JP2012156693A - フィードフォワード増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 主増幅器で信号を増幅するとともに主増幅器で発生した歪を検出する機能及び主増幅器による増幅信号から検出された歪を除去する機能を有してフィードフォワード方式による歪補償を行うフィードフォワード増幅器で、例えば、搬送波周波数や周囲温度が変化した場合においても、前置歪補償器の歪補償量を最適に調整する。
【解決手段】主増幅器18より前段で信号に歪を発生させる前置歪補償器15、その入力側の可変減衰器14、その出力側の可変減衰器16を備え、制御手段22、28が、入力側の可変減衰器の減衰量を調整して前置歪補償器により発生させられる歪を調整するとともに、入力側の可変減衰器の減衰量の調整量とは逆となる調整を出力側の可変減衰器に対して行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、前置歪補償器を有するフィードフォワード増幅器に関し、特に、例えば、搬送波周波数や周囲温度が変化した場合においても、前置歪補償器の歪補償量を最適に調整することが可能なフィードフォワード増幅器に関する。
例えば、移動体通信用の基地局装置や中継局装置では、所定の周波数間隔を有しそれぞれ適宜変調されている多数の搬送波を含むマルチキャリア信号を、高周波増幅した後に無線により送信する。高周波増幅に用いられる増幅器の線形線が十分に良好ではないと、例えば相互変調歪等、各種の歪が発生する。この歪は、正常且つ高品質な通信を実現する上で支障になる。このため、マルチキャリア信号の増幅に用いる増幅器に対しては、マルチキャリア信号が属する周波数帯域全体に亘り、良好な線形性が要求される。
これに関し、マルチキャリア信号の増幅に適する超低歪増幅器を実現する手法として、フィードフォワード歪補償方式がある。
フィードフォワード歪補償方式を使用するフィードフォワード増幅器において、更なる歪補償量や高効率化が求められる場合には、主増幅器の入力側に前置歪補償器(プリディストータ)を設け、主増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性を補正し、主増幅器の歪を低減する方法がある。
前置歪補償器による歪補償は、例えばAM−AM特性の補償の例で考えると、図3に示されるように、前置歪補償器の利得拡張開始点と主増幅器の利得圧縮開始点を最適に調整することで、主増幅器の出力における線形性を改善し、主増幅器の出力における歪を改善するものである。
図3には、前置歪補償器によりAM−AM特性を補償する様子の一例を示してある。
図3のグラフでは、横軸は入力電力を表しており、縦軸は利得を表している。そして、主増幅器のAM−AM特性及びその利得圧縮開始点と、前置歪補償器からの出力におけるAM−AM特性及びその利得拡張開始点を示してある。
このような前置歪補償器では、例えば周囲温度変化などにより、主増幅器の利得やその飽和電力が変化した場合には、主増幅器の利得圧縮開始点に対応する入力電力が変化してしまうため、前置歪補償器の利得拡張開始点が一定であると、利得拡張開始点と利得圧縮開始点が一致しなくなり、最適な歪補償量が得られない。
このような問題を解決する前置歪補償器を有するフィードフォワード増幅器の例として、特許文献1に開示されたようなものがある(特許文献1参照。)。
図4には、このような前置歪補償器を有するフィードフォワード増幅器の構成例を示してある。
本例のフィードフォワード増幅器は、入力端子101、出力端子102、分配器111、可変減衰器112、可変移相器113、プリディストーション回路(前置歪補償器)114、温度検出器115、制御回路116、可変減衰器117、パイロット信号発生器118、主増幅器119、遅延線120、合成器121、分配器122、遅延線123、キャリア検出器124、可変減衰器125、可変移相器126、副増幅器127、合成器128、パイロット信号検出器129、制御回路130を備えている。
本例のフィードフォワード増幅器において行われる動作の例を示す。
入力端子101より信号が印加された信号が、分配器111により2分岐される。本線側に供給される一方の分岐信号は、可変減衰器112、可変移相器113に入力され、プリディストーション回路114、可変減衰器117を介して、パイロット信号発生器118からパイロット信号が注入された後に、主増幅器119に入力される。他方の分岐信号は、遅延線120を介して、合成器121に入力される。
ここで、プリディストーション回路114は、主増幅器119の歪について最適にするように設定されている。
