JP2012164819A - 逆バイアス処理装置およびそれを用いた逆バイアス処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換セルの直列接続方向の幅が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールの逆バイアス処理を同一製造ラインで行うことができる逆バイアス処理装置を提供すること。
【解決手段】絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置であって、前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部20間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備えることを特徴とする逆バイアス処理装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、薄膜光電変換モジュールの光電変換セルに逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置およびそれを用いた処理方法に関する。
近年、ガスを原料としてプラズマCVD法により形成される薄膜太陽電池が注目されている。この薄膜太陽電池の例として、シリコン系薄膜からなるシリコン系薄膜太陽電池やCISあるいはCIGS化合物薄膜太陽電池等が挙げられ、開発および生産量の拡大が進められている。
これらの薄膜太陽電池は、プラズマCVD法、スパッタ法または真空蒸着法等により、基板上に透明電極、光電変換層および裏面電極を順次積層して形成される。薄膜太陽電池は、2つの電極に挟まれた光電変換層の層厚が薄いため、光電変換層中にピンホールが発生すると容易に電極間に短絡が生じ、これによって発電特性が低下する。
また、薄膜太陽電池は、直列接続されたセルの一部が射影により発電できなくなると、発電できなくなったセルのpn接合に対して逆バイアス方向に、他のセルで発生した電圧が印加される。そのとき、電圧印加されたセル中に短絡部が存在すると、そこに大電流が集中して流れ、大きなジュール熱が発生し局所的に高温となる部位「ホットスポット」が発生する。その結果、短絡部を起点として電極と光電変換層の間で膜の剥離が発生したり、基板が破損する、いわゆる「ホットスポット現象」によって欠陥が発生する。
このような薄膜太陽電池の特性回復およびホットスポット現象による欠陥の抑制を目的として、太陽電池セルの電極間に、ホットスポット現象による欠陥が発生しない範囲の電圧値で逆バイアス電圧を印加することにより、その際に発生したジュール熱により短絡部(ピンホール部分)を飛散させて除去するあるいは酸化して絶縁する逆バイアス処理方法および装置が提案されている。
従来技術1として、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層、第2電極層が順次積層されてなる光電変換セルが複数個互いに直列接続されたストリングを備えた薄膜光電変換モジュールにおいて、光電変換セルの第1電極層及び第2電極層に対し、逆方向に耐電圧以下の電圧を印加し、短絡部を除去する短絡部除去方法および短絡部除去装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、一方の光電変換セルの第2電極層は、他方の光電変換セルの第1電極層と接続されているため、他方の光電変換セルに逆方向の耐電圧以下の電圧が印加されることとなる。
従来技術1の短絡部除去方法および装置では、隣接する2つの光電変換セルの第2電極層に、複数の点状、もしくは1または複数の線状、もしくは1または複数の面状の接触部を有する印加部材を接触させる。これにより、印加部材から短絡部までの距離が短くなり、第1および第2電極層における電圧降下が少なくなるため、印加電圧の設定と制御が容易かつ安定したものとなり、短絡部の除去を確実に行うことができるとされている。
また、従来技術2として、絶縁基板の表面上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層されてなる光電変換セルが複数個互いに電気的に直列接続されたストリングを、第1電極層と第2電極層を電気的に絶縁分離する直列接続方向に延びる分割溝によって複数に分割して、複数の分割ストリングを形成する工程と、分割ストリングにおける各光電変換セルに逆バイアス電圧を印加して逆バイアス処理する工程とを備えた薄膜光電変換モジュールの製造方法および製造装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来技術3として、複数のプローブを有する伸縮可能な圧電素子を備えたプローブ装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。このプローブ装置の圧電素子は、前記複数のプローブを絶縁膜を介して挿通させる貫通孔を有する強誘電性ポリマーからなる圧電体と、圧電体における複数のプローブが並ぶ列の方向の両側面に形成された電極とを備え、一対の電極に所定電圧を印加することにより電圧体が前記列方向に伸縮してプローブ間を調整可能に構成されている。
従来技術1および従来技術2に開示された薄膜光電変換モジュールのストリングは、前記のように複数個の光電変換セルが直列接続されてなる。薄膜光電変換モジュールの出力電圧は、互いに直列接続された光電変換セルの数(直列接続数)に比例する。
産業用、家庭用など用途によって要求される出力電圧は異なるため、前記直列接続数を適宜変更することによって、様々な需要に対応する複数機種の薄膜光電変換モジュールを製造することができる。
ここで、薄膜光電変換モジュールの製造ラインにおいては、製造装置の稼働率向上、設備投資抑制、需給変動へ対応する柔軟性などの観点から、一つの製造ラインで異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールを製造することが好ましい。
従って、薄膜太陽電池の製造ラインに含まれる各製造装置において、1つの製造装置で直列接続数の異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールを自動処理できることが好ましい。
特開平10−4202号公報 WO2009/020073号公報 特開平9−281140号公報
一つの製造ラインで製造できる薄膜光電変換モジュールの基板サイズは、処理装置および搬送装置の仕様によって概ね定まっている。したがって、直列接続数が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールを同じ製造ラインで製造する場合は、概ね同じサイズの基板を用いた光電変換モジュールのストリングの直列接続方向の分割数、すなわち直列接続数を変更することで対応される。それに伴い、直列接続数によって各光電変換セルの直列接続の方向の幅が変動する。具体的には、薄膜光電変換モジュールのストリングの直列接続方向の分割数が増えるほど、各光電変換セルの幅が狭くなる。
したがって、薄膜光電変換モジュールの製造ラインに含まれる逆バイアス処理装置は、光電変換セルの直列接続方向の幅が異なる複数機種の光電変換モジュールを処理することになる。このとき、特許文献2に開示されている従来の逆バイアス処理装置のように、直列接続方向に隣接する2つの光電変換セルに逆バイアス電圧を印加する一対の印加部材の間隔が、一の薄膜光電変換モジュールの隣接する各光電変換セルの概中央部に当接するように、一定間隔に固定されていると、次のような問題が発生する。
すなわち、上記の逆バイアス処理装置の印加部材が、一の薄膜光電変換モジュールの各光電変換セルの幅とは異なる幅を持つ、他の薄膜光電変換モジュールを逆バイアス処理するとき、他の薄膜光電変換モジュールの隣接する各光電変換セルの中央位置から離れた位置に当接することになる。印加部材の当接位置より短絡部が離れるほど、電圧降下によって逆バイアス処理による短絡部の除去効率が低下する。1回の逆バイアス処理にかかる時間は、印加部材の当接部より最も離れた位置に存在する短絡部に律速されるので、印加部材の当接位置が各光電変換セルの中央位置から離れるほど、光電変換モジュールでの逆バイアス処理にかかる時間が長くなる。
さらに、当接部から離れた位置への短絡部に対する逆バイアス処理が不完全となり短絡部が残ることで、逆バイアス処理による特性回復が十分にされなかったり、ホットスポットとなりうる短絡部が残留する恐れがある。
また、従来処理していた一の薄膜光電変換モジュールに対して、他の薄膜光電変換モジュールの光電変換セルの直列接続方向の幅が1/2より小さくなった場合は、一対の印加部材は、隣接する2つの光電変換セルそれぞれに対して当接できなくなり、逆バイアス処理ができなくなる。
従来技術1および従来技術2では、光電変換セルの直列接続方向の幅が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールへの逆バイアス処理にどのように対応するかまでは提案されていない。
一方、従来技術3のプローブ装置を従来技術2の逆バイアス処理装置と組み合わせることで、端子間隔を調整できる逆バイアス処理装置が実現できる。しかしながら、このプローブ装置は圧電素子によってプローブ間隔を調整するため、その調整幅は数百μm以下である。これに対し、薄膜太陽電池モジュールに用いられる基板は一辺500mm〜1800mmの大型基板が一般的であり、直列接続数の変更による大型基板上の光電変換セルの直列接続方向の幅の変動は数mm〜数十mmの単位であるため、従来技術3のプローブ装置では対応することができない。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、稼動したまま自動で、光電変換セルの直列接続方向の幅が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールに対応して処理できる、逆バイアス処理装置およびそれを用いた逆バイアス処理方法を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置であって、
前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備える逆バイアス処理装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記逆バイアス処理装置を用いた前記薄膜光電変換モジュールの逆バイアス処理方法であって、
前記第1方向における前記光電変換セルの幅に応じて、前記一対の端子部の間隔を前記間隔調整部により調整してから、前記一対の端子部を前記光電変換セルに当接させて前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する逆バイアス処理方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記逆バイアス処理装置と、該逆バイアス処理装置と電気的に接続された生産制御装置とを備え、
前記生産制御装置は、逆バイアス処理される前の薄膜光電変換モジュールについて、各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報を前記逆バイアス処理装置に送信するよう構成され、
