JP2012166285A - 加工装置及び三次元加工装置 - Google Patents
加工装置及び三次元加工装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012166285A JP2012166285A JP2011027944A JP2011027944A JP2012166285A JP 2012166285 A JP2012166285 A JP 2012166285A JP 2011027944 A JP2011027944 A JP 2011027944A JP 2011027944 A JP2011027944 A JP 2011027944A JP 2012166285 A JP2012166285 A JP 2012166285A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cover
- processing
- cover member
- processing table
- work table
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
Abstract
【課題】加工時に生じる切粉などの異物の清掃を容易に行える構造を実現する。
【解決手段】加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工手段と、前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる移動手段とを備え、前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする加工装置を用いることで解決する。
【選択図】図1
【解決手段】加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工手段と、前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる移動手段とを備え、前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする加工装置を用いることで解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、作業台に固定したワークに対して切削などの加工を行う加工装置及び三次元加工装置に関する。
加工装置は、主軸に工具を取り付け、この主軸と作業台とを例えば3軸(x、y、z軸)方向に相対移動させることにより、作業台に固定したワークに所定の加工を施す。このような加工装置として、作業台を固定のままとし、主軸を3軸方向に移動させる構造の他、作業台をx軸方向(或いはy軸方向)に移動させ、主軸をz軸方向及びy軸方向(或いはx軸方向)に移動させる構造もある。何れの場合も、加工時に生じる切粉などの異物が、外部に飛散したり、主軸或いは作業台を移動させる駆動部に侵入したりすることを防止するためのカバーを設ける構造が知られている。
例えば、作業台の移動に伴って収縮するテレスコカバーを有する構造が開示されている(特許文献1参照)。また、作業台の移動に伴って収縮するジャバラ部材を有する構造も開示されている(特許文献2参照)。
作業台を移動させる加工装置の場合、作業台の周辺に切粉などの異物が飛び散ることが避けられない。加工領域は、フレームなどで覆われ駆動部には、異物が入り込まないようにカバーを取り付けることが一般的である。カバーは、加工領域と駆動部を仕切り、カバーから工具を取り付けられた主軸にかけて、加工領域を構成する。したがって、上述の特許文献1に記載されているように、作業台の移動に伴って収縮するテレスコカバーにより駆動部を覆えば、異物が駆動部に侵入することを防止できる。
但し、テレスコカバーは高価であり、テレスコピックを構成するための板部材同士が重なり合う段差部に異物が入り込んで、テレスコ動作が円滑に行われにくくなる可能性がある。また、テレスコピックの構成を有するため、段差部周辺の異物は取り除きにくく、カバー上の清掃を行いにくい。
なお、特許文献2に被加工対象物を移動させる際にジャバラ部材のカバーを用いることが記されている。特許文献2に記載のジャバラ部材の場合、テレスコカバーと同様に収納するために複雑な折りたたみ形状をしているため重なり合う段差部を要する構造であり高価であるとともに、段差部に異物が入り込むおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑み、シートに散乱する加工時に生じる切粉などの異物の清掃を容易に行える構造を実現すべく発明したものである。
