JP2012161707A - 塗工装置 - Google Patents

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Masanori Shinohara
勝之 篠原
Kazuhiro Uehara
一浩 上原
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Abstract

【課題】バックアップローラの表面に塗工液を付着させることなく、塗工ヘッドからの塗工液だれ、塗工液の乾燥や固化による塗工ヘッドの閉塞を防止することが可能で、しかも、搬送されるシート状基材に弛みや偏りが生じない塗工装置を提供する。
【解決手段】バックアップローラ2と、塗工ヘッド4とを備えた塗工装置において、塗工しないときには、塗工ヘッドとバックアップローラの間に位置し、塗工ヘッドとバックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、塗工液供給口3と当接して、塗工液供給口を密閉する樹脂層23と、樹脂層とバックアップローラの間に介在し、塗工ヘッドとバックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、弾性変形してバックアップローラに加わる応力を緩和する緩衝層(第1および第2の緩衝層21,22)とを有する封止治具10を備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗工装置に関し、詳しくは、二次電池を構成する電極箔の製造工程などにおいて使用される塗工装置に関する。
例えば、リチウムイオン二次電池は、アルミニウム箔の表面にコバルト酸リチウム(LiCoO2)を含む活物質層が形成された電極箔を正極電極として用いるとともに、銅箔の表面にグラファイト(炭素)を含む活物質層が形成された電極箔を負極電極として用い、これらの電極箔をセパレータ部材を介して複数層積み重ねた構造を有している。
そして、上述の正極電極は、アルミニウム箔の表面にコバルト酸リチウムなどの正極活物質とバインダーを溶剤で溶いて塗布して、乾燥した後、プレスすることにより形成されている。
また、負極電極も、正極電極と同様に、銅箔の表面に炭素材料などの負極活物質とバインダーを溶剤で溶いたものを塗布して、乾燥した後、プレスすることにより形成されている。
ところで、上述のような電極箔(正極電極や負極電極)を製造するにあたっては、金属箔に、電極活物質やバインダーを溶剤で液体状(ペースト状)としたもの(塗工液)を塗布するために、塗工装置が使用される。
そのような塗工装置の1つに、図6に示すように、搬送されるシート状基材51を支持するバックアップローラ52と、バックアップローラ52上を搬送されるシート状基材51に塗工液を塗工する塗工ヘッド53とを備えた塗工装置がある(特許文献1参照)。
なお、この塗工装置は、塗布工程やその前後の段階でバックアップローラ52の位置を調整するためのアクチュエータ54、バックアップローラ52の表面に付着した塗工液をかき取るためのスクレーパー55を備えている。
また、バックアップローラ52の一部には、塗工液を塗工しないときに、塗工ヘッド53を封止するための部材として、シリコーン樹脂部材56が配設されている。
そして、この塗工装置を用いて塗工液を塗工する場合、アクチュエータ54によりバックアップローラ52を、塗工ヘッド53との間に所定の間隔が確保されるように調整した状態で、バックアップローラ52と塗工ヘッド53との間にシート状基材51を供給(搬送)しながら、塗工ヘッド53から塗工液を供給することによりシート状基材51に塗工液が塗布される。
そして、塗工液をシート状基材に塗工しないときには、図7に示すように、シート状基材51を、バックアップローラ52と塗工ヘッド53との間から取り除いた状態で、塗工ヘッド53の真下に、バックアップローラ52の一部を構成するシリコーン樹脂部材56を位置させた状態で、アクチュエータ54によりバックアップローラ52を上昇させ、塗工ヘッド53の塗工液供給口にシリコーン樹脂部材56を接合させることにより、塗工ヘッド53の塗工液供給口を封止して、塗工液の乾燥を防止し、塗工ヘッド53の塗工液供給口が閉塞しないようにしている。
