JP2012163445A - 電流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遮断器の選定に必要なデータである電路連流の最大値及び平均値を把握し易く、且つ一定期間の電流データを少ない記憶容量で記憶できる電流測定装置を提供する。
【解決手段】 電路Lの電流を検出する電流センサ11と、検出した電流情報をA/D変換するA/Dコンバータ12と、電路Lの実効値、平均値、特定の期間の最大値等を演算するCPU13と、演算したデータを記憶する不揮発性メモリ14と、記憶したデータを外部へ出力するためのUSBコネクタ17とを有し、CPU13は1秒毎に電路電流の実効値を算出し、20秒間隔毎に実効値の最大値と平均値を演算し、更に1週間経過したら求めた実効値の最大値を順位付けして上位の20個のデータを抽出し、抽出したデータ及び関連する時刻データを別途記憶させた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配電路等の電路電流を一定期間測定して遮断器を選定するためのデータを蓄積する電流測定装置に関する。
電路電流を一定期間測定してデータを蓄積する装置としては、例えば特許文献1に開示された電流測定器がある。この特許文献1では、電路電流を測定するために電流センサを電路にクランプして、必要な電流データを演算する演算部、演算した電流データを記憶する記憶部、パーソナルコンピュータ等を接続して電流データを読み出すための端子等を備えている。そして、この構成により、一定期間に亘り電路電流の状況を把握することができ、遮断器の選定に役だった。
特開2009−63492号公報
しかしながら、上記特許文献1の電流測定器は、電路の状態を把握する分には使い易いものであったが、例えば、設置する遮断器を最適なものに選定するために一週間に亘り電路電流の状況を把握したい場合など、電流を記憶する機能を備えてはいるが、最大値等の的確な電流情報を把握するよう構成されていなかった。
例えば、電路電流の最大値を見逃さないようにするためには、短い間隔で電流を測定して全てのデータを記憶したため、記憶部に大きな容量が必要であった。また、記憶量を減らすために一定間隔で平均電流を求めて記憶する構成の場合、記憶部の容量を小さくできたが一時的に大きな電流が流れたときを把握できないため、選定した遮断器がトリップする可能性があった。
また、測定データを生かすためには、パーソナルコンピュータ等を接続して測定データを取り出してデータ加工しなければならないため、面倒であった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、遮断器の選定に必要なデータである電路電流の最大値及び平均値を把握し易く、且つ一定期間の電流データを少ない記憶容量で記憶できる電流測定装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、電路電流を検出する電流センサと、電流センサが検出した電流情報をA/D変換するA/Dコンバータと、A/D変換した電流情報を基に、電路の実効値、平均値、特定の期間の最大値等を演算する演算部と、演算したデータを記憶する記憶部と、記憶したデータを外部へ出力するための通信端子とを有する電流測定装置であって、前記演算部は、0.5〜1.5秒の間の第1時間間隔毎に電路電流の実効値を算出し、更に10〜30秒の間の第2時間間隔毎に当該時間間隔内の実効値の最大値と平均値を演算し、求めた前記最大値、平均値を測定した時刻情報と共に前記記憶部に記憶させることを特徴とする。
この構成によれば、0.5〜1.5秒の第1時間間隔で電路電流を測定することで、電路電流の最大値を見逃すことなく測定できる。そして、10〜30秒の第2時間間隔毎に最大値と平均値を求めて記憶させるため、データ取得後パーソナルコンピュータ等で必要なデータを取得するためにデータ加工する必要が無い。また、第1時間間隔で測定した電流データが保存されなくても、遮断器の選定を的確に行うデータを取得できるので、記憶部の容量を大きくしなくて済む。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、前記演算部は、実効値の測定を開始してから5〜15日の間の第3時間間隔が経過したら、当該時間間隔内に求めた実効値の前記最大値を順位付けして上位の所定数のデータを抽出し、抽出したデータ及び関連する時刻データを前記記憶部に別途記憶させることを特徴とする。
