JP2012159677A - 光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板 - Google Patents

光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板 Download PDF

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Daichi Sakai
大地 酒井
Hiroshi Masuda
宏 増田
Tomoaki Shibata
智章 柴田
Toshihiro Kuroda
敏裕 黒田
Shigeyuki Yagi
成行 八木
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Abstract

【課題】光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板に関し、特に、使用する信号光の波長の制約が少なく、かつ光ファイバと、光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、光学素子等を平面実装できる光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板を提供する。
【解決手段】光ファイバ配線板1及び光ファイバ電気配線複合基板2は、第1基板10上に、光ファイバ30と、光ファイバ30の端部32に光路変換用のミラー122を有するミラー部材120とを備える。光ファイバ30とミラー部材120が、第1基板10の外周より内側に配置されている。光ファイバ30の端部32とミラー部材120との間に、第1下部クラッド層144、コア層145、上部クラッド層146からなる光導波路110を備える。光ファイバ30の端部32は、光ファイバガイド部材140によって位置決めされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、使用する信号光の波長の制約が少なく、かつ、光ファイバと光導波路のコア層との位置合わせが容易で、光導波路のコア層に対する光ファイバの位置がずれにくく、光学素子等を平面実装できる光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板に関する。
情報伝達量が増大するに伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報伝達処理にも信号光を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内の複数のボード間又は各ボード内の短距離の信号伝送に光を用いる光伝送路を電気配線板に複合した光電気複合基板の開発がなされている。
基板上の光伝送路としては、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能であり、高精度な配線ピッチを得やすい光導波路を用いることが望ましい。基板上の光伝送路としては、特に、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
例えば、特許文献1には、ミラー付きの光導波路と電気配線板とを複合化した光電気配線板が開示されている。しかし、ポリマー材料で形成された光導波路は、炭化水素基由来の吸収帯がその光導波路中に存在するため、使用する信号光の波長に制限を受ける。使用する信号光として低損失な波長の光を選択しても、光導波路の長さを数cm〜数m程度にしないと、光伝搬損失が大きく光信号の伝送が困難である。また、光路変換用の斜面を形成する方法として、特許文献1に記載のように、ミラー部材を光導波路中に挿入する方法や、ダイシングソーやレーザアブレーションを用いて形成する方法が一般的である。しかし、これらの方法では、大面積の基板を加工する際、大型の装置が必要であることや、極めて高歩留まりの加工技術が必要となる等の問題があった。
一方、光導波路よりも低損失な光ファイバは、多量の情報の高速通信が可能であることから、家庭用及び産業用の情報通信に広く利用されている。また、例えば自動車には、各種電装品(例えば、カーナビゲーションシステム等)が装備されているが、それらの電装品の光通信にも採用されている。
このような光ケーブルを有する基板に接続する光ファイバコネクタとして、特許文献2に開示されているものがある。これらの光ケーブルコネクタを、基板の受発光素子間を接続するためのジャンパー線として用いることにより、低損失な光信号の送受ができる。しかし、この方法では、光ファイバコネクタと基板間に光学素子を設ける必要があるため、基板上に多数の光素子を高精度に実装する必要があると共に、光ファイバコネクタ−基板とを高精度に実装する必要があった。また、このようなコネクタを光ファイバの内装配線化は極めて困難となる。さらにこの光ファイバコネクタはあくまでも基板外部接続機構であるため、光ファイバの配線部分の取りまわしが基板外となるため煩雑となる。
特開2006−284634号公報 特開2008−275717号公報
本発明は、使用する信号光の波長の制約が少なく、かつ、光ファイバに対して光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、光学素子等を平面実装できる光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板を提供することを目的とする。
本発明に係る光ファイバ配線板は、第1基板と、前記第1基板上に配置された光ファイバと、前記光ファイバの延びる方向における前記光ファイバの一方の端部の外側に、光路変換用の第1ミラーを有する第1ミラー部材と、を備える。前記光ファイバと前記第1ミラー部材とは、前記第1基板の外周より内側に配置されている。
前記光ファイバと前記第1ミラー部材とは、前記光ファイバと前記第1ミラー部材とが互いに光信号を送受可能な位置となるように、前記第1基板に接合されていることが好ましい。
前記第1基板は基板本体と前記基板本体に積層された第1接着層とを有し、前記光ファイバ及び前記第1ミラー部材の少なくともいずれかが、前記第1接着層を介して前記第1基板に接合されていることが好ましい。
前記第1ミラーは、前記光ファイバの一方の端部から受光した信号光の向きを前記第1基板に対して垂直方向に傾けること、及び、前記第1基板に対して垂直方向から受光した信号光の向きを前記光ファイバの一方の端部に傾けることの少なくともいずれかができるように構成されていることが好ましい。
光ファイバ配線板は、さらに、前記光ファイバの延びる方向における前記光ファイバの他方の端部の外側に、光路変換用の第2ミラーを有する第2ミラー部材を備え手いることが好ましい。前記第2ミラーは、前記光ファイバの他方の端部から受光した信号光の向きを前記第1基板に対して垂直方向に傾けること、及び、前記第1基板に対して垂直方向から受光した信号光の向きを前記光ファイバの他方の端部に傾けることの少なくともいずれかができるように構成されていることが好ましい。前記第2ミラー部材は前記第1基板上に配置されていることが好ましい。
光ファイバ配線板は、さらに、前記光ファイバの一方の端部と前記第1ミラー部材との間に形成された第1光導波路を有することが好ましい。前記第1光導波路は、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層からなることが好ましい。
前記コア層がコアパターンであり、前記コアパターンと前記光ファイバとが、互いに光信号を送受可能な位置に並設されていることが好ましい。
前記第1光導波路と前記第1ミラー部材とは一体に形成されていることが好ましい。
光ファイバ配線板は、さらに、前記光ファイバの一方の端部の位置を案内する第1光ファイバガイド部材を備えていることが好ましい。
前記第1光ファイバガイド部材は、前記第1光導波路の材料である光導波路形成用材料と同じであることが好ましい。
光ファイバ配線板は、さらに、前記第1ミラー部材において前記第1基板とは反対側に配置された第2基板を備えていることが好ましい。
前記第1ミラー部材、前記第1光導波路、前記第1光ファイバガイド部材及び前記光ファイバの少なくともいずれかは、前記第2基板に接合されていることが好ましい。
本発明に係る光ファイバ電気配線複合基板は、上述に記載の光ファイバ配線板と、前記第1基板に配置された第1電気配線とを備える。
光ファイバ電気配線複合基板は、さらに、前記第1ミラー部材において前記第1基板とは反対側に配置された第2電気配線を備えることが好ましい。