しかしながら、上記特許文献1の塗工装置では、バックアップローラ52のシリコーン樹脂部材56の表面に塗工ヘッド53を接触させることにより、塗工液の乾燥と、それによる塗工ヘッド53の閉塞を防止するようにしているので、バックアップローラ52と塗工ヘッド53との間にシート状基材が存在する状態では、塗工ヘッド53の塗工液供給口を塞ぐことができず、工程の自由度が低いという問題点がある。
また、塗工ヘッド53の塗工液供給口に、バックアップローラ52の一部を構成するシリコーン樹脂部材56を接触させて、塗工液の乾燥を防止するようにしているので、バックアップローラ52には塗工液が付着する。そこで、バックアップローラ52に付着した塗工液を、スクレーパー55によりかき落とすようにしているが、付着した塗工液をバックアップローラ52の表面から完全に除去することは困難で、シート状基材51をバックアップローラ52に接触させたときに、シート状基材51にバックアップローラ52に残った塗工液が付着するおそれがある。
また、特許文献1の塗工装置において、シート状基材51をバックアップローラ52に巻き回して搬送するようにした場合、バックアップローラ52の一部を構成するシリコーン樹脂部材56の表面と、その他の部分(通常はバックアップローラを構成する金属からなる面)とで摩擦係数が異なるため、シート状基材51の搬送状態が変動し、シート状基材51に弛みや偏りが生じやすいという問題点がある。
特開2005−254062号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、バックアップローラと塗工ヘッドの間にシート状基材が存在しているか否かを問わず、かつ、バックアップローラの表面に塗工液を付着させることなく、塗工ヘッドからの塗工液だれや、塗工液の乾燥、固化による塗工ヘッドの閉塞を防止することが可能で、しかも、バックアップローラの表面の一部を他の材料で構成する必要がなく、搬送されるシート状基材に弛みや偏りが生じない塗工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の塗工装置は、
搬送されるシート状基材を支持するバックアップローラと、
前記バックアップローラ上を搬送される前記シート状基材に塗工液を塗工する、塗工液供給口を有する塗工ヘッドとを備えた塗工装置において、
塗工を行わないときには、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの間に位置し、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、前記塗工液供給口と当接して、前記塗工液供給口を密閉する樹脂層と、前記樹脂層と前記バックアップローラの間に介在し、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、弾性変形して前記バックアップローラに加わる応力を緩和する緩衝層とを有する封止治具を備えていること
を特徴としている。
本発明の塗工装置においては、
前記封止治具は、長手方向に延びる凹部を有する基体を備えており、
前記緩衝層は、前記基体の前記凹部に配設された第1の緩衝層と、前記基体の前記凹部が設けられた凹部形成面とは逆側の面に配設された第2の緩衝層とを備えているとともに、
前記第1の緩衝層の表面に前記樹脂層が配設されていること
が好ましい。
また、前記基体は、第1および第2の緩衝層よりも剛性が高く、かつ、前記第2の緩衝層は、第1の緩衝層よりも剛性が低いことが好ましい。
本発明の塗工装置によれば、塗工を行わないときには、塗工ヘッドとバックアップローラの間に位置し、塗工ヘッドとバックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、塗工ヘッドの塗工液供給口を密閉する樹脂層と、弾性変形してバックアップローラに加わる応力を緩和する緩衝層とを有する封止治具を備えているので、弾性変形した緩衝層の弾性により封止治具が塗工ヘッドとバックアップローラ間に保持されるとともに、封止治具の樹脂層により塗工液供給口の密閉を確実に行うことができる。
また、この封止治具は、バックアップローラとは別に構成されているので、バックアップローラと緩衝層との間にシート状基材が存在しても、シート状基材が存在しない場合と同様に、緩衝層の弾性変形で塗工ヘッドとバックアップローラ間に確実に保持することができる。したがって、バックアップローラと塗工ヘッドの間にシート状基材が存在しているか否かを問わない。
