JP2012158141A - 繊維強化プラスチック接合体および接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】管構造を有する構造材料、特に熱可塑性樹脂をマトリックスとする繊維強化プラスチックを接合してなる一体物、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の管状接合体(A)と、管状接合体の内部空間に配置されたコア構造体(B)とが溶着され一体化している接合体(C)であって、管状接合体(A)およびコア構造体(B)は熱可塑性材料から構成され、コア構造体(B)は複数の接合用凸部を有している接合体(C)。
【選択図】図6

Description

本発明は管構造を有する構造材料、特に熱可塑性樹脂をマトリックスとする繊維強化プラスチックを接合してなる一体物、およびその製造方法に関する。
一般に熱可塑性樹脂の接合にはスナップフィット、ボルト・ナット、リベットなど機械締結や、接着剤、溶着などによる接合がある。スナップフィットは主に筐体固定などに使用されているが強度はそれほど高くなく、特に繊維強化プラスチックなどの構造部材を強固に接合する場合に不向きである。ボルト・ナット、リベットによる締結は一般に接合による重量増が嵩むほか、接合点に応力が集中し、最悪の場合、最初の応力集中点を起点として次々に破壊が進行していく懸念があるため、後述する接着剤を併用することが多くさらに重量を増やす結果となることが多い。次に接着剤を用いる接合では一般に強度を確保するため一定厚の接着剤層を確保することが必要であり、特に大型部材を接合する場合には相当量の接着剤を要し、結果として得られた部材の大幅な重量増が見込まれるほかその強度も接着剤のみでは必ずしも充分でないという欠点があった。さらに接着剤は一般に実用強度を得るまで硬化するのに時間が掛かるため養生工程を考慮しなければならず、処理時間が長くなり好ましくない。一方、熱や振動、超音波による溶着は素材そのものが一体化する点で母材並の強度が得られる上、接合による重量増がなく、処理時間も短く、熱可塑性材料の接合には極めて有効な方法である。特許文献1では溶融した熱可塑性樹脂を炭素繊維強化複合材料の接合界面で硬化させ接合する方法が記されており、溶着が構造材の接合に極めて有用であることを示唆している。かかる構造材を接合して三次元形状を製作する場合、接合箇所において設計通りの接合角を実現すること、言うまでもなく充分な接合強度を得ることが重要である。特許文献2〜4に記されているように、溶融した熱可塑性樹脂を炭素繊維強化複合材料の接合界面で硬化させ接合する方法においてさらに接着する部材にテーパーや段差等を設け、かかる課題の対応を図っている。溶着によって熱可塑性繊維強化複合材料の接合を行う場合には溶着部分を充分に加圧しないと1)摩擦熱への変換効率が悪く接合面に溶融状態を作ることができないこと、2)溶融状態を作ることができても充分な加圧がないと複合材がスプリングバックして該部の強度が大幅に低下する懸念がある。管状接合体(A)や、管状接合体(A)内部に軽量材を充填した構造は軽量でかつ強度のある形状である。このような構造体を熱可塑性繊維強化複合材料で製作し、各構造体を溶着によって接合・一体化する場合、接合部に圧力を加えても溶融すると圧力が掛からなくなって接合部に充分な強度が得られないばかりか、溶融によって設計どおりの形状が得られない問題が生ずる。
一方、特許文献5では表面処理した金属管をコア構造体(B)としてCFRP管状接合体(A)を接合する方法が記されているが、金属では重量低減を期待することはできず、さらに金属とCFRP管状接合体(A)を簡易かつ強固に結合することはで困難である。このように特に熱可塑性炭素繊維複合材料の管状接合体(A)において、任意の形状で重量増が少なく短時間に、かつ構造材として充分な強度が得られるように接合する方法が従来なかった。
特開2005−297417号公報 特開2010−46939号公報 特開2010−46940号公報 特開2010−46941号公報 特開2009−241569号公報
本発明の目的は熱可塑性材料、なかでも強化繊維複合材料からなる管状接合体(A)を接合した一体接合物を供給することであり、特に溶着によって短時間に強固な接合体を得る方法を提供することである。
すなわち本発明は、複数の管状接合体(A)と、管状接合体の内部空間に配置されたコア構造体(B)とが溶着され一体化している接合体(C)であって、管状接合体(A)およびコア構造体(B)は熱可塑性材料から構成され、コア構造体(B)は複数の接合用凸部を有している接合体(C)である。