前記第2電気配線は前記第2基板に配置され、前記第2電気配線と前記第2基板とは第2電気配線板を構成することが好ましい。
本発明によれば、使用する信号光の波長制約が少なく、かつ光ファイバと、光導波路のコア層との位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、光学素子等を平面実装できる光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板を得ることができる。
本発明に係る光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバの端部の位置の断面図である。(b)は隣接する2つの光ファイバの間の位置の断面図である。 図1に示した光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の第1光導波路と第1ミラー部材を有する光コネクタの斜視図である。 図2に示した光コネクタの側面図である。 図1に示した光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。 図4に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(c)は光信号伝達用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。 図5に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(c)は光信号伝達用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。 図6に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向断面図である。(c)は光信号伝達用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。(d)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。 図7に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(b)は光信号伝達用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(c)は光信号伝達用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。(d)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。 図8に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(b)は光信号伝達用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(c)は光信号伝達用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。(d)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン垂直方向の断面図である。 図9に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(b)は光信号伝達用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。 図10に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。(a)は光ファイバガイド用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。(b)は光信号伝達用コアパターンのパターン並行方向の断面図である。 図11に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。 図12に続く光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板の製造方法の一例を示す断面図である。
本発明に係る光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板について、最初に各構成の概要を、次いで、各構成の具体的な製造方法を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る光ファイバ配線板1は、第1基板10と、複数の光ファイバ30と、2つの光ファイバコネクタ100とを備える。光ファイバ電気配線複合基板2は、光ファイバ配線板1と、複数の第1電気配線210と、複数の第2電気配線220とを備える。各光ファイバコネクタ100は、複数の光導波路110と、複数のミラー部材120と、複数の光ファイバ30の端部32を案内する光ファイバガイド部材140と、第2基板20とを備える。
第1基板10と複数の第1電気配線210とは、第1電気配線板201を構成する。第2基板20と、第2基板20に設けられた複数の第2電気配線220とは、第2電気配線板202を構成する。
光ファイバ配線板1及び光ファイバ電気配線複合基板2は、以下のように構成されている。すなわち、光ファイバ30の一方の端部32の端面34からX方向(光ファイバ30の端部32が延びる方向)に出射した信号光は光導波路110の端面112を通って光導波路110内に入射し、入射した信号光はミラー部材120のミラー122によって信号光の光路を直角方向(Z方向)に変換され、変換された信号光は第2基板20の表面21から第2基板20の外側に出射される。また、同様に、第2基板20の表面21からミラー部材120内に入射した信号光はミラー部材120のミラー122によって光路をX方向に変換され、変換された信号光は光導波路110の端面112から出射し、出射した信号光は光ファイバ30の端部32の端面34から光ファイバ30内を通る。
ここで、信号光は、特に制限はなく、主に光ファイバ30に対して低損失な波長の信号光を用いることが好ましい。このとき、信号光の波長は、光ファイバコネクタ100の光導波路110における信号光の光損失が光信号の伝達に支障がない範囲であればよい。光導波路110の長さを短くすることで、光導波路110の内部において信号光の低損失化が可能であるので、使用する信号光の波長と光導波路110の長さとは、光導波路110の光損失の値に基づいて、適宜決めることができる。
(第1基板10)
図1に示すように、第1基板10は、一方の表面11a及び他方の表面11bを有する基板本体11と、基板本体11の一方の表面11aに積層された第1接着層12とを有する。第1接着層12は、第1基板10と光ファイバ30及び光ファイバコネクタ100を接着するために第1基板10上に設けられている。
基板本体11は、例えば矩形状のプリント基板(FR−4、耐熱性ガラス基材エポキシ樹脂積層板)であることが好ましい。
(第1電気配線板201)
図1に示すように、第1電気配線板201は、第1基板10と複数の第1電気配線210とを備える。複数の第1電気配線210のうち所定数の第1電気配線210は、基板本体11の一方の表面11aと第1接着層12との間に形成され、残りの第1電気配線210は他方の表面11bに形成されている。
(光ファイバ30)
図1に示すように、各光ファイバ30の両端部32は、その端部32の端面34が光導波路110の端面112に対向するように、光ファイバガイド部材140の案内溝142に挿入されている。
各光ファイバ30は、第1基板10を上から見た状態(Z方向から見た状態)において各光ファイバ30の全体が第1基板10の外周より内側に、かつ、第1基板10の第1接着層12の上に配置されている。
したがって、複数の光ファイバ30は、第1接着層12によって第1基板10に堅固に取り付けられている。さらに、各光ファイバ30の両端部32は、光ファイバガイド部材140によって、端部32がY方向(図2参照、光ファイバ30の端部32の延びるX方向及びZ方向にいずれも直角の方向)に移動しないように、堅固に第1接着層12を介して第1基板10に取り付けられている。
各光ファイバ30は、特に限定はないが、断面形状が略円形であり、信号光を導波し得る光ファイバであればよい。各光ファイバ30の外径は、光導波路110を構成する各層の膜厚を一定に制御することができるよう、200μm以下であればよく、125μmや80μmであるとさらによい。