上記課題を解決するために加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工手段と、前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる移動手段とを備え、前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする加工装置を用いることで解決する。
上記課題を解決するために、加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、
前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工部と、
前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる駆動部と、
前記加工手段を前記移動手段が前記加工台を移動させる方向と直交する方向へ移動させる移動部を備え、前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする三次元加工装置を用いることで解決する。
前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工部と、
前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる駆動部と、
前記加工手段を前記移動手段が前記加工台を移動させる方向と直交する方向へ移動させる移動部を備え、前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする三次元加工装置を用いることで解決する。
本発明によると、異物が飛散する可能性の高い作業台とカバーが突出せず連続しているため、異物を取り除きやすい。
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。まず、本実施形態の加工装置Aの全体構成について、図1及び図2により説明する。加工装置Aは、加工対象物であるワークW(図2)を固定する作業台1(加工台)と、ドリルなどの工具を取り付けて、不図示のモータにより工具を回転させる主軸5とを備え、これら作業台1と主軸5とをx軸、y軸、z軸の各方向に相対移動可能に構成されている。主軸5は、工具を備えることで、加工台に対向して配置されてワークを加工する加工手段として機能する。加工手段(加工部)としては、レーザー、各種カッターなど各種変形可能である。
本実施形態では、作業台1をy軸方向(所定方向)に、主軸5をx軸方向とz軸方向とに、それぞれ移動させる。このために、作業台1をy軸方向(所定方向)に移動させるy軸駆動部20yと、主軸5をy軸に直交する2軸方向であるx軸方向とz軸方向とにそれぞれ移動させるx軸駆動部20x及びz軸駆動部20zとを備える。これら駆動部が移動手段(移動部)として機能する。
まず、これら各駆動部20x、20y、20zの共通する構造について説明する。なお、共通する構造については、それぞれの駆動部の構成であることを示す添え字を省略して、総括的に説明する。駆動部20は、モータ21と、送りねじ22と、移動部材23(x軸駆動部に関しては不図示)と、を備える。
モータ21は、加工装置Aの装置本体となる躯体Bに固定され、例えば、外部端末などの指令に基づいて駆動される。送りねじ22は、外周面に雄ねじ部を有し、各軸方向とそれぞれ平行に配置され、モータ21の駆動により回転する。移動部材23は、送りねじ22の雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を有し、送りねじ22の回転に伴い、雄ねじ部と雌ねじ部との螺合に基づいて送りねじ22に沿って移動する。
次に、各駆動部のそれぞれの構成について説明する。y軸駆動部20yの移動部材23yには、作業台1が固定されており、移動部材23yと共に作業台1が、送りねじ22yの配設方向であるy軸方向に移動する。このようなy軸駆動部20yは、作業台1の下方に配置される。
x軸駆動部20xの移動部材23xには、主軸5をz軸方向の移動自在に支持しており、移動部材23xと共に主軸5が、送りねじ22xの配設方向であるx軸方向に移動する。なお、z軸駆動部20zは、移動部材23xに支持されており、x軸駆動部20xの駆動により主軸5と共にx軸方向に移動する。
