JP2012167200A - 異種金属含有硫化亜鉛の製造方法 - Google Patents

異種金属含有硫化亜鉛の製造方法 Download PDF

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Shigeru Mashita
茂 真下
Omurzak Uulu Emil
ウル エミル オムルザク
Yasuyuki Hirota
恭幸 弘田
Masato Okamoto
真人 岡本
Yoshiaki Yasuda
佳明 安田
Hideji Iwasaki
秀治 岩崎
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Abstract

【課題】硫化腐食性金属が異種金属としてドープされた異種金属含有硫化亜鉛の製造において、該異種金属含有硫化亜鉛中に含まれる異種元素の濃度分布のばらつきが従来公知の製造方法を使用した場合に比べて少なくなるように改善するための方法を提供する。
【解決手段】溶融硫黄中で2つの金属電極を用いてプラズマ放電する異種金属含有硫化亜鉛の製造方法であって、前記金属電極が、亜鉛からなる第一電極と、硫化腐食性金属の表面が亜鉛でコーティングされてなる第二電極であることを特徴とする異種金属含有硫化亜鉛の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、異種金属含有硫化亜鉛の製造方法、より具体的には異種金属がドープされた異種金属含有硫化亜鉛の製造方法に関する。
硫化亜鉛は、白色顔料用途;太陽電池、受光素子、映像記録用素子等に用いる半導体用途;EL素子、ブラウン管等に用いる蛍光体用途等に幅広く利用されている。
このうち、蛍光体用途では、硫化亜鉛の結晶中に、亜鉛以外の異種金属が少量ドープされている異種金属含有硫化亜鉛が有用である。
異種金属含有硫化亜鉛の製造方法としては、 硫化亜鉛と異種金属の塩との混合物を、融剤の存在下に1000〜1300℃の温度で焼成し、得られた焼成物を粉砕して800℃でアニールした後、無機酸および/または酸化剤を含む水溶液、水性硫化物を含む水溶液で順次洗浄して、融剤に由来する不純物を除去する方法が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、得られる硫化亜鉛の外径が数十μm程度と大きいため成形性が低いこと、融剤に由来する不純物の除去が煩雑なこと等の問題がある。
一方、溶融硫黄などの硫化剤中に2つの亜鉛電極を挿入して、該電極間でプラズマ放電を発生させ、電極材料である亜鉛と反応媒体を構成する硫黄との反応により硫化亜鉛を生成させるという方法では、硫化亜鉛にドープする異種金属を、亜鉛と合金化させて電極材料に使用したり、あるいは硫化剤中に共存させたりすることで異種金属含有硫化亜鉛を製造する方法が知られている(特許文献2参照)。特許文献2には、外径数十nmの異種金属含有硫化亜鉛が得られることが記載されている。かかる異種金属含有硫化亜鉛は成形性に優れることから蛍光体用途に有用である。
国際公開2003/020848号 国際公開2009/099250号
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、ドープする異種金属が硫黄による腐食を受け易い金属(以下「硫化腐食性金属」と称する)である場合、該硫化腐食性金属が選択的に溶融硫黄と反応するため、硫化腐食性金属の腐食物が不純物として混入しやすくなる。特に、ドープさせる異種金属が硫化腐食性金属である場合に、該異種金属を亜鉛との合金の形で電極に用いると、選択的に溶融硫黄と反応して電極が脆化するだけでなく、電極中の亜鉛と異種金属との組成比率が経時的に変動するため、生成する異種金属含有硫化亜鉛中の異種金属の濃度分布に顕著なばらつきが生じるという問題があった。
上記の問題を解決するため、本発明は、
[1] 溶融硫黄中で2つの金属電極を用いてプラズマ放電する異種金属含有硫化亜鉛の製造方法であって、前記金属電極が、亜鉛からなる第一電極と、硫化腐食性金属の表面が亜鉛でコーティングされてなる第二電極であることを特徴とする異種金属含有硫化亜鉛の製造方法;
[2] 前記硫化腐食性金属が銅である、[1]の異種金属含有硫化亜鉛の製造方法;および
[3] 前記コーティングがめっきであることを特徴とする[1]または[2]の異種金属含有硫化亜鉛の製造方法;