また、各光ファイバ30の外径のうち、少なくとも光ファイバの端面34から所定の範囲(光ファイバガイド部材140の案内溝142に案内される範囲)内の部分である端部32の範囲の外径が、上述の径であればよい。光ファイバ30として使用する光ファイバが光ファイバ保護用の被覆が施されている被覆付き光ファイバである場合、光ファイバ保護用の被覆うち、光ファイバガイド部材140に搭載される端部32の部分の被覆を取り除き、それ以外の部分については光ファイバ保護用の被覆を残した光ファイバを光ファイバ30として用いてもよい。
(光ファイバコネクタ100)
図2に示すように、各光ファイバコネクタ100は、複数の光導波路110と、複数のミラー部材120と、複数の光ファイバ30の端部32を案内する光ファイバガイド部材140と、第2基板20とを備える。本実施形態では、光導波路110の数は4である。
光ファイバコネクタ100は、複数の光ファイバ30の端部32の位置決めをするための案内溝142を形成する光ファイバガイド部材140と光導波路110、又は、案内溝142を形成する光ファイバガイド部材140とミラー部材120とを備えた光ファイバコネクタであれば、特に限定されるものではない。
(第2基板20)
図2及び図3に示すように、第2基板20は、例えば、一方の表面21及び他方の表面22が平らの矩形状の板部材23と、板部材23の一方の表面21に形成された第2電気配線220とを有する。板部材23の一方の表面21は、第2基板20の表面でもある。
第2基板20は、第1基板10と同様、ミラー部材120のミラー122にて光路変換された信号光が第2基板20を透過することができるような、信号光の波長に対して透明な材料を用いることが好ましい。第2基板20には、複数の光導波路110や複数のミラー部材120や光ファイバガイド部材140と接合するための第2接着層が形成されている。本実施形態では、第2接着層は、後述する第2下部クラッド層143である。
(第2電気配線板202)
図1に示すように、第2電気配線板202は、第2基板20と複数の第2電気配線220とを備える。複数の第2電気配線220は、第2基板20の一方の表面21に形成されている。第2基板20の一方の表面21には、第2基板20を通過した信号光を受光したり、第2基板20を介してミラー部材120のミラー122に照射させる信号光を発光させたりする光学素子(図示せず)が平面実装される。複数の第2電気配線220には、光学素子から出力される電気信号又は光学素子に入力される電気信号が流れる。
(光ファイバガイド部材140)
図2及び図3に示すように、光ファイバガイド部材140は、第2基板20の他方の表面22の上方に形成され、ガイド本体部141aと、ガイド本体部141aに形成された複数のガイド溝部141bとを備える。
ガイド本体部141a及び複数のガイド溝部141bとは、第2下部クラッド層143と、第1下部クラッド層144と、コア層145と、上部クラッド層146とで形成されている。
複数のガイド溝部141bは、複数の一対の側面151を有し、コア層145によって形成される複数の壁部152と、第2下部クラッド層143によって形成される複数の底面153と、を有する。
複数の壁部152は、複数の光導波路110の端面112が並んでいる方向(Y方向)に並ぶように、第2下部クラッド層143の上面143aに形成されている。複数の壁部152のうち互いに隣接する2つの壁部152の間の間隔は、互いに隣接する2つの光導波路110の間の間隔と等しい。
複数の壁部152のうち互いに隣接する2つの壁部152及び第2下部クラッド層143は、ガイド溝部141bを形成する。本実施形態では、ガイド溝部141bの数は4である。各ガイド溝部141bは、各光ファイバ30の端部32の位置が各光導波路110の端面112の位置に合うように、つまり、各光ファイバ30の端部32を案内するように、各一対の側面151及び各底面153によって形成される。
互いに隣接する2つの壁部152の側面151のうち互いに対向する2つの側面151の間の間隔は、対向する2つの側面151の間に光ファイバ30の端部32がスムーズに挿入できるように、光ファイバ30の外径と等しいか若干広いことが好ましい。換言すると、各一対の側面151は、各光ファイバ30を間において互いに対向する位置に形成されていることが好ましい。
図3に示すように、上部クラッド層146は、複数の壁部152のうち最も外側に位置する2つの壁部152の上面152aの一部、及び、第1下部クラッド層144の上面144aのうち、最も外側に位置する2つの壁部152が形成されている部分以外の部分に形成されている。
上部クラッド層146の上面146aと第2下部クラッド層143の上面143aとの間の寸法は、光ファイバ30の外径と等しいか若干大きいことが好ましい。
上部クラッド層146の上面146aは、第1基板10に積層された第1接着層12に積層される面とされる。
(光導波路110)
図2に示すように、複数の光導波路110は、各光導波路110の端面112と各光ファイバ30の端部32の端面34とが光学的に接続するように、第2基板20の表面22の上方に形成された第2下部クラッド層143に形成されている。したがって、複数の光導波路110は、第2基板20に間接的に接合されている。なお、各光導波路110の端面112と各光ファイバ30の端部32の端面34とは接合されていることが好ましいが、端面112と各光ファイバ30の端部32の端面34との間にスリット溝156が形成する空間の一部があってもよい。この空間の一部の大きさは、光導波路110の端面112と各光ファイバ30の端部32の端面34との光学的な接続が可能であれば、特に限定されない。
複数の光導波路110は、第2下部クラッド層143に積層された第1下部クラッド層144と、第1下部クラッド層144に積層されたコアパターンにより形成された複数のコア層145と、コア層145及び第1下部クラッド層144に積層された上部クラッド層146とにより形成されている。複数のコア層145は、第1下部クラッド層144と、上部クラッド層146とにより包み込まれている。
本実施形態では、複数の光導波路110は、複数の端面112が同一平面上に位置するように、かつ、複数の光導波路110が第2基板20の他方の表面22の広がる方向(Y方向)に並ぶように、第2下部クラッド層143に形成されている。
また、複数の光導波路110のうち隣接する2つの光導波路110は、各光導波路110の端面112が各光ファイバ30の端部32の端面34に光学的に接続されるように、所定の間隔をおいて、第2下部クラッド層143に形成されている。
(ミラー部材120)
図1及び図2に示すように、各ミラー部材120は、光ファイバ30の端部32が光ファイバコネクタ100に差し込まれた状態において、光ファイバ30の端部32の延びる方向(X方向)における光ファイバ30の端部32の外側に位置するように形成されている。このため、各ミラー部材120は、光導波路110において、端面112から入射された信号光の光路を変更する、光路変換用のミラー122を有する。したがって、信号光の光路上において、複数のミラー部材120と複数の光ファイバ30との間には、それぞれ、複数の光導波路110が位置している。各ミラー部材120は、第2下部クラッド層143の接着力によって、第2基板20に接合されている。
ミラー122は、光導波路110の端面112を通って光導波路110内に入射た信号光の光路を直角方向(Z方向)に変換し、第2基板20の表面21から第2基板20の外側に送信されるように、光導波路110の光路上に形成されている。
また、同様に、ミラー122は、第2基板20の表面21からミラー部材120内に入射した信号光の光路をX方向に変換し、光導波路110の端面112から出射するように、光導波路110の光路上に形成されている。
本実施形態においてクラッド層及びコアパターンからなる光導波路はなくてもよいが、光導波路を設けることによって、例えば、複数の光ファイバからなる光ファイバアレイのピッチと、光路変換ミラーのピッチとを任意に変化させることが容易となり、光ファイバ30の高密度実装が可能となる。
光ファイバ配線板1及び光ファイバ電気配線複合基板2において、光ファイバガイド部材140はなくてもよいが、光ファイバガイド部材140を設けることによって、例えば、光ファイバ30とミラー部材120との間における、又は、光ファイバ30と光導波路110との間における位置合わせの精度を向上させることができる。
光ファイバガイド部材140と光導波路110とミラー部材120とは、一体形成されているので、Y方向に並んだ複数の光ファイバ30からなる光ファイバアレイにおいて、隣接する2つの光ファイバ30の間のピッチを高い精度で揃えることができ、第2基板20に対して垂直方向(Z方向)からの信号光の入出力が容易となる。このため、フォトダイオードやレーザーダイオード等の各種光学素子を第2基板20の表面21と平行になるように、第2基板20に平面実装をすることができる。