さらに好ましくは前記管状接合体(A)における熱可塑性材料が、強化繊維と熱可塑性樹脂とを含む熱可塑性複合材料である接合体(C)である。さらに好ましくは、外側に熱可塑性材料からなる外部被覆体(D)を設け、一体化した接合体(C)である。
本発明によれば、熱可塑性材料、なかでも強化繊維複合材料からなる一体化接合体を短時間でかつ充分な強度を有して重量増少なく得ることができる。
管状接合体(A)の一例 リブ構造を有するコア構造体(B)の一例 ボス構造を有するコア構造体(B)の一例 コルゲート構造を有するコア構造体(B)の一例 外部被覆体(D)の一例 接合体(C)の一例 外部被覆体(D)を設けた接合体(C)の一例
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[管状接合体(A)]
管状接合体(A)は閉断面形状を有する管構造体であり、管状接合体(A)の断面形状はとくに限定はなく、円、または四角形などの多角形状であってもよい。
本発明で用いる管状接合体(A)は熱可塑性材料で構成される。熱可塑性材料は熱プレスや射出成形などの手法により成形可能な材料のことであり、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性樹脂と強化繊維とからなる複合材料が好ましく、なかでも強化繊維と熱可塑性樹脂とを含む熱可塑性複合材料が好ましい。
熱可塑性樹脂としてはポリアミド、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、AS樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。特にコストと物性の兼ね合いからポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
強化繊維は有機繊維および/または無機繊維である。有機繊維としてパラ系、メタ系のアラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが挙げられ、無機繊維としてガラス繊維、炭素繊維、金属酸化物などの鉱物繊維などが挙げられる。複合材料における強化繊維の形態は、連続繊維の場合、織物であっても繊維を一方向に配置されたものであっても、繊維を一方向に配置された層を方向を変えて多層積層したものであってもよい。一方向繊維を積層する場合は積層面を厚み方向に対称に配置することが好ましい。また繊維は不連続繊維を配置したものであってもよく、例えば炭素短繊維を重なるように配置した複合材料の場合、炭素繊維が繊維長10〜100mmの不連続の炭素繊維から構成され、炭素繊維が25〜3000g/mの目付けにて実質的に2次元ランダムに配向していることを特徴とするランダムマットの形態であることが好ましい。さらに熱可塑性樹脂マトリクス中の炭素繊維の開繊程度をコントロールし、特定本数以上の炭素繊維束で存在するものと、それ以外の開繊された炭素繊維を特定の割合で含むランダムマットであることが好ましい。
管状接合体(A)の厚さ、容積、断面の面積、長さは得ようとする構造体により適宜選択できる。管状接合体(A)形成には、あらかじめ加熱プレス成形や射出成形などでハット形状のような開断面形状を有する成形品を2枚製作してお互いフランジ同士を接合しても、連続繊維に溶融した熱可塑性樹脂を含浸しながらダイを用いて引抜きによって連続的に形成してもよい。図1に一例として、ハット形状の熱可塑性材料を接合した管状接合体(A)を示す。
開断面形状を有する複数の成形品を接合する方法は溶着であっても接着であってもよい。
またかかる管状接合体(A)は所望の設計に従うもので、直線状でも、カーブを有していてもよい。また、管状接合体(A)は管構造そのものの曲げ強度を高めるために内部に軽量な材料を充填させることもできる。軽量であるためにその密度は0.7以下が好ましく、特に発泡材料が好ましい。発泡材料として、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが例示される。発泡方法としては、また強度発現のため、発泡材と管構造は密着していることがより好ましく、接着や溶着、粘着などによって接合していることがより好ましい。充填材は管状接合体(A)を製作の過程で同時に充填されていても、管状接合体(A)を製作した後、さらには一体化接合体が形成された後に、発泡材を入れたり、管状接合体(A)内部で発泡させたりしてもよい。
[コア構造体(B)]
