JP2012167948A - レーダ信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のV−chirp方式では、クラッタ環境化において目標からの受信信号のパルスのピークがクラッタ信号に覆われて、目標を検知できない可能性があり、これを改善することのできるレーダ信号処理装置を得る。
【解決手段】 レーダ信号処理装置は、アップチャープまたはダウンチャープの変調をかけた偏波信号を目標に対して送信し、目標からの反射波を偏波受信し、A/D変換により得られた受信ビデオ信号に偏波信号処理を施すことにより、クラッタを抑圧し、抑圧後の受信ビデオ信号をパルス圧縮し、パルス圧縮により生成された信号から目標までの距離を算出し、アップチャープ受信ビデオ信号及びダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより得られた信号の強度に基づく距離の差から、目標との相対速度、相対距離を算出することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、レーダの信号処理装置に関する。
従来のLPRF(Low Pulse Repetition Frequency)レーダにおいて、探知距離を延伸するためにチャープパルス圧縮が行われており、その信号処理方式の1つとして、目標との相対速度が0以外の場合のアップチャープとダウンチャープの測距結果から、目標の相対速度を推定するV−chirp方式が用いられている。V−chirp方式では、アップチャープとダウンチャープに変調したパルスを目標に送信し、目標にて反射した受信信号のパルスから計測される各々の信号レベルがピークとなる距離を用いて、目標相対距離と相対速度を近似的に算出することができる。
特開2008−20432号公報
しかしながら、従来のV−chirp方式では、クラッタ環境下において、信号レベルのピークがクラッタ信号に覆われて、目標を検知できなくなるという問題があった。
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、クラッタ環境下において、目標のピークがクラッタ信号に覆われて目標を検知できなくなる事象を抑制することを目的とする。
この発明によるレーダ信号処理装置は、水平偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける水平偏波送信部と、垂直偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、を備えたものである。
また、水平偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける水平偏波送信部と、垂直偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、を備えても良い。
この発明によれば、V−chirp方式にクラッタ信号の抑圧に有効な偏波信号処理を組み合わせることによって、水平偏波及び垂直偏波送信パルスにアップチャープ、ダウンチャープの変調をかけ、目標からの反射波を偏波受信し、この受信信号に対して偏波処理を施すことでクラッタを抑圧することで、クラッタ環境下においても高精度の測距と測速度を行うことが可能となる。
実施の形態1によるレーダ信号処理装置の構成を示す図である。 実施の形態1による送信信号のイメージを示す図である。 実施の形態1によるポラリメトリックレーダの動作を示す説明図である。 実施の形態1における偏波ノッチフィルタを用いたクラッタ抑圧の動作を示す説明図である。 実施の形態1における測距測速度の動作を示す説明図である。 実施の形態2によるレーダ信号処理装置の構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る実施の形態1によるレーダ信号処理装置の構成を示す図である。図において、実施の形態1のレーダ信号処理装置は、水平偏波送信部101、偏波受信部102、A/D変換部103、データバッファリング部104、偏波成分解析部105、偏波ノッチフィルタ部106、パルス圧縮部107、測距部108、垂直偏波送信部111、偏波受信部112、A/D変換部113、データバッファリング部114、偏波成分解析部115、偏波ノッチフィルタ部116、パルス圧縮部117、測距部118、測距測速度部109を備えている。