光ファイバ30の端部32の伸びる方向(X方向)において、光ファイバ30の両端部32の外側にミラー部材120を備えているので、光信号の送受を行う一対の光学素子を共に平面実装をすることができる。
光ファイバコネクタ100を、光ファイバガイド部材140と光導波路110とを一体にした部材と、ミラー部材120とで構成(ミラー部材120を、光ファイバガイド部材140と光導波路110とは別体で構成)してもよい。この場合、複数の個別のミラー部材を第1基板10上に設置することになるので、各個別のミラー部材の大きさは、ミラー部材120よりも小さくなる。このため、各個別のミラー部材を製造するには、ミラー部材120を製造する大型の光路変換用ミラー形成装置は不要となる。さらに、個別のミラー部材に第2電気配線板202を備えると、その第2電気配線板202は光学素子の実装基板として用いることができ、ミラー部材120やミラー122と第2電気配線220とを高精度に位置合わせをすることができる。
本実施形態では、ミラー部材120が付いている光ファイバコネクタ100を用いて、光ファイバ30を通ってきた信号光の光路をミラー122によって、第2基板20のある側に変換させていたが、第1基板10の側に変換させてもよい。なお、光ファイバ30を通ってきた信号光の光路をミラー122によって、第2基板20のある側に変換させた場合、ミラー部材120を高精度に第2基板20に位置合わせされた第2電気配線板202を得ることができるので、光学素子を高い位置精度で第2基板20に実装することができる。
以上の光ファイバ配線板1及び光ファイバ電気配線複合基板2は、使用する信号光の波長の制約が少なく、かつ、光ファイバ30と光導波路110のコア層145との位置合わせが容易で、光ファイバ30の位置ずれがしにくく、光学素子等を平面実装できる。
[実施例1]
以上の光ファイバ配線板1及び光ファイバ電気配線複合基板2は、以下のようにして製造することができる。
以下、光ファイバ配線板1を構成する各層について説明する。まず、光ファイバガイド部材140と光導波路110とミラー部材120を備え、複数の光ファイバ30の端部32を第1基板10に固定するための光ファイバコネクタ100の構造は、ミラー部材120を備える光ファイバコネクタの構造であれば特に限定するものではなく、該光導波路にミラー部材を備えた構造や、光ファイバガイド部材140を備えた構造であっても。また、ミラー部材において第1基板10とは反対側に第2基板20を備えてもよいし、第2基板20が、第2電気配線板202である光ファイバコネクタであってもよい。
(第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143及び上部クラッド層146)
以下、下部クラッド層(第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143)及び上部クラッド層146について説明する。第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143及び上部クラッド層146としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
クラッド層形成用樹脂としては、コア層145を形成する光信号伝達用コアパターン5(図8参照)より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143及び上部クラッド層146において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。また、第2下部クラッド層143については、第2接着層としての機能があれば、屈折率や光硬化性の性質は必要なく、後述の接着剤やコア形成用樹脂フィルムを用いてもよい。
第1下部クラッド層144及び第2下部クラッド層143の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すればよい。
塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂組成物を常法により塗布すればよい。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143及び上部クラッド層146の厚さに関しては、特に限定するものではないが、乾燥後の厚さで、5μm〜400μmの範囲が好ましい。乾燥後の厚さが5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、400μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、第1下部クラッド層144、第2下部クラッド層143及び上部クラッド層146の厚さは、さらに10μm〜100μmの範囲であることがより好ましい。また、第1下部クラッド層144は、光ファイバの中心と光信号伝達用コアパターン5の中心合わせのため、硬化後のフィルム厚さが、{(光ファイバの外径の半分)−(第1下部クラッド層144上に形成された光信号伝達用コアパターン5の厚さ)/2}の厚さのフィルムを用いることがさらに好ましい。
具体例に、光ファイバの外径80μm、光ファイバのコア径50μmの光ファイバを用いたときの好ましい第1下部クラッド層144の厚さを示す。まず、光導波路のコア径は、光ファイバから光信号伝達用コアパターン5へ光信号が伝搬してくる場合、光ファイバのコア径に外接する正方形が光損失なく伝搬できる。この場合、光導波路のコアは50μm×50μm(コア層の高さ50μm)となる。上記の式に当てはめると最適な第1下部クラッド層144の厚さは15μmとなる。また、上記と同一の光ファイバを用いて、光ファイバから光信号伝達用コアパターン5へ光信号が伝搬してくる場合、光ファイバのコア径に内接する正方形が光損失なく伝搬できる。この場合、光導波路のコアは40μm×40μm(コア層の高さ40μm)となる。上記の式に当てはめると最適な第1下部クラッド層144の厚さは20μmとなる。
また、光導波路110において、光信号伝達用コアパターン5を埋め込むための上部クラッド層146の厚さは、光信号伝達用コアパターン5の厚さ以上にすることが好ましいが、第2基板20の表面22から上部クラッド層146の上面146aまでの高さが光ファイバの外径以下になるように適宜調整すればよい。
(コア層形成用樹脂及びコア層形成用樹脂フィルム)
本発明においては、第1下部クラッド層144及び第2下部クラッド層143に積層する光信号伝達用コアパターン5、光ファイバガイド用コアパターン6の形成方法は特に限定されず、例えば、コア層形成用樹脂の塗布又はコア層形成用樹脂フィルムのラミネートによりコア層145を形成し、エッチングによりこれらのコアパターンを形成すればよい。
本発明においては、光導波路110と光ファイバガイド部材140において、それぞれコア層を形成した後、同時にエッチングして光信号伝達用コアパターン5と光ファイバガイド用コアパターン6を同時に形成することにより、効率よく光ファイバコネクタを製造することができる。
コア層形成用樹脂、特に光信号伝達用コアパターン5に用いるコア層形成用樹脂は、クラッド層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアバターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができる。パターン化する前のコア層の形成方法は限定されず、前記コア層形成用樹脂組成物を常法により塗布する方法等が挙げられる。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10μm〜100μmとなるように調整される。該フィルムの仕上がり後の光信号伝達用コアパターン5の厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光可能な光学素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30μm〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚さを得るために適宜フィルム厚さを調整すればよい。