さらに、封止治具はバックアップローラとは別に構成されているので、バックアップローラ表面に塗工液が付着することがない。
また、請求項2に係る本発明の塗工装置によれば、封止治具が、基体と第1の緩衝層と第2の緩衝層を備え、第1の緩衝層の表面に樹脂層が配設されているので、封止治具のハンドリングが容易になり、各部位が劣化しても交換が容易である。
また、基体の凹部に第1の緩衝層が配設されているので、第1の緩衝層が凹部により確実に保持され、塗工液供給口を樹脂層に当接させて密閉する際に、第1の緩衝層は凹部内で圧縮されるように弾性変形するので、樹脂層と塗工液供給口とが位置ずれしにくく、塗工液供給口を確実に封止することができる。
また、請求項3に係る本発明の塗工装置によれば、基体が第1および第2の緩衝層よりも剛性が高いので、基体の剛性により封止治具自体の曲げ等の変形応力に対して強度を上げることができる。したがって、封止治具の取り扱い性や耐久性などを確保することが可能になる。
また、第2の緩衝層が第1の緩衝層よりも剛性が低いので、塗工液供給口を密閉する側の第1の緩衝層に塗工液の溶剤等の影響を考慮した材料を用いた結果、第1の緩衝層の剛性が上がっても、バックアップローラ側の第2の緩衝層の剛性が低いので、第2の緩衝層の弾性変形でバックアップローラの表面に傷をつけずに、封止治具を塗工ヘッドとバックアップローラ間に確実に保持することができる。
本発明の一実施例(実施例1)にかかる塗工装置の要部を模式的に示す図である。 図1の塗工装置において用いられている封止治具の構成を示す分解図である。 本発明の実施例1にかかる塗工装置を用いて、シート状基材に塗工液を塗工している状態を示す図である。 本発明の実施例1にかかる塗工装置において、シート状基材をバックアップローラから取り外した状態で、塗工ヘッドの塗工液供給口を封止している状態を示す図である。 本発明の実施例1にかかる塗工装置の変形例を示す図である。 従来の塗工装置の要部を模式的に示す図である。 従来の塗工装置において、塗工ヘッドの塗工液供給口を封止してしている状態を示す図である。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施例(実施例1)にかかる塗工装置の要部構成を模式的に示す図、図2は図1の塗工装置において用いられている封止治具の構成を示す分解図である。
なお、この実施例1では、リチウムイオン二次電池の正極部材あるいは負極部材を作製する際に、シート状基材(金属箔)に、正極活物質や負極活物質等の電極活物質をバインダーや溶剤と合わせて液体状(ペースト状)としたものを塗工液として塗布するための塗工装置(ダイコーター)を例にとって説明する。
図1に示すように、この塗工装置は、搬送されるシート状基材1を支持するバックアップローラ2と、バックアップローラ2上を搬送されるシート状基材1に塗工液を塗工する塗工液供給口3を有する塗工ヘッド4と、塗工ヘッド4を移動させてバックアップローラ2との位置関係を調整するための駆動機構(この実施例1ではエアシリンダ)5を備えている。
塗工ヘッド4は、ダイコート方式のダイヘッドであり、シート状基材1を搬送しながら、塗工液供給口(コーティングスリット)3から塗工液を供給することにより、シート状基材1に塗工液が塗工(コーティング)されるように構成されている。なお、本発明において、塗工ヘッド4の構成に特別の制約はなく、ダイコート方式のもの以外にも、例えば、リップコート方式のものなどを用いることも可能である。
そして、この塗工装置は、図1および2に示すように、塗工液の塗工を行わないときに、塗工ヘッド4の塗工液供給口3を塞ぐための封止治具10を備えている。
封止治具10は、塗工を行わないときに、塗工ヘッド4とバックアップローラ2の間にセットされ、塗工ヘッド4の塗工液供給口3を封止して、塗工ヘッド4の塗工液供給口3での塗工液の乾燥とそれによる塗工ヘッド4の閉塞を防止することができるように構成されている。
