JP2012167386A - 紡績糸及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸の表面の毛羽立ちを抑え手触り感、肌触り感がよく、嵩高で弾力感に富む紡績糸を提供する。
【解決手段】天然繊維(A)と、繊維断面における扁平度が3〜8の扁平繊維(B)とを質量比50/50〜80/20で含む紡績糸であって、扁平繊維(B)が扁平繊維のうちの60%以上の比率で分布して芯部を形成した紡績糸。紡績糸は、天然繊維(A)と、沸水収縮率が20〜40%で繊維断面における扁平度が3〜8の熱収縮性扁平繊維、好ましくは熱収縮性扁平アクリル繊維(b)とを質量比50/50〜80/20で混紡し、単糸撚係数が60〜85の紡績糸とした後、熱処理して紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させることにより製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、弾力感に優れた紡績糸及びその製造方法に関する。
従来より、扁平等の異型断面を有する合成繊維は、立毛製品等の素材として使用されているが、外衣等に使用されてなかったのは、異型断面繊維を混紡して作成した紡績糸が毛羽立ちが多く、外観の印象が悪くなることに起因している。また毛羽立ちの多くが異型断面繊維自体から生じることから、異型断面繊維を含む衣料には、肌と接した場合にチクチク感を生じ着用者に不快感を与えるといった欠点があった。
かかる欠点を改善するものとして、異収縮性を有する複数の合成繊維と羊毛とを混紡した紡績糸(特許文献1)、扁平収縮繊維を含む扁平繊維の紡績糸(特許文献2)のような繊維素材があるが、特許文献1の紡績糸は、収縮性の差異がある合成繊維によって糸にソフト感やヌメリ感を与えるが、羊毛の有する回復性や弾力感を利用しただけの素材であり、特許文献2の紡績糸は、全て扁平繊維のみで構成された収縮性糸で、あくまで立毛製品でのヘタリを軽減させるための構成であり、その用途は立毛製品に限定されている。
特開平6−158464号公報 特開平11−350298号公報
本発明の目的は、紡績糸の構成に天然繊維と扁平繊維とを用い、扁平繊維を糸の芯部側に配し、天然繊維を糸の外側に配することによって、糸の表面の毛羽立ちを抑え手触り感、肌触り感がよく、嵩高で弾力感に富む紡績糸を提供することにある。
本発明の第1の発明の要旨は、天然繊維(A)と、繊維断面における扁平度が3〜8の扁平繊維(B)とを質量比50/50〜80/20で含む紡績糸であって、扁平繊維(B)が紡績糸断面での扁平繊維のうちの60%以上の比率で分布して芯部を形成した紡績糸、にある。
また、本発明の第2の発明の要旨は、天然繊維(A)と、沸水収縮率が20〜40%、繊維断面における扁平度が3〜8の熱収縮性扁平繊維(b)とを質量比50/50〜80/20で混紡し、単糸撚係数が60〜85の紡績糸とした後、熱処理して該紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させることを特徴とする紡績糸の製造方法、にある。
本発明による紡績糸は、天然繊維と扁平繊維で構成され、しかも扁平繊維が紡績糸の芯部を形成していることによって、紡績糸の表面には扁平繊維が現れず、毛羽立ちの発生が抑えられ手触り感、肌触り感がよく、芯部の扁平繊維による嵩高で弾力感に富む紡績糸であり、本発明による紡績糸を用いた織編物は、天然繊維による優れた風合いと共に、優れた弾力感を有するものとなる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明において、紡績糸を構成する天然繊維(A)としては、羊毛、カシミヤ、ラビット、絹等の動物繊維、木綿(以下、単に綿という)、麻等の植物繊維等の有機質繊維が挙げられ、特に羊毛、綿が好ましいものとして挙げられる。
また、本発明において、紡績糸を構成する扁平繊維(B)は、アクリル繊維の扁平繊維であることが好ましい。扁平アクリル繊維を構成する重合体は、通常のアクリル繊維を構成する重合体と同様であり、特に限定されるものではないが、アクリロニトリルを50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体であることが好ましい。アクリロニトリルを50質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体からなる扁平アクリル繊維であれば、アクリル繊維本来の物理特性を保持する。
アクリロニトリル系重合体において、アクリロニトリルと共重合して含みうる成分として、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどに代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピルなどに代表されるメタクリル酸エステル類、さらにアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、及びこれらのアルカリ塩が挙げられる。
