JP2012159168A - 低温液体貯槽の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋根部内面に保冷層を設けるための旋回足場に掛かる費用を低減できる低温液体貯槽の構築方法の提供。
【解決手段】有底円筒状の槽体2の上部開口部にドーム状の屋根部3を備える低温液体貯槽1において、屋根部3の内面に沿ってその周方向に旋回自在な旋回足場10を用いて該内面に沿って保冷層4を設ける低温液体貯槽1の構築方法であって、上記内面の周方向にレール7A,7Bを架設する架設工程と、旋回足場10を槽体2の底部からレール7A,7Bが架設された位置まで、エンドレスワインダー21を用いて吊り上げた後、旋回足場10をレール7A,7Bに旋回自在に係合させる係合工程と、旋回足場10を用いて上記内面に沿って保冷層4を設けた後、上記係合を解除し、旋回足場10をレール7A,7Bが架設された位置から上記槽体2の底部まで、エンドレスワインダー21で吊り下ろす撤去工程と、を有するという手法を採用する。
【選択図】図5

Description

本発明は、低温液体貯槽の構築方法に関するものである。
一般に、低温液体(LNG、LPG等)は、保冷層をその内面に備える地下式あるいは地上式の低温液体貯槽に貯蔵される。低温液体貯槽は、有底円筒状の槽体の上部開口部にドーム状の屋根部を備える構成となっており、槽体の内面だけでなく、屋根部の内面にも保冷層を設けなければならない。
下記特許文献1には、地下式の低温液体貯槽の構築方法が開示されている。この構築方法においては、槽体を構築した後、該槽体の底部で屋根部を組み立てると共に、屋根部の内面であって、その周方向に旋回自在な旋回足場を取り付け、該屋根部をエアーレイジング法によって槽体の上部開口部に据え付け、しかる後に槽体の内面工事と、旋回足場を利用した屋根部内面の保冷層の据え付け工事を同時に行うことで、工期を短縮させている。
特許第3213970号公報
ところで、低温液体貯槽は、大型で、例えば高さが50〜60メートルにも及ぶため、屋根部と共に持ち上げた旋回足場の撤去は容易ではなく、低温液体貯槽の納入時においても常設としている。常設の旋回足場は、槽内部で低温に曝されるため、細部にいたる構成まで全て低温脆性性能に富んだ部材(例えば、SUS、アルミ等)を使用している。したがって、低温に耐えうる旋回足場を構築するために高額な費用が掛かっており、この点での改良改善が求められている。
本発明は、上記課題点に鑑みてなされたものであり、屋根部内面に保冷層を設けるための旋回足場に掛かる費用を低減できる低温液体貯槽の構築方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、有底円筒状の槽体の上部開口部にドーム状の屋根部を備える低温液体貯槽において、上記屋根部の内面に沿ってその周方向に旋回自在な旋回足場を用いて該内面に沿って保冷層を設ける低温液体貯槽の構築方法であって、上記内面の周方向にレールを架設する架設工程と、上記旋回足場を上記槽体の底部から上記レールが架設された位置まで、エンドレスワインダーを用いて吊り上げた後、上記旋回足場を上記レールに上記旋回自在に係合させる係合工程と、上記旋回足場を用いて上記内面に沿って上記保冷層を設けた後、上記係合を解除し、上記旋回足場を上記レールが架設された位置から上記槽体の底部まで、エンドレスワインダーで吊り下ろす撤去工程と、を有するという手法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、屋根部内面に保冷層を据え付けるための旋回足場を仮設とすることができる。すなわち、エンドレスワインダーは、ロープの一端部側を巻上げると巻き上げた長さ分だけ該ロープの他端部側を繰り出す巻上機であり、ロープの長さが許す限り際限無く対象物を吊り上げことができる。このため、旋回足場の設置高さの拘束を無くすことができ、屋根部を高所に据え付けた後であっても、旋回足場の撤去が可能となる。よって、旋回足場を仮設とすることができ、該旋回足場については、従来のような高価な低温脆性性能に富んだ部材ではなく低価な常温材(普通軟鋼、一般足場材等)を使用することが可能となる。
また、本発明においては、上記旋回足場は、複数の単管パイプで組み立てられた足場フレームを有するという手法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、旋回足場が中空の単管パイプで構成されるので軽く、吊り上げ/吊り下ろしが容易となり、また拡張性が高く、作業に応じて旋回足場の構成を適宜変更可能となる。また、旋回足場の撤去後には、その解体作業も容易である。