前記逆バイアス処理装置は、前記機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御するよう構成されている薄膜光電変換モジュールの製造装置が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記薄膜光電変換モジュールの製造装置を用いた薄膜太陽電池モジュールの製造方法であって、
前記生産制御装置が、逆バイアス処理直前の薄膜光電変換モジュールの前記各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報を前記逆バイアス処理装置に送信し、
前記逆バイアス処理装置が、前記機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御する薄膜光電変換モジュールの製造方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記逆バイアス処理方法を行う薄膜光電変換モジュールの製造方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記薄膜光電変換モジュールの製造方法によって製造された薄膜光電変換モジュールが提供される。
本発明の逆バイアス処理装置によれば、一対の端子部の間隔を調整する間隔調整部を備えているため、ストリングの直列接続方向の分割数が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールそれぞれに自動で対応して逆バイアス処理を行うことができ、薄膜光電変換モジュールの生産性を向上させることができる。
図1は本発明の実施形態1の逆バイアス処理装置によって逆バイアス処理される薄膜光電変換モジュールを示す概略斜視図である。 図2は図1の薄膜光電変換モジュールを矢印X方向に切断した概略断面図である。 図3は実施形態1の逆バイアス処理装置および逆バイアス処理工程を示す斜視図である。 図4は実施形態1の逆バイアス処理装置における端子保持部付近を示す部分拡大図である。 図5は実施形態1の逆バイアス処理装置における端子保持部および端子部の構造を説明する部分断面図である。 図6(A)は6直列の薄膜光電変換モジュールM1の平面図であり、図6(B)は12直列の薄膜光電変換モジュールM11の平面図である。 図7(A)は実施形態2の逆バイアス処理装置における変形例1としての一対の端子保持部の離間状態を示す正面図であり、図7(B)は一対の端子保持部の接近状態を示す一部断面正面図である。 図8は本発明の実施形態3の逆バイアス処理装置によって逆バイアス処理される薄膜光電変換モジュールを示す概略斜視図である。 図9は図8の薄膜光電変換モジュールを矢印Y方向に切断した概略断面図である。 図10は実施形態3の逆バイアス処理装置および逆バイアス処理工程を示す斜視図である。 図11は実施形態3の逆バイアス処理装置における端子保持部に固定された4本の棒状端子が4つのセルに対応することを説明する部分斜視図である。 図12は実施形態3においてボールネジ機構を採用して複数の電圧印加ユニットを連動させる移動機構の第1例を示す概略構成図である。 図13は実施形態3においてボールネジ機構を採用して複数の電圧印加ユニットを連動させる移動機構の第2例を示す概略構成図である。 図14は実施形態3においてベルト車機構を採用して複数の電圧印加ユニットを連動させる移動機構の第3例を示す概略構成図である。 図15は実施形態3においてベルト車機構を採用して複数の電圧印加ユニットを連動させる移動機構の第4例を示す概略構成図である。 図16(A)は6列の分割ストリングを有する6直列の薄膜光電変換モジュールの平面図であり、図16(B)は6列の分割ストリングを有する12直列の薄膜光電変換モジュールの平面図である。 図17は本発明の実施形態4の逆バイアス処理装置を示す平面図である。 図18は図17の逆バイアス処理装置の間隔調整部を示す部分斜視図である。 図19は図17の逆バイアス処理装置の間隔調整部の一部を示す断面図である。 図20は実施形態1〜4のいずれか1つの逆バイアス処理装置を備えた本発明の実施形態5としての薄膜光電変換モジュールの製造装置を説明するブロック図である。
本発明の逆バイアス処理装置の実施形態は、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置であって、前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備える。
ここで、逆バイアス処理について説明する。
光電変換セルを逆バイアス処理することによって、その部分に短絡部が存在するか否か、短絡部がどの程度のものであるかを判断することができる。
逆バイアス電圧を印加した場合において、短絡部が存在しないときは電流がほとんど流れないが、短絡部が存在するときは電流が流れて短絡部が除去される。しかし、短絡部の抵抗値が非常に小さい場合には、電流が流れても発熱が十分でなく、その短絡部を除去できない。
逆バイアス電圧を印加したときに流れる電流値の経時変化を測定することにより、以下のように被処理部である光電変換セルに存在する短絡部を分類したり、修復状況を判断することができる。
(I)一定値(例えば5V)の逆バイアス電圧印加時に流れる電流値が規定値以下であれば短絡部が存在しない。
(II)一定値(例えば5V)の逆バイアス電圧印加開始時には、規定値より大きな電流が流れたが徐々に電流が減少し最終的には規定値以下となったときは、短絡部が除去されたと判断できる。また、逆バイアス電圧印加開始時に流れる電流値によって、短絡部の抵抗値を算出することができ、短絡の程度を分類することができる。
(III)一定値(例えば5V)の逆バイアス電圧を所定時間(例えば数秒程度)印加しても電流値が規定値以下にならない場合には、短絡部の抵抗値が小さく除去不可能なものと判断することができる。
本発明の実施形態は、以上のような測定結果をストリングにおける光電変換セル毎に取得することができ、薄膜光電変換モジュールの不良解析が容易となる。
本発明に適用される薄膜光電変換モジュールの実施形態は、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層されてなる光電変換セルが複数集積された構造のものであれば特に限定されず、光電変換層としてはpn接合型、pin接合型、ヘテロ接合型、pnまたはpin接合が複数重ねられたタンデム構造型等が挙げられる。また、本発明の実施形態は、絶縁基板として透明基板を使用したスーパーストレート型の薄膜光電変換モジュールと、不透明基板を使用したサブストレート型の薄膜光電変換モジュールの両方に適用可能である。
また、本発明に適用される薄膜光電変換モジュールの実施形態は、複数個の光電変換セルが互いに電気的に直列接続されてなるストリングを1つ以上有する薄膜光電変換モジュールである。
本発明の逆バイアス処理装置の実施形態は、次のように構成されていてもよい。
(1)前記端子部が、前記光電変換セルに複数個所で当接できるように構成されている。
薄膜光電変換モジュールのストリング数が1つの場合、各光電変換セルは、絶縁基板の外周部付近まで第2方向に延びた長い形に形成される。前記(1)の構成によれば、このような長い形の光電変換セルを逆バイアス処理する場合、隣接する2つの光電変換セルの長手方向の複数個所と接触した一対の端子部と、光電変換セルの間に存在する短絡部との距離が短くなるため、短絡部の除去効率を高くすることができ逆バイアス処理を短時間で行うことができる。なお、光電変換セルに複数個所で当接できる端子部としては、例えば、櫛形の端子部を例示することができる。あるいは、1つの光電変換セルに対して1列に並んだ複数の端子部を接触させるようにしてもよい。
(2)前記ストリングが、少なくとも前記光電変換層および前記第2電極層を部分的に除去して形成された前記第1方向に延びる分割溝により、前記第1方向に直交する第2方向に並んで形成された複数本の分割ストリングからなる場合、
前記端子部が前記各分割ストリングにおける各光電変換セルに対応するように一対以上設けられている。
このようにすれば、第2方向に並ぶ複数のストリングを有する複数機種の薄膜光電変換モジュールに逆バイアス処理を行うことができる。また、各分割ストリングにおける各光電変換セルに対応するように二対以上の端子部が設けられた場合は、1回の逆バイアス処理につき、各端子部を2つ以上の分割ストリングにおける4つ以上の光電変換セルに当接させることができる。
(3)前記(2)の場合、前記第2方向に沿って並んだ複数の端子部を有し、
前記間隔調整部は、前記分割ストリングにおける各光電変換セルの前記第2方向の幅に応じて、前記第2方向に隣接する2つの端子部の間隔を調整可能に構成されている。
このようにすれば、分割ストリングの数が異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールに対応することができる。
(4)前記(2)の場合、前記第2方向に沿って並んだ複数の端子部を有し、前記複数の端子部の間隔が、前記分割ストリングにおける各光電変換セルの前記第2方向の幅と同じにすることができる。つまり、この場合、第2方向に隣接する二対以上の端子部が設けられており、第2方向に隣接する端子部間の間隔と光電変換セルの第2方向の幅を同じにすることができる。
このようにすれば、逆バイアス処理毎に、各端子部を各光電変換セルの第2方向の幅の中間位置に当接させることができる。つまり、逆バイアス処理で除去できる光電変換セルに存在する短絡部に対して、各端子部の第2方向での当接位置が概ね均等となり、短絡部の除去効率を低下させることなく逆バイアス処理を行うことができる。
(5)前記間隔調整部は、中間部と、前記中間部の両端に前記第1方向に対向して移動可能に接続された前記端子部を固定できる一対の端子保持部と、前記端子保持部を移動させる駆動部とを備え、
前記駆動部によって、前記一対の端子保持部が第1方向に沿って互いに離間する方向または互いに接近する方向に切り換わって移動できるように構成されている。
この間隔調整部によれば、一対の端子部を所定間隔に維持した状態で第1方向に移動させる移動機構を中間部に連結することができるため、間隔調整部と移動機構とを個別に作製することができる。したがって、間隔調整部の構造および移動機構の構造を個別に簡素化することができる。なお、移動機構としては、ロボットアーム、ボールねじ機構、ベルト車機構等を用いることができる。
(6)前記(5)の場合、前記駆動部は、駆動するモータと、前記モータによって回動するように前記中間部の両側面から第1方向に突出して設けられた駆動シャフトと、前記駆動シャフトの両端を挿通できる螺合孔を有する一対の端子保持部と、前記端子保持部が水平を保って前記第1方向に摺動可能に構成されたガイド部とを備え、
前記駆動シャフトは、前記中間部の前記両側面の一面側へ突出した第1螺合部と、他面側へ突出した第2螺合部とを有し、
前記一対の端子保持部はそれぞれ端子部を固定できる固定部を有すると共に、一方の端子保持部の前記螺合孔は前記第1螺合部と螺合し、他方の端子保持部の前記螺合孔は前記第2螺合部と螺合し、
前記駆動シャフトの回動により前記端子保持部を摺動させる。
この間隔調整部によれば、1つのモータで一対の端子部の第1方向の間隔を調整する機構を簡素化することができ、間隔調整部を低コストにて作製できる。
また、この間隔調整部によれば、一対の端子部の間隔を無段階で調整することができるため、光電変換セルの第1方向の幅が異なる多機種の薄膜光電変換モジュールに逆バイアス処理を行うことができる。