z軸駆動部20zの移動部材23zには、主軸5が固定されており、移動部材23zと共に主軸5が、送りねじ22zの配設方向であるz軸方向に移動する。
x軸駆動部20xとz軸駆動部20zは、躯体Bと一体又は躯体Bに固定された覆い部材Cに覆われている。覆い部材Cは、工具による加工領域Sを確保できるように、段付き形状を有し、x軸駆動部20x及びz軸駆動部20zと加工領域Sとの間に配置される。これにより、加工時に生じる切粉などの異物が、x軸駆動部20x及びz軸駆動部20zに侵入しにくくしている。すなわち加工領域Sは、不図示の前面の開閉材、上面の覆い部材C、と不図示の左右側板または覆い部材と、底面となるカバー部材2と作業台1などで構成された加工した異物dが飛散してしまう領域である。
また、y軸駆動部20yを設置した空間を有する収納部9の上方を覆うように、シート状のカバー部材2を配置している。カバー部材2は加工領域Sの底面を構成している。即ち、収納部9は、y軸駆動部20yを設置した空間の周囲を囲むようにそれぞれ配置された、前側フレーム9a、後側フレーム9b、側方フレーム9c、9d(図4)から構成されている。そして、これら各フレーム9a、9b、9c、9dの上面にカバー部材2を配置している。
なお、y軸駆動部20yのモータ21yを収納部9の外に配置しても良い。したがって、収納部9内に配置される駆動部は、少なくとも作業台1を移動させる機構の一部であれば良い。また、駆動部の構成は、上述したような送りねじ機構に限らず、例えばラックアンドピニオンのような他の機構であっても良い。
このようなカバー部材2は、例えば、ゴムベルトやスチールベルトなどのある程度のコシがあり弾性変形可能なシート状の部材で、ベルト状の形状を有し、加工領域Sに露出する露出面(上面)が後述する摺接部材に向かって高くなるような段差がない面で構成される。特に好ましくは、一枚のシート状の部材で凹凸がない単一の面により構成される。なお、単一の面とは、加工装置Aによる加工時に生じる切粉などの異物が入り込んだり引っ掛かったりするような、段差や凹凸が形成されていない面を指す。スチールベルトであれば、より表面が滑らかで異物の分離性が良くかき集めが行い易い。また、カバー部材2は弾性変形可能であるため作業台1の移動や設置位置により多少の撓みが生じている。
カバー部材2は、作業台1に固定され、y軸駆動部20yの駆動により作業台1と共に一体的に移動する。言い換えれば、カバー部材2は、作業台1を介してy軸駆動部20yによりy軸方向に駆動される。作業台1の上面は、カバー部材2の表面に露出するように固定されている。作業台1の上面は、ワークWを取り付けるための取付面であり、このために、カバー部材2の一部に開口部を設け、この開口部内に作業台1の上半部を挿入した状態で、作業台1とカバー部材2とを例えば接着などにより固定している。また、ボルトなどで接合することもできる。図7に作業台1とカバー部材2の拡大図を示す。作業台1の取付面とカバー部材2の表面は、段差のないや連続的な一面で構成し掃除を行いやすくしている。カバー部材2を作業台1に取り付けているため、作業台1の移動とともにカバー部材2は移動するカバー付加工台として機能する。カバー部材2の貫通口として開口部が設けられ、この開口部と嵌合する凸部として取付面1s及び段部1aを有する。取付面1sの下方の段部1aにより凸部を形成し、カバーの貫通口と凸部とを嵌合することで取付面1sとカバー面であるカバー部材の表面2sとを連続させた一面として形成している。
図1に示すように、カバー部材2は、主軸5及び作業台1が移動してワークWに加工を施す加工領域Sの底部を構成する。加工領域Sは躯体Bの左右側面(不図示)と覆い部材Cなどによって、外部に切粉が飛散しないようになっている。また、作業台1のワークWの設置面は、カバー部材2が構成する加工領域Sに対しての露出面と略同一平面としている。ワークWは、不図示の取付部によって作業台に取り付けられ固定されている。
また、躯体Bは、作業台1を移動させるためのy軸駆動部20yなどを備えたベースユニットB1と、ベースユニットB1の一端部に主軸5を支持するための構造である加工ユニットB2に構成上役割が分かれている。加工ユニットB2は、加工手段をワークに対向させるために、作業台1及びカバー部材2の設置領域の外側に対応するベースユニットB1の周縁部に設けられていればよい。
