JP2012155193A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Noriyuki Kato
宣之 加藤
Takashi Ishii
崇 石井
Yuki Kumagai
ユキ 熊谷
Kazuaki Kaneko
和明 金子
Shu Yoshida
周 吉田
Kazuya SEKIHARA
和哉 関原
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Abstract

【課題】耐熱性及び屈折率が高く且つ成形性、透明性にも優れた車載用レンズを提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される構成単位を有し且つ0.7g を100mlの塩化メチレンに溶解した溶液の比粘度が0.19〜0.63である芳香族ポリカーボネート樹脂よりなる車載用レンズ。
【化1】

(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂よりなるレンズに関するものであり、更に詳しくは1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサン構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂よりなる高耐熱性、低複屈折性の車載用レンズに関する。
従来、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)にホスゲンやジフェニルカーボネートを反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱性、機械的特性、寸法安定性が優れているがゆえにエンジニアリングプラスチックとして多くの分野に広く用いられている。しかしながら、ビスフェノールA-ポリカーボネートは複屈折が大きいため、レンズ材料と使用するには限定された用途にしか使用できない。さらに、近年成形品の軽薄短小化に伴い、熱源により接近して使用するレンズの如く耐熱性に優れる新しい材料の開発が望まれている。特に近年、監視などにも使用される車載用カメラの開発が活発となっている。車載用レンズは特に部位によっては高耐熱性、高耐環境性が要求される。ビスフェノールA-ポリカーボネートはガラス転移温度145℃であるが、さらに高Tgで耐環境安定性の高い材料が望まれている。
一方、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニレン)シクロヘキサンにカーボネート前駆体を反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂は公知であり、耐熱性が良好なことも知られている。しかしながら、このホモポリマーを車載用レンズに応用した例は知られていない。
本発明は、耐熱性及び屈折率が高く且つ成形性、透明性にも優れた芳香族ポリカーボネート樹脂製車載用レンズを提供することを目的とする。
本発明者らは、高耐熱性であり且つ環境安定性の優れた車載用レンズを開発すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式(1)で表される1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサン構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂が上記課題を解決することを見出し、本発明に到達した。
即ち、上記課題は、以下の本発明によって解決することができる。
1.本発明の一実施形態は、下記式(1)で表される構成単位を有し且つ0.7g を100mlの塩化メチレンに溶解した溶液の比粘度が0.19〜0.63である芳香族ポリカーボネート樹脂よりなる車載用レンズである。
(1)
2.本発明の好ましい態様は、前記芳香族ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が150℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の車載用レンズである。
本発明のレンズは、耐熱性及び屈折率が高く且つ成形性、透明性にも優れているので、耐熱性及び高屈折率が要求されるレンズ分野に好適に利用できる。
本発明で対象とする芳香族ポリカーボネート樹脂は、特に1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサン合成時に副生する不純物を極力除去した99.50%以上の高純度の1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサンを使用し、ホスゲンとの界面重縮合又はジフェニルカーボネートとのエステル交換法により得られる。ホスゲンとの反応は、通常酸結合剤及び溶媒の存在下に行う。酸結合剤としては例えばピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等の水溶液が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のために例えば第三級アミン、第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることができ、分子量調節剤としては例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。更に、予め脱気した溶媒を用い、且つ水溶液には少量のハイドロサルファイト等の酸化防止剤を添加し、窒素ガス雰囲気中でホスゲン化してもよい。
本発明において、構成単位(1)を与えるビスフェノールモノマーとして1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサンがあげられる。これらは1種を単独で用いても良く、二種を組み合わせて用いてもよい。
