JP2012163771A - 液晶表示装置およびこれに用いる液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびこれに用いる液晶パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶パネルの製造方法において、液晶注入口部分での微小な傷やクラックが生じ難い製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】この発明に係る液晶パネルの製造方法は、ガラスで形成されたスイッチング素子基板とガラスで形成されたカラーフィルタ基板とを、シール材を介して貼り合わせて複数の液晶パネルを形成した後に前記複数の液晶パネルを切断して分離し、その後、液晶を注入する液晶パネルの製造方法において、シール材はスイッチング素子基板またはカラーフィルタ基板の上に形成され、液晶を注入させるための注入口部分の幅が他の部分の幅よりも細い部分を有し、液晶パネルの切断に際し、当該細い部分を切断することを特徴とするものである。
【選択図】図4

Description

この発明は、液晶表示装置に係り、特に、基板となるガラスを薄型化して可撓性をもたせた液晶パネルの製造方法に関するものである。
液晶表示装置については従来から薄型軽量化の要求があった。さらに、近年ではデザイン面で表示面を凹面や凸面の曲面にする要求がでてきた。例えば、自動車等の表示器として搭載される場合、限られた表示面に多くの情報を効率的かつ視認性良く表示することが求められる。また、搭載機器や設置場所のデザインにフィットすることが求められるようになった。このような要求に対し、表示面を湾曲形状にして筐体の外形と一体化した液晶表示装置の研究・開発がなされている。そして、表示面を凹面や凸面の曲面にするため、液晶パネルを湾曲形状に変形加工した液晶パネル(以後、湾曲型液晶パネルと呼ぶ。)などが開発されてきている。
液晶パネルの製造は、二枚の貼り合わされたマザーガラス基板から所定の大きさの個片サイズへの切り出すことにより製造される。切り出しは、切断の起点となる切断傷を形成した後に、応力を印加することにより分断する方法や、形成された切断傷に沿ってレーザー光を照射して切断する方法が使われる。これら何れの切断方法においても、基板の切断面には微小な傷やクラックなどのダメージが入ることがあり、この様な基板端面に残存する傷やクラックは、その後に加わった応力によって成長することがある。さらに、湾曲型液晶パネルでは、湾曲形状への加工時や、製品としての使用時において、ガラスに応力が生じ易い。
そこで、基板端面の強度を向上する方法が幾つか提案されている。例えば、特許文献1では、湾曲により変形を生じている基板端面の切断ダメージを溶融或いは削り除去することにより基板端面を強化する方法が提案されている。
特開2010−066462号公報
しかしながら、従来のガラス基板端面の切断ダメージを溶融或いは削り除去することによる端面強化法では、切断工程の後に端面強化のための工程が新たに追加されることとなるため、パネル製造に要する時間が長くなり、コストもかかるものであった。
また、液晶注入口部分のガラス基板端面を溶融或いは削り除去すると、注入口が塞がって液晶注入不良を引き起こしたり、異物がパネル内部に入り込んで輝点などの表示不良を引き起こしたりする可能性がある。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、液晶注入口部分での微小な傷やクラックが生じ難い液晶パネルの製造方法を提供することを目的としている。
この発明に係る液晶パネルの製造方法は、ガラスで形成されたスイッチング素子基板とガラスで形成されたカラーフィルタ基板とを、スイッチング素子基板またはカラーフィルタ基板の上に形成されたシール材を介して貼り合わせる工程と、貼り合わせ工程の後に、シール材の一部を横切る切断線でスイッチング素子基板及びカラーフィルタ基板を切断する工程と、切断工程の後に液晶を注入する工程と、からなる液晶パネルの製造方法であって、切断線で横切られる部分のシール材の幅は、当該横切られる部分の両隣の部分よりも細く、切断工程において、当該シール材の細い部分を切断することを特徴とするものである。
この発明に係る液晶パネルの製造方法を上記のように構成したことにより、液晶注入口部分での微小な傷やクラックが液晶パネルに生じ難くなる。その結果、微小な傷やクラックを起点として発生する液晶パネルの破損の防止に効果がある。
本発明の実施の形態1に係わる液晶表示装置の平面図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶表示装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルの製造方法の模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルのシール材パターンの平面図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルのシール材パターンの拡大模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルのシール材パターンの切断部の幅と切断不良率の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルのシール材パターンの切断部とシール先端部の形状を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる液晶パネルのシール材パターンの切断部の幅とシール印刷カスレ不良発生率の関係を示す図である。
実施の形態1.
