JP2012171187A - 粒子分散液供給装置及び画像形成装置 - Google Patents

粒子分散液供給装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012171187A
JP2012171187A JP2011034934A JP2011034934A JP2012171187A JP 2012171187 A JP2012171187 A JP 2012171187A JP 2011034934 A JP2011034934 A JP 2011034934A JP 2011034934 A JP2011034934 A JP 2011034934A JP 2012171187 A JP2012171187 A JP 2012171187A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle dispersion
roller
particles
liquid
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011034934A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5202664B2 (ja
Inventor
Akita Makimoto
明大 牧本
Akihiro Hashiguchi
昭浩 橋口
Kiyoshi Irita
潔 入田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2011034934A priority Critical patent/JP5202664B2/ja
Priority to US13/346,742 priority patent/US8668327B2/en
Priority to CN201210008541.XA priority patent/CN102642397B/zh
Publication of JP2012171187A publication Critical patent/JP2012171187A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5202664B2 publication Critical patent/JP5202664B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/0057Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material where an intermediate transfer member receives the ink before transferring it on the printing material

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】粒子が飛び散らないように記録媒体の画像形成面に粒子を付着させ、スタッカーブロッキングの発生を抑制する。
【解決手段】粒子分散液供給装置200は、定着ドラム184により搬送される用紙122の画像形成面に接触する定着ローラ188と、用紙122の画像形成面に接触する位置よりも定着ローラ188の回転方向上流側に配置され、液体中に多数の粒子が分散された粒子分散液を吐出する吐出ヘッド214と、吐出ヘッド214と定着ローラ188との間に介在される共に定着ローラ188に接触するウエブ210と、を備えている。ウエブ210は、粒子分散液を保持し、かつ粒子分散液を浸透させることができ、吐出ヘッド214から吐出された粒子分散液は、ウエブ210を浸透して定着ローラ188に供給される。定着ローラ188の回転により粒子分散液が用紙122の画像形成面に塗布される。
【選択図】図2

Description

本発明は、粒子分散液供給装置及び画像形成装置に関する。
従来、用紙等の記録媒体にインクジェット記録ヘッドによりインク滴を吐出する画像形成装置が知られている。
この画像形成装置では、記録媒体にインク滴を吐出し、さらに記録媒体上のインク滴を加熱により乾燥、定着した後、記録媒体が排紙部に順次排出されて積載される。このような画像形成装置では、排紙部に記録媒体が積載された際に、上下に重なる記録媒体間でインクが付着するブロッキングという現象(以下、この現象をスタッカーブロッキングと呼ぶ。)が発生する場合がある。特に、高生産性のインクジェット記録装置では、インクの乾燥不足、又は定着不足が生じやすく、スタッカーブロッキングが発生しやすい。
下記特許文献1には、絶縁性フィルムを帯電させた後、制御された量の粉体を絶縁性フィルムに吸着させ、絶縁性フィルムを印刷直後の印刷紙のインキ面に接触させて、印刷紙の未乾燥インキ部のみに粉体を選択的に付着させる粉体供給装置が開示されている。
特開平8−267714号公報
しかし、上記特許文献1では、絶縁性フィルムに粉体のまま吸着させて、印刷紙の未乾燥インキ部のみに粉体を付着させるので、乾燥風が存在する画像形成装置内に粉体供給装置を設置した場合は粉体が飛び散る可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、粒子が飛び散らないように記録媒体の画像形成面に粒子を付着させ、スタッカーブロッキングの発生を抑制することができる粒子分散液供給装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の粒子分散液供給装置は、一定方向に回転し、搬送体により搬送される記録媒体の画像形成面に接触するローラと、前記記録媒体の画像形成面に接触する位置よりも前記ローラの回転方向上流側に前記ローラと対向して設けられ、液体中に多数の粒子が分散された粒子分散液を吐出する吐出装置と、前記吐出装置と前記ローラとの間に介在されると共に前記ローラに接触するように配置され、前記粒子分散液を保持し、かつ前記粒子分散液を浸透させることが可能な粒子分散液浸透部材と、を有するものである。
上記の発明によれば、搬送体により搬送される記録媒体の画像形成面に接触するローラを備えており、この記録媒体の画像形成面に接触する位置よりもローラの回転方向上流側に吐出装置が設けられ、液体中に多数の粒子が分散された粒子分散液が吐出装置から吐出される。また、粒子分散液を保持し、かつ粒子分散液を浸透させることが可能な粒子分散液浸透部材が、吐出装置とローラとの間に介在されると共にローラに接触している。これによって、吐出装置から吐出された粒子分散液が粒子分散液浸透部材に保持されると共に、粒子分散液浸透部材を浸透することで、粒子分散液がローラに供給される。ローラに供給された粒子分散液は、ローラが回転することで、記録媒体の画像形成面に塗布され、結果として多数の粒子が記録媒体の画像形成面に付着する。これによって、粒子が飛び散らないように記録媒体の画像形成面に粒子を付着させ、スタッカーブロッキングの発生を抑制することができる。
また、吐出装置とローラとの間に粒子分散液浸透部材を配置することで、吐出装置から粒子分散液を吐出する際に液ダレの発生が抑制されると共に、ローラへ粒子分散液を安定して供給することができる。
請求項2に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1に記載の発明において、前記吐出装置は、吐出面に形成された多数の孔から前記粒子分散液を吐出するものである。
上記の発明によれば、吐出装置の吐出面に形成された多数の孔から粒子分散液が吐出されるため、粒子分散液の吐出面内のばらつきを抑えることができる。