また、本発明においては、上記係合工程では、上記レールに沿って転動自在に係合するトロリーに、上記エンドレスワインダーで吊り上げた上記旋回足場を係合させるという手法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、旋回足場を吊り上げた後にレールに沿って転動自在なトロリーに係合させることで、該旋回足場をレールに沿って旋回自在にさせると共に、屋根部内面に保冷層を据え付けている間、エンドレスワインダーへ負荷が掛からないようにすることができる。
また、本発明においては、上記エンドレスワインダーは、上記レールに沿って移動自在に係合しているという手法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、エンドレスワインダーがレールに沿って移動可能となるため、槽内部における旋回足場の吊り上げ/吊り下ろし位置を屋根部内面周方向において適宜変更可能となる。このため、槽内部における他の作業と干渉ない位置において、旋回足場の吊り上げ/吊り下ろしが可能となる。
また、本発明においては、上記架設工程は、上記屋根部をエアーレイジング法により上記槽体の上部開口部に据え付ける前に行うという手法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、槽体の底部で屋根部を組み立てると共に、屋根部の内面であって、その周方向にレールを取り付け、該屋根部をエアーレイジング法によって槽体の上部開口部に据え付けることで、高所においてレールの架設作業をすることなく、屋根部内面にレールを架設することができる。
本発明によれば、有底円筒状の槽体の上部開口部にドーム状の屋根部を備える低温液体貯槽において、上記屋根部の内面に沿ってその周方向に旋回自在な旋回足場を用いて該内面に沿って保冷層を設ける低温液体貯槽の構築方法であって、上記内面の周方向にレールを架設する架設工程と、上記旋回足場を上記槽体の底部から上記レールが架設された位置まで、エンドレスワインダーを用いて吊り上げた後、上記旋回足場を上記レールに上記旋回自在に係合させる係合工程と、上記旋回足場を用いて上記内面に沿って上記保冷層を設けた後、上記係合を解除し、上記旋回足場を上記レールが架設された位置から上記槽体の底部まで、エンドレスワインダーで吊り下ろす撤去工程と、を有するという手法を採用することによって、屋根部内面に保冷層を据え付けるための旋回足場を仮設とすることができる。すなわち、エンドレスワインダーは、ロープの一端部側を巻上げると巻き上げた長さ分だけ該ロープの他端部側を繰り出す巻上機であり、ロープの長さが許す限り際限無く対象物を吊り上げことができる。このため、旋回足場の設置高さの拘束を無くすことができ、屋根部を高所に据え付けた後であっても、旋回足場の撤去が可能となる。よって、旋回足場を仮設とすることができ、該旋回足場については、従来のような高価な低温脆性性能に富んだ部材ではなく低価な常温材(普通軟鋼、一般足場材等)を使用することが可能となる。
したがって、本発明では、屋根部内面に保冷層を設けるための旋回足場に掛かる費用を低減できる。
本発明の実施形態における低温液体貯槽の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態における屋根部の内面における保冷層の据え付け作業を行うための旋回足場の構成を示す図である。 図2における矢視X図である。 図2における矢視Y図である。 本発明の実施形態における旋回足場の吊り上げ/吊り下ろし作業を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態における低温液体貯槽1の構成を示す概略図である。
本実施形態の低温液体貯槽1は、地下式のLNG貯蔵タンクである。この低温液体貯槽1は、図に示すように、地下を堀削して構築されたコンクリート製の有底円筒状の槽体2と、この槽体2の上部開口部を塞ぐように設けられたドーム状の屋根部3とから主に構成されている。なお、本実施形態の槽体2の底部と側壁部との間のコーナー部には、槽体2の剛性を向上させると共に応力集中を緩和させるハンチ部2aが設けられている。
槽体2及び屋根部3の内面には外部入熱を防止するための保冷層4が設けられており、さらに槽体2の保冷層4の内面には低温液体(本実施形態ではLNG)を実質的に収容すると共に、熱収縮を許容するためのコルゲーション5が縦横に形成されたメンブレンパネル6が設けられている。保冷層4は、例えばPUF(ポリウレタンフォーム)等の断熱性に優れた保冷材からなり、予め分割された分割パネルを順次多数、並べて構成されている。また、メンブレンパネル6も同様に、複数に分割された金属製の分割パネルからなり、予め分割パネルを順次多数、繋ぎ合せて構成されている。
