JP2012157417A - 洗濯機 - Google Patents

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直 朝見
Katsuya Wakita
克也 脇田
Toshihiko Yasui
利彦 安井
Tomoyuki Kikukawa
智之 菊川
Wataru Uchiyama
亘 内山
Hiroto Nakama
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Abstract

【課題】洗濯物の傷みを少なく布質を検知できる洗濯機を提供する。
【解決手段】周壁に複数の透孔4eを有する洗濯槽4と、洗濯槽4を回転自在に収納する水槽3と、洗濯槽4を回転駆動する駆動手段6と、水槽3の内面と洗濯槽4の外面との間に形成される空間に給水する給水手段7と、水槽3内の水位を検知する水位検知手段10と、給水時間を検知する時間検知手段11dと、洗濯物の布質を検知する布質検知手段11cと、駆動手段6、給水手段7等を駆動して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を制御する制御手段11aとを備え、制御手段11aは、布質検知手段11cが水槽3内に溜まった水が洗濯槽4の内面側に入り込み洗濯槽4の内面側から洗濯物へ吸水される速度により布質を検知するようにしたので、洗濯物に吸水させるための撹拌をする必要がなく、洗濯物の傷みを低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯物の布質を検知し、布質に適した洗濯を行う洗濯機に関する。
一般的に、綿と化学繊維を比較した場合、洗濯液に対する吸水能力や保水性、水へのなじみ等、衣類の特性が大きく異なるため、洗濯、つまり洗い、すすぎ、脱水を行う場合、画一的に同じ工程にする必要はなくなる。そこでこれら洗濯物が綿であるか、たとえばポリエステル主体の化学繊維であるかなど布質が判別できれば、布質をもとに運転シーケンスに反映して最適な運転を行うことで、洗い上がりの向上、節水や時短の実現が可能となる。
従来の布質検知手段として、洗い工程の給水後の水位低下量の違いから洗濯物の吸水能力を見て布質を検知するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、洗濯物を入れる洗濯槽と、洗濯槽の内底部に回転自在に配した撹拌翼と、洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、水槽内の水位を検知する水位検知手段を備え、洗濯物が入れられた洗濯脱水槽内の所定水位にまで水が供給された後、洗濯物が所定時間撹拌される。このとき、低下する水位を検出し水位低下量に基づいて布質を検知する。
このような構成によって、洗濯物の布質、例えば化繊、木綿等によって、洗濯物の吸水能力が異なるので、給水された洗濯脱水槽内で洗濯物を撹拌すると、洗濯物の布質に応じた水量が、洗濯物に吸水されて、洗濯脱水槽内の水位がその分低下する。この低下した水位の変化量を検出することによって、洗濯物の布質を検知している。
特開平8−173683号公報
しかしながら、従来の布質検知方法では、布質検知をするために所定水量の給水後、一定時間撹拌をして洗濯物に吸水させる必要がある。このときの水位は洗濯物に吸水されるため低水位となり、低水位で撹拌することで洗濯物がこすれ、傷みが生じるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、洗濯物の傷みを少なく布質を検知できる洗濯機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の洗濯機は、周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、給水時間を検知する時間検知手段と、洗濯物の布質を検知する布質検知手段と、前記水位検知手段、前記時間検知手段、前記布質検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記布質検知手段が前記水槽内に溜まった水が前記洗濯槽の内面側に入り込み前記洗濯槽の内面側から前記洗濯物へ吸水される速
度により布質を検知するようにしたものである。
上記構成によれば、水槽内に溜まった水が洗濯槽の内面側に入り込み、その水が洗濯物の洗濯槽の内面側から徐々に吸水される速度を検知することよって布質を検知しているので、洗濯物全体が十分に含水するように一定時間、撹拌させる必要がなくなり、布質に応じた洗濯水位を決定し、その洗濯水位まで給水した後に洗濯物の撹拌を開始することができる。
本発明の洗濯機は、洗濯物全体を撹拌して含水させる布質検知の工程を設けなくとも布質を検知できるので、洗濯物の傷みを防止することができる。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の概略構造を示す断面図 同ドラム式洗濯機の制御ユニットの構成を示すブロック図 同ドラム式洗濯機の水槽と回転ドラムの下方部の断面図 (a)同ドラム式洗濯機の残水がなかったときの給水時間と給水量の相関図(b)同ドラム式洗濯機の残水があったときの給水時間と給水量の相関図 同ドラム式洗濯機の洗濯物の布質種別による初期給水運転時の水位センサ出力経時変化図 同ドラム式洗濯機の洗濯物の布質種別による給水量遷移図 本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の洗濯物の布質種別による初期給水運転時の水位センサ出力経時変化図
第1の発明は、周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、給水時間を検知する時間検知手段と、洗濯物の布質を検知する布質検知手段と、前記水位検知手段、前記時間検知手段、布質検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記布質検知手段が前記水槽内に溜まった水が前記洗濯槽の内面側に入り込み前記洗濯槽の内面側から前記洗濯物へ吸水される速度により布質を検知するようにしたことで、給水中に布質検知をして布質に応じた給水がなされてから撹拌するので、洗濯物の傷みを低減することができる。