この構成によれば、長期間に亘り電路電流を計測しても、その期間の最大値とその発生時刻、更に関連する測定データが別途記憶されるので、最大値等のデータを把握し易く遮断器を選定し易い。
請求項3の発明は、請求項2に記載の構成において、前記演算部は、前記第1時間間隔毎で求めた実効値を前記記憶部に一時記憶させ、前記第3時間間隔を経て最大値の上位所定数のデータを抽出したら、抽出したデータに関連する実効値データを除き前記第1時間間隔で測定した実効値データを削除することを特徴とする。
この構成によれば、遮断器の選定に必要ないデータは削除されるので、記憶部の容量を削減できるし、必要なデータは引き続き保存される。
本発明によれば、0.5〜1.5秒の第1時間間隔で電路電流を測定することで、電路電流の最大値を見逃すことなく測定できる。そして、10〜30秒の第2時間間隔毎に最大値と平均値を求めて記憶させることで、第1時間間隔で測定した電流データが保存されなくても、遮断器の的確な選定を行うデータを取得でき、記憶部の容量を大きくしなくて済む。
本発明に係る電流測定装置の一例を示す回路ブロック図である。 20秒毎に記憶するデータの一覧である。 1週間単位で記憶するデータの一覧である。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電流測定装置の一例を示す回路ブロック図であり、三相電路の電流を計測する形態を示している。
図1に示すように電流測定装置1は、三相電路の電流を検出するための3個のクランプ式電流センサ11、電流センサ11が検出した電流情報をA/D変換するA/Dコンバータ12、A/D変換された電流情報から電流の実効値や最大値等を演算するCPU13、演算結果を記憶する不揮発性メモリ14、CPU13等に電源を供給する電源回路15及び乾電池16、記憶したデータを外部に出力するためのUSBコネクタ17等を備えている。尚、LはR,S,Tの三相から成る電路である。
A/Dコンバータ12でデジタル変換された電流情報を基に、CPU13は具体的に以下のような電流データを演算して不揮発性メモリ14に記憶させる。
まず、必要に応じて初期設定が行われる。初期設定では、測定対象の電路の選択、電流を計測する間隔等の設定が行われる。具体的に、単相線路であるか三相電路であるか等の設定がなされ、また計測の間隔(第1時間間隔)、最大値や平均値を求める間隔(第2時間間隔)、記憶データを整理する間隔(第3時間間隔)等の設定が行われる。この設定は、USBコネクタ17に図示しないパーソナルコンピュータを接続し、パーソナルコンピュータを操作して実施される。
但し、これらの設定値は初期値として三相電路を対象とし、第1時間間隔が1秒、第2時間間隔が20秒、第3時間間隔が1週間(7日間)が夫々設定されており、この設定状態に変更が必要な場合に実施される。単相電路を測定する場合は、単相2線式電路であれば電流センサは1個で良いし、単相3線式電路の場合は2個となる。これにより演算するデータ数も変更される。この実施形態の場合は三相電路であるため、3個の電流センサが使用されてR,S,Tの三相の電流データがその都度演算される。
尚、第1時間間隔初期値の1秒は、電路電流の最大値を測定するには十分な測定間隔であることが実験により確認されている。具体的に、実効値は0.1秒間の連続した電流情報を基に演算して求められ、第1時間間隔が1秒の場合は1秒毎に0.1秒間の電流情報を基に実効値が演算される。但し、ここで言う最大値は、電源投入時に瞬時に流れる突発電流を高精度で測定するものではない。
初期設定が終了し、電路に電流センサ11が取り付けられたら測定が開始される。ここでは、初期設定値の状態で測定を開始した場合を説明する。三相電路Lに夫々クランプした電流センサ11により検出された各電路R,S,Tを流れる電流情報が、A/Dコンバータ12においてデジタルデータに変換されてCPU13に伝送される。
CPU13は、受信した電流情報から1秒毎に各相の実効値を演算する。次に、20秒毎に、即ち実効値を20データ求める毎に、その間の最大値と平均値を演算する。求めた、実効値、最大値、平均値は演算した時刻の時刻データと共に不揮発性メモリ14に記憶される。
図2は、こうして記憶したデータの一部を示している。図2に示すように、20秒毎の最大値及び平均値のデータが計測時間(時刻情報)と共に記憶される。具体的に、最初の計測時間データは、最大値(及び平均値)の演算に使用した1秒毎の測定データの最初の測定時刻であり、「秒」の単位は切り捨てて表示される。最大値は20秒毎に求められるため、同一の「分」において最大値は3データ算出される。