を提供する。
本発明によれば、硫化腐食性金属を異種金属としてドープした異種金属含有硫化亜鉛の製造において、高純度で異種金属の濃度分布のばらつきが小さい異種金属含有硫化亜鉛を、簡易な装置で効率よく安定的に製造できる。
図1は、パルスプラズマ発生装置の概略図である。 図2は、実施例1により得られた異種金属含有硫化亜鉛のXRD分析結果である。 図3は、実施例1により得られた異種金属含有硫化亜鉛の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。 図4(a)は、実施例1により得られた異種金属含有硫化亜鉛のTEM写真であり、図4(b)は、図4(a)の写真中に観察された試料をエネルギー分散型X線(EDX)分光分析して得た該異種金属硫化亜鉛中の銅の濃度分布を示す像である。 図5(a)は、比較例1により得られた異種金属含有硫化亜鉛のTEM写真であり、図5(b)は、図5(a)の写真中に観察された試料をEDX分光分析して得た該異種金属硫化亜鉛中の銅の濃度分布を示す像である。
本発明の製造方法により得られる異種金属含有硫化亜鉛には、亜鉛からなる第一電極(以下、単に「第一電極」と称する)の対抗電極である硫化腐食性金属の表面が亜鉛でコーティングされている第二電極(以下、単に「第二電極」と称する)中の硫化腐食性金属が異種金属としてドープされる。
本発明の製造方法において、第一電極と第二電極は、反応容器中に収容されたプラズマ放電可能な媒体中に配置されている。
第二電極を構成する硫化腐食性金属は、反応容器中に収容された溶融硫黄との接触により腐食を受け易く、プラズマ放電によって第二電極から徐々に失われる。このような硫化腐食性金属としては、例えば、元素周期律表の1族(アルカリ金属が含まれる)、2族(アルカリ土類金属が含まれる)、11族(銅族元素が含まれる)に属する金属を挙げられる。本発明に使用する硫化腐食性金属は、目的とする異種金属含有硫化亜鉛に応じて適宜選択できるが、好ましくは金、銀、および銅であり、より好ましくは銅および銀であり、蛍光体用途に用いる異種金属含有硫化亜鉛としては銅が最も好ましい。
本発明において用いる第一電極および第二電極を構成する金属の純度は、各々の金属電極に発生する抵抗の増大や、異種金属含有硫化亜鉛の物性低下を抑制する観点から、99%以上であることが好ましい。
本発明において用いる第一電極および第二電極の形状は、棒状、針金状、板状などが挙げられる。かかる2つの金属電極のサイズや形状は同一でも、異なってもよい。
本発明の製造方法で用いる第二電極は、硫化腐食性金属の表面を亜鉛でコーティングされている。かかるコーティングの方法としては、蒸着やめっきなどの方法が挙げられる。かかるコーティング方法のうち、めっきは、様々な形状の電極において均一な厚さでコーティングが可能であることから好ましい。第二電極表面は、第二電極表面の全部をコーティングされていることが好ましい。
第二電極の表面に形成されている亜鉛のコーティングの厚さは、溶融硫黄中でプラズマ放電を実施する間に電極を構成する硫化腐食性金属の硫化反応(すなわち硫黄による腐食)の進行を防止する観点から0.1〜50μmの範囲であることが好ましく、得られる異種金属含有硫化亜鉛の組成分布の均一性の観点から、0.2〜20μmの範囲であることがより好ましく、コーティングの厚さを均一に制御する観点から、0.5μm〜10μmの範囲がさらに好ましい。
本発明の製造方法において用いる溶融硫黄は、プラズマ放電中常時、第一電極および第二電極の表面に接していることが望ましい。溶融硫黄は、常温常圧下では固体として存在する硫黄が実質的に全て溶融していることが好ましい。第一電極および第二電極の放電点は、反応容器に収容された溶融硫黄の界面レベルよりも下方にあればよい。放電点は通常第一電極および第二電極の互いに最も近い2点であり、金属電極の配置や形状を調整することによって、放電点が溶融硫黄の界面レベルよりも下方になるように設定することができる。該放電点と界面レベルとの距離は、通常2mm以上となるように調整されるが、安全性および操作性の観点から、5mm以上となるように設定することが好ましい。
