JP2012158013A - 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液滴を吐出する液滴吐出孔と、液滴吐出孔と連通する加圧液室と、加圧液室の壁面の一部を構成する振動板と、振動板を振動させることにより加圧液室内部の圧力を変化させて液滴吐出孔から液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドにおいて、振動板の幅を精度よく規制することのできる液滴吐出ヘッドの提供。
【解決手段】振動板3を構成する膜23に溝を形成することにより、振動板幅変位規制部13を設け、規制部13の幅内に、加圧液室隔壁4と加圧液室の境界が収まるように配置する。
【選択図】図4
【解決手段】振動板3を構成する膜23に溝を形成することにより、振動板幅変位規制部13を設け、規制部13の幅内に、加圧液室隔壁4と加圧液室の境界が収まるように配置する。
【選択図】図4
Description
本発明は、高精度の液滴吐出特性を有する液滴吐出ヘッドおよび液体カートリッジ、画像形成装置に関する。
プリンタやファクシミリ装置、複写装置、プロッタ等の画像記録装置あるいは画像形成装置として用いるインクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する加圧液室(吐出室、圧力室、インク流路とも称される)と、この加圧液室内のインクを加圧するエネルギーを発生する素子を備え、加圧するエネルギーによって液室内の記録液に圧力を作用させてノズルから液滴を吐出させる。
液滴吐出ヘッドとしては、電気機械変換素子などの圧電型アクチュエータを用いるもの、電極間の静電力を利用する静電型アクチュエータを用いるもの、電気熱変換素子であるサーマル型などがある。
これらの液滴吐出ヘッドでは、各ビット間の特性のばらつきを抑えるため、これまで以上に各箇所の寸法精度が要求されており、特に振動板の幅は、液滴吐出特性に大きく影響することから、例えば300dpi列の高密度の液滴吐出ヘッドにおいては、その各ビットの振動板の幅のばらつきを±2um以下に抑える必要があり、高い寸法精度が求められている。
しかし、従来の加工法では、液室加工の寸法精度で振動板の幅が規定されていたが、50〜100um程度の加工深さが必要な液室加工では、液室幅の加工寸法のばらつきを±2um以下に抑えることが困難であった。
そこで、高い寸法精度を得るために、例えば特許文献1、2では、予め液室加工時のストップ層を形成することにより振動板の幅を規制している。
しかしながら、特許文献1、2では、液室を仕切る隔壁と振動板との間にストップ層による隙間が生じるため気泡の排出性が悪化したり、また、隔壁部幅が構造上、部分的に細くなることから隔壁の変形が大きくなり、これによるビット間の相互干渉が大きくなり、高精度な液滴吐出特性が得られ難くなる。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、振動板の幅を精度よく規制する液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドを備えた液体カートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
本発明の目的は、振動板の幅を精度よく規制する液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドを備えた液体カートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
本発明は、液滴を吐出する液滴吐出孔と、前記液滴吐出孔と連通する加圧液室と、前記加圧液室の壁面の一部を構成する振動板と、前記振動板を振動させることにより前記加圧液室内部の圧力を変化させて前記液滴吐出孔から液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドにおいて、前記振動板の長辺の端部に沿って前記振動板の幅の変位を規制する規制部を設け、前記規制部は前記加圧液室と前記加圧液室を仕切る隔壁との境界上に形成することを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、振動板の構成膜の一部に溝を形成し、振動板の構成膜の上層膜で溝を埋めることにより、振動板の溝部の剛性を溝部以外より大きくしているので、液室加工のばらつきによる影響を受けることなく、振動板の幅を精度よく規定することができる。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される圧電型アクチュエータを有する液滴吐出ヘッド(斜視図)を示す。図2(a)は、図1の加圧液室の短辺長の断面を示し、図2(b)は、図1の加圧液室の長辺方向の断面(図1の点線)を示す。