光ファイバから光信号伝達用コアパターン5へ光を伝達する場合、光信号伝達用コアパターン5の硬化後の厚さは、光の損失を少なくすべく光ファイバのコア径以上になるように調整し、また、光信号伝達用コアパターン5から光ファイバへ光を伝達する場合は、光信号伝達用コアパターン5の厚さと幅からなる矩形が、光ファイバのコア径の内側になるように調整するとさらによい。
また、クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムはキャリアフィルム上に形成するとよい。キャリアフィルムの種類としては、柔軟性及び強靭性のあるキャリアフィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好適に挙げられる。キャリアフィルムの厚さは、5μm〜200μmであることが好ましい。5μm以上であると、キャリアフィルムとしての強度が得やすいという利点があり、200μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、キャリアフィルムの厚さは10μm〜100μmの範囲であることがより好ましく、15μm〜40μmであることが特に好ましい。
(第1基板10及び第2基板20)
第1基板10及び第2基板20の材質としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム等が挙げられる。
第1基板10として柔軟性及び強靭性のある基材、例えば、前記クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムを基板として用いることで、フレキシブルな光ファイバコネクタとしてもよい。また、第1基板10及び第2基板20を電気配線板とし、第1電気配線板201及び第2電気配線板202としてもよい。このとき第1電気配線板201及び第2電気配線板202は単層の電気配線板でも多層の電気配線板でもよい。
また、光路変換ミラーによって光路が変換された信号光が、第1基板10及び第2基板20を透過する場合には、信号光の波長に対して透明な基板を用いるとよい。
(光ファイバ30の固定方法)
本発明において、光ファイバ30の端部32を光ファイバガイド部材140の案内溝142に固定する方法としては、特に限定されないが、例えば、第1基板10と第1接着層12とで光ファイバ30の端部32を抑えて案内溝142に押し込み、光信号伝達用コアパターン5の中心と光ファイバ30の中心との位置合わせをして、又は、ミラー部材120と光ファイバ30の中心との位置合わせをして固定すればよい。このとき、光ファイバ30の全体を、あらかじめ第1基板10上に設置した第1接着層12上に布線しておいてもよい。また、光ファイバ30の端部32を第1接着層12上に固定しないで、かつ、光ファイバ30の端部32以外の部分を第1接着層12上に布線するとさらによい。また、光ファイバ30の端部32を案内溝142に搭載すると同時に、光ファイバ30を第1基板10上に設置した第1接着層12上に固定してもよい。
この際、X方向の位置合わせは光ファイバガイド部材140である光ファイバガイド用コアパターン6により行える。さらに第2基板20を備える光ファイバコネクタであると、Z方向の位置合わせは第2基板20により行うことができる。
(光ファイバガイド部材140、案内溝142)
案内溝142の深さ(底面153から光導波路110の上部クラッド層146の上面146aまでの距離)が、光ファイバ30の端部32の外径以下であると、第1基板10で光ファイバ30の端部32を案内溝142に押し込む等の作業がしやすい。
また、光ファイバガイド部材140の光ファイバガイド用コアパターン6の高さ(厚さ)が、光ファイバ30の外径の半分以上であると光ファイバ30の位置ずれがしにくい。
本発明においては、具体的には、光ファイバ30の端部32の外径は、コア層形成用樹脂フィルムの膜厚が制御しやすいという観点から200μm以下が好ましく、125μm径や80μm径の光ファイバを用いることがさらに好ましい。光ファイバガイド用コアパターン6の案内溝142の横幅としては、光ファイバ30の端部32の外径以上の幅であればよく、光ファイバ30の実装性及びトレランスの観点から、光ファイバ30の端部32の外径より0.1μm〜10μm広い幅であるとさらによい。光ファイバガイド用コアパターン6の高さは光ファイバ30の端部32の外径の半分以上の高さであればよく、かつ、光ファイバ30の端部32の外径以下であればよい。光ファイバ30の端部32の外径の半分より5μm以上高く、外径より3μm以上低いと光ファイバの実装性がよいためさらに好ましい。光ファイバガイド部材140の基板面から光導波路110の上部クラッド層146の上面146aまでの距離(第1下部クラッド層144と上部クラッド層146の厚さ合計)は光ファイバ30の端部32の外径以下であればよく、光ファイバ30の端部32の外径未満であればより効果的に光ファイバ30の端部32を固定できる。
第1基板10上に光ファイバガイド部材140が形成されている場合の第1基板10から光ファイバガイド部材140までの高さも、光ファイバ30の端部32の外径以下であると、光ファイバを抑えて案内溝142に押し込む等の作業がしやすい。この場合の光ファイバ30の端部32の案内溝142への固定方法としては、上述した基板の各種材料で押し込むとよい。
光ファイバガイド部材140は、光ファイバガイド用コアパターン6の側面で光ファイバを固定できる部材であればよく、案内溝142以外の部分に第1下部クラッド層144及び上部クラッド層146が備わっていてもよい。
(第1接着層12及び第2接着層)
光信号伝達用コアパターン5、光ファイバガイド用コアパターン6が、特に第2基板20に密着性が無い場合には、第2基板20の表面22に第2接着層を形成してもよい。
第1接着層12及び第2接着層の種類としては特に限定されないが、両面テープ、UV又は熱硬化性接着剤、プリプレグ、ビルドアップ材、電気配線板製造用途に使用される種々の接着剤が好適に挙げられる。信号光が第1基板10又は第2基板20を透過する場合には、第1基板10又は第2基板20の材質は、信号光の波長において透明であれば特に限定されない。この場合、第1基板10又は第2基板20と接着力のあるクラッド層形成用樹脂フィルム、コア層形成用樹脂フィルム、(PCT/JP2008/05465)に記載の接着層を用いて第1接着層12又は第2接着層とするのが好ましい。
(第1電気配線板201、第2電気配線板202)
また、電気配線板は特に限定されるものではないが、第1電気配線板201、第2電気配線板202がFR−4上に形成された電気配線板でもよく、金属配線がポリイミドやポリアミドフィルム上に形成されたフレキシブル配線板であってもよい。なお、金属配線は金属層から形成することができる。
(スリット溝156)
光ファイバ30の端部32の端面34と接続する光導波路110の端面112の平滑化方法としては、特に限定するものではないが、例えば、ダイシングソーを用いて端面112を切削し、スリット溝156を形成すると共に平滑化すればよい。この際のダイシングブレードの切削深さは、第2基板20の表面22以下にすると光ファイバ30が良好に実装できるため好ましい。
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
[(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製]
攪拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び、温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら攪拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び、乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間攪拌し、さらに、95℃で1時間攪拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
(A−1)の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(商品名「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」、東ソー株式会社製)を用いて測定した結果、3.9×104であった。なお、カラムは、商品名「Gelpack GL−A140−S」及び「Gelpack GL−A160−S」(日立化成工業株式会社製)を使用した。
[酸価の測定]