また、可変減衰器112及び可変移相器113は、制御回路130により制御される。
主増幅器119からの出力は、分配器122に入力され、一方の分配出力は遅延線123を通り合成器128に入力され、他方の分配出力は合成器121に入力される。
合成器121では、遅延線120を通った信号と分配器122の出力(他方の分配出力)とを合成する。合成器121からの出力は、可変減衰器125、可変移相器126を通り、副増幅器127に入力される。
ここで、可変減衰器125、可変移相器126は、制御回路130により制御される。
副増幅器127からの出力は、遅延線123を通ってきた信号と合成器128により合成され、その合成結果が出力端子102より出力される。
合成器121の出力点においては、キャリア検出器124によりキャリア成分が検出され、その検出キャリアレベルが制御回路130に入力される。また、合成器128の出力点においては、パイロット信号検出器129によりパイロット信号レベルが検出されて制御回路130に入力される。
ここで、歪検出機能は、分配器111で分配されて遅延線120により遅延された信号と分配器122で分配された信号が合成器121で合成されることで実現される。
また、歪除去機能は、合成器121からの出力信号と分配器122からの遅延された信号が合成器128で合成されることで実現される。
主増幅器119の近傍に配置された温度検出器115により検出された温度検出信号は、制御回路116に入力される。
制御回路116は、予め、主増幅器119の利得及び最大出力電力の温度変化のデータ(参照データ)を記憶しており、入力された温度検出信号と参照データにより可変減衰器117を制御する。これにより、温度変化により主増幅器119の利得や飽和電力が変化した場合においても、可変減衰器117の減衰量を制御して、プリディストーション回路114からの出力電力を変化させて、利得拡張開始点を可変することができる。
特開2008−154290号公報 特開2002−100940号公報
しかしながら、一般的に、増幅器のAM−AM特性、AM−PM特性が変化する要因としては、温度変化だけではなく、周波数特性による変化もある。
AM−AM特性の例で言えば、利得が圧縮し始める入力電力は周波数により異なる。従来の前置歪補償器を有するフィードフォワード増幅器では、温度変化による利得圧縮開始点の変化には対応できるものの、搬送波周波数の変化による利得圧縮開始点の変化には対応することはできず、搬送波周波数に対して前置歪補償器による最適な歪補償量が得られるのは、予め設定されたある周波数に対してのみであった。また、温度変化についても、その変化量は予め決められた変化しかできず、例えば素子のばらつきなどの個体差への対応はできなかった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、例えば、搬送波周波数や周囲温度が変化した場合においても、前置歪補償器の歪補償量を最適に調整することが可能なフィードフォワード増幅器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、主増幅器で信号を増幅するとともに当該主増幅器で発生した歪を検出する機能及び当該主増幅器による増幅信号から当該検出された歪を除去する機能を有してフィードフォワード方式による歪補償を行うフィードフォワード増幅器において、次のような構成とした。
すなわち、前記主増幅器より前段に設けられて信号に歪を発生させる前置歪補償器と、前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器と、前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器と、を備え、そして、制御手段が、前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量を調整して前記前置歪補償器により発生させられる歪を調整するとともに、前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量の調整量とは逆となる調整を前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器に対して行う。
以上説明したように、本発明に係るフィードフォワード増幅器によると、例えば、搬送波周波数や周囲温度が変化した場合においても、前置歪補償器の歪補償量を最適に調整することができる。