図1、2に示すように、液滴吐出ヘッド1は、基板面部に設けたノズル孔から液滴を吐出させるサイドシュータータイプのものであり、第1の基板100に液体吐出エネルギーを発生する圧電体素子2、振動板3を備え、加圧液室隔壁4、加圧液室5、流体抵抗部7、及び共通液室8を形成している。各加圧液室5は、加圧液室隔壁4で仕切られている。また、第2の基板200には、外部から液滴を供給する液滴供給口66と共通インク流路9、および振動板3が撓むことができるようにザグリ67が形成されている。また、ノズル基板300には、個々の加圧液室5に対応した位置にノズル孔(液滴吐出孔)6が形成されている。これら第1の基板100、第2の基板200、およびノズル基板300を接合することにより、液滴吐出ヘッド1が形成されている。
第1の基板100は、図1、2に示すように、加圧液室5の一部壁面を形成する振動板3と振動板3を介して加圧液室5と対向する側に圧電体素子2が形成されている。また、共通液室8の振動板3に面して、共通インク供給路9が形成されており、ここから液滴であるインクを外部から供給できるようになっている。図2(a)に示すように、後述する振動板の幅の変位を規制する規制部13を備えた振動板3を介して加圧液室5に対向する側に形成されている圧電体素子2は、共通電極10と個別電極11に圧電体12から形成されている。
このように形成された液滴吐出ヘッド1においては、各加圧液室5内に液体、例えば記録液(インク)が満たされた状態で、図示しない制御部から画像データに基づいて、記録液の吐出を行いたいノズル孔6に対応する個別電極11に対して、発振回路により、例えば20Vのパルス電圧を印加する。この電圧パルスを印加することにより、圧電体12は、電歪効果により圧電体12そのものが振動板3と平行方向に縮むことにより、振動板3が加圧液室5方向に撓む。これにより、加圧液室5内の圧力が急激に上昇して、加圧液室5に連通するノズル孔6から記録液が吐出する。次にパルス電圧印加後は、縮んだ圧電体12が元に戻ることから撓んだ振動板3は、元の位置に戻るため、加圧液室5内が共通液室8内に比べて負圧となり、外部から液滴供給口66を介して供給されているインクが共通液滴供給路9、共通液室8から流体抵抗部7を介して加圧液室5に供給される。これを繰り返すことにより、液滴を連続的に吐出でき、液滴吐出ヘッドに対向して配置した被記録媒体(用紙)に画像を形成する。
図3は、本発明の実施例1の液滴吐出ヘッドを示す。図3は、ノズル面側から見た平面を示し、X−X’(振動板の短辺長の方向)の断面を図4(a)に示し、Y−Y’(振動板の長辺長の方向)の断面を図4(b)に示す。また、図5、6は、X−X’断面における液滴吐出ヘッドの製造工程を示し、図7、8は、Y−Y’断面における液滴吐出ヘッドの製造工程を示す。
図3、4において、本発明の振動板の領域には、振動板の構成膜の一部に溝を形成することにより、振動板の幅の変位を規制する振動板幅変位規制部13(以下、規制部という)が設けられている。
次に、図5〜8を用いて製造工程を順次説明する。
(a)第1の基板100として面方位(110)のシリコン単結晶基板21(例えば板厚400μm)に振動板の構成膜として、例えばLP−CVD法、あるいは熱処理製膜法でシリコン酸化膜22(例えば厚さ200nm)を成膜し、その後、ポリシリコン膜23(例えば厚さ500nm)を成膜する。次に、一般的なリソエッチ法で、従来アライメントマークをパターニングしていたマスクで、後の規制部13となる部位のポリシリコン膜23をエッチングする。ここで、後の規制部13が形成されるポリシリコン膜23の溝の短辺長の幅は、後に成膜する振動板の構成膜と圧電体素子材料で埋まり、且つ、この規制部13の短辺長の幅内に、後に形成される加圧液室隔壁4と加圧液室5の境界が収まる幅であることが望ましい。
(b)次に、振動板の構成膜として、例えばLP−CVD法で振動板の剛性を調整するためのシリコン窒化膜24(例えば厚さ250nm)を成膜し、続けて、同様にLP−CVD法でポリシリコン膜25(例えば厚さ500nm)を成膜し、続けて、例えばLP−CVD法でシリコン酸化膜26(例えば厚さ200nm)を成膜する。これで、振動板の構成膜の成膜が完了する。
(c)次に、例えば、TiとPtからなる共通電極10をスパッタ法で、例えば各々30nmと100nm成膜する。次に、共通電極10上に圧電体12としてPZTを例えばスパッタ法で2μm厚成膜し、その後、後に個別電極11となるPtをスパッタ法で100nm成膜する。ここで、圧電体12の成膜方法は、スパッタ法に限らず、例えばイオンプレーティング法、エアーゾル法、ゾルゲル法、あるいはインクジェット法等などで成膜してもよい。
