JP2012157979A - 型締装置及びその制御方法並びに射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の型締装置は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部の互いに異なる被付勢部位に対して、前記第2の型締部に近接・離間する方向に前記第1の型締部を移動させる移動力をそれぞれ独立して付勢する、複数の駆動手段と、前記複数の駆動手段を制御して型締力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記複数の駆動手段を制御して前記第1及び第2の型締部間の圧力を局所的に変更することにより、前記金型のキャビティ内のガス抜きを行うことを特徴とする。
【選択図】図27
Description
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る射出成形機1を視点を変えて示した斜視図、図3は射出成形機1の分解斜視図である。射出成形機1は射出装置2と型締装置3とを備える。型締装置3は金型4及び5に型締力を付与して型締めを行い、射出装置2は金型4及び5に射出材料(本実施形態の場合、溶融樹脂である。)を射出し、樹脂成形品を成形する。金型4は、その上面が溶融樹脂の注入口4bを有する平坦な注入面4aを構成している。金型5の下には、受け板6が配設されている。受け板6はリターンスプリング8を介してエジェクタプレート7に連結されている。これらは樹脂成形品の排出に関わる構成であるが、その詳細は割愛する。
射出装置2は、射出シリンダ10と、射出用の駆動ユニット20と、材料供給ユニット30と、を備える。
射出シリンダ10は、溶融樹脂を射出するノズル部11をその先端部に備える。ノズル部11には加熱筒部12の先端が接続されている。加熱筒部12はその中心線上に加熱筒部12を貫通する樹脂通路を有して円筒状に形成され、この樹脂通路の上部にはプランジャ14が進退自在に挿入されている。加熱筒部12内には材料供給ユニット30から樹脂材料が供給される。樹脂材料は例えばペレット状をなしている。
駆動ユニット20は、ユニットベース21を備える。ユニットベース21は、後述する上側の型締部40に立設された一対の支柱21aに支持されている。ユニットベース21には、減速機23bが取り付けられ、減速機23bにはモータ23aが取り付けられている。モータ23aは本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ23aの出力は減速機23bで減速され、減速機23bの出力軸に取り付けられたプーリ23cを回転させる。
材料供給ユニット30は、供給筒31と、ホッパ32と、モータ33とを備える。供給筒31は、その中心線上に樹脂材料の供給通路を有する円筒体であり、その先端の供給口31aが上記の通り加熱筒部12の側部に接続されて連結される。ホッパ32は、樹脂材料を貯留する容器であり、本実施形態ではボトル状をなしている。ホッパ32内の樹脂材料は自重により供給筒31内の供給通路内に落下する。モータ33は、供給筒31内の供給通路に設けたスクリュ(不図示)を回転駆動するモータであり、スクリュの回転により樹脂材料を加熱筒部12に送出する。本実施形態の場合、モータ33はステッピングモータである。なお、樹脂材料の送出機構はスクリュを用いたものに限られず、例えば、プランジャを進退させる送出機構等、他の送出機構でもよい。
型締装置3は、金型4及び5を挟む型締部40及び型締部50と、金型4を支持する金型支持部60と、型締部50を型締方向(型締部40に対して近接・離間する方向)に移動する駆動ユニット70と、型締部50をロックする位置ロック機構80と、型締部40を型締方向(型締部40に対して近接・離間する方向)に移動する複数の駆動ユニット90と、を備える。
図1乃至図3、図8及び図9を参照して型締部40について説明する。図8(A)は型締部40の平面図、図8(B)は型締部40の正面図、図9(A)は射出シリンダ10を装着した型締部40の正面図、図9(B)は射出シリンダ10を装着した型締部40の底面図である。
図1乃至図3を参照して、駆動ユニット70は、駆動源として、ベース9に支持されたモータ71を備える。モータ71は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ71には、ベース9に支持された減速機73が接続されており、モータ71の出力を減速する。減速機73の出力軸にはプーリ74が取り付けられている。プーリ75は、プーリ74の上方で、ベース9上に立設された不図示の支柱により回転自在に支持されている。プーリ74とプーリ75とには無端ベルト76が巻きまわされており、モータ71を回転駆動することで無端ベルト76が走行する。
図1乃至図3及び図4乃至図6を参照して位置ロック機構80の構成について説明する。図4乃至図6は位置ロック機構80の説明図である。型締部50は、上記の通り、駆動ユニット70によって型締開始位置へ移動されるが、駆動ユニット70は型締め時に型締部50からの型締力を受けない構成になっている。位置ロック機構80は、型締時において、型締部50が型締力に抗して移動しないように型締部50を支持する機構である。
図1乃至図3及び図7を参照して型締部40を移動する駆動ユニット90の構成について説明する。図7は駆動ユニット90の説明図であり、取付部42を一部破断してその内部機構を示した図である。各駆動ユニット90は、ベース9に型締方向に立設され、その先端(上端)にネジ91aが形成されたボールネジ軸であるタイバ91を備える。取付部42には、駆動ユニット90の駆動源であるモータ92が搭載されている。モータ92は本実施形態の場合、ステッピングモータである。
次に、図12を参照して制御系の構成について説明する。制御部100は、CPU101、記憶部102及びI/F(インタフェース)103を備える。CPU101は、センサの検出結果を取得し、記憶部102に記憶されたプログラムにしたがって、モータやヒータ等の制御を行う。ここで、図12のセンサは例えば、センサ93のほか、上述した各センサが含まれる。モータにはモータ92のほか、上述した各モータが含まれる。ヒータにはバンドヒータ13が含まれる。