請求項3に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記吐出装置の吐出駆動にシリンジが用いられているものである。
上記の発明によれば、吐出装置の吐出駆動にシリンジが用いられており、安価に粒子分散液の吐出量を制御することができる。
請求項4に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の発明において、前記吐出装置による前記粒子分散液の吐出前と吐出後のどちらかで、前記吐出装置又はクリーニング用吐出装置から前記粒子を含まない液体を前記粒子分散液浸透部材に吐出させるものである。
上記の発明によれば、吐出装置による粒子分散液の吐出前と吐出後のどちらかで、吐出装置又はクリーニング用吐出装置から粒子を含まない液体を粒子分散液浸透部材に吐出させることで、吐出装置および粒子分散液浸透部材の粒子の詰まりを抑制し、又は粒子を取り除くことができる。
請求項5に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の発明において、前記粒子分散液浸透部材の端部をそれぞれ巻き取る一対のロール部材と、前記吐出装置よりも前記ローラの回転方向下流側に設けられ、前記粒子分散液浸透部材を背面側から前記ローラに接触させるように支持する第1支持部材と、前記吐出装置よりも前記ローラの回転方向上流側であって前記ローラと接触しない位置に設けられ、前記粒子分散液浸透部材を支持すると共に、前記粒子分散液浸透部材に対してテンションをかけるための第2支持部材と、を有するものである。
上記の発明によれば、粒子分散液浸透部材の端部が一対のロール部材に巻き取られると共に、吐出装置よりもローラの回転方向下流側に設けられた第1支持部材により、粒子分散液浸透部材が背面側からローラに接触させるように支持されており、吐出装置よりもローラの回転方向上流側であってローラと接触しない位置に設けられた第2支持部材により、粒子分散液浸透部材に対してテンションをかけるように粒子分散液浸透部材が支持されている。これによって、第1支持部材よりもローラの回転方向上流側の吐出装置とローラとの間に配置された粒子分散液浸透部材付近に粒子分散液が溜り、ローラに粒子分散液をより安定的に供給することができる。また、第2支持部材が吐出装置のよりもローラの回転方向上流側であって、ローラと接触しない位置に配置されていることで、第2支持部材よりもローラの回転方向上流側に粒子分散液が溜まることが抑制され、液ダレの発生を抑制することができる。
請求項6に記載の粒子分散液供給装置は、請求項5に記載の発明において、前記ロール部材を回転させ前記粒子分散液浸透部材を巻き出す駆動部を備えるものである。
上記の発明によれば、駆動部によりロール部材を回転させ、粒子分散液浸透部材を巻き出すことで、粒子分散液浸透部材とローラとの接触面が更新される。これにより、粒子分散液浸透部材に粒子が詰まり、又は粒子が滞留することを抑制することができる。
請求項7に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の発明において、前記液体はシリコーンオイルであり、前記粒子は粒径が10〜50μmのプラスチックであるものである。
上記の発明によれば、シリコーンオイルにより記録媒体の画像形成面の光沢度を確保することができると共に、10〜50μmのプラスチックを記録媒体の画像形成面に付着させることで、スタッカーブロッキングの発生をより効果的に抑制することができる。
請求項8に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の発明において、前記粒子分散液浸透部材の空隙ポア径が前記粒子の粒径の1〜10倍とされているものである。
上記の発明によれば、粒子分散液浸透部材の空隙ポア径が粒子の粒径の1〜10倍とされており、粒子が粒子分散液浸透部材に残存することが抑制され、ローラに安定的に粒子分散液を供給することができる。
請求項9に記載の粒子分散液供給装置は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の発明において、前記ローラの表面素材は、表面エネルギーが40mN/m以下であるものである。
上記の発明によれば、ローラの表面素材は、表面エネルギーが40mN/m以下であるので、ローラから記録媒体の画像形成面への粒子分散液の転写効率を向上させることができる。また、粒子分散液浸透部材からローラに粒子分散液が過剰に供給されることを抑制することができる。
請求項10に記載の画像形成装置は、記録媒体に液滴を吐出して画像を形成する液滴吐出装置と、前記記録媒体を搬送する搬送体と、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置と、を有すると共に、前記ローラは、前記液滴吐出装置による液滴吐出後の前記記録媒体を加熱して液滴を定着させる加熱ローラであるものである。
上記の発明によれば、液滴吐出装置による液滴吐出後の記録媒体を加熱して液滴を定着させる加熱ローラに粒子分散液が供給され、加熱ローラから記録媒体の画像形成面に粒子分散液が塗布される。すなわち、画像形成装置に配設されている加熱ローラを用いることで、部品点数を削減できると共に、記録媒体の画像部の定着性能を確保することができる。
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項10に記載の発明において、前記粒子分散液供給装置は、前記液滴吐出装置による液滴吐出後の前記記録媒体を乾燥させる乾燥工程の直後に配置されているものである。
上記の発明によれば、粒子分散液供給装置は、液滴吐出装置による液滴吐出後の記録媒体を乾燥させる乾燥工程の直後に配置されており、記録媒体の画像部への粒子の埋め込み性が良い。
本発明は上記構成としたので、粒子が飛び散らないように記録媒体の画像形成面に粒子を付着させ、スタッカーブロッキングの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る粒子分散液供給装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す概念図である。 本発明の一実施形態に係る粒子分散液供給装置を示す構成図である。 図2に示す粒子分散液供給装置に用いられる吐出装置を示す概略構成図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態の一例について説明する。
<全体構成>
以下に、図1を参照して、本発明の粒子分散液供給装置を実施するためのインクジェット式の画像形成装置の構成例を示して説明する。図1は画像形成装置全体を示す概念図(側面)である。
インクジェット記録装置1は、描画部114の圧胴(描画ドラム170)に保持された用紙122に液滴吐出装置の一例としてのインクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kから複数色のインク(液滴)を吐出して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの吐出前に記録媒体としての用紙122上に処理液(インク凝集処理液)を付与し、処理液とインクを反応させて用紙122上に画像形成を行なう2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