また、躯体Bは、作業台1を移動させるためのy軸駆動部20yなどを備えたベースユニットB1と、ベースユニットB1の一端部に主軸5を支持するための構造である加工ユニットB2に構成上役割が分かれている。加工ユニットB2は、加工手段をワークに対向させるために、作業台1及びカバー部材2の設置領域の外側に対応するベースユニットB1の周縁部に設けられていればよい。
また、カバー部材2は、所定方向一端部である前側(図1の左側)の端部2aが収納部9の下方側に回り込むように案内されている。このために、前側フレーム9aの前側面を湾曲させ、x軸方向と平行な中心軸を有する凸状の部分円筒面91としている。また、この部分円筒面91には、躯体Bの下端部から立ち上がるように構成された凹曲面92を対向させている。凹曲面92は、x軸方向と平行な中心軸を有する部分円筒面で、カバー部材2の厚さよりも僅かに大きな隙間(開口)を介して部分円筒面91と対向している。
カバー部材2の前側の端部2aは、カバー部材2が前側に移動すると、部分円筒面91と凹曲面92との間に案内されて、収納部9の下部と躯体Bの下端部との間の第1のカバー収納部93に収納される。カバー部材2は、作業台1の移動とともに、y軸方向へ案内され、前側ワイパー6に摺接し凹曲面92に沿ってz軸方向へ案内される。その後、z軸方向のみに案内される変曲部を経て、y軸方向に移動する作業台1の移動と逆方向のy軸方向へ案内され、第1のカバー収納部93に収納される。第1のカバー収納部93はカバー部材2の移動方向一端部側を取り込んでベースユニットB1の内部に収納するベースユニット側カバー収納部である。
一方、カバー部材2の後側(図1の右側)の端部2bは、躯体Bの後側に配置された第2のカバー収納部94に収納される。第2のカバー収納部94は、後側フレーム9bと一体に形成され、カバー部材2の厚さよりも僅かに大きな隙間を有する空間が、後側フレーム9bから上方に延出されるように構成されている。
即ち、後側フレーム9bは、後側に向かうほど上方に向かうように湾曲した立ち上がり部95を有する。この立ち上がり部95は、x軸方向と平行な中心軸を有する部分円筒面で、立ち上がり部95の先端(上端)はz軸方向とほぼ平行なフレーム96と連続している。また、覆い部材Cの下端部で立ち上がり部95と対向する部分には、凸曲面97を形成している。凸曲面97は、x軸方向と平行な中心軸を有する部分円筒面で、カバー部材2の厚さよりも僅かに大きな隙間を介して立ち上がり部95と対向している。
凸曲面97の先端(上端)はz軸方向とほぼ平行なフレーム98と連続している。フレーム98は、立ち上がり部95の先端と連続するフレーム96とカバー部材2の厚さよりも僅かに大きな隙間を介して対向している。この隙間が、カバー部材2を取り込むための取り込み口として開口している。また、フレーム96、98の上端部同士は、上端フレーム99により連続している。第2のカバー収納部94は、立ち上がり部95、フレーム96、98、99、凸曲面97により構成され、第1のカバー収納部93と第2のカバー収納部94は各々異なる方向を向くようにカバー部材2の前側端部2aと後側端部2bを各々収納する。第2のカバー収納部94は加工ユニット側カバー収納部でありカバー部材2が収納部に案内される方向がX軸方向、Y軸方向、Z軸方向いずれかの方向が異なれば良く、好ましくは各々略直交するように躯体Bに沿って案内され収納する。そのため、ベースユニットB1の作業台2が移動する方向の両端部側にカバー部材2を取り込む開口が存在している。フレーム97によるカバー部材2の開口部より上方が、ベースユニットB1の周縁部に立設された加工ユニットB2となる。
カバー部材2の後側の端部2bは、カバー部材2が後側に移動すると、立ち上がり部95と凸曲面97との間に案内されて、上述のように構成される第2のカバー収納部94に収納される。カバー部材2は第1のカバー収納部93と第2のカバー部材94が移動しても加工スペースに完全に露出しない構造となっており、弾性変形の撓みにより前側ワイパー6、後側ワイパー7と摺接する押圧力を得て異物が除去されやすくなっている。またカバー部材2の加工スペースに露出しない部分には、目印となる段差等を設けることも可能である。
本実施形態の場合、このように、カバー部材2の前側の端部2aが収納部9の下方に配置された第1のカバー収納部93に、カバー部材2の後側の端部2bが躯体Bの後側にz軸方向に配置された第2のカバー収納部94にそれぞれ収納される。このため、加工装置Aの前後方向の寸法を小さくでき、小型化を図れる。