詳しく説明すると、この実施例1の塗工装置において、封止治具10は、図2に示すように、長手方向に延びる凹部11aを有する樹脂系材料からなる基体11と、基体11の凹部11aに配設された第1の緩衝層21と、基体11の凹部11aが設けられた面とは反対側の面(バックアップローラ2に対向する側の面)に配設された、第2の緩衝層22と、第1の緩衝層21の表面に剥離可能に貼り付けられた樹脂層23とを備えている。
また、樹脂層23は、塗工ヘッド4の塗工液供給口3と直接に当接し、塗工液供給口3を封止する機能を果たすものであり、この実施例1では、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが用いられている。
なお、樹脂層は、塗工液と接することから、塗工液によりダメージを受けることがない材料であることが好ましい。また、塗工液が正極活物質や負極活物質とバインダーや溶剤と合わせて液体状(ペースト状)としたものである場合、塗工液が水と反応して固化することがあるため、樹脂層23は水分を含んでいたり、水分を発生させたり、水分を透過させたりしないものであることが望ましい。上記のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムは、このような要求に応える材料であるが、その他にも、 ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルムなどを用いることができる。
また、第1の緩衝層21は、応力が加わると弾性変形し、応力が除かれると形状復帰するような弾性材料からなるものであることが好ましい。また、第1の緩衝層21は塗工液と接する可能性が大きいため、塗工液や塗工液に含まれる溶剤に対して耐性のある材料であることが好ましい。なお、この実施例1では、第1の緩衝層21として、それらの要件を満たす材料であるシリコーンゴムが用いられている。
なお、第1の緩衝層21の構成材料は上述の例に限られるものではなく、シリコーンゴム以外にも、例えば,エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、 フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)などの種々の材料を用いることが可能である。
また、第2の緩衝層22も、応力が加わると弾性変形し、応力が除かれると形状復帰する弾性材料から形成されていることが好ましい。
また、第2の緩衝層22は、シート状基材1やバックアップローラ2に当接する部材であることから、塗工ヘッド4が封止治具10に圧接されたときにその押圧力を受け止めることが可能な材料であることが望ましい。
また、シート状基材1やバックアップローラ2にダメージを与えないという見地(すなわち緩衝性の見地)からは、第2の緩衝層22は、第1の緩衝層21よりも剛性が低いことが望ましい。一方、第2の緩衝層22は塗工液と接する可能性が低いので、通常は、第1の緩衝層21に求められるような、高い耐塗工液性を備えている必要はない。
この実施例1では、第2の緩衝層22として、シリコーンスポンジが用いられている。
なお、第2の緩衝層22の構成材料はこれに限られるものではなく、天然(NR)スポンジ 、クロロプレン(CR)スポンジ、などの種々の材料を用いることが可能である。
また、上記の基体11は、第1の緩衝層21および第2の緩衝層22よりも剛性が高いことが好ましい。
この実施例1では、基体11として、ナイロンモノマー樹脂からなるものが用いられている。ただし、基体11の構成材料はこれに限られるものではなく、例えば、フッ素樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などから選ばれる材料を用いることが可能である。
また、塗工液が塗工されるシート状基材1としては、アルミニウム箔や銅箔などが例示される。
さらに、シート状基材(金属箔)1に塗工される塗工液としては、以下のものが挙げられる。例えば、正極活物質であるLiCoO2と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、導電助剤であるのアセチレンブラックと、溶剤とを合わせて液体状(ペースト状)としたもの(正極合材ペースト)が例示され、また、負極活物質であるグラファイト系材料と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、溶剤とを合わせて液体状(ペースト状)としたもの(負極合材ペースト)が例示される。