はじめに、本発明の液晶表示装置の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の概略を示した平面図である。図2は、図1中の一点鎖線で示した切断箇所を矢線II方向からみた断面図である。なお、図は模式的なものであり、示された構成要素の正確な大きさなどを反映するものではない。また、表示画素パターンや膜構成の図示も省略している。特記する場合を除いて、液晶表示装置の全体構成は全ての実施の形態において共通である。また、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。
本形態では、一例としてTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子に用いて動作される液晶表示装置について説明する。図1を参照して、本形態に係わる液晶表示装置は、大別して、液晶パネル1、液晶パネル1に駆動信号を送る駆動用IC(Integrated Circuit)などを装備した制御基板2、および光源となるバックライトユニット(図示せず)を備えている。さらに、これらの部品は、液晶表示の表示面の部分が可視となるような筐体(図示せず)の中に収納されて液晶表示装置を構成している。
また、液晶パネル1の上に配設された端子11と制御基板2とは、FFC(Flexible Flat Cable)を介して電気的に接続されている。なお、図示されていないが、バックライトユニットは、液晶パネル1の表示面の反対側でスイッチング素子基板10に対向して配置されている。
つぎに、液晶パネル1の構成について説明する。図1および図2を参照して、液晶パネル1は、スイッチング素子が配置されているスイッチング素子基板10と、スイッチング素子基板10に対向してシール材30により貼り合わされるカラーフィルタ基板20とから構成されている。また、液晶パネル1は、カラーフィルタ基板20側が凸となる方向に所定の曲率で湾曲した外観となるように構成されている。
なお、シール材30は、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20との間に挟まれているので、図1においてはカラーフィルタ基板20を透視して図示している。図1においては破線でシール材30を示した。
さらに、液晶パネル1の構造について詳細に説明する。
シール材30は、樹脂からなるシール材であって、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20とで構成される液晶表示の表示面に対応する領域を囲う様なパターンに形成されている。そして、このシール材30により囲まれ、かつ、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20との間に形成される隙間には、液晶が注入されている。また、液晶を注入するための注入口がシール材30のパターンとして形成されている。さらに、図示を省略しているが注入口を封止剤によって封止している。
スイッチング素子基板10は、図示していないが、透明基板であるガラス基板の一方の面において、表示面に対応する領域に液晶を配向させる配向膜、配向膜の下部に設けられ液晶を駆動する電圧を印加する画素電極、画素電極に電圧を供給するTFTなどのスイッチング素子、スイッチング素子を覆う絶縁膜、スイッチング素子に信号を供給する配線であるゲート配線及びソース配線などを有している。また、表示面に対応する領域外にはスイッチング素子に供給される信号を外部から受け入れる端子、端子から入力された信号を対向電極へ伝達するためのトランスファ電極などを有している。更に、トランスファ電極には端子から入力された信号が伝達される。また、ガラス基板の他方の面には偏光板を有している。
一方、カラーフィルタ基板20は、図示していないが、透明基板であるガラス基板の一方の面に液晶を配向させる配向膜、配向膜の下部に配置されたスイッチング素子基板上の画素電極との間に電界を生じさせて液晶を駆動する共通電極、共通電極下部に設けられるカラーフィルタ及び遮光層などを有している。また、ガラス基板の他方の面には偏光板を有している。更に、トランスファ電極と共通電極は、トランスファ材により電気的に接続されており、端子から入力された信号が共通電極に伝達される。
また、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20とは、両基板間の距離を一定の距離に保持するスペーサ(図示せず)を介して貼り合わされている。スペーサとしては、基板上に散布された粒状のスペーサを用いても良いし、何れか一方の基板上に樹脂をパターニングして形成された柱状のスペーサを用いても良い。また、スペーサにより、シール材30の厚みも一定に保持される。