(7)前記間隔調整部は、前記端子部を保持する端子保持部と、前記端子保持部を移動させる駆動部とを備え、
前記端子保持部がそれぞれ前記第1方向に沿って摺動可能に前記駆動部に係合される。
この間隔調整部は、一対の端子部の間隔を調整する機能と、一対の端子部を所定間隔に維持した状態で第1方向に移動させる機能を備える。そのため、前記(4)間隔調整部の中間部、および一対の端子部を所定間隔に維持した状態で第1方向に移動させる移動機構が不要となる。
また、この間隔調整部の場合も、一対の端子部の間隔を無段階で調整することができるため、光電変換セルの第1方向の幅が異なる多機種の薄膜光電変換モジュールに逆バイアス処理を行うことができる。
(8)前記(6)の場合、前記一対の端子保持部のそれぞれが、複数の前記端子部を前記第2方向に沿って並列させて固定できる複数の前記固定部を有することもできる。 このようにすれば、第2方向に並ぶ複数のストリングを有する複数機種の薄膜光電変換モジュールに逆バイアス処理を行う場合でも、複数の端子保持部およびこれらを移動させる機構部を個別に設ける必要がなくなり、逆バイアス処理装置の構造を簡素化できる。この場合、1つの端子保持部は、第2方向に隣接する光電変換セルに対応する複数の端子部を複数の固定部に取り付けることができ、端子保持部から端子部以外の個所へ漏電し難くするために固定部あるいは端子保持部全体を絶縁性材料にて形成することが好ましい。
(9)前記電気接続部が、屈曲可能な電線からなり、前記間隔調整部の動作を妨げないように構成されている。
このようにすれば、間隔調整部の動作を妨げることなく電気接続部の構成を簡素化できる。
(10)前記端子部と前記光電変換セルとを相対的に接近離間させる昇降部をさらに備えている。
この場合、昇降部によって、一対の端子部を保持する間隔調整部を昇降させてもよく、あるいは光電変換モジュールを昇降させてもよい。昇降部を小型化できる観点から、昇降部によって間隔調整部を昇降させることが好ましい。
(11)前記間隔調整部が、前記一対の端子部の間隔を1〜200mmの範囲で調整可能に構成されていることが好ましい。
このようにすれば、光電変換セルの第1方向の幅が1〜200mmに変動した多機種の薄膜光電変換モジュールに対応できる逆バイアス処理手段を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の各種実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1において、後述する図3の逆バイアス処理装置によって逆バイアス処理される薄膜光電変換モジュールM1を示す概略斜視図であり、図2は図1の薄膜光電変換モジュールM1を矢印X方向に切断した概略断面図である。
まず、薄膜光電変換モジュールM1について説明し、その後で逆バイアス処理装置について説明する。
〈薄膜光電変換モジュール〉
薄膜光電変換モジュールM1は、透明絶縁基板101上に、透明電極層としての第1電極層102、光電変換層103、および裏面電極層としての第2電極層104がこの順序で積層された帯状の光電変換セルS1が複数並列し、かつ複数の光電変換セルS1が電気的に直列接続して構成されている。すなわち、複数の光電変換セルS1が電気的に直列接続することによりストリング100が形成されている。
以下、「光電変換セルS1」を単に「セルS1」と称する。実施形態1の薄膜光電変換モジュールM1は1つのストリング100を有している。
このストリング100は、次のように構成されている。
透明電極層102は光電変換層103で埋められた第1分離溝107によって分離されており、光電変換層103および裏面電極層105は第2分離溝108によって分離されている。そして、レーザスクライブ法などを用いた加工装置によって光電変換層103が除去された部分であるコンタクトライン109を通って、一のセルS1の第2電極層104が隣接する他のセルS1の第1電極層102に接続されることにより、複数のセルS1が電気的に直列に接続されている。なお、図1において、符号111は隣接する2つのセルS1の間の集積部を表している。
透明絶縁基板101としては、以降の膜形成プロセスにおける耐熱性及び透光性を有するガラス基板、ポリイミド等の樹脂基板等が使用可能である。また、第1電極層102は透明導電膜からなり、例えば、SnO2、ITO、ZnOなどが用いることができる。
p型半導体層には、ボロン、アルミニウム等のp型不純物原子がドープされており、n型半導体層にはリン等のn型不純物原子がドープされている。i型半導体層は、完全にノンドープである半導体層であってもよく、微量のp型またはn型の不純物を含む半導体層であってもよい。なお、本明細書において、「非晶質層」及び「微結晶層」は、それぞれ、非晶質及び微結晶の半導体層を意味する。
光電変換層を構成する各半導体層の材料は、特に限定されず、例えば、シリコン系半導体、CIS(CuInSe2)化合物半導体、CIGS(Cu(In,Ga)Se2)化合物半導体等からなる。以下、本発明の実施形態においては、各半導体層がシリコン系半導体からなる場合を例にとって説明を進める。「シリコン系半導体」とは、非晶質もしくは微結晶シリコン、又は非晶質もしくは微結晶シリコンに炭素やゲルマニウム等の不純物が添加された半導体(シリコンカーバイド、シリコンゲルマニウム等)を意味する。また、「微結晶シリコン」とは、結晶粒径が小さい(数十から千Å程度)結晶シリコンと、非晶質シリコンとの混合相の状態のシリコンを意味する。微結晶シリコンは、例えば、結晶シリコン薄膜をプラズマCVD法などの非平衡プロセスを用いて低温で作製した場合に形成される。
第2電極層104の構成や材料は、特に限定されないが、一例では、第2電極104は、透明導電膜と金属膜とが光電変換層上に積層した積層構造を有する。透明導電膜は、SnO2、ITO、ZnOなどからなる。また、金属膜は、銀、アルミニウム等の電気伝導性および反射特性に優れた金属またはそれらの合金からなることが特に好ましい。
透明導電膜と金属膜は、CVD、スパッタ、蒸着等の方法により形成することができる。
本実施形態の薄膜光電変換モジュールM1は以下のようにして形成することができる。
透明絶縁基板101上に第1電極層102が膜厚500〜1000nm程度で事前に積層されているか、熱CVD法やスパッタ法等を用いた成膜装置により積層する。次に、レーザスクライブ装置によって、第1電極層102の一部を所定間隔(7〜18mm程度)で除去して複数の第1分離溝107を形成する。
続いて、プラズマCVD法等により、第1分離溝107で分離された第1電極層102上に光電変換層103を膜厚300〜3000nm程度で積層する。光電変換層103は、p型シリコン半導体層、i型シリコン半導体層およびn型シリコン半導体層を順次第1電極102上に積層して形成される。
その後、レーザスクライブ装置により、光電変換層103の一部を所定間隔(7〜18mm程度)で除去することによって、複数のコンタクトライン109を形成する。
続いて、スパッタ法や蒸着法等を用いた成膜装置により、光電変換層103上に透明導電層と金属層をこの順で積層して第2電極層104を形成する。これにより、コンタクトライン109が第2電極層104で埋められる。
次に、レーザスクライブ装置によって、光電変換層103および第2電極層104の一部を所定間隔(7〜18mm程度)で除去することによって、複数の第2分離溝108を形成する。
なお、第1分離溝107、コンタクトライン109および第2分離溝108を形成するレーザスクライブ装置は、各溝を形成する際に除去すべき層に吸収される波長に調整したYAGレーザやYVO4レーザを用いることが好ましい。
以上により、透明絶縁基板101上に複数のセルS1が互いに直列接続されたストリング100が形成される(図1参照)。このストリング100が、後述する逆バイアス処理の対象物となる。本発明の実施形態1である、図1と図2、および後述する図3と図4では、6個のセルS1が直列接続された6直列の薄膜光電変換モジュールM1が例示されている。
なお、図2に示すように、各ストリングのX方向の一端側のセルS1は、他のセルS1よりもX方向の寸法が短かく形成されており、このセルS1は光電変換素子としてではなく、後述の逆バイアス処理時の電極として使用される。
〈逆バイアス処理装置〉
図3は実施形態1の逆バイアス処理装置を示す斜視図であり、図4は実施形態1の逆バイアス処理装置における間隔調整部付近を示す部分拡大図であり、図5は実施形態1の逆バイアス処理装置における間隔調整部の構造を説明する部分平断面図である。
この逆バイアス処理装置P1は、直列接続の方向である第1方向(以下、X方向という)に隣接する2つの光電変換セルS1に、逆バイアス電圧が印加される一対の端子部20を当接して、前記薄膜光電変換モジュールM1に逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置である。
具体的に説明すると、図3に示すように、逆バイアス処理装置P1は、一対の端子部20と、この一対の端子部20の間隔Lを調整可能にこれらを保持する間隔調整部E1とを備えている。
さらに、逆バイアス処理装置P1は、間隔調整部E1と共に一対の端子部20を昇降させる昇降機構部30と、昇降機構部30と共に間隔調整部E1をX方向に移動させる移動機構部40と、一定電圧を出力する出力端子を有する図示しない電源部と、電源部と一対の端子部20を電気的に接続する図示しない電気接続部とを備えている。
図4に示すように、一方の端子部20は、セルS1に当接する複数の接触部21aを有する櫛形部21と、櫛形部21の上縁の長手方向中間位置から上方に突出した雄ネジを有する棒状取付部22とを有する。他方の端子部20も同様である。
図5に示すように、間隔調整部E1は、正逆回転可能なモータm1を内蔵する中間ブロック部e11と、モータm1によって正逆回転するように中間ブロック部e11の両側面からX方向に突出して設けられた駆動シャフトe12と、中間ブロック部e11の前記両側面からX方向に突出して設けられた駆動シャフトe12と平行なガイドシャフトe13と、駆動シャフトe12およびガイドシャフトe13の両端を挿通させるネジ孔および挿通孔を有する一対のブロック形の端子保持部10とを備える。なお、この間隔調整部E1は前記(4)および(5)の構成に対応している。
中間ブロック部e11のX方向に対向する2つの面には駆動シャフトe12とガイドシャフトe13を挿通させる一対の挿通孔が形成されていると共に、上面中央位置には後述する昇降機構部30のロッド31の先端を受け入れて連結する筒部e111が設けられている。
なお、ガイドシャフトe13の長手方向中間部は中間ブロック部e11に固定されている。
図5に示すように、一方の端子保持部10は、ブロック形に形成されており、上面と下面の中心を上下方向に貫通する固定部としての貫通孔10aと、X方向に対向する2つの面の中心に対してY方向へ対称かつX方向に貫通して形成されたネジ孔10bおよび挿通孔10cとを有している。他方の端子保持部10も同様である。
端子部20の取付部22が端子保持部10の貫通孔10aに下面側から挿入され、貫通孔10aの上面側から突出した取付部22の雄ネジをワッシャに挿通させてナット部材と螺合させることにより、端子部20が端子保持部10に固定される。なお、端子部20の櫛形部21の上縁を嵌め込んで固定するための凹溝を、端子保持部10の下面に形成してもよい。