本発明の紡績糸を構成する扁平繊維(B)として、好ましいものとして挙げられた扁平アクリル繊維は、例えば次のようにして製造された熱収縮性扁平アクリル繊維(b)が熱収縮した繊維である。すなわち、紡績糸の製造の際に原糸として用いる熱収縮性扁平アクリル繊維(b)の製造は、水系懸濁重合法によりアクリロニトリル93質量%、酢酸ビニル7質量%を重合してアクリロニトリル系重合体を得る。このアクリロニトリル系重合体をジメチルアセトアミド等の溶剤に溶解し、およそ重合体濃度20質量%の紡糸原液とし、紡糸原液を扁平形状の吐出孔を具備したノズル口金を用い、ジメチルアセトアミド等の溶剤30〜60質量%、水70〜40質量%、温度30〜50℃の凝固浴中で湿式紡糸する。目標とする沸水収縮率20〜40%の熱収縮性を得るには、紡糸工程後のスチーム延伸工程において紡出糸条を1.10〜1.50の倍率で延伸することによって達成することができる。
本発明の紡績糸は、天然繊維(A)と、繊維断面における扁平度が3〜8の扁平繊維(B)とを質量比50/50〜80/20で含む紡績糸であって、糸断面において扁平繊維(B)が扁平繊維のうちの60%以上の高比率で集合し分布して糸の芯部を形成している。紡績糸が天然繊維(A)と3〜8の扁平繊維(B)とを質量比50/50〜80/20で含み、かつ扁平繊維(B)が芯部を形成していることにより、紡績糸は、芯部の扁平繊維(B)群による豊かな膨らみを発現し、大きな弾力感と共に、芯部の扁平繊維(B)を覆った天然繊維(A)の風合も有した品位の高い紡績糸となる。
本発明の紡績糸は、その特長から編物の構成糸として好ましく用いられ、用いられる紡績糸は、単糸であってもよいが、双糸であることが好ましい。紡績糸が双糸である場合は、双糸撚数が単糸撚数の0.6〜0.8倍の範囲の撚数であることが好ましく、この範囲であると、単糸撚数のもつトルクの影響により網目の斜行が発生せず、また、双糸撚りの影響が過大にならないので充分な収縮性を保持することができ、風合が硬くならず弾力感が失われず、さらに、撚糸工程におけるトルク発生によって編物作成時に網目の斜行も防止できる。
本発明の紡績糸の製造方法について説明すると、本発明の紡績糸は、羊毛や綿等の天然繊維(A)と、沸水収縮率が20〜40%、繊維断面における扁平度が3〜8の熱収縮性扁平繊維、好ましくは前記の製造方法によって得た熱収縮性扁平アクリル繊維(b)とを、質量比50/50〜80/20で混紡し、単糸撚係数が60〜85の紡績糸とした後、熱処理して紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させ、熱収縮性扁平繊維(b)から変じた扁平繊維(B)によって形成された芯部を有する紡績糸を得ることできる。熱処理において、熱収縮性扁平繊維(b)が熱収縮して扁平繊維(B)に変じて糸の中心部に集合して分布し、扁平繊維(B)による芯部を紡績糸内に形成する。
用いる天然繊維(A)、熱収縮性扁平繊維(b)の単繊維繊度は、特に限定はないが、天然繊維(A)であれば平均繊度が20〜27μm、熱収縮性扁平繊維(b)であれば2〜4dtexであることが好ましい。天然繊維(A)と熱収縮性扁平繊維(b)とを混合する際には、特に混合手段には限定はないものの、予め天然繊維(A)、熱収縮性扁平繊維(b)をそれぞれスライバーとし、スクリューギルまたはチェーンギル或いは練条機により混合することが好ましい。
紡績糸が単糸である場合は、単糸撚係数が60〜85の間になるようにして撚数を設定することが好ましい。単糸撚数は、下記式により決定される。
単糸撚数(回/m)=単糸撚係数×(紡績糸番手(NM))1/2
また、2本の単糸から双糸の紡績糸に撚糸加工する際には、単糸を2本引き揃えた後、撚糸し、双糸を撚糸する際の双糸への撚数を、単糸撚数の0.6〜0.8倍とするように設定することが好ましく、この範囲であると、単糸撚数のもつトルクの影響により網目の斜行が発生せず、また、双糸撚りの影響が大きくないので充分な収縮を得ることができ、嵩高により風合が硬くならず、弾力感が失われないので好ましい。さらに、撚糸工程におけるトルク発生によって編物の作成時に網目の斜行も防止できる。
紡績糸を熱処理して紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させる際には、予め紡績糸を綛状としておくことが熱収縮性扁平繊維(b)の収縮を充分に発現させるうえで好ましい。また紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させる熱処理は、沸水浴での熱処理であることが好ましく、沸水中で20〜60分処理する。熱処理は、独立した熱処理工程としてもよいが、熱処理を染色と同時に行うこともでき、熱処理工程が染色工程であるとき、すなわち、染色工程で熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させるときには、省エネルギーになり、また糸の乱れの低減やその修正操作の軽減上からも好ましいことである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、本発明及び実施例での繊維の扁平度、扁平繊維の中心部分布比、紡績糸(単糸)、の撚数、編地弾力性、編地風合いの測定、評価は以下の方法に拠った。