第2の発明は、第1の発明の制御手段は、前記布質検知手段が、前記水位検知手段で検知可能な水位以上である第1の水位から前記洗濯物に吸水され得る第2の水位になるまでの時間に基づいて前記洗濯物の布質を検知することで、洗濯物の傷みを低減することができる。また、洗濯物の最終的な吸水量を見るのではなく、初期吸水速度を見るため、初期工程で布質を検知でき、時間短縮を図ることができる。
第3の発明は、第1の発明の制御手段は、前記布質検知手段が、給水開始から前記水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間と所定時間経過後の第2の時間との間に変化した前記水槽内の水位に基づいて洗濯物の布質を検知することで、洗濯物の傷みを低減することができる。また、洗濯物の最終的な吸水量を見るのではなく、初期吸水速度を見るため、初期工程で布質を検知でき、時間短縮を図ることができる。
第4の発明は、第1の発明の前記制御手段は、前記布質検知手段が、給水開始から前記水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間と所定時間経過後の
第2の時間との間に変化した前記水槽内の水位に基づいて洗濯物の布質を検知することで、洗濯物の最終的な吸水量を見るのではなく、初期吸水速度を見るため、初期工程で布質を検知でき、時間短縮を図ることができる。
第5の発明は、第1または第4の発明の洗濯機は、前記給水手段の給水流量を検知する給水流量検知手段を備え、前記制御手段は、前記給水流量検知手段によって検出された給水流量に基づいて、給水流量が所定の流量より少ない場合には前記第2の水位をより低い方向に補正するものである。給水流量が少ないと給水時間が長くなり、その間に初期吸水速度の速い洗濯物はすでに濡れきってしまい、繊維が徐々に膨潤給水を始めて、吸水速度特性に変化が生じるため、第2の水位を低い方向に補正することにより、精度良く布質を検知できるようになる。
第6の発明は、第5の発明の前記制御手段は、前記給水流量検知手段が、給水開始から洗濯物が前記水槽内の水に接触しない第3の水位まで給水されるのに要する時間に基づいて給水流量を決定することで、構造的に決まる所定容量を満たすまでにかかる給水時間から、より正確な給水流量を算出することができる。
第7の発明は、第2、4、5または6のいずれか1つの発明の洗濯機は前記洗濯槽内の洗濯物量を検知する布量検知手段を備え、前記制御手段は、前記布量検知手段による布量検知結果に基づいて第2の水位を補正するものである。洗濯物の量が少ない場合は、布質による吸水速度特性の差が表れている時間が短くなるため、より短い時間で検知するように補正することで精度良く布質を検知できるようになる。
第8の発明は、第3の発明の洗濯機が、前記洗濯槽内の洗濯物量を検知する布量検知手段を備え、前記制御手段は、前記布量検知結果に基づいて前記第2の時間を補正することで、洗濯物の量が少ない場合は、洗濯物が濡れる時間も当然速くなるため、より短い時間で検知するように補正することで精度良く布質を検知できるようになる。
第9の発明は、第1〜第8のいずれか1つの発明の前記制御手段は、前記水槽への給水を、前記洗濯物が前記洗濯槽の内周壁に張り付く回転数で前記洗濯槽を回転しながら行うことで、回転しながら洗濯物に吸水させる場合に、洗濯物が洗濯槽内で撹拌されてしまうと洗濯物の吸水が促進され、初期吸水速度を同一条件で正確に検知できなくなることを防止することができる。
第10の発明は、第1〜9のいずれか1つの発明の洗濯機が、前記水槽に溜まる洗濯液を前記洗濯槽の開口から前記洗濯槽内に吐出するための循環水路と、
前記洗濯液を吸引して前記循環水路に送水するための循環ポンプとを備え、
前記制御手段は、給水工程の一部または全部において、循環ポンプを前記洗濯物に直接吐出水がかからない程度の回転数で駆動することで、洗剤を早期に水に溶かして洗剤濃度を安定化させることができる。また、洗濯槽の回転軸心が背面側に向けて低く傾いたドラム式洗濯機においても、洗濯物が洗濯槽の内周壁から径方向内側に向かってできるだけ均一に洗濯液で濡らせるように、洗濯物が洗濯液に接する洗濯槽の背面側だけでなく、水を少しくみ上げて洗濯槽手前側からも接触させ、より内周壁全面から同時に濡らせるようになる。
第11の発明は、第1〜10いずれか1つの発明の前記制御手段は、洗い工程において、所定の目標水位に満たない場合は補給水を断続的に投入する動作を有し、前記補給水の所要時間または回数から布質検知結果の補正をすることで、布質検知手段を複数用いることによって布質検知精度を上げることができる。
第12の発明の洗濯機は、周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、給水時間を検知する時間検知手段と、前記水位検知手段、前記時間検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水位検知手段で検知可能な水位以上である第1の水位から、前記水槽内に溜まった水が前記洗濯槽の内面側に入り込み前記洗濯槽の内面側から前記洗濯物へ吸水される第2の水位まで給水されるのに要する時間をもとに洗濯水位を決定し、前記洗濯水位になるまで給水することで、給水中に布質検知をして布質に応じた給水がなされてから撹拌するので、洗濯物の傷みを低減することができる。
第13の発明の洗濯機は、周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、給水時間を検知する時間検知手段と、前記水位検知手段、前記時間検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動する制御手段とを備え、前記制御手段は、給水開始から前記水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間と、所定時間経過後の第2の時間まで給水されるのに要する時間をもとに洗濯水位を決定し、前記洗濯水位になるまで給水することで、給水中に布質検知をして布質に応じた給水がなされてから撹拌するので、洗濯物の傷みを低減することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の概略構造を示す断面図である。図1を用いて構成を以下に説明する。