つぎに、液晶パネル1の動作について説明する。
例えば、制御基板2から電気信号が入力されると、画素電極及び共通電極に駆動電圧が加わり、駆動電圧に合わせて液晶の分子の方向が変わる。そして、バックライトユニットの発する光が、スイッチング素子基板10、液晶及びカラーフィルタ基板20を介して観察者側に透過或いは遮断されることにより、液晶パネルの表示面に映像などが表示される。
なお、上述の液晶パネルは、一例であり他の構成でも良い。例えば、液晶パネル1の動作モードは、TN(Twisted Nematic)モードや、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、強誘電性液晶モードなどでもよい。また、駆動方法は、単純マトリックスやアクティブマトリックスなどでもよい。さらに、カラーフィルタ基板20に設けた共通電極をスイッチング素子基板側に設置して、画素電極との間に横方向に液晶に対して電界をかける横電界方式を用いたIPS(In‐Plane Swithcing)モードの液晶パネルでも良い。また、通常の透過型の液晶パネルを用いて説明を行ったが、反射型や、両者を併せ持つ半透過型でも良い。
つぎに、液晶パネル1の製造方法を図3〜図5を参照して説明する。なお、図では液晶パネル4個分の製造方法を例示しているが、これは例示であって、基板の大きさ、液晶パネルのサイズによって数は任意に設計変更できる。さらに、1個の液晶パネルを製造するために、大き目のマザーガラス基板から余剰部分を切り離す場合にも適用可能である。
スイッチング素子基板10及びカラーフィルタ基板20の製造方法については一般的な方法を用いるため、簡単に説明する。スイッチング素子基板10は、ガラス基板の一方の面に、成膜、フォトリソグラフィー法によるパターンニング、エッチングなどのパターン形成工程を繰り返し用いてスイッチング素子や画素電極、端子、トランスファ電極を形成することにより製造される。
なお、トランスファ材については、シール材中に導電性の粒子などを混合することにより代用でき省略することも可能である。また、上述したように駆動用ICを制御基板2に載せた状態で接続したが、直接、端子11上に配置した構成としても良い。
また、カラーフィルタ基板20は、同様に、ガラス基板の一方の面にカラーフィルタや共通電極を形成することにより製造される。いずれの基板も少なくとも貼り合わされる前までは、平面基板として製造される。そして、貼り合わされた後に湾曲される。
つぎに、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20とを貼り合わす組み立て工程について説明する。
まず、基板洗浄工程において、画素電極が形成されているスイッチング素子基板10を洗浄する。
つぎに、配向膜材料塗布工程において、スイッチング素子基板10の一方の面に、例えば印刷法により配向膜の材料となるポリイミドからなる有機膜を塗布し、ホットプレートなどにより焼成処理し乾燥させる。
その後、配向膜材料の塗布されたスイッチング素子基板10に対して配向処理を行い、配向膜を形成する。
また、共通電極が形成されているカラーフィルタ基板20についても、洗浄、有機膜の塗布、及び配向処理を行うことにより配向膜を形成する。
続いて、シール材30を形成するシール材塗布工程において、スイッチング素子基板10或いはカラーフィルタ基板20の一方にシール材となる樹脂の塗布処理を行う。シール材30には、例えばエポキシ系接着剤などの熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂を用いる。このシール材塗布には、例えばスクリーン印刷を用いる。
スクリーン印刷を用いたシール材塗布工程について、図3を用いて詳細に説明する。図3は、スクリーン印刷によるシール材塗布工程を模式的に示すものである。図3において、処理される基板であるカラーフィルタ基板20を載せて保持するステージ40、スクリーン版41、スクリーン版41に設けられた開口パターン42、開口パターン42を介して基板上にシール材として塗布される樹脂ペースト43、スクリーン版41上を走査し樹脂ペースト43を開口パターン42よりカラーフィルタ基板20上に押し出し印刷塗布するスキージ44が示されている。本実施の形態では、図3における開口パターンの配置からも解るように1枚の基板あたり4枚の液晶パネルを取り出す場合を例示している。
図3を参照して、印刷時においては、ステージ40はスクリーン版41とカラーフィルタ基板20が接触する間際まで近接され、スキージ44がスクリーン版上を図中に示される矢印と平行な方向に沿って走査される。その結果、樹脂ペースト43がスクリーン版41に設けられた開口パターン42を通過してスクリーン版41の下部に配置されたカラーフィルタ基板20の主面に塗布される。そして、この樹脂ペースト43のパターンがシール材30となる。