本発明で用いるコア構造体(B)は複数の接合用凸部を有し、熱可塑性材料から構成され、ジョイント部材としての機能を担うものである。接合用凸部とは上記管状接合体(A)を接続するためのものであり、図2〜4にその一例を示す。差込み部位が二方向の場合は略L形状、略I形状など、前者は主として所定の角度形状を得るため、後者は主として所定の長さに到達するための成形品延長のために用いられる。差込み部位が三方向以上の場合、略T字、略十字などが、さらに複雑な立体形状を得るために好適に用いることができる。かかるコア構造体(B)は接続する管状接合体(A)の方向を決めるだけでなく管状接合体(A)を後述のように外側から溶着する際の支持体となるため外部より適切な圧力を掛けることができ極めて好ましい。使用する熱可塑性材料が複合材料の場合はスプリングバックなどによる物性低下を防ぐことができる。コア構造体(B)は、軽量かつ高強度であるために、補強構造を有することが好ましい。補強構造としてはリブ、ボスまたはコルゲートなどであり、コア構造体(B)は接合した際に十分な強度を担保できる範囲で設置することが好ましい。
リブ構造とは強度を上げるための畝状の突起を有する構造であるが、リブは連続して存在しても、部分的に存在しても良い。リブの本数や形状、太さは、接合体の形状により適宜決めればよいが、等間隔にリブを形成する場合、概ね100mm幅に3〜10本であることが好ましい。特にリブ本数がこの範囲を超えると成形の際に脱型が困難となる場合がある。リブ本数がこれ以下であると中無垢体に近くなり軽量化できなくなる場合がある。またリブは外部より圧力を掛ける際に均等に圧力が掛かるよう上記の通り、等間隔であることが好ましい。リブ構造のコア構造体(B)の一例を図2に示す。次にボス構造とは強度を上げるための柱状突起である。ボスの本数や形状、太さは、接合体の形状、溶着点数により適宜決めればよいが、特に後述する溶着を行う部分に存在し、溶着による荷重で折れないことが好ましい。また各リブ、ボスには成形における脱型が円滑に行われるために抜き角をつけることが好ましく、抜き角は0.5〜5度であることが好ましい。抜き角が0.5度未満では脱型が円滑に行われなく、また5度を超えるとボス上部のテーブルが細くなりすぎ溶着面積が少なくなって溶着強度が低くなり共に好ましくない。ボス構造を有するコア構造体(B)の一例を図3に示す。コルゲート構造とは強度を上げるための波状構造であり、波の本数や傾斜は、接合体の形状や溶着部位により適宜決めればよいが、等間隔にコルゲート構造を形成する場合、概ね100mm幅に3〜10本であることが好ましい。特に波数がこの範囲を超えると成形の際に脱型が困難となったり、材料量が増えて軽量化できなくなったりする場合がある。波数がこれ以下であると強度が不足するため共に好ましくない。またコルゲート構造を有するコア構造体(B)を形成する場合はコルゲートの角度の組合せで金型の脱型方向に対し、例えばスライド機構などを併用して、負角とならないよう注意することが好ましい。コルゲート構造を有するコア構造体(B)の一例を図4に示す。コルゲートの波の本数や形状、幅は、接合体の形状により適宜選択できるが、特に溶着を行う部分に存在し、溶着による荷重で座屈したり折れたりしないことが好ましい。またコア構造体(B)をステーキングによって管状接合体と接合することもできる。コア構造体(B)は熱可塑性材料からなるためプレス成形、射出成形、真空成形等で製作することができるが、リブやボス形状を成形する場合には微細な構造を形成する目的から射出成形で製作することが好ましい。
コア構造体(B)における熱可塑性材料は、熱可塑性樹脂が好ましい。なかでもポリアミド、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、AS樹脂、およびABS樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましく挙げられる。特にコストと物性の兼ね合いからポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、およびポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
[接合体(C)]