水平偏波送信部101は、周波数が上昇変化するアップチャープの変調をかけた水平偏波信号を送信する。偏波受信部102は、目標からの反射波を垂直偏波受信及び水平偏波受信する。A/D変換部103は、偏波受信したアナログ信号をサンプリングし、ディジタル信号に変換する。データバッファリング部104は、レンジビン毎の偏波送信、偏波受信のデータを保持する。偏波成分解析部105は、クラッタの共分散行列を推定する。偏波ノッチフィルタ部106は、偏波ノッチフィルタを構成し、受信信号からクラッタ成分を除去する。パルス圧縮部107は、偏波信号処理後の受信信号をパルス圧縮する。測距部108は、パルス圧縮後のアップチャープ時の、受信信号のパルスから計測される信号レベルがピークとなる距離を求める。
また、垂直偏波送信部111は、周波数が下降変化するダウンチャープの変調をかけた垂直偏波信号を送信する。偏波受信部112は、目標からの反射波を垂直偏波受信及び水平偏波受信する。A/D変換部113は、偏波受信したアナログ信号をサンプリングし、ディジタル信号に変換する。データバッファリング部114は、レンジビン毎の偏波送信、偏波受信のデータを保持する。偏波成分解析部115は、クラッタの共分散行列を推定する。偏波ノッチフィルタ部116は、偏波ノッチフィルタを構成し、受信信号からクラッタ成分を除去する。パルス圧縮部117は、偏波信号処理後の受信信号をパルス圧縮する。測距部118は、パルス圧縮後のダウンチャープ時の、受信信号のパルスから計測される信号レベルがピークとなる距離を求める。
なお、偏波受信部112から測距部118は、それぞれ偏波受信部102から測距部108と同様の回路を用いる。
測距測速度部109は、測距部108と測距部118により求められた、受信信号のパルスから計測される信号レベルがピークとなる距離を基に、目標相対距離と相対速度を近似的に求める。
次に、実施の形態1の動作について説明する。
水平偏波送信部101は、アップチャープの変調をかけた水平偏波信号を、目標に対して送信する。また、垂直偏波送信部111は、ダウンチャープの変調をかけた垂直偏波信号を、目標に対して送信する。
水平偏波送信部101と垂直偏波送信部111は、同時刻に偏波信号を送信するものとする。図2に送信信号のイメージを示す。また、水平偏波送信信号、垂直偏波送信信号をそれぞれ式(1)、式(2)で表す。
Figure 2012167948
ここで、Aは送信信号の振幅、f0は送信中心周波数、B0は送信帯域幅、T0は送信時間、nは第n番目のパルス(n=0、1、…、N−1。Nはパルスヒット数)、Tpriはパルス繰り返し周期、Tp(=T0)はパルス幅、Φ0は初期位相を表す。
偏波受信部102は、水平偏波送信信号に対する目標の反射波を水平偏波受信及び垂直偏波受信する。偏波受信部112は、垂直偏波送信信号に対する目標の反射波を水平偏波受信及び垂直偏波受信する。目標の散乱行列Sを式(3)のように表す。
Figure 2012167948
このとき、目標の相対速度が0以外(等速運動)の場合を考える。偏波受信部102において、式(1)で表される送信信号を水平偏波受信した信号は式(4)で表される。また、垂直偏波受信した信号は式(5)で表される。同様に、偏波受信部112において、式(2)で表される送信信号を水平偏波受信した信号は式(6)で表される。垂直偏波受信した信号は式(7)で表される。
Figure 2012167948
ここで、A'は受信信号の振幅、R0はt=0における目標までの初期距離、vは目標との相対速度、cは光速を表し、v<<cとしている。またNoise(t)は受信器雑音を表す。
A/D変換部103は、偏波受信したアナログ信号をディジタル信号にA/D変換する。A/D変換部113も同様である。この処理では、まず、受信信号を局部発振器でダウンコンバートする。局部発振器の信号波形を式(8)で表す。
Figure 2012167948
A/D変換部103が、受信信号をダウンコンバートして得られるビデオ信号を式(9)、式(10)で表す。同様に、A/D変換部113が受信信号をダウンコンバートして得られるビデオ信号を式(11)、式(12)で表す。
Figure 2012167948
A/Dサンプリング周期をΔt、サンプリング番号をm(m=0、1、…、M−1。Mはパルス幅Tp間のA/Dサンプリング点数)とする。このとき、A/D変換部103におけるn番目の送信パルスに対するA/D変換後のビデオ信号は式(13)、式(14)で表される。同様に、A/D変換部113では、式(15)、式(16)で表される。ただし、量子化誤差は模擬していない。
Figure 2012167948
データバッファリング部104は、A/D変換部103から出力されるビデオ信号をレンジビン毎に分けて保持する。データバッファリング部114も同様である。
偏波成分解析部105は、データバッファリング部104のレンジビンに保持されたビデオ信号(受信信号)を用いて、クラッタの共分散行列を推定する。偏波成分解析部115も同様の動作を行う。散乱行列Sを列ベクトルで表現したものを散乱ベクトルとする。レーダの構成をモノスタティックとし、Shv=Svhとすると、散乱ベクトルは式(17)で表される。