インクジェット記録装置1は、主として、給紙部110、処理液付与部112、描画部114、乾燥部116、定着部118、及び排紙部120を設けて構成されている。
給紙部110は、用紙122を処理液付与部112に供給する機構であり、給紙部110には、枚葉紙である用紙122が積層されている。給紙部110には、給紙トレイ150が設けられ、この給紙トレイ150から用紙122が一枚ずつ処理液付与部112に給紙される。インクジェット記録装置1では、用紙122として、紙種や大きさ(媒体サイズ)の異なる複数種類の用紙122を使用することができる。なお、本実施形態では、用紙122として、枚葉紙(カット紙)を用いた場合を説明する。
処理液付与部112は、用紙122の記録面(画像形成面)に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部114で付与されるインク中の色材を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図1に示すように、処理液付与部112は、給紙胴152、処理液ドラム154、及び処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、用紙122を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)を備え、この保持手段の爪と処理液ドラム154の周面の間に用紙122を挟み込むことによって用紙122の先端を保持できるようになっている。
処理液ドラム154は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより用紙122を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム154の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置156が設けられている。処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニロックスローラと、アニロックスローラと処理液ドラム154上の用紙122に圧接されて計量後の処理液を用紙122に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置156によれば、処理液を計量しながら用紙122に塗布することができる。処理液塗布装置156よりも用紙122の搬送方向下流側には、用紙122に塗布された処理液を乾燥させる温風ヒータ158とIRヒータ160が設けられている。
処理液付与部112で処理液が付与された用紙122は、処理液ドラム154から中間搬送部124(渡し胴130)を介して描画部114の描画ドラム170へ受け渡される。描画部114は、描画ドラム170、及びインクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kを備えている。描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)を備える。描画ドラム170に固定された用紙122は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kからインクが付与される。
インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kはそれぞれ、用紙122における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)であり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kは、用紙122の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム170上に密着保持された用紙122の記録面に向かって各インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部112で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する顔料、樹脂粒子が凝集し、凝集体が形成される。これにより、用紙122上での顔料流れなどが防止され、用紙122の記録面に画像が形成される。
描画部114で画像が形成された用紙122は、描画ドラム170から中間搬送部126を介して乾燥部116の乾燥ドラム176へ受け渡される。乾燥部116は、凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図1に示すように、乾燥ドラム176と、複数のIR(赤外線)ヒータ178及び各IRヒータ178の間に配置された温風ヒータ180と、を備えている。
乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)を備え、この保持手段によって用紙122の先端を保持できるようになっている。温風ヒータ180から用紙122に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各IRヒータの温度は温度センサによって検知され、図示しない制御部に温度情報として送られる。この温度情報に基づいて制御部が温風の温度と風量、各IRヒータの温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件が実現される。
なお、乾燥ドラム176の表面温度は50℃以上に設定してもよい。用紙122の裏面から加熱を行なうことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。なお、乾燥ドラム176の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム176の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性(高温による火傷防止)の観点から75℃以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
乾燥ドラム176の外周面に、用紙122の記録面が外側を向くように(即ち、用紙122の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、用紙122のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを防止することができる。
乾燥部116で乾燥処理が行なわれた用紙122は、乾燥ドラム176から中間搬送部128を介して定着部118の定着ドラム184へ受け渡される。中間搬送部128の渡し胴130には、用紙122の記録面に温風を吹き付ける温風ヒータ(図示省略)を設けてもよい。中間搬送部128の渡し胴130に温風ヒータを設けることで、インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kにより用紙122にインクを吐出した直後に、凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させることができる。
定着部118は、用紙122を保持して搬送する搬送体の一例としての定着ドラム184、ローラの一例としての定着ローラ(加熱ローラ)188、及びインラインセンサ190で構成されている。