プラズマ放電中の反応容器内の温度は、20〜300℃の範囲となるように調整することが好ましく、60〜200℃の範囲となるように調整することがさらに好ましく、80〜180℃の範囲となるように調整することがより一層好ましい。プラズマ放電中の反応容器内の温度が、300℃よりも高いと、硫黄の気化によって反応容器内の圧力が上昇するため耐圧性の特殊な反応容器が必要になり、一方20℃よりも低すぎると異種金属含有硫化亜鉛の生成効率が低下する傾向がみられる。
本発明の製造方法では、溶融硫黄中で2つの金属電極間にプラズマ放電を発生させている間に、金属電極に含まれる亜鉛と反応溶液中の硫黄とが反応して硫化亜鉛が生成すると共に、第二電極の放電点で露出した硫化腐食性金属が硫化亜鉛にドープされて、異種金属含有硫化亜鉛が得られる。
プラズマ放電を発生させるために電極間に印加する電圧は、通常50〜500Vの範囲内に設定され、安全性、および特殊な装置が必要となる負担を考慮して、60〜400Vの範囲に設定されるのが好ましく、80〜300Vの範囲に設定されるのがより好ましい。
また、プラズマ放電における電流値は、通常1〜200Aの範囲に設定され、生成する異種金属含有硫化亜鉛の収量およびエネルギー効率を考慮して、2〜150Aの範囲に設定されるのが好ましく、5〜120Aの範囲に設定されるのがより好ましい。
本発明において、プラズマ放電は連続的に発生させても断続的に発生させてもよい。プラズマ放電を実施した際の発熱のためにゴム状硫黄が副生成物として発生するのを抑制し、また、生成する異種金属含有硫化亜鉛が電極間に滞留するのを抑制するために、断続的にプラズマ放電を発生させるパルスプラズマ放電が好ましい。
パルスプラズマ放電におけるパルス間隔は、通常1〜100ミリ秒、好ましくは5〜50ミリ秒に設定する。パルスプラズマ放電1回あたりの放電持続時間は、パルス放電発生中の電圧値および電流値に応じて適宜設定するが、通常1〜2000マイクロ秒の範囲に設定され、好ましくは20〜1000マイクロ秒の範囲に設定される。2000マイクロ秒よりも長いと生成した硫化亜鉛の粒子の滞留やプラズマ放電による発熱のために生成するゴム状硫黄の影響でプラズマ放電が阻害され、1マイクロ秒より短いと電流波形が安定しにくくなる傾向がある。
2つの金属電極間に印加するパルス電圧の波形は、正弦波、矩形波、三角波などのいずれの波形でもよいが、均一な電圧で放電する上で矩形波が好ましい。
本発明において、プラズマ放電中に金属電極に振動を与えてもよい。金属電極に振動を与えると、金属電極間に析出する異種金属含有硫化亜鉛の滞留や蓄積がなくなり、プラズマ放電を阻害しないため好ましい。金属電極に振動を与える方法は、例えば振動発生装置として一般的に使用されているエアーバイブレーションや電動アクチュエータによって、定常的、または断続的に振動を与えることができる。
本発明を実施する際の反応容器内の圧力は、減圧、加圧、常圧のいずれでもよいが、常圧が好ましい。また、反応容器内は、本発明の製造方法の実施上の安全性および操作性の観点から、通常、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
本発明によって生成した異種金属含有硫化亜鉛は反応容器内の溶融硫黄中に堆積する。かかる異種金属含有硫化亜鉛は、溶融硫黄を一般的な方法、例えば二硫化炭素のような良溶媒に硫黄を溶解させて不溶物を分離回収する操作によって単離できる。また、反応容器内を減圧下で約150℃に加熱し、硫黄を気化させて留去することによって異種金属含有硫化亜鉛を単離してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下の実施例および比較例に使用したパルスプラズマ発生装置の概略を図1に示す。実施例および比較例に記載した各種分析結果は、以下の分析法および測定条件に従って得た。
生成物として得られた異種金属含有硫化亜鉛中に異種金属としてドープされている銅の濃度は、ICP発光分光分析装置(ジャーレルアッシュ社製、IRIS AP)を用いてICP発光分光分析法によって測定した。また銅濃度の分布は、エネルギー分散型X線検出器(Noran社製、ThermoFisher Noran System Six Ver. 2.0)を用いてEDX分光分析によって観察し、測定した。
異種金属含有硫化亜鉛の同定は、粉末X線回折計(リガク社製、MiniFlexII)を用いて粉末X線回折法により測定された回折ピークの強度パターンに基づいて行った。