本発明の接合体(C)とは複数の管状接合体(A)を、ジョイント部材としてコア構造体(B)を用いて接合し一体化したものである。図6に接合体(C)の一例を示すが、本態様は、コア構造体(B)におけるT字三方向のうち長手二方向に管状接合体(A)をそれぞれ一本ずつ接合したものである。管状接合体(A)、コア構造体(B)を一体化することによって接合強度が発現する。一体化するためには、まず管状接合体(A)の内面はコア構造体(B)差込み部位表面と各面で接触するよう製造されていることが好ましい。次に、接合体(C)を一体化する方法としては接着剤なども一法ではあるが、重量増や処理時間が長くなるなどの点からは好ましくはなく、重量増なく処理時間も短いという点から溶着が好ましい。溶着方法としては振動溶着、熱溶着、および超音波溶着からなる群より選ばれる少なくとも一つの方法が好ましい。このうち振動溶着は二つの部材間の摩擦熱により溶着されるため、例えば管状接合体(A)が三つ以上の場合は、順次接合していけば良い。
熱可塑性材料を溶着させるために到達すべき温度は、本発明で使用されている熱可塑性樹脂の溶融温度以上かつ分解温度以下にすることが好ましく、溶融温度+15℃以上かつ分解温度−30℃であることがより好ましい。かかる溶着の際には溶着面に0.01〜2MPa、好ましくは0.02〜1.5MPa、さらに好ましくは0.05〜1MPaの圧力をかける。圧力が0.01MPa以下では良好な接着力が得られないばかりか、加熱時に複合材料がスプリングバックして形状を保持できず素材強度も低下することがあり、また圧力が2MPaを超えると加圧部分が潰れ、形状保持が困難となったり、素材強度が低下したりすることがあるため共に好ましくない。
本発明の接合方法によれば、接合体(C)として管状接合体(A)あるいは発泡材を充填した管状接合体(A)を有する熱可塑性材料を設計どおりに、かつ構造材として充分な強度が得られるように接合することができる。
[外部被覆体(D)]
さらに外側に熱可塑性材料からなる外部被覆体(D)を設け、一体化した接合体(C)とし、強度をより向上させることができる。図5に外部被覆体(D)の一例を示す。また図7に、外部被覆体(D)を有する接合体(C)の一例を示す。外部被覆体(D)の設置のさせ方はとくに限定はなく、例えば外部被覆体(D)をハット形状とし、管状接合体(A)とコア構造体(B)とを両側から挟みこむように設置しても、外部被覆体(D)を管状接合体(A)より一回り大きな管状とし、管状接合体(A)を覆うように設置してもよい。
この場合、管状接合体(A)、コア構造体(B)、および外部被覆体(D)の溶着方法は、振動溶着、熱溶着、および超音波溶着からなる群より選ばれる少なくとも一つの方法であることが好ましい。さらにステーキングによって管状接合体(A)、コア構造体(B)、外部被覆体(D)を溶着して外部被覆体(D)を製造することもできる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[熱可塑性材料の製作]
[参考例1]ランダム材の製造
炭素繊維(東邦テナックス社製の炭素繊維“テナックス”(登録商標)STS40−24KS(繊維径7μm、引張強度4000MPa)を、開繊させながら長さ20mmにカットし、炭素繊維の供給量を300g/minでテーパ管内に導入し、テーパ管内で空気を炭素繊維に吹き付けて繊維束を部分的に開繊しつつ、テーパ管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。またマトリックス樹脂として、2mmにドライカットしたPA66繊維(旭化成せんい製 T5ナイロン 1400dtex)を500g/minでテーパ管内に供給し、炭素繊維と同時に散布することで、平均繊維長20mmの炭素繊維とPA66が混合された、厚み4mm程度のランダムマットを得た。
[参考例2]長繊維ペレットの製造
ナイロン6(宇部興産 登録商標UBE NYLON 6 1015B)を用いてせん断速度100(1/s)における粘度を100Pa・sに調整した含浸浴において、常圧で炭素繊維フィラメント(東邦テナックス製テナックスSTS40−24KS)に含浸し、得られた含浸ストランドを切断して直径3mm、長さ10mmの炭素繊維体積率20%のペレットを得た。
[参考例3]コア構造体(B)の製造
図2に示す形状を与える構造を彫りこんだ金型を用い、参考例2で得られたペレットを熱風乾燥機にて120℃で4時間予備乾燥し、日本製鋼所製180H射出成形機を用いて樹脂温度280℃、金型温度80度で射出成形し、各凸部長さ50mm、各断面48mm×48mm、長手200mm、分岐85mmの図2に示すようなT字のコア構造体(B)を得た。
[参考例4]管状接合体(A)の製造