洗濯機本体1の内部には揺動自在に水槽3が収納され、水槽3内には洗濯槽である回転ドラム4が回転軸4aを中心に回転自在に配設されている。回転ドラム4の回転軸4aは水槽3の背面外側に取り付けた駆動手段であるモータ6が直結されており、このモータ6により回転ドラム4が回転駆動される。
回転ドラム4には、その周壁4c全体に渡って複数の透孔4eが設けられ、水槽3内と回転ドラム4内とは通水および通気ができるようになっている。回転ドラム4の背面壁4dには円周方向に沿った複数の背面開口4fが形成されており、これら背面開口4fは水槽3の背面側上部に形成された導風口18に対向するように配置されている。また、回転ドラム4の周壁4c内面には複数の撹拌突起4bが設けられており、回転ドラム4の回転により回転ドラム4内の洗濯物を持ち上げるようにしている。なお、透孔4eは回転ドラム4の周壁全体に渡り設けたが、回転ドラム4の周壁に部分的に形成してもよく、要は、水槽3内と回転ドラム4内との通気性および通水性を確保でき、洗濯から乾燥に支障が出ないように設定すればよい。
また、回転ドラム4の回転軸4aは、前面側から背面側に向かって下向きになるように傾斜しており、具体的には水平方向Xから例えば角度θ=20±10度下向き傾斜させて配置されている。このように回転軸4aを傾斜させることで、水槽3前面側の開口13を上側に配置することができるようになり、大きく屈む姿勢をとることなく水槽3の開口13を介して回転ドラム4内の洗濯物が取り出せるようになる。
また、回転軸4aを水平方向とした場合に比べ、水槽3内に給水された水が背面側に溜まって少ない水量でも深い貯水状態が得られる。すなわち、少ない給水量でも水槽3内に溜まった水が回転ドラム4の透孔4eから入り込み、洗濯物を濡らし吸水速度を検知する
ことができる。水槽3は回転ドラム4内の洗濯物に効率よく給水を行うために、回転ドラム4と同じ傾斜を持ってその近くに沿うように設けてある。回転ドラム4および水槽3を傾斜させることによって、水平に配置するよりも早くに洗濯物の外周側に水が接触し始めるので、布質検知を迅速に行うことができる。なお、給水量を考慮しなければ、回転ドラム4は水平であってもよいし、傾斜角度θが10度未満であってもよい。
また、洗濯機本体1の前面側には水槽3の開口13を通して回転ドラム4内に通じる開口部を設け、その開口部には開閉扉5が開閉自在に設けられている。水槽3の開口13はその口縁に環状のシール材14を装着し、シール材14の前面側が開閉扉5の背面側に当接して密閉し、上下左右、前後に揺動する水槽3の開口が動いてもシール材14が変形し開閉扉5背面側へ押圧する形で密閉性を維持している。
水槽3の上部に配置された給水手段7は、給水弁7bと、給水弁7bの開閉によって給水される洗剤収容部7aと、洗剤収容部7a内の洗剤を給水とともに水槽3内面と回転ドラム4外面との間に形成された空間Yに供給する給水経路7cとを有している。このように水槽3内面と回転ドラム4外面との間に形成された空間Yに給水することにより、回転ドラム4内の洗濯物に直接水かかからず、水槽3底部に溜まった水が徐々に上昇していき、回転ドラム4の透孔4eを介して洗濯物に水が接触して洗濯物の吸水が開始されるので、布質により相違する吸水速度を検知することができる。
なお、洗濯物に直接水がかからないように給水できればよいので、給水手段7は必ずしも上部に配置されている必要はなく、水槽3の背面側、側面側、底部側であってもよい。
排水手段8は、水槽3の最底部に一端を接続した排水管8aと、排水弁8bとを有し、排水弁8bの開閉によって洗い工程終了後、すすぎ工程終了時など必要なときに水槽3内の水を排水管8aを介し排水できるようになっている。さらに排水管8aの下流側には洗濯機本体1の外部から取り外し可能な排水フィルタ8cを配置し、排水に含まれる糸屑類を捕集するようになっている。
乾燥手段9は、水槽3および回転ドラム4から空気を出す導出口9fと、導出口9fから空気を吸引する送風機9cと、導出口9fからの空気に含まれる糸屑類を捕集し除塵するフィルタ(図示せず)と、水槽3の背面側に設けられ、回転ドラム4内に送風機9cから吹き出される空気を入れる導入口9eと、送風機9cと導入口9eとを接続する送風経路9dと、送風経路9d内に配され、導出口9fからの高湿空気を除湿する除湿部9gと、送風経路9d内で、除湿部9gより下流側に配され、除湿後の空気を加熱して高温空気とする加熱部9hとから構成されている。
なお、除湿部9gおよび加熱部9hをヒートポンプユニットで構成してもよいし、加熱部9hをヒータで構成し、除湿部9gを水冷方式もしくは空冷方式としてもよい。
また、上記に併せ、洗い準備工程時、洗い工程時、すすぎ工程時など必要に応じ、水槽3内の水を循環ポンプ30により循環させて洗剤の早期溶け込みや偏りの防止、洗濯やすすぎの機能向上を図る機能も有している。
循環ポンプ30は、図1に示すように洗濯機本体1の底部である台板2a上に固定されており、洗濯液を吸引して循環水路31に送水する。また、送水された洗濯液は循環水路31を通って水槽3に溜まる洗濯液を回転ドラム4の開口13から洗濯槽内に吐出する。詳細には、循環水路31の吐出側経路31bが、水槽3の開口13まわりにある前端壁3gに設けた噴射口51に外面から接続して、図1の矢印Aのように、水槽3の前端壁3gの内側の面とこれに対応する回転ドラム4の前端壁4gの外側の面との間に洗濯液を噴射
し、それらの間で形成する流路を通じて回転ドラム4内に吐出するようにしてある。これにより、吐出側経路31bからの水の噴射口51が回転ドラム4内の洗濯物と接触しない位置にあるので洗濯物が引っ掛かって洗い、すすぎや乾燥などに必要な挙動を乱したり、あるいは洗濯物を傷めたり、破れたりするようなことを防止することができるし、見栄えのよい外観が損なわれない。このときの循環ポンプ30のモータ回転速度は、例えば3500r/min程度に設定している。
