向に摺動(スライド)することができる。転動体3Aは、クレーンの重量を支持した状態を維持しながら、接触面6A、7Aに対して転動及び摺動する。ここで、保護シート8は、底板4A及び天板5Aのスライドに伴い、伸縮し、潤滑油を漏洩しないように変形する。
上記の構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、免震装置が十分なスライド長さを有するため、岸壁クレーンは、大規模地震に対して十分な免震効果を得ることができる。これは、免震装置のスライド長さが、底板4A及び天板5Aの接触面6A、7Aの大きさで規定されるためである。従来の積層ゴムを利用した免震装置の様に、スライド長さが、ゴム材料等の物性値に制限されない。
第2に、鉛直耐荷重性能の高い免震装置を提供することができる。これは、ゴム材料よりも十分に大きい鉛直耐荷重を有する転動体3Aで、クレーンの重量を支持するためである。
第3に、復元力の大きい免震装置を提供することができる。免震装置の底板4A、天板5A、及び転動体3Aは、いずれも初期状態(図4A参照)が最も安定する位置となっている。そのため、免震装置2Aは、この初期状態を維持する方向に自動的に復元力を得ることができる。また、この免震装置2Aに働く復元力は、ゴム材料の物性値に制限されるバネ力ではなく、位置エネルギーを利用したものであるため、容易に従来よりも大きい復元力を得る構成とすることができる。具体的には、接触面6A、7Aの曲面の高低差を大きく形成するとよい。
第4に、鉛直方向の高さを低くした免震装置を提供することができる。これは、底板4A及び天板5Aは、接触面6A、7Aが曲面であり、転動体3Aの移動を可能に構成すればよく、免震装置2Aの鉛直方向の高さを大きくする必要がないためである。
以上より、免震装置は、十分なスライド長さを有し、鉛直耐荷重性能が高く、容易に十分な大きさの復元力を得ることができるため、大規模地震に対して高い免震性能を有する岸壁クレーンを提供することができる。
以上より、免震装置は、十分なスライド長さを有し、鉛直耐荷重性能が高く、容易に十分な大きさの復元力を得ることができるため、大規模地震に対して高い免震性能を有する岸壁クレーンを提供することができる。なお、前述の免震装置は、岸壁クレーンの脚構造物と走行装置の間に設置することが望ましいが、例えば、脚構造物の中間点等の他の場所に設置することもできる。また、前述の免震装置は、岸壁クレーンの他に、門型クレーン等に設置することもできる。
1 岸壁クレーン、クレーン
2、2A 免震装置
3、3A 転動体
4、4A 底板
5、5A 天板
6、6A 底板接触面
7、7A 天板接触面
9 固定装置
10、10a、10b リテーナ

Claims (4)

  1. 免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、
    前記免震装置が、底板と、天板と、前記底板と前記天板の間に配置した複数の転動体と、それぞれの前記転動体の位置を予め定めた範囲内で拘束し且つ回転可能に保持するリテーナと、前記底板と前記天板の相対位置を固定する固定装置を有し、
    前記底板が下方に凸となる曲面状の底板接触面を有し、前記天板が下方に凸となる曲面状の天板接触面を有しており、
    前記転動体が、略球状又は角を滑らかに形成した略円柱状であり、
    通常時に、複数の前記転動体が前記天板を支持し、
    地震発生時に、前記固定装置を解除して前記免震装置を作動させ、前記転動体が前記底板上を転動及び摺動し、前記天板が前記転動体上を摺動することを特徴とする岸壁クレーン。
  2. 免震装置を有する岸壁クレーンにおいて、
    前記免震装置が、底板と、天板と、前記底板と前記天板の間に配置した転動体と、前記底板と前記天板の相対位置を固定する固定装置を有し、
    前記底板が下方に凸となる曲面状の底板接触面を有し、前記天板が上方に凸となる曲面状の天板接触面を有しており、
    前記転動体が、略球状又は角を滑らかに形成した略円柱状であり、
    通常時に、前記転動体が前記天板を支持し、
    地震発生時に、前記固定装置を解除して前記免震装置を作動させ、前記転動体が前記底板上を転動及び摺動し、前記天板が前記転動体上を摺動することを特徴とする岸壁クレーン。
  3. 前記底板及び前記天板の側方外周に、伸縮性を有する保護シートを設置し、前記底板接触面、前記天板接触面及び前記保護シートで形成した空間に潤滑油を充填したことを特徴とする請求項1又は2に記載の岸壁クレーン。
  4. 前記リテーナが、曲面を有する球面状リテーナで構成し、前記球面状リテーナが、前記底板接触面及び前記天板接触面の少なくとも一方の形状に対応していることを特徴とする請求項2に記載の岸壁クレーン。
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JP2015160689A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 住友重機械搬送システム株式会社 走行式荷役装置

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