JP2012162687A - 熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤及び難燃化樹脂組成物並びに該難燃化樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤及び難燃化樹脂組成物並びに該難燃化樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
有毒ガスやダイオキシン類が発生しない溶融粘性を保持して容易に繊維化でき、さらには、フィルム化することができ、同時に、難燃効果を得ることができる熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤及び難燃化樹脂組成物並びに難燃化樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】
リン酸二水素カリウム及びリン酸二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素アルミニウム及び/又は尿素が配合されている、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートから選ばれるポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂用の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤並びに該熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤が、全体量に対して1〜25重量%となるように熱可塑性樹脂に添加されている難燃化樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤及び該熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤を熱可塑性樹脂に添加混錬してなる難燃化樹脂組成物並びに該難燃化樹脂組成物の製造方法に関する。
周知の通り、ハロゲン系化合物やリン/窒素系化合物は顕著な難燃効果を示すことから熱可塑性樹脂の難燃化剤として用いられている。
当該難燃化剤は、家屋火災による人損被害が増加しつつある今日の社会において不可欠なものであり、臭素系化合物や塩素系化合物からなるハロゲン系難燃化剤が広く用いられている。
一方、無機リン酸難燃化剤は、高いリン濃度に基づく優れた難燃効果が期待され、特許文献1には、選択肢の一つとしてリン酸二水素アンモニウムが記載され、その他、特許文献2にはポリ乳酸繊維用の難燃化剤、特許文献3にはシリコンゴム用の難燃化剤が提案されている。
特開2004−263188号公報 特開2010−84266号公報 特公平6−33349号公報
また、熱可塑性樹脂に難燃化剤を用いる方法には、難燃化剤の溶液又は分散液を塗布する方法、樹脂重合時に難燃化剤を共存させる方法及び熱可塑性樹脂に溶融混錬する方法等がある。
前記従来のハロゲン系難燃化剤は、難燃効果としては優れているが、当該ハロゲン系難燃化剤によって難燃化した繊維等は難燃時に有毒ガスやダイオキシン類を発生させる原因になるという問題点があった。
また、前記リン酸二水素アンモニウム等の非ハロゲン系難燃化剤は、例えば、ポリエチレンテレフタレートに対しては有効な難燃力が得られるが、添加量が多いとポリエチレンテレフタレートの物理特性が低下し、当該物性低下に起因してポリエチレンテレフタレートの繊維化及びフィルム化等のための加工工程において悪影響を及ぼすという問題点があった。
また、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂は、混入異物との相溶性が悪く、リン酸二水素アンモニウムと樹脂との混錬に時間を要するため混錬中に熱分解によりリン酸を生じ、その酸性による加水分解や熱分解による分子鎖の切断を生じて分子量が低下し、この分子量低下に伴う物性低下が粘性や強度、及び延伸性を低下させるという問題点があった。
また、前記塗布する方法は樹脂表面の難燃化剤濃度が高く難燃効果に優れるが、耐久性が劣り、塗工、乾燥に時間がかかり、前記重合時に共存させる方法は重合反応に影響を与えるので、添加濃度や分散が制限されるという問題点があった。
また、前記溶融混錬する方法は耐久性に優れた樹脂組成物を得ることができると共に、押出し成型により多量に処理でき、難燃化剤を熱可塑性樹脂に混錬するにあたっては、両者の相溶性、分散性を重視して当該相溶性、分散性の高い有機リン/窒素系難燃化剤成分が使用されているが、有機リン/窒素系難燃化剤成分の難燃効果には限界があるので、業界において求められる高い難燃性を得るには不十分であるという問題点があった。