ドーム状の屋根部3の内面には、所定高さでその周方向にレール7A及びレール7Bが架設されている。レール7Aは、屋根部3内面における外側の縁部にその全周に亘って設けられている。レール7Bは、レール7Aよりも内側の中央部寄りにその全周に亘って設けられている。レール7A及びレール7Bは、低温液体貯槽1内に常設されており、低温脆性性能に富んだ部材、例えばSUS材からなるI形鋼、あるいは、H形鋼から構成されている。なお、屋根部3には、不図示であるが低温液体を槽内部から払い出す低温液体払い出し管、外部から内部に立ち入ることが可能な複数の点検用扉、該点検用扉にアクセスするための点検用梯子、階段等が設けられている。
続いて、上記構成の屋根部3内面における保冷層4の据え付け作業を行うための旋回足場10の構成について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、本発明の実施形態における屋根部3の内面における保冷層4の据え付け作業を行うための旋回足場10の構成を示す図である。図3は、図2における矢視X図である。図4は、図2における矢視Y図である。
旋回足場10は、低温脆性性能に富んだ部材ではない普通軟鉄及び一般足場材、より詳しくは、複数の単管パイプと複数の単管足場クランプ(キャッチ)とで組み立てられた足場フレーム11を含んで構成されている。旋回足場10には、図2に示すように、ドーム状の屋根部3内面の形状に沿って階段状となった複数の足場12aを有する。足場12aから屋根部3内面までの距離は、該足場12aに搭乗した作業員の手が届くような距離に設定されている。また、旋回足場10の両側には、手摺12bが立設されている。なお、作業時には、足場12a及び手摺12bを不図示の落下防止シートで覆い、作業員の安全性を確保している。
この旋回足場10は、レール7A及びレール7Bと係合して、屋根部3の内面周方向に旋回自在な構成となっている。レール7A及びレール7Bには、複数のトロリー20が該レールに沿って転動自在に係合しており、旋回足場10は、このトロリー20と懸垂シャックルやロープ等の吊り下げ部材を介して係合している。トロリー20は、ギアトロリーからなり、旋回足場10の移動は、適宜このギアトロリーを駆動させて行う。
旋回足場10は、レール7Aにおいては図4に示す2箇所の係合部13a、レール7Bにおいては図3に示す2箇所の係合部13bがトロリー20に吊り下げられて係合している。なお、図3に示す係合部13bには、隣接して第2の係合部13cが設けられているが、これは後述するエンドレスワインダー21による吊り上げ/吊り下ろし時にロープを取り付けるためのものである。係合部13b,13cは、足場フレーム11に対してその幅方向に延びる軸周りに変位自在な揺動フレーム14に設けられている。
続いて、図5を追加参照して、上記構成の旋回足場10を用いた本実施形態に係る一連の低温液体貯槽1の構築方法について説明する。
図5は、本発明の実施形態における旋回足場10の吊り上げ/吊り下ろし作業を説明するための図である。
先ず、図1に示すように、地面を掘削して有底円筒状の槽体2を構築し、この槽体2の底部に屋根骨や屋根板等の屋根材(図示せず)を搬入し、ここで屋根部3を組み立てる。この屋根部3の組み立てと共に、屋根部3内面にレール7A,7Bを架設する(架設工程)。次に、レール7A,7Bを備えた屋根部3をエアーレイジング法によって槽体2内を上昇させ、その外縁部を槽体2の上部開口部に予め設けられた不図示のナックルプレート及びリングプレートに接続することで、屋根部3を槽体2の上部開口部に据え付ける。これにより、高所においてレール7A,7Bの架設作業をすることなく、屋根部3内面にレール7A,7Bを架設することができる。
次に、図5に示すように、槽体2の底部に普通軟鉄や単管パイプ等の一般足場材を搬入し、符号Aを付した位置(以下A位置と称する)で旋回足場10を構築する。なお、ここでは、予め槽体2の外部で構築した旋回足場10を搬入してもよい。また、屋根部3においては、サスペンションデッキ8や不図示の工事口等からレール7A,7Bにアクセスした作業員がトロリー20を複数取り付ける(図5において図示省略)。また、図4及び図5に示すように、特定のトロリー20には旋回足場10を吊り上げるためのエンドレスワインダー21を取り付ける。