定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)を備え、この保持手段によって用紙122の先端を保持できるようになっている。この定着ドラム184の回転により、用紙122は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して定着ローラ188による定着処理とインラインセンサ190による検査が行なわれる。
定着ローラ188は、インクを加熱加圧することによって、インク中の樹脂粒子(特に自己分散性ポリマー粒子)を溶着し、インクを皮膜化させるためのローラ部材であり、用紙122を加熱加圧するように構成される。
具体的には、定着ローラ188は、定着ドラム184に対して圧接するように配置されており、定着ドラム184との間でニップローラを構成するようになっている。定着ローラ188は、用紙122が保持された定着ドラム184の回転に伴って従動回転するように構成されている。これにより、用紙122は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば0.15MPa)でニップされ、定着処理が行なわれる。
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(例えば60〜80℃)に制御される。
これらの加熱ローラで用紙122を加熱することによって、インクに含まれる樹脂粒子のTg(ガラス転移温度)以上の熱エネルギーが付与され、樹脂粒子が溶融されることにより、用紙122の凹凸に押し込み定着が行なわれるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢が得られる。
また、定着ドラム184と対向する位置には、液体中に多数の粒子(マット剤粒子)が分散された粒子分散液を供給する粒子分散液供給装置200が配設されている。粒子分散液供給装置200は、定着ドラム184に保持されて搬送される用紙122の記録面(画像形成面)に接触するローラの一例としての定着ローラ188と、定着ローラ188が用紙122と接触する位置よりも定着ローラ188の回転方向上流側に配置されて定着ローラ188に粒子分散液を供給する供給ユニット202と、を備えている。この粒子分散液供給装置200では、供給ユニット202から粒子分散液が定着ローラ188の表面に供給され、定着ローラ188が回転することで、用紙122の記録面(画像形成面)に粒子分散液が塗布されるようになっている。この粒子分散液供給装置200については、後述する。
インラインセンサ190は、用紙122に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
定着部118によれば、乾燥部116で形成された薄層の画像層内の樹脂粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、用紙122に定着させることができる。また、定着ドラム184の表面温度は50℃以上に設定され、定着ドラム184の外周面に保持された用紙122を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができると共に、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
図1に示すように、定着部118の記録媒体搬送方向の下流側には排紙部120が設けられている。排紙部120は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部118の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。用紙122は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。
また、図1には図示しないが、インクジェット記録装置1には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kにインクを供給するインク貯留タンク、処理液付与部112に対して処理液を供給する手段を備えると共に、各インクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行なうヘッドメンテナンス部や、媒体搬送路上における用紙122の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<粒子分散液供給装置200の詳細>
図2には、粒子分散液供給装置200の詳細が示されている。
前述したように、粒子分散液供給装置200は、ローラの一例としての定着ローラ188と、定着ローラ188が用紙122と接触する位置よりも定着ローラ188の回転方向上流側に配置された供給ユニット202と、を備えている。供給ユニット202は、粒子分散液浸透部材の一例としての帯状のウエブ210を矢印方向に送り出す送出しローラ(ロール部材)208を備えている。
供給ユニット202は、送出しローラ208から送り出されたウエブ210の移動方向上流側から移動方向下流側の順に、ウエブ210を背面側から定着ローラ188の表面に接触させるように支持する第1支持部材の一例としての第1ロッド212と、ウエブ210の背面側から粒子分散液(多数の粒子が分散された液体、図2中の符号250)を吐出する吐出装置の一例としての吐出ヘッド214と、ウエブ210の背面側が巻き掛けられると共にウエブ210に対してテンションをかけるための第2支持部材の一例としての第2ロッド216と、ウエブ210を巻き取る巻取りローラ(ロール部材)218と、を備えている。
送出しローラ208、第1ロッド212、吐出ヘッド214、第2ロッド216、巻取りローラ218は、供給ユニット202の筐体の側板206に支持されている。巻取りローラ218は、ウエブ210が巻回される巻芯218Aを備えており、巻芯218Aが回転駆動されることで、ウエブ210が巻芯218Aに巻き取られるようになっている。また、送出しローラ208は、ウエブ210が巻回された巻芯208Aを備えており、巻取りローラ218の巻芯218Aと連動して巻芯208Aが回転し、ウエブ210が矢印方向に移動するようになっている。本実施形態では、所定の通紙枚数毎にウエブ210が矢印方向に所定量移動させ、ウエブ210と定着ローラ188との接触面を更新するようになっている。
ウエブ210は、第1ロッド212と第2ロッド216に支持された状態で吐出ヘッド214と定着ローラ188との間に介在されており、吐出ヘッド214の吐出面230A(図3参照)と対向する位置でウエブ210が定着ローラ188の表面に接触している。本実施形態では、ウエブ210の背面に吐出ヘッド214の吐出面230Aが接触するように配置されている。
ウエブ210は、粒子分散液(多数の粒子が含まれた液体)を保持し、かつ粒子分散液を浸透させることが可能な帯状(長尺状)の部材で構成されている。例えば、ウエブ210として、粒子分散液、すなわち液体を多数の粒子と共に浸透させることが可能な布材が用いられている。布材としては、不織布、粒子が浸透可能に織り込まれた織布などが用いられる。また、ウエブ210として、布材の他、粒子が浸透可能な多孔性の樹脂シート、紙材などを用いてもよい。
粒子分散液(多数の粒子が含まれた液体)に用いられる粒子(マット剤粒子)としては、例えば、プラスチック(例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン)などが好ましい。粒子分散液に用いられる液体としては、例えば、シリコーンオイルなどの離型剤が好ましい。粒子の粒径としては、10〜50μmが好ましく、20〜30μmがより好ましい。また、液体として、シリコーンオイルを用いることで、用紙122の記録面(画像形成面)に塗布されたときに、画像の光沢度を確保することができると共に、画像の定着ローラ188へのオフセットを抑制することができる。また、プラスチックからなる多数の粒子を用いることで、スタッカーブロッキングをより効果的に抑制することができる。