参考例1で得られたランダムマットを熱風乾燥機にて120℃で4時間予備乾燥した後、赤外線加熱装置で300℃まで昇温し、ハット構造を彫りこみ、140℃に昇温した一組の金型に該ランダムマット二枚重ねて仕込み、2MPaで圧縮成形し、ハット形状の成形品(長さ100mm、断面の上辺40mm、両立辺外側20mm、両フランジ上面幅10mm、厚み1.6mm)を得た。得られたハット形状の成形品2枚を開口側を合わせて管状にし、フランジ部分を重ね、ブランソン社製振動溶着機M−836HJを用いて振動数240Hz、圧力1.5MPaで深さ方向に0.3mm沈み込むまで振動溶着を行いランダム材からなる図1に示すような管状接合体(A)(長さ100mm、断面40mm×44mm)を得た。
[参考例5]外部被覆体(D)体の製造
図5に示す構造を彫りこんだ一組の金型を用いたほかは、参考例4の成形方法と同様の方法で成形を行い、図5に示すようなランダム材からなるT字の外部被覆体(D)体(各断面の上辺45mm、両立辺外側20mm48mm×48mm、両フランジ上面幅10mm、長手200mm、分岐85mm)を得た。
[実施例1]
参考例4で得られた管状接合体(A)2本を参考例3で得られたコア構造体(B)に差込み、さらに外両側より参考例5で得られた外部被覆体(D)で挟み込んだ。直径10mmのホーンを具備するブランソン社製超音波溶着機2000LPtを用い、振動数20kHz、圧力0.2MPa、上部より10mm沈み込むまで約10秒間超音波溶着を行い、片面につき3×3の9箇所、両面で18箇所行って、外部被覆体(D)を有する接合体(C)を得た。得られた接合体(C)は図7に示す形状を有し、溶着により完全に一体化されていた。接合体(C)の組み立てに掛かった時間は約20分であった。得られた接合体(C)について、インストロン5587万能試験機を用い、JISK7074に準拠して曲げ試験を行った。図7中のα下部を支点(支点間距離200mm)、β上方を作用点として曲げ強度を測定したところ、破壊強度は9.6kNであった。
[比較例1]
実施例1で使用したコア構造体(B)、管状接合体(A)、外部被覆体(D)体を用い、同形状の接合体を、接着剤を用いて製作した。良好な接着力を得るために各接合面をあらかじめ100番サンドペーパーで目粗しし、サンディング粉末をエアで吹き飛ばした後、さらにアセトンを含ませた清浄なガーゼで脱脂した。株式会社アイ・ティー・ダブリュー・パフォーマンスポリマーズ&フルイズ社製プレクサスMA425を塗布して貼り合わせ、接着剤を静置硬化させて一体化接合体を得た。一体化接合体の組み立てに掛かった時間は接着剤硬化時間を含め約500分と溶着に比べ極めて長かった。実施例1と同様の条件で曲げ試験を行ったところ、破壊強度は5.2kNであった。
α 曲げ試験の支点
β 曲げ試験の作用点

Claims (8)

  1. 複数の管状接合体(A)と、管状接合体の内部空間に配置されたコア構造体(B)とが溶着され一体化している接合体(C)であって、管状接合体(A)およびコア構造体(B)は熱可塑性材料から構成され、コア構造体(B)は複数の接合用凸部を有している接合体(C)。
  2. 管状接合体(A)における熱可塑性材料は、強化繊維と熱可塑性樹脂とを含む熱可塑性複合材料である請求項1に記載の接合体(C)。
  3. コア構造体(B)が補強構造を有する請求項1に記載の接合体(C)。
  4. 管状接合体(A)における熱可塑性樹脂が、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、およびポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の接合体(C)。
  5. コア構造体(B)における熱可塑性材料が、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、およびポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接合体(C)。
  6. さらに外側に熱可塑性材料からなる外部被覆体(D)を設け、一体化した請求項1〜5のいずれかに記載の接合体(C)。
  7. 管状接合体(A)とコア構造体(B)との溶着方法が、振動溶着、熱溶着、および超音波溶着からなる群より選ばれる少なくとも一つの方法である請求項1〜5のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  8. 管状接合体(A)、コア構造体(B)、および外部被覆体(D)の溶着方法が、振動溶着、熱溶着、および超音波溶着からなる群より選ばれる少なくとも一つの方法である請求項6に記載の接合体の製造方法。
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