さらに、難燃化剤を熱可塑性樹脂に添加して混錬した場合、分散性の悪い難燃化剤では難燃化剤の存在しない部分の割合が増加し、本来の難燃効果が発揮されにくく燃えやすくなるので、分散性の低い難燃化剤を使用して一定の難燃性を確保するには難燃化剤を多量に添加することとなり、多量の添加は熱可塑性樹脂の溶融粘性低下や強度等の物性低下を引き起こして繊維形成能やフィルム形成能や紡糸性の低下をもたらすため、燃焼性に富む熱可塑性樹脂に難燃性を付与するには難燃化剤をできるだけ均一に分散させることが望ましく、分散性が向上すればするほど難燃化剤の固有機能が最大限に発揮されて少量の添加で大きい難燃効果が得られ、分散性の向上は難燃性の向上のみでなく繊維の物性均一化にも寄与して応力集中が起こる欠陥を減らして強度向上をもたらすが、分散性の向上と均一性とを実現するには、熱可塑性樹脂との混錬に際して微細化した難燃剤を添加する必要があり、個体粒子の微細化には多大の設備投資と時間を要するという問題点があった。
そこで、本発明は、有毒ガスやダイオキシン類が発生しない非ハロゲン系の難燃化剤を採用して熱可塑性樹脂との分散性及び均一性を向上させて非ハロゲン系難燃化剤とポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂との組み合わせにおける伸張性低下を解消して熱可塑性樹脂の特長である溶融粘性を保持して容易に繊維化でき、さらには、フィルム化することができ、同時に、難燃効果を得ることができる新規技術手段を提供することを技術的課題とするものである。
難燃化剤として加える無機塩は極性を比較的低く抑えて樹脂の溶解性パラメータ(sp値)(A. D. McNaught, A. Wilkinson, IUPAC Compendium of ChemicalTerminology, 2nd ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford (1977))に近づいた値を持つ物質を用いることが望ましく、ハード・ソフト酸・塩基理論(R.G. Pearson, J. American Chemical Society, Vol. 85(22) Page 3533-3539 (1963);doi:10.1021/ja009 05a001.)によれば、電荷の偏りを抑えたソフトな塩が適しており、多価イオンの塩はハード性が高いために多量に存在すると組成物全体としての相溶性を低下させると考えられることから、非ハロゲン系難燃化剤として、熱分解性が少なく、中性に近いリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとを選択的に採用してリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとを含有する難燃剤とした。
熱可塑性樹脂の分散・相溶性(相互溶解性)はsp値で左右され、sp値の近い物質は互いによく相溶することが知られており、前記リン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとを含有する難燃化剤に対して良い分散・相溶性を示す熱可塑性樹脂は、無機金属塩の極性が高くsp値が大きいのでsp値の大きい値を持つ極性の高い樹脂が適しており、シリコン樹脂やポリエチレン、ポリプロピレン等の小さいsp値を持つ疎水性の樹脂には分散性が悪く適さないから、sp値の大きい値を持つ極性の高い熱可塑性樹脂を選択的に採用し、さらに、固体物質は互いに異なる物質を混合するとき混合物の融点は混合する物質のいずれよりも低い融点を示すという共融点降下作用に着目し、共融点降下作用の大きさは混合する物質に固有であって物質によって変化するとともに混合比によって左右されるから、当該共融点降下作用を利用することにより難燃化剤の融点をある範囲で制御できるという着想を得、固体物質は融点付近の温度になると破砕・微小化が起こりやすくなる現象を利用して熱可塑性樹脂が軟化・溶融する温度近傍に融点を持ち、熱可塑性樹脂混錬過程において難燃化剤の破砕・微細化が容易に起こり、樹脂中にナノレベル又はそれ以下の分子レベルで分散・相溶させることができ、さらに、熱可塑性樹脂の軟化点近傍で溶融するリン酸二水素カリウム塩およびリチウム塩の混合組成物を使用することにより、混練に伴う樹脂特性の低下や機械設備の損傷を抑えつつ樹脂の難燃化を実現できるという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