多数の粒子が分散された粒子分散液を用いることで、粉体粒子(パウダー)を定着ローラ188、用紙122の記録面に直接供給する場合に比べて、インクジェット記録装置1内に粉体粒子が舞うことがないため、インクジェット記録装置1内の汚染が低減される。
また、粒子分散液として、オイルのような分散媒を用紙122の記録面に過剰に付与してしまうと、光沢ムラや濃度ムラ(処理剤やインクはじき起因)が問題となるが、吐出ヘッド214からウエブ210を介在させて定着ローラ188に供給することで、粒子を濃縮した状態での定着ローラ188への供給が可能となる。他の塗布ローラやブレードによる供給と比較し、分散媒量を減らすことができる。また、粒子分散液を直接塗布する方式だと定着ローラ188上で液がはじかれてしまい、均一塗布が難しいが、ウエブ210を介在させることで、分散媒量を減らし、粒子が濃縮される効果もあいまって、定着ローラ188への粒子分散液のほぼ均一な塗布が可能となる。
また、ウエブ210の空隙ポア径は、粒子の粒径の1〜10倍が好ましく、2〜5倍がより好ましい。これによって、粒子がウエブ210に残存することが抑制され、定着ローラ188に安定的に粒子分散液を供給することができる。ウエブ210の空隙ポア径が粒子の粒径の1倍より小さいと、粒子の浸透が困難となり、また、ウエブ210の空隙ポア径が粒子の粒径の10倍より大きいと、ウエブ210が適量の粒子分散液を保持することができず、液ダレが発生する可能性がある。
さらに、粒子分散液を直接用紙122の記録面に塗布するのではなく、定着ローラ188を介して塗布するので、分散媒が過剰に用紙122の記録面に供給されることを抑制することができる。
また、定着ローラ188に供給されなかった粒子分散液はウエブ210に保持されたまま矢印方向に移動して回収されるので、粒子がインクジェット記録装置1内を汚染することがより確実に低減される。
第1ロッド212は、吐出ヘッド214よりも定着ローラ188の回転方向下流側に設けられており、ウエブ210を介して定着ローラ188の表面に接触している。第2ロッド216は、吐出ヘッド214よりも定着ローラ188の回転方向上流側であって、定着ローラ188と接触しない位置に配置されている。すなわち、ウエブ210は、背面側から第1ロッド212で支持されて定着ローラ188と接触すると共に、定着ローラ188と接触しない第2ロッド216によりテンションがかけられており、定着ローラ188の周方向に対して幅を持って面接触している。吐出ヘッド214は、第1ロッド212と第2ロッド216との間で、ウエブ210を定着ローラ188で挟み込むように配置されており、吐出ヘッド214から吐出された粒子分散液がウエブ210を浸透して定着ローラ188に供給される。
その際、第1ロッド212よりも定着ローラ188の回転方向上流側の吐出ヘッド214と定着ローラ188との間のウエブ210付近に粒子分散液が溜り(粒子分散液によるビードが形成され)、定着ローラ188に粒子分散液を安定的に供給することができる。
また、定着ドラム(圧胴)184の振動により、第1ロッド212の位置が変動し、第1ロッド212と定着ローラ188との間の粒子分散液によるビードが不安定になることを抑制し、供給安定性を維持する観点から、第1ロッド212は押圧バネによって定着ローラ188に押圧されることが好ましい。これによって、定着ローラ188に対する第1ロッド212の位置の変動を最小限にとどめることができる。さらに、第1ロッド212が過剰圧で定着ローラ188に接触されることを防止し、定着ローラ188の磨耗を低減し、定着ローラ188の長寿命化を促す効果も期待できる。
また、第2ロッド216を定着ローラ188と接触しないように配置することで、第2ロッド216よりも定着ローラ188の回転方向上流側に粒子分散液が溜まることが抑制され、液ダレの発生を抑制することができる。また、ウエブ210が矢印方向に移動するときに、定着ローラ188に一旦付着した粒子分散液が第2ロッド216で除去されることを抑制することができる。第2ロッド216と定着ローラ188の離間量は、ウエブ210の厚さよりも広くすることが好ましい。
また、ウエブ210は、巻取りローラ218により巻き取られることによって、吐出ヘッド214と定着ローラ188との間で新しい接触面が更新される。これにより、粒子分散液の粒子がウエブ210に詰まることが回避され、一定量の粒子分散液を定着ローラ188に供給することができる。
ウエブ210の移動方向と定着ローラ188の回転方向は、逆にする方が好ましい。これにより、ウエブ210から粒子分散液(特に粒子)を定着ローラ188がかきとる効果が得られる。ウエブ210の移動方向と定着ローラ188の回転方向は、同方向でもよい。
定着ローラ188に供給された粒子分散液は定着ドラム184上の用紙122に塗布される(転写される)。用紙122の画像部はインク膜の粘着力により定着ローラ188から粒子分散液が転写されやすいのに対し、用紙122の非画像部は定着ローラ188から粒子分散液が転写されにくいため、用紙122の画像部に選択的に粒子分散液が付与される。
なお、供給ユニット202は、任意のタイミングで定着ローラ188に対して接触、離間することが好ましい。任意の接触タイミングとは、例えば、印刷開始直後であるし、任意の離間タイミングとは、例えば印刷終了直後あるいは、印刷中止時である。供給ユニット202の当接・離間は、例えば、ギアあるいはカムにて実施することができる。
図3には、吐出ヘッド214の模式的な概念図が示されている。図3に示されるように、吐出ヘッド214は、ヘッド本体230の吐出面230Aと反対側に吐出駆動のためのシリンジ240が配設されている。シリンジ240は、粒子分散液が充填される筒状部240Aと、筒状部240Aの先端に取り付けられた流動管240Bと、筒状部240Aに挿入されると共に筒状部240Aに充填された粒子分散液を流動管240B側に押圧する押圧体240Cと、を備えている。このシリンジ240は、押圧体240Cを矢印方向に押圧することで、筒状部240Aに充填された粒子分散液が流動管240Bに導入されるようになっている。また、筒状部240Aの側面には図示しない供給口が設けられており、供給口から粒子分散液が充填される。
流動管240Bは、ヘッド本体230に設けられた1本の流路232に接続されている。ヘッド本体230は、流路232から分岐された複数の流路234と、流路234の先端の吐出面230Aに形成された複数のノズル孔236と、を備えている。複数のノズル孔236は、定着ローラ188の軸方向に沿って配列されている。また、複数のノズル孔236を定着ローラ188の軸方向に沿って複数列配置してもよい。
この吐出ヘッド214では、押圧体240Cの押圧により流動管240Bに導入された粒子分散液は、1本の流路232から分岐された複数の流路234を通って複数のノズル孔236から吐出される。複数のノズル孔236から粒子分散液を吐出させることで、吐出ヘッド214の吐出面230A内での粒子分散液量のばらつきを抑えることができる。