〈繊維の扁平度〉
走査型電子顕微鏡(日本フィリップス社製XL−20)を用い、繊維断面を倍率1000倍で撮影後、撮影画像より繊維断面の長軸の長さと長軸に直交する短軸の長さを、画像解析ソフト(Media Cybernetics社製、ImageProPlus)を用いて計測し、(長軸の長さ/短軸の長さ)の値を扁平度とし、撮影画像5箇所での測定の平均値で示した。
〈扁平繊維の中心部(芯部)分布率〉
扁平繊維が糸断面での中心部(芯部)に集合して分布する比率で、走査型電子顕微鏡(日本フィリップス社製XL−20)を用い、紡績糸断面を倍率200倍で撮影後、印刷した撮影画像上に紡績糸の断面の外縁に接する円を描き、円形の中心から外周面までの距離の1/3を半径とする小円形を描き、糸断面の中心の小円形内に存在する扁平繊維の本数と糸断面中に存在する扁平繊維の本数を数え、小円形内に存在する扁平繊維の本数と糸断面中に存在する扁平繊維の本数との比率を算定し、撮影画像3箇所での測定の平均値で示した。
〈紡績糸(単糸)の撚数〉
JIS L1095(1999)9.15.1A法より数の方法により、検撚器(前田機械社製)を用い、30回測定の平均値で示した。
〈編地弾力性〉
1)編地からたて10cm×よこ10cmの試験片を2枚切り取る。
2)直径65cmのメスシリンダーに、試験片2枚をそれぞれ四つ折りにし、それを2つ重ねて充填する。
3)その上に、初荷重(直径50mmのアクリル樹脂円板、質量5g)を載せ、次に、荷重20gを載せ、1分後の容積(x)をメスシリンダーの目盛りで読み取る。
4)荷重20gを取り除き、1分後の容積(y)をメスシリンダーの目盛りで読み取り、編地弾力性を次式により反発性として算出した。
反発性=[(y−x)/y]×100
〈編地風合い〉
風合い(弾力感・肌触り)は判定員5人による官能試験にて評価判定し、5人の平均値で、極めて弾力感があるから、不良であるまでを、◎、○、△、×の四段階評価した。
(実施例1)
天然繊維(A)として、平均繊度が25μmの羊毛のトップ(スライバー)を用い、熱収縮性扁平繊維(b)として、繊維断面が扁平である扁平アクリル繊維(三菱レイヨン社製ファンクルH156、単繊維繊度3.3dtex、繊維長89〜140cmバリアブルカット、沸水収縮率30%、扁平度5)を用い、羊毛60質量%と前記熱収縮性扁平アクリル繊維40質量%とを、次に述べる梳毛紡績方式にて混綿し紡績糸とした。紡績は、初めに扁平アクリル繊維のみをローラーカードに投入し、ギル工程を通してスライバーとし、得られた熱収縮性扁平アクリル繊維スライバーと羊毛トップをスクリュウギルで混合し、ギル工程終了後、粗糸工程を経て、リング精紡機にて撚数380回/m(撚係数63)で紡績糸単糸を作成して巻き取り、紡績糸の単糸を2本引き揃え、合糸・撚糸工程で、単糸撚数の0.61倍の撚数230回/mとして撚糸して、2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得た。
得られた紡績糸を、綛枠周2m、質量250gの綛状にして、カチオン染料を用い、45℃の染浴から1℃/分の速度で100℃まで昇温し、100℃で20分間沸騰染色し、この染色工程で染色と同時に紡績糸中の熱収縮性扁平アクリル繊維を十分熱収縮させ、コーンに巻き上げた。この染色糸を用い、7ゲージ横編機にて一重組織の編地に編成し、得られた編地について評価し、その結果を表1に紡績糸の製造時の条件と共に示した。なお、表1中の混率に%とあるは質量%の意味である。
(比較例1)
実施例1において、熱収縮性扁平アクリル繊維を、繊維断面が楕円である熱収縮性アクリル繊維(三菱レイヨン社製ボンネルV37、単繊維繊度3.3dtex、繊維長89〜140cmバリアブルカット、沸水収縮率30%)に代えた以外は、実施例1と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地として、評価し、その結果を表1に示した。
(比較例2、3)
実施例1において、紡績糸の繊維構成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地として、評価し、その結果を表1に示した。
(比較例4)
実施例1において、表1に示すように、紡績糸の繊維構成を変更し、紡績糸単糸を得る際の撚係数、双糸の紡績糸を得る際の撚数比を変更した以外は、実施例1と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地として、評価し、その結果を表1に示した。