一対の端子保持部10に取り付けられた一対の端子部20の取付部22には、電源部(図示省略)の一対の出力端子と電気接続部(図示省略)によって電気的に接続される。一対の端子部20はX方向に沿って相互に接近または離間する方向に移動できるので、電気接続部としては、一対の端子部20の動きを妨げないよう屈曲可能な電線が用いられる。なお、電線と端子部20との電気的な接続方法は特に限定されない。
駆動シャフトe12は、中間ブロック部e11の前記両側面の一面側へ突出した第1雄ネジ部(第1螺合部)e121と、中間ブロック部e11の前記両側面の他面側へ突出しかつ第1雄ネジ部e121の螺旋方向とは逆の螺旋方向に形成された第2雄ネジ部(第2螺合部)e122とを有する。本実施形態では、モータm1に貫通状に設けられた長いシャフトの両端側に第1雄ネジ部e121と第2雄ネジ部e122が直接形成されている形態を例示している。また、図示省略するが、モータm1と駆動シャフトe12が別個で設けられており、モータm1のシャフトの回転力を図示しない中継ギアにて駆動シャフトe12に伝達するようにしてもよく、あるいはモータm1を中間ブロック部e11ではなく端子保持部10側に取り付けて駆動シャフトe12を回転させるようにしてもよい。なお、第1雄ネジ部e121の螺旋ピッチと第2雄ネジ部e122の螺旋ピッチは同じであることが好ましい。ネジ部のピッチを同じにすることで、中間ブロック部e11に対して一対の端子部それぞれが等距離を保って移動でき、中間ブロック部を中心として常に対称に端子部が位置する。それによって、一対の端子部が隣接する光電変換セルに当接する際に、均等に力が掛かるので、当接圧によるセル表面の金属膜への負荷を低減することができる。
駆動シャフトe12の第1雄ネジ部e121が一方の端子保持部10のネジ孔(螺合孔)10bに螺合して挿通し、ガイドシャフトe13の一端が一方の端子保持部10の挿通孔10cに挿通し、これら駆動シャフトe12とガイドシャフトe13の各一端にフランジが取り付けられている。
また、駆動シャフトe12の第2雄ネジ部e122が他方の端子保持部10のネジ孔(螺合孔)10bに螺合して挿通し、ガイドシャフトe13の他端が他方の端子保持部10の挿通孔10cに挿通し、これら駆動シャフトe12とガイドシャフトe13の各他端にフランジが取り付けられている。
この構造により、中間ブロック部e11のX方向の両側に一対の端子保持部10が相互にX方向に逆向きに移動可能とされている。
本実施形態では、駆動シャフトe12とガイドシャフトe13は一つずつであるが、それぞれが複数設けられていてもよい。ガイドシャフトe13は必須ではないが、端子保持部10の水平位置を保つ為に設けられていることが好ましい。また、特に駆動シャフトe12を複数備えるときには、ガイドシャフトe13を省略しても端子保持部10の水平位置を保つことができる。駆動シャフトe12が複数の場合はそれぞれは個別のモータm1で駆動する構成でもよいし、中継ギアを用いて一つのモータm1で複数の駆動シャフトe12を駆動することもできる。
昇降機構部30は、例えば伸縮可能なエアーシリンダからなり、エアーシリンダのロッド部31がボックス42の下方開口部側へ上下方向に移動可能なように、エアーシリンダの本体部がボックス42の内面に固定されている。そして、ロッド部31の下端に、間隔調整部E1の中間ブロック部e11が水平状に固定されている。
このように、昇降機構部30と共に間隔調整部E1と一対の端子保持部10がボックス42内に収容されて電圧印加ユニットU1が構成されている。
なお、後述する移動機構部40のカバー41内には、図示しないエアー供給源とエアーシリンダとを接続して各エアーシリンダに圧縮エアーを供給する可撓性エアーチューブが収納されている。
移動機構部40は、電圧印加ユニットU1のボックス42をX方向に移動可能に構成されており、具体的な構成は特に限定されず、例えば、ボールネジ機構(図12と図13参照)、ベルト車機構(プーリー機構)(図14と図15参照)、チェーン・スプロケット機構等を採用することができる。なお、これらの機構について詳しくは後述する。
〈逆バイアス処理方法〉
この移動機構部40を備えた逆バイアス処理装置P1によれば、図3と図4に示すように、まず、一対の端子部20の間隔L1が、逆バイアス処理される薄膜光電変換モジュールM1のセルS1のX方向の幅W1と同じになるように、間隔調整部E1によって一対の端子保持部10をX方向に移動させてそれらの相互間隔を調整する。
次に、電圧印加ユニットU1の一対の端子部20をストリング100の逆バイアス処理すべきセルS1上に移動させたところで、昇降機構部30にて間隔調整部E1および一対の端子保持部10と共に一対の端子部20を降下させて2つのセルS1の第2電極層に接触させ、逆バイアス処理を行う。このとき、各端子部20の接触部21aを各セルS1のX方向の幅の中間位置に当接させる。
例えば、図2に示すように、一方端のセルS1から順に逆バイアス処理を行う場合、まず、一対の端子部20を隣接する2つのセルS1、S1の第2電極層104f1、104f2に接触させる。一方のセルS1の第2電極層104f1は、光電変換層103のn型半導体層側の裏面電極である。また、他方のセルS1の第2電極層104f2は、一方のセルS1における光電変換層103のp型半導体層側の第1電極層102f1と接続されている。したがって、一方の第2電極層104f1に正電位を付与し、他方の第2電極層104f2に0Vを付与すれば、一方のセルS1の光電変換層103に逆方向電圧が印加され、逆バイアス処理が行われる。
例えば、一対の出力端子を有する電源部(図示省略)の一方の出力端子に+3Vの電位、他方の出力端子に0Vの電位を出力し、第2電極層104f1、104f2間に3Vの電圧を1秒間印加する。これにより、光電変換層103に3Vの逆方向電圧(逆バイアス電圧)が1秒間印加される。
この電圧印加により電流がほとんど流れない場合には、そのセルS1には短絡部が存在しないと判断して逆バイアス処理を終了し、一対の端子部20を一つずれた位置の第2電極層104f2、104f3に接触させて次のセルS1の逆バイアス処理を行う。
一方、電圧印加時に所定値以上の電流が流れ、電圧印加期間1秒内に電流が減少しない場合には、一方の出力端子の電位を5Vに変更し、さらに1秒間逆バイアス電圧を印加する。それでも電流が減少しない場合には、逆バイアス処理できないと判断して処理を終了し、次のセルS1の逆バイアス処理を行う。ここで、一方の出力端子に出力する電位が大きすぎると、セルS1のpin接合が破壊されるため、セルS1に印加される電圧は耐電圧以下とする必要がある。
上記手順により、ストリング100の全てのセルS1を順次逆バイアス処理する。なお、第2電極104f6の部分のセルS1は光電変換素子として使用はしないので、このセルS1の逆バイアス処理は省略される。
そして、ストリング100の全てのセルS1についての逆バイアス処理が終了した後、各セルS1の逆バイアス処理時に取得したデータにより、上述のように短絡の程度を分類し、どの部分に短絡部が発生し易いかを容易に解析することができる。この解析結果をフィードバックすることにより、光電変換層の成膜工程などの工程改善に利用することができる。
本発明の実施形態1の逆バイアス処理のように、各端子部20の接触部21aを複数設け、セルS1に対し複数の当接点にて逆バイアス電圧を印加する構成によれば、隣接する2つのセルS1間に複数存在する短絡部に対して、均等に逆バイアス処理することができ、それによって短絡部を効率良く除去することが可能であるため、逆バイアス処理にかかる時間を短縮でき、ホットスポットとなりうる短絡部の残留を低減することができる。
ところで、薄膜光電変換モジュールの出力電圧は、互いに直列接続されたセルの数(直列接続数)に比例する。市場の需要として要求される薄膜光電変換モジュールの出力電圧の値は様々であり、それに応じて、一つの薄膜光電変換モジュールの製造ラインで様々な出力電圧値の薄膜光電変換モジュールを作り分けられるようにすることが、製造ラインの稼働率の維持および需要変動に対する柔軟性の面より好ましい。
本実施形態ではその一例として、図6(A)に示す前記6直列の薄膜光電変換モジュールM1や、それよりも出力電圧を2倍程度増加させた図6(B)に示す12直列の薄膜光電変換モジュールM11がそれぞれ異なる機種の薄膜光電変換モジュールとして、一つの製造ラインにて製造される。この場合、基板サイズは製造ラインを構成する処理装置や搬送装置等の仕様から制限される為、異なる機種においても同じサイズの基板を用いることが好ましく、したがって、図6において薄膜光電変換モジュールM1と薄膜光電変換モジュールM11の基板サイズは同じである。ここで、12直列の薄膜光電変換モジュールM11のセルS11のX方向の幅W11は、6直列の薄膜光電変換モジュールM1のセルS1のX方向の幅W1の約1/2となっている。なお、図6(A)は6直列の薄膜光電変換モジュールM1の平面図であり、図6(B)は12直列の薄膜光電変換モジュールM11の平面図である。
このように異なる複数機種の薄膜光電変換モジュールを同一の製造ラインで製造する場合、本発明の実施形態1による逆バイアス処理装置P1によれば異なる機種に自動で対応して処理することができる。
例えば、6直列の薄膜光電変換モジュールM1に対応した逆バイアス処理から、12直列の薄膜光電変換モジュールM11に対応した逆バイアス処理に切り替える際は、図5の間隔調整部E1のモータm1にて駆動シャフトe12を回転させ、二点差線で示すように、間隔L1の一対の端子部20が間隔L2(L2はL1の1/2)となるまで相互に接近する方向に移動させる。その後、6直列の薄膜光電変換モジュールM1を逆バイアス処理する場合は、図5の間隔調整部E1のモータm1にて駆動シャフトe12を回転させ、一対の端子部20が間隔L1となるまで相互に離間する方向に移動させればよい。
このように、本実施形態の逆バイアス処理装置P1は、一対の端子部20の間隔を、異なる複数の薄膜光電変換モジュールのセルのX方向の幅に応じて自動で端子部の間隔を調整することができ、異なる複数の薄膜光電変換モジュールを一つの逆バイアス処理装置で自動で対応することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、実施形態1における間隔調整部E1の変形例である。図7(A)は実施形態2の逆バイアス処理装置における一対の端子保持部の離間状態を示す正面図であり、図7(B)は一対の端子保持部の接近状態を示す一部断面正面図である。
実施形態1では、端子保持部10が直方体形であり、端子部20が端子保持部10から下方へ垂直に突出した櫛形の場合を例示したが、実施形態2の場合は端子保持部110および端子部120の形状が実施形態1とは異なり、その他の構成は実施形態1と同じである。
以下、実施形態2における実施形態1とは異なる点を主に説明する。なお、実施形態2において、実施形態1の要素と同様の要素には同一の符号を付している。また、実施形態1と共通の事項については説明を省略する場合がある。
実施形態2において、間隔調整部E1の一方(左側)の端子保持部110は、垂直上部110aと水平下部110bを有する正面視L字ブロック形に形成されており、直方体形の中間ブロック部e11の左側に嵌ることができる。
前記垂直上部110aは、駆動シャフトe12の第1雄ネジ部e121と螺合するネジ孔および図示しないガイドシャフトを挿通させる挿通孔を有している。また、前記水平下部110bは、X方向に突出する先端部分にY方向に延びる凹部110b1を有すると共に、凹部110b1のY方向中間部にX方向の貫通孔110b2を有している。