図13乃至図18を参照して射出成形機1の動作例について説明する。図13乃至図18は射出成形機1の動作説明図である。ここでは、1回の成形動作について説明する。
次に、金型4と金型5とのパーティング面の圧力分布制御について説明する。型締時の金型4と金型5とのパーティング面の圧力分布は成形品の品質に影響を与える。パーティング面の圧力分布は均一であることを基本とするが、金型や成形品の仕様次第で、不均一とする場合もある。
駆動機構間の誤差や金型の取り付け誤差等が存在する場合、型締めを行っていくとパーティング面の圧力が局所的に順次高まっていく。その傾向を把握することで、補正値を設定することができる。
図24はCPU101が実行する補正処理の例を示すフローチャートである。この補正処理は、実際に成形を行う前に行うものであり、射出成形機1を図16の状態にしてから開始する。
AM(R1)=1
AM(R2)=P(R2)/P(R1)
AM(R3)=P(R3)/P(R1)
AM(R4)=P(R4)/P(R1)
と設定することができる。設定した補正値は記憶部102に記憶する。
次に、モータ92が脱調したときに制御情報として保存する制御量として、モータ92のトルクを制御情報として保存する場合の補正処理の例を図25を参照して説明する。
AM(R1)=1
AM(R2)=T(R2)/T(R1)
AM(R3)=T(R3)/T(R1)
AM(R4)=T(R4)/T(R1)
と設定することができる。設定した補正値は記憶部102に記憶する。
図24及び図25で例示した補正処理は、各回の型締処理毎に実行して補正値を設定してもよい。この場合、特に、型締処理毎に成形条件、成形環境が変化する場合に適している。また、複数回の型締処理を一単位として単位毎に補正処理を実行し、その複数回の型締処理では同じ補正値に基づく制御量で型締力を制御してもよい。例えば、材料の変更の前後、成形条件の変更の前後、金型の変更の前後で補正処理を1回行うようにしてもよい。
次に、上記の補正値を利用した型締時の型締力の制御の例について説明する。図26はCPU101が実行する型締力制御処理の例を示すフローチャートである。この処理は、実際に成形を行う際に行う型締力の制御であり射出成形機1が図16の状態になってから開始される。
上記の型締力の制御例1では、金型4及び5への射出終了までに前記ガス抜きを開始する制御としたが、金型4及び5への射出終了後にガス抜きを行う制御としてもよい。図28はCPU101が実行する型締力制御処理の他の例を示すフローチャートである。この処理は、実際に成形を行う際に行う型締力の制御であり射出成形機1が図16の状態になってから開始される。図28中、上記の型締力の制御例1と同じ処理については同じ符号を付して説明を割愛し、異なる処理について説明する。
上記実施形態では、モータ92等の各モータをステッピングモータとしたが他の電動モータでもよい。また、型締装置3はモータ以外の駆動源を有する構成であってもよい。
Claims (8)
- 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、
前記第1の型締部の互いに異なる被付勢部位に対して、前記第2の型締部に近接・離間する方向に前記第1の型締部を移動させる移動力をそれぞれ独立して付勢する、複数の駆動手段と、
前記複数の駆動手段を制御して型締力を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記複数の駆動手段を制御して前記第1及び第2の型締部間の圧力を局所的に変更することにより、前記金型のキャビティ内のガス抜きを行うことを特徴とする型締装置。 - 前記制御手段は、前記金型への射出終了後に前記ガス抜きを行うことを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
- 前記制御手段は、前記複数の駆動手段を制御して、前記金型への射出終了後の保圧中に、前記ガス抜きを行い、かつ、前記ガス抜き後に前記第1及び第2の型締部間の圧力を前記ガス抜き前の状態に戻すことを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
- 前記制御手段は、前記金型への射出終了までに前記ガス抜きを開始することを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
- 前記複数の駆動手段が、それぞれ、駆動源としてのモータと、前記第1の型締部の移動を案内する軸とを含み、前記制御手段は前記モータを制御することを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
- 前記軸がボールネジ軸であり、
前記複数の駆動手段は、それぞれ、
前記第1の型締部に搭載された前記モータと、
前記ボールネジ軸に螺合すると共に前記第1の型締部に回転自在に支持され、前記モータの駆動力で回転するボールナットと、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載の型締装置。 - 請求項1乃至6の何れか1項に記載の型締装置を備えたことを特徴とする射出成形機。
- 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部の互いに異なる被付勢部位に対して、前記第2の型締部に近接・離間する方向に前記第1の型締部を移動させる移動力をそれぞれ独立して付勢する、複数の駆動手段と、を備えた型締装置の制御方法であって、
前記複数の駆動手段を制御して前記第1及び第2の型締部間の圧力を局所的に変更することにより、前記金型のキャビティ内のガス抜きを行う制御工程を備えたことを特徴とする型締装置の制御方法。
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