本発明の一実施例に係るフィードフォワード増幅器の構成例を示す図である。 前置歪補償器の動作状態の一例を示す図である。 前置歪補償器によりAM−AM特性を補償する様子の一例を示す図である。 前置歪補償器を有するフィードフォワード増幅器の構成例を示す図である。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るフィードフォワード増幅器の構成例を示してある。
本例のフィードフォワード増幅器は、入力端子1、出力端子2、分配器11、可変な減衰量で信号を減衰する可変減衰器12、可変な移相量で信号の位相を変化させる可変移相器13、可変な減衰量で信号を減衰する可変減衰器14、信号に歪(前置歪)を発生させて歪補償を行う前置歪補償器(プリディストータ)15、可変な減衰量で信号を減衰する可変減衰器16、パイロット信号発生器17、主増幅器18、歪検出のために設けられて信号を遅延させる遅延線等の遅延回路19、分配合成器20、歪除去のために設けられて信号を遅延させる遅延線等の遅延回路21、検波器22、可変な減衰量で信号を減衰する可変減衰器23、可変な移相量で信号の位相を変化させる可変移相器24、副増幅器(補助増幅器)25、合成器26、パイロット信号検出器27、制御回路28を備えている。
ここで、歪検出ループにおける可変減衰器12と可変移相器13の接続順序としては逆であってもよく、また、歪除去ループにおける可変減衰器23と可変移相器24の接続順序としては逆であってもよい。
本例のフィードフォワード増幅器において行われる動作の例を示す。
処理対象の信号が入力端子1に入力される。
入力端子1より入力された信号が、分配器11により2つの信号に分岐(分配)される。本線側の一方の分岐信号は可変減衰器12に入力され、他方の分岐信号は遅延回路19に入力される。
本線側に供給される一方の分岐信号は、可変減衰器12に入力されて振幅の調整を受けた後に、可変移相器13に入力されて位相の調整を受け、その後、可変減衰器14、前置歪補償器15、可変減衰器16を通り、主増幅器18により増幅される。このとき、可変減衰器16から主増幅器18へ流れる信号に、パイロット信号発生器17で発生させられた所定の信号(パイロット信号)が注入されて合成される。
主増幅器18により増幅された信号は分配合成器20に入力される。
遅延回路19の側に供給される他方の分岐信号は、概ねその振幅のまま分配器11から遅延回路19を介して分配合成器20に入力される。
分配合成器20は、主増幅器18から出力されて当該主増幅器18の非線形歪を含む信号を2つの信号に分岐(分配)する。一方の分岐信号は遅延回路21に供給されて当該遅延回路21を介して合成器26に入力され、他方の分岐信号は可変減衰器23の側に供給される。この際、分配合成器20では、主増幅器18からの信号(他方の分岐信号)と遅延部19を経由して入力された信号とを結合させることにより、この信号中の搬送波成分をキャンセルし、且つこの信号から歪成分を取り出す。
この結合の結果として得られた信号は、専ら歪成分のみを含み搬送波成分を含まない信号となり、分配合成器20から可変減衰器23に入力されて振幅の調整を受けた後に、可変移相器24に入力されて位相の調整を受け、その後、副増幅器25に入力されて当該副増幅器25により増幅され、合成器26に入力される。
副増幅器25から合成器26に入力された信号は、遅延回路21を経由して入力された信号と当該合成器26により結合される。
この結合の結果として得られた信号は、専ら搬送波成分のみを含み歪成分を含まない信号となり、出力端子2から出力される。
分配合成器20から可変減衰器23へ流れる信号を分岐させて、この分岐信号を検波器22により検波して、この検波結果を制御回路28に入力する。
合成器26から出力される信号を分岐させて、この分岐信号に含まれるパイロット信号をパイロット信号検出器27により検出して、この検出結果を制御回路28に入力する。
ここで、遅延回路21を経由した信号と副増幅器25を経由した信号とを結合させることによって歪を補償するには、遅延回路21を経由した信号中の歪成分と副増幅器25を経由した信号中の歪成分を表す信号とが、合成器26における結合時点で互いに同遅延、同振幅、逆位相でなければならない(なお、実用上で有効な程度で、ずれがあってもよい)。
遅延回路21は、歪成分同士を同遅延にするための処理部である。また、制御回路28は、可変減衰器23及び可変移相器24を最適な値に調整(制御)し、これは歪成分同士を同振幅、逆位相にするための処理部である。
この具体的な制御方法としては、パイロット信号発生器17からパイロット信号を注入し、合成器26から出力されるこのパイロット信号を含む信号を分岐させてパイロット信号検出器27によって検出し、この検出結果(パイロット信号)が最小となるように、制御回路28が制御信号によって、可変減衰器23及び可変移相器24を適切に制御することで、歪成分を打ち消すことができる。