なお、噴射口51は、その取り付け位置が下部に限られるものではなく、回転ドラム4内の洗濯物に接触しないような位置であれば、どのような配置であってもよい。
また、洗濯液を回転ドラム4内に単純に噴射するようにした場合、せっかくの循環水が回転ドラム4内の洗濯物の局部にしか噴射できず、循環効果を生かしきれない。一方、循環水を広域に噴射するのに特別な噴射ノズルを採用すると、必要ポンプ圧の上昇も併せ、コスト上昇の原因になるし限度がある。そこで、本実施の形態1では、水槽3内の水を循環ポンプ30により循環させるのに、例えば回転速度制御が可能であるDCブラシレスモータを用いて、吐出される循環水の流量、流速を調整することで、特別な噴射ノズルを採用することなく、吐出される循環水の上下方向の角度、左右方向の広がり度合いを変えることができる。この結果、循環ポンプ30により回転ドラム4内の洗濯物に対し満遍なくかつ最適な位置に循環水を供給可能となり、洗い性能およびすすぎ性能を高めることができる。また、洗濯物が位置しない空間に無駄に循環水を供給することを避けられるので、無駄な電力の消費を抑えられ、洗剤水による異常な発泡を抑制することもできる。
循環ポンプ30の回転速度は、通常の洗い運転時には例えば上記したように3500r/min程度とし、毎分20L程度の循環水を回転ドラム4内の洗濯物に供給することで、洗い性能、すすぎ性能の向上を図る。一方、負荷量検知手段により洗濯物の量が所定値より少ないと判断された場合は、循環ポンプ30の回転速度を、例えば2500r/min程度に落とし、供給する循環水を毎分15L程度にするとともに、図1の矢印Bのように、循環水の吐出される上下方向の角度を水平に近づけ、左右方向の広がり度合いを小さくする。これにより、洗濯物が少ない場合は、吐出された循環水が回転ドラム4内の下方に位置する洗濯物に当たらないという状態を避けることができ、効率的に循環水を供給することができる。
さらに、第1の水位Hcから第2の水位Hdまで給水する高低の一部または全部において、循環ポンプ30を洗濯物に直接吐出水がかからない程度の回転数で駆動する。循環ポンプ30の回転速度は、例えば1200r/min程度に落とし、まだ溶けていない洗剤の溶解を促進しつつ、図1の矢印Cのように、回転ドラム4の前端壁4gの内側の面に沿うように循環水の吐出を行う。このようにすることで、少ない洗濯液でのポンプのエアがみを防ぎつつ、斜めに配設された回転ドラム4の下方部である水没部分だけでなく回転ドラム4の内周壁全体から洗濯物に洗濯液を接触可能になる。
なお、本実施の形態1では、循環ポンプ30を洗濯機本体1の底部である台板2a上に設置する構成としたが、これに限定されるものではなく、水槽3内の水を循環させるのに循環ポンプ30を水槽3の下部3bに設置する構成でもよい。また、吐出側経路31bは1つに限られず、複数あっても良いし、噴射口51は下部だけでなく上部からでもよいし、複数あってもよい。
また、本実施の形態に係るドラム式洗濯機には、回転ドラム4内に投入された洗濯物の量を検知する布量検知手段が設けられている。以下に布量検知手段の一例について説明する。
布量検知は、モータ6を制御して洗濯物とともに回転ドラム4を回転させるときのモータ6の電流信号の大きさをモータ回転数検知手段20により検知することによって行う。洗濯を開始すると、まず、制御手段11aは、モータ6を始動し、所定時間回転を持続した後、モータ6の通電を停止する。それにより、回転ドラム4の惰性回転が、逆にモータ6を回転させる状態になる。このとき、回転ドラム4の惰性回転力は摩擦トルクによりしだいに低下してやがて回転ドラム4は停止する。通電停止から回転ドラム4の停止までの時間は、布量が多いときは長く、布量が少ないときは短い。この停止に要する時間の違いが布量に比例することを利用して布量を検知するものである。
さらに、本実施の形態に係るドラム式洗濯機には、回転ドラム4内に給水された水量を検知する水位検知手段10が設けられている。これは水槽3の最低部近傍の所定位置に配設されたエアトラップ部10aと圧力検知部10cをホース10bにより接続したものである。圧力検知部は、圧力によって移動するベローズ部分に一体化されたフェライトと、その外周上を囲む固定側のコイルとで構成され、そのインダクタンス変化を利用して移動ストローク距離をトラップ内圧力に変換する。この水位検知手段10は、エアトラップ部に洗濯液がこないと大気開放状態となり、出力は一定となる。
このように、水位検知手段10はエアトラップ機構によるエア内圧計測によるセンシングが一般的であり、エア内圧が安定的な大気開放圧力から変化するまでの時間を計測するのが水位センサのばらつきに影響を受けない適切な算出方法である。
また水位検知手段10の出力は、回転ドラム4の回転ありなしやその回転数など、洗濯動作中の回転ドラム4の回転によって出力が変化するため、回転ドラム4の回転数に応じて周波数と水位のテーブルを複数持っている。つまり回転ドラム4が静止中でも回転中でも水位を認識することができる。
また本実施の形態に係るドラム式洗濯機は、給排水や回転ドラム4の駆動の指示はもちろん、水位検知手段10などの各種センサ出力を含め、すべての入出力制御をタイマーで管理できるシステムを具備しており、各動作、タイミングにおける所要時間を知ることができる。
次に、制御ユニット11の詳細を図2により説明する。図2は本発明の実施形態1におけるドラム式洗濯機の制御ユニット11の構成を示すブロック図である。制御ユニット11は、マイクロコンピュータで構成される制御手段11aと、回転ドラム4内の洗濯物の量を検知する布量検知手段11bと、洗濯物の布質を検知する布質検知手段11cとを備えている。制御手段11aは布量検知手段11bからの布量と布質検知手段の布質とから洗濯水位を決定し、水槽3内の水位が決定した洗濯水位になると給水弁7bを閉じ、給水を停止する。また、制御手段11aは排水弁8b、モータ6を制御することで、洗濯、すすぎ、脱水を行う。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機は、モード設定や制御プログラムに従い、モータ6、給水手段7、排水手段8、乾燥手段9を自動制御して少なくとも洗い工程、すすぎ工程、脱水工程、乾燥工程を行う機能を有している。しかし、本発明においては乾燥機能の有無は関係しないため、乾燥工程は省略することができる。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下その動作、作用について布質を検知する工程を含めて説明する。本発明の布質検知は、洗濯における洗い工程で行われるので、この工程についてのみ順に説明していく。また、実施の形態1では、第1の水位Hcから洗濯物へ吸水される速度の特性が得られる第2の水位Hdになるまでの時間tに基づいて洗濯物の布質を検知する。