Figure 2012167948
このとき、図3のように、地表面上にある静止物目標をポラリメトリックレーダで観測する場合を考える。以下にクラッタと目標の数式モデルを示す。まず、クラッタについて、目標物近傍の地表面が一様であるとする。この場合、各レンジセルn(n=1、2、…、N)において観測されるクラッタ散乱ベクトルk(kcn)は、一般にレンジセルnの確率密度関数で、多次元複素正規分布に従う乱数ベクトルであると見なすことができる。この確率密度関数は式(18)で表される。ここで、Σは式(19)で定義される共分散行列であり、観測値から推定することができる。
Figure 2012167948
ただし、†は共役転置、E{・}は期待値を表す。次に、目標について、目標物のサイズはレーダの距離分解能及び方位分解能より小さいとする。このとき、目標からの反射波は一つの散乱ベクトルkで表される。kは目標物の向きによって変化するので、共分散行列Σの多次元複素正規分布に従う確率変数ベクトルとして扱う。ただし、一般にΣの値は未知である。また、目標の存在する位置で観測されるのは、目標とクラッタの受信信号の和であり、以下では、目標を検出するとは「目標+クラッタ」の受信信号kt+c=k+kを検出することを意味する。「目標+クラッタ」信号の共分散行列Σt+cは、目標とクラッタの受信信号が統計的に独立であるとして、式(20)で表される。
Figure 2012167948
ポラリメトリックノッチフィルタ(PNF)を用いた目標検出においては、クラッタの主成分を抑圧した後に、消え残ったクラッタ成分を白色化して誤警報確率を一定にするフィルタを用いる。図4に基本構成図を示す。以下にフィルタの構成方法を示す。まず、注目セル(k)の近傍にあるN点の観測ベクトルkci(i=1、2、…、N)を用いて、式(21)によってクラッタ共分散行列Σcを推定する。
Figure 2012167948
偏波ノッチフィルタ部106では、クラッタ共分散行列を基に偏波ノッチフィルタを構成し、受信信号のクラッタを抑圧する。偏波ノッチフィルタ部116も同様の動作を行う。まず、式(21)について、その固有ベクトルを各列とするユニタリ行列VNによって、式(22)に示すように対角化する。
Figure 2012167948
次に、式(22)の固有値とユニタリ行列VNを用い、PNFのフィルタ係数FNを式(23)のように決定する。
Figure 2012167948
式(23)のFNは、クラッタ観測ベクトルの主成分を抑圧すると共に、消え残り成分を白色化する。最後に、注目セルにおける観測ベクトルkにPNFをかけることでフィルタ出力電力Pが得られる。これを式(24)で表す。Pは入力された散乱ベクトルkから、クラッタの主成分vを抑圧して、消え残りを白色化した後の全電力となる。
Figure 2012167948
パルス圧縮部107は、式(13)、式(14)により表されるビデオ信号を偏波信号処理したものを入力とし、パルス圧縮を行う。同様に、パルス圧縮部117は、式(15)、式(16)により表されるビデオ信号を偏波信号処理したものを入力とし、パルス圧縮を行う。送信信号の変調成分と複素共役の関係にある参照信号は式(25)で表される。
Figure 2012167948
ここで、A''は参照信号の振幅、τは任意の時間シフトを表す。±のマイナスはアップチャープ用、プラスはダウンチャープ用であることを意味する。A/D変換後の参照信号を式(26)で表す。
Figure 2012167948
パルス圧縮部107において、参照信号と偏波信号処理をした受信信号の相関演算を式(27)、式(28)で表す。また、パルス圧縮部117において、参照信号と偏波信号処理をした受信信号の相関演算を式(29)、式(30)で表す。ここで、V'hup(n,m)はVhup(n,m)を偏波信号処理した信号を表す。V'vup(n,m)、V'hdown(n,m)、V'vdown(n,m)も同様とする。
Figure 2012167948
測距部108は、n=0、m=0における目標までの初期相対距離R0からの相関演算のピークの移動距離を求める。測距部118も同様の処理を行う。ただし、雑音は無視する。式(27)の相関演算中の偏波信号処理を施したビデオ信号と参照信号の積は式(31)で表される。A'''は偏波信号処理を施した受信信号の振幅である。
Figure 2012167948
式(31)において、1/c、Δt、mτ Δtを含む項はexp(j0)、即ち1に近似することができるとすると、上記の積は式(32)のように表される。
Figure 2012167948