また、凹曲面92の上端部に摺接部材である前側ワイパー6を、凸曲面97の下端部に摺接部材である後側ワイパー7を、それぞれ固定している。そして、各ワイパー6、7をカバー部材2の表面に摺接させている。これにより、カバー部材2が前側に移動した場合には、カバー部材2上の異物が、前側ワイパー6によりカバー部材2から分離され、カバー部材2が後側に移動した場合には、カバー部材2上の異物が、後側ワイパー7により堰き止められる。そして、カバー部材2上の異物が各収納部93、94に入り込むことを防止している。後側ワイパー7は、立ち上がって収納されているカバー部材2に対して、異物除去を行っているため、カバー部材2の弾性変形による復元力と後側ワイパー7による分離作用で異物を除去しやすい。また、前側ワイパー6は、カバー部材2の構成する曲面に接しているため異物の自重と前側ワイパー6の分離作用により除去が行い易い。また、各ワイパー6、7、カバー部材2を各収納部93、94に案内することを補助している。
また、カバー部材2の前側の下方には、回収部である回収ボックス4が、躯体Bと着脱自在に配置されている。そして、図3に示すように、カバー部材2が前側(所定方向一端部側)に移動して収納部9の下方に回り込む際に、前側ワイパー6により分離された異物dが回収ボックス4内に落下するようにしている。
また、カバー部材2の表面のy軸方向と直交する幅方向両端部に、y軸方向に沿ってそれぞれ摺接する一対の摺接部材であるサイドワイパー3a、3bが配置されている。サイドワイパー3a、3bは、カバー部材2上の異物がカバー部材2から落下することを防止する異物落下防止手段である。
このようなサイドワイパー3a、3bについて、図4及び図5を用いて説明する。サイドワイパー3a、3bは、それぞれ、躯体Bに支持される支持部材31と、支持部材31の下端部に固定されるワイパー部32とを有する。支持部材31は、図4に示すように、断面略クランク状に形成されており、躯体Bに固定される固定板部31aと、ワイパー部32を支持する支持板部31cと、固定板部31aと支持板部31cとを連結する連結板部31bとから構成される。固定板部31a及び支持板部31cは、カバー部材2の表面に対して直角方向或いは直角方向から傾斜した方向に配置され、連結板部31bは、カバー部材2の表面とほぼ平行に配置され、固定板部31aの下端部と支持板部31cの上端部とを連結する。
図5に示すように、固定板部31aは、カバー部材2の移動方向であるy軸方向とほぼ平行に配置されている。一方、支持板部31cは、所定方向一方(y軸方向一方、図示の例では前後方向後方)に向かうほど、カバー部材2の幅方向中央に向かう方向に、y軸方向に対して傾斜した状態で配置されている。即ち、サイドワイパー3a、3bのそれぞれの支持板部31c同士が、y軸方向一方に向かうほど互いに近づくように配置されている。
つまり、作業台2の移動方向両側にそれぞれ配置され、対向して配置される一対の摺接部材の間隔は、カバー部材2の移動方向一方側から他方側に沿って除々に小さくなっている。
つまり、作業台2の移動方向両側にそれぞれ配置され、対向して配置される一対の摺接部材の間隔は、カバー部材2の移動方向一方側から他方側に沿って除々に小さくなっている。
y軸方向とほぼ平行に配置された固定板部31aに対して、支持板部31cを上述のように傾斜させるため、連結板部31bは、図5に示すように、y軸方向一方に向かうほど幅が広くなるように2つの長辺を有する略三角形状に形成されている。そして、固定板部31aが連結される連結板部31bの長辺のうちの一辺をy軸方向とほぼ平行となるように配置し、長辺のうちの他方の辺に支持板部31cを連結している。これにより、固定板部31aをy軸方向とほぼ平行に配置すると共に、支持板部31cをy軸方向に対して傾斜させている。
ワイパー部32は、ゴムなどの比較的軟らかく、カバー部材2の表面を傷つけにくい材料を、断面略三角形状の板状に形成したものである。そして、図4に示すように、先端をカバー部材2の表面に摺接させた状態で、支持板部31cに固定されている。支持板部31cは、上述したようにy軸方向に対して傾斜しているため、ワイパー部32は、y軸方向一方に向かうほど、カバー部材2との摺接位置が互いに近づくように設置される。
このような、サイドワイパー3a、3bは、図2及び図5に示すように、カバー部材2の前後がそれぞれ湾曲する手前同士の間で、カバー部材2の露出面がほぼ平面となる領域(上面)に亙って配置される。また、図4に示すように、サイドワイパー3a、3bの下方にはカバー部材2を挟んで、収納部9を構成する側方フレーム9c、9dが配置されている。したがって、カバー部材2の幅方向両端部は、サイドワイパー3a、3bと側方フレーム9c、9dとで挟持される。これにより、カバー部材2が浮き上がったり、撓んだりすることを防止している。