他方(右側)の端子保持部110は、一方の端子保持部110を左右逆向きにした構造である。但し、他方の端子保持部110のネジ孔および挿通孔の位置は、一方の端子保持部110のネジ孔および挿通孔と対向する位置である。
一方(左側)の端子部120は、複数の接触部121aを有する櫛形部121と、櫛形部121の上縁の長手方向中間位置から左方向に突出した雄ネジを有する棒状取付部122とを有し、実施形態1における端子部20の棒状取付部22を折り曲げたような形状である。一方の端子部120は、その棒状取付部122を一方の端子保持部110の挿通孔110b2に挿入して雄ネジをナット部材にて締め付けることにより、端子保持部材110に固定される。
他方(右側)の端子部120は、一方の端子部120と左右逆向きにした構造である。
また、実施形態2では、櫛形部121と棒状取付部122との角度θを90°より大きくすることにより、一対の端子保持部110に取り付けた一対の端子部120の対向する接触部121a同士の最小間隔L2を小さくすることができるようにしている。これにより、一対の端子部120を相互に接近する方向に移動させて、例えば、最小間隔L2を1mm程度とすることが可能である。なお、一対の端子部120の最大間隔は、駆動シャフトe12の第1および第2雄ネジ部e121、e122の長さによって決まり、例えば、200mm程度とすることができる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3は、1つのストリングに対して、少なくとも光電変換層および第2電極層を部分的に除去し、前記第1方向に延びる分割溝を形成することによって形成された、第2方向に並ぶ2つ以上の分割ストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対応する、本発明の逆バイアス処理装置の一実施形態である。図8は本発明の実施形態3の逆バイアス処理装置によって逆バイアス処理される薄膜光電変換モジュールを示す概略斜視図であり、図9は図8の薄膜光電変換モジュールを矢印Y方向に切断した概略断面図である。また、図8の薄膜光電変換モジュールM3を矢印X方向に切断した概略断面図は、図2と同じである。
なお、実施形態3において、実施形態1または実施形態2と共通する事項については説明を省略する場合がある。
まず、薄膜光電変換モジュールM3について説明し、その後で逆バイアス処理装置について説明する。
〈薄膜光電変換モジュール〉
図8および図9に示す薄膜光電変換モジュールM3は、図1に示した薄膜光電変換モジュールM1のストリング100を、X方向に延びる分割溝105によって同じY方向の幅W2で複数に分割することにより形成できる。つまり、薄膜光電変換モジュールM3は、複数のセルS3がX方向に電気的に直列接続された分割ストリング106a〜106fを複数並列して有する。
図8において、点線で囲まれた複数の細長い長方形領域が各分割ストリングを表しており、この場合、X方向に長い分割ストリングが、Y方向に6列並んでいる。また、各分割ストリングは、6個のセルS3が直列接続されてなる。
分割溝105は、Y方向の幅が広い第1分割溝105aと幅が狭い第2分割溝105bからなる。分割溝105の形成時には、まず、透明絶縁基板101側からレーザ光を照射しながらX方向に移動させるレーザスクライブ法によって、図1に示すセルS1の光電変換層103および第2電極層104の一部を所定間隔(75〜250mm程度)で除去して第1分割溝105aを形成する。照射するレーザ光は、第1電極層(透明電極層)102でほとんど吸収されないYAGレーザ第2高調波(波長532nm)を用いることができる。
次に、第1分割溝105aの中央部付近に、透明絶縁基板101側からレーザ光を照射しながらX方向に移動させて、第1分割溝105a領域内の第1電極層102を除去し、第2分割溝105bを形成する。照射するレーザ光は、第1電極層102で吸収されるYAGレーザ基本波(波長1.06μm)を用いることができる。
ところで、図8では、複数の分割ストリング106a〜106fが分割溝105によって電気的に絶縁されて並列してなる薄膜光電変換モジュールM3を図示しているが、複数の分割ストリング106a〜106fを電気的に並列接続してもよい(図示省略)。この場合、透明絶縁基板1側からレーザ光を照射する前に、図1に示すストリング100のX方向の両端側の2つのセルS1に対応する透明絶縁基板101の外面に、メタルマスクを配置する。そして、メタルマスクを配置した状態で、上述のように透明絶縁基板1側からレーザ光を照射して第1分割溝105aおよび第2分割溝105bを形成して分割溝105を形成する。メタルマスクはレーザ光を透過させないため、メタルマスクにて覆われた部分の第1電極102、光電変換層103および第2電極104は残存する。このメタルマスクとしては、厚さ1〜3mm程度のアルミニウム、ステンレス等からなる金属シートを用いることができる。
これにより、複数の分割ストリング106a〜106fの直列接続方向(X方向)の両端側の各セルはそれぞれ共通電極によって並列接続される。
〈逆バイアス処理装置〉
図10は実施形態3の逆バイアス処理装置を示す斜視図であり、図11は実施形態3の逆バイアス処理装置における一対の端子保持部に固定された4本の棒状端子が4つのセルに対応することを説明する部分斜視図である。
逆バイアス処理装置P3は、3つの電圧印加ユニットU3と、各電圧印加ユニットU3をX方向に移動させる移動機構部340とを備える。各電圧印加ユニットU3は、昇降機構部(例えば、エアシリンダ)330と、昇降機構部330によって昇降する間隔調整部E3と、間隔調整部E3の一対の端子保持部310に2本ずつ固定された合計4本の棒状端子部320とを備え、隣接する2つの分割ストリングに対応する。
実施形態3において、間隔調整部E3の構造は、基本的に実施形態1における間隔調整部E1と同様であるが、間隔調整部E3の中間ブロック部e31および一対の端子保持部310のY方向の長さが、分割ストリングのY方向の幅W3よりも長く設定される点で異なる。
図11において、符号e32は駆動シャフト、符号e33はガイドシャフトを示しており、これらは実施形態1と同様の構成である。
端子保持部310は、駆動シャフトe32の雄ネジ部と螺合するネジ孔およびガイドシャフトe33を挿通させる挿通孔を有すると共に、2本の棒状端子部320を上下方向に挿通させ固定するための2つの貫通孔をネジ孔および挿通孔と交わらない位置に有している。
また、例えば、棒状端子部320の上下中間位置に雄ネジが形成されると共に、端子保持部310の各貫通孔の上部には雌ネジが形成され、棒状端子部320が端子保持部310の貫通孔に上方から挿入されて雄ネジが雌ネジと螺合することにより固定される。このとき、端子保持部310に固定された2本の棒状端子部320の間隔L3は、分割ストリングのY方向の幅W3とほぼ同じである。これにより、各棒状端子部320を、各分割ストリングのセルS3のY方向の幅の中間位置に当接させることができる。
図10と図11に示すように、1つの電圧印加ユニットU3が隣接する2列の分割ストリングに対応し、1つの電源部(図示省略)が1つの電圧印加ユニットU3に対応している。
一方の端子保持部310に固定された2本の棒状端子320同士は図示しない配線にて電気的に並列接続されかつ電源部の出力端子と接続され、他方の端子保持部310に固定された2本の棒状端子320同士は図示しない配線にて電気的に並列接続されかつ電源部の別の出力端子と接続される。
移動機構部340は、3つの電圧印加ユニットU3のボックス342と連結されて、各ボックス342を連動してまたは独立してX方向に移動可能に構成されており、具体的な構成は特に限定されず、例えば、ボールネジ機構、ベルト車機構(プーリー機構)、チェーン・スプロケット機構等を採用することができる。
ボールネジ機構としては図12および図13が例示され、ベルト車機構としては図14および図15が例示される。以下、それぞれの移動機構の例示の詳細について説明する。
[移動機構の第1例]
図12はボールネジ機構を採用して複数の電圧印加ユニットU3を連動させる移動機構T1を示している。
この移動機構T1は、カバー341(図10参照)と、カバー(基盤)341の下面のX方向の両側に固定された平行な一対の固定片702と、一対の固定片702に回転可能に枢着された3本のスクリューシャフト703と、各スクリューシャフト703に螺着されたナット部704と、各スクリューシャフト703の後端に取り付けられた第1かさ歯車705と、一対の固定片702に固定された3本のガイドシャフト706と、各スクリューシャフト703の後端側に配置されてカバー701の下面に回転可能に取り付けられたメインスクリューシャフト707と、メインスクリューシャフト707を回転させるモータmと、メインスクリューシャフト707に取り付けられて各第1かさ歯車705と噛合する複数の第2かさ歯車708とを備えている。
3本のスクリューシャフト703と3本のガイドシャフト706は交互にかつ平行に配置されており、1本のスクリューシャフト703と1本のガイドシャフト706との1組が1つの電圧印加ユニットU3に対応している。
電圧印加ユニットU3は、その保持部であるボックス342の上壁が、図示しない取付部材を介して移動機構T1のナット部704に固定されかつガイドシャフト706にスライド可能に取り付けられている。
このように構成された移動機構T1に、上述のように各電圧印加ユニットU3が取り付けられているため、移動機構T1のモータmによってメインスクリューシャフト707と共に各第2かさ歯車708が回転すると、各第1かさ歯車705と共に各スクリューシャフト703が回転し、それによって各ナット部と共に各電圧印加ユニットU3が同時にX方向に移動する。
この移動機構T1を備えた逆バイアス処理手段によれば、電圧印加ユニットU3の4本の棒状端子320を分割ストリングの逆バイアス処理すべきセルS3上に移動させたところで、昇降駆動部330にて4本の棒状端子320を降下させ、X方向に並ぶ一対の棒状端子320を2つのセルS3の第2電極層に接触させ、実施形態1で説明した逆バイアス処理を行う。処理後、4本の棒状端子320を上昇させ、同様に移動、降下、逆バイアス処理、上昇を繰り返して、全てのセルS3の逆バイアス処理を行う。
この逆バイアス処理装置によれば、このような逆バイアス処理を複数の分割ストリング106a〜106fについて並行して行うことができる。なお、各電圧印加ユニットU3に対応する複数の電源部(図示省略)を独立してON/OFF制御することができ、かつ各電圧印加ユニットU3を独立して昇降させることができるため、各分割ストリング106a〜106fのセルS3によって逆バイアス処理の時間に差がある場合は、処理が済んだセルS3に対応する電源部から順次OFFし、電圧印加ユニットU3を上昇させてもよい。このようにすれば、電力の省エネルギー化を図り、かつ次のセルS3を逆バイアス処理するために待機させておくことができる。
[移動機構の第2例]
図13はボールネジ機構を採用して複数の電圧印加ユニットU3を独立して移動可能な移動機構T2を示している。なお、図13において、図12中の部材と同様の部材には同一の符号を付している。
この移動機構T2は、上述の移動機構T1における複数の第2かさ歯車708を有するメインスクリューシャフト707およびこれを回転させるモータmが省略される代りに、各スクリューシャフト703を個別に回転させる複数のモータmが備えられる。移動機構T2におけるその他の構成および各電圧印加ユニットU3との取り付け構造は、移動機構T1と同様である。
