JP2012165035A - 圧電デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程の簡易化が図れ、精度良く製造できる圧電デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】パッケージ本体のガラス基板30の厚み方向における第1の位置にレーザー光を集光させて複数の第1の改質部を形成する第1のステップと、ガラス基板30の第1の位置からガラス基板30の厚み方向における第2の位置にレーザー光の集光位置を移動させる第2のステップと、ガラス基板30の厚み方向における第2の位置にレーザー光を集光させて第1の改質部に連なる複数の第2の改質部を形成する第3のステップと、を含む。
【選択図】図3
【解決手段】パッケージ本体のガラス基板30の厚み方向における第1の位置にレーザー光を集光させて複数の第1の改質部を形成する第1のステップと、ガラス基板30の第1の位置からガラス基板30の厚み方向における第2の位置にレーザー光の集光位置を移動させる第2のステップと、ガラス基板30の厚み方向における第2の位置にレーザー光を集光させて第1の改質部に連なる複数の第2の改質部を形成する第3のステップと、を含む。
【選択図】図3
Description
本発明は、圧電振動片をパッケージに封入した圧電デバイスの製造方法に関する。
従来、この種の圧電デバイスとしては、例えば、特許文献1に記載されるものが知られている。
この従来の圧電デバイスは、圧電振動片と、この圧電振動片を収容するパッケージと、を備えている。パッケージは、圧電振動片が収容されセラミックなどからなる容器本体と、容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備え、容器本体に蓋体が接合される。容器本体には、圧電振動片と容器本体の外側に設けた実装端子とを電気的に接続するために、導電スルーホールが形成されている。
容器本体は、複数の基板を積層して形成され、所望の形状を得るようにしている。このため、例えば、容器本体の製造は、まず、絶縁材料として酸化アルミニウム質のセラミックシートを成形する。次に、複数のシートに対して穴あけ加工や回路印刷などの加工処理をそれぞれ行う。さらに、その加工処理済みの複数のシートを積層して切断溝を形成し、その後に焼成している。
この従来の圧電デバイスは、圧電振動片と、この圧電振動片を収容するパッケージと、を備えている。パッケージは、圧電振動片が収容されセラミックなどからなる容器本体と、容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備え、容器本体に蓋体が接合される。容器本体には、圧電振動片と容器本体の外側に設けた実装端子とを電気的に接続するために、導電スルーホールが形成されている。
容器本体は、複数の基板を積層して形成され、所望の形状を得るようにしている。このため、例えば、容器本体の製造は、まず、絶縁材料として酸化アルミニウム質のセラミックシートを成形する。次に、複数のシートに対して穴あけ加工や回路印刷などの加工処理をそれぞれ行う。さらに、その加工処理済みの複数のシートを積層して切断溝を形成し、その後に焼成している。
しかしながら、従来の圧電デバイスでは、その容器本体の製造工程が複雑化する上に、シートの成形から焼成に至る段階で大きな収縮が発生し、寸法精度が大きくばらつく問題がある。このため、製造工程の簡易化が図れる上に、精度良く製造できる圧電デバイスが求められている。
そこで、本発明の幾つかの態様の目的は、製造工程の簡易化が図れる上に、精度良く製造できる圧電デバイスの製造方法を提供することにある。
そこで、本発明の幾つかの態様の目的は、製造工程の簡易化が図れる上に、精度良く製造できる圧電デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる圧電デバイスの製造方法は、圧電振動片と、前記圧電振動片が配置されるパッケージ本体と、前記パッケージ本体に固定された蓋体と、を備え、前記パッケージ本体は貫通孔を有し、前記貫通孔の深さ方向の断面形状は両端側の開口部に対して中央部が狭くなっており、さらに、前記貫通孔の内周面に導電性膜が形成され、かつ前記貫通孔の深さ方向の中央部は前記導電性膜と同じ物質で閉塞されている圧電デバイスの製造方法であって、前記パッケージ本体の一部はガラス基板を備え、前記ガラス基板の内部であって前記貫通孔が形成される経路に沿ってレーザー光を照射させて改質部を形成する第1の工程と、前記改質部をエッチングして前記貫通孔を形成する第2の工程と、前記貫通孔の内周面に対してメッキを行い、前記ガラス基板の内側と外側との両端側を電気的に接続させ、前記貫通孔の一部を少なくとも塞ぐ第3の工程と、を備えることを特徴とする。
この製造方法によれば、パッケージ本体にガラス基板を用い、貫通孔を形成するときにレーザー光とエッチングにより精度のよい貫通孔を形成できる。このことから、製造工程の簡易化が図れる上に、精度良く製造できる圧電デバイスの製造方法を提供することが可能である。
[適用例2]上記適用例にかかる圧電デバイスの製造方法において、前記第1の工程では、前記ガラス基板の厚み方向における第1の位置にレーザー光を集光させて複数の第1の改質部を形成する第1のステップと、前記ガラス基板の第1の位置から前記ガラス基板の厚み方向における第2の位置にレーザー光の集光位置を移動させる第2のステップと、前記ガラス基板の厚み方向における第2の位置に前記レーザー光を集光させて前記第1の改質部に連なる複数の第2の改質部を形成する第3のステップと、を含むことが好ましい。
この製造方法によれば、ガラス基板に多数の貫通孔を形成する場合に、一つの貫通孔に続けてレーザー光を集光させることが無いため熱が蓄積されず、第1の改質部と第2の改質部とで形成される改質部に差が無い。このため、ガラス基板内での孔径寸法の差異がなく、精度の高い複数の貫通孔または複数の非貫通孔を形成することが可能である。また、この方法は、例えば公知のレーザー加工装置により実現できる。
[適用例3]上記適用例にかかる圧電デバイスの製造方法において、前記第2のステップにおいて、前記第1の位置から前記第2の位置に前記レーザー光の集光位置を移動させる場合に、前記レーザー光の集光位置を基板面に垂直な方向および基板面と平行な方向に移動させるようにしたことが好ましい。
この製造方法によれば、公知のレーザー加工装置を活用して貫通孔を形成するための改質部を形成する時間の短縮を図ることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる圧電デバイスの製造方法において、前記レーザー光を集光させる光学系にアキシコン素子を使用し、前記第2のステップにおいて、前記レーザー光の集光位置は、前記光学系の焦点深度に対応する深さを単位として、前記基板面に垂直な方向に移動させることを特徴とする。
この製造方法によれば、レーザー光の照射をシリコン基板の厚さ方向に長い集光状態で形成できるので、改質部を短時間に多数形成できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態の圧電デバイスの構成を示す断面図である。
この圧電デバイス1は、図1に示すように、水晶片などの圧電振動片2と、この圧電振動片2が収容されるパッケージ3とを備え、圧電振動片2はパッケージ3内に封入されるようになっている。
(実施形態)
図1は、本実施形態の圧電デバイスの構成を示す断面図である。
この圧電デバイス1は、図1に示すように、水晶片などの圧電振動片2と、この圧電振動片2が収容されるパッケージ3とを備え、圧電振動片2はパッケージ3内に封入されるようになっている。
パッケージ3は、圧電振動片2の一部が支持固定されるパッケージ本体4と、圧電振動片2を収容させる空間を有し、パッケージ本体4に固定される蓋体5と、を備えている。
パッケージ本体4は、光を透過させるガラス基板(ガラス板)からなり、珪ホウ化ガラス、強化ガラスなどが使用される。パッケージ本体4の所定位置には、内側から外側(表面から裏面)に貫通する貫通孔6、7がそれぞれ形成されている。
パッケージ本体4は、光を透過させるガラス基板(ガラス板)からなり、珪ホウ化ガラス、強化ガラスなどが使用される。パッケージ本体4の所定位置には、内側から外側(表面から裏面)に貫通する貫通孔6、7がそれぞれ形成されている。
貫通孔6、7のそれぞれは、貫通孔6、7の深さ方向(ガラス基板の厚み方向)の断面形状は両側の開口部が広く、その両側の開口部に対して中央部が狭くなっている。具体的には、図1または図4に示すように、貫通孔6、7のそれぞれの直径は、その両側の開口部が一番大きく、その両側の開口部から中央部に向けて徐々に小さくなるように形成されている。言い換えると、貫通孔6、7のそれぞれは、深さ方向の断面形状が鼓型となっている。
貫通孔6は、パッケージ本体4の内側面上と外側面上に銅メッキなどで形成させた配線パターン8、10を電気的に接続(導通)させるために、貫通孔6の内周面に導電性膜が形成されている。また、貫通孔6の中央部は、その導電性膜と同じ物質の充填によって閉塞されている。
具体的には、貫通孔6の内周面には、スパッタなどによりCr−Auなどの導電性薄膜(図示せず)が形成され、その導電性薄膜上に銅メッキなどにより導電性膜13が形成されている。さらに、貫通孔6の少なくとも中央部は、銅メッキなどにより導電性膜13と同じ物質が充填されて塞がれている。導電性膜13は、配線パターン8、10と接続されている。
具体的には、貫通孔6の内周面には、スパッタなどによりCr−Auなどの導電性薄膜(図示せず)が形成され、その導電性薄膜上に銅メッキなどにより導電性膜13が形成されている。さらに、貫通孔6の少なくとも中央部は、銅メッキなどにより導電性膜13と同じ物質が充填されて塞がれている。導電性膜13は、配線パターン8、10と接続されている。
同様に、貫通孔7は、パッケージ本体4の内側面上と外側面上に銅メッキなどで形成させた配線パターン9、11を電気的に接続させるために、貫通孔7の内周面に導電性膜が形成されている。また、貫通孔7の中央部は、その導電性膜と同じ物質の充填によって閉塞されている。
具体的には、貫通孔7の内周面には、スパッタなどによりCr−Auなどの導電性薄膜(図示せず)が形成され、その導電性薄膜上に銅メッキなどにより導電性膜15が形成されている。さらに、貫通孔7の少なくとも中央部は、銅メッキなどにより導電性膜15と同じ導電性物質が充填されて塞がれている。導電性膜15は、配線パターン9、11と接続されている。
具体的には、貫通孔7の内周面には、スパッタなどによりCr−Auなどの導電性薄膜(図示せず)が形成され、その導電性薄膜上に銅メッキなどにより導電性膜15が形成されている。さらに、貫通孔7の少なくとも中央部は、銅メッキなどにより導電性膜15と同じ導電性物質が充填されて塞がれている。導電性膜15は、配線パターン9、11と接続されている。
圧電振動片2は、その一端側に設けた電極(図示せず)が導電性シリコン樹脂16を介して配線パターン8に固定されている。
蓋体5は、金属からなりプレス加工により成形され、圧電振動片2を収容するための空間である収容部が形成されている。蓋体5に使用される金属は、Fe系合金、銅系合金、Al系合金などがあげられる。ステンレス鋼は、表面のメッキ処理が不要となる点で好ましい。
蓋体5は、金属からなりプレス加工により成形され、圧電振動片2を収容するための空間である収容部が形成されている。蓋体5に使用される金属は、Fe系合金、銅系合金、Al系合金などがあげられる。ステンレス鋼は、表面のメッキ処理が不要となる点で好ましい。
このような構成の蓋体5は、圧電振動片2を覆うようにパッケージ本体4に固定されている。この蓋体5の固定は、蓋体5をパッケージ本体4にろう材17で接着することにより行う。
この実施形態に係る圧電デバイスは、熱収縮の小さいガラス基板を使用しており、製造工程の簡易化が実現できる上に、精度の良い圧電デバイスを得ることができる。
また、この実施形態に係る圧電デバイスでは、貫通孔に対してメッキを行う場合には、導通処理と閉塞処理が同時に実現できる。
この実施形態に係る圧電デバイスは、熱収縮の小さいガラス基板を使用しており、製造工程の簡易化が実現できる上に、精度の良い圧電デバイスを得ることができる。
また、この実施形態に係る圧電デバイスでは、貫通孔に対してメッキを行う場合には、導通処理と閉塞処理が同時に実現できる。
(圧電デバイスの変形例)
次に、本発明の圧電デバイスの変形例について、図2を参照して説明する。
この変形例は、図1に示す圧電デバイス1の構成を基本にし、圧電振動片2のパッケージ本体4への搭載の方法を異なるようにしたものである。
このため、図1に示す圧電デバイス1と同一要素には同一符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の圧電デバイスの変形例について、図2を参照して説明する。
この変形例は、図1に示す圧電デバイス1の構成を基本にし、圧電振動片2のパッケージ本体4への搭載の方法を異なるようにしたものである。
このため、図1に示す圧電デバイス1と同一要素には同一符号を付してその説明を省略する。
図2(A)に示す圧電デバイス1aは、図1に示す導電性シリコン樹脂16に代えて、圧電振動片2の一端側を、金属板マウント部18を介して配線パターン8に固定させるようにした。
図2(B)に示す圧電デバイス1bは、図1に示す導電性シリコン樹脂16に代えて、パッケージ本体4に樹脂ベース・マウント部19を形成し、その樹脂ベース・マウント部19上に配線パターン8を形成するようにした。そして、圧電振動片2の一端側を、樹脂ベース・マウント部19上の配線パターン8に固定させるようにした。
図2(B)に示す圧電デバイス1bは、図1に示す導電性シリコン樹脂16に代えて、パッケージ本体4に樹脂ベース・マウント部19を形成し、その樹脂ベース・マウント部19上に配線パターン8を形成するようにした。そして、圧電振動片2の一端側を、樹脂ベース・マウント部19上の配線パターン8に固定させるようにした。
(圧電デバイスの製造方法)
次に、圧電デバイスの製造方法の実施形態ついて、図3〜図5を参照して説明する。
この例では、図1に示すパッケージ本体を、ガラス基板を用いて一度に複数個(例えば数百個)製造する製造方法について説明する。
まず、図3(A)に示すように、所定の厚さTからなるガラス基板30を用意する。この用意するガラス基板30の厚さTは、ガラス基板30に形成される貫通孔6、7(図3(E)参照)の長さよりも厚いものとする。
ここで、その用意するガラス基板30のサイズは、例えば縦横がそれぞれ50mmで厚さTが0.4mmである。
次に、圧電デバイスの製造方法の実施形態ついて、図3〜図5を参照して説明する。
この例では、図1に示すパッケージ本体を、ガラス基板を用いて一度に複数個(例えば数百個)製造する製造方法について説明する。
まず、図3(A)に示すように、所定の厚さTからなるガラス基板30を用意する。この用意するガラス基板30の厚さTは、ガラス基板30に形成される貫通孔6、7(図3(E)参照)の長さよりも厚いものとする。
ここで、その用意するガラス基板30のサイズは、例えば縦横がそれぞれ50mmで厚さTが0.4mmである。
次に、図3(B)に示すように、ガラス基板30の表裏側を除く内部であって、貫通孔6、7(図3(E)参照)を形成すべき経路に沿ってレーザー光を照射させて改質部(変質層)31、32をそれぞれ形成させる。レーザー光の照射は、レンズを用いてレーザー光を集光し、集光点をその経路に沿って走査(移動)させることにより行う。
また、ガラス基板30の表裏側を除く内部であって、ガラス基板30を切断するための切断溝33、34(図3(E)など参照)を形成すべき領域(位置)に、切断溝33、34の深さ方法に沿ってレーザー光を照射させる。さらに、その深さ方向のレーザー光の照射を、切断溝33、34のそれぞれの深さ方向において所定間隔で行う。これにより、切断溝33、34が形成されるべき領域に、改質部35、36がそれぞれ形成される(図4参照)。
また、ガラス基板30の表裏側を除く内部であって、ガラス基板30を切断するための切断溝33、34(図3(E)など参照)を形成すべき領域(位置)に、切断溝33、34の深さ方法に沿ってレーザー光を照射させる。さらに、その深さ方向のレーザー光の照射を、切断溝33、34のそれぞれの深さ方向において所定間隔で行う。これにより、切断溝33、34が形成されるべき領域に、改質部35、36がそれぞれ形成される(図4参照)。
ここで、レーザー光の照射条件の一例を示すと、波長が800〔nm〕のフェムト秒レーザーを使用し、そのスポット径は5〔μm〕、1パルス当りのエネルギーは20〔μJ〕である。
ガラス基板30に形成される改質部31、32、35、36は、例えばガラス基板30の密度、屈折率、機械的強度、その他の物理的特性が周囲とは異なって改質が生じた部分をいい、エッチングで容易に除去できる部分をいう。
ガラス基板30に形成される改質部31、32、35、36は、例えばガラス基板30の密度、屈折率、機械的強度、その他の物理的特性が周囲とは異なって改質が生じた部分をいい、エッチングで容易に除去できる部分をいう。
まず、レーザー加工装置の図示しない加工テーブルにガラス基板30を載せた後、加工テーブルの移動を開始させる。そして、ガラス基板30の1つ目の溝が形成される位置に、図示しないレーザーヘッドの位置が対向するようになったときに、加工テーブルの移動を停止させる。
次に、レーザーヘッドの位置を固定し、加工テーブルをX軸方向(図の右の方向)に移動させることにより、ガラス基板30をX軸方向に移動させる。
この移動に伴い、レーザーヘッドから所定の位置にレーザー光を出射する。まず、第1の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部を形成する。ここで、第1の深さの位置は、ガラス基板30の厚さ方向の一番深い位置である。
さらに、ガラス基板30の改質部32〜36を形成する位置が、レーザーヘッドと対向するたびに、レーザーヘッドからレーザー光を出射する。これにより、貫通孔が形成される各領域内の第1の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部をそれぞれ形成する。
この移動に伴い、レーザーヘッドから所定の位置にレーザー光を出射する。まず、第1の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部を形成する。ここで、第1の深さの位置は、ガラス基板30の厚さ方向の一番深い位置である。
さらに、ガラス基板30の改質部32〜36を形成する位置が、レーザーヘッドと対向するたびに、レーザーヘッドからレーザー光を出射する。これにより、貫通孔が形成される各領域内の第1の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部をそれぞれ形成する。
次に、加工テーブルを停止させたままとし、レーザーヘッドをZ軸方向(ガラス基板の厚み方向)に所定量だけ移動させたのち停止せる。レーザーヘッドの移動量は、レーザー光を集光させる光学系の焦点深度の深さに対応する値である。
ここで、レーザー光を集光させる光学系にアキシコン素子などを使用する場合には、レーザーヘッドの移動量(移動単位)は、そのアキシコン素子を含む光学系の焦点深度に対応する深さである。
ここで、レーザー光を集光させる光学系にアキシコン素子などを使用する場合には、レーザーヘッドの移動量(移動単位)は、そのアキシコン素子を含む光学系の焦点深度に対応する深さである。
その後、レーザーヘッドの位置を固定のままとし、加工テーブルをX軸方向に移動させることにより、ガラス基板30をX軸方向に移動させる。
この移動の開始に伴い、所定位置にレーザーヘッドからレーザー光を出射する。これにより、貫通孔が形成される領域内の第2の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部を形成する。ここで、第2の深さは、上記の第1の深さよりも浅い。
この移動の開始に伴い、所定位置にレーザーヘッドからレーザー光を出射する。これにより、貫通孔が形成される領域内の第2の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部を形成する。ここで、第2の深さは、上記の第1の深さよりも浅い。
さらに、ガラス基板30の貫通孔が形成される位置とレーザーヘッドとが対向するごとにレーザーヘッドからレーザー光を出射する。これにより、貫通孔が形成される各領域内の第2の深さの位置にレーザー光を集光して、改質部をそれぞれ形成する。
さらに、上記のように、レーザーヘッドのZ軸方向の移動、加工テーブルのX軸方向の移動、およびレーザーヘッドからのレーザー光の照射などの一連の処理(制御)を繰り返す。
この結果、ガラス基板30の貫通孔が形成される各領域内には、改質部が積み上げられた状態になる。
この結果、ガラス基板30の貫通孔が形成される各領域内には、改質部が積み上げられた状態になる。
次に、図3(C)〜(E)に示すように、ガラス基板30に対して、所定の条件でエッチングを行う。エッチング液としては、例えば沸酸を使用する。
エッチングの初期には、ガラス基板30は表裏面がエッチングされて、ガラス基板30は徐々に薄くなっていく。そして、エッチングが改質部31、32まで進むと、ガラス基板30は図3(C)の状態になる。
改質部31、32は、改質部31、32以外の部分に比べてエッチングの速度が3〜5倍である。このため、改質部31、32は高速でエッチングが開始され、これが開始された後のガラス基板30は図3(D)の状態になる。
エッチングの初期には、ガラス基板30は表裏面がエッチングされて、ガラス基板30は徐々に薄くなっていく。そして、エッチングが改質部31、32まで進むと、ガラス基板30は図3(C)の状態になる。
改質部31、32は、改質部31、32以外の部分に比べてエッチングの速度が3〜5倍である。このため、改質部31、32は高速でエッチングが開始され、これが開始された後のガラス基板30は図3(D)の状態になる。
そして、エッチングが改質部35、36まで進むと、改質部35、36のエッチングが開始される。改質部35、36は、改質部31、32、35、36以外の部分に比べてエッチングの速度が3〜5倍である。このため、改質部35、36は高速でエッチングが行われる。
その後、改質部31、32、35、36のエッチングが進み、所定のタイミングでエッチングを終了すると、図3(E)のように、ガラス基板30には所望の貫通孔6、7および切断溝33、34がそれぞれ形成される。
このように、この製造方法では、ガラス基板に貫通孔や切断溝を形成させるために、ガラス基板の内部にレーザー光により改質部を形成させ、その改質部のエッチング速度が改質部以外の部分に比べて高速であるという性質を利用して、所望の寸法の貫通孔や切断溝を形成するようにした。
このように、この製造方法では、ガラス基板に貫通孔や切断溝を形成させるために、ガラス基板の内部にレーザー光により改質部を形成させ、その改質部のエッチング速度が改質部以外の部分に比べて高速であるという性質を利用して、所望の寸法の貫通孔や切断溝を形成するようにした。
そこで、図4を参照することにより、レーザー加工とエッチングの関係について詳細に説明する。
図4に示すように、所望の板厚t、D3=φを得るためのレーザー光による改質部31の形成開始位置までの深さYは、次の(1)式のようになる。
Y={A(T−t)−T}/{2(A−1)}・・・(1)
ここで、A=(改質部31のエッチングレート)/(改質部31以外のエッチングレート)である。また、Tはガラス基板30のエッチング前の元の厚さであり(図3(A)参照)、tはガラス基板30のエッチング終了後の厚さである(図3(E)参照)。
図4に示すように、所望の板厚t、D3=φを得るためのレーザー光による改質部31の形成開始位置までの深さYは、次の(1)式のようになる。
Y={A(T−t)−T}/{2(A−1)}・・・(1)
ここで、A=(改質部31のエッチングレート)/(改質部31以外のエッチングレート)である。また、Tはガラス基板30のエッチング前の元の厚さであり(図3(A)参照)、tはガラス基板30のエッチング終了後の厚さである(図3(E)参照)。
そして、貫通孔6の開口部の寸法D1は次の(2)式で得られ、貫通孔6の最小径D3は次の(3)式で得られる。
D1=T−t−2Y+φ・・・(2)
D3≒φ・・・(3)
D3をφ以上とする場合はYを減少させる事により調整できる。その場合のD3の径は次式となる。
D3=(T−t−2Y)−(T−2Y)/A+φ
ここで、φはレーザー加工の径(改質部31の径)である。
D1=T−t−2Y+φ・・・(2)
D3≒φ・・・(3)
D3をφ以上とする場合はYを減少させる事により調整できる。その場合のD3の径は次式となる。
D3=(T−t−2Y)−(T−2Y)/A+φ
ここで、φはレーザー加工の径(改質部31の径)である。
また、切断溝33、34に係るレーザー光による改質部35、36の形成開始位置までの深さZは、次の(4)式で得られる。
Z={T−A(T−t)−R}/{2(1−A)}・・・(4)
ここで、Rは切断溝33、34部分のガラス基板30の残りの肉厚の寸法である。
さらに、切断溝33、34の開口部の幅方向の寸法D2は、次の(5)式で得ることができる。
D2=T−t−2Z+φ・・・(5)
なお、エッチング液の濃度、ガラス材質、レーザー改質等のばらつきにより、上記計算式は多少ずれる事もある。また所望の板厚tとなるようエッチング時間の調整が必要である。
Z={T−A(T−t)−R}/{2(1−A)}・・・(4)
ここで、Rは切断溝33、34部分のガラス基板30の残りの肉厚の寸法である。
さらに、切断溝33、34の開口部の幅方向の寸法D2は、次の(5)式で得ることができる。
D2=T−t−2Z+φ・・・(5)
なお、エッチング液の濃度、ガラス材質、レーザー改質等のばらつきにより、上記計算式は多少ずれる事もある。また所望の板厚tとなるようエッチング時間の調整が必要である。
次に、図3(F)に示すように、貫通孔6、7の内周面と、ガラス基板30の表裏面上であって配線パターン8〜11を形成する部分とに、Cr−Auなどのスパッタにより導電性の薄膜(図示せず)をそれぞれ形成させる。このときのパターン形成には、リソグラフィ技術、メタルマスク方式などが使用される。
その後、その導電性の薄膜上に、導電率を高めるために銅メッキなどのメッキ処理を行う。これにより、図3(G)に示すように、ガラス基板30に配線パターン8〜11が形成されると同時に、貫通孔6、7の内周面に導電性膜13、15が形成される。このとき、銅メッキは同時に貫通孔6、7の内周面にそれぞれ析出されるので、最終的に貫通孔6、7の孔径の最小部(貫通孔の深さ方法の中心部)は、銅メッキにより閉塞状態となる(図5参照)。
メッキ工程では、最終段階においてAuフラッシュメッキを施し、耐食性とハンダ付け性の確保を図る。
次の工程では、ガラス基板30上に図1に示す圧電振動片2を搭載させる。このときには、配線パターン8上に導電性シリコン樹脂16を形成し(図1参照)、圧電振動片2の一端側を導電性シリコン樹脂16を介して配線パターン8に固定させる。
導電性シリコン樹脂16の配線パターン8上への形成は、例えばシリンジ式のディスペンサーあるいはスクリーン印刷にて行う。
次の工程では、ガラス基板30上に図1に示す圧電振動片2を搭載させる。このときには、配線パターン8上に導電性シリコン樹脂16を形成し(図1参照)、圧電振動片2の一端側を導電性シリコン樹脂16を介して配線パターン8に固定させる。
導電性シリコン樹脂16の配線パターン8上への形成は、例えばシリンジ式のディスペンサーあるいはスクリーン印刷にて行う。
その後、ガラス基板30上に搭載された圧電振動片2を覆うように、蓋体5をガラス基板30上に固定させたのち、ガラス基板30に設けた切断溝33、34を使用してガラス基板30を切断すると、図1に示すような圧電デバイス1が得られる。
この製造方法によれば、パッケージ本体に熱収縮の小さいガラス基板を使用するようにしたので、セラミックスを使用する場合に比べて加工時の寸法変化がない。
さらに、この製造方法によれば、ガラス基板に貫通孔を形成する際に、併せてガラス基板に切断溝を形成することができる。
さらに、この製造方法によれば、ガラス基板に貫通孔を形成する際に、併せてガラス基板に切断溝を形成することができる。
以上のように、このような圧電デバイスの製造方法によれば、ガラス基板を使用し、エッチング加工によりパッケージ本体を製作するようにしたので、従来に比べて製造工程の簡易化が実現できる上に、パッケージ本体の精度の良い圧電デバイスを得ることができる。
1,1a,1b…圧電デバイス、2…圧電振動片、3…パッケージ、4…パッケージ本体、5…蓋体、6,7…貫通孔、8〜11…配線パターン、13,15…導電性膜、16…導電性シリコン樹脂、30…ガラス基板、31,32,3,36…改質部、33,34…切断溝。
Claims (4)
- 圧電振動片と、
前記圧電振動片が配置されるパッケージ本体と、
前記パッケージ本体に固定された蓋体と、を備え、
前記パッケージ本体は貫通孔を有し、前記貫通孔の深さ方向の断面形状は両端側の開口部に対して中央部が狭くなっており、さらに、前記貫通孔の内周面に導電性膜が形成され、かつ前記貫通孔の深さ方向の中央部は前記導電性膜と同じ物質で閉塞されている圧電デバイスの製造方法であって、
前記パッケージ本体の一部はガラス基板を備え、
前記ガラス基板の内部であって前記貫通孔が形成される経路に沿ってレーザー光を照射させて改質部を形成する第1の工程と、
前記改質部をエッチングして前記貫通孔を形成する第2の工程と、
前記貫通孔の内周面に対してメッキを行い、前記ガラス基板の内側と外側との両端側を電気的に接続させ、前記貫通孔の一部を少なくとも塞ぐ第3の工程と、
を備えることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 前記第1の工程では、
前記ガラス基板の厚み方向における第1の位置にレーザー光を集光させて複数の第1の改質部を形成する第1のステップと、
前記ガラス基板の第1の位置から前記ガラス基板の厚み方向における第2の位置にレーザー光の集光位置を移動させる第2のステップと、
前記ガラス基板の厚み方向における第2の位置に前記レーザー光を集光させて前記第1の改質部に連なる複数の第2の改質部を形成する第3のステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。 - 前記第2のステップにおいて、前記第1の位置から前記第2の位置に前記レーザー光の集光位置を移動させる場合に、前記レーザー光の集光位置を基板面に垂直な方向および基板面と平行な方向に移動させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記レーザー光を集光させる光学系にアキシコン素子を使用し、
前記第2のステップにおいて、前記レーザー光の集光位置は、前記光学系の焦点深度に対応する深さを単位として、前記基板面に垂直な方向に移動させることを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイスの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011021451A JP2012165035A (ja) | 2011-02-03 | 2011-02-03 | 圧電デバイスの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2016051781A1 (ja) * | 2014-10-03 | 2017-07-20 | 日本板硝子株式会社 | 貫通電極付ガラス基板の製造方法及びガラス基板 |
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2011
- 2011-02-03 JP JP2011021451A patent/JP2012165035A/ja not_active Withdrawn
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JPWO2016051781A1 (ja) * | 2014-10-03 | 2017-07-20 | 日本板硝子株式会社 | 貫通電極付ガラス基板の製造方法及びガラス基板 |
JP2020092270A (ja) * | 2014-10-03 | 2020-06-11 | 日本板硝子株式会社 | 導電部付ガラス基板 |
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