このように構成される本実施形態の場合、図2及び図5に示すように、作業台1上にワークWを固定した状態で、主軸5の先端に設けたドリルなどの工具によりワークWに所定の加工を施す。この際、主軸5をx軸駆動部20xとz軸駆動部20zによりx軸とz軸とに移動させ、作業台1をy軸駆動部20yによりy軸に移動させる。この加工の際に生じた切粉などの異物dは、図6(a)に示すように、カバー部材2上に溜まる。
加工が終了してカバー部材2上の異物dを清掃する場合には、まず、カバー部材2を、図6(b)に示すように、y軸方向一方(図6の上方、矢印イ方向)に移動させる。この際、カバー部材2の幅方向両端側に存在する異物dは、サイドワイパー3a、3bと摺接して、カバー部材2から落下することを防止されると共に、サイドワイパー3a、3bの傾斜に基づいて、カバー部材2の幅方向中央寄りにかき集められる。なお、カバー部材2のy軸方向一方に存在する異物dは、前述したように、後側ワイパー7により堰き止められかき集められる。
そして、この状態から、図6(c)に示すように、カバー部材2をy軸方向他方(図6の下方、矢印ロ方向)に移動させると、異物dがカバー部材2の幅方向中央側に集まったまま、装置の前側に運ばれる。この際、カバー部材2のy軸方向他方に存在する異物dは、前述したように、前側ワイパー6によりカバー部材2の表面に前側ワイパー6によりかき集められ、堆積量が前側ワイパー6の高さを超えるとカバー部材2上から分離され、回収ボックス4により回収される。前側ワイパー6は、カバー部材2の屈曲面に接しているため、サイドワイパー3a、3bと同様にカバー部材2のなす接線に対して直角方向から傾斜して接している。そのため、カバー部材2からの異物dの分離性が良い。
カバー部材2は、作業台1の移動範囲を超えて移動できないため、カバー部材2の移動だけでは、露出面の異物全部を取り除くことはできない。このため、カバー部材2の露出面に残った異物は、ブラシなどにより掃いて取り除き、回収ボックス4で回収する必要がある。本実施形態の場合、上述したように、カバー部材2上の異物は幅方向中央寄りに集まっているため、残った異物をブラシなどで取り除き易い。また、カバー部材2はシート状であるため異物が段差などに引っ掛かることがなく、カバー部材2の露出面に存在する異物を取り除き易い。回収ボックス4は、前述したように、躯体Bに着脱自在としているため、異物が溜まったら、回収ボックス4を取り外して溜まった異物を外部に容易に捨てることができる。また、作業台1は三次元加工を行うため加工中も移動しており、上述したカバー部材2と摺接部材(3a、3b、6、7)によるの異物dのかき集めは、加工中にも実行されている。そのため、異物dが集積されすぎて、加工終了時の清掃動作で異物dが動きにくくなるといったことを防止することができる。
また、本実施形態の場合、カバー部材2の表面の幅方向両側にサイドワイパー3a、3bを設けているため、加工時や清掃時にカバー部材2が移動しても、異物がカバー部材2から落下しにくい。また、ブラシなどの清掃時にも異物がカバー部材2の側方に落下することを防止できる。更に、カバー部材2の前後方向両側に、前側ワイパー6及び後側ワイパー7をそれぞれ設けているため、異物が第1、第2のカバー収納部93、94に入り込むことを防止すると共に、異物が不用意に回収ボックス4以外の領域に落下することを防止できる。
カバー部材2は、作業台1の移動範囲を超えて移動できないため、カバー部材2の移動だけでは、表面の異物全部を取り除くことはできない。このため、カバー部材2の表面に残った異物は、ブラシ13などにより掃いて取り除き、回収ボックス4で回収する必要がある。本実施形態の場合、上述したように、カバー部材2上の異物は幅方向中央寄りに集まっているため、残った異物をブラシ13などで取り除き易い。また、図7は、異物dの清掃行う際の作業台1とカバー部材2のx軸方向の断面図である。図7に示すように作業台1とカバー部材2の加工領域の露出面底面は単一の連続面により構成され、段差などがないため、異物が段差などに引っ掛かることがなく、作業台1やカバー部材2の表面に存在する異物を取り除き易い。段差のない連続面の目安としては、作業台1の段部1aから加工領域Sを構成する作業台1の平面1sまでの高さが、カバー部材2の厚さに対して、ゴムベルトであれば10分の1、スチールベルトであれば2分の1程度であれば良い。特に好ましくは、ワークWと主軸5に取り付けられる工具から予想される切粉の大きさより小さいと良い。回収ボックス4は、前述したように、躯体Bに着脱自在としているため、異物が溜まったら、回収ボックス4を取り外して溜まった異物を外部に容易に捨てることができる。