図3は、スクリーン版41に設けられた4つの開口パターン42の配置を示しているが、カラーフィルタ基板20に塗布される樹脂ペースト43のパターンは、この開口パターン42の配置に対応したパターン配置となる。なお、図3に示されているのは、4つの樹脂ペースト43のパターンであるが、これは例示であって、基板のサイズ、パターンの大きさに応じて、4つに限られず多くも少なくもなる。
さらに、樹脂ペースト43のパターン(以下、シール材30という)について、詳細に説明を行う。
図4に、カラーフィルタ基板20に塗布された樹脂ペースト43のパターンすなわち、シール材30を示す。図4中の一点鎖線はカラーフィルタ基板20を分離する際の切断線である。なお、切断線は、切断位置を示すための仮想の線であり、カラーフィルタ基板20の上に実存する物ではない。また、図3は4つのパターンを示したが、それぞれ同様であるので説明の煩雑さを避けるために、図4ではそのうちの1つパターンについて説明する。
図4を参照して、シール材30の形状としては、カラーフィルタ基板20上の液晶表示面に対応する所定の領域を囲む様に四隅に丸みの形成された略矩形状の樹脂のパターンとして形成される。また、シール材30は完全に閉じた形状ではなく一部開口させた注入口31が形成される。注入口31は、端子11と干渉しないようにするため、スイッチング素子基板10上の端子11が配置されない辺の側に配置される。
つぎに、切断線と交差する位置のシール材30の形状について、模式的に示した図5を用いて説明する。シール材30のパターンの特徴として、切断線と交差する位置のシール幅が他より細く、かつ、シールの先端部は基板切断線と交差する領域のシール材の幅よりも太く形成されている。切断線と交差する部分のシール幅を細くする理由はつぎのとおりである。この切断線で横切られるシール幅の細い部分を「切断部」と称して以下説明する。
以下の説明では、液晶を注入させるための注入口部分の幅が他の部分の幅よりも細い部分を切断部32と称する。また、シール材30のパターン形状は、液晶注入口部分に切断部32が設けられているが、さらに、切断部32の先にシール材30の幅が切断部32の幅よりも太い先端部分を有している。説明では、この部分を先端部33と称することにする。
本願発明者は、湾曲型液晶パネルの製造工程における基板の切断面の微小な傷やクラックなどのダメージを調査研究した結果、とりわけ、液晶注入口部分で分断時に微小な傷やクラックが生じ易いことを発見した。つまり、注入口部分においては、カラーフィルタ基板20から単個のパネルを切り出す際の切断線と交差する位置にシール材30が存在する。そのため、ガラスを薄くして可撓性をもたせたカラーフィルタ基板20を切断する際に、カラーフィルタ基板20はシール材30からの影響を受け、パネル端(カラーフィルタ基板20の切断された端面およびその近辺)に微小な傷やクラックが生じ易いことを発見した。そこで、この対策として、注入口31において切断線と交差するシール材30の幅を他の部分よりも細く形成することに想到した。こうすることによる効果を以下説明する。
シール幅と切断不良率の関係をガラス基板の厚さごとに調べたところ、図6に示すような関係が得られた。図6において、カラーフィルタ基板20の厚みをパラメータとして切断部32の幅と切断不良率の関係を示す。ここで、切断不良率とは、切断したパネル全数のうち、欠けやクラックが生じて切断以降の工程に移らずに廃棄されたパネルの割合をいう。また、試験したシール材30の注入口31での形状は、図7中の(a)で模式的に示したように、シール材30の形状を注入口31部分で細くして切断部32とした形状である。なお、切断部32は、カラーフィルタ基板20の上に、シール材30と一体的連続的に塗布された樹脂ペースト43のパターンである。また、スイッチング素子基板10あるいはカラーフィルタ基板20の一方に樹脂ペーストを印刷し、他方の基板を重ねて圧着することでシールパターンを形成しているため、液晶パネルに組み上がったときには、シール材30の形状は、角部が丸くなるなど図7の形状と若干異なった形状になる。
図6を参照して、例えば、ガラス基板の厚さを0.2mmまで薄型化する場合は、シール幅を0.4mm以下にすれば切断不良は生じなかったことがわかる。注入口31において切断線と交差するシール材30の幅を他の部分よりも細く形成することにより、パネル端に微小な傷やクラックが生じ難くなる。
上述したように、切断部32の幅を他のシール材30よりも細く形成することにより、パネル端に微小な傷やクラックが生じ難くなるが、シール材塗布工程としては、これだけでは十分ではない。スクリーン印刷でシール材を塗布形成する場合、線幅が細くなると印刷カスレが生じ、シールパターンが断線するなどの不具合を生じることがある。特に、シールパターンの先端が細い場合に印刷カスレが発生して液晶注入時に不具合が生じやすい。