次に、歪成分を取り出し、前置歪補償器15の歪補償量を最適に調整する具体的な制御方法について説明する。
制御回路28は、検波器22で検出される電力が最小となるように、可変減衰器12及び可変移相器13を制御する。これにより、搬送波成分がキャンセルされて主増幅器18による歪成分のみを含む信号が分配合成器20により取り出される。
ここで、主増幅器18の出力信号の分岐と遅延回路19を経由した信号とを結合させることによって搬送波成分をキャンセルして主増幅器18で発生する歪を取り出すには、主増幅器18の出力信号の分岐に含まれている搬送波成分と、遅延回路19を経由した信号に含まれている搬送波成分とが、分配合成器20における結合時点で互いに同遅延、同振幅、逆位相でなければならない(なお、実用上で有効な程度で、ずれがあってもよい)。
遅延回路19は、搬送波成分同士を同遅延にするための処理部である。また、可変減衰器12及び可変移相器13並びにこれらにおける制御信号を最適な値に調整(制御)する制御回路28は、搬送波成分同士を同振幅、逆位相にするための処理部である。
この具体的な制御方法としては、分配合成器20から可変減衰器23に入力される信号を分岐させて、この分岐信号を検波器22によって検波し、この検波結果(電力)が最小となるように、制御回路28が制御信号によって、可変減衰器12及び可変移相器13を適切に制御することで、専ら歪成分のみを含み搬送波成分を含まない信号を取り出すことできる。
このとき、前置歪補償器15の前後に配置されている可変減衰器14及び可変減衰器16は、可変減衰器14の減衰量をATT1とし、可変減衰器16の減衰量をATT2とし、これらの減衰量の合計値をKとすると、(式1)に示される関係として、この減衰量の合計値Kがある決められた一定の値になるように設定されている。
(数1)
ATT1+ATT2=K
・・(式1)
制御回路28は、搬送波成分のキャンセル制御を終了した後、更に、検波器22により検出される電力が最小となるように、可変減衰器14と可変減衰器16のそれぞれの減衰量を、(式1)の関係を保つように、同時に制御する。このように可変減衰器14と可変減衰器16の制御を行うと、前置歪補償器15への入力電力を変化させることができるため、前置歪補償器15の利得拡張開始点を変化させることが可能になる。
この際、可変減衰器14と可変減衰器16の合計の減衰量は変わらないため、搬送波成分のキャンセル状態が保たれたままとなっており、検波器22で検出される電力は、専ら歪成分の電力の増減として電力の検出ができる。検波器22で検出される電力を最小にするということは、主増幅器18で発生する歪を最小とすることであり、この状態は、入力されている搬送波の利得圧縮開始点に対して最適な利得拡張開始点に調整されたときである。
図2には、前置歪補償器15の動作状態の一例を示してある。
図2に示されるグラフにおいて、横軸は入力電力を表しており、縦軸は出力電力を表している。そして、主増幅器18の出力点(図1中のA点)における入出力特性、前置歪補償器15の出力点(図1中のB点)における入出力特性、及びこのときの可変減衰器14、16の制御状態について、例を示してある。
本例の前置歪補償器15による歪補償を最適化する動作の例を説明する。a、bは、それぞれ、前置歪補償器15の出力における入出力特性の状態を示す。
ここで、Pinは入力端子1への入力電力を示し、Pは主増幅器18における平均出力電力を示し、Pcompは主増幅器18の利得圧縮開始電力を示し、Ppd_a及びPpd_bは前置歪補償器15の出力における平均出力電力を示し、Pexpは前置歪補償器15の利得拡張開始電力を示し、αは出力電力がPcompとなるときの入力電力を示している。
また、Gmは主増幅器18の利得を示し、ATT1_a及びATT2_aはそれぞれ前置歪補償器15の出力における入出力特性がaの状態であるときにおける可変減衰器14及び可変減衰器16の減衰量を示し、ATT1_b及びATT2_bはそれぞれ前置歪補償器15の出力における入出力特性がbの状態であるときにおける可変減衰器14及び可変減衰器16の減衰量を示し、Gpdは前置歪補償器15の利得を示している。
可変減衰器12及び可変移相器13により搬送波成分をキャンセルする処理の制御がなされた後に、前置歪補償器15の出力点(B点)における入出力特性がaの状態であるとする。