通常の洗い運転においては、まず開閉扉5より洗濯物が投入され、濡れていない状態で布量検知が回転ドラム4の回転とともになされる。その後、給水手段7の給水弁7bを開き給水が開始される。またこの給水を利用して、洗剤収容部7aの洗剤も水槽3内に投入される。給水される洗濯水は水槽3の内面と回転ドラム4の外面との間に形成される空間に給水されるので、回転ドラム4の外壁面を伝って洗濯物に直接触れることなく水槽3の底面に溜まっていく。
実施の形態1に係るドラム式洗濯機では、回転ドラム4を所定回転数で回しながら給水を行う。しかし、洗濯物に直接水がかからず、回転ドラム4の内側から洗濯物に吸水されていく構成であれば回転ドラムを回転させていなくとも良い。
給水時の水位について図3を用いて説明する。図3は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の水槽3と回転ドラム4の下方部の断面図を示すものである。給水開始から、検知下限水位Haまで水位が上がると、水位検知手段10による一定の出力が変動するため、給水開始から検知下限水位Haまでの時間Taが計測できる。検知下限水位Haまで給水した場合の水の体積Vaつまり給水量は、ドラム式洗濯機の機構的要素で決まる量であるので、これを時間Taで除した計算結果(Va/Ta)が給水流量Waとなる。
その後、給水開始から、洗濯物が前記水槽内の水に接触しない第3の水位Hbまで上昇する時間Tbを計測し、第3の水位Hbと時間Tbに基づき給水流量Wを決定する。第3の水位Hbまで給水した場合の水の体積Vbつまり給水量も、ドラム式洗濯機の機構的要素で決まる量であるから、時間TaからTbまでの間に給水された水の給水流量Wbは、体積Vb−Vaを時間Tb−Taで除した計算結果((Vb−Va)/(Tb−Ta))となる。
図4(a)は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の残水がなかったときの給水時間と給水量の相関図を示すものである。図4(a)において、検知下限水位Haに達するまでの給水流量Waと、検知下限水位Haから第3の水位Hbに達するまでの給水流量Wbの値を利用し、例えばその平均値を給水流量Wとして給水量を以後算出することができる。
また、図4(b)は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の残水があったときの給水時間と給水量の相関図を示すものである。図4(b)に示すようにWa>Wbとなった場合、給水開始前に機体内に水量Vzの水が残っていたと判断し、給水流量Wbをベースに給水量を以後算出することもでき、給水流量Wの検知精度をより向上することが可能である。
なお、本発明の実施の形態1では、給水流量Wを、給水を開始してからの時間を用いて算出しているが、この時間を検知下限水位Haに達してからの時間とすることで、残水を考慮しなくても正確な給水流量を検知することができる。
続いて水位が接触水位まで達すると、その後乾いた洗濯物と洗濯液が徐々に接触していき、洗濯物が洗濯液に濡れていく。本実施の形態1ではこの接触水位を第1の水位Hcとする。なお、第1の水位Hcは必ずしも接触水位である必要はなく、接触水位よりも高い水位であってもよい。このとき時間検知手段11dは給水開始から第1の水位Hcである接触水位になるまでの時間Tcを計測する。
また、給水は回転ドラム4を所定回転数で回転しながら行う。このような構成により、洗濯物の吸水特性が均一に表れやすくなるし、多量の洗濯物が回転ドラム4内に入ってい
ても、洗濯物の一部でなく全体の布質を検知することができる。また、回転ドラム4の所定回転数は、例えば60r/minに設定するなど洗濯物を回転ドラム4の内周壁に貼り付けるようにして給水することで、洗濯物は回転ドラム4の周壁4c内面に沿って同心円状に外から接触することになり、洗濯物の転動を防ぎ洗濯物の濡らし方の条件を一意に合わせることが可能となる。また洗濯物量が変わった場合でも、洗濯物の貼り付けによって同じような条件で濡らしていけるので、洗濯物量による依存性を抑えこむことができる。
ここで回転ドラム4は、回転軸方向が水平方向から傾斜させて設置されているため、回転ドラム4奥側の周壁から優先的に濡れるが、循環ポンプ30の回転速度を例えば1200r/min程度に落とし、図1の矢印Cのように、回転ドラム4の前方内周壁に沿うように循環水の吐出を行いながら運転することで、水槽3の開口13に近い回転ドラム4手前側の周壁からも濡らすことができる。これにより洗濯液を同心円状筒型に外から均一的に接触させることが可能となる。
このようにして、洗濯物に洗濯液を接触させながら、洗濯物へ吸水される速度の特性が得られる第2の水位Hdまで給水を行う。ここで例えば第2の水位Hdまで給水にかかった時間Tdを計測し、第1の水位Hcに達した時間Tcとの差(Td−Tc)を時間tとし、その絶対値で布質を判断する。この時間tは、回転ドラム4内の洗濯物が濡れる速度によって変化するパラメータであって、時間経過に伴って過渡的に変わるものである。
一般的に洗濯される洗濯物には、バスタオルやタオル、肌着などの綿衣類および綿を多く含む衣類が多いが、近年ジャージ類だけでなく高機能肌着やランジェリー、安価な化学繊維の普段着が市場に増えている。衣類の濡れ性は、衣類を構成する素材、編みや織りなどの組成、衣類かさや硬さ、衣類の新旧など、あらゆる特性が寄与して決まるが、一般的に綿は繊維自身の膨潤吸水もありたくさんの水分を保持できるが抜けにくく、化学繊維の中でも一般的なポリエステルでは素材自身が水を吸わないためその繊維組成により水分を保持するしかなく、また抜けやすい傾向がある。そこで、回転ドラム4内に投入された洗濯物の濡れる速度によって変化するパラメータtに着目して水位特性を観察すると、図5のような挙動になる。