式(32)より、mτΔtが式(33)の関係になる時、式(27)の絶対値が最大値をとる。
Figure 2012167948
式(28)、式(29)、式(30)にも同様の計算を行うと、アップチャープの場合は式(33)が得られ、ダウンチャープの場合は式(34)が得られる。
Figure 2012167948
式(33)と式(34)より、アップチャープ、ダウンチャープの各場合における目標までの距離R0−vnTpriからの相関演算のピークの移動距離ΔR、ΔRは近似的に式(35)で表される。ただし、ΔT=(T0/B0)・f0とする。
Figure 2012167948
測距測速度部109は、測距部108と測距部118で求めた目標までの初期相対距離R0からの相関演算のピークの移動距離ΔR、ΔRと目標相対速度vの関係式を用いて、パルス圧縮後のアップチャープ時のピークの距離ruとダウンチャープ時のピークの距離rdを近似的に求める。図5に距離検出の図を示す。検出する式は、式(36)で表される。
Figure 2012167948
これにより、同時刻にアップチャープとダウンチャープを送信すれば、実際に計測されるアップチャープ時、ダウンチャープ時のピークの距離ru、rdを用いて、式(37)により、目標相対距離R0、相対速度vを近似的に算出することができる。
Figure 2012167948
かくして、V−chirp方式と偏波信号処理を組み合わせることで、双方の短所を解消し、測距と測速度の精度を高めるようにしたレーダ信号処理装置に関することができる。
以上説明した通り、実施の形態1によるレーダ信号処理装置は、水平偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける水平偏波送信部と、垂直偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、を備えたものである。
このようにV−chirp方式にクラッタ信号の抑圧に有効な偏波信号処理を組み合わせることによって、水平偏波及び垂直偏波送信パルスに、アップチャープ、ダウンチャープの変調をかけ、目標からの反射波を偏波受信し、この受信信号に対して偏波処理を施すことでクラッタを抑圧することで、クラッタ環境下においても高精度の測距と測速度を行うことが可能となる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2のレーダ信号処理装置を示す構成図である。実施の形態1との相違点を以下に述べる。水平偏波送信部121では、水平偏波送信部101とは異なり、ダウンチャープの変調をかけた信号を目標に対して送信する。また、垂直偏波送信部131では、垂直偏波部121とは異なり、アップチャープの変調をかけた信号を目標に対して送信する。両者の送信タイミングは同時刻である。その他の構成は、実施の形態1と同様とする。偏波受信部102と偏波受信部112以降は、実施の形態1と同様の処理を行い、目標の測距と測速度を行う。水平偏波送信部121と垂直偏波送信部131による送信信号を式(38)と式(39)で表す。
Figure 2012167948
以上説明した通り、実施の形態2によるレーダ信号処理装置は、水平偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける水平偏波送信部と、垂直偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、を備える。
このようにすることで、実施の形態1と同様、クラッタ環境下においても高精度の測距と測速度を行うことが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3の構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。しかし、実施の形態1と異なり、実施の形態3では、水平偏波送信と垂直偏波送信の送信タイミングは同時刻ではなく、PRI毎に切り替える。例えば、水平偏波送信部101は、水平偏波の送信信号について、アップチャープ変調とダウンチャープ変調を、PRI毎に順次切り替えて変調を行う。また、垂直偏波送信部111は、垂直偏波の送信信号について、水平偏波送信部101とは逆方向に周波数が上昇変化または下降変化するチャープがかかるように、PRI毎に順次切り替えて変調を行う。すなわち、水平偏波送信部101がアップチャープ変調のときは垂直偏波送信部111がダウンチャープ変調を行い、水平偏波送信部101がダウンチャープ変調のときは、垂直偏波送信部111がアップチャープ変調を行う。