即ち、本発明に係る熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤は、少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとが配合されているものである。
また、本発明は、前記熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤において、さらにリン酸二水素ナトリウムが配合されているものである。
また、本発明は、前記いずれかの熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤において、さらにリン酸二水素アルミニウム及び/又は尿素が配合されているものである。
また、本発明は、前記いずれかの熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤において、熱可塑性樹脂をポリエステル樹脂としたものである
また、本発明は、前記熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤において、ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)及びポリエチレンナフタレート(PEN)から選ばれるものである。
また、本発明は、前記いずれかの熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤において、熱可塑性樹脂をポリアミド樹脂としたものである。
また、本発明に係る難燃化樹脂組成物は、前記いずれかの熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤が、全体量に対して1〜25重量%となるように熱可塑性樹脂に添加されているものである。
また、本発明は、前記難燃化樹脂組成物において、31P−固体NMRスペクトルにおけるピークをNH42PO4基準で−18〜−20ppm及び−1〜+2ppmの範囲に持っているものである。
さらに、本発明に係る難燃化樹脂組成物の製造方法は、少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとが配合されている熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤をポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂の熱可塑性樹脂へ添加して混錬する難燃化樹脂組成物の製造方法において、前記熱可塑性樹脂の軟化・溶融する温度近傍に融点を持つ熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤を用いて該難燃化剤を前記熱可塑性樹脂に添加して混錬過程において前記熱可塑性樹脂が軟化する温度以上の温度で混錬して該難燃化剤を破砕・細分化させた後に混錬を継続することにより前記熱可塑性樹脂中に該難燃化剤を均一に分散・相溶させるようにしたものである。
本発明によれば、少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとを所望量配合し、又は、さらにリン酸二水素ナトリウム及び/又はリン酸二水素アルミニウムのリン酸二水素金属塩や尿素を加えて配合して難燃化剤の融点を混錬するポリエステル樹脂やポリアミド樹脂の熱可塑性樹脂が軟化・溶融する溶融温度近傍にくるように融点を調整したから、混錬過程において難燃化剤が破砕して微細化され、樹脂中にナノレベル又はそれ以下の分子レベルで分散・相溶させることができるから、繊維やフィルムに形成可能なIV値を満足し、さらに、難燃効果も得られ、これにより容易に繊維やフィルムとして加工できる難燃化樹脂組成物を得ることができる。
リン酸二水素カリウム(A)、リン酸二水素リチウム(B)及びリン酸二水素ナトリウム(C)の三種の塩からなる難燃化剤の組成と反応初期生成物の溶融温度との関係を示す概略相図である。 31P−固体NMRスペクトルを示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
本実施の形態に係る熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤は、少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとを配合してなるものである。