エンドレスワインダー21は、ロープの一端部側を巻上げると巻き上げた長さ分だけ該ロープの他端部側を繰り出す巻上機であり、構造的にはロープを送るだけなので、ロープの長さが許す限り際限無く対象物を吊り上げことができる。本実施形態では、レール7A,7Bが架設された高さが槽体2の底部から50〜60メートルの高さにあるので、その高さに応じた長さのロープを用意し、エンドレスワインダー21から槽体2の底部までそのロープを垂れ下げる。
槽体2の底部における作業員は、エンドレスワインダー21から垂れ下げられたロープの端部を旋回足場10に取り付ける。より詳しくは、旋回足場10の係合部13aや係合部13cに取り付ける。なお、ロープの取り付け位置は、当該係合部でなくともよく、4隅でバランスの取れた位置であれば、足場フレーム11本体に括りつけてもよい。なお、本実施形態では、槽体2にハンチ部2aがあるため、旋回足場10の吊り上げ時の衝突をさけるため、エンドレスワインダー21のロープの他に、旋回足場10の揺動フレーム14が設けられる側の端部において第2のロープを取り付けている。
ロープの取り付けが終了したら、エンドレスワインダー21を駆動させて、旋回足場10を槽体2の底部からレール7A,7Bが架設された位置まで吊り上げる。先ず、旋回足場10を、A位置からB位置まで吊り上げる。この間、第2のロープで旋回足場10を槽体2の中心部に向かって引くことで、旋回足場10と槽体2との衝突を回避させる。
その後、レール7B側のエンドレスワインダー21のみを駆動させ、旋回足場10を、C位置において傾斜姿勢とさせる。次に、この傾斜姿勢を保ったまま、旋回足場10を、C位置からD位置、そして、レール7A,7Bが架設されたE位置まで吊り上げる。
旋回足場10をE位置まで吊り上げたら、図4に示すように、作業員がスカイゴンドラ9等を用いて、トロリー20に懸垂シャックルやロープを介して旋回足場10を係合させる(係合工程)。これにより、旋回足場10が、屋根部3内面における周方向に旋回自在となり、また、屋根部3内面に保冷層4を据え付けている間、エンドレスワインダー21へ負荷が掛からないようにすることができる。
もっとも、本実施形態の旋回足場10は、中空の単管パイプで構成されるので軽く、吊り上げ/吊り下ろしが容易で且つ負荷もそれほど大きくないので、旋回足場10をそのままエンドレスワインダー21で吊り下げたままで、保冷層4の据え付け作業を行ってもよい。これによれば、旋回足場10の高さ調整を容易に行うことができる。
その後は、槽体2内面の保冷層4の据え付けやメンブレンパネル6の据え付け作業を行うと同時に、旋回足場10を利用して屋根部3内面の保冷層4の据え付け作業を行うこととなる。屋根部3内面においては、作業員が旋回足場10に搭乗し、この旋回足場10上で保冷パネルを据え付ける。そして、所定範囲の保冷層4の据え付けが終了したら、トロリー20を用いて旋回足場10を旋回させ、次の範囲で保冷層4の据え付けを行う。なお、旋回足場10は、一つではなく、複数吊り上げており、各旋回足場10は予め割り振られた範囲において保冷層4の据え付け作業を行う。ちなみに、他の旋回足場10も上記と同様にして吊り上げるが、例えば図4に示すようにエンドレスワインダー21がトロリー20によってレール7A,7Bに沿って移動可能であるから、適宜、槽内部における旋回足場10の吊り上げ位置を他の作業と干渉ない適切な位置に変更して行うことができる。
屋根部3内面の保冷層4の据え付け作業が全て終了したら、次に、旋回足場10の撤去を行う(撤去工程)。具体的には、上述した吊り上げから係合までの工程と逆の工程を踏んで、旋回足場10を吊り下ろすこととなる。なお、当該槽内部における旋回足場10の吊り下ろし位置も、他の作業と干渉ない適切な位置に変更して行う。
具体的には、先ず、レール7A,7Bと旋回足場10との係合を解除し、エンドレスワインダー21から繰り出されるロープの端部を、係合部13aや係合部13cあるいは足場フレーム11本体に取り付ける。
ロープの取り付けが終了したら、エンドレスワインダー21を駆動させて、旋回足場10をレール7A,7Bが架設された位置から槽体2の底部まで吊り下ろす。具体的には、図5に示すように、旋回足場10をレール7A,7Bが架設されたE位置からD位置、そしてC位置まで吊り下ろす。次に、第2のロープで旋回足場10を槽体2の中心部に向かって引きつつ、レール7B側のエンドレスワインダー21のみを駆動させ、旋回足場10を傾斜姿勢から水平姿勢にした後、ハンチ部2aと衝突させないようにB位置から、槽体2の底部のA位置に吊り下ろす。