図5は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の洗濯物の布質種別による初期給水運転時の水位センサ出力経時変化図を示すものである。このときの本ドラム式洗濯機による洗濯物の濡らし方は、水に洗濯物を浸漬するのではなく、その一部を水に接触させることで行われている。最終的な吸水量は綿のほうが多いのだが、吸水開始の初期に注目し吸水速度としてとらえた場合化学繊維の吸水は早くに広範囲の体積が濡れるため、綿よりも吸水が早い、つまり給水時間が長い結果となる。
これを綿と化学繊維を所定比率で混ぜたもので評価すると、その比率に合わせて2種の特性の間に位置する結果が得られる。また綿化学繊維の混紡衣類についても同じ容量で評価を行うと、同様な結果を得られる。これにより、洗濯物の濡れる速度によって変化するパラメータである時間tを計測することで、綿と化学繊維の比を予測することが可能となる。これを利用して従来の布質検知によるメリットである、例えば洗い工程時に化学繊維が多いリッチの場合はタンブル稼働率を上げる等のシーケンス対応が、給水開始数十秒後には判断可能となる。
しかしながら、本布質検知の目的は素材の検知ではなく、洗濯物自体への洗濯液の濡れやすさ、抜けやすさ、通りやすさを把握するものであり、その結果すすぎや脱水し易さなどを検知することにある。結果的には綿とポリエステルの比率を把握することとほぼ同意となるが、直接素材を検知するわけではないので、同じ綿素材でも、例えば編み組成や織り組成などの著しく水抜けの良い組成や、かなり古くなった衣類などの場合は検知結果が
変わる可能性がある。
本発明においては、この洗濯液の抜けやすさを時間tによって判断し、例えばすすぎ時の遠心脱水動作およびタンブル回転動作時間を2分、脱水時の定常回転時間を1分時短するといったようなテーブルなどを決めてシーケンスに反映できる。これは時間tが長いほど、弱い力、短い時間ですすぎ、脱水が可能となるからである。
また、前出の給水流量検知を行った結果、例えば給水流量が5L/min〜7L/minと少ないと判断される場合には、第2の水位Hdをより低い方向に補正する必要が出てくる。これは給水流量が少ないと給水時間がどんどん長くなり、その間に初期吸水速度の速い洗濯物はすでに濡れきってしまい、綿系衣類は繊維が徐々に膨潤給水を始めて、吸水速度特性に変化が生じるからである。なお日本国内においては、洗濯機設置環境における一般的な給水流量は、5L/min〜15L/minの範囲に入る。
同様に、布量検知手段の布量に基づいて洗濯物の布質を検知する水位を補正してもよい。具体的には、洗濯物量が少ない時、例えば9kg定格量に対して4kg未満程度の場合、濡れる洗濯物の絶対量が少なく、洗濯物の濡れる速度を確認できる時間が短くなってしまうので、上記と同様に第2の水位Hdを低くに補正する。このようにすることで、洗濯条件が違う場合にも、洗濯物の布質検知の基準をできるだけ均一にすることができる。
これらの特性を勘案すると、水槽3の第1の水位Hcから第2の水位Hdになるまでの単位時間当たりの水位上昇量をもとに洗濯物の布質を検知してもよい。具体的には、水位が第1の水位Hcまで達してから所定時間経過後の間で、給水時間と水位の変化量の比m1、つまりグラフ化したときの傾きを比較しても同様に本発明の布質検知が可能である。給水時間と水位の変化量の比m1は、洗濯物の濡れる速度によって変化するパラメータとなるからである。この方法の場合、単位時間当たりの変化量比をモニタすれば、所定時間経過後の1点を参照するわけでなく、時間経過とともに細かく挙動を追跡でき、時間tによる検知補正を一意にテーブルで決めなくても、例えば変化量の比m1の急激な変化を見て補正するといった手段も可能である。
なお、本実施の形態に係るドラム式洗濯機において、家庭の実用的な洗濯物を想定して用意したさまざまなアイテムを含む同容量の綿と化学繊維の重量比が65:35である洗濯物セットの特性を比較してみると、同様にその比率に合わせて2種の特性の間に位置する結果が得られる。このことから、家庭でよく洗濯されるアイテムの中でも極端な特性の違いがでる、例えばポリエステルなどの化学繊維100%と綿100%を、例えば時間tを2点取得し、検知対象実用洗濯物がその2点の間のどこに位置するかを計測することで、その比率を一般的な洗濯物の綿・ポリエステル比とすることが有効であることがわかる。
さらに、本発明のドラム式洗濯機は、所定の目標水位に満たない場合に補給水を断続的に投入し、補給水の所要時間または回数から布質検知結果を補正する。
具体的には、水位検知手段10が第2の水位Hdより水位が低下したことを検知すると、第2の水位Hdまで断続的に複数回の補給水を行いながら洗い工程を進行する。
この洗い工程中には、綿素材が多い場合は多量の補給水が投入されるし、ポリエステルなどの化学繊維素材が多い場合は補給水があまり入らない。これは従来から一般的に行われている布質検知の原理であり、総補給水量は、補給水を入れるために給水した総補給時間Thと給水流量検知によって算出された給水流量Wの積で表される。従来の布質検知手段は、これら総補給水量、総補給時間Th、給水流量W、補給回数などの値によって綿化
学繊維比率を決めるものである。この方式は洗濯物の濡れる速度を見るのではなく、洗濯物の保持できる絶対吸水量を見るので別の特性を見ていることになるが、結果的にどちらの手段においても綿化学繊維比を推測できるので、2重に検知を行うことで精度の向上が期待できる。
この特性の違いを、洗濯物の吸水という見地で原理図を描くと図6のようになる。化学繊維は初め速い速度で吸水(洗濯液を保持)するが、絶対吸水量は少なく早期に安定する。一方パイル地のタオルはゆっくりと吸水するが、結果的に多量の洗濯液を吸水する。前述したが、この特性は洗濯物を洗濯液に浸漬した場合でなく、洗濯液を洗濯物の一部に接触させた場合の特性である。