(実施例2)
天然繊維(A)として、平均繊度が14μmの綿を用い、熱収縮性扁平繊維(b)として、繊維断面が扁平な熱収縮性扁平アクリル繊維(三菱レイヨン社製ファンクルH156、単繊維繊度3.3dtex、繊維長89〜140cmバリアブルカット、沸水収縮率30%、扁平度5)を用い、綿60質量%と前記熱収縮性扁平アクリル繊維40質量%とを、綿紡績方式にて混綿し紡績糸とした。混綿には、開綿機を用いて開綿工程後、打綿機を用いてラップとし、次に梳綿機を用いてスライバーにし、ダブリング工程、粗糸工程を経て、リング精紡機にて撚数450回/m(撚係数75)で紡績糸単糸を作成して巻き取り、紡績糸単糸の2本を、合糸・撚糸工程で、単糸撚数の0.67倍の撚数300回/mとして撚糸して、2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得た。
得られた紡績糸を、綛枠周2m、質量250gの綛状にして、カチオン染料を用い、実施例1におけると同じ条件で沸騰染色し、この染色工程で染色と同時に紡績糸中の熱収縮性扁平アクリル繊維を熱収縮させて、コーンに巻き上げた。この染色糸を用い、実施例1と同様に編成して編地とし、得られた編地についての評価結果を表1に紡績糸の製造時の条件と共に示した。
(比較例5)
実施例2において、熱収縮性扁平アクリル繊維を、繊維断面が楕円である熱収縮性アクリル繊維(三菱レイヨン社製ボンネルV37、単繊維繊度3.3dtex、繊維長89〜140cmバリアブルカット、沸水収縮率30%)に代えた以外は、実施例2と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地とし、その評価結果を表1に示した。
(比較例6)
実施例2において、紡績糸の繊維構成を表1に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地として、評価し、その結果を表1に示した。
(比較例7)
実施例2において、表1に示すように、紡績糸の繊維構成を変更し、紡績糸単糸を得る際の撚係数、双糸の紡績糸を得る際の撚数比を変更した以外は、実施例2と同様にして2/36メートル番手の双糸の紡績糸を得て、沸騰染色し、編成して編地として、その評価結果を表1に示した。
本発明による紡績糸は、毛羽立ちの発生が抑えられ、外観が良好で、手触り感もよく、嵩高で弾力感に富む紡績糸であり、本発明による紡績糸を用いた織編物、特に編物は、天然繊維による優れた風合いと共に、優れた弾力感を有するもので、外衣等の素材として好適なるものである。

Claims (9)

  1. 天然繊維(A)と、繊維断面における扁平度が3〜8の扁平繊維(B)とを質量比50/50〜80/20で含む紡績糸であって、扁平繊維(B)が紡績糸断面での扁平繊維のうちの60%以上の比率で分布して芯部を形成した紡績糸。
  2. 請求項1に記載の紡績糸からなる双糸の紡績糸であって、双糸撚数が単糸撚数の0.6〜0.8倍の撚数である紡績糸。
  3. 扁平繊維(B)が、扁平アクリル繊維である請求項1または2に記載の紡績糸。
  4. 天然繊維(A)と、沸水収縮率が20〜40%、繊維断面における扁平度が3〜8の熱収縮性扁平繊維(b)とを質量比50/50〜80/20で混紡し、単糸撚係数が60〜85の紡績糸とした後、熱処理して該紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させることを特徴とする紡績糸の製造方法。
  5. 紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させる際に、予め紡績糸を綛状としておくことを特徴とする請求項4に記載の紡績糸の製造方法。
  6. 紡績糸中の熱収縮性扁平繊維(b)を熱収縮させる熱処理工程が染色工程である請求項4または5に記載の紡績糸の製造方法。
  7. 紡績糸として、天然繊維(A)と熱収縮性扁平繊維(b)とを質量比50/50〜80/20で混紡し、単糸撚係数を60〜85にした紡績糸の単糸を2本引き揃えた後、単糸撚数の0.6〜0.8倍の撚数の撚りを施した双糸の紡績糸とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の紡績糸の製造方法。
  8. 天然繊維(A)と熱収縮性扁平繊維(b)とを質量比50/50〜80/20で混合する際に、予め天然繊維(A)、熱収縮性扁平繊維(b)をそれぞれスライバーとし、スクリューギルまたはチェーンギル或いは練条機により混合することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の紡績糸の製造方法。
  9. 熱収縮性扁平繊維(b)として、熱収縮性
    扁平アクリル繊維を用いる請求項4〜8のいずれか一項に記載の紡績糸。
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