(a)第1の基板100として面方位(110)のシリコン単結晶基板21(例えば板厚400μm)に振動板の構成膜として、例えばLP−CVD法、あるいは熱処理製膜法でシリコン酸化膜22(例えば厚さ200nm)を成膜し、その後、ポリシリコン膜23(例えば厚さ500nm)を成膜する。次に、一般的なリソエッチ法で、従来アライメントマークをパターニングしていたマスクで、後の規制部13となる部位のポリシリコン膜23をエッチングする。ここで、後の規制部13が形成されるポリシリコン膜23の溝の短辺長の幅は、後に成膜する振動板の構成膜と圧電体素子材料で埋まり、且つ、この規制部13の短辺長の幅内に、後に形成される加圧液室隔壁4と加圧液室5の境界が収まる幅であることが望ましい。
(b)次に、振動板の構成膜として、例えばLP−CVD法で振動板の剛性を調整するためのシリコン窒化膜24(例えば厚さ250nm)を成膜し、続けて、同様にLP−CVD法でポリシリコン膜25(例えば厚さ500nm)を成膜し、続けて、例えばLP−CVD法でシリコン酸化膜26(例えば厚さ200nm)を成膜する。これで、振動板の構成膜の成膜が完了する。
(c)次に、例えば、TiとPtからなる共通電極10をスパッタ法で、例えば各々30nmと100nm成膜する。次に、共通電極10上に圧電体12としてPZTを例えばスパッタ法で2μm厚成膜し、その後、後に個別電極11となるPtをスパッタ法で100nm成膜する。ここで、圧電体12の成膜方法は、スパッタ法に限らず、例えばイオンプレーティング法、エアーゾル法、ゾルゲル法、あるいはインクジェット法等などで成膜してもよい。
規制部13の溝は、振動板の構成膜を成膜した時点(図5(b))で埋まっているが、必ずしもこの段階で埋まっている必要はなく、プロセスに支障がなければ、個別電極11となるPtを成膜した時点で、規制部13の溝が埋まっていればよい。
(d)次に、リソエッチ法により、後に形成する加圧液室5に対応する位置に圧電体素子2を形成するため、個別電極11と圧電体12をパターニングする。また、その後、共通電極10も同様にリソエッチ法でパターニングする。このとき、後の共通液室8と共通液滴供給路9が形成される部分の共通電極10もエッチングしておく。
(e)次に、後の共通液室8になる箇所の振動板の構成膜をリソエッチ法で除去する。そして次に、共通液滴供給路9、液滴供給口66、ザグリ67を形成した、例えばガラス材で形成した第2の基板200を第1の基板100に接合する。接合には、接着剤による接合や直接接合等でもかまわないが、接着剤を使わない直接接合が好適である。ここで、第2の基板としてガラス材を適用したが、シリコン単結晶基板等でもよい。但し、シリコン単結晶基板の場合、後の第1の基板100の加圧液室5等を形成するエッチングで基板がエッチングされないように耐性のある膜、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜を共通液滴供給路内壁(図示せず)および、基板表面に形成しておく必要がある。次に、後の加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7を形成するために、シリコン基板21を所望の厚さt(例えば厚さ80μm)になるように、公知の技術で研磨する。研磨法以外にもエッチングなどでもよい。
(f)次に、リソ法により、加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7以外の隔壁部をレジストで被覆する。その後、アルカリ溶液(KOH溶液、あるいはTMHA溶液)で異方性ウェットエッチを行い、加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7を形成する。
(g)次に、別に形成した各加圧液室5に対応した位置にノズル孔6を開口したノズル基板300を接合して、液滴吐出ヘッド1が完成する。
(d)次に、リソエッチ法により、後に形成する加圧液室5に対応する位置に圧電体素子2を形成するため、個別電極11と圧電体12をパターニングする。また、その後、共通電極10も同様にリソエッチ法でパターニングする。このとき、後の共通液室8と共通液滴供給路9が形成される部分の共通電極10もエッチングしておく。
(e)次に、後の共通液室8になる箇所の振動板の構成膜をリソエッチ法で除去する。そして次に、共通液滴供給路9、液滴供給口66、ザグリ67を形成した、例えばガラス材で形成した第2の基板200を第1の基板100に接合する。接合には、接着剤による接合や直接接合等でもかまわないが、接着剤を使わない直接接合が好適である。ここで、第2の基板としてガラス材を適用したが、シリコン単結晶基板等でもよい。但し、シリコン単結晶基板の場合、後の第1の基板100の加圧液室5等を形成するエッチングで基板がエッチングされないように耐性のある膜、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜を共通液滴供給路内壁(図示せず)および、基板表面に形成しておく必要がある。次に、後の加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7を形成するために、シリコン基板21を所望の厚さt(例えば厚さ80μm)になるように、公知の技術で研磨する。研磨法以外にもエッチングなどでもよい。