なお、本発明における布質とは、洗濯物の素材である綿や化学繊維はもとより、洗濯物の繊維特性である吸水しやすさ、抜けやすさも対象としている。すなわち、本発明の布質検知は洗濯物自体への洗濯液の吸水しやすさ、抜けやすさを把握するものである。
次に、洗い工程が終われば、排水手段8の排水弁8bが開かれ、水槽3内の洗濯液が排水管8aと排水フィルタ8cを通過して機外に排水される。以下すすぎ、脱水工程を行い洗濯運転は終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、水槽3内に溜まった水が回転ドラム4の内面側に入り込み、回転ドラム4の内面側から洗濯物へ吸水される速度を検知することにより布質を検知する。
このような構成により、洗濯物の濡れやすさ、抜けやすさを速度という見地からセンシングすることで、例えばすすぎや脱水のし易さなどを検知することができる。洗濯液が抜けやすいほど弱い力、短い時間ですすぎ、脱水が可能となるため、すすぎ工程や脱水工程の時間や回転ドラム4の回転数に反映させることができる。また、布質の検知結果を利用して、洗濯物のシワを低減させるためのミスト処理工程や、乾燥工程における乾燥時間、風量、回転ドラムの回転速度にも反映させることができる。
またこれは綿化学繊維比率を直接検知している訳ではないが、結果として洗濯液の濡れやすさ抜けやすさの特性が、綿とポリエステルの相関を判別できるため、これを利用して、例えば綿・ポリエステル比の判別も可能である。また従来の布質検知方法を併用することで、より布質検知精度を向上できる。さらに本検知手段においては、運転開始後(給水開始後)数十秒の短い間で洗濯物の布質を従来よりも早期に検知できるため、より迅速に運転シーケンスに反映可能なドラム式洗濯機を供給できる。
なお、本実施の形態ではドラム式洗濯機を例に上げ説明しているが、洗濯槽と水槽の間に給水する構成とした場合、パルセータ撹拌式やアジテータ式などの縦型洗濯機においても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のドラム式洗濯機について、実施の形態1と異なる構成を説明する。実施の形態2においては、給水開始から水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間Tjと所定時間経過後の第2の時間Tkとの間に変化した水槽3内の水位hに基づいて洗濯物の布質を検知する。
図7は本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の洗濯物の布質種別による初期給水運転時の水位センサ出力経時変化図を示すものである。実施の形態2では、制御手段11aが、第1の時間Tjから洗濯物へ吸水される速度の特性が得られる第2の時間Tkに
なるまでに変化した前記水槽内の水位をもとに洗濯物の布質を検知する。
以下、詳細に説明する。制御手段11aは給水流量Wから、第1の時間Tjと第2の時間Tkを決定する。水位が接触水位まで達すると、その後乾いた洗濯物と洗濯液が徐々に接触していき、洗濯物が洗濯液に濡れていく。本実施の形態2では第1の時間は接触水位になるときの時間とする。なお、第1の時間は必ずしも接触水位になるときの時間である必要はなく、給水流量Wが決まった以降の時間であればよい。
回転ドラム4の内周壁に洗濯物が張り付くような回転数で回転ドラム4を回転させることで洗濯物に洗濯液を接触させながら、洗濯物へ吸水される速度の特性が得られる第2の時間Tkになるまで給水を行う。ここで第2の時間Tkにおける水位Hkと第1の時間Tjにおける水位Hjとの差(Hk−Hj)を変化した水位hとし、その絶対値で布質を判断する。この変化した水位量は、回転ドラム4内の洗濯物が濡れる速度によって変化するパラメータであって、時間経過に伴って過渡的に変わるものである。
本実施の形態2においては、洗濯物の布質を所定時間内における変化した水位hによって判断し、例えばすすぎ時の遠心脱水動作およびタンブル回転動作時間を2分、脱水時の定常回転時間を1分時短するといったようなテーブルなどを決めてシーケンスに反映できる。これは変化した水位hが小さいほど、弱い力、短い時間ですすぎ、脱水が可能となるからである。
また、布量検知手段の布量に基づいて洗濯物の布質を検知する時間を補正してもよい。これは洗濯物の量が少ないにも関わらず、洗濯物の量が多い場合と同じような水位で布質を検知しようとすると、第2の水位に達する間に初期吸水速度の速い洗濯物はすでに濡れきってしまい、綿系衣類は繊維が徐々に膨潤給水を始めて、吸水速度特性に変化が生じるからである。
具体的には、洗濯物量が少ない時例えば9kg定格量に対して4kg未満程度の場合、第2の時間Tkを早めになるよう補正する。このようにすることで、洗濯条件が違う場合にも、洗濯物の布質検知の基準をできるだけ均一にすることができる。
なお、本実施の形態に係るドラム式洗濯機において、例えばポリエステルなどの化学繊維100%と綿100%を、例えば時間tを2点取得し、検知対象実用洗濯物がその2点の間のどこに位置するかを計測することで、その比率を一般的な洗濯物の綿・ポリエステル比とすることが有効であることがわかる。
次に、洗い工程が終われば、排水手段8の排水弁8bが開かれ、水槽3内の洗濯液が排水管8aと排水フィルタ8cを通過して機外に排水される。以下すすぎ、脱水工程を行い洗濯運転は終了する。
なお、本実施の形態ではドラム式洗濯機を例に上げ説明しているが、洗濯槽と水槽に直接給水する構成とした場合、パルセータ撹拌式やアジテータ式などの縦型洗濯機においても同様の効果が得られる。
本発明にかかる洗濯機は、吸水速度を利用して洗濯物の布質を検知するので、家庭用洗濯機だけでなく、繊維などの洗浄装置や水洗いを主体とする業務用洗浄機や、布質を自動検知して制御する利きにも適用できる。
1 洗濯機本体
3 水槽
4 回転ドラム(洗濯槽)
6 モータ(駆動手段)
7 給水手段
7b 給水弁
8 排水手段
8b 排水弁
10 水位検知手段
11 制御ユニット
11a 制御手段
11b 布量検知手段
11c 布質検知手段
11d 時間検知手段
30 循環ポンプ
31 循環水路
51 噴射口