このとき、1PRIの間に目標は移動する。実施の形態3において、アップチャープからダウンチャープの順に切り替えた場合、式(36)で表された目標相対距離ruとrdは近似的に式(40)で表される。また、ダウンチャープからアップチャープの順に切り替えた場合では、近似的に式(41)で表される。
Figure 2012167948
したがって、式(42)により、目標相対速度R0と速度vを近似的に算出できる。式(42)における±は、マイナスの場合にはアップチャープからダウンチャープの切り替えを表し、プラスの場合にはダウンチャープからアップチャープの切り替えを表す。
Figure 2012167948
以上説明した通り、実施の形態3によるレーダ信号処理装置は、水平偏波送信と垂直偏波送信を、PRI毎に切り替えることで、実施の形態1、2と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態4の構成図は、図6に示す実施の形態2と同様である。しかし、実施の形態2と異なり、水平偏波送信と垂直偏波送信の送信タイミングは同時刻ではなく、PRI毎に切り替える。以下、実施の形態3と同様の処理を行うことにより、式(42)を得る。
101 水平偏波送信(up chirp)部、102 偏波受信(垂直、水平)部、103 A/D変換部、104 データバッファリング部、105 偏波成分解析部、106 偏波ノッチフィルタ部、107 パルス圧縮部、108 測距部、111 垂直偏波送信(down chirp)部、112 偏波受信(垂直、水平)部、113 A/D変換部、114 データバッファリング部、115 偏波成分解析部、116 偏波ノッチフィルタ部、117 パルス圧縮部、118 測距部、109 測距測速度部、121 水平偏波送信(down chirp)部、131 垂直偏波送信(down chirp)部。

Claims (3)

  1. 水平偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける水平偏波送信部と、
    垂直偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、
    上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、
    上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、
    上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、
    上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、
    上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、
    上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、
    上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、
    を備えたレーダ信号処理装置。
  2. 水平偏波の送信信号にダウンチャープ変調をかける水平偏波送信部と、
    垂直偏波の送信信号にアップチャープ変調をかける垂直偏波送信部と、
    上記水平偏波送信部及び垂直偏波送信部からの水平偏波信号及び垂直偏波信号を受信する偏波受信部と、
    上記偏波受信部により受信したアナログ信号を、ディジタル信号に変換するA/D変換部と、
    上記送信した偏波信号及び受信した偏波信号を保持するデータバッファリング部と、
    上記データバッファリング部の保持データから散乱ベクトルを構成し、散乱ベクトルを基にクラッタの共分散行列を推定する偏波成分解析部と、
    上記偏波成分解析部にて推定されたクラッタの共分散行列を基に、偏波ノッチフィルタを構成し、構成した偏波ノッチフィルタによって受信信号のクラッタを抑圧する偏波ノッチフィルタ部と、
    上記偏波ノッチフィルタ部によりクラッタを抑圧した受信信号をパルス圧縮し、アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を算出する測距部と、
    上記アップチャープ時及びダウンチャープ時のピーク距離を基に、目標相対距離と目標相対速度を算出する測距測速度部と、
    を備えたレーダ信号処理装置。
  3. 水平偏波送信部及び垂直偏波送信部は、ダウンチャープ変調及びアップチャープ変調を、互いに周波数の上昇、下降変化の方向が逆方向となるように順次切り替えて変調することを特徴とした請求項1または請求項2に記載のレーダ信号処理装置。
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