この移動機構T2を備えた逆バイアス処理手段によれば、各電圧印加ユニットU3に対応するモータmをそれぞれ独立して駆動制御することができるため、各電圧印加ユニットU3を独立して移動させることができる。
[移動機構の第3例]
図14はベルト車機構を採用して複数の電圧印加ユニットU3を連動させる移動機構T3を示している。
この移動機構T3は、前記カバー341(図10参照)と、カバー341の下面の所定位置に上下方向の軸心P廻りに回転可能に取り付けられた複数の第1〜第3プーリー801a、801b、801cと、複数の第1〜第3プーリー801a、801b、801cに掛け巻かれた無端状ワイヤベルト802と、1つの第3プーリー801cを回転させるモータmと、ワイヤベルト802の所定個所と複数の電圧印加ユニットU1のボックス342(図10参照)とを連結する複数の連結部材803と、3つの電圧印加ユニットU3をX方向にスライド可能に吊り持ちする図示しないガイドシャフトとを備えている。
第1プーリー801aは、カバー341のX方向の逆バイアス処理開始側の端部であって、各電圧印加ユニットU3に対応する位置に3個並列している。第2プーリー801bは、カバー341のX方向の逆バイアス処理終了側であって、各電圧印加ユニットU3に対応する位置の間に2個並列している。第3プーリー801cは、カバー341のX方向の第2プーリー801bよりも逆バイアス処理終了側の端部であって、両側の第1プーリー801aと対向する位置に2個配置されている。そして、一方の第3プーリー801cがその回転軸を介してモータmにて回転する。
このように配置された複数の第1〜第3プーリー801a、801b、801cにワイヤベルト802が図14のように掛け巻かれることにより、各電圧印加ユニットU3に対応する位置にワイヤベルト802の直線部802a、802bが対となって平行に形成される。一対の直線部802a、802bは、第3プーリー801cが一方向に回転することにより相互に逆方向に移動する。
各対の直線部802a、802bのうち、同方向に移動する各直線部(図14では直線部802a)に前記連結部材803がX方向の同じ位置に固定されている。
図示しない複数のガイドシャフトは、図12で説明したカバー341の下面に固定された一対の平行な固定片702に両端が取り付けられ、1つの電圧印加ユニットU3に対して2本平行にかつX方向に延びて配置されている。そして、各電圧印加ユニットU3のボックス342の上壁が図示しない取付部材を介して各対のガイドシャフトにスライド可能に吊り下げられている。なお、この取付部材と前記連結部材803とは一体化された部材であってもよい。
この移動機構T3によれば、モータmにて第3プーリー801cが一方向または逆方向に回転することにより、ワイヤベルト802の各直線部802aが一斉に同方向に移動するため、各電圧印加ユニットU3をX方向に同時に移動させることができる。したがって、この移動機構T3を備えた逆バイアス処理手段によれば、移動機構T1を備えた逆バイアス処理手段と同様に、複数の分割ストリング106a〜106fについて並行して逆バイアス処理を行うことができる。また、処理が済んだセルS3に対応する電源部から順次OFFし、かつ電圧印加ユニットU3を上昇させ、電力の省エネルギー化を図り、かつ次のセルS3を逆バイアス処理するために待機させておくことができる。
なお、この移動機構T3における各プーリーをスプロケットに代え、無端状ワイヤベルト802を無端状チェーンに代えてもよい。
[移動機構の第4例]
図15はベルト車機構を採用して複数の電圧印加ユニットU3を独立して移動可能な移動機構T4を示している。なお、図15において、図14中の部材と同様の部材には同一の符号を付している。
この移動機構T4は、上述の移動機構T3と同様の3個の第1プーリー801aと、カバー341のX方向の逆バイアス処理終了側であって、各第1プーリー801aと対向する位置に配置された3個の第2プーリー801dと、各対の第1プーリー801aと第2プーリー801dに掛け巻かれた無端状ワイヤベルト804と、各第2プーリー801dを個別に回転させる複数のモータmとを備える。
そして、各ワイヤベルト804における一対の直線部804a、804bのうちの一方(図15では直線部804a)に、移動機構T1と同様の連結部材803が固定されている。なお、移動機構T4におけるその他の構成および各電圧印加ユニットU1との取り付け構造は、移動機構T3と同様である。
この移動機構T4を備えた逆バイアス処理装置によれば、移動機構T2と同様に、各電圧印加ユニットU3に対応するモータmをそれぞれ独立して駆動制御することができるため、個別に各電圧印加ユニットU3を移動させることができる。
〈逆バイアス処理方法〉
次に、図10と図11を参照しながら実施形態3の逆バイアス処理装置P3を用いた逆バイアス処理について説明する。なお、以下では1つの電圧印加ユニットU3による逆バイアス処理について説明するが、他の電圧印加ユニットU3も同様である。
まず、例えば、間隔調整部E3の一対の端子保持部310をX方向に移動させて、X方向に隣接する一対の棒状端子320の間隔を、セルS3のX方向の幅W2と同程度となるように調整する。
次に、電圧印加ユニットU3の各棒状端子320を、隣接する2列の分割ストリングの逆バイアス処理すべきセルS3上に移動させたところで、昇降機構部330にて端子固定部310と共に4本の棒状端子320を降下させて4つのセルS3の第2電極層に接触させ、実施形態1と同様に逆バイアス処理を行う。このとき、各棒状端子320は、4つのセルS3のX方向の幅の中間位置でかつY方向の幅中間位置に当接する。
このような手順により、分割ストリングの全てのセルS3(最後のセルS3を除く)を順次逆バイアス処理する。
この場合も、実施形態1と同様に、分割ストリングの隣接するセル間に存在する短絡部に対して、各棒状端子が略均等の位置に当接して逆バイアス電圧を印加できることにより、短絡部を効率良く除去することが可能であるため、逆バイアス処理にかかる時間が短縮されるとともに、「ホットスポット現象」の発生率を低減することができる。また、各セルS3の逆バイアス処理時に取得したデータにより、上述のように短絡の程度を分類し、どの部分に短絡部が発生し易いかを容易に解析することができる。この解析結果をフィードバックすることにより、光電変換層の成膜工程などの工程改善に利用することができる。
ここまでは、6列の分割ストリング106a〜106fを有する6直列の薄膜光電変換モジュールM3の逆バイアス処理について説明したが、この逆バイアス処理装置P3は6列の分割ストリング1106a〜1106fを有する12直列の薄膜光電変換モジュールM3の逆バイアス処理にも対応できる。
図16(A)は6列の分割ストリング106a〜106fを有する6直列の薄膜光電変換モジュールM3の平面図であり、図16(B)は6列の分割ストリング1106a〜1106fを有する12直列の薄膜光電変換モジュールM33の平面図である。なお、これらの薄膜光電変換モジュールM3、M33のサイズは同じである。
12直列の薄膜光電変換モジュールM33のセルS33のX方向の幅W22は、6直列の薄膜光電変換モジュールM3のセルS3のX方向の幅W2の約1/2となっている。
例えば、6直列の薄膜光電変換モジュールM3の逆バイアス処理から、12直列の薄膜光電変換モジュールM33の逆バイアス処理に切り替える際は、間隔調整部E3によってX方向に隣接する一対の棒状端子部320の間隔をW22と同程度に調整する。これにより、各棒状端子320は、4つのセルS33のX方向の幅の中間位置にかつY方向の幅中間位置に当接する。
実施形態3では、1つの電圧印加ユニットU3によって、XY方向に隣接する2列の分割ストリングのセルを逆バイアス処理するように構成された場合を例示したが、1つの電圧印加ユニットによって、Y方向に隣接する3列以上の分割ストリングのセルを逆バイアス処理するように構成されてもよい。この場合、例えば、1つの端子保持部にてY方向に並ぶ3つ以上の端子部を保持するようにしてもよい。
また、X方向に複数の電圧印加ユニットU3を並べて備えることで、一度に複数の分割ストリングのセル間を逆バイアス処理することも出来る。複数の電圧印加ユニットのX方向の端子数よりも、処理する薄膜太陽電池モジュールの分割ストリングのセルのX方向の列数が少ない場合は、セルの列数に対応した電圧印加ユニットのみ昇降させることで対応可能である。
あるいは、1つの電圧印加ユニットによって、Y方向に1列の分割ストリングのセルを逆バイアス処理するように構成してもよい。この場合、1つの端子保持部にて1つの棒状端子を保持する。このようにすれば、各電圧印加ユニットに対応する複数の電源部を独立してON/OFF制御することができ、または各電圧印加ユニットを独立して昇降させることができるため、各分割ストリングのセルによって逆バイアス処理の時間に差がある場合は、処理が済んだセルに対応する電源部から順次OFFし、または電圧印加ユニットを上昇させてもよい。このようにすれば、電力の省エネルギー化を図り、かつ次のセルを逆バイアス処理するために待機させておくことができる。
また、実施形態1および3では、逆バイアス処理装置が移動機構部を備えた場合を例示したが、移動機構部を省略してもよい。この場合、薄膜光電変換モジュールを逆バイアス処理装置に対してX方向に移動させるようにすればよい。
また、実施形態1および3では、逆バイアス処理装置が昇降機構部を備えた場合を例示したが、昇降機構部を省略してもよい。この場合、薄膜光電変換モジュールを逆バイアス処理装置に対して昇降させるようにすればよい。
また、実施形態1および3では、一対の端子保持部の両方をX方向に移動させる間隔調整部を例示したが、一方の端子保持部を間隔調整部の中間ブロック部に対して常時固定し、他方の端子保持部のみをX方向に移動させるようにしてもよい。この場合、一方の端子保持部側の駆動シャフトおよびガイドシャフトを省略すると共に、一方の端子保持部を中間ブロック部と一体化させることができ、間隔調整部をさらに簡素化することができる。
また、実施形態2における一対の端子保持部110および一対の端子部120(図7参照)のように、実施形態3における一対の端子保持部310およびX方向に隣接する一対の棒状端子部320を形成してもよい。また、実施形態4の場合は、X方向に隣接する一対の棒状端子部420の接触部先端を相互に接近する方向に少し折り曲げてもよい。これにより、実施形態3および4の場合も、一対の端子部の最小間隔を1m程度まで縮めることが可能となる。
(実施形態4)
図17は本発明の実施形態4の逆バイアス処理装置を示す平面図であり、図18は図17の逆バイアス処理装置の間隔調整部を示す部分斜視図であり、図19は図17の逆バイアス処理装置の間隔調整部の一部を示す断面図である。
実施形態4の逆バイアス処理装置P4は、実施形態3と同様に、複数の分割ストリングを有する薄膜光電変換モジュールM3に逆バイアス処理を行う装置であるが、間隔調整部E4が昇降機構部に設けられており、中間ブロック部を必要としない点で実施形態3とは異なる。また、実施形態4の間隔調整部E4は、実施形態1および実施形態2にも適用可能である。
逆バイアス処理装置P4は、X方向に隣接する2つのセルS3およびY方向に隣接する2つのセルS3に対応する合計4本の棒状端子部420と、4本の棒状端子部420を保持する一対の端子保持部410を有する間隔調整部E4と、間隔調整部E4をY方向へ移動させる移動機構部440とを備える。なお、この間隔調整部E4は前記(6)の構成に対応している。