異種金属含有硫化亜鉛の粒子の形状及び表面状態は、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEM−3000F)を使用して観察した。
〔実施例1〕
100mlビーカーに硫黄100gを取り、140℃に加熱して溶融させた。次に、厚さ2mm、幅15mm、長さ100mmの板状の亜鉛電極(第一電極;純度99%以上)と直径5mm、長さ100mmの円柱状の銅(純度99%以上)に厚さ10μmで亜鉛めっきを施した金属電極(第二電極)を硫黄融液に挿入し、両金属電極間の距離を1mmに固定した。電極表面に反応生成物が堆積することを防止するために、第二電極に電動アクチュエータで振動を与えた。各金属電極を電源に接続した後、金属電極間に200Vの矩形波パルス電圧を印加して、プラズマ放電発生時に流れる電流を60Aに、パルスプラズマ放電のためのパルス間隔を40ミリ秒に、また1回のパルス放電の放電持続時間を300マイクロ秒になるようにそれぞれ設定し、120分間パルスプラズマ放電を実施した。放電操作終了後、第一電極の質量減少は2.65gであり、第二電極の質量減少は0.53gであった。溶融硫黄を減圧留去し、固体粉末4.18gを得た。第二電極において消費された銅のうち、生成した異種金属含有硫化亜鉛にドープされなかった銅は、溶融硫黄と反応して硫化銅を生成し、孤立した粒子として減圧留去後の固体粉末に含まれていた。得られた固体粉末に5%NaCN水溶液50gを加えて25℃で60分攪拌洗浄する操作を2回行って硫化銅粒子を除去した後、イオン交換水で5回洗浄し、濾過し、減圧下で加熱して乾燥させた。このようにして得られた異種金属含有硫化亜鉛の粉末の質量は1.67gであった。
得られた異種金属含有硫化亜鉛にドープされた銅濃度は、ICP発光分光分析の測定結果から、4000ppmであることが確認された。
上記異種金属含有硫化亜鉛の粉末試料についての粉末X線回折パターンを図2に示す。図2中には硫化亜鉛のほかに、亜鉛金属に由来するピークを見出すことができる。この亜鉛金属は電極材料に由来する不純物であると推測される。図2中の硫化亜鉛の回折ピークから、本実施例において硫化亜鉛が六方晶を形成していることが確認できた。
上記異種金属含有硫化亜鉛の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図3に示す。TEM観察の結果、硫化亜鉛は5nm〜50nm程度の粒状物として得られることが分かる。
上記異種金属含有硫化亜鉛のTEM写真を図4(a)に、また、図4(a)の写真中に観察された試料をEDX分光分析にかけることにより得られた該異種金属硫化亜鉛中の銅の濃度分布を表す像を図4(b)に示す。ランダムに選択した10箇所の測定点における銅濃度を測定した結果、3000〜7000ppmであった。
〔実施例2〕
100mlビーカーに硫黄100gを取り、140℃に加熱して溶融させた。次に、厚さ2mm、幅15mm、長さ100mmの板状の亜鉛電極(第一電極;純度99%以上)と直径5mm、長さ100mmの円柱状の銅(純度99%以上)に厚さ10μmで亜鉛めっきを施した金属電極(第二電極)を硫黄融液に挿入し、両金属電極間の距離を1mmに固定した。電極表面に反応生成物が堆積することを防止するために、第二電極に電動アクチュエータで振動を与えた。各金属電極を電源に接続した後、金属電極極間に200Vの矩形波パルス電圧を印加して、プラズマ放電発生時に流れる電流を60Aに、パルスプラズマ放電のパルス間隔を40ミリ秒に、また1回のパルス放電の放電持続時間を100マイクロ秒になるようにそれぞれ設定し、120分間パルスプラズマ放電を実施した。放電操作終了後、第一電極の質量減少は1.19gであり、第二電極において質量減少は0.53gであった。溶融硫黄を減圧留去して、固体粉末2.38gを得た。第二電極において消費された銅のうち、生成した異種金属含有硫化亜鉛にドープされなかった銅は、溶融硫黄と反応して硫化銅を生成し、孤立した粒子として減圧留去後の固体粉末に含まれていた。得られた固体粉末に5%NaCN水溶液50gを加えて25℃で60分攪拌洗浄する操作を2回行って硫化銅粒子を除去した後、イオン交換水で5回洗浄し、濾過し、真空下で加熱して乾燥させた。このようにして得られた異種金属含有硫化亜鉛の粉末の質量は1.67gであった。