また、粒子分散液供給装置200では、装置の使用前後である吐出ヘッド214による粒子分散液の吐出前と吐出後のどちらかで、粒子を含まない液体のみを定着ローラ188に吐出させるようにしてもよい。この場合は、吐出ヘッド214から別駆動で粒子を含まない液体を吐出させてもよいし、吐出ヘッド214と並列に、粒子を含まない液体を吐出させるクリーニング用吐出ヘッド(図示省略)を設け、吐出ヘッド214とクリーニング用吐出ヘッドを選択的に吐出駆動する構成などが用いてもよい。吐出ヘッド214による粒子分散液の吐出前と吐出後のどちらかで、粒子を含まない液体のみを定着ローラ188に吐出させることで、吐出ヘッド214およびウエブ210の粒子の詰まりを抑制し、もしくは吐出ヘッド214およびウエブ210から粒子を取り除くことができる。
また、定着ローラ188の表面素材としては、表面エネルギーが小さいものが好ましく、例えば、表面エネルギーが40mN/m以下であることが好ましい。定着ローラ188の表面エネルギーを40mN/m以下とすることで、定着ローラ188から用紙122の記録面に粒子分散液が転写されやすくなり、転写効率を向上させることができる。また、ウエブ210から定着ローラ188に粒子分散液が過剰に供給されることを抑制することができる。
定着ローラ188は、定着ドラム184を粒子分散液で汚さないように、用紙122以外の領域は離間することが好ましい。
粒子分散液が過剰に定着ローラ188や用紙122に付着して汚れたままになるのを抑制するために、定着ローラ188あるいは定着ドラム184の定着ローラ188接触部以外の箇所に、クリーニング機構を設けてもよい。例えば、ブレードやワイパーによる掻き落としや拭き取り方式などによって、クリーニングするのが好ましい。損紙をクリーニング用紙として、インクジェット記録装置1内を通紙することによって、粒子分散液の汚れを付着させ除去させてもよい。
用紙122の記録面への粒子分散液の密着度合いは、次の手段によって調整してもよい。
(1)インク膜の粘着力を制御、例えば、乾燥条件の制御によりインク膜の乾燥状態を変え、粘着力を制御することが可能である。
(2)定着ローラ188による定着ニップ圧を強化してもよい。また、別途、定着ローラ188とは別に押圧ローラを設け、二度押圧することで、粒子をインク膜へ埋没させ、密着度合いを強化してもよい。
(3)用紙の紙種あるいはインク付与量によっても必要とされる粒子数は異なるため、紙種やインク量に応じて、送り量を可変にしてもよい。
(4)ジョブ(印刷通紙回数)初期ほど、印刷物(用紙122)の積束の下部に位置することから、上部の印刷物重量によってスタッカーブロッキングは悪化しやすい。よって、必要とされる粒子数はジョブの初期ほど多い。ジョブ中一定の粒子数を確保する観点から、ジョブ中に吐出ヘッド214から吐出される粒子分散液の量を可変にし、始めは吐出量を多く、終わりは吐出量を少なくしてもよい。
<作用・効果>
図1に示されるように、給紙部110から給紙された用紙122は、回転する給紙胴152及び処理液ドラム154の外周面に沿って搬送される。処理液付与部112では、処理液塗布装置156が、処理液ドラム154の外周面に沿って搬送される用紙122の記録面(画像形成面)に処理液を塗布する。
さらに、処理液が塗布された用紙122は、中間搬送部124を介して描画ドラム170の外周面に沿って搬送される。描画部114では、各色のインクジェットヘッド172C、172M、172Y、172Kが、描画ドラム170によって搬送される用紙122の記録面に液滴(インク)を吐出して用紙122に画像を形成する。その際、処理液付与部112で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する顔料、樹脂粒子が凝集し、凝集体が形成される。これにより、用紙122上での顔料流れなどが防止され、用紙122の記録面に画像が形成される。
また、記録面に画像が形成された用紙122は、中間搬送部126を介して乾燥ドラム176の外周面に沿って搬送される。乾燥部116では、IRヒータ178の熱及び温風ヒータ180から噴き出される温風により、インク吐出後に乾燥ドラム176により搬送される用紙122に含まれる水分を乾燥する(凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を減少させる)。
さらに、用紙122は、中間搬送部128を介して定着ドラム184の外周面に沿って搬送される。中間搬送部128では、用紙122の記録面に温風ヒータ(図示省略)から温風が吹き付けられることで、インク吐出後に用紙122に含まれる水分を乾燥する(凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を減少させる)。
定着部118では、定着ドラム184と定着ローラ188に圧接することで用紙122に形成された画像を用紙122に定着する。
定着部118には、粒子分散液供給装置200が設けられており、図2に示されるように、ウエブ210が第1ロッド212により定着ローラ188に接触するように支持されると共に、第2ロッド216によりウエブ210にテンションがかけられている。この状態で、ウエブ210が送出しローラ208と巻取りローラ218により矢印方向に移動している。
この粒子分散液供給装置200では、吐出ヘッド214の吐出面230A(図3参照)から粒子分散液(多数の粒子が含まれた液体)が吐出され、粒子分散液がウエブ210に保持されると共に、粒子分散液がウエブ210を浸透することで、定着ローラ188に粒子分散液(図2中の符号250)が供給される。定着ローラ188に供給された粒子分散液は、定着ローラ188が矢印方向に回転することで、用紙122の記録面に塗布され、結果として多数の粒子が用紙122の記録面に付着する。これによって、粒子が飛び散らないように用紙122の記録面に粒子を付着させることができる。
また、吐出ヘッド214と定着ローラ188との間にウエブ210を配置することで、吐出ヘッド214から粒子分散液を吐出する際に、液ダレの発生が抑制されると共に、定着ローラ188へ粒子分散液を安定して供給することができる。
さらに、図1に示されるように、定着部118では、定着ドラム184に保持された用紙122はインラインセンサ190の対向部を通過し、通過する用紙122上のチェックパターンや水分量、表面温度、光沢度等が計測される。
また、インラインセンサ190によって計測された用紙122は、渡し胴194及び搬送ベルト196により搬送され、排出トレイ192に排出される。
このようなインクジェット記録装置1では、粒子分散液供給装置200によって、粒子が飛び散らないように用紙122の記録面に粒子を付着させることができ、インクジェット記録装置1内の粒子による汚染を抑制することができる。また、用紙122の記録面に粒子を付着させることで、用紙122が排出トレイ192に積載されたときにスタッカーブロッキングの発生を抑制することができる。
また、粒子分散液供給装置200の吐出ヘッド214には、吐出駆動のためのシリンジ240が設けられており、安価に粒子分散液の吐出量を制御することができる。
粒子分散液供給装置200では、元々インクジェット記録装置1に使用されている定着ローラ188を用いて用紙122の記録面に粒子分散液を塗布することで、部品点数を削減できると共に、用紙122への定着性能を確保することができる。
また、粒子分散液供給装置200は、インク吐出後の用紙122の記録面を中間搬送部128の温風ヒータ(図示省略)によって乾燥させる乾燥工程の直後に配置されており、粒子の用紙122への埋め込み性が良い。
<その他>
以上、本発明の実施形態について記述したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