このように、カバー部材2からの異物の落下を防止できれば、カバー部材2の下方の異物を取り除きにくい部分の清掃作業をなくす、或いはその作業の頻度を少なくできる。この結果、上述の異物をカバー部材2の幅方向中央寄りに集めて清掃を容易にする効果と相俟って、異物の清掃作業がより容易になり、作業者の負担を低減できる。
また、本実施形態における主軸5は、工具を把持し加工対象に加工を行うものであれば、回転切削に限らず、ピストン運動等で加工するものも用いることができる。また、三次元加工機において好適にもちいることができるが、加工装置一般に用いることができる。
また、本実施形態の場合、y軸駆動部20yを覆うカバー部材2は、シート状のカバーが移動躯体Bの一対の隣接面に移動可能であれば良く、隣接面に沿って収納することで、筐体Bのスペースを有効に活用し、カバー部材2を収納するための構造を工作機械内で省スペース化することができる。また、前述の特許文献1、2に記載されたようなテレスコピックの機構やジャバラの構成を有する高価なものを使用する必要がなく、低コストである。
1 作業台(加工台)
1a 段部
1s 取付面
2 カバー部材
2s カバー面
3a、3bサイドワイパー(異物落下防止手段、摺接部材)
4 回収ボックス(回収部)
5主軸
6前側ワイパー
7後側ワイパー
9収納部
9a前側フレーム
9b後側フレーム
9c、9d側方フレーム
13 ブラシ
20駆動部
21モータ
22送りねじ
23移動部材
31支持部材
31a固定板部
31b連結板部
31c支持板部
91部分円筒面
92凹曲面
93第1のカバー収納部(ベースユニット側収納部)
94第2のカバー収納部(加工ユニット側収納部)
95立ち上がり部
96z軸方向とほぼ平行なフレーム
97凸曲面
98z軸方向とほぼ平行なフレーム
99上端フレーム
A 加工装置
B 躯体
B1ベースユニット
B2加工ユニット
d 異物
W ワーク(加工対象物)
S 加工領域
1a 段部
1s 取付面
2 カバー部材
2s カバー面
3a、3bサイドワイパー(異物落下防止手段、摺接部材)
4 回収ボックス(回収部)
5主軸
6前側ワイパー
7後側ワイパー
9収納部
9a前側フレーム
9b後側フレーム
9c、9d側方フレーム
13 ブラシ
20駆動部
21モータ
22送りねじ
23移動部材
31支持部材
31a固定板部
31b連結板部
31c支持板部
91部分円筒面
92凹曲面
93第1のカバー収納部(ベースユニット側収納部)
94第2のカバー収納部(加工ユニット側収納部)
95立ち上がり部
96z軸方向とほぼ平行なフレーム
97凸曲面
98z軸方向とほぼ平行なフレーム
99上端フレーム
A 加工装置
B 躯体
B1ベースユニット
B2加工ユニット
d 異物
W ワーク(加工対象物)
S 加工領域
Claims (6)
- 加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、
前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工手段と、
前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる移動手段とを備え、
前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする加工装置。 - 前記加工台は、前記カバーの貫通口と嵌合する凸部を有し、
前記加工台の取付面と前記取付面の下方の前記カバーを取り付ける段部により前記凸部を形成し、前記カバーの貫通口と前記凸部とを嵌合することで前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成することを特徴とする請求項1記載の加工装置。 - 前記凸部の高さと前記カバー部材の厚さが等しいことを特徴とする請求項2に記載の加工装置。
- 前記加工台の周囲には、前記カバーの移動に伴って当該カバーの表面に摺接する摺接部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の加工装置。
- 前記摺接部材は、前記作業台の移動方向両側にそれぞれ配置され、対向する一対の摺接部材の間隔は前記カバーの移動方向の一方側から他方側に沿って除々に小さくなっていることを特徴とする請求項4に記載の加工装置。
- 加工対象物が取り付けられる取付面を有する加工台の周囲をカバーで覆ったカバー付加工台と、
前記加工台に対向して配置されて前記加工対象物を加工する加工部と、
前記カバー付加工台の下方に配置されて前記カバー付加工台を移動させる駆動部と、
前記加工手段を前記移動手段が前記加工台を移動させる方向と直交する方向へ移動させる移動部を備え、
前記カバー付加工台の上面は、前記取付面とカバー面とを連続させた一面として形成されていることを特徴とする三次元加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011027944A JP2012166285A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 加工装置及び三次元加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011027944A JP2012166285A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 加工装置及び三次元加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012166285A true JP2012166285A (ja) | 2012-09-06 |
Family
ID=46970962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011027944A Withdrawn JP2012166285A (ja) | 2011-02-10 | 2011-02-10 | 加工装置及び三次元加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012166285A (ja) |
-
2011
- 2011-02-10 JP JP2011027944A patent/JP2012166285A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5868518B2 (ja) | 工作機械 | |
JP4745612B2 (ja) | 工作機械 | |
JP3739300B2 (ja) | 工作機械 | |
WO2018116721A1 (ja) | ロボットポリッシャ | |
MX2014002981A (es) | Dispositivo para el fresado de la region de soldadura de electrodos de soldadura por puntos. | |
CN113579976A (zh) | 一种磨削抛光一体式机床 | |
JPH0628835B2 (ja) | 工作機械の可搬形スプラツシユガ−ド | |
KR101415372B1 (ko) | 공작기계의 윤활유 회수장치 | |
JP2012166285A (ja) | 加工装置及び三次元加工装置 | |
JP2012166286A (ja) | 加工装置及び三次元加工装置 | |
JP3342820B2 (ja) | 工作機械 | |
JP2012166284A (ja) | 加工装置 | |
JP2012236268A (ja) | 切り粉回収装置 | |
CN216098099U (zh) | 一种六角压铆螺母的打磨装置 | |
US20030185641A1 (en) | Machine tool having an improved cover | |
JP2002233926A (ja) | 工作機械 | |
CN215317382U (zh) | 一种机床切屑防护装置和机床 | |
CN219485298U (zh) | 抛光机 | |
CN216327626U (zh) | 机器人力反馈打磨工具 | |
JP2012188235A (ja) | 乗客コンベアのスカートブラシ清掃装置 | |
KR101863027B1 (ko) | 인서트팁 연마장치 | |
JP4558436B2 (ja) | 立形マシニングセンタ | |
JP2021137919A (ja) | 自動水研装置 | |
KR20110061941A (ko) | 수평형 머시닝 센터의 칩 비산방지 장치 | |
CN220761862U (zh) | 一种用于立式铣床的工作台 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |