JP2012170717A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】植込み型医療装置を装着した被検体をX線CT撮影する場合において、植込み型医療機器に対するX線照射の影響を抑えることができるX線CT装置を提供する。
【解決手段】被検体の体軸方向に沿ってスキャノ像を撮影し、撮影した前記スキャノ像を表示装置に表示し、前記表示装置に表示されたスキャノ像に基づいて前記被検体のスキャン計画を作成するX線CT装置において、入力された被検体に関する被検体情報に基づいて被検体が植込み型医療装置を装着していることを判定する手段と、植込み型医療装置を装着していると判定された場合にスキャノ像を撮影するためのX線の照射量を低減させる手段と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】被検体の体軸方向に沿ってスキャノ像を撮影し、撮影した前記スキャノ像を表示装置に表示し、前記表示装置に表示されたスキャノ像に基づいて前記被検体のスキャン計画を作成するX線CT装置において、入力された被検体に関する被検体情報に基づいて被検体が植込み型医療装置を装着していることを判定する手段と、植込み型医療装置を装着していると判定された場合にスキャノ像を撮影するためのX線の照射量を低減させる手段と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、X線CT装置に関する。
徐脈性不整脈の治療機器として、植込み型心臓ペースメーカ(以下、「ペースメーカ」という。)が近年広く用いられている。また、心室頻拍、心室細動等の不整脈の治療機器として、植込み型除細動器(以下、「除細動器」という。)も急速な普及を見せている。ペースメーカや除細動器等の植込み型医療装置は、X線を照射された場合にオーバーセンシングと言われる不具合を引き起こす場合がある。
このため、植込み型医療機器を装着した被検体をX線CT撮影する場合には、X線の照射量を低減させる等の対策を講じることが望ましい。
一方、近年のX線CT装置では、下記特許文献1に記載されているように、検査計画に従って所望のルーチン検査を実施するものが知られている。
しかしながら、特許文献1に記載されたX線CT装置においては、植込み型医療装置を装着した被検体に対するX線の照射量の低減等については考慮されていない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、植込み型医療装置を装着した被検体をX線CT撮影する場合において、植込み型医療機器に対するX線照射の影響を抑えることができるX線CT装置を提供することである。
実施形態によれば、被検体の体軸方向に沿ってスキャノ像を撮影し、撮影したスキャノ像を表示装置に表示し、表示装置に表示されたスキャノ像に基づいて被検体のスキャン計画を作成するX線CT装置において、入力された被検体に関する被検体情報に基づいて被検体が植込み型医療装置を装着していることを判定する手段と、植込み型医療装置を装着していると判定された場合にスキャノ像を撮影するためのX線の照射量を低減させる手段と、を備える。
本発明の実施形態のX線CT装置を図面に基づいて説明する。図1は、X線CT装置1の全体構成を示すブロック図である。X線CT装置1は、架台装置2と、寝台装置3と、
コンソール装置4とを備える。
コンソール装置4とを備える。
架台装置2は、被検体PにX線を照射して投影データを収集する装置であり、高電圧発生部5と、X線管6と、X線検出器7と、データ収集部8と、回転フレーム9と、架台駆動部10とを有する。
高電圧発生部5は、X線管6に高電圧を供給する装置であり、X線管6は、高電圧発生部5から供給される高電圧によりX線を発生する真空管である。
X線検出器7は、被検体Pを透過したX線を検出する検出器である。具体的には、このX線検出器7は、複数チャンネル分のX線検出素子からなる検出素子列を後述する天板11上に載置された被検体Pの体軸方向に沿って複数列(例えば、320列)配列することによって構成された多列の面検出器である。このX線検出器7は、心臓や脳などの撮影対象部位を含む範囲など、広範囲に被検体Pを透過したX線を同時に検出することが可能である。
データ収集部8は、X線検出器7により検出されたX線を用いて投影データを生成する装置である。
回転フレーム9は、高速でかつ連続的に回転する円環状のフレームであり、X線管6とX線検出器7とを被検体Pを挟んで対向するように支持している。架台駆動部10は、回転フレーム9を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管6よびX線検出器7を旋回させる駆動装置である。
寝台装置3は、被検体Pを載せる装置であり、天板11と寝台駆動装置12とを有する。天板11は、撮影時に被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置12は、天板11を天板11上に載置された被検体Pの体軸方向(矢印A方向)に沿って移動させる装置である。
コンソール装置4は、X線CT装置1の操作に関する各種の指示を操作者から受け付けるとともに、架台装置2において生成された投影データから画像を再構成する装置であり、入力装置13と、表示装置14と、スキャン制御部15と、前処理部16と、投影データ記憶部17と、画像再構成処理部18と、画像データ記憶部19と、システム制御部20とを有する。
入力装置13は、マウスやキーボードなどを有し、X線CT装置1に対する指示を操作者から受け付ける装置である。例えば、この入力装置13は、撮影前には、順序付けされた複数のスキャン計画の設定を受け付けたり、撮影された画像に対するROI(Region Of Interest;関心領域)の設定を受け付けたりする。一方、撮影中には、入力装置13は、実施中のスキャン計画を中止して次のスキャン計画を開始する指示を受け付けたりする。操作者によって設定される各スキャン計画には、例えば、X線の照射間隔、撮影時間、X線管6へ供給される管電流などが含まれている。
表示装置14は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイを有し、各種情報を表示する装置である。例えば、この表示装置14は、後述するスキャノ像や、画像データ記憶部19によって記憶された画像データや、操作者から各種指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)などを表示する。
スキャン制御部15は、後述するシステム制御部20による制御のもと、システム制御部20から指示された撮影条件に基づいて高電圧発生部5、データ収集部8、架台駆動部
10および寝台駆動装置12を駆動することによって、被検体PにX線を照射し、投影データを収集する制御部である。
10および寝台駆動装置12を駆動することによって、被検体PにX線を照射し、投影データを収集する制御部である。
前処理部16は、データ収集部8によって生成された投影データに対して感度補正などの前処理を行う処理部である。投影データ記憶部17は、前処理部16により前処理された投影データを記憶する記憶部である。画像再構成処理部18は、後述するシステム制御部20による制御のもと、投影データ記憶部17により記憶された投影データから画像データを再構成する処理部である。画像データ記憶部19は、画像再構成処理部18によって再構成された画像データを記憶する記憶部である。
システム制御部20は、架台装置2、寝台装置3およびコンソール装置4の動作を制御することによって、X線CT装置1の全体を制御する制御部である。このシステム制御部20は、各部を制御することにより、被検体Pに対してX線を照射することによるスキャノ像の撮影、撮影したスキャノ像を用いたスキャン計画の作成、スキャン計画に基づいて被検体PにX線を照射することによる被検体PのX線CT撮影等を行わせる。
以上、本実施形態に係るX線CT装置1の全体構成について説明したが、本実施形態では、かかるX線CT装置1において、被検体Pがペースメーカや除細動器等の植込み型医療装置21を装着している場合の処理手順について特徴がある。
このような構成を有するX線CT装置1の動作を、図2のフローチャートに基づいて説明する。このフローチャートは、被検体Pが天板11上に載置され、及び、X線CT装置1のメイン電源がオン操作されることにより開始される。
まず、X線CT装置1において被検体Pに関する被検体情報が取得される(ステップS1)。この被検体情報の取得は、X線CT装置1の操作者が入力装置13から手入力することや、被検体情報を管理している被検体情報管理部(図示せず)から送信されることにより行われる。
被検体情報を取得した後に、被検体情報に基づいて被検体Pが植込み型医療装置21を装着しているか否かが判定される(ステップS2)。この判定は、システム制御部20により行われる。
被検体Pが植込み型医療装置21を装着していると判定された場合には(ステップS2のYES)、CT検査用のプロトコルが植込み型医療装置21を装着している被検体P用に変更され(ステップS3)、スキャノ像を撮影するための被検体Pに対するX線の照射量が低減される(ステップS4)。例えば、X線管6に供給される管電流値が、通常時(被検体が植込み型医療装置21を装着していない場合)の50mAから20mAに下がり、これによりX線の照射量が低減される。このX線の照射量を低減させる処理は、システム制御部20により行われる。
そして、照射量を低減させたX線が被検体Pの体軸方向に沿って照射され、被検体Pのスキャノ像が撮影される(ステップS5)。なお、撮影されたスキャノ像は、表示装置14に表示され、図3は、表示装置14に表示された被検体Pのスキャノ像を示している。このスキャノ像には、心臓Hなどの臓器や植込み型医療装置21が表示されている。
つぎに、撮影したスキャノ像に基づき、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”が検出される(ステップS6)。この検出は、画像再構成処理部18で再構成された画像データに基づいてシステム制御部20により行われる。なお、スキャノ像に写ったものが植込み型医療装置21であるか否かの判定は、金属製の植込み型医療装置21はCT
値(X線吸収値)が大きく白く写ることと、その白く写った部分の寸法が予め設定した一定値以上(例えば、長径が3cm以上)であることとに基づき、システム制御部20により行われる。そして、スキャノ像に写ったものが植込み型医療装置21であると判定された場合には、その植込み型医療装置21が存在する領域が、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”として検出される。
値(X線吸収値)が大きく白く写ることと、その白く写った部分の寸法が予め設定した一定値以上(例えば、長径が3cm以上)であることとに基づき、システム制御部20により行われる。そして、スキャノ像に写ったものが植込み型医療装置21であると判定された場合には、その植込み型医療装置21が存在する領域が、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”として検出される。
検出された植込み型医療装置21が装着されている領域“T”は、図4に示すように、表示装置14に表示されているスキャノ像中に表示される(ステップS7)。この表示処理は、システム制御部20により行われる。なお、スキャノ像中には、植込み型医療装置21以外の金属片(例えば金属釦)Bなども表示される場合があるが、金属釦などはその形状や最大長から、植込み型医療装置21ではないと判定される。
つぎに、操作者の入力操作により、表示装置14に表示されているスキャノ像に基づいて植込み型医療装置21を装着している被検体Pに対するスキャン計画の作成が行われる(ステップS8)。このスキャン計画を作成する場合において、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対するX線の照射量が自動的に低減される。この処理は、システム制御部20により行われる。
スキャン計画が作成された後、そのスキャン計画に基づいて被検体Pに対するスキャンが実施される(ステップS9)。このスキャン実施中には、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対してスキャンされている場合には、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対してスキャンされている旨が報知される。この報知は、表示装置14の画面上に文字や記号で表示することにより行ってもよく、又は、スピーカ(図示せず)からブザー音を鳴らす等の音声を出力することにより行ってもよい。この処理は、システム制御部20により行われる。