(A−1)の酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価は(A−1)溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[クラッド層形成用樹脂ワニスの調合]
(A)ベースポリマーとして、前記(A−1)溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(商品名「U−200AX」、新中村化学工業株式会社製)33質量部、及び、ポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(商品名「UA−4200」、新中村化学工業株式会社製)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(商品名「スミジュールBL3175」、住化バイエルウレタン株式会社製)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名「イルガキュア2959」、チバ・ジャパン株式会社製)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(商品名「イルガキュア819」、チバ・ジャパン株式会社製)1質量部、及び、希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名「PF020」、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂組成物を、PETフィルム(商品名「コスモシャインA4100」、東洋紡績株式会社製、厚さ40μm)の非処理面上に、前記塗工機を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(商品名「ピューレックスA31」、帝人デュポンフィルム株式会社製、厚さ25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用した第1下部クラッド層及び第2下部クラッド層(接着層)の厚さに付いては、実施例中に記載する。また、第1下部クラッド層及び第2下部クラッド層の硬化後の膜厚と塗工後の膜厚とは同一であった。本実施例で用いた上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚についても実施例中に記載する。実施例中に記載する上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[コア層形成用樹脂フィルムの作製]
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名「フェノトートYP−70」、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名「A−BPEF」、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及び、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名「EA−1020」、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名「イルガキュア819」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名「イルガキュア2959」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、PETフィルム(商品名「コスモシャインA1517」、東洋紡績株式会社製、厚さ16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名「ピューレックスA31」、帝人デュポンフィルム株式会社製、厚さ25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用したコア層形成用樹脂フィルム厚さに付いては、実施例中に記載する。実施例中に記載するコア層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[第1接着層の作製]
PCT/JP2008/05465に記載の接着層を作製した。すなわち、(a)エポキシ樹脂として商品名「YDCN−703」(東都化成株式会社製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)55質量部、(b)硬化剤として商品名「ミレックスXLC−LL」(三井化学株式会社製、フェノール樹脂、水酸基当量175、吸水率1.8質量%、340℃における加熱重量減少率4%)45質量部、シランカップリング剤として商品名「NUC A−189」(日本ユニカー株式会社製、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)1.7質量部と商品名「NUC A−1160」(日本ユニカー株式会社製、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)3.2質量部、(d)フィラーとして商品名「アエロジルR972」(シリカ表面にジメチルジクロロシランを被覆し、400℃の反応器中で加水分解させた、メチル基等の有機基を表面に有するフィラー、日本アエロジル株式会社製、シリカ、平均粒径0.016μm)32質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分混練した。これに(c)高分子化合物としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート3質量%を含む商品名「アクリルゴムHTR−860P−3」(ナガセケムテックス株式会社製、重量平均分子量80万)を280質量部、及び(e)硬化促進剤として商品名「キュアゾール2PZ−CN」(四国化成工業株式会社製、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)を0.5質量部加え、攪拌混合、真空脱気した。この接着剤ワニスを厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が12μmの塗膜を形成した。次いでカバーフィルムとして25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、第1接着層12を得た。
[第2基板20及び第2電気配線板202作製]
(サブトラクティブ法による電気配線形成)
金属層20bとして片面銅箔付きのポリイミドフィルム20a((ポリイミド、商品名「ユーピレックスVT」、宇部日東化成株式会社製、厚さ25μm)、(銅箔、商品名「NA−DFF」、三井金属鉱業株式会社製、厚さ9μm))(図4参照)の銅箔面に感光性ドライフィルムレジスト(商品名「フォテック」、日立化成工業株式会製、厚さ25μm)をロールラミネータ(商品名「HLM−1400」、日立化成テクノプラント株式会社製)を用いて圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度0.4m/minの条件で貼り、次いで紫外線露光機(商品名「EXM−1172」、株式会社オーク製作所製)にて感光性ドライフィルムレジスト側から幅40μmのネガ型フォトマスクを介し、紫外線(波長365nm)を120mJ/cm2照射し、未露光部分の感光性ドライフィルムレジストを35℃の0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液で除去した。その後、塩化第二鉄溶液を用いて、感光性ドライフィルムレジストが除去されむき出しになった部分の銅箔をエッチングにより除去し、35℃の1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、露光部分の感光性ドライフィルムレジストを除去し、L(ライン幅)/S(間隙幅)=60/190μm(光信号伝達用コアパターン5間の間隙中心の直下、及び、案内溝142部分の光ファイバガイド用コアパターン6の直下になるように間隙幅を変換している)の第2電気配線220を形成した。
(Ni/Auめっきの形成)
その後、フレキシブル配線板を、脱脂、ソフトエッチング、酸洗浄し、無電解Niめっき用増感剤(商品名「SA−100」、日立化成工業株式会社製)に25℃で5分間浸漬後水洗し、83℃の無電解Niめっき液(商品名「ICPニコロンGM−SD」溶液、奥野製薬株式会社製、pH4.6)に8分間浸漬して3μmのNi被膜を形成し、その後、純水にて洗浄を実施した。