その後、槽体2の底部における作業員は、A位置における旋回足場10からエンドレスワインダー21のロープを取り外し、旋回足場10を解体する。本実施形態の旋回足場10は、単管パイプ等の一般足場材から構成されているので、その解体作業を容易に且つ速やかに行える。なお、分解した足場材等は、マンホール等を介して槽外部に搬出する。また、屋根部3においては、サスペンションデッキ8や不図示の点検用扉等からレール7A,7Bにアクセスした作業員がトロリー20、エンドレスワインダー21及びそのロープを回収して撤去し、槽外部に搬出することとなる。
以上により、本実施形態における低温液体貯槽1の構築が終了する。
したがって、上述の本実施形態によれば、有底円筒状の槽体2の上部開口部にドーム状の屋根部3を備える低温液体貯槽1において、屋根部3の内面に沿ってその周方向に旋回自在な旋回足場10を用いて該内面に沿って保冷層4を設ける低温液体貯槽1の構築方法であって、上記内面の周方向にレール7A,7Bを架設する架設工程と、旋回足場10を槽体2の底部からレール7A,7Bが架設された位置まで、エンドレスワインダー21を用いて吊り上げた後、旋回足場10をレール7A,7Bに旋回自在に係合させる係合工程と、旋回足場10を用いて上記内面に沿って保冷層4を設けた後、上記係合を解除し、旋回足場10をレール7A,7Bが架設された位置から上記槽体2の底部まで、エンドレスワインダー21で吊り下ろす撤去工程と、を有するという手法を採用することによって、屋根部3内面に保冷層4を据え付けるための旋回足場10を仮設とすることができる。すなわち、エンドレスワインダー21は、ロープの一端部側を巻上げると巻き上げた長さ分だけ該ロープの他端部側を繰り出す巻上機であり、ロープの長さが許す限り際限無く対象物を吊り上げことができる。このため、旋回足場10の設置高さの拘束を無くすことができ、屋根部3を高所に据え付けた後であっても、旋回足場10の撤去が可能となる。よって、旋回足場10を仮設とすることができ、該旋回足場10については、従来のような高価な低温脆性性能に富んだ部材ではなく低価な常温材(普通軟鋼、一般足場材等)を使用することが可能となる。
したがって、本実施形態では、屋根部3内面に保冷層4を設けるための旋回足場10に掛かる費用を低減できる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、低温液体貯槽として、地下式LNG貯蔵タンクを例示して説明したが、例えば、LPGを貯蔵する地下式LPG貯蔵タンクにおいても本発明を適用できる。また、地下式ではなく、地上式の低温液体貯槽にも本発明を適用できる。
1…低温液体貯槽、2…槽体、3…屋根部、4…保冷層、7A,7B…レール、10…旋回足場、11…足場フレーム、20…トロリー、21…エンドレスワインダー

Claims (5)

  1. 有底円筒状の槽体の上部開口部にドーム状の屋根部を備える低温液体貯槽において、前記屋根部の内面に沿ってその周方向に旋回自在な旋回足場を用いて該内面に沿って保冷層を設ける低温液体貯槽の構築方法であって、
    前記内面の周方向にレールを架設する架設工程と、
    前記旋回足場を前記槽体の底部から前記レールが架設された位置まで、エンドレスワインダーを用いて吊り上げた後、前記旋回足場を前記レールに前記旋回自在に係合させる係合工程と、
    前記旋回足場を用いて前記内面に沿って前記保冷層を設けた後、前記係合を解除し、前記旋回足場を前記レールが架設された位置から前記槽体の底部まで、エンドレスワインダーで吊り下ろす撤去工程と、を有することを特徴とする低温液体貯槽の構築方法。
  2. 前記旋回足場は、複数の単管パイプで組み立てられた足場フレームを有することを特徴とする請求項1に記載の低温液体貯槽の構築方法。
  3. 前記係合工程では、前記レールに沿って転動自在に係合するトロリーに、前記エンドレスワインダーで吊り上げた前記旋回足場を係合させることを特徴とする請求項1または2に記載の低温液体貯槽の構築方法。
  4. 前記エンドレスワインダーは、前記レールに沿って移動自在に係合していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の低温液体貯槽の構築方法。
  5. 前記架設工程は、前記屋根部をエアーレイジング法により前記槽体の上部開口部に据え付ける前に行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の低温液体貯槽の構築方法。
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