そこで、この課題を克服するために、液晶注入口において切断線と交差する部分のシール幅を他の部分より細くし、かつ、シール材30の先端部は基板切断線と交差する領域のシール材の幅よりも太く形成することに想到した。以下、この形状を先端部33と称し、こうすることによる効果をつぎに説明する。
先端部33の有無をパラメータとして、切断部32の幅と印刷カスレ不良発生率の関係を調べた結果を図8に示す。ここで、印刷カスレ不良発生率とは、シールを印刷されたパネル全数のうち、印刷されたシールパターンに断線などが生じて不良品となったパネルの割合をいう。また、先端部33の形状は、図7中の(b)で模式的に示したように、切断部32の先端に線幅の太い部分を設けた形状である。なお、先端部33は、カラーフィルタ基板20の上の形成された樹脂ペーストのパターンであって、シール材30および切断部32と一体的連続的に塗布された樹脂ペースト43のパターンである。また、スイッチング素子基板10あるいはカラーフィルタ基板20の一方に樹脂ペーストを印刷し、他方の基板を重ねて圧着することでシールパターンを形成しているため、液晶パネルに組み上がったときには、シール材30の形状は、角部が丸くなるなど図7の形状と若干異なった形状になるので付言しておく。
図7に示した2つのシールパターン(パターン(a)、パターン(b))を用いて、シール先端幅と印刷カスレ不良発生率との関係を調べたところ、図8に示すような関係が得られた。図7のシールパターン(a)に示すように、シール材30の形状がシール先端まで幅が細いまま(切断部32のみ)の場合は、切断線と交差するシール幅が0.2〜0.4mmで印刷カスレ不良が生じた。これに対し、シールパターン(b)の場合(切断部32の先端に先端部33がある場合)は0.2mmでも印刷カスレ不良が生じなかった。
上述したように、スクリーン印刷でシール材を塗布形成する場合に、シール材30の切断部32の先に切断部32の幅よりも太い先端部33を設けることにより、切断部32の幅を他のシール材30よりも細く形成しても、線幅が細くなることに起因して生ずる印刷カスレを抑制することができる。
なお、シール材30の切断部32の幅を0.3mmとし、先端部33および他の部分のシール材30の幅を1.0mmとなる形状を基準とし、切断部32の長さを変えて印刷カスレ不良が生じるか試験した。その結果、切断部32の長さが0.6mmより短くなるとカスレ不良生じた。長くなる場合は、カスレ不良については問題無いが、長くなりすぎると、マザーガラスからパネル単個に切断する際に端材が大きくなり無駄が生じる。
また、シール材30の切断部32の幅よりも太い幅の先端部33を設けたが、先端部33の幅は、シール材30の他の部分(切断部32を除いた部分)と同じであっても良いし、異なっていても良い。要するに、シール材のパターン形状は、液晶注入口の液晶パネルの外縁方向に延出した部分の一部分(すなわち、切断部32)の幅が、シール材の先端部33を含むその他の部分の幅よりも狭い形状となっているものである。
つぎに、シール材塗布工程の後の工程について説明する。
スイッチング素子基板10またはカラーフィルタ基板20の一方の面に、トランスファ材の塗布処理を行うトランスファ材塗布工程、スイッチング素子基板10またはカラーフィルタ基板20の一方の面に基板間の距離を一定の距離に保持するスペーサを湿式法や乾式法により散布するスペーサ散布工程などが順次行われる。なお、トランスファ材とは、樹脂中に導電性の粒子を混在させたものや、銀ペーストなどの基板間の導通を取るための材料である。これら工程については、例えば、トランスファ材塗布工程は基板を貼り合わせる為のシール材中に導電性の粒子を混在させることにより、シール材の形成工程と兼ねることも可能である。また、スペーサ散布工程はスイッチング素子基板10またはカラーフィルタ基板20の一方の面に予め基板間の距離を決定する突起状の柱スペーサを形成しておくことにより、其々省略することも可能である。
以上の様に準備が行われたスイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20を互いに対向するよう配置し、四つの液晶パネルが其々対応する様に位置合わせされて貼り合わされる。
そして、貼り合わされたスイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20に対して、シール材30の硬化処理が行われる。この工程は、例えばシールの材質に合わせて熱を加えることや、紫外線を照射することにより行われる。