端子保持部410は、実施形態3における端子保持部310(図11参照)と同様に、長方ブロック形に形成されており、2本の棒状端子部420を挿通し固定するための2つの上雌ネジ付き貫通孔を有している。
間隔調整部E4は、相互に螺旋方向が逆向きの雄ネジ部を有する一対の駆動シャフトe41、e42と、一対の駆動シャフトe41、e42の両端を回転可能かつ平行に保持する一対の保持ブロックe43、e44と、一対の駆動シャフトe41、e42を独立して正逆回転させる一対のモータm41、m42と、一対の駆動シャフトe41、e42の雄ネジ部と螺合し挿通させる一対のネジ孔を有する一対の可動連結部e45と、前記一対の端子保持部410と、各端子保持部410と各可動連結部e45とを連結する昇降機構部(例えば、エアーシリンダ)e46とを備える。
一対の駆動シャフトe41、e42は、螺旋方向が逆向きであること以外は同じである(それらの螺旋ピッチは同じである)。各モータm41、m42は、各保持ブロックe43、e44に固定されている。また、可動連結部e45は端子保持部410と同様のブロック形に形成されており、その長手方向中間に昇降機構部e46が固定されている。また、昇降機構部e46のロッドは可動連結部e45を垂直方向に貫通して端子保持部410の長手方向中間と連結している。
移動機構部440は、例えば、間隔調整部E4のY方向両側に平行に配置される一対の梁441と、一対の梁441のX方向両端に取り付けられたガイドシャフト442および雄ネジ部を有する駆動シャフト443と、間隔調整部E4のX方向両側に平行に配置される一対の支持脚444と、一対の支持脚444のY方向両端と一対の梁441のX方向両端を連結する4本の支柱445と、駆動シャフト443を回転させるモータm43とを備える。駆動シャフト443の両端には雄ネジ部が形成されておらず、この両端は梁441の挿通孔に軸受を介して回転可能に支持されている。また、モータm43は一方の梁441に固定されている。
図19に示すように、間隔調整部E4の一方(左側)の保持ブロックe43は、X方向に貫通しかつ一対の駆動シャフトe41、e42の雄ネジ部が形成されていない一端を軸受(図示省略)を介して支持する一対の挿通孔e43a、e43bを下部に有すると共に、Y方向に貫通しかつ駆動シャフト443と螺合するネジ孔e43cを上部に有する。間隔調整部E4の他方(右側)の保持ブロックe44は一方の保持ブロックe43と同様の構造を有する。
この逆バイアス処理装置P4によれば、間隔調整部E4の一対の駆動シャフトe41、e42を同じ方向に同じ速度で回転させることにより一対の可動連結部e45および一対の端子保持部410が同じ速度で同じ方向(右または左)に移動する。つまり、X方向に隣接する一対の端子保持部410が一定間隔を維持した状態で同じ方向に移動する。
また、間隔調整部E4の一対の駆動シャフトe41、e42を逆方向に同じ速度で回転させることにより一対の可動連結部e45および一対の端子保持部410が接近または離間する方向に移動する。つまり、X方向に隣接する一対の端子保持部410の間隔を短くまたは長く調整することができる。
また、移動機構部440の駆動シャフト443を正逆回転させることにより、一方(右側)の保持ブロックe44はY方向へ往復移動するため、間隔調整部E4全体がY方向に往復移動することができる。
実施形態4の場合、実施形態3と同様に、4本の棒状端子部420によって2列の分割ストリングの各セルS3に逆バイアス処理を順次行うことができる。このとき、X方向に隣接する一対の端子保持部410はそれらの間隔を一定に維持しながら一方向に移動する。そして、この2列の分割ストリングの各セルS3に逆バイアス処理が終了すれば、間隔調整部E4をY方向へ移動させて次の2列の分割ストリングの各セルS3に逆バイアス処理を順次行い、これを繰り返す。
そして、図16(B)に示す12直列の薄膜光電変換モジュールへの処理に切り替える際は、前記のようにX方向に隣接する一対の端子保持部410の間隔を半分に調整し、その後は前記と同様に逆バイアス処理を行う。
実施形態4では、1つの間隔調整部E4を移動機構部440によってY方向に移動させて全ての分割ストリングの逆バイアス処理に対応するよう構成された逆バイアス処理装置を例示したが、2列の分割ストリングに対応する間隔調整部E4を複数設けてもよい。その場合、移動機後部440のY方向の移動回数が低減できる為、逆バイアス処理の処理時間を短縮できる。
また、移動機構440を省略し、箱膜光電変換モジュールを逆バイアス処理装置に対してY方向に移動させるようにしてもよい。
また、実施形態4では1つの間隔調整期後部E4に2つの可動連結部e45を備えた構成を示しているが、可動連結部e45を3つ以上備えていてもよい。その場合、一度に多数の分割ストリングのセル間を逆バイアス処理することが出来、逆バイアス処理時間を短縮できる。
なお、実施形態1〜4において間隔調整部による端子部の移動についてはシャフト(モータ)の回動を螺合部によって水平方向の移動に変換する機構を例示したが、端子部を水平方向に移動できる機構であれば上述の実施形態に限定されず、例えば、水平方向に設けられたレール上をローラー走行させる機構や、磁石とコイルを用いたリニアサーボアクチュエータ、ベルトによる水平駆動などを用いることが出来る。
(実施形態5)
図20は実施形態1〜4のいずれか1つの逆バイアス処理装置を備えた本発明の実施形態5としての薄膜光電変換モジュールの製造装置を説明するブロック図である。
この薄膜光電変換モジュールの製造装置は、実施形態1〜4のいずれか1つの逆バイアス処理装置Pと、逆バイアス処理装置Pと電気的に接続された生産制御装置Aとを備えている。
生産制御装置Aは、逆バイアス処理直前の薄膜光電変換モジュールについて、各列のストリングにおけるセルのX方向(直列接続方向)の幅を含む機種情報を逆バイアス処理装置Pに送信するよう構成されている。
また、逆バイアス処理装置Pは、前記機種情報に基づいて、X方向の幅に応じて一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御するよう構成されている。つまり、逆バイアス処理装置Pは、生産制御装置Aからの機種情報を受信する通信部と、機種情報に対応したX方向に隣接する一対の端子部の位置情報を記憶した記憶部と、記憶部からの位置情報を参照しながら通信部からの機種情報に基づいて間隔調整部の駆動を制御する駆動制御部とを有している。
実施形態5の場合、逆バイアス処理装置Pおよび生産制御装置Aは、その他の処理装置と共に同一の製造ラインに組み込まれており、これら全体が薄膜光電変換モジュールの製造装置を構成している。図20において、符号1は搬入装置、2は洗浄装置、3はレーザトリミング装置、5は絶縁検査装置を示し、これらの装置の間の搬送装置は矢印で示している。
なお、各処理装置は図20に示した配置に限定されず、また、複数の成膜装置や搬出装置等が点線の位置等に配置されてもよい。
生産制御装置Aは、基板を搬送する各搬送装置の状態、各処理装置による基板の処理状況などの製造装置全体の状況を監視し、各装置からの情報を受信し、その情報に基づいて各装置を制御する。これにより、薄膜光電変換モジュールを円滑に自動製造することができる。
詳しく説明すると、本実施形態の場合、逆バイアス処理装置Pの直前の処理工程は、レーザトリミング装置3によって基板周縁部の絶縁領域を形成するトリミング工程となっている。
生産制御装置Aは、各装置と送受信する通信部と、通信部と送受信する記憶部とを備えている。
記憶部は、薄膜光電変換モジュールの各機種のプロセスフロー、各装置の製造条件、各装置から送信された処理履歴、検査工程にて測定された特性データなどの様々な生産データが保管される。
例えば、逆バイアス処理装置Pによって図6(A)に示す6直列の薄膜光電変換モジュールM1が逆バイアス処理されているとする。
生産制御装置Aは、通信部を通じて、逆バイアス処理装置Pによる逆バイアス処理およびレーザトリミング装置3によるトリミング処理が行われていることを管理している。
このとき、逆バイアス処理装置Pにおいて、一対の端子部20(図3参照)は、図6(A)に示す薄膜光電変換モジュールM1のセルS1の直列接続方向(X方向)の幅W1に対応した間隔に位置している。また、一対の端子部20の位置情報は、逆バイアス処理装置Pの記憶部に記憶されている。
次に、薄膜光電変換モジュールM1の逆バイアス処理が完了し、逆バイアス処理装置Pの通信部から生産制御装置Aの通信部へ処理完了基板についての搬出信号が送信される。搬出信号を受けた生産制御装置Aは、逆バイアス処理装置Pから処理完了した薄膜光電変換モジュールM1を次工程の絶縁検査装置5へ送るよう、これらの間の搬送装置を制御する。
逆バイアス処理装置Pからの薄膜光電変換モジュールM1の搬出後、搬送完了信号が逆バイアス処理装置Pから生産制御装置Aに送信され、生産制御装置Aはレーザトリミング装置3で処理中または処理完了した薄膜光電変換モジュールの機種情報を逆バイアス処理装置Pに送信する。
前記機種情報が、図6(A)のモジュールM1の情報である場合、逆バイアス処理装置Pの記憶部に記憶された一対の端子部20の位置情報と照らし合わせて、一対の端子部20の間隔の調整は必要ないと駆動制御部が判定し、その機種情報を通信部から生産制御装置Aに通信し、逆バイアス処理装置Pは端子間隔の調整をスキップして稼働を継続する。
また、前記機種情報が、図6(B)のモジュールM11の情報である場合には、逆バイアス処理装置Pの記憶部に記憶された位置情報と照らし合わせることで、逆バイアス処理装置Pの一対の端子部20の間隔を調整する必要があると駆動制御部が判定する。
次の逆バイアス処理が開始される前に、逆バイアス処理装置Pにおいては、駆動制御部から間隔調整部E1へ指示情報が送信さる。つまり、駆動制御部は、機種情報に基づく前記指示情報である一対の端子部20の間隔調整を間隔調整部E1のモータm1に送信する。そにより、モータm1が回転して一対の端子部20の間隔をセルS11の幅W11と同じになるよう自動調整する。自動調整が完了次第、次のモジュールに対する逆バイアス処理が開始される。
実施形態5によれば、薄膜太陽電池モジュールに対応していない端子部間隔で誤って逆バイアス処理が実施されてしまうトラブルを未然に防止することができると共に、逆バイアス処理装置の非稼働時間を低減できる。
(他の実施形態)
上述では、端子部の間隔をX方向に沿って調整できる実施形態について説明したが、同様の構成にて、さらにY方向に沿って端子部の間隔を調整することもできる。
例えば、図17〜図19に示す逆バイアス処理装置において、X方向に隣接する一対の端子保持部410のそれぞれに3個以上の上雌ネジ付き貫通孔をY方向に所定間隔で形成する。このようにすれば、各端子保持部410において、一方の棒状端子部420を一端側の貫通孔に固定し、もう一方の棒状端子420を残り2個以上の貫通孔に差し替えることにより、Y方向の端子部間隔を調整することができる。つまり、ストリング数が異なる機種の薄膜光電変換モジュールに対しても、簡単な作業で対応することができる。なお、Y方向の貫通孔の間隔は、ストリング数の最も多い機種のストリング間隔と同じに設定することができる。
10、110、310、410 端子保持部
20、120、320、420 端子部
101 絶縁基板(透明絶縁基板)
102 第1電極層(透明電極層)
103 光電変換層
104 第2電極層(裏面電極層)
100 ストリング