図1において、温度は実測温度であり、三角形の各辺の値は当該辺の右端に示すリン酸二水素カリウム(KH2PO4)、リン酸二水素リチウム(LiH2PO4)及びリン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)の成分の配合割合(重量%)を示している。また、図中斜線で示す領域はPET(融点255℃付近)に適する難燃化剤組成範囲を示し、6−ナイロン(融点225℃)の適性領域を図中波線の難燃化剤組成範囲で示す。また、ポリアミド樹脂は溶融粘性が極めて高いため、ポリエステル樹脂に比較してより高温域で溶融する難燃化剤を用いることが望ましく、ポリエステル樹脂で見られる樹脂‐難燃化剤の適性溶融温度相関とは異なるより高温領域が適性領域になる。
リン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとの配合比は、熱可塑性樹脂の溶融温度に対応する共融点を持つ組成として図1の相図によれば、リン酸二水素カリウムの割合として25〜90重量%の領域があてはまるので、リン酸二水素カリウム100重量部に対してリン酸二水素リチウムを10〜300重量部用いるのが好ましく、10重量部未満では溶融温度が高くなりすぎて好ましくなく、また、300重量部を超えれば同様に高い溶融温度となり好ましくない。より好ましいのは35〜300重量部である。
前記リン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとからなる混合物を攪拌しながら温度200℃〜300℃環境下にて加熱して完全に溶融した後15〜30分間よく混合し、その後、冷却して結晶固体を得る。当該結晶固体を粉砕して難燃化剤とする。
また、前記熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤には、リン酸二水素ナトリウムを含有していてもよい。
リン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとリン酸二水素ナトリウムとの配合比は、熱可塑性樹脂の溶融温度に対応する共融点を持つ組成として図1の相図によれば、リン酸二水素カリウム20〜85重量%、リン酸二水素リチウム5〜75重量%、リン酸二水素ナトリウム50重量%以下の領域があてはまるので、リン酸二水素カリウム100重量部に対してリン酸二水素リチウムを10〜300重量部、およびリン酸二水素ナトリウムを10〜100重量部用いるのが好ましく、リン酸二水素ナトリウムが10重量部未満ではリン酸二水素ナトリウムの添加効果が顕著に認められず好ましくなく、また、100重量部を超えれば溶融温度が低くなりすぎて好ましくない。より好ましいのはリン酸二水素リチウムを25〜250重量部、リン酸二水素ナトリウムを15〜80重量部である。
前記リン酸二水素カリウム、リン酸二水素リチウム及びリン酸二水素ナトリウムを混ぜ合わせた混合物を攪拌しながら温度250℃〜350℃環境下にて加熱して完全に溶融した後15〜30分間よく混合し、その後、冷却して結晶性固体を得る。当該結晶固体を粉砕して難燃化剤とする。
さらに、前記熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤には、リン酸二水素アルミニウム(Al(H2PO4)3)及び/又は尿素(CO(NH2)2)が含まれていてもよい。各配合割合は、リン酸二水素カリウム100重量部に対してリン酸二水素リチウムを10〜300重量部、リン酸二水素ナトリウムを10〜100重量部、リン酸二水素アルミニウムを0〜5重量部とするのが好ましく、また、尿素は高温下での複雑な反応を経て含窒素縮合物を生成してこれが難燃性や溶解性に寄与すると推定され添加することにより難燃力が向上する場合があるが、適量を超える添加効果は期待できないので、0〜9重量部とするのがよい。より好ましくはリン酸二水素リチウムが20〜250重量部、リン酸二水素ナトリウムが10〜80重量部、リン酸二水素アルミニウムが0〜3重量部、尿素が0〜7重量部、更には尿素0〜2重量部である。そして、リン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとリン酸二水素ナトリウムとリン酸二水素アルミニウム及び/又は尿素とからなる混合物を攪拌しながら加熱溶融してよく混ぜ合わせた後、冷却して結晶性固体を得、当該結晶固体を粉砕して難燃化剤とする。