また、このデータがR,S,Tの三相において演算され記憶され、1秒毎の実効値データも一時的に記憶される。
こうして計測及び演算が行われ、第3時間間隔である1週間が経過すると、CPU13は1週間の中での求めた最大値の上位20データを抽出し、別途記憶させる。このとき、最大値を求めるにあたり使用された1秒毎の測定データも合わせて関連付けて記憶され、他の実効値データは削除される。図3はこうして記憶されたデータの一部を示している。図3に示すように、上位20個の最大値データに加えて、平均値データ、演算に使用した1秒毎の実効値データが関連付けて記憶される。
1週間が経過して抽出されてまとめられたデータは、USBコネクタ17にパーソナルコンピュータを接続して表示させることができ、別途データ加工することなく電路電流の状況を把握できる。
このように、1秒の時間間隔で電路電流を測定することで、電路電流の最大値を見逃すことなく測定できる。そして、20秒間隔毎に最大値と平均値を求めて記憶させるため、データ取得後パーソナルコンピュータ等で必要なデータを取得するためにデータ加工する必要が無い。
また、例えば1週間と長期間に亘り電路電流を計測しても、実効値の最大値等を順位付けして上位20データと関連する測定データを一括記憶するので、電路電流の状況を把握し易く遮断器の選定に役立つ。
更に、1週間の期間の中で求めた最大値の上位20データに関連しない実効値データは削除されるので、記憶部の容量を削減できる。
尚、上記実施形態では、実効値を演算する第1時間間隔を1秒、最大値及び平均値を演算する間隔を20秒、最大値をソートする期間を1週間としたが、これらの計測間隔、演算間隔は上述したように容易に変更できる。但し、電路の最大電流を入手するには、長くても1.5秒間隔とするのが好ましいし、記憶するデータ量を考えると短くても0.5秒間隔で測定すれば十分である。また、最大値及び平均値を演算する間隔は、実効値の測定間隔を基に10秒から30秒の間で設定するのが実効値データ数を考えると適当である。更に、最大値の上位20データを抽出する期間に関しては、工場やオフィス等は1週間データを収集すれば、電流の使用状況を把握できるため1週間前後が好ましく、5日から15日の間でデータ収集すれば電路の状況を把握するには十分である。
また、1週間に亘りデータ収集した後、最大値の上位20データを抽出しているが、この数も任意であり、削減して上位10個のデータを抽出するよう設定しても良い。更に、上位20データに関連する実効値データを除いて他の実効値データを削除しているが、不揮発性メモリ14の容量に余裕を持たせた構成であれば全ての測定データを引き続き記憶させても良い。
1・・電流測定装置、11・・電流センサ、12・・A/Dコンバータ、13・・CPU(演算部)、14・・不揮発性メモリ(記憶部)、17・・USBコネクタ(通信端子)、L・・電路。

Claims (3)

  1. 電路電流を検出する電流センサと、電流センサが検出した電流情報をA/D変換するA/Dコンバータと、A/D変換した電流情報を基に、電路の実効値、平均値、特定の期間の最大値等を演算する演算部と、演算したデータを記憶する記憶部と、記憶したデータを外部へ出力するための通信端子とを有する電流測定装置であって、
    前記演算部は、0.5〜1.5秒の間の第1時間間隔毎に電路電流の実効値を算出し、更に10〜30秒の間の第2時間間隔毎に当該時間間隔内の実効値の最大値と平均値を演算し、求めた前記最大値、平均値を測定した時刻情報と共に前記記憶部に記憶させることを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記演算部は、実効値の測定を開始してから5〜15日の間の第3時間間隔が経過したら、当該時間間隔内に求めた実効値の前記最大値を順位付けして上位の所定数のデータを抽出し、抽出したデータ及び関連する時刻データを前記記憶部に別途記憶させることを特徴とする請求項1記載の電流測定装置。
  3. 前記演算部は、前記第1時間間隔毎で求めた実効値を前記記憶部に一時記憶させ、前記第3時間間隔を経て最大値の上位所定数のデータを抽出したら、抽出したデータに関連する実効値データを除き前記第1時間間隔で測定した実効値データを削除することを特徴とする請求項2記載の電流測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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