105 分割溝
106a、106b、106c、106d、106e、106f 分割ストリング
30、330、e46 昇降機構部(昇降部)
A 生産制御装置
E1、E3、E4 間隔調整部
e11、e31 中間ブロック部(中間部)
e12、e32、e41、e42 駆動シャフト(駆動部の一部)
e13、e33 ガイドシャフト(駆動部の一部)
M1、M11、M3、M33 薄膜光電変換モジュール
P1、P3、P4 逆バイアス処理装置
S1、S3、S33 セル(光電変換セル)
T1、T2、T3、T4 移動機構
U1、U3 電圧印加ユニット
かくして、本発明によれば、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置であって、
前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備え、
前記間隔調整部が、異なる複数の前記薄膜光電変換モジュールそれぞれの前記光電変換セルの幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整することによって、前記光電変換セルの幅が異なる複数種類の前記薄膜光電変換モジュールに対して逆バイアス処理を行うように構成されている逆バイアス処理装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有し、前記光電変換セルの幅が異なる複数種類の前記薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セルに一対の端子部を当接させて逆バイアス電圧を印加する逆バイアス処理方法であって、
前記第1方向における前記光電変換セルの幅に応じて、前記一対の端子の間隔を変更したのち、前記一対の端子部を前記光電変換セルに当接させ逆バイアス処理方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、逆バイアス処理装置と電気的に接続された生産制御装置とを備えた薄膜光電変換モジュールの製造装置であって、
前記逆バイアス処理装置は、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う装置であって、前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備え、
前記間隔調整部が、異なる複数の前記薄膜光電変換モジュールそれぞれの前記光電変換セルの幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整することによって、前記光電変換セルの幅が異なる複数種類の前記薄膜光電変換モジュールに対して逆バイアス処理を行うように構成されており、
前記生産制御装置は、逆バイアス処理される前の薄膜光電変換モジュールについて、各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報を前記逆バイアス処理装置に送信するよう構成され、
前記逆バイアス処理装置は、前記機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御するよう構成されている薄膜光電変換モジュールの製造装置が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有し、前記光電変換セルの幅が異なる複数種類の前記薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セルに一対の端子部を当接させて逆バイアス電圧を印加するとともに、前記第1方向における前記光電変換セルの幅に応じて、前記一対の端子の間隔を変更したのち、前記一対の端子部を前記光電変換セルに当接させることを特徴とする逆バイアス処理方法を含み、
前記逆バイアス処理を行う前の薄膜光電変換モジュールの前記各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を変更する薄膜光電変換モジュールの製造方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記逆バイアス処理方法を行う薄膜光電変換モジュールの製造方法が提供される

Claims (19)

  1. 絶縁基板上に第1電極層、光電変換層および第2電極層が順次積層された光電変換セルが複数互いに電気的に直列接続されてなるストリングを有する薄膜光電変換モジュールに対して、前記直列接続の方向である第1方向に隣接する前記光電変換セル間に逆バイアス電圧を印加して、逆バイアス処理を行う逆バイアス処理装置であって、
    前記第1方向に隣接する光電変換セルの一方に当接できる端子部および他方に当接できる端子部からなる一対の端子部と、前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する電源部と、前記電源部と前記一対の端子部とを電気的に接続する電気接続部と、前記一対の端子部の前記第1方向の間隔を調整する間隔調整部とを備えることを特徴とする逆バイアス処理装置。
  2. 前記端子部が、前記光電変換セルに複数個所で当接できるように構成されている請求項1に記載の逆バイアス処理装置。
  3. 前記ストリングが、少なくとも前記光電変換層および前記第2電極層を部分的に除去して形成された前記第1方向に延びる分割溝により、前記第1方向に直交する第2方向に並んで形成された複数本の分割ストリングからなり、
    前記端子部が前記各分割ストリングにおける各光電変換セルに対応するように一対以上設けられている請求項1に記載の逆バイアス処理装置。
  4. 前記第2方向に沿って並んだ複数の端子部を有し、
    前記間隔調整部は、前記分割ストリングにおける各光電変換セルの前記第2方向の幅に応じて、前記第2方向に隣接する2つの端子部の間隔を調整可能に構成された請求項3に記載の逆バイアス処理装置。
  5. 前記第2方向に沿って並んだ複数の端子部を有し、前記複数の端子部の間隔が、前記分割ストリングにおける各光電変換セルの前記第2方向の幅と同じである請求項3に記載の逆バイアス処理装置。
  6. 前記間隔調整部は、中間部と、前記中間部の両端に前記第1方向に対向して移動可能に接続された前記端子部を固定できる一対の端子保持部と、前記端子保持部を移動させる駆動部とを備え、
    前記駆動部によって、前記一対の端子保持部が第1方向に沿って互いに離間する方向または互いに接近する方向に切り換わって移動できるように構成されている請求項1〜5のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置。
  7. 前記駆動部は、駆動するモータと、前記モータによって回動するように前記中間部の両側面から第1方向に突出して設けられた駆動シャフトと、前記駆動シャフトの両端を挿通できる螺合孔を有する一対の端子保持部と、前記端子保持部が水平を保って前記第1方向に摺動可能に構成されたガイド部とを備え、
    前記駆動シャフトは、前記中間部の前記両側面の一面側へ突出した第1螺合部と、他面側へ突出した第2螺合部とを有し、
    前記一対の端子保持部はそれぞれ端子部を固定できる固定部を有すると共に、一方の端子保持部の前記螺合孔は前記第1螺合部と螺合し、他方の端子保持部の前記螺合孔は前記第2螺合部と螺合し、
    前記駆動シャフトの回動により前記端子保持部を摺動させる請求項6に記載の逆バイアス処理装置。
  8. 前記間隔調整部は、前記端子部を保持する端子保持部と、前記端子保持部を移動させる駆動部とを備え、
    前記端子保持部がそれぞれ前記第1方向に沿って摺動可能に前記駆動部に係合されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置。
  9. 前記一対の端子保持部のそれぞれが、複数の前記端子部を前記第2方向に沿って並列させて固定できる複数の前記固定部を有する請求項7に記載の逆バイアス処理装置。
  10. 前記電気接続部が、屈曲可能な電線からなり、前記間隔調整部の動作を妨げないように構成されている請求項1〜9のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置。
  11. 前記端子部と前記光電変換セルとを相対的に接近離間させる昇降部をさらに備えた請求項1〜10のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置。
  12. 前記間隔調整部が、前記一対の端子部の間隔を1〜200mmの範囲で調整可能に構成されている請求項1〜11のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の逆バイアス処理装置と、該逆バイアス処理装置と電気的に接続された生産制御装置とを備え、
    前記生産制御装置は、逆バイアス処理される前の薄膜光電変換モジュールについて、各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報を前記逆バイアス処理装置に送信するよう構成され、
    前記逆バイアス処理装置は、前記機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御するよう構成されている薄膜光電変換モジュールの製造装置。
  14. 請求項1に記載の逆バイアス処理装置を用いた前記薄膜光電変換モジュールの逆バイアス処理方法であって、
    前記第1方向における前記光電変換セルの幅に応じて、前記一対の端子部の間隔を前記間隔調整部により調整してから、前記一対の端子部を前記光電変換セルに当接させて前記一対の端子部間に逆バイアス電圧を印加する逆バイアス処理方法。
  15. 前記光電変換セルの前記第1方向に並ぶ2つの光電変換セルにおける各セルの第1方向の幅の中間位置に前記一対の端子部が当接するように、前記間隔調整部を駆動して前記一対の端子部の位置を調整する請求項14に記載の逆バイアス処理方法。
  16. 前記薄膜光電変換モジュールのストリングにおける光電変換セルの直列接続数が3以上である場合に、前記一対の端子部を第1方向に並ぶ2つの光電変換セルに当接させて逆バイアス処理を行った後、一対の端子部を前記2つの光電変換セルから離間させ、光電変換セルの第1方向の幅分だけ一対の端子部を第1方向へ移動させ、次の2つの光電変換セルに一対の端子部を当接させて逆バイアス処理を繰り返し行う請求項14または15に記載の逆バイアス処理方法。
  17. 請求項13に記載の薄膜光電変換モジュールの製造装置を用いた薄膜太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記生産制御装置が、逆バイアス処理直前の薄膜光電変換モジュールの前記各列のストリングにおける光電変換セルの第1方向の幅を含む機種情報を前記逆バイアス処理装置に送信し、
    前記逆バイアス処理装置が、前記機種情報に基づいて、前記第1方向の幅に応じて前記一対の端子部の間隔を調整するよう前記間隔調整部の駆動を制御する薄膜光電変換モジュールの製造方法。
  18. 請求項14に記載の逆バイアス処理方法を行う薄膜光電変換モジュールの製造方法。
  19. 請求項17または18に記載の薄膜光電変換モジュールの製造方法によって製造された薄膜光電変換モジュール。
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