本実施の形態においては、配合されたリン酸二水素カリウム及びリン酸二水素リチウム及び/又はリン酸二水素ナトリウムが加熱により相互に脱水縮合反応し、当該リン酸二水素金属塩およびそれらの反応によって生成する化学種の混合物が難燃化剤の主成分を構成し、微量に存在する化学種を含めると難燃化剤中にはr(KLiNaHPO)−(マイナス)sH2O(ここでm+n+o3,p2,q4)の組成をもつ混合物が存在することとなり、当該混合物は混練しやすい粉末状固体として調製され、熱可塑性樹脂の溶融温度近傍に融点を有して熱可塑性樹脂との混練過程で分散すると共に液化し、均一度高く分散や溶解が進むので難燃効果が得られると推定している。
そして、リン酸二水素金属塩を溶融混練する過程でリン酸二水素塩間の脱水縮合が進み、加熱温度と反応時間とによって生成する化学種が異なるために、生成難燃化剤の熱可塑性樹脂への混練性および難燃性に差を生じる。したがって、熱可塑性樹脂の難燃化に用いる難燃化剤の調製は、配合したリン酸二水素金属塩が完全に溶融・混合した後からの反応時間で管理するのがよい。小規模バッチ式製造レベルでは目安として完全溶融後15〜30分で反応を止めると縮合反応の進行が軽度な難燃化剤を得ることができ、完全溶融後3〜4時間で反応を止めると縮合反応がよく進んだ難燃化剤を得ることができる。
本実施の形態に係る難燃化剤は、配合組成により融点が変化する現象を利用し、リン酸二水素カリウム及びリン酸二水素リチウム、そして必要に応じて副成分としてリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素アルミニウムや尿素を用いて個々の熱可塑性樹脂の軟化・溶融する温度近傍の分散・溶解に最も適する温度で溶融するよう調製しているので、種々の融点を持つ樹脂に対して各々最適化した難燃化剤を用いることができ、混練に要する時間や温度の低減に寄与する環境調和型の難燃化剤を得ることができる。
また、本実施の形態に係る難燃化剤は、配合により完全に溶融分散したときの透明性が高く、樹脂への分散性に優れているので、透明性に富む難燃化樹脂組成物(フィルムおよび繊維)を得ることができ、広い範囲への利用を見込むことができる。しかも、分散性が向上すると添加量を低減することができ、経済性が増すとともに、難燃化樹脂組成物の物性改善が進み、より薄いフィルムの作成などの加工が可能になる。
なお、難燃化剤に少量の添加物を加えることにより、難燃性の制御や他の機能の発現を行わせることができ、少量の添加物としてはその他の典型金属や遷移金属のリン酸二水素塩、尿素、ホウ酸塩、ヘテロポリ酸塩及び各種顔料等の機能性化合物を挙げることができる。
実施の形態2.
本実施の形態に係る難燃化樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤を熱可塑性樹脂に添加して熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度(例えば汎用PET樹脂では200℃以上)に加熱して混練し、ペレット状に成形して難燃化樹脂組成物を得る。熱による樹脂の物性低下を抑えるために混練温度は過度に上げすぎないようにするのが好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、PET、PBT及びPENのポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂を使用できる。
前記難燃化樹脂組成物においては、繊維やフィルム形成に可能なIV値は一般に0.5〜0.6以上とされており(鈴木東義 繊維と工業 59巻7号 p223(2003))、PET樹脂の品質基準はIV値0.63〜0.88程度であるから、前記難燃化剤を前記熱可塑性樹脂へ添加する量はIV値が0.63〜0.88となるように調整するのが好ましい。添加量が過度に増えれば物性低下を誘発するので、適正量に抑えることが必要である。即ち、IV値が0.63〜0.88を満足し、添加量を少なく、全体量に対して1〜25重量%、より好ましくは1〜20重量%となるように難燃化剤を熱可塑性樹脂に添加するのが好ましい。25重量%を超えて多量に添加すると十分な混練が得られず、不均一分布を生じて良好な難燃性を得ることができない。また、1重量%未満、例えば0.1重量%以下の添加量では樹脂の難燃効果が十分に発現しないので好ましくない。さらに好ましいのは、5〜20重量%である。