Claims (13)

  1. 周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、
    前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、
    前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、
    前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、
    前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、
    給水時間を検知する時間検知手段と、
    洗濯物の布質を検知する布質検知手段と、
    前記水位検知手段、前記時間検知手段、前記布質検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記布質検知手段が前記水槽内に溜まった水が前記洗濯槽の内面側に入り込み前記洗濯槽の内面側から前記洗濯物へ吸水される速度により布質を検知するようにした洗濯機。
  2. 前記制御手段は、前記布質検知手段が、前記水位検知手段で検知可能な水位以上である第1の水位から前記洗濯物に吸水され得る第2の水位になるまでの時間に基づいて前記洗濯物の布質を検知する請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記制御手段は、前記布質検知手段が、給水開始から前記水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間と所定時間経過後の第2の時間との間に変化した前記水槽内の水位に基づいて洗濯物の布質を検知する請求項1に記載の洗濯機。
  4. 前記制御手段は、前記布質検知手段が、前記水槽の第1の水位から第2の水位になるまでの単位時間当たりの水位上昇量をもとに洗濯物の布質を検知する請求項1に記載の洗濯機。
  5. 前記給水手段の給水流量を検知する給水流量検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記給水流量検知手段によって検出された給水流量に基づいて、給水流量が所定の流量より少ない場合には前記第2の水位をより低い方向に補正する請求項2または4に記載の洗濯機。
  6. 前記制御手段は、前記給水流量検知手段が、給水開始から洗濯物が前記水槽内の水に接触しない第3の水位まで給水されるのに要する時間に基づいて給水流量を決定する請求項5に記載の洗濯機。
  7. 前記洗濯槽内の洗濯物量を検知する布量検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記布量検知手段による布量検知結果に基づいて第2の水位を補正する請求項2、4、5または6いずれか1項に記載の洗濯機。
  8. 前記洗濯槽内の洗濯物量を検知する布量検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記布量検知結果に基づいて前記第2の時間を補正する請求項3に記載の洗濯機。
  9. 前記制御手段は、前記水槽への給水を、前記洗濯物が前記洗濯槽の内周壁に張り付く回転数で前記洗濯槽を回転しながら行う請求項1〜8いずれか1項に記載の洗濯機。
  10. 前記水槽に溜まる洗濯液を前記洗濯槽の開口から前記洗濯槽内に吐出するための循環水路と、
    前記洗濯液を吸引して前記循環水路に送水するための循環ポンプとを備え、
    前記制御手段は、給水工程の一部または全部において、前記循環ポンプを前記洗濯物に直接吐出水がかからない程度の回転数で駆動する請求項1〜9いずれか1項に記載の洗濯機。
  11. 前記制御手段は、洗い工程において、所定の目標水位に満たない場合は補給水を断続的に投入する動作を有し、前記補給水の所要時間または回数から布質検知結果の補正をする請求項1〜10いずれか1項に記載の洗濯機。
  12. 周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、
    前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、
    前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、
    前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、
    前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、
    給水時間を検知する時間検知手段と、
    前記水位検知手段、前記時間検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記水位検知手段で検知可能な水位以上である第1の水位から、前記水槽内に溜まった水が前記洗濯槽の内面側に入り込み前記洗濯槽の内面側から前記洗濯物へ吸水される第2の水位まで給水されるのに要する時間をもとに洗濯水位を決定し、前記洗濯水位になるまで給水する洗濯機。
  13. 周壁に複数の透孔を有する洗濯槽と、
    前記洗濯槽を回転自在に収納する水槽と、
    前記洗濯槽を回転駆動する駆動手段と、
    前記水槽の内面と前記洗濯槽の外面との間に形成される空間に給水する給水手段と、
    前記水槽内の水位を検知する水位検知手段と、
    給水時間を検知する時間検知手段と、
    前記水位検知手段、前記時間検知手段からの出力を入力し、前記駆動手段、前記給水手段等を駆動する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、給水開始から前記水位検知手段で検知可能な水位に達するまでの時間である第1の時間と、所定時間経過後の第2の時間まで給水されるのに要する時間をもとに洗濯水位を決定し、前記洗濯水位になるまで給水する洗濯機。
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