(f)次に、リソ法により、加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7以外の隔壁部をレジストで被覆する。その後、アルカリ溶液(KOH溶液、あるいはTMHA溶液)で異方性ウェットエッチを行い、加圧液室5、共通液室8、流体抵抗部7を形成する。
(g)次に、別に形成した各加圧液室5に対応した位置にノズル孔6を開口したノズル基板300を接合して、液滴吐出ヘッド1が完成する。
ここで、振動板の構成膜は、振動板の機能やプロセスの整合性を考慮して、シリコン窒化膜24は、例えばZrO2、Al3O2など、振動板の剛性を調整できるヤング率を有する膜でもよい。また、シリコン酸化膜22は、後の加圧液室5の形成におけるエッチング時のエッチングストップ層として機能するが、機能を満たすのであれば他の材料膜でもよい。
このように、振動板の構成膜の一部に溝を形成し、その後の振動板の構成膜、及び圧電体素子材料で溝を埋めて、規制部13を加圧液室隔壁4と加圧液室5の境界に設けることにより、振動板3の短辺長の幅が、規制部13間の間隔で規定される。従って、加圧液室5の形成時の寸法精度に影響を受けることなく、加圧液室の形成時よりも寸法精度の良い加工が可能である、規制部13の加工精度により振動板の幅を高精度に規定することができ、ビット間ばらつきの少ない高精度で高品質の液滴吐出ヘッドを実現できる。
また、従来のアライメント工程のマスクを変更するだけで実現できるため、工程、工数の増加がなく、高精度、高密度で信頼性が高く、低コストで安定した液滴吐出ヘッドを実現できる。従って、液滴吐出ヘッド1を一体化したカートリッジやこの液滴吐出ヘッド1を搭載した液滴記録装置に提供することができる。
図9は、本発明の実施例2の液滴吐出ヘッドを示す。製造工程は実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
実施例1の規制部13は、振動板の長辺長の方向に沿って連続的に配置されている。そして、この規制部13は、圧電体素子材料を成膜した時点で、平坦である必要があるが、規制部13の形成時の溝を埋めるには、溝を形成した後に成膜する振動板の構成膜と圧電体素子材料のトータル膜厚の1/2以内の溝幅(短辺長の方向)にする必要があった。
そこで、実施例2では、この規制部13を分割配置(例えば、等間隔に配置)し、個々の規制部13の短辺長の幅を十分小さく、例えば2〜4um程度にすることにより、規制部13の溝を埋めるときに、振動板の構成膜と圧電体素子材料の膜厚に制限を受けることなく、その幅を設定できるようにしたものであり、規制部13の振動板の短辺長の方向の幅を制約なく自由に設定できるため、実施例1より設計自由度が向上する。また、規制部13を分割配置しているので、実施例1に比べて平坦化しやすい。
従って、実施例1に比べて、さらにプロセスマージンを大きく設定でき、振動板の幅を高精度に規定できるため、高精度、高密度で信頼性が高い液滴吐出ヘッドが実現でき、また、液滴吐出ヘッド1を一体化したカートリッジやこの液滴吐出ヘッド1を搭載した液滴記録装置に提供することができる。
実施例3は、液滴吐出ヘッド1を一体化したカートリッジの実施例である。図10に示すインクカートリッジ80は、ノズル81等を有する液滴吐出ヘッド1と、この液滴吐出ヘッド1に対してインクを供給するインクタンク82とを一体化したものである。このようにインクタンク82が一体型の液滴吐出ヘッド1の場合、アクチュエータ部を高精度化、高密度化、および高信頼化することで、インクカートリッジ80の歩留まりや信頼性を向上することができ、インクカートリッジ80の低コスト化を図ることができる。
実施例4は、液滴吐出ヘッド1を搭載したインクジェット記録装置(画像形成装置)の実施例である。図11は、インクジェット記録装置(a)と機構部の構成(b)を示す。
インクジェット記録装置90は、記録装置本体の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ98とキャリッジ98に搭載した液滴吐出ヘッド1及び液滴吐出ヘッド1へインクを供給するインクカートリッジ99等で構成される印字機構部91等を収納し、記録装置本体の下方部には前方側から多数枚の用紙92を積載可能な給紙カセット(給紙トレイでもよい)93を抜き差し自在に装着されている。また、用紙92を手差しで給紙するために開かれる手差しトレイ94を有し、給紙カセット93あるいは手差しトレイ94から給送される用紙92を取り込み、印字機構部91によって所要の画像を記録した後、後面側の装着された排紙トレイ95に排紙する。