一方、ステップS2において、被検体Pが植込み型医療装置21を装着していないと判定された場合には(ステップS2のNO)、CT検査用のプロトコルの変更は行われず、スキャノ像の撮影が行われ(ステップS10)、撮影したスキャノ像に基づいてスキャン計画が作成され(ステップS11)、作成したスキャン計画に基づいてスキャンが実施される(ステップS12)。
このような構成において、このX線CT装置1によれば、入力装置13などから入力された被検体情報に基づいて被検体Pが植込み型医療装置21を装着しているか否かを判定し、装着している場合にはスキャノ像を撮影するためのX線の照射量が低減される。これにより、スキャノ像の撮影時に植込み型医療装置21に照射されるX線の照射量を低減させることができ、X線の照射が原因となる植込み型医療装置21のオーバーセンシングの不具合発生を抑制することができる。
そして、スキャノ像の撮影結果に基づき、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”が検出され、この領域“T”が表示装置14に表示されているスキャノ像中に表示される。X線CT装置1の操作者がこの表示を見ることにより、スキャン計画を作成する場合に、植込み型医療装置21を装着している被検体Pに適したスキャン計画を作成することができる。例えば、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対しては、X線の照射間隔を広くすることができる。
さらに、X線CT装置1は、スキャン計画を作成する場合に、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対するX線の照射量を自動的に低減させる手段を備えている。このため、スキャン実行時において、植込み型医療装置21に照射されるX線の照射量を低減させることができ、X線の照射が原因となる植込み型医療装置21のオーバーセン
シングと言われる不具合の発生を抑制することができる。
シングと言われる不具合の発生を抑制することができる。
作成したスキャン計画に基づいて被検体Pに対するスキャンを実施する場合において、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対してスキャンされている場合には、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対してスキャンされている旨が、表示装置14の画面上に文字や記号で報知され、又は、スピーカから音声で報知される。これらの報知により、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”をスキャン中であることを操作者に知らせることができ、植込み型医療装置21に対してX線が照射されていることに関する注意を操作者に喚起することができる。このため、スキャン中に植込み型医療装置21に対するX線の照射が原因となる何らかの不都合が発生した場合、操作者は迅速に対応することができる。
なお、本実施の形態では、スキャン計画を作成する場合において、植込み型医療装置21が装着されている領域“T”に対するX線の照射量が自動的に低減される構成を例に挙げて説明したが、他の構成であってもよい。例えば、スキャン計画を作成する場合において、スキャン計画を作成する範囲が植込み型医療装置21が装着されている領域“T”である場合に、その領域“T”に植込み型医療装置21が装着されている旨を報知する手段を設けてもよい。この報知は、表示装置14の画面上に文字や記号で表示することにより行ってもよく、又は、スピーカ(図示せず)からブザー音を鳴らす等の音声を出力することにより行ってもよい。この処理は、システム制御部20により行われる。
このような報知を行うことにより、スキャン計画を作成する操作者に対して、被検体Pにおける植込み型医療装置21が装着されている領域“T”を確実に認識させることができ、その領域“T”に対するスキャン時のX線の照射量を低減させるスキャン計画の設定を促すことができる。
以上説明した本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変更は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線CT装置
14 表示装置
21 植込み型医療装置
P 被検体
14 表示装置
21 植込み型医療装置
P 被検体
Claims (5)
- 被検体の体軸方向に沿ってスキャノ像を撮影し、撮影した前記スキャノ像を表示装置に表示し、前記表示装置に表示されたスキャノ像に基づいて前記被検体のスキャン計画を作成するX線CT装置において、
入力された前記被検体に関する被検体情報に基づいて前記被検体が植込み型医療装置を装着していることを判定する手段と、
前記植込み型医療装置を装着していると判定された場合に前記スキャノ像を撮影するためのX線の照射量を低減させる手段と、
を備えることを特徴とするX線CT装置。 - 撮影された前記スキャノ像における前記植込み型医療装置が装着されている領域を検出する手段と、
検出した前記植込み型医療装置が装着されている領域を、前記表示装置に表示されているスキャノ像中に表示する手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。 - スキャン計画を作成する場合において、前記植込み型医療装置が装着されている領域に対するX線の照射量を自動的に低減させる手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のX線CT装置。
- スキャン計画を作成する場合において、スキャン計画を作成する範囲が前記植込み型医療装置が装着されている領域である場合に、前記植込み型医療装置が装着されている旨を報知する手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のX線CT装置。
- 前記植込み型医療装置が装着されている領域に対してスキャンされている場合には、前記植込み型医療装置が装着されている領域に対してスキャンされている旨を報知する手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
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