つぎに、湾曲型液晶パネルを得るために、湾曲加工が容易になる様に、スイッチング素子基板10及びカラーフィルタ基板20を削る薄型化研磨工程を行う。この工程は、例えば薬液を用いた化学研磨や研磨材により擦る物理研磨によりガラスでできたこれらの基板表面を削ることにより行われる。本形態においては、薬液を用いた化学研磨により、スイッチング素子基板10とカラーフィルタ基板20の厚さをいずれも0.2mmとした。
さらに、セル分断工程において、貼り合わせたこれらの基板を個々の液晶パネル1に対応する個別セルに分断する。
セル分断工程後に、真空中で注入口31から液晶を注入する液晶注入工程に入る。つづいて、封止工程において、例えば光硬化型樹脂を注入口31に塗布し、光を照射することにより注入口31の封止が行われる。
つづいて、偏光板貼り付け工程において、セルに偏光板を貼り付ける。このようにして作製された液晶パネル1は、処理工程などが増加することなく、コスト増加も発生することなく、かつ、シール材30の印刷カスレによる断線が生じることなく、セル分断工程での微小な傷やクラックが生じ難くなり、ガラス基板を薄型化して可撓性を持たせた湾曲型液晶パネルの破損を防ぐことができる。
さらに、制御基板実装工程において、制御基板2を実装し、バックライト等を組み付け、最後に基板を湾曲する様に変形された状態で筐体内に組み込み保持することによって、湾曲型液晶パネルを実装した液晶表示装置が完成する。
なお、湾曲方向としては、本実施の形態1では表示面側が凸となる様に湾曲させたが、表示面側が凹になる様に湾曲させても良い。さらに、液晶パネルであればよく、必ずしも湾曲していなくとも良い。また、シール材の形状を略矩形状の樹脂のパターンとして説明してきたが、液晶の注入口があれば必ずしも矩形である必要はないし、切断部32および先端部33の形状は、直線的でなく曲線的なものであってもよい。
以上をまとめると、
(1)注入口31において切断線と交差する部分のシール材30の幅を他の部分よりも細く形成することにより、液晶パネルのパネル端に微小な傷やクラックが生じ難くすることが可能となる。
(2)スクリーン印刷でシール材を塗布形成する場合に、注入口31においてシール材30の切断部32の先に切断部32の幅よりも太い先端部33を設けることにより、切断部32の幅を他のシール材30よりも細く形成しても、線幅が細くなることに起因して生ずる印刷カスレを抑制することができる。
したがって、このようにして作製された液晶パネル1は、ガラス基板を薄型化して可撓性を持たせた湾曲型液晶パネルの破損を防ぐことができ、しかも余分な処理工程などが増加することなくこのためのコスト増加も発生することもない。そして、この発明に係る液晶パネルの製造方法は、低コストで液晶パネルの破損防止に効果があるので、低コストな液晶表示装置を効率よく生産できる。
なお、上述した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上述した実施形態の範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1液晶パネル、2制御基板、10スイッチング素子基板、11端子、20カラーフィルタ基板、21FFC、30シール材、31注入口、32切断部、33先端部、40ステージ、41スクリーン版、42開口パターン、43樹脂ペースト、44スキージ。

Claims (3)

  1. ガラスで形成されたスイッチング素子基板とガラスで形成されたカラーフィルタ基板とを、前記スイッチング素子基板または前記カラーフィルタ基板の上に形成されたシール材を介して貼り合わせる工程と、
    前記貼り合わせ工程の後に、前記シール材の一部を横切る切断線で前記スイッチング素子基板及びカラーフィルタ基板を切断する工程と、
    前記切断工程の後に液晶を注入する工程と、からなる液晶パネルの製造方法であって、
    前記切断線で横切られる部分のシール材の幅は、当該横切られる部分の両隣の部分よりも細く、
    前記切断工程において、当該シール材の細い部分を切断することを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  2. シール材の形状は、液晶表示面に対応する所定の領域を囲む様に形成され、一部開口させた部分を注入口としたパターンであって、前記開口させた部分は液晶パネルの外縁方向に延出し、
    前記延出した部分のうち、先端部分を除く前記延出した部分の一部分は、前記シール材の他の部分よりも細く、
    当該シール材の細い部分を切断することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2の何れかに記載の製造方法により製造された液晶パネルを用いた液晶表示装置。
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