本発明における車載用レンズは構成単位として(1)式からなることを特徴とするが、2価アルコール類あるいは炭酸エステル形成性化合物と反応する化合物を他の成分として10モル%未満の割合で1種類以上共重合しても良い。例えば、脂肪族あるいは芳香族のジオール類やジカルボン酸またはそのエステル類などが挙げられる。
本発明における芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、塩化メチレンに0.7g /100mlの濃度に溶解し、20℃で測定した比粘度が0.19〜0.63が適当であり、0.26〜0.45が好ましい。この比粘度が0.19未満では成形品がもろくなり、0.63より高くなると流動性が悪く成形不良を生じ、光学的に良好な成形品が得られ難くなる。
本発明の耐熱レンズは射出成形、圧縮成形、押出成形、注型成形等各種の成形方法により成形されるが、射出成形が最も簡便な方法である。射出成形加工温度は250〜350℃が好ましい。
成形に当って、必要に応じて例えばトリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジフェニルハイドロジェンフォスファイト、イルガノックス1076[ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のような安定剤、例えば2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等のような耐候剤、帯電防止剤、離型剤、染顔料等を透明性を損なわない範囲で添加してもよい。
以下に実施例をあげて本発明を更に説明する。なお、実施例中の部及び%は重量部及び重量%である。また、比粘度、ガラス転移点(Tg)、流動性(MFR)、耐環境安定性試験、複屈折は下記の方法で測定した。
比粘度:ポリマー0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し、20℃で測定した。
二次転移点(Tg):SEIKOインスツルメンツ株式会社製示差走査熱量計SSC5200 DSCにより測定した。
流動性(MFR):JIS K−7210に準拠して280℃、荷重2.16kgで10分間に流出したポリマー量(g)で示した。
耐環境安定性試験:温度85℃湿度85% の環境に1000時間放置し、25℃に戻して24時間たったのち、レーザー干渉計により干渉縞の変化を観察した。
複屈折:日本分光株式会社製エリプソメータM−220により、レンズの中心部を波長633nmにより測定した。
ホスゲン吹込管及び還流冷却器を設けた反応槽に純水271部及び48.5%水酸化ナトリウム水溶液17.9部を仕込み、1,1−ビス(4−オキシフェニレン)シクロヘキサン14.50部を溶解させた後塩化メチレン161部を加え、激しく撹拌しながら20℃でホスゲン7.5部を約40分を要して吹込み反応させた。次いで、内温を30℃に昇温し、p−tert−ブチルフェノール0.487部及び48.5%水酸化ナトリウム水溶液2.2部を加えて乳化させた後、トリエチルアミン0.03部を加えて2時間撹拌を続けて反応を終了した。反応終了後有機相を分離し、塩化メチレンで希釈して水洗した後塩酸で中和し、水洗を繰返して、水相の導電率が純水と略等しくなったところで有機相を分離し、塩化メチレンを蒸発しながら粉砕してパウダーを得た。このパウダーの比粘度は0.229、Tgは177℃であった。また、このパウダーを330℃で押出してペレット化したものの MFRは9.0であった。このパウダーにトリス(ノニルフェニル)ホスファイトを0.03%、イルガノックス1076を0.05%及びステアリン酸モノグリセリドを0.2%加え、330℃で押出してペレット化した。さらにシリンダー温度325℃、金型温度165℃で射出成形し、直径が28mm、両凸面の曲率半径が20mmの両凸レンズを得た。
該凸レンズの干渉縞を観察したところ、干渉縞は、綺麗な直線が等間隔の平行線に揃った形で現れ、良好な面精度を示した。
1,1−ビス(4−オキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサンを14.50部、及びp−tert−ブチルフェノールを0.251部使用する以外は実施例1と同様にしてパウダーを得た。このパウダーの比粘度は0.585、Tgは179℃、MFRは3.5であった。このパウダーに実施例1と同様の添加剤を加え、実施例1と同様に成形した。
(比較例1)
比粘度が0.451のビスフェノールAポリカーボネート[帝人化成株式会社製パンライト L−1250]を実施例1と同様にして評価した。このポリマーのTgは150℃、 MFRは8.0であった。
(比較例2)
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを14.50部、及びp−tert−ブチルフェノールを0.756部使用する以外は実施例1と同様にしてパウダーを得た。このパウダーの比粘度は0.151、Tgは170℃、 MFRは150.0であった。このパウダーを用いて実施例1と同様に300℃で成形した。
(比較例3)
p−tert−ブチルフェノールを0.081部使用する以外は実施例1と同様にしてパウダーを得た。このパウダーの比粘度は0.769、Tgは179℃、 MFRは溶融流動性が悪く測定不能であった。このパウダーを用いて実施例1と同様にして成形したが面精度がでなかった。

Claims (2)

  1. 下記式(1)で表される構成単位を有し且つ0.7g を100mlの塩化メチレンに溶解した溶液の比粘度が0.19〜0.63である芳香族ポリカーボネート樹脂よりなる車載用レンズ。
    (1)
  2. 前記芳香族ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が150℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の車載用レンズ。
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