ただし、シート状基材、塗工液は上記の例に限定されるものではない。
上述のように構成された塗工装置を用いて、シート状基材1に塗工液を塗工するにあたっては、図3に示すように、バックアップローラ2上を搬送されるシート状基材1に、塗工ヘッド4を近接させる(例えば、塗工ヘッド4とバックアップローラ2の外周面との間隔を数μm〜数百μmとし、シート状基材1を、所定の速度で両者の間を通過させる)ことにより、シート状基材1に塗工液を塗工する。
そして、条件変更などのための段取り停止や、トラブルが発生した場合のトラブル停止などにより、塗工を行わないときには、図1に示すように、塗工ヘッド4と、バックアップローラ2により支持されたシート状基材1との間に、上述の封止治具10を挿入配置した状態で、駆動機構5により、塗工ヘッド4をバックアップローラ2に近づく方向に移動させる。これにより、塗工ヘッド4がバックアップローラ2に向かって付勢され、塗工ヘッド4の塗工液供給口3が、封止治具10の樹脂層(PETフィルム)23と当接して、塗工液供給口3が密閉される。
その結果、塗工ヘッド4の塗工液供給口3における塗工液の乾燥とそれによる塗工ヘッド4の閉塞を防止することが可能になる。
また、この実施例1の塗工装置を構成する封止治具10においては、基体11の凹部11aに第1の緩衝層21が配設され、第1の緩衝層21の表面に樹脂層(PETフィルム)が貼り付けられているため、封止治具10が塗工ヘッド4とバックアップローラ2の間に配置された状態で、塗工ヘッド4が駆動機構5により樹脂層23に向かって付勢されたときに、樹脂層23と塗工ヘッド4とが適度な圧力を持って接触し、塗工ヘッド4の塗工液供給口3が確実に封止され、塗工ヘッド4からの塗工液だれ、塗工液の乾燥による固化や塗工液の水分吸収による固化等に起因する塗工ヘッド4の閉塞を効率よく防止することができる。
また、基体11のバックアップローラ2に対向する側の面に第2の緩衝層22が配設されているため、バックアップローラ2がダメージを受けることがなく、良好な塗工を長時間にわたって、安定して行うことが可能になる。
また、基体11の凹部11aに第1の緩衝層21が配設されていることから、第1の緩衝層21が脱落したりすることがなく、安定して保持される。
さらに、封止治具10が、ナイロンモノマー樹脂製の基体11、シリコーンゴムからなる第1の緩衝層21、シリコーンスポンジからなる第2の緩衝層22、樹脂層(PETフィルム)23から形成されており、仮に封止治具10が、直接、バックアップローラ2や塗工ヘッド4に接触するようなことがあっても、バックアップローラ2や塗工ヘッド4が損傷することがなく、加工精度に対する悪影響を受けることもない。したがって、高い信頼性を実現することができる。
また、第1の緩衝層として、シリコーンゴムからなるものが用いられており、また、樹脂層23としてPETフィルムが用いられているため、塗工液が上述のように溶剤を含有するものである場合にも、第1の緩衝層21および樹脂層23が溶剤により侵されることがない。
さらに、樹脂層23としてPETフィルムが用いられており、PETフィルムは水分を含有していたり、水分を発生したりすることがなく、塗工液が水と反応することにより硬化あるいは固化するものであるような場合にも、塗工液が水分を吸収することによる硬化や固化を防止して、塗工ヘッド4の閉塞を効率よく防ぐことができる。
また、樹脂層(PETフィルム)23は、付着した塗工液を拭き取ることにより繰り返して使用することが可能である。さらに、樹脂層(PETフィルム)23は第1の緩衝層21の表面に剥離可能に貼り付けられているので、繰り返し使用により樹脂層23が傷んだ場合にも、樹脂層23を貼り替えることにより、封止治具10を繰り返して使用することができる。
また、上記実施例1では、塗工ヘッド4とバックアップローラ2との間の距離を調整するための駆動機構5を備えているので、封止治具10の挟み込み作業を、複雑な機構を必要とせずに、容易に行うことができる。
なお、上記実施例1では、図1に示すように、バックアップローラ2にシート状基材1が掛けられた状態のまま、封止治具10により塗工ヘッド4を封止するようにしているが、図4に示すように、シート状基材1を取り外して、封止治具10の第2の緩衝層22が直接バックアップローラ2に当接するような態様で、塗工ヘッド4の塗工液供給口3を封止することも可能である。