また、熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤は、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂に混練するにあたって融点調整の容易さ及び混練した樹脂の難燃効果に優れることを根拠に選択されており、リン酸二水素ナトリウムを副成分として加えることにより、図1に示すように、さらに融点調整の幅が広がり、樹脂の融点との適合性を高めることができ、前記ポリエステル樹脂は溶融後急激に粘性が低下するので、難燃化剤を混練するに際しては、ポリエステル樹脂と難燃化剤の融点が近接していると良好な分散が得られやすく望ましい。またポリアミド樹脂は溶融後の粘性低下がゆっくり起こるので、ポリアミド樹脂の溶融温度よりやや高い融点を持つ難燃化剤が適している。
なお、前記難燃化剤をポリエステル樹脂やポリアミド樹脂の熱可塑性樹脂と混練した際の樹脂の難燃化効果は樹脂によって異なる。二種類以上のリン酸二水素金属塩の混合系では、用いる塩の種類とその混合比によって混合物の融点が図1に示すよう変化するので、添加する熱可塑性樹脂の融点近傍にある分散適温度領域に融点を持つ難燃化剤を使用することにより分散・溶解が促進され、好ましい難燃性が得られる。
本実施の形態では、少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとが配合されている熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤をポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂へ添加する際に、樹脂の軟化・溶融する温度近傍に融点を持つ配合状態の前記難燃化剤を用いて該難燃化剤を前記樹脂に添加して前記樹脂が軟化する温度以上の温度で混錬するようにしたので、混錬過程において難燃化剤が破砕・微細化して分散するから、前記難燃化剤を樹脂中に均一に分散・相溶させることができる。
実施例1〜6:リン酸二水素カリウム (KH2PO4)、リン酸二水素リチウム(LiH2PO4)、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸二水素アルミニウム(Al(H2PO4)3)及び/又は尿素(CO(NH2)2)を表1に示す割合で配合し、この混合物を加熱しながら攪拌して温度200℃〜350℃環境下にて完全に溶融させた後、15〜30分間よく混ぜ合わせて冷却し、得られた結晶性固体を粉砕して各難燃化剤a(実施例1)〜f(実施例6)を調製した。
表1中、溶融温度は、難燃化剤を熱板上で加熱して完全に溶解する実測温度を示し、溶融時状態は、目視により均一・透明であるか否かを判断した。
表1に示す難燃化剤を200℃以上に加熱し溶融焼成した後、5%水溶液としたときのpHは5〜6付近であり中性に近い値であった。
なお、鉄製の釘10本を前以て秤量し、表1に示す各難燃化剤を加え加熱溶融状態で30分間反応させた後、熱水で難燃化剤等の水溶性物質を水洗除去、乾燥する処理を行って処理前後の重量減少によって金属腐食性を評価した。難燃化剤aでは鉄釘による腐食試験での重量減少は1.43%であった。難燃化剤c,d及びeでは釘腐食試験による減量は1.25%であり金属腐食は抑制されていた。
実施例7〜20:使用済みPETボトルを粉砕・洗浄したフレーク状PET樹脂(R-PET:溶融温度Tm254℃)、市販PET樹脂(三菱樹脂社Recron, V-PET;溶融温度Tm244℃)、PEN(帝人化成社製;Tm265℃)ペレット及び市販ポリアミド樹脂(東レ社製6-nylon;Tm 225℃)を粉砕したポリアミド樹脂破砕物を用意し、実施例1〜6の各難燃化剤a〜fを該難燃化剤と熱可塑性樹脂との合計量(全体量)に対して添加重量が表2、表3及び表4に示す配合割合になるよう加えて混合機で攪拌混合した後、熱可塑性樹脂の軟化点以上の高温下にて2軸押出機でヤーンを成形して切断し、ペレット状の各難燃化樹脂組成物を得た。当該各難燃化樹脂組成物に対して難燃性評価試験を行った結果を表2、表3及び表4に示す。
表中の「難燃性(樹脂)」は、難燃化剤を全体量に対してそれぞれ「難燃化剤添加量」にて示す重量%となるように加え、樹脂が溶融する温度(フレーク状PET樹脂では255℃付近)以上で液状に溶融させて得られる液状組成物を板状に成形した後、顆粒状に細かく粉砕したものを各難燃化樹脂組成物試験体とし、当該試験体を厚さ0.4mmの厚紙に載せて当該厚紙を火にかざし、試験体の燃え方により評価した。「◎」は紙が燃え尽きても試験体には着火しなかつたことを示し、「○」は試験体の周りには着火したが数秒以内に消火したことを示し、「△」は一旦試験体に着火ししばらく燃焼したが自己消火したことを示している。また、「難燃性(繊維)」は、糸状難燃化樹脂組成物の難燃性評価を示し、「◎」は繊維に着火しないかまたは着火後1秒以内に自己消火したことを示し、「○」は火炎中で着火したが数秒間で消火したことを示し、「△」は繊維は自己消火するが着火した落滴が30cm下に置かれた綿花に着火させたことを示している。「繊維均一性」は、糸状の難燃化樹脂組成物の目視による均一性を示し、「◎」は均一であること、「○」は100mm長に1個以下の分散むらが認められること、「△」は100mm長に2個以上の分散むらが認められることをそれぞれ示す。