次に、置換金めっき液(100mL(商品名「HGS−400」、日立化成工業株式会社製)及びシアン化金カリウム(1.5g/L)で建浴)に85℃で8分間浸漬し、Ni被膜上に0.06μmの置換金被膜を形成した。これにより、カバーレイフィルムのない第2電気配線220部分が、Ni及びAuのめっきに被覆された第2電気配線板202を得た(図5参照)。
第2接着層として上記で得られた10μm厚のクラッド層形成用樹脂フィルムを大きさ100mm×100mmに裁断し、保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、上記で形成したフレキシブル配線板のポリイミド面に、平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(商品名「MVLP−400」、株式会社名機製作所製)を用いて、400Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度100℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、第2下部クラッド層143付きの第2電気配線板202を形成した。紫外線露光機(商品名「EXM−1172」、株式会社オーク製作所製)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を4J/cm2照射し、次いでキャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱処理することにより、厚さ10μmの第2下部クラッド層143付きの第2電気配線板202を形成した(図6参照)。
[光ファイバ30から光導波路110へ光信号を受信する受信側の光ファイバコネクタ100の作製]
上記で得られた15μm厚の下部クラッド層形成用樹脂フィルムを大きさ100×100μmに裁断し、保護フィルムを剥離して、第2下部クラッド層143面側に上記と同様の条件で、真空ラミネータによって積層した。660μm×3.0mmの非露光部を有したネガ型フォトマスクを介し、紫外線露光機(商品名「EXM−1172」、株式会社オーク製作所製)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を240mJ/cm2照射した。その後、キャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、第1下部クラッド層144をエッチングした。続いて、水洗浄し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、光ファイバ搭載溝形成部分に660μm×3.0mmの開口部を形成した第1下部クラッド層144付きの第2電気配線板202を作製した(図7参照)。これにより、光導波路110の形成部分には、第1下部クラッド層144が形成され、案内溝142形成部分には、第1下部クラッド層144がない状態となっている。
次に、上記の第1下部クラッド層144の上面144aにロールラミネータ(商品名「HLM−1400」、日立化成テクノプラント株式会社製)を用いて圧力0.4MPa、温度40℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、保護フィルムを剥離した50μm厚の上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで上記の真空加圧式ラミネータ(商品名「MVLP−400」、株式会社名機製作所製)を用いて、400Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。その後、光信号伝達用コアパターン幅50μm(光ファイバ接続部分のパターンピッチ125μm、光路変換ミラー形成部(光ファイバ接続部分より5mm地点)のパターンピッチ250μm、4本)、光ファイバガイド用コアパターン幅40μm(光ファイバ搭載溝ピッチ125μm、4本、両端の光ファイバガイド用コアパターンのみ140μm)のネガ型フォトマスクを介し、光信号伝達用コアパターン5が第1下部クラッド層144上に、光ファイバガイド用コアパターン6が第2電気配線板202(第2下部クラッド層143)上に形成されるように位置合わせをし、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を700mJ/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、キャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターンをエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、光信号伝達用コアパターン5及び光ファイバガイド用コアパターン6を形成し、同時に85μm幅の案内溝142を形成した。なお、光ファイバガイド用コアパターン6における各パターンの大きさは、光ファイバを案内溝142に固定した際に、光ファイバが光信号伝達用コアパターン5に光信号を送受可能な位置に接合するように構成されている(図8参照)。
次いで、保護フィルムを剥離した52μm厚の上部クラッド層樹脂フィルムをコアパターン形成面側から上記の真空加圧式ラミネータ(商品名「MVLP−400」、株式会社名機製作所製)を用いて、400Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。さらに、第1下部クラッド層144形成の際に使用したネガ型フォトマスクを使用して紫外線(波長365nm)を140J/cm2照射後、キャリアフィルムを剥離し、現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、案内溝142部分の上部クラッド層形成用樹脂フィルムをエッチングした。続いて、水洗浄し、170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、ピッチ125μm、ファイバ径80μm、4チャンネル用の光ファイバコネクタ40を作製した。
得られた光ファイバコネクタにおいて、光ファイバガイド用コアパターン6の案内溝142の横幅は85μm、光ファイバガイド用コアパターン6の高さは64μm、基板面から上部クラッド層上面までの高さは75μm、光信号伝達用コアパターン5の厚さは51μmであった(図9及び図2参照)。
(スリット溝156の形成)
得られた光導波路110の端面112である光ファイバ接続端面を平滑化するためにダイシングソー(商品名「DAC552」、株式会社ディスコ社製)を用いて40μm幅のスリット溝156を形成した(図10参照)。併せて、光ファイバガイド用コアパターンに対して平行に基板を切断し(光導波路端面から3mm地点)、基板端面に案内溝142が現れるように外形加工(基板サイズ;光ファイバ搭載溝平行方向に10mm、光ファイバ搭載溝方向に10mm)を行った。
[光導波路から光ファイバへ光信号を送信する側の送信側光ファイバコネクタの作製]
光ファイバ30から光導波路110へ光信号を受信する側の受信側の光ファイバコネクタ100の作製においてコア層形成用フィルムの厚さを40μmにし、光信号伝達用コアパターン5の幅を40μmにした以外は、同様の方法で送信側の光ファイバコネクタ100を作製した。
(光路変換用のミラー122の形成)
得られた受信側及び送信側の光ファイバコネクタ100の光導波路110の上部クラッド層146側からダイシングソー(商品名「DAC552」、株式会社ディスコ社製)を用いて45°のミラー部材120を形成した(図11参照)。次いでミラー形成部分を開口させたメタルマスクをミラー付きの光ファイバコネクタに設置し、蒸着装置(商品名「RE−0025」、株式会社ファースト技研製)を用いて金属層102としてAuを0.5μm蒸着させてミラー122を形成した(図11参照)。
[第1基板10及び第1電気配線板の作製]
(サブトラクティブ法による第1電気配線210の形成)
