JP2012158821A - 薄膜の製造方法及び薄膜形成用の共蒸着用蒸着材、該方法により得られる薄膜、該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の薄膜の製造方法は、第1酸化物からなる昇華性蒸着材とこの第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材を用い、真空成膜法によって同時に蒸着する共蒸着法により、基材上に第1酸化物及び第2酸化物から構成された酸化物薄膜を形成することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
Zi:陽イオンの価数,酸素イオンは2
Ri:陽イオンのイオン半径(Å),酸素イオンは1.40Å
このAiの逆数Bi(1/Ai)を単成分酸化物MiOの酸素供与能力とする。
このBiをBCaO=1、BSiO2=0と規格化すると、各単成分酸化物のBi−指標が与えられる。この各成分のBi−指標を陽イオン分率により多成分系へ拡張すると、任意の組成のガラス酸化物の融体のB−指標(=塩基度)が算出できる。B=Σni・Bi
ni:陽イオン分率
このようにして規定された塩基度は上記のように酸素供与能力をあらわし、値が大きいほど酸素を供与し易く、他の金属酸化物との酸素の授受が起こり易い。」
本発明では、ガラス粉末の塩基度の指標について、ガラスを酸化物と置き換えて解釈することで、酸化物混合物の塩基度を薄膜におけるアモルファス状態に近い緻密な微細構造になり易さの指標として整理したものである。ガラスの場合は溶融という概念であるが、本発明では、成膜時にガラス形成のメカニズムが発生することを基本としている。蒸着材から昇華された元素がイオン状態になり、基板上で非平衡な状態で元素が堆積する。このとき上記式により得られる薄膜の塩基度が0.03以上であれば、ガラス状(アモルファス)で膜が成長し、非常に緻密な状態で整然と元素が配列されていく。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO5モル%、CaO95モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO30モル%、CaO70モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CaO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO70モル%、CaO30モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO85モル%、CaO15モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO5モル%、MgO95モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO30モル%、MgO70モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、MgO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO70モル%、MgO30モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO85モル%、MgO15モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO30モル%、SnO270モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、SnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
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昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CeO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO80モル%、CeO220モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がCaO50モル%、MgO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCaO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCaO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
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昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がMgO50モル%、SnO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるMgO粒子及びSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるMgO、SnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がMgO50モル%、CeO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるMgO粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるMgO、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がSnO250モル%、CeO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるSnO2粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるSnO2、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表1に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CaO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、MgO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、SnO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、SnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CeO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CaO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、MgO50モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、MgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、SnO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、SnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末及び第2酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末をそれぞれ用意した。上記2種類の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法によって同時に蒸着する共蒸着により、膜中の含有率がZnO50モル%、CeO250モル%となるように制御して、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子及びCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnO、CeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるMgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるSnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、反応性プラズマ蒸着法(RPD法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるMgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるSnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、電子ビーム蒸着法(EB法)により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.8μm、純度が99.8%の高純度ZnO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるZnO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるZnOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.6μm、純度が99.8%の高純度CaO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCaO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCaOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.9μm、純度が99.7%の高純度MgO粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるMgO粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるMgOの含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.8%の高純度SnO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるSnO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるSnO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
昇華性蒸着材の第1酸化物粉末として平均粒径が0.7μm、純度が99.5%の高純度CeO2粉末を用意した。上記単一の蒸着材を用いて、厚さ75μmのPETフィルム上に、抵抗加熱法により、膜厚100nmの薄膜を成膜し、薄膜シートを形成した。蒸着材に含まれるCeO2粒子の平均粒径、薄膜中に含まれるCeO2の含有率、薄膜の塩基度を以下の表2に示す。
以下の表1〜表2に示す薄膜中に含まれる第1酸化物と第2酸化物の膜中の含有率(mol%)については、下記の計算式により求めた。
ここで、t1は第1酸化物の膜厚、t2は第2酸化物の膜厚である。
第1酸化物の膜重量w1=t1×10-7×10×10×d1
第2酸化物の膜重量w2=t2×10-7×10×10×d2
ここで、d1は第1酸化物の理論密度、d2は第2酸化物の理論密度である。
膜中の第2酸化物の分子量Mol2=w2/M2
ここで、M1は第1酸化物の分子量、M2は第2酸化物の分子量である。
第2酸化物の膜中の含有率(mol%)=Mol2/(Mol1+Mol2)×100
次に、実施例1〜30及び比較例1〜15で得られた薄膜シートについて、水蒸気透過度を測定し、ガスバリア性を評価した。更に、これらの薄膜シートについて、光透過率を測定し、透明性を評価した。これらの結果を以下の表1〜表2に示す。
11 第1基材フィルム
12 薄膜
13 接着層
14 第2基材フィルム
20 積層シート
Claims (14)
- 第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材を用い、真空成膜法によって同時に蒸着する共蒸着法により、基材上に前記第1酸化物及び前記第2酸化物から構成された酸化物薄膜を形成することを特徴とする薄膜の製造方法。
- 前記形成する薄膜の塩基度が0.03以上となるように、前記第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材とを組み合わせる請求項1記載の薄膜の製造方法。
- 前記形成する薄膜の第1酸化物と第2酸化物とのモル比率が5〜85:95〜15となるように、前記第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材とを組み合わせる請求項1又は2記載の薄膜の製造方法。
- 前記昇華性蒸着材の第1酸化物並びに第2酸化物がZnO、CaO、MgO、SnO2及びCeO2からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし3いずれか1項に記載の薄膜の製造方法。
- 前記真空成膜法が電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、反応性プラズマ蒸着法、抵抗加熱法又は誘導加熱法のいずれかである請求項1ないし4いずれか1項に記載の薄膜の製造方法。
- 前記昇華性蒸着材の第1酸化物粒子並びに第2酸化物粒子の平均粒径がそれぞれ0.1〜10μmである請求項1ないし5いずれか1項に記載の薄膜の製造方法。
- 請求項1ないし6いずれか1項に記載の製造方法に用いられ、
前記第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材との組み合わせからなることを特徴とする共蒸着用蒸着材。 - 前記昇華性蒸着材の第1酸化物並びに第2酸化物がZnO、CaO、MgO、SnO2及びCeO2からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項7記載の共蒸着用蒸着材。
- 前記昇華性蒸着材の第1酸化物粒子並びに第2酸化物粒子の平均粒径がそれぞれ0.1〜10μmである請求項7又は8記載の共蒸着用蒸着材。
- 請求項1ないし6いずれか1項に記載の製造方法により得られ、
前記第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材を用いた真空成膜法によって同時に蒸着する共蒸着法で成膜した、前記第1酸化物及び前記第2酸化物から構成された酸化物薄膜。 - 第1基材フィルム上に、請求項1ないし6いずれか1項に記載の製造方法により、前記第1酸化物からなる昇華性蒸着材と前記第1酸化物とは異なる種類の第2酸化物からなる昇華性蒸着材を用いた真空成膜法によって同時に蒸着する共蒸着法で成膜した、前記第1酸化物及び前記第2酸化物から構成された酸化物薄膜を形成してなる薄膜シート。
- 前記真空成膜法が電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、反応性プラズマ蒸着法、抵抗加熱法又は誘導加熱法のいずれかである請求項11記載の薄膜シート。
- 温度20℃、相対湿度50%RHの条件で1時間放置したときの水蒸気透過度Sが0.3g/m2・day以下である請求項11又は12記載の薄膜シート。
- 請求項11ないし13いずれか1項に記載の薄膜シートの薄膜形成側に接着層を介して第2基材フィルムを積層してなる積層シート。
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