本実施形態の粒子分散液供給装置200は、ローラの一例として定着ローラ188が用いられているが、これに限定されず、他のローラを用いてもよい。また、ウエブ210を送り出す送出しローラ208と、ウエブ210を巻き取る巻取りローラ218などは、本実施形態の構成に限定されず、変更可能である。
また、本実施形態の粒子分散液供給装置200では、ウエブ210は矢印方向に移動する構成であるが、これに限定されず、ウエブ210が移動しない構成でもよい。この場合は、ウエブ210の粒子詰まりを抑制するためのクリーニング手段を設けることが好ましい。クリーニング手段としては、任意のタイミングでウエブ210の背面側から粒子を含まない液体を吐出する構成などが用いられる。
また、例えば上記実施形態では水を溶媒として使用する水性インクを用いたインクジェット方式の画像形成装置を例に挙げたが、吐出される液は画像記録・文字印刷用などのインクに限定されず、記録媒体に染み込む溶媒あるいは分散媒を使用している液体であれば種々の吐出液に応用することができる。
1 インクジェット記録装置(画像形成装置)
122 用紙(記録媒体)
172C、172M、172Y、172K インクジェットヘッド(液滴吐出装置)
184 定着ドラム(搬送体)
188 定着ローラ(ローラ)
200 粒子分散液供給装置
202 供給ユニット
208 送出しローラ(ロール部材)
208A 巻芯(駆動部)
210 ウエブ(粒子分散液浸透部材)
212 第1ロッド(第1支持部材)
214 吐出ヘッド(吐出装置)
216 第2ロッド(第2支持部材)
218 巻取りローラ(ロール部材)
218A 巻芯(駆動部)
230A 吐出面
236 ノズル孔(孔)
240 シリンジ
250 粒子分散液

Claims (11)

  1. 一定方向に回転し、搬送体により搬送される記録媒体の画像形成面に接触するローラと、
    前記記録媒体の画像形成面に接触する位置よりも前記ローラの回転方向上流側に前記ローラと対向して設けられ、液体中に多数の粒子が分散された粒子分散液を吐出する吐出装置と、
    前記吐出装置と前記ローラとの間に介在されると共に前記ローラに接触するように配置され、前記粒子分散液を保持し、かつ前記粒子分散液を浸透させることが可能な粒子分散液浸透部材と、
    を有する粒子分散液供給装置。
  2. 前記吐出装置は、吐出面に形成された多数の孔から前記粒子分散液を吐出する請求項1に記載の粒子分散液供給装置。
  3. 前記吐出装置の吐出駆動にシリンジが用いられている請求項1又は請求項2に記載の粒子分散液供給装置。
  4. 前記吐出装置による前記粒子分散液の吐出前と吐出後のどちらかで、前記吐出装置又はクリーニング用吐出装置から前記粒子を含まない液体を前記粒子分散液浸透部材に吐出させる請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置。
  5. 前記粒子分散液浸透部材の端部をそれぞれ巻き取る一対のロール部材と、
    前記吐出装置よりも前記ローラの回転方向下流側に設けられ、前記粒子分散液浸透部材を背面側から前記ローラに接触させるように支持する第1支持部材と、
    前記吐出装置よりも前記ローラの回転方向上流側であって前記ローラと接触しない位置に設けられ、前記粒子分散液浸透部材を支持すると共に、前記粒子分散液浸透部材に対してテンションをかけるための第2支持部材と、
    を有する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置。
  6. 前記ロール部材を回転させ前記粒子分散液浸透部材を巻き出す駆動部を備える請求項5に記載の粒子分散液供給装置。
  7. 前記液体はシリコーンオイルであり、前記粒子は粒径が10〜50μmのプラスチックである請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置。
  8. 前記粒子分散液浸透部材の空隙ポア径が前記粒子の粒径の1〜10倍とされている請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置。
  9. 前記ローラの表面素材は、表面エネルギーが40mN/m以下である請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置。
  10. 記録媒体に液滴を吐出して画像を形成する液滴吐出装置と、
    前記記録媒体を搬送する搬送体と、
    請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の粒子分散液供給装置と、
    を有すると共に、
    前記ローラは、前記液滴吐出装置による液滴吐出後の前記記録媒体を加熱して液滴を定着させる加熱ローラである画像形成装置。
  11. 前記粒子分散液供給装置は、前記液滴吐出装置による液滴吐出後の前記記録媒体を乾燥させる乾燥工程の直後に配置されている請求項10に記載の画像形成装置。
JP2011034934A 2011-02-21 2011-02-21 粒子分散液供給装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP5202664B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034934A JP5202664B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 粒子分散液供給装置及び画像形成装置
US13/346,742 US8668327B2 (en) 2011-02-21 2012-01-10 Particle dispersion supply apparatus and image forming device
CN201210008541.XA CN102642397B (zh) 2011-02-21 2012-01-12 粒子分散液供给装置和图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034934A JP5202664B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 粒子分散液供給装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012171187A true JP2012171187A (ja) 2012-09-10
JP5202664B2 JP5202664B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=46651663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011034934A Expired - Fee Related JP5202664B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 粒子分散液供給装置及び画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8668327B2 (ja)
JP (1) JP5202664B2 (ja)
CN (1) CN102642397B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104999792A (zh) * 2014-04-17 2015-10-28 株式会社御牧工程 喷墨打印装置和喷墨打印方法