実施例7では、リン酸二水素カリウムに半量のリン酸二水素リチウムを加え溶融混練して調製した難燃化剤a(溶融温度240℃)を全体量に対して5重量%となるようにR-PETに加えた。樹脂の軟化点以上で混練して得た難燃化樹脂組成物は、表2に示すとおり、良い難燃性を示し、均一分散性も良い結果であった。次に、実施例8では、難燃化剤aと難燃化剤bとでは難燃化剤原料の配合比率が異なっており、このために生成する難燃化剤の溶融温度も変化し、異なる結果が得られた。R-PETに対しては難燃剤bが難燃剤aよりも優れた結果であった。次に、実施例9及び10では、リン酸二水素ナトリウムを加えた三成分系の難燃化剤c,dにおいても優れた難燃性を示した。この両者の難燃化剤は溶融温度に差があるが、この範囲内では樹脂との混練性および難燃性に著しい影響は生じず、表2に示すとおり共に優れた結果であった。また、実施例9の難燃化樹脂組成物をシート状に成型して二軸延伸して得られたフィルムは、優れた透明性を示した。次に、実施例11及び12では、共に難燃化樹脂組成物は繊維物性や難燃性において良好な結果であった。次に、実施例14では、V-PET 90重量%に難燃化剤cを5重量%と溶解助剤として有機リン系難燃化剤(大八化学工業株式会社製:製品名:PX200)5重量%とを加えて混合機で攪拌混合した後、樹脂の軟化点以上の高温下に2軸押出機でヤーンを成形して切断し、ペレット状の難燃化樹脂組成物としたものである。この組成物の難燃性評価は◎であった。実施例13と実施例14とにおいて組成物のIV値とUL燃焼性試験による難燃性とを評価したところ、IV値は各々0.639及び0.643であった。また、UL94に示される方法に準拠した難燃性指標は共にV-0であった。実施例19では、良い難燃性と優れた成型加工性を示した。
表2〜4に示す難燃化剤の添加量の組成物において難燃性評価及び混練後の糸曳きにおいて概ね良い結果が得られており、当該難燃化剤による難燃化樹脂組成物を製造するために特別な耐腐食性成形機を必要としないことを確認した。また、なお、繊維延伸性として、放冷後2mm長の繊維を延伸したところ、実施例8,9,12,13,14,17及び18において20mm以上を示した。
さらに、前記各難燃化樹脂組成物(実施例7〜20)におけるリン−31固体NMR(MAS31PNMR)を測定したところ、−18〜20ppm及び−1〜+2ppm(NH42PO4基準)に吸収(ピーク)を持つことを確認した。例えば、実施例9の難燃化樹脂組成物は、図2に示すように、31P−固体NMRスペクトルにおけるピークをNH42PO4基準で−18〜−20ppm及び−1〜+2ppmの範囲に持っていた。
比較例1:リン酸二水素アンモニウム100重量部に水を100重量部加えて水溶液にした。この後、当該水溶液を100〜120℃で加熱しながら攪拌して水分を蒸発させると共に、アンモニアを飛散させて粒子状結晶の粉体を得た。
当該粉体の5%水溶液のpH値は4.7、200℃で燃焼した後の5%水溶液の焼成後pH値は2.5であった。当該粉体を全体量に対して5重量%添加したPET樹脂組成物のIV値は0.629を示し、当該添加量ではPET繊維やフィルムを形成できるIV値を得ることができなかつた。また、鉄釘腐食試験の結果は7.36%の減量であって、腐食性が高いことが示された。
比較例2:リン酸二水素アンモニウム72.8重量%に水酸化カリウム19.0重量%とグリセリン8.2重量%とを配合し、これを100として水を100重量部加えて水溶液にした。この後、当該水溶液を100〜120℃で加熱しながら攪拌して水分を蒸発させると共に、アンモニアを飛散させて粒子状結晶の粉体を得、難燃化剤とした。
次に、R−PETを用意し、前記難燃化剤とR−PETとの合計量に対して難燃化剤の添加量が6重量%となるように加えて混合機で攪拌混合した後、250℃以上の高温下にて2軸押出機でヤーンを成形して切断し、ペレット状の難燃化樹脂組成物を得た。難燃性評価は○に相当し、良好であったが、腐食試験では鉄釘の腐食がかなり進んており、腐食減量2.86%であった。