その場合も、塗工ヘッド4がバックアップローラ2に接触することがないので、塗工液がバックアップローラ2に付着することはない。
なお、上記実施例1の塗工装置では、封止治具10として、ナイロンモノマー樹脂製の基体11と、基体の凹部11aに配設された第1の緩衝層21と、基体11の凹部11aが形成されている面とは逆側の面に配設された第2の緩衝層22、および、第1の緩衝層21の表面に貼り付けられた樹脂層(PETフィルム)23を備えたものを用いているが、封止治具として、図5に示すように、緩衝層20と、その表面に貼り付けられた樹脂層23とからなる封止治具10aを用いることも可能であり、その場合も、バックアップローラと塗工ヘッドの間にシート状基材が存在しているか否かを問わず、かつ、バックアップローラの表面に塗工液を付着させることなく、塗工ヘッドからの塗工液だれや、塗工液の乾燥による固化や塗工液の水分吸収による固化等に起因する塗工ヘッドの閉塞を防止することが可能である。しかも、バックアップローラの表面の一部を他の材料で構成する必要がなく、搬送されるシート状基材に弛みや偏りが生じない塗工装置を得ることができる。
また、上記実施例では、リチウムイオン二次電池の正極部材あるいは負極部材を作製する場合において、集電体に正極合材ペーストや負極合材ペーストを塗工する場合を例にとって説明したが、本発明の塗工装置は、正極合材ペーストや負極合材ペーストを塗工する場合に限られるものではなく、他の塗工液を塗工する場合にも適用することが可能である。
さらに、上記実施例では、塗工ヘッドをバックアップローラ側に移動可能にした場合を例にとって説明したが、本発明の塗工装置は、これに限られるものではなく、バックアップローラを塗工ヘッド側に移動可能にした場合、あるいは塗工ヘッドとバックアップローラの両方が移動可能な場合にも適用することが可能である。
本発明はさらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、塗工ヘッドやバックアップローラの具体的な構成、封止治具の構成(例えば、緩衝層の配設態様)などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 シート状基材
2 バックアップローラ
3 塗工液供給口
4 塗工ヘッド
5 駆動機構
10,10a 封止治具
11 基体
11a 凹部
20 緩衝層
21 第1の緩衝層
22 第2の緩衝層
23 樹脂層

Claims (3)

  1. 搬送されるシート状基材を支持するバックアップローラと、
    前記バックアップローラ上を搬送される前記シート状基材に塗工液を塗工する、塗工液供給口を有する塗工ヘッドとを備えた塗工装置において、
    塗工を行わないときには、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの間に位置し、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、前記塗工液供給口と当接して、前記塗工液供給口を密閉する樹脂層と、前記樹脂層と前記バックアップローラの間に介在し、前記塗工ヘッドと前記バックアップローラの少なくとも一方が他方に向かって付勢されたときに、弾性変形して前記バックアップローラに加わる応力を緩和する緩衝層とを有する封止治具を備えていること
    を特徴とする塗工装置。
  2. 前記封止治具は、長手方向に延びる凹部を有する基体を備えており、
    前記緩衝層は、前記基体の前記凹部に配設された第1の緩衝層と、前記基体の前記凹部が設けられた凹部形成面とは逆側の面に配設された第2の緩衝層とを備えているとともに、
    前記第1の緩衝層の表面に前記樹脂層が配設されていること
    を特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  3. 前記基体は、第1および第2の緩衝層よりも剛性が高く、かつ、前記第2の緩衝層は、第1の緩衝層よりも剛性が低いことを特徴とする請求項2記載の塗工装置。
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