このとき、前置歪補償器15における出力電力はPpd_aであり、可変減衰器14及び可変減衰器16の減衰量の設定はそれぞれATT1_a及びATT2_aである。利得拡張開始点はPexpで一定であり、aの状態では、出力電力がPcompであるときにおける前置歪補償器15の出力電力(図2中のβ)がPexpと一致せず、前置歪補償器15による歪補償量は最適な状態ではない。
ここで、制御回路28により(式1)の通りに可変減衰器14及び可変減衰器16の制御がなされる。このとき、検波器22による検波電力が最小になるのは、Pcompとなる入力電力αのときにおける前置歪補償器15の出力電力がPexpになるときであり、前置歪補償器15の出力における入出力特性がbの状態である。
この状態は、入力電力がPinのときにおける前置歪補償器15の出力電力がPpd_bであるときであり、可変減衰器14及び可変減衰器16の減衰量の設定はそれぞれATT1_b及びATT2_bとすることで調整される。
このように、前置歪補償器15による歪補償を自律的に制御することが可能となるため、例えば、搬送波周波数や周囲温度が変化して、主増幅器18の利得や飽和出力電力が変化したとしても、これに追従して最適な歪補償を実現することができる。
なお、本例では、AM−AM特性を補償する前置歪補償器の例について説明したが、AM−PM特性を補償する前置歪補償器の場合についても同様であり、また、これら両方の特性の補償についても同様である。
以上のように、本例では、主増幅器18、主増幅器18の入力経路に設けられた前置歪補償器15、主増幅器18で発生する歪の成分を検出する歪検出機能、主増幅器18からの出力に検出された歪成分を注入して歪除去を行う歪除去機能を含むフィードフォワード歪補償を行う増幅器(フィードフォワード増幅器)において、前置歪補償器15の入力経路に設けられた第1の可変減衰器12及び第1の可変移相器13、歪検出機能による検出歪に含まれる入力信号成分が最小となるように第1の可変減衰器12と第1の可変移相器13を制御する第1の制御機能(制御回路28の機能)、前置歪補償器15の入力経路に設けられた第2の可変減衰器14、前置歪補償器15と主増幅器18との間に設けられた第3の可変減衰器16、歪検出機能による検出歪(検出される歪成分)が最小となるように且つ第2の可変減衰器14と第3の可変減衰器16の合計の減衰量が常に一定値となる関係で、第2の可変減衰器14と第3の可変減衰器16をそれぞれ制御する第2の制御機能(制御回路28の機能)を有する。
従って、本例では、主増幅器18において発生する歪(例えば、相互変調歪)を補償するためにフィードフォワードループを備えたフィードフォワード増幅器において、例えば、搬送波の周波数が変化したときにおいても、自律的に前置歪補償器15の歪補償量を最適に調整することが可能であり、前置歪補償器15により十分な歪補償効果を得ることができる。また、本例では、周波数の変化に限られず、周囲温度の変化などのように前置歪補償器15の動作点が変化する様々な要因に対しても、同様な効果を得ることができる。
ここで、本例の前置歪補償器15としては、例えば、前置歪補償器15自体については帰還制御によるテーブル更新等のアダプティブな制御機能を備えておらず、入力信号のレベルに応じた歪(前置歪(或いは、予歪))を出力するようなものであることが前提となる。このような前置歪補償器15は、入力信号のレベルに応じた前置歪を出力するため、温度変化や経時変化等の影響などで、必ずしも最適な前置歪を出力できるとは限らない。
本例では、前置歪補償器15の特性をある程度振って最適値となるようにすることが図られる。このような調整を簡単に行うために、例えば、入力信号のレベルを振って前置歪の特性を最適なものとしようとした場合には、単に入力側に減衰器を用いて入力信号のレベルに変化を与えてしまうと、レベルの変動により、フィードフォワードのループに影響が生じてしまう。
そこで、本例では、入力信号のレベルを前置歪補償器15の入力で振って前置歪の特性を振りつつ、フィードフォワードのループに影響が出ないように、前置歪補償器15の出力で、信号のレベルを入力信号のレベルに対応するように戻すためにレベル調整することが行われる。
このように、本例では、前置歪補償器15を備えたフィードフォワード増幅器において、前置歪補償器15の入力側及び出力側に可変減衰器14、16を備え、入力側の可変減衰器14の調整により前置歪補償器15が出力する前置歪が最適となるように調整し、入力側の可変減衰器14の調整量の逆となる調整を出力側の可変減衰器16で行う。
(以下、構成例の説明)
一構成例を示す。