得られた異種金属含有硫化亜鉛にドープされた銅の濃度は、ICP発光分光分析の測定結果から、6200ppmであった。実施例1の測定結果と比較すると、放電条件に応じて異種金属含有硫化亜鉛にドープされる銅の濃度が変動することを確認することができ、放電条件を調整することによってドープ金属濃度の調節が可能であることが分かった。EDX分光分析により得られた異種金属含有硫化亜鉛中の銅の濃度分布に基づいて10箇所の測定点を選択し、各点における銅濃度を測定した結果、4000ppm〜9000ppmであった。
〔比較例1〕
100mlビーカーに硫黄100gを取り、140℃に加熱して溶融させた。次に、厚さ2mm、幅15mm、長さ100mmの板状の亜鉛電極(第一電極;純度99%以上)と底面の一辺5mm、長さ100mmの直方体状の真鍮電極(第二電極;亜鉛:銅=3:7(質量比))を溶融硫黄に挿入し、両金属電極間の距離を1mmに固定した。電極表面に反応生成物が堆積することを防止するために、第二電極に電動アクチュエータで振動を与えた。各金属電極を電源に接続した後、金属電極間に200V矩形波パルス電圧を印加して、プラズマ放電発生時に流れる電流を60Aに、プラズマ放電のパルス間隔を5ミリ秒に、また、1回のパルス放電の持続時間を300マイクロ秒になるようにそれぞれ設定し、120分間パルスプラズマ放電を実施した。放電操作終了後、第一電極の質量減少は0.98gであり、第二電極の質量減少は0.14gであった。溶融硫黄を減圧留去して固体粉末0.38gを得た。第二電極において消費された銅のうち、生成した異種金属含有硫化亜鉛にドープされなかった銅は、溶融硫黄と反応して硫化銅を生成し、孤立した粒子として減圧留去後の固体粉末に含まれていた。得られた固体粉末に5%NaCN水溶液50gを加えて25℃で60分攪拌洗浄する操作を2回行って硫化銅粒子を除去した後、イオン交換水で5回洗浄し、濾過し、減圧下で加熱して乾燥させた。このようにして得られた異種金属含有硫化亜鉛の粉末の質量は0.20gであった。
異種金属含有硫化亜鉛にドープされた銅濃度は、ICP発光分光分析の測定結果から、4500ppmであった。
上記異種金属含有硫化亜鉛のTEM写真を図5(a)に、また、図5(a)の写真中に観察された試料をEDX分光分析にかけることにより得られた該異種金属硫化亜鉛中の銅の濃度分布を表す像を図5(b)に示す。銅の濃度分布の分析結果に基づいて10箇所の測定点を選択し、各点における銅濃度を測定した結果、銅濃度は3000ppm〜12000ppmであった。
EDX分光分析による銅濃度の測定値に基づいて、実施例(亜鉛電極の対抗電極として、亜鉛でめっきされた銅電極を使用した場合)と比較例(亜鉛電極の対抗電極として真鍮電極を使用した場合)との間で、ドープされた異種金属である銅の最高濃度と最低濃度を比較したところ、実施例1および2では最高濃度が最低濃度の2.5倍未満であるのに対して、比較例では約4倍に達した。このことから、本発明に相当する実施例の方がはるかに小さいことが分かる。したがって、硫化亜鉛に異種金属として硫化腐食性金属をドープする場合には、硫化腐食性金属と亜鉛との合金よりも、表面が亜鉛でコーティングされてなる硫化腐食性金属からなる金属材料を金属電極として使用する方が、生成する異種金属含有硫化亜鉛にドープされた異種金属の濃度分布のばらつきを小さくできることが分かる。
本発明によれば、蛍光体の製造に有用な材料である硫化亜鉛に、銅のような発光中心金属を、濃度分布に顕著なばらつきを生じさせることなくドープすることができる。したがって、本発明の異種金属含有硫化亜鉛の製造方法は、組成にばらつきの少ない高品質な蛍光体材料を、簡易な装置を使用して効率的かつ安定的に製造することができる点で、産業上有用である。
1:電源
2:金属電極
3:振動器(電動アクチュエータ)
4:波形制御器
5:溶融硫黄

Claims (3)

  1. 溶融硫黄中で2つの金属電極を用いてプラズマ放電する異種金属含有硫化亜鉛の製造方法であって、前記金属電極が、亜鉛からなる第一電極と、硫化腐食性金属の表面が亜鉛でコーティングされてなる第二電極であることを特徴とする異種金属含有硫化亜鉛の製造方法。
  2. 前記硫化腐食性金属が銅である請求項1に記載の異種金属含有硫化亜鉛の製造方法。
  3. 前記コーティングがめっきであることを特徴とする請求項1または2に記載の異種金属含有硫化亜鉛の製造方法。
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