両面に12μm厚の金属層102を備えた0.6mm厚の銅張り積層板(商品名「MCL−E−679FG」、日立化成工業株式会社製、基板サイズ100mm角)の銅箔面(両面)に感光性ドライフィルムレジスト(商品名「フォテック」、日立化成工業株式会製、厚さ25μm)をロールラミネータ(商品名「HLM−1400」、日立化成テクノプラント株式会社製、)を用いて圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度0.4m/minの条件で貼り、次いで紫外線露光機(商品名「EXM−1172」、株式会社オーク製作所製)を用いて感光性ドライフィルムレジスト側から幅40μmのネガ型フォトマスクを介し、紫外線(波長365nm)を120mJ/cm2照射し、未露光部分の感光性ドライフィルムレジストを35℃の0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液で除去した。その後、塩化第二鉄溶液を用いて、感光性ドライフィルムレジストが除去されむき出しになった部分の銅箔をエッチングにより除去し、35℃の1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、露光部分の感光性ドライフィルムレジストを除去し両面に第1電気配線210を備えた第1電気配線板201を形成した(図12参照)。
(第1接着層12の形成)
以上のようにして得られた第1電気配線板201の片面にカバーフィルムを剥離した上記のPCT/JP2008/05465記載の第1接着層12をロールラミネータ(商品名「HLM−1400」、日立化成テクノプラント株式会社製)を用いて圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度0.4m/minの条件で貼り、その後、キャリアフィルム面から上記の紫外線露光機を用いて、紫外線(波長365nm)を120mJ/cm2照射し、キャリアフィルムを剥離した(図13参照)。
(光ファイバ配線板1の形成)
上記で得られた受信側及び送信側の光ファイバコネクタ100の案内溝142に、4本の光ファイバ30(コア径50μm、クラッド径80μm、光ファイバ長7cm)を挿入しつつ、上記で得られた第1電気配線板201に形成した第1接着層12上に静置し、上記の真空ラミネータを用いて、400Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して接合した(受信側及び送信側の光ファイバコネクタ100は光ファイバ30の両端部32に設置)、その後、180℃で1時間加熱して第1接着層12を硬化したところ、光導波路110の光信号伝達用コアパターン5の光伝達面に接合し、光ファイバ30から光信号を送受することが可能であり、かつ、光ファイバ30が光導波路110に対して位置ずれをすることもなかった。
これにより、第1電気配線板201上に光ファイバ30と、その両端部32に光ファイバコネクタ100とを備えた光ファイバ電気配線複合基板2を得た。
[実施例2]
実施例1において4芯でピッチ125μmの光ファイバ30(コア径50μm、クラッド径80μm、光ファイバ長7cm)を用いて、両端1.5cm部分の光ファイバ30の被覆を除去し、外径をクラッド径にした光ファイバ30を用いた以外は同様の方法で光ファイバ電気配線複合基板2を作製した。その結果、光ファイバ30が、光導波路110の光信号伝達用コアパターン5の光伝達面(光導波路110の端面112)に接合し、光ファイバ30から光信号を送受することが可能であり、かつ、光ファイバ30が位置ずれすることもなかった。
以上詳細に説明したように、光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板に関し、特に、使用する信号光の波長の制約が少なく、かつ光ファイバと、光導波路コアとの位置合わせが容易で、光ファイバの位置ずれがしにくく、光学素子等を平面実装できる光ファイバ配線板及び光ファイバ電気配線複合基板を得ることを目的とする。
このため、ボード内光電気変換基板等の幅広い分野に適用可能である。
1 光ファイバ配線板
2 光ファイバ電気配線複合基板
10 第1基板
11 基板本体
11a 第1基板の一方の表面
11b 第1基板の他方の表面
12 第1接着層
20 第2基板
21 第2基板の一方の表面
22 第2基板の他方の表面
23 板部材
30 光ファイバ
32 光ファイバの端部
34 光ファイバの端部の端面
100 光ファイバコネクタ
110 光導波路
112 光導波路の端面
120 ミラー部材
122 ミラー部材のミラー
140 光ファイバガイド部材
141a ガイド本体部
141b ガイド溝部
142 光ファイバガイド部材の案内溝
143 第2下部クラッド層(第2接着層)
143a 第2下部クラッド層の上面
144 第1下部クラッド層
144a 第1下部クラッド層の上面
145 コア層
146 上部クラッド層
146a 上部クラッド層の上面
151 一対の側面
152 壁部
152a 壁部の上面
153 底面
156 スリット溝
201 第1電気配線板
202 第2電気配線板
210 第1電気配線
220 第2電気配線

Claims (15)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板上に配置された光ファイバと、
    前記光ファイバの延びる方向における前記光ファイバの一方の端部の外側に、光路変換用の第1ミラーを有する第1ミラー部材と、を備えた光ファイバ配線板であって、
    前記光ファイバと前記第1ミラー部材とは、前記第1基板の外周より内側に配置されている、光ファイバ配線板。
  2. 前記光ファイバと前記第1ミラー部材とは、前記光ファイバと前記第1ミラー部材とが互いに光信号を送受可能な位置となるように、前記第1基板に接合されている、請求項1に記載の光ファイバ配線板。
  3. 前記第1基板は基板本体と前記基板本体に積層された第1接着層とを有し、
    前記光ファイバ及び前記第1ミラー部材の少なくともいずれかが、前記第1接着層を介して前記第1基板に接合されている、請求項1又は2に記載の光ファイバ配線板。
  4. 前記第1ミラーは、前記光ファイバの一方の端部から受光した信号光の向きを前記第1基板に対して垂直方向に傾けること、及び、前記第1基板に対して垂直方向から受光した信号光の向きを前記光ファイバの一方の端部に傾けることの少なくともいずれかができるように構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ配線板。
  5. さらに、前記光ファイバの延びる方向における前記光ファイバの他方の端部の外側に、光路変換用の第2ミラーを有する第2ミラー部材を備え、
    前記第2ミラーは、前記光ファイバの他方の端部から受光した信号光の向きを前記第1基板に対して垂直方向に傾けること、及び、前記第1基板に対して垂直方向から受光した信号光の向きを前記光ファイバの他方の端部に傾けることの少なくともいずれかができるように構成されており、
    前記第2ミラー部材は前記第1基板上に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ配線板。
  6. さらに、前記光ファイバの一方の端部と前記第1ミラー部材との間に形成された第1光導波路を有し、
    前記第1光導波路は、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の光ファイバ配線板。
  7. 前記コア層がコアパターンであり、
    前記コアパターンと前記光ファイバとが、互いに光信号を送受可能な位置に並設されている、請求項6に記載の光ファイバ配線板。
  8. 前記第1光導波路と前記第1ミラー部材とは一体に形成されている、請求項6又は7に記載の光ファイバ配線板。
  9. さらに、前記光ファイバの一方の端部の位置を案内する第1光ファイバガイド部材を備える、請求項6〜8のいずれかに記載の光ファイバ配線板。
  10. 前記第1光ファイバガイド部材は、前記第1光導波路の材料である光導波路形成用材料と同じである、請求項9に記載の光ファイバ配線板。
  11. さらに、前記第1ミラー部材において前記第1基板とは反対側に配置された第2基板を備える、請求項10に記載の光ファイバ配線板。
  12. 前記第1ミラー部材、前記第1光導波路、前記第1光ファイバガイド部材及び前記光ファイバの少なくともいずれかは、前記第2基板に接合されている、請求項11に記載の光ファイバ配線板。
  13. 請求項11又は12に記載の光ファイバ配線板と、
    前記第1基板に配置された第1電気配線とを備えた、光ファイバ電気配線複合基板。
  14. さらに、前記第1ミラー部材において前記第1基板とは反対側に配置された第2電気配線を備える、請求項13に記載の光ファイバ電気配線複合基板。
  15. 前記第2電気配線は前記第2基板に配置され、
    前記第2電気配線と前記第2基板とは第2電気配線板を構成する、請求項14に記載の光ファイバ電気配線複合基板。
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