主増幅器(本例では、主増幅器18)で信号を増幅するとともに当該主増幅器で発生した歪を検出する機能(本例では、主に、分配器11、可変減衰器12、可変移相器13、主増幅器18、遅延回路19、分配合成器20のループの機能、及び必要に応じてその制御機能)及び当該主増幅器による増幅信号から当該検出された歪を除去する機能(本例では、主に、遅延回路21、可変減衰器23、可変移相器24、副増幅器25、合成器26のループの機能、及び必要に応じてその制御機能)を有してフィードフォワード方式による歪補償を行うフィードフォワード増幅器において、
前記主増幅器より前段に設けられて、信号に歪を発生させる前置歪補償器(本例では、前置歪補償器15)と、
前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器(本例では、可変減衰器14)と、
前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器(本例では、可変減衰器16)と、
前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量を調整して前記前置歪補償器により発生させられる歪を調整するとともに、前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量の調整量とは逆となる調整を前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器に対して行う制御手段(本例では、検波器22や制御回路28の機能)と、
を備えたことを特徴とするフィードフォワード増幅器。
ここで、前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量を調整して前置歪補償器により発生させられる歪を調整する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、主増幅器の入出力特性と前置歪補償器の入出力特性を考えた場合に、同一の入力レベル(例えば、入力電力)で、主増幅器の利得圧縮開始点と前置歪補償器の利得拡張開始点が発生するように調整する態様や、或いはそれに近い状態に調整する態様を用いることができる。
また、前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量の調整量とは逆となる調整を前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器に対して行う態様としては、例えば、これら2つの可変減衰器の減衰量の和が所定の値(一定の値)に保たれるようにする態様を用いることができる。
(以上、構成例の説明)
(実施例のまとめ)
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
1、101・・入力端子、 2、102・・出力端子、 11、111、122・・分配器、 12、14、16、23、112、117、125・・可変減衰器、 13、24、113、126・・可変移相器、 15、114・・前置歪補償器(プリディストーション回路)、 17、118・・パイロット信号発生器、 18、119・・主増幅器、 19、21・・遅延回路、 20・・分配合成器、 22・・検波器、 25、127・・副増幅器、 26、121、128・・合成器、 27、129・・パイロット信号検出器、 28、116、130・・制御回路、 115・・温度検出器、 120、123・・遅延線、 124・・キャリア検出器、

Claims (1)

  1. 主増幅器で信号を増幅するとともに当該主増幅器で発生した歪を検出する機能及び当該主増幅器による増幅信号から当該検出された歪を除去する機能を有してフィードフォワード方式による歪補償を行うフィードフォワード増幅器において、
    前記主増幅器より前段に設けられて、信号に歪を発生させる前置歪補償器と、
    前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器と、
    前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器と、
    前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量を調整して前記前置歪補償器により発生させられる歪を調整するとともに、前記前置歪補償器の入力側に設けられた可変減衰器の減衰量の調整量とは逆となる調整を前記前置歪補償器の出力側に設けられた可変減衰器に対して行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とするフィードフォワード増幅器。
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