比較例3:リン酸二水素カリウム53.1重量%とリン酸二水素ナトリウム46.9重量%とを加熱溶融反応させて得た粒子状結晶の難燃化剤(溶融温度275℃)をR-PETに全体量に対して5重量%加え、混合機で攪拌混合した後、250℃以上の高温下にて2軸押出機でヤーンを成形して切断し、ペレット状の難燃化樹脂組成物を得た。当該難燃化樹脂組成物は混練の際の溶融状態において難燃化剤の分散に不均一性が生じ、糸状に引くことはできたが均一な糸状にはならなかった。難燃性評価は○であったが、溶融時均一・透明性が劣り、繊維中への分散性も悪く繊維均一性は×と評価され,繊維延伸性も △であった。
比較例4: V-PETにリン酸二水素ナトリウム(溶融温度300℃以上)を全体量に対して5重量%を加え加熱溶融混練して得られる組成物は、リン酸二水素ナトリウムとPET樹脂との溶融温度に大差があるために分散性が悪く、均一に分散した組成物を得ることができなかった。また、この組成物を板状に成型した試験片の難燃性は低レベルであり、実用性に欠ける評価△〜×であった。
比較例5:生物由来樹脂であるポリ乳酸(トヨタ社製;PLA、融点167℃)を用いて難燃化剤c(溶融温度240℃)を5重量%加え、同様に混練して難燃化樹脂組成物を得た、特性を評価したところ、難燃性はいずれも×であり、難燃性及び成型加工性両面において互いに適合しないことを示した。
比較例6:難燃化剤cをV-PETに30重量%となるように加えて溶融混練を試みたが、均一混練が困難であって、均一な樹脂組成物を得ることができなかった。
本発明によれば、熱可塑性樹脂の物性である粘りを保持して容易に繊維化することができ、同時に、難燃性に優れる熱可塑性樹脂用難燃化樹脂組成物が提供できるから、ハロゲン系難燃化剤に内在する有毒ガスやダイオキシン類を発生させるという問題点が解消でき、環境保全に貢献することができる。
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。

Claims (9)

  1. 少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとが配合されていることを特徴とする熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  2. リン酸二水素ナトリウムが配合されている請求項1記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  3. リン酸二水素アルミニウム及び/又は尿素が配合されている請求項1又は請求項2記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  4. 熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  5. ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートから選ばれる請求項4記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  6. 熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤が、全体量に対して1〜25重量%となるように熱可塑性樹脂に添加されていることを特徴とする難燃化樹脂組成物。
  8. 31P−固体NMRスペクトルにおいてNH42PO4基準で−18〜−20ppm及び−1〜+2ppmの範囲にピークを持つ請求項7記載の難燃化樹脂組成物。
  9. 少なくともリン酸二水素カリウムとリン酸二水素リチウムとが配合されている熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤をポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂の熱可塑性樹脂へ添加して混錬する難燃化樹脂組成物の製造方法において、前記熱可塑性樹脂の軟化・溶融する温度近傍に融点を持つ熱可塑性樹脂混錬用難燃化剤を用いて該難燃化剤を前記熱可塑性樹脂に添加して混錬過程において前記熱可塑性樹脂が軟化する温度以上の温度で混錬して該難燃化剤を破砕・細分化させた後に混錬を継続することにより前記熱可塑性樹脂中に該難燃化剤を均一に分散・相溶させることを特徴とする難燃化樹脂組成物の製造方法。
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