印字機後部91は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド96と従ガイドロッド97とキャリッジ98を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ98には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッド1を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ98には液滴吐出ヘッド1に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ99を交換可能に装着している。
インクカートリッジ99は、上方に大気と連通する大気口、下方には液滴吐出ヘッド1へインクを供給する供給口が設けられ、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により液滴吐出ヘッド1へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、液滴吐出ヘッド1としては各色の液滴吐出ヘッド1を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個の液出ヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ98は後方側(用紙搬送下流側)を主ガイドロッド96に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送上流側)を従ガイドロッド97に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ98を主走査方向に移動走査するため、主走査モーター101で回転駆動される駆動プーリ102と従動プーリ103との間にタイミングベルト104を張装し、このタイミングベルト104をキャリッジ98に固定しており、主走査モーター101の正逆回転によりキャリッジ98が往復駆動される。
一方、給紙カセット93にセットした用紙92を液滴吐出ヘッド1に下方側に搬送するために、給紙カセット93から用紙92を分離給装する給紙ローラー105及びフリクションパッド106と、用紙92を案内するガイド部材107と、給紙された用紙92を反転させて搬送する搬送ローラー108と、この搬送ローラー108の周面に押し付けられる搬送コロ109及び搬送ローラー108からの用紙92の送り出し角度を規定する先端コロ110とを有する。搬送ローラー108は副走査モーターによってギア列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ98の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラー108から送り出された用紙92を液滴吐出ヘッド1の下方側で案内するため用紙ガイド部材である印写受け部材111を設けている。この印写受け部材111の用紙搬送方向下流側には、用紙92を排紙方向へ送り出すための回転駆動される搬送コロ112と拍車113を設け、さらに用紙92を排紙トレイ95に送り出す排紙ローラー114と拍車115と排紙経路を形成するガイド部材116、117とを配設している。
このインクジェット記録装置90で記録時には、キャリッジ98を移動させながら画像信号に応じて液滴吐出ヘッド1を駆動することにより、停止している用紙92にインクを吐出して1行分を記録し、その後、用紙92を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号または用紙92の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙92を排紙する。
また、キャリッジ98の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、液滴吐出ヘッド1の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ98は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピン手段で液滴吐出ヘッド1をキャッピングして吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係ないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出状態を維持する。