JP2021154658A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 富士フイルム株式会社 画像形成システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6570107B2 (ja) * 2015-03-23 2019-09-04 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷物の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62246730A (ja) * 1986-04-18 1987-10-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 印刷機等における未乾燥インキの裏移り防止方法及び装置
JPH03186881A (ja) * 1989-12-20 1991-08-14 Siemens Ag 電子写真式の印刷装置または複写装置の定着ローラの表面に離型液を供給する装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4985732A (en) * 1989-03-08 1991-01-15 Spectrum Sciences B.V. Electrostatic separator
JPH08267714A (ja) 1995-03-30 1996-10-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 粉体供給方法及び装置
JP4928973B2 (ja) * 2007-02-14 2012-05-09 株式会社リコー クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5330763B2 (ja) * 2007-09-25 2013-10-30 富士フイルム株式会社 画像形成方法及び画像形成装置
US8042906B2 (en) * 2007-09-25 2011-10-25 Fujifilm Corporation Image forming method and apparatus
JP5106246B2 (ja) * 2008-05-23 2012-12-26 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法及び装置
JP2010241049A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Fujifilm Corp インクジェット記録方法
JP5623718B2 (ja) * 2009-08-28 2014-11-12 富士フイルム株式会社 インクセット及び画像形成方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62246730A (ja) * 1986-04-18 1987-10-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 印刷機等における未乾燥インキの裏移り防止方法及び装置
JPH03186881A (ja) * 1989-12-20 1991-08-14 Siemens Ag 電子写真式の印刷装置または複写装置の定着ローラの表面に離型液を供給する装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104999792A (zh) * 2014-04-17 2015-10-28 株式会社御牧工程 喷墨打印装置和喷墨打印方法
US9266358B2 (en) 2014-04-17 2016-02-23 Mimaki Engineering Co., Ltd. Inkjet printing device and inkjet printing method
JP2021154658A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 富士フイルム株式会社 画像形成システム
JP7399011B2 (ja) 2020-03-27 2023-12-15 富士フイルム株式会社 画像形成システム

Also Published As

Publication number Publication date
CN102642397B (zh) 2015-07-01
US8668327B2 (en) 2014-03-11
CN102642397A (zh) 2012-08-22
US20120210892A1 (en) 2012-08-23
JP5202664B2 (ja) 2013-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5106339B2 (ja) 液滴吐出装置
US8657434B2 (en) Matting agent applying device and inkjet recording device
JP5202663B2 (ja) マット剤塗布装置およびインクジェット記録装置
US9004672B2 (en) Recording device with wrinkle eliminating capability
JP6317664B2 (ja) インクジェット印刷装置、インクジェット印刷方法、及び、インクジェット印刷システム
JP2009233857A (ja) 記録装置、ターゲット搬送装置、及びターゲット搬送方法
US8220918B2 (en) Spreader module for duplex continuous feed imaging devices
WO2012153694A1 (ja) インクジェット記録装置
JP5202664B2 (ja) 粒子分散液供給装置及び画像形成装置
JP5755415B2 (ja) 画像記録装置および乾燥制御方法
JP2009233858A (ja) 記録装置
JP2012179737A (ja) 画像形成装置
US9073357B1 (en) Indirect inkjet printer and blower for treatment of a hydrophilic layer on an image receiving surface in the indirect inkjet printer
JP2010082492A (ja) 処理液塗布装置、及び画像形成装置
US20140132690A1 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2012179724A (ja) 印刷方法およびインクジェット記録装置
JP2012171188A (ja) 粒子分散液供給装置及び画像形成装置
JP2012176551A (ja) マット剤付与装置およびインクジェット記録装置
JP2012183804A (ja) 画像形成方法
JP6852282B2 (ja) 液体吐出装置
JP6114885B2 (ja) 払拭部材、ノズル払拭ユニット、及び画像形成装置
JP5479386B2 (ja) マット剤塗布装置およびインクジェット記録装置
JP5182083B2 (ja) 画像形成装置
JP2012187825A (ja) マット剤塗布装置およびインクジェット記録装置
JP2010179977A (ja) インクジェット記録装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5202664

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees