JP2006159264A - レーザ加工用治具、それを用いたレーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

レーザ加工用治具、それを用いたレーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミックグリーンシートを支持する支持部材からのレーザ光の反射により、加工部分の形状精度や寸法精度が損なわれることがなく、効率よく信頼性の高いレーザ加工を行うことが可能なレーザ加工用治具、それを用いたレーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックグリーンシート1の周辺部を保持する枠状保持部2と、枠状保持部2により保持された領域の内側の領域において、セラミックグリーンシート1の、分割されるべき個々のシート1aの境界部を支持する境界領域支持部3とを備えた構成とするとともに、枠状保持部2と境界領域支持部3とを一体的に構成する。
平面的にみた場合における境界領域支持部の幅を、0.15〜0.6mmとすることにより、機械的強度を確保して変形を防止する。
【選択図】図2

Description

本願発明は、レーザ加工用治具、レーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法に関し、詳しくは、後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを、分割されるべき個々のシートごとにレーザ加工する際に、セラミックグリーンシートを保持するために用いられるレーザ加工用治具、それを用いたレーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
セラミックグリーンシートなどのシート部材をレーザ加工する場合、シート部材にたわみが生じるとレーザ光の焦点がずれて、精度の高いレーザ加工を効率よく行うことが困難になる。
そこで、セラミックグリーンシートなどのシート部材をレーザ加工する場合に、精度の高いレーザ加工を効率よく行うためのレーザ加工用治具として、図5に示すような加工治具が提案されている(特許文献1)。
この加工治具は、図5に示すように、加工領域を包括する開口面を有する空間部51が形成された治具台52と、シート部材53が載置される支持部材54を備えており、支持部材54の先端部54aと治具台52の上面部52aが略同一になるように空間部に配設されている。
そして、このレーザ加工用治具によれば、シート部材に穿孔や裁断を行うに際し、種々の加工パターンに対して汎用的に使用することが可能になるとともに、グリーンシートのような柔らかいシート部材に対して加工する場合にも、シート部材にたわみが生じることを抑制、防止して、穴加工精度が劣化したり、シート部材が損傷したりすることを防止することが可能になるとされている。
しかしながら、上記レーザ加工用治具には、
(1)支持部材54の先端部54aからのレーザ光の反射により、形成される穴の形状や寸法などの精度が損なわれ、穴径が小さくなればなるほどその影響が大きくなる(電子部品は今後さらに高密度化し、穴径は小さくなる方向にある)、
(2)支持部材54の先端部54aが損傷するため、支持部材54の交換が必要になり、コストの増大や加工工程の煩雑化を招く、
(3)支持部材54を単品構成として取り換えを可能にした場合、その場合には、取付部分のいわゆる「ガタ」などにより寸法精度が低下したり、機械的強度が低下したりする
というような問題点がある。
なお、特許文献1には、支持部材54の先端部54aを尖らせた形状のものも示されているが、レーザ光により支持部材54の先端部54aが損傷する場合があることは、図5に示す構成の場合と同様である。
特開2002−239774号公報
本願発明は、上記従来技術の問題点を解決するものであり、例えば穿孔加工を行う場合に、セラミックグリーンシートを支持する支持部材からのレーザ光の反射により、貫通孔の形状精度や寸法精度が損なわれることがなく、また、頻繁に支持部材を交換することによる、コストの増大や工程の煩雑化を招くことのないレーザ加工用治具、それを用いたレーザ加工装置、および積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)のレーザ加工用治具は、
後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを、分割されるべき個々のシートごとにレーザ加工する際に、セラミックグリーンシートを保持するために用いられるレーザ加工用治具であって、
セラミックグリーンシートの周辺部を保持する枠状保持部と、
前記枠状保持部により保持された領域の内側の領域において、セラミックグリーンシートの、分割されるべき個々のシートの境界部を支持する境界領域支持部と
を具備し、
前記枠状保持部と、前記境界領域支持部とが一体的に構成されていること
を特徴としている。
また、請求項2のレーザ加工用治具は、金属材料から形成されていることを特徴としている。
また、請求項3のレーザ加工用治具は、平面的にみた場合における前記境界領域支持部の幅が、0.15〜0.6mmであることを特徴としている。
また、請求項4のレーザ加工用治具は、厚みが2〜20mmであることを特徴としている。
また、請求項5のレーザ加工用治具は、前記枠状保持部には、セラミックグリーンシートを吸引して固定するための吸引孔が設けられていることを特徴としている。
また、本願発明(請求項6)のレーザ加工装置は、
請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ加工用治具と、
前記セラミックグリーンシートが保持されたレーザ加工用治具を受けるステージと、
前記セラミックグリーンシートにレーザ光を照射するためのレーザ照射機構と、
前記セラミックグリーンシートにレーザ光を照射することにより発生した飛散物を集めて除去するための集塵機構と
を具備することを特徴としている。
また、請求項7のレーザ加工装置は、前記ステージには吸引手段に連通する連通孔が設けられており、該連通孔は前記レーザ加工用治具の枠状保持部に設けられた前記吸引孔に接続されていることを特徴としている。
また、本願発明(請求項8)の積層セラミック電子部品の製造方法は、
後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを用意する工程と、
分割されるべき個々のシートの境界部が支持されるような態様で、前記請求項1〜5のレーザ加工用治具を構成する境界領域支持部により前記セラミックグリーンシートを支持する工程と、
分割されるべき個々のシートに所定のレーザ加工を施す工程と、
レーザ加工が施されたセラミックグリーンシートを所定のパターンにしたがって積層する工程と、
積層したセラミックグリーンシートを個々の素子に分割する工程と
を具備することを特徴としている。
本願発明(請求項1)のレーザ加工用治具は、後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを、分割されるべき個々のシートごとにレーザ加工する際に用いられるレーザ加工用治具であって、セラミックグリーンシートの周辺部を保持する枠状保持部と、枠状保持部により保持された領域の内側の領域において、セラミックグリーンシートの、分割されるべき個々のシートの境界部を支持する境界領域支持部とを備えており、かつ、枠状保持部と、境界領域支持部とが一体的に構成されているので、レーザ加工を行う場合に、セラミックグリーンシートを支持する支持部材からのレーザ光の反射により、貫通孔の形状精度や寸法精度などが損なわれることを防止し、かつ、支持部材(境界領域支持部)がレーザ光により損傷することを防止して、部品を交換することによる、コストの増大や加工工程の煩雑化を招くことなく、効率よく精度の高いレーザ加工を行うことが可能になる。
すなわち、本願発明においては、境界領域支持部が分割されるべき個々のシートの境界部を支持するように構成されているため、レーザ光が支持部材に照射されて、支持部材が損傷することを防止することが可能になり、上述の先行技術が包含しているような、支持部材からのレーザ光の反射によるレーザ加工精度の低下や、支持部材が損傷することによる交換のコストや手間などの問題点を解消することが可能になる。
また、本願発明のレーザ加工用治具においては、枠状保持部と境界領域支持部とを一体的に構成しているので、支持部材を単品構成として治具に取り付けるようにした場合(例えば、上記特許文献1の段落0011,0012など参照)に比べて、機械的強度が大きく、治具自体の寸法精度を向上させることが可能になり、セラミックグリーンシートを確実に平坦に保持して精度の高いレーザ加工を可能ならしめることができるようになる。すなわち、支持部材を単品構成として治具に取り付けるようにした場合、嵌合部分の「ガタ」などにより寸法精度が低下したり、機械的強度が低下したりするのに対して、本願発明のように、枠状保持部と境界領域支持部とを一体的に構成した場合、寸法精度や機械的強度を向上させることが可能になり信頼性を高めることができる。
また、請求項2のレーザ加工用治具のように、構成材料として金属材料を用いた場合、金属材料の加工精度が高く、機械的強度も大きいため、支持部材などの寸法精度を向上させて、セラミックグリーンシートの支持位置のばらつきを防止して、精度の高い加工を行うことが可能になる。
また、請求項3のレーザ加工用治具のように、平面的にみた場合における境界領域支持部の幅を、0.15〜0.6mmとすることにより、機械的強度を確保して変形を防止することが可能になるとともに、セラミックグリーンシートの面積に対する個々のシートの数(取り個数)の割合が小さくなることを防止して、加工精度を確保しつつ、セラミックグリーンシートの有効利用を図ることが可能になる。
なお、平面的にみた場合における境界領域支持部の幅が0.15mm未満になると、掃除の際などに外部からの応力で変形が生じやすくなり、また、境界領域支持部の幅が0.6mmを超えると、境界領域の幅がそれだけ大きくなり、セラミックグリーンシートの有効利用が妨げられることになるため、本願発明においては、平面的にみた場合における境界領域支持部の幅を0.15〜0.6mmの範囲とすることが望ましい。
また、請求項4のレーザ加工用治具のように、厚みを2〜20mmとすることにより、レーザ加工用治具全体としての機械的強度を確保して、支持部材の高さのばらつきを小さくすることが可能になり、精度の高い加工を行うことが可能になる。
すなわち、レーザ加工用治具の厚みが2mm未満になると、機械的強度が低下し、たわみなどの変形が生じやすくなって、精度の高いレーザ加工を行うことが困難になり、また、20mmを超えると、レーザ加工用治具の寸法の大型化を招くばかりでなく、それを用いるレーザ加工装置の大型化を招くため望ましくない。
また、請求項5のレーザ加工用治具のように、枠状保持部に、セラミックグリーンシートを吸引して固定するための吸引孔を設けることにより、セラミックグリーンシートを確実に保持して、セラミックグリーンシートの位置ずれを防止し、精度の高いレーザ加工を行うことが可能になる。
また、本願発明(請求項6)のレーザ加工装置は、請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ加工用治具と、セラミックグリーンシートが保持されたレーザ加工用治具を受けるステージと、セラミックグリーンシートにレーザ光を照射するためのレーザ照射機構と、セラミックグリーンシートにレーザを照射することにより発生した飛散物を集めて除去するための集塵機構とを備えているので、レーザ加工用治具により、セラミックグリーンシートを平坦に保ちつつ、レーザ光を照射し、集塵機構により飛散物を除去しながらレーザ加工を行うことにより、精度の高いレーザ加工を確実にしかも効率よく実施することが可能になる。
また、請求項7のレーザ加工装置のように、ステージには吸引手段に連通する連通孔を設け、該連通孔をレーザ加工用治具の枠状保持部に設けられた吸引孔に接続することにより、セラミックグリーンシートをレーザ加工用治具の枠状保持部に確実に保持して、セラミックグリーンシートをさらに精度よく確実にレーザ加工することが可能になる。
また、本願発明(請求項8)の積層セラミック電子部品の製造方法は、分割されるべき個々のシートの境界部が支持されるような態様で、請求項1〜5のレーザ加工用治具を構成する境界領域支持部によりセラミックグリーンシートを支持し、分割されるべき個々のシートに所定のレーザ加工を施した後、レーザ加工の施されたセラミックグリーンシートを所定のパターンにしたがって積層するとともに、積層したセラミックグリーンシートを個々の素子に分割するようにしているので、精度の高い積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
すなわち、本願発明の積層セラミック電子部品の製造方法によれば、精度の高いレーザ加工が施されたセラミックグリーンシートを積層した積層体を分割することにより、所望の位置に高精度のレーザ加工が施された構造部を備え、意図する特性を備えた積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
以下の実施例では、平面形状が正方形で、一辺の長さが150mm、厚さが0.1mmの、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートに直径0.2mmの貫通孔(丸穴)を形成するためのレーザ加工を施す際に用いられるレーザ加工用治具を例にとって説明する。
図1は本願発明の一実施例にかかるレーザ加工用治具の構成を示す斜視図、図2は正面断面図である。
このレーザ加工用治具Aは、図1および2に示すように、後工程で、それぞれが回路要素部を備えた個々のシート1aに分割されるセラミックグリーンシート1(図2)を、分割されるべき個々のシート1aごとにレーザ加工して、貫通孔を形成する際に用いられるものである。なお、図2はレーザ加工用治具Aがダクト17を備えたステージ11上に載置された状態を示している。
このレーザ加工用治具Aは、セラミックグリーンシート1を保持するレーザ加工用治具であって、セラミックグリーンシート1の周辺部を保持する枠状保持部2と、枠状保持部2により保持された領域の内側の領域において、セラミックグリーンシート1の、分割されるべき個々のシート1aの境界部を支持する境界領域支持部3とを備えている。そして、枠状保持部2と、境界領域支持部3とは一体に形成されている。
また、この実施例1では、十分な機械的強度を確保することができるように、レーザ加工用治具Aを構成する枠状保持部2と、境界領域支持部3とは金属材料(この実施例ではSUS430)から構成されている。
また、レーザ加工用治具Aは平面形状が正方形で、長さL,幅Wは、いずれも151mmであり、加工すべきセラミックグリーンシート(一辺が150mmの正方形)よりも1mm大きく形成されている。また、レーザ加工用治具Aの厚みTは2mmとされている。
通常グリーンシート表面のうねり(凹凸)が0.1mm以上になると、貫通孔の品位(寸法や形状)に悪影響が生じるが、レーザ加工用治具Aの厚みTを2mm以上にすることにより、このような問題が生じることを防止することができる。
また、平面的にみた場合における境界領域支持部3の幅(厚み)tは0.30mmで、機械的強度を確保してレーザ加工用治具Aが変形することを防止するとともに、セラミックグリーンシートの面積に対する個々のシート1aの取り個数が少なくなることを防止して、加工精度を確保しつつ、セラミックグリーンシートの有効利用を図ることができるように構成されている。
また、境界領域支持部3の配設間隔Pは、個々のシート1aの寸法と一致させている。なお、この実施例において個々のシート1aは正方形で、一辺が15mmであり、境界領域支持部3の配設間隔Pも15mmとされている。
なお、境界領域支持部3の配設間隔Pが大きくなると飛散物集塵のための吸引による負圧、あるいは自重によりセラミックグリーンシートにたわみが生じ、加工品質が低下するおそれがあるが、境界領域支持部3の配設間隔Pが20mm程度までなら問題にはなるようなことはない。
また、境界領域支持部3の配設間隔Pが小さくなりすぎると掃除がしにくくなるため、5mm以上であることが望ましい。なお、個々のシート1aが5mm以下の場合は複数個に1本の割合で境界領域支持部を設けるようにすることも可能である。
また、枠状保持部2には、セラミックグリーンシート1を吸引して固定するための吸引孔4が設けられており、セラミックグリーンシート1を位置ずれなく、確実に保持することができるように構成されている。
上述のように構成されたレーザ加工用治具Aを用いた場合、境界領域支持部3がセラミックグリーンシート1を支持する領域が、レーザ加工が行われない個々のシートの境界部であるため、境界領域支持部からのレーザ光の反射はなく、レーザ光の反射により、レーザ加工の精度が損なわれることを防止することが可能になるとともに、境界領域支持部がレーザ光により損傷することを防止することが可能になり、部品交換によるコストの増大や工程の煩雑化を招くことなく、効率よく精度の高いレーザ加工を行うことが可能になる。
図3は、上記実施例1のレーザ加工用治具を用いた、本願発明の一実施例にかかるレーザ加工装置Bを示す図である。
このレーザ加工装置Bは、図3に示すように、セラミックグリーンシート1の周辺部を保持する枠状保持部2と、セラミックグリーンシート1の、分割されるべき個々のシート1aの境界部を支持する境界領域支持部3とを備えたレーザ加工用治具A(実施例1のレーザ加工用治具)と、セラミックグリーンシート1が保持されたレーザ加工用治具Aを受けるステージ11と、セラミックグリーンシート1にレーザを照射するためのレーザ照射機構12と、セラミックグリーンシート1にレーザを照射することにより発生した飛散物を通過させるダクト17と、飛散物を集めて除去するための集塵機構13とを備えている。
また、ステージ11には、レーザ加工用治具Aの位置決め用基準板14が隣り合う2辺に配置されており、レーザ加工用治具Aの端面を構成する2辺が位置決め用基準板14に当接して位置決めされるように構成されている。また、レーザ加工用治具Aの端面を構成する上記2辺に対向する2辺側をネジ15で押すことにより、レーザ加工用治具Aを位置決め用基準板14に確実に当接させることができるように構成されているとともに、レーザ加工中のレーザ加工用治具Aの位置ずれを防止する機能を果たすように構成されている。
また、ステージ11には真空吸引源に連通する吸引孔16が設けられており、この吸引孔16は、レーザ加工用治具Aの枠状保持部2の吸引孔4と連通し、セラミックグリーンシート1を枠状保持部2の上面に吸着固定することができるように構成されている。
そして、このレーザ加工装置Bにおいては、レーザ照射機構12から照射されたレーザ光は集光され、セラミックグリーンシート1の表面で焦点を結び、セラミックグリーンシート1に貫通穴が形成される。
また、レーザ加工に伴って発生する飛散物のうち、レーザ加工用治具Aの下方に落下するものは、ダクト17を経て集塵機構13に集められて系外に除去される。なお、ダクト17はセラミックグリーンシート1の真下に設置されているため、加工により発生した飛散物を、大きな吸引力を必要とすることなく効率よく集塵して除去することができる。なお、上側に飛散する飛散物は、特に図示していないが、別のダクトに設けた集塵機構により集塵することができるように構成されている。
上述のように構成された実施例2のレーザ加工装置によれば、本願発明の構成を備えた上記実施例1のレーザ加工用治具Aを用いて、セラミックグリーンシートを平坦な状態で、位置ずれなく、確実に支持することが可能であることから、レーザ照射機構12からレーザ光を照射することにより、精度の高いレーザ加工を効率よく行うことができる。
図4(a)は本願発明の実施例(実施例3)にかかかる積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品(積層コイル部品)Cを示す斜視図、図4(b)はその構成を示す分解斜視図である。
図4(a),(b)に示す積層コイル部品(積層型インダクタ)Cは、本願発明のレーザ加工用治具(レーザ加工装置)を用いて、ビアホール用の貫通孔を形成する工程を経て形成された回路要素を有するセラミックグリーンシートを積層した後、個々の素子に分割する工程を経て製造されたものである。
この積層コイル部品Cを製造するにあたっては、例えば、実施例2で示した本願発明のレーザ加工装置を用いて、セラミックグリーンシート(磁性体グリーンシート)1にビアホール用の貫通孔25aを形成する。
それから、印刷工法によりセラミックグリーンシート1にコイルパターン22aを形成した後、コイルパターン22aの形成されているセラミックグリーンシート1を複数枚積層するとともに、その上下両面側にコイルパターンの形成されていない磁性体グリーンシート(外層用シート)21を積層して、圧着することにより、各コイルパターン22aをビアホール(ビアホール導体)25により接続してコイル22を形成する。
そして、積層体(未焼成の素子)を焼成し、焼成された積層体(素子)31の両端部に導電ペーストを塗布、焼付けして、外部電極33a,33b(図4(a))を形成することにより、図4(a),(b)に示すような構造を有する信頼性の高い積層コイル部品Cを効率よく製造することが可能になる。
なお、この実施例3では積層コイル部品Cを製造する場合を例にとって説明したが、本願発明は、積層コイル部品に限らず、セラミックLC複合部品や、セラミック多層基板などを製造する場合にも広く適用することが可能である。
また、上記実施例では一つの積層コイル部品Cを製造する場合について説明したが、通常は、マザーセラミックグリーンシートを用いて、多数個の素子を同時に製造する方法がとられる。その場合は、通常、セラミックグリーンシートを積層、圧着した、未焼成のマザー積層体の段階で、個々の素子に分割した後、分割された個々の素子を焼成工程に供することになる。
本願発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、上述のような、いわゆる多数個取りの方法により積層セラミック電子部品を製造する場合に、好適に用いることが可能であり、本願発明(請求項8)の積層セラミック電子部品の製造方法を適用することにより、目標とする特性を備えた信頼性の高い積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
なお、本願発明は上述の実施例1〜3に限定されるものではなく、レーザ加工用治具を構成する枠状保持部、分割されるべき個々のシートの境界部を支持する境界領域支持部の具体的な構成や寸法、レーザ加工用治具の構成材料、枠状保持部に配設される吸引孔の配設態様、本願発明のレーザ加工装置を構成するステージ、レーザ照射機構、および集塵機構の具体的な構成、本願発明の積層セラミック電子部品の製造方法における各工程の具体的な条件などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本願発明によれば、レーザ加工を行う場合に、セラミックグリーンシートを支持する境界領域支持部(支持部材)からのレーザ光の反射を防止して、貫通孔の形状精度や寸法精度を向上させることが可能になり、かつ、境界領域支持部(支持部材)がレーザ光により損傷することを防止して、部品を交換することによる、コストの増大や加工工程の煩雑化を招くことなく、効率よく精度の高いレーザ加工を行うことが可能になる。
したがって、本願発明は、レーザ加工工程を経て製造される積層セラミック電子部品の製造工程などに広く適用することが可能である。
本願発明の一実施例(実施例1)にかかるレーザ加工用治具の構成を示す斜視図である。 本願発明の実施例1にかかるレーザ加工用治具の構成を示す正面断面図である。 本願発明の実施例1のレーザ加工用治具を用いた、本願発明の実施例(実施例2)にかかるレーザ加工装置を示す図である。 本願発明の一実施例(実施例3)にかかる積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層コイル部品(積層型インダクタ)を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は内部構造を示す分解斜視図である。 従来のレーザ加工用治具を示す図である。
符号の説明
1 セラミックグリーンシート
1a 個々のシート
2 枠状保持部
3 境界領域支持部
4 吸引孔
11 ステージ
12 レーザ照射機構
13 集塵機構
14 位置決め用基準板
15 ネジ
16 吸引孔
17 ダクト
21 コイルパターンの配設されていない磁性体グリーンシート
22 コイル
22a コイルパターン
25 ビアホール(ビアホール導体)
25a 貫通孔
31 積層体
33a,33b 外部電極
A レーザ加工用治具
B レーザ加工装置
C 積層セラミック電子部品(積層コイル部品、積層型インダクタ)
P 配設間隔
L レーザ加工用治具の長さ
T レーザ加工用治具の厚み
t 境界領域支持部の幅(厚み)
W レーザ加工用治具の幅

Claims (8)

  1. 後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを、分割されるべき個々のシートごとにレーザ加工する際に、セラミックグリーンシートを保持するために用いられるレーザ加工用治具であって、
    セラミックグリーンシートの周辺部を保持する枠状保持部と、
    前記枠状保持部により保持された領域の内側の領域において、セラミックグリーンシートの、分割されるべき個々のシートの境界部を支持する境界領域支持部と
    を具備し、
    前記枠状保持部と、前記境界領域支持部とが一体的に構成されていること
    を特徴とするレーザ加工用治具。
  2. 金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工用治具。
  3. 平面的にみた場合における前記境界領域支持部の幅が、0.15〜0.6mmであることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ加工用治具。
  4. 厚みが2〜20mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工用治具。
  5. 前記枠状保持部には、セラミックグリーンシートを吸引して固定するための吸引孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ加工用治具。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ加工用治具と、
    前記セラミックグリーンシートが保持されたレーザ加工用治具を受けるステージと、
    前記セラミックグリーンシートにレーザ光を照射するためのレーザ照射機構と、
    前記セラミックグリーンシートにレーザ光を照射することにより発生した飛散物を集めて除去するための集塵機構と
    を具備することを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 前記ステージには吸引手段に連通する連通孔が設けられており、該連通孔は前記レーザ加工用治具の枠状保持部に設けられた前記吸引孔に接続されていることを特徴とする請求項6記載のレーザ加工装置。
  8. 後工程で個々のシートに分割されるセラミックグリーンシートを用意する工程と、
    分割されるべき個々のシートの境界部が支持されるような態様で、前記請求項1〜5のレーザ加工用治具を構成する境界領域支持部により前記セラミックグリーンシートを支持する工程と、
    分割されるべき個々のシートに所定のレーザ加工を施す工程と、
    レーザ加工が施されたセラミックグリーンシートを所定のパターンにしたがって積層する工程と、
    積層したセラミックグリーンシートを個々の素子に分割する工程と
    を具備することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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