また、吐出不良が発生した場合等には、キャピング手段で液滴吐出ヘッド1の吐出出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示せず)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置90において、本発明により製造された液滴吐出ヘッド1を搭載しているので、安定したインク吐出特性が得られ、画像品質が向上する。上記した説明では、インクジェット記録装置90に液滴吐出ヘッド1を使用した例を示したが、インク以外の液滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する装置に液滴吐出ヘッド1を適用してもよい。
1 液滴吐出ヘッド
2 圧電体素子
3 振動板
4 加圧液室隔壁
5 加圧液室
6 ノズル孔
7 流体抵抗
8 共通液室
9 共通液滴供給路
10 共通電極
11 個別電極
12 圧電体
13 振動板幅変位規制部
21 シリコン単結晶基板
22、26 シリコン酸化膜
23、25 ポリシリコン膜
24 シリコン窒化膜
66 液滴供給口
67 ザグリ
100 第1の基板
200 第2の基板
300 ノズル基板
2 圧電体素子
3 振動板
4 加圧液室隔壁
5 加圧液室
6 ノズル孔
7 流体抵抗
8 共通液室
9 共通液滴供給路
10 共通電極
11 個別電極
12 圧電体
13 振動板幅変位規制部
21 シリコン単結晶基板
22、26 シリコン酸化膜
23、25 ポリシリコン膜
24 シリコン窒化膜
66 液滴供給口
67 ザグリ
100 第1の基板
200 第2の基板
300 ノズル基板
Claims (6)
- 液滴を吐出する液滴吐出孔と、前記液滴吐出孔と連通する加圧液室と、前記加圧液室の壁面の一部を構成する振動板と、前記振動板を振動させることにより前記加圧液室内部の圧力を変化させて前記液滴吐出孔から液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドにおいて、前記振動板の長辺の端部に沿って前記振動板の幅の変位を規制する規制部を設け、前記規制部は前記加圧液室と前記加圧液室を仕切る隔壁との境界上に形成することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 前記振動板は複数の膜を積層して構成され、前記規制部は前記振動板を構成する膜の一部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記規制部は、前記積層された膜内に形成された、剛性を高める溝部であることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記規制部は、前記長辺の端部に沿って分割配置されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドに記録液を供給するインクタンクを一体化したことを特徴とする液体カートリッジ。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011017783A Withdrawn JP2012158013A (ja) | 2011-01-31 | 2011-01-31 | 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよび画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012158013A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016062984A (ja) * | 2014-09-16 | 2016-04-25 | 株式会社リコー | 圧電アクチュエータ及びその製造方法及び液体カートリッジ及び画像形成装置 |
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2011
- 2011-01-31 JP JP2011017783A patent/JP2012158013A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016062984A (ja) * | 2014-09-16 | 2016-04-25 | 株式会社リコー | 圧電アクチュエータ及びその製造方法及び液